特許第6205533号(P6205533)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6205533
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】バランス車の駐車方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B62K 17/00 20060101AFI20170914BHJP
【FI】
   B62K17/00
【請求項の数】11
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-530397(P2017-530397)
(86)(22)【出願日】2015年12月23日
(65)【公表番号】特表2017-524850(P2017-524850A)
(43)【公表日】2017年8月31日
(86)【国際出願番号】CN2015098417
(87)【国際公開番号】WO2017016157
(87)【国際公開日】20170202
【審査請求日】2016年2月23日
(31)【優先権主張番号】201510455016.6
(32)【優先日】2015年7月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513309030
【氏名又は名称】シャオミ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】特許業務法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ ホアイージュン
(72)【発明者】
【氏名】タン ミンヨン
(72)【発明者】
【氏名】チェン タオ
【審査官】 山尾 宗弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−67323(JP,A)
【文献】 特開2006−123854(JP,A)
【文献】 特開2012−126224(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第103192414(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第104443140(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得することと、
それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出することと、
前記個数が所定個数に達した場合、前記バランス車の駐車モードを起動し、前記バランス車が前記駐車モードにおいてバランスを自動的に維持することと、
を含むことを特徴とするバランス車の駐車方法。
【請求項2】
前記バランス車の駐車モードを起動する前に、前記方法は、
環境デバイスにより送信されたトリガー信号を受信することをさらに含み、
前記トリガー信号は、前記バランス車が前記環境デバイスと前記バランス車との通信領域である所定領域に入った後、前記環境デバイスにより前記バランス車に送信されたものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バランス車が前記駐車モードに入ることを提示するための提示メッセージを表示することと、
所定時間帯で前記バランス車が前記駐車モードを一時的に起動しないことを示すための拒否信号が受信されたか否かを検出することと、
前記拒否信号が受信された場合、前記駐車モードを一時的に起動しないことと、
前記拒否信号が受信されなかった場合、前記バランス車の駐車モードを起動する操作を実行することとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記バランス車の駐車モードを起動することは、
前記バランス車の自動バランスシステムを起動すること、
及び/又は、
前記バランス車におけるブレーキ機能を起動することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
オフ信号を受信することと、
前記オフ信号が受信された後、前記バランス車の前記駐車モードをオフにすることとをさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得するように構成された距離取得モジュールと、
それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出するように構成された個数算出モジュールと、
前記個数算出モジュールにより算出された前記個数が所定個数に達した場合、前記バランス車の駐車モードを起動し、前記バランス車が前記駐車モードにおいてバランスを自動的に維持するように構成されたモード起動モジュールと、
を含むことを特徴とするバランス車の駐車装置。
【請求項7】
前記モード起動モジュールにより前記バランス車の駐車モードを起動する前に、環境デバイスにより送信されたトリガー信号を受信するように構成された第1受信モジュールをさらに含み、
