特許第6205660号(P6205660)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6205660太陽電池の構造的一体性を向上させるための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6205660
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】太陽電池の構造的一体性を向上させるための方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/0216 20140101AFI20170925BHJP
   H01L 31/068 20120101ALI20170925BHJP
【FI】
   H01L31/04 240
   H01L31/06 300
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-520523(P2015-520523)
(86)(22)【出願日】2013年6月27日
(65)【公表番号】特表2015-525970(P2015-525970A)
(43)【公表日】2015年9月7日
(86)【国際出願番号】US2013048282
(87)【国際公開番号】WO2014004890
(87)【国際公開日】20140103
【審査請求日】2016年6月20日
(31)【優先権主張番号】61/849,818
(32)【優先日】2012年6月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/803,041
(32)【優先日】2013年3月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/905,504
(32)【優先日】2013年5月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505379467
【氏名又は名称】サンパワー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ストーン、チャールズ ノーマン
【審査官】 河村 麻梨子
(56)【参考文献】
【文献】 特許第4169463(JP,B2)
【文献】 特開平11−307797(JP,A)
【文献】 特開2011−181812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/02−31/078、31/18−31/20、
51/42−51/48
H02S 10/00−10/40、30/00−50/15、99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池を製造するための方法であって、前記太陽電池が、通常動作中に太陽を向く前面と、前記前面と反対の裏面と、4つの側縁部とを有し、前記方法が、
前記太陽電池の前記裏面上に、第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程と、
前記太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、印刷可能な懸濁液の形態の第1の絶縁材料を形成する工程であって、前記第1の絶縁材料が、弾性係数が少なくとも3GPaの第1の保護膜を形成する、工程と、
前記第1のドープ領域に電気的に連結される、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程と、
前記第2のドープ領域に電気的に連結される、第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のドープ領域を形成する工程が、連続する拡散領域を形成する工程を含み、
前記第2のドープ領域を形成する工程が、それぞれが前記連続する拡散領域によって包囲される、点在する拡散領域を形成する工程を含み、前記方法が:
前記第1のドープ領域と前記第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーとの間に、印刷可能な懸濁液の形態の第2の絶縁材料を形成する工程であって、前記第2の絶縁材料が、弾性係数が少なくとも3GPaの第2の保護膜を形成する、工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
印刷可能な懸濁液の形態の前記第1の絶縁材料及び前記第2の絶縁材料が、同一の材料である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のドープ領域及び前記第2のドープ領域を形成する工程が、相互嵌合したパターンの第1の拡散領域及び第2の拡散領域を形成する工程を含み、前記方法が:
前記第1の拡散領域を前記第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーに電気的に連結することを可能にするために、前記第1のドープ領域及び前記第2のドープ領域の上に形成された第1の誘電体層を通る第1の複数のコンタクトホールをアブレーション加工する工程と、
前記第2の拡散領域を前記第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーに電気的に連結することを可能にするために、前記第1の誘電体層を通る第2の複数のコンタクトホールをアブレーション加工する工程と、を更に含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のドープ領域及び前記第2のドープ領域を形成する工程が、相互嵌合したパターンの第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程を含み、前記方法が、
シリコン基板と前記第1のドープ領域及び前記第2のドープ領域との間に第1の誘電体層を形成する工程と、
前記第1のドープ領域と前記第2のドープ領域との間にトレンチ領域をエッチングする工程と、
前記トレンチ領域内に第2の誘電体層を形成する工程と、を更に含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の保護膜の弾性係数が、3GPaである、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の保護膜のガラス転移温度が、少なくとも摂氏250度である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の保護膜の伸長破断点が、13パーセントである、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
第1及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程が、電気めっきプロセスを実施する工程を含み、前記側縁部に沿った前記第1の保護膜が、前記電気めっきプロセス中に、前記太陽電池の少なくとも1つの縁部を、金属でめっきされることから保護するように適合される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、両方とも参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる、出願日が2012年6月29日の米国仮出願第61/849,818号、及び出願日が2013年3月18日の米国仮出願第61/803,041号の利益を主張する。
(発明の分野)
【0002】
本明細書に記載する対象の実施形態は、広くは太陽電池に関する。より具体的には、対象の実施形態は、太陽電池の構造及び製作プロセスに関する。
【背景技術】
【0003】
太陽電池は、太陽放射光を電気エネルギーに変換するための周知の装置である。太陽電池は、半導体加工技術を使用して半導体ウェハ上に製作することができる。太陽電池は、P型及びN型の拡散領域を含む。太陽電池に衝突する太陽放射光によって電子及び正孔が生成され、これらの電子及び正孔が拡散領域に移動することにより、拡散領域間に電位差が生じる。バックコンタクト方式の太陽電池においては、拡散領域、及び拡散領域と結合した金属製のコンタクトフィンガーは両方とも太陽電池の裏面に設けられる。コンタクトフィンガーは、外部電気回路を太陽電池に結合し、太陽電池により電力供給することを可能にする。 様々な物理的力に耐える太陽電池の頑強性及び構造的一体性は、輸送、取り扱い、及び環境による誘発応力に耐える太陽電池の能力に直接関係するため、太陽電池の重要な特徴である。
