(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6205541
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】ぬか漬の水取器
(51)【国際特許分類】
A23B 7/10 20060101AFI20170914BHJP
【FI】
A23B7/10 F
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-85013(P2017-85013)
(22)【出願日】2017年4月24日
【審査請求日】2017年4月27日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】308028810
【氏名又は名称】阿部 洋
(72)【発明者】
【氏名】阿部 洋
【審査官】
布川 莉奈
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭62−065080(JP,U)
【文献】
実開昭49−008594(JP,U)
【文献】
特開昭58−216646(JP,A)
【文献】
実開昭57−062582(JP,U)
【文献】
実開平02−107980(JP,U)
【文献】
実開昭54−019299(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23B 7/00− 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水受部を備えた下部吸水部上に上部吸水部が開閉可能に設置され、前記下部吸水部の側面および前記上部吸水部の側面が太鼓形を有し、前記下部吸水部の底面および前記上部吸水部の上面に平坦部を有し、前記下部吸水部の側面および前記上部吸水部の側面と平坦部に吸水穴が形成され、前記上部吸水部内および下部吸水部内に吸水紙を設置し、前記吸水紙が水分を吸収して前記上部吸水穴と前記下部吸水穴まで膨らむことを特徴とするぬか漬けの水取器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ぬか床に発生する水分を吸収する、水取器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
実用新案登録第3084228号(特許文献1)にぬか床の上から水取具を差し込んで水取りを行う事が示されているが、水分がぬか床に上昇してきた分を吸収するもので、ぬか床内部の下側に溜まっている、水分除去はできないものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録 第3084228号公報
【特許文献2】実用新案登録 第3085235号公報
【特許文献3】実願昭46−007203号
【特許文献4】実願平05−039278号
【特許文献5】特開2002−000673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1・2に示す従来の水取り器はぬか床の表面に水分が溜まってから、鉄・ホーロ・土器などでできた、水取り器をぬか床の表面に差し込んで水取りを行っていた。
【0005】
特許文献3に示された水取り用具はぬか味噌の上から差し込むものであって、ぬか味噌内に押し込むものではなく、ぬか味噌の下方の水分の除去はできない。
【0006】
特許文献4は球状の加湿器に水垢除去フィルターを用いることが示されているが、ぬか床内に押し込み使用することは全く示唆されていない。
【0007】
特許文献5は球状フロートを用いて液状廃棄物を凝固させる技術が示されているが、ぬか床内の水取りについては全く示唆されてない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ぬか漬のぬか床内に発生した水分を、ぬか床表面に上昇する前にぬか床内で吸収することができる水取器を実現することを目的とする。
【0009】
本発明のぬか漬の水取器は、下部吸水部上に上部吸水部が開閉可能に設置され、前記下部吸水部の底面および前記上部吸水部の、上面と平坦部を有し前記下部吸水部の側面および前記上部吸水部の上部平坦部に吸水穴が形成され前記下部給水部の下部平坦部上に水受が形成され、前記上部および下部吸水部内に吸水紙又はスポンジを設置していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
上述の様に本発明のぬか漬の水取器は、ぬか床内に沈め野菜の側に入れることにより、野菜から出る水分をぬか床の表面に溜まる前に水取器の吸水紙で水分を吸水するため、ぬか床の中の成分を薄める事がなく維持でき、おいしい漬物を漬ける事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図5】同水取器の下部吸水部に吸水紙を入れている正面図。
【
図6】ぬか漬容器の中のぬか床に野菜を漬けて、その側に水取器を差し込んで いる状態を示す図。
【
図7】同水取器の水受部の下部吸水部に吸水用のスポンジを入れている正面図。
【