前記トリガー信号は、前記バランス車が前記環境デバイスと前記バランス車との通信領域である所定領域に入った後、前記環境デバイスにより前記バランス車に送信されたものであることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記バランス車が前記駐車モードに入ることを提示するための提示メッセージを表示するように構成されたメッセージ表示モジュールと、
所定時間帯内で前記バランス車が前記駐車モードを一時的に起動しないことを示すための拒否信号が受信されたか否かを検出するように構成された検出モジュールと、
前記検出モジュールの検出結果が前記拒否信号が受信されたことである場合、前記駐車モードを一時的に起動しないように構成された一時起動止めモジュールと、
さらに前記検出モジュールの検出結果が前記拒否信号が受信されなかったことである場合、前記バランス車の駐車モードを起動する操作を実行するように構成された前記モード起動モジュールとをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記モード起動モジュールは、
前記バランス車の自動バランスシステムを起動するように構成された第1起動サブモジュール、
及び/又は、
前記バランス車におけるブレーキ機能を起動するように構成された第2起動サブモジュールを含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項10】
オフ信号を受信するように構成された第2受信モジュールと、
前記第2受信モジュールにより前記オフ信号が受信された後、前記バランス車の前記駐車モードをオフにするように構成されたモードオフモジュールとをさらに含むことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得し、
それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出し、
前記個数が所定個数に達した場合、前記バランス車の駐車モードを起動し、前記バランス車が前記駐車モードにおいてバランスを自動的に維持するように構成されたプロセッサと、
プロセッサの実行可能なコマンドを記憶するためのメモリと、
を含むことを特徴とするバランス車の駐車装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は出願番号CN201510455016.6、出願日2015年07月29日である中国特許出願に基づいて提出され、該中国特許出願の優先権を主張し、該中国特許出願の全ての内容はここで参考として本願に引用される。
【0002】
本開示はバランス車に関し、特にバランス車の駐車方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
科学技術の発展に伴って、バランス車がすでに日常生活に入るようになった。
【0004】
人々がバランス車を使用する過程において、通常、体を揺れ動かすことによりバランス車のバランスを維持しなければならない。しかしながら、人々がバランス車に乗って狭い空間に入った後、体を揺れ動かすことによってバランス車のバランスを維持することは非常に困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示はバランス車の駐車方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施例の第1態様によれば、
バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得することと、
それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出することと、
前記個数が所定個数に達した場合、前記バランス車の駐車モードを起動し、前記バランス車が前記駐車モードにおいてバランスを自動的に維持することと、
を含むバランス車の駐車方法を提供している。
【0007】
好ましくは、前記バランス車の駐車モードを起動する前に、前記方法は、
環境デバイスにより送信されたトリガー信号を受信することをさらに含み、
前記トリガー信号は、前記バランス車が前記環境デバイスと前記バランス車との通信領域である所定領域に入った後、前記環境デバイスにより前記バランス車に送信されたものである。
好ましくは、前記方法は、
前記バランス車が前記駐車モードに入ることを提示するための提示メッセージを表示することと、
所定時間帯で前記バランス車が前記駐車モードを一時的に起動しないことを示すための拒否信号が受信されたか否かを検出することと、
前記拒否信号が受信された場合、前記駐車モードを一時的に起動しないことと、
前記拒否信号が受信されなかった場合、前記バランス車の駐車モードを起動する操作を実行することとをさらに含む。
【0008】
好ましくは、前記バランス車の駐車モードを起動することは、
前記バランス車の自動バランスシステムを起動すること、
及び/又は、
前記バランス車におけるブレーキ機能を起動することを含む。
好ましくは、オフ信号を受信することと、
前記オフ信号が受信された後、前記バランス車の前記駐車モードをオフにすることとをさらに含む。
【0009】
本開示の実施例の第2態様によれば、
バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得するように構成された距離取得モジュールと、
それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出するように構成された個数算出モジュールと、
前記個数算出モジュールにより算出された前記個数が所定個数に達した場合、前記バランス車の駐車モードを起動し、前記バランス車が前記駐車モードにおいてバランスを自動的に維持するように構成されたモード起動モジュールと、
を含むバランス車の駐車装置を提供している。
【0010】
好ましくは、前記装置は、
前記モード起動モジュールにより前記バランス車の駐車モードを起動する前に、環境デバイスにより送信されたトリガー信号を受信するように構成された第1受信モジュールをさらに含み、
前記トリガー信号は、前記バランス車が前記環境デバイスと前記バランス車との通信領域である所定領域に入った後、前記環境デバイスにより前記バランス車に送信されたものである。
【0011】
好ましくは、前記装置は、
前記バランス車が前記駐車モードに入ることを提示するための提示メッセージを表示するように構成されたメッセージ表示モジュールと、
所定時間帯内で前記バランス車が前記駐車モードを一時的に起動しないことを示すための拒否信号が受信されたか否かを検出するように構成された検出モジュールと、
前記検出モジュールの検出結果が前記拒否信号が受信されたことである場合、前記駐車モードを一時的に起動しないように構成された一時起動止めモジュールと、
さらに前記検出モジュールの検出結果が前記拒否信号が受信されなかったことである場合、前記バランス車の駐車モードを起動する操作を実行するように構成された前記モード起動モジュールとをさらに含む。
【0012】
好ましくは、前記モード起動モジュールは、
前記バランス車の自動バランスシステムを起動するように構成された第1起動サブモジュール、
及び/又は、
前記バランス車におけるブレーキ機能を起動するように構成された第2起動サブモジュールを含む。
【0013】
好ましくは、前記装置は、
オフ信号を受信するように構成された第2受信モジュールと、
前記第2受信モジュールにより前記オフ信号が受信された後、前記バランス車の前記駐車モードをオフにするように構成されたモードオフモジュールとをさらに含む。
【0014】
本願の実施例の第3態様によれば、
バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得し、
それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出し、
前記個数が所定個数に達した場合、前記バランス車の駐車モードを起動し、前記バランス車が前記駐車モードにおいてバランスを自動的に維持するように構成されたプロセッサと、
プロセッサの実行可能なコマンドを記憶するためのメモリと、
を含むことを特徴とするバランス車の駐車装置を提供している。
【0015】
本開示の実施例により提供される技術案は、下記有益な効果を含むことができる。
【0016】
バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得することにより、それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数が所定個数に達したとき、バランス車の駐車モードを自動的に起動し、バランス車が駐車モードにおいてバランスを自動的に維持する。関連技術においてユーザーがバランス車に乗って狭い空間に入った後、体を揺れ動かすことによりバランス車のバランスを維持することが困難である問題を解決する。バランス車が狭い空間に入った後、バランスを自動的に維持できる効果に達成する。
【0017】
理解すべきことは、以上の一般的な説明と後述の詳細な説明は例示的なものに過ぎず、本願を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
ここの図面は明細書に合せされ本明細書の一部を構成し、本願に適合する実施例を示し、明細書と共に本願の原理を解釈するのに用いられる。
図1】一例示的な実施例により示されたバランス車の駐車方法のフローチャートである。
図2A】別の例示的な実施例により示されたバランス車の駐車方法のフローチャートである。
図2B】別の例示的な実施例により示された提示メッセージの模式図である。
図2C】別の例示的な実施例により示されたバランス車の駐車方法の別のフローチャートである。
図2D】別の例示的な実施例により示されたバランス車が駐車モードを起動するときにバランス車が所在する環境を示す模式図である。
図3】一例示的な実施例により示されたバランス車の駐車装置のブロック図である。
図4】別の例示的な実施例により示されたバランス車の駐車装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで例示的な実施例について詳しく説明し、その実例は図面に示す通りである。下記の説明が図面に関わるとき、別途に表示されない限り、異なる図面における同じ数字は同じ又は類似する要素を表示する。以下の例示的な実施例に説明される実施形態は本発明と一致する全ての実施形態を表すわけではない。逆に、それらは添付の特許請求の範囲に詳細に記載された本発明の一部の態様と一致する装置と方法の例に過ぎない。
【0020】
図1は一例示的な実施例により示されたバランス車の駐車方法のフローチャートであり、図1に示すように、該バランス車の駐車方法は以下のステップを含むことができる。