図8】冷蔵庫に入れて使用するタッパー状の本発明の他の実施例のぬか漬用水取器。
【
図9】野菜を漬けている、ぬか床に本発明の水取器と従来品の差し込み式の水取り器をいっしょに入れて水取器の比較検査をしている状態を示す図。
【
図11】平坦部が下部吸水部だけの水取器比較例の正面図。
【
図12】水取器の中心から下が水分を留めるタンクを設けている水取り器の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下本発明の実施の形態を
図1〜
図12および表1に基づいて説明する。
【0013】
図1のぬか漬の水取器1は高さが約70mm横幅80mmぐらいの太鼓形で中心に水平状に開閉部2を設け、その開閉部2から上側は上部吸水部4と下部吸水部4Aが分離する事ができる。この水取器1はプラスチック成形体であるがその外にも合成樹脂・土器・金属など使用する事ができる。上部吸水部4および下部吸水部4Aには吸水穴5および5Aが形成され、下部吸水部4Aの下部平坦部7A上には水受6が形成されている。9は下部吸水部4Aの上部に形成された合体部9である。開閉用突起8は開閉部2の中の合体部9に押し込むための突起である。
【0014】
図2は水取器1の平面図であり、上部平坦部7にも上部吸水穴5を設けた事により、ここから水分が落ち込むため、さらに吸水量が良くなった。上部平坦部7吸水穴5を設ける事により、水取器1の浮き上がりや回転をする事を防ぐことができた。
【0015】
図3は水取器1の底面図であって、底面3は下部平坦部7Aになっており下部吸水穴5Aは底部3には無く、水をためる水受6が形成されている。
【0016】
図4は上部吸水部4の正面図で上部吸水部4は上部平坦部7から右・左に広がり 上部吸水穴5は上向状態であるため、水分が吸水穴5に入りやすく構成されている。
【0017】
上部の吸水穴5および下部の吸水穴5Aから入った水分は直接吸水紙15(
図5に示す)に吸い取られ、水受部6に溜まった水分も吸水紙15に吸い上げられる。このように二とおりの方法で吸水紙15に水分を吸収し保持することができる。る方法の二とおりの方法で吸水紙15に水分を保持することができる。
底面3の水受6は水取器1をぬか床11の中から引きだす時に水分のこぼれ落ちを防ぐ事もできる。
【0018】
図5は下部吸水部4Aの中に吸水紙15を2〜3枚まるめて入れている状態を示す。この吸水紙15が水分を吸収すると、吸水紙15が膨らむ事により上部吸水穴5と下部吸水穴5Aまで一杯に膨らむため、上部・下部吸水穴から中には、ぬか床11のぬか粉は水取器1の中に入る事ができず、水分だけは吸水部4・4Aの中に入る事ができる。
【0019】
図6はバケツ状のぬか漬容器18のぬか床11に野菜12を漬けて、野菜12の側に水取器1を入れている図で、水取器1は100%(全体)がぬか床11内に沈められている。又水取器1の中の吸水紙15は100%パルプ材を使用するものであれば、野菜に不必要添加物等の入る心配はなく安心して使用できる。
【0020】
図7は本発明の水取器1として、下部吸水部4Aに吸水紙15の代わりに吸水用のスポンジ13を入れた実施例を示す。
【0021】
図8は他の実施例を示すもので冷蔵庫の中に入れて使用する、タッパー形のぬか漬容器のぬか床の中に入れてしまって使用できる三角形状の薄型の水取器を示す。
【0022】
図9はぬか漬容器18のぬか床11に従来品の水取り器17を差し込み本発明の水取器1を同じぬか漬容器18のぬか床11の中に埋め込み数時間入れて水分の吸水量を測定する実験状況を示している図である。
【0023】
図10は今回水取器1と比較実験をした従来品の水取り器17の正面図。
【0024】
図11の水取器19Aは上部に平坦部がなく、
図12の水取器20Bは下部に穴がなく、タンク21を形成している。
図11と
図12の水取器19・20は水取器1より水分の吸収がわるかった。
【表1】
【0025】
表1は水取器1と従来品の水取り器17の比較実験を表に示したものである。
・ 表1のXは
図10に示す従来品(市販)の水取り器17を表す。
・ Yは本発明の
図1に示す水取器1を表す。
・ Zは
図11に示す比較例としての水取器19Aを表す。
実験の結果ぬか床に野菜などを漬けて、普通の状態および少し多めに発生する水分量であれば本発明の水取器の方が優れていた。
【符号の説明】
【0026】
1 水取器
2 開閉部
3 底部
4 上部吸水部
4A 下部吸水部
5 上部吸水穴
5A 下部吸水穴
6 水受
7 上部平坦部
7A 下部平坦部
8 開閉用突起
9 合体部
11 ぬか床
12 野菜
13 スポンジ
14 水取穴
15 吸水紙
16 三角形の薄型水取器
17 従来品水取り器
18 ぬか漬容器
19 水取り器A
20 水取り器B
【要約】
【課題】本発明はぬか床の表面に溜まる水を溜る前に取り除くことができる水取器を提する。
【解決手段】本発明のぬか漬の水取器はたとえば太鼓形であって、その太鼓形の中心に開閉部を設けており、開閉部から下側は下部吸水部でその下に水受けを設け、水受の底部は下部平坦部になっている。開閉部の上側には上部吸水部があり水分はこの吸水部の表面にある上部吸水穴から水取器の中に入り吸水紙で保持するように形成されている。
【選択図】
図1