【0021】
ステップ101において、バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得する。
【0022】
ステップ102において、それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出する。
【0023】
ステップ103において、距離個数が所定個数に達した場合、バランス車の駐車モードを起動し、バランス車が駐車モードにおけるバランスを自動的に維持する。
【0024】
上記をまとめると、本開示の実施例により提供されるバランス車の駐車方法は、バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得することにより、それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数が所定個数に達したとき、バランス車の駐車モードを自動的に起動し、バランス車が駐車モードにおいてバランスを自動的に維持する。関連技術においてユーザーがバランス車に乗って狭い空間に入った後、体を揺れ動かすことによりバランス車のバランスを維持しにくいという問題を解決する。バランス車が狭い空間に入った後、バランスを自動的に維持できる効果に達成する。
【0025】
図2Aは別の例示的な実施例により示されたバランス車の駐車方法のフローチャートであり、図2Aに示すように、該バランス車の駐車方法は以下のステップを含むことができる。
【0026】
ステップ201において、環境デバイスにより送信されたトリガー信号を受信し、当該トリガー信号はバランス車が環境デバイスとバランス車との通信領域である所定領域に入った後、環境デバイスによりバランス車に送信されたものである。
【0027】
バランス車と環境デバイスが通信プロトコルを事前設定することができ、このように、バランス車が環境デバイスと通信できる通信領域に入ったとき、バランス車が該環境デバイスにより送信されたトリガー信号を受信することができる。環境デバイスが密閉空間が形成され、密閉空間に人を載せる装置を示し、密閉空間の大きさが所定空間より小さく、例えば、環境デバイスがエレベーター、地下鉄又は列車であっても良い。
【0028】
バランス車が環境装置により送信されたトリガー信号を受信することは、バランス車が探測信号を送信し、環境デバイスによりフィードバックされた応答信号を受信し、該応答信号をトリガー信号とすること、又は、バランス車が環境デバイスにより自発的に送信されたトリガー信号を受信することを含む。
【0029】
環境デバイスがエレベーターであることを例にとって、ユーザーがバランス車に乗り、エレベーターとバランス車が通信できる通信領域である所定領域に入り、即ちバランス車がエレベーターと通信できるとき、バランス車がエレベーターにより送信されたトリガー信号を受信することができる。
【0030】
ステップ202において、バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得する。
【0031】
バランス車が周囲の障害物との間の距離をリアルタイムに取得することができ、ステップ201におけるトリガー信号が受信された後、周囲の障害物との間の距離を取得することもできるが、それは本実施例に限定されない。
【0032】
バランス車に赤外線装置が設置され、該赤外線装置によって周囲の障害物との間の距離を測定する。例えば、赤外線装置によってバランス車自身と前部、後部、左部及び右部の四つの方向における障害物との間の距離を測定することができる。本実施例は赤外線装置によって障害物との間の距離を測定することのみを例とし、好ましくは、他の測定方法によってバランス車自身と周囲の障害物との間の距離を測定することもできるが、それは本実施例に限定されない。
【0033】
ステップ203において、それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出する。
【0034】
ステップ204において、距離個数が所定個数に達した場合、バランス車が駐車モードに入ることを提示するための提示メッセージを表示する。
【0035】
バランス車は距離値が所定閾値より小さい距離個数が所定個数に達したことが検出されたとき、バランス車が駐車モードに入ることを提示するための提示メッセージを表示する。
【0036】
バランス車は、バランス車の中のメッセージ表示領域によって、例えば、ハンドルの中の表示画面によって該提示メッセージを表示することができ、音声によって該提示メッセージを出力こともできる。例えば、バランス車が表示画面を介して該提示メッセージを表示することを例とし、図2Bを参照し、バランス車の表示画面に「駐車モードを起動するか否か」を表示することができる。もちろん、ユーザーはバランス車が表示画面を介して表示された提示メッセージを見落とすことを避けるため、バランス車は音声及び表示画面の両方によって該提示メッセージを同時に表示することもできる。例えば、バランス車が図2Bに示された提示メッセージを表示すると同時に、「ディディディ」のような音声を出す。
【0037】
好ましくは、所定個数が3以上の整数であってもよい。例えば、バランス車が少なくとも3つの方向の障害物と自身との距離が所定閾値より小さいことが検出された場合、バランス車は自身がエレベーターに入ったと判断することができ、このとき、バランス車は提示メッセージを表示することができる。
【0038】
ステップ205において、所定時間帯でバランス車が駐車モードを一時的に起動しないことを示す拒否信号が受信されたか否かを検出する。
【0039】
バランス車が提示メッセージを表示した後、バランス車はタイマーを起動してユーザーの操作を監視することができる。ユーザーの操作を監視することにより、所定時間帯で拒否信号が受信されたか否かを検出する。バランス車は所定時間帯で拒否信号が受信された場合、ステップ206を実行し、そうでなければステップ207を実行する。
【0040】
図2Bに合わせ、バランス車が提示メッセージを表示した後、ユーザーがバランス車を駐車モードに入らせたい場合、「起動を確認する」のオプション21を選択する。バランス車を駐車モードに入らせたくない場合、「一時的に起動しない」のオプション22を選択する。対応的には、バランス車がユーザーの選択信号を受信することができる。
【0041】
ステップ206において、拒否信号が受信された場合、駐車モードを一時的に起動しない。
【0042】
バランス車が所定時間帯で拒否信号が受信された場合、ユーザーが駐車モードに一時的に入らせたくないことを示し、このとき、バランス車が駐車モードを一時的に起動しなくてもよい。好ましくは、バランス車が拒否信号が受信された後、タイマーを起動し、所定時間帯で駐車モードを一時的に起動しなくてもよい。
【0043】
ステップ207において、拒否信号が受信されなかった場合、バランス車の駐車モードを起動する操作を実行する。
【0044】
バランス車が所定時間帯で拒否信号が受信されなかった場合、バランス車が駐車モードを起動する。
【0045】
好ましくは、バランス車が駐車モードの起動を確認する確認信号が受信された場合、駐車モードを即時に起動することができる。バランス車が所定時間帯でいずれかの信号が受信されなかった場合、所定時間帯が終了した後、駐車モードを起動することができる。バランス車が駐車モードにおいてバランスを自動的に維持する。
【0046】
好ましくは、本ステップは以下の二つの可能な実現様態を含むことができる。
一つは、バランス車の自動バランスシステムを起動する。
【0047】
バランス車は自身の自動バランスシステムを起動でき、自動バランスシステムを起動した後、バランス車がバランスを自動的に維持することができる。
【0048】
もう一つは、バランス車におけるブレーキ機能を起動する。
【0049】
ブレーキ機能を起動した後、バランス車がブレーキ機能の制限に限られてバランスを自動的に維持することができる。
【0050】
追加説明が必要とする第1点は、ステップ201を選択可能なステップとし、実際に実現するとき、実行しなくてもよい。そして、本実施例は、ステップ201が第1ステップに実行することを例とし、好ましくは、ステップ207の前のいずれかのステップにおいてステップ201を実行することができるが、それは本実施例に限定されない。
【0051】
追加説明が必要とする第2点は、ステップ204〜206を選択可能なステップとし、実際に実現するとき、距離値が所定閾値より小さい距離個数が所定個数に達した場合、バランス車が駐車モードを直接起動することもでき、即ちステップ207を直接実行するが、それは本実施例に限定されない。
【0052】
追加説明が必要とする第3点は、図2Cを参照し、該バランス車の駐車方法は、
ステップ208において、オフ信号を受信することをさらに含む。
【0053】
バランス車が駐車モードを起動した後、ユーザーが該バランス車を続けて使用したいとき、ユーザーがバランス車の駐車モードをオフにさせるオフ信号を印加することができる。対応的には、バランス車が該オフ信号を受信することができる。
【0054】
バランス車の中に駐車モードをオフにするための物理ボタンを設置することができる。ユーザーが駐車モードをオフにしたい場合、ユーザーが該物理ボタンを押えることができ、バランス車が受信した押下信号をオフ信号とする。もちろん、実際に実現するとき、バランス車が他の様態によって該オフ信号を受信することもできるが、それは本実施例に限定されない。
【0055】
ステップ209において、オフ信号が受信された後、バランス車の駐車モードをオフにする。
【0056】
バランス車がオフ信号が受信された後、バランス車は駐車モードをオフにすることができる。この後、ユーザーが体を揺れ動かすことによりバランス車のバランスを維持することができ、さらに該バランス車を正常に使用する。
【0057】
本実施例の一つの応用シーンにおいて、バランス車がエレベーターにより送信されたトリガー信号を受信した後、赤外線装置によって自身と周囲の障害物との距離を測定する。バランス車が測定により得られたそれぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数が3個に達したとき、例えば、図2Dを参照し、バランス車が左右両側及び後方側と障害物との距離が所定閾値より小さいことを検出したとき、ユーザーがすでにバランス車に乗ってエレベーターに入ったことを示す。このとき、バランス車が駐車モードを起動することができ、さらにバランスを自動的に維持する(このように、ユーザーがバランス車に乗ってエレベーターに入った後、エレベーターのドアが閉まる前に、バランス車が駐車モードを起動することができ、ユーザーエクスペリエンスを向上させる)。好ましくは、バランス車が駐車モードを起動する前に、バランス車はハンドルの表示画面によってバランス車の駐車モードの起動を提示するための提示情報を表示することもでき、所定時間帯で拒否信号が受信されなかった場合、駐車モードを起動する。所定時間帯で拒否信号が受信された場合、ユーザーがエレベーターの外に待つ可能性があり、バランス車の駐車モードを起動したくないことを示し、そのため、このとき駐車モードを一時的に起動しなくてもよい。
【0058】
上記をまとめると、本開示の実施例により提供されるバランス車の駐車方法は、バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得することにより、それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数が所定個数に達したとき、バランス車の駐車モードを自動的に起動し、バランス車が駐車モードにおいてバランスを自動的に維持する。関連技術においてユーザーがバランス車に乗って狭い空間に入った後、体を揺れ動かすことによりバランス車のバランスを維持することが困難である問題を解決する。バランス車が狭い空間に入った後、バランス車がバランスを自動的に維持できる効果に達成する。
【0059】
環境デバイスのトリガー信号が受信された後、駐車モードを起動することにより、バランス車が必要ではないシーンでも駐車モードを起動し、ユーザーの正常使用に影響を与える問題を避ける。同時に、バランス車がトリガー信号を受信した後、周囲の障害物との間の距離を取得するが、距離をリアルタイムに取得する必要がなく、バランス車の処理の複雑さを低減させる。
【0060】
測定により得られたそれぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数が所定個数に達したとき、駐車モードを起動することができるが、それぞれの距離における距離値が所定閾値より大きいときだけに駐車モードを起動する必要がなく、バランス車が駐車モードを起動する起動速度を向上させる効果に達成する。
【0061】
バランス車が駐車モードを起動する前に、提示メッセージを表示し、さらにユーザーにより駐車モードを一時的に起動しないこと又は駐車モードを起動することを選択し、ユーザーの使用要求をより良く満足させることができ、ユーザーエクスペリエンスを向上させる効果に達成する。
【0062】
また、バランス車が駐車モードを起動した後、ユーザーがバランス車を正常に使用したいとき、バランス車の駐車モードをオフにすることができ、ユーザーの使用に便利である。
【0063】
以下は本開示に係わる装置の実施例であり、本開示方法の実施例を実行するのに用いることができる。本開示に係わる装置の実施例に開示されていない詳細については、本開示方法の実施例を参照する。
【0064】
図3は一例示的な実施例により示されたバランス車の駐車装置のブロック図であり、図3に示すように、該バランス車の駐車装置は、距離取得モジュール301、個数算出モジュール302及びモード起動モジュール303を含むことができるがそれに限定されない。
【0065】
距離取得モジュール301は、バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得するように構成される。
【0066】
個数算出モジュール302は、それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出するように構成される。
【0067】
モード起動モジュール303は、前記個数算出モジュール302により得られた前記個数が所定個数に達した場合、前記バランス車の駐車モードを起動し、前記バランス車が前記駐車モードにおいてバランスを自動的に維持するように構成される。
【0068】
上記をまとめると、本開示の実施例により提供されるバランス車の駐車装置は、バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得することにより、それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数が所定個数に達したとき、バランス車の駐車モードを自動的に起動し、バランス車が駐車モードにおいてバランスを自動的に維持する。関連技術においてユーザーがバランス車に乗って狭い空間に入った後、体を揺れ動かすことによりバランス車のバランスを維持することが困難である問題を解決する。バランス車が狭い空間に入った後、バランスを自動的に維持できる効果に達成する。
【0069】
図4は別の実施例により示されたバランス車の駐車装置のブロック図であり、図4に示すように、該バランス車の駐車装置は、距離取得モジュール401、個数算出モジュール402及びモード起動モジュール403を含むことができるがそれに限定されない。
【0070】
距離取得モジュール401は、バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得するように構成される。
【0071】
個数算出モジュール402は、それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出するように構成される。
【0072】
モード起動モジュール403は、前記個数算出モジュール402により算出された前記個数が所定個数に達した場合、バランス車の駐車モードを起動し、前記バランス車が駐車モードにおいてバランスを自動的に維持するように構成される。
【0073】
好ましくは、前記装置は、
前記モード起動モジュール403により前記バランス車の駐車モードを起動する前に、環境デバイスにより送信されたトリガー信号を受信するように構成された第1受信モジュール404をさらに含む。前記トリガー信号は前記バランス車が前記環境デバイスと前記バランス車との通信領域である所定領域に入った後、環境デバイスにより前記バランス車に送信された信号である。
【0074】
好ましくは、前記装置は、
前記バランス車が前記駐車モードに入ることを提示するための提示メッセージを表示するように構成されるメッセージ表示モジュール405と、
所定時間帯で前記バランス車が前記駐車モードを一時的に起動しないことを示すための拒否信号が受信されたか否かを検出するように構成された検出モジュール406と、
前記検出モジュール406の検出結果が前記拒否信号が受信されたことである場合、前記駐車モードを一時的に起動しないように構成された一時起動止めモジュール407と、
さらに前記検出モジュール406の検出結果が前記拒否信号が受信されなかったことである場合、前記バランス車の駐車モードを起動する操作を実行するように構成された前記モード起動モジュール403とをさらに含む。
【0075】
好ましくは、前記モード起動モジュール403は、
前記バランス車の自動バランスシステムを起動するように構成された第1起動サブモジュール403a、
及び/又は、
前記バランス車におけるブレーキ機能を起動するように構成された第2起動サブモジュール403bを含む。
【0076】
好ましくは、前記装置は、
オフ信号を受信するように構成された第2受信モジュール408と、
前記第2受信モジュール408により前記オフ信号が受信された後、前記バランス車の前記駐車モードをオフにするように構成されたモードオフモジュール409とを更に含む。
【0077】
上記をまとめると、本開示の実施例により提供されるバランス車の駐車装置は、バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得することにより、それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数が所定個数に達したとき、バランス車の駐車モードを自動的に起動し、バランス車が駐車モードにおいてバランスを自動的に維持する。関連技術においてユーザーがバランス車に乗って狭い空間に入った後、体を揺れ動かすことによりバランス車のバランスを維持することが困難である問題を解決する。バランス車が狭い空間に入った後、バランス車がバランスを自動的に維持できる効果に達成する。
【0078】
環境デバイスからのトリガー信号が受信された後、駐車モードを起動することにより、バランス車が必要ではないシーンでも駐車モードを起動し、ユーザーの正常使用に影響を与えるという問題を避ける。同時に、バランス車はトリガー信号を受信した後、周囲の障害物との間の距離を取得するが、距離をリアルタイムに取得する必要がなく、バランス車の処理複雑さを低減させる。
【0079】
バランス車が測定より得られたそれぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数が所定個数に達したとき、駐車モードを起動することができるが、それぞれの距離における距離値がいずれも所定閾値より大きいときだけに駐車モードを起動する必要がなく、バランス車が駐車モードを起動する起動速度を向上させる効果に達成する。
【0080】
バランス車が駐車モードを起動する前に、提示メッセージを表示し、さらにユーザーにより駐車モードを一時的に起動しないこと又は駐車モードを起動することを選択し、ユーザーの使用要求をより良く満足させることができ、ユーザーエクスペリエンスを向上させる効果に達成する。
【0081】
また、バランス車が駐車モードを起動した後、ユーザーがバランス車を正常に使用したいとき、バランス車の駐車モードをオフにすることができ、ユーザーの使用に便利である。
【0082】
上記実施例における装置について、そのうちの各モジュールが操作を実行する具体的な態様は既に該方法に関する実施例において説明されているため、ここでその説明を省略する。
【0083】
本開示の一例示的な実施例により提供されたバランス車の駐車装置は、本開示により提供されたバランス車の駐車方法を実現することができ、該バランス車の駐車装置は、
バランス車と周囲の障害物との間の距離を取得し、
それぞれの距離における距離値が所定閾値より小さい距離個数を算出し、
前記個数が所定個数に達した場合、バランス車の駐車モードを起動し、前記バランス車が前記駐車モードにおいてバランスを自動的に維持するように構成されたプロセッサと、
プロセッサの実行可能なコマンドを記憶するためのメモリとを含む。
【0084】
ここで理解すべきことは、本願は既に上記のように説明され、図面に示された正確な構造に限定されず、その範囲を逸脱しない限りにおいて様々な修正や変更を行うことができる。本願の範囲は添付の特許請求範囲のみにより限定される。




図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4