【0004】
これら又はその他の同様の実施形態が、背景を形成する。
【0005】
より完全な本主題の理解は、発明を実施するための形態、及び特許請求の範囲を、以下の図面と併せて考察し、参照することによって導き出すことができる。同様の参照番号は、図面全体を通して同様の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の断面図である。
図2】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の断面図である。
図3】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の断面図である。
図4】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の断面図である。
図5】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の断面図である。
図6】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の断面図である。
図7】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の断面図である。
図8】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の断面図である。
【0007】
図9】太陽電池を製造するための方法の一実施形態による、図1図8の太陽電池の斜視図である。
【0008】
図10】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の別の断面図である。
【0009】
図11】太陽電池を製造するための方法の一実施形態による、図10の太陽電池の斜視図である。
【0010】
図12】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の別の断面図である。
【0011】
図13】太陽電池を製造するための方法の一実施形態による、図12の太陽電池の斜視図である。
【0012】
図14】太陽電池を製造するための方法の一実施形態に従って製作された太陽電池の別の断面図である。
【0013】
図15】太陽電池を製造するための方法の一実施形態による、図14の太陽電池の斜視図である。
【0014】
図16】太陽電池を製造するための方法の更に別の実施形態に従って製造された太陽電池の断面図である。
【0015】
図17】太陽電池を製造するための方法の一実施形態による、太陽電池の縁部の断面図である。
図18】太陽電池を製造するための方法の一実施形態による、太陽電池縁部の断面図である。
図19】太陽電池を製造するための方法の一実施形態による、太陽電池縁部の断面図である。
図20】太陽電池を製造するための方法の一実施形態による、太陽電池縁部の断面図である。
【0016】
図21】太陽電池を製造するための方法のフロー図を示す。
図22】太陽電池を製造するための方法のフロー図を示す。
図23】太陽電池を製造するための方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の発明を実施するための形態は、本質的には、単なる実例に過ぎず、本主題の実施形態、又はそのような実施形態の応用及び用途を限定することを意図するものではない。本明細書に用いられている「例示の」という語は、「実施例、実例、又は例証として供する」ことを意味する。本明細書において典型例として記載されているあらゆる実装が必ずしも他の実装よりも好ましい又は有利な実装として解釈されるとは限らない。更に、前述の技術分野、背景、又は以下の発明を実施するための形態に提示されるいかなる明示又は示唆される理論によっても束縛されることは意図されない。
【0018】
加えて、本方法及びその実施形態の完全な理解を提供するために、具体的なプロセスフロー作業等の数多くの具体的な詳細が説明される。本方法及びその実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実践され得ることが、当業者には明らかであろう。他の事例では、本方法及びその実施形態を不必要に不明瞭にしないように、リソグラフィ技法及びエッチング技法等の周知の製作技法は、詳細に記載されない。更には、図に示される様々な実施形態は、例示的な表示であって、必ずしも一定の縮尺で描写されるものではないことを理解するべきである。
【0019】
太陽電池を製造するための方法が開示される。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面と、前面と反対の裏面と、4つの側縁部とを有する太陽電池を提供する工程を含む。本方法は、太陽電池の裏面上に第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程を含む。本方法は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料を形成する工程であって、第1の絶縁材料が、弾性係数が少なくとも3ギガパスカル(GPa)の保護膜を形成する、工程を含む。また、本方法は、第1のドープ領域に電気的に連結される、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程も含む。また、本方法は、第2のドープ領域に電気的に連結される、第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程も含む。
【0020】
太陽電池を製造するための別の方法が開示される。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面と、前面と反対の裏面と、4つの側縁部とを有する太陽電池を提供する工程を含む。本方法は、連続する拡散領域を含む太陽電池の裏面上に、第1のドープ領域を形成する工程を含む。本方法は、点在する拡散領域を含む第2のドープ領域を形成する工程であって、第1のドープ領域が、点在する拡散領域のそれぞれを包囲する、工程を含む。本方法は、印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料及び第2の絶縁材料を形成する工程であって、第1の絶縁材料及び第2の絶縁材料の両方が、弾性係数が少なくとも3ギガパスカル(GPa)の第1の保護膜及び第2の保護膜を形成する、工程を含む。本方法は、第1のドープ領域に電気的に連結される、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程を含む。本方法は、第2のドープ領域に電気的に連結される、第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程であって、太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、第1の保護膜が形成される、工程を含む。一実施形態では、第1の保護膜は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部付近の亀裂を低減するように更に適合される。別の実施形態では、第2の保護膜は、第1のドープ領域と第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーとの間に位置する。更に別の実施形態では、第1の保護膜及び第2の保護膜の両方が、機械的応力に対する太陽電池の構造的一体性を向上させる。
【0021】
太陽電池を製造するための更に別の方法が開示される。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面と、前面と反対の裏面と、4つの側縁部とを有する太陽電池を提供する工程を含む。本方法は、シリコン基板上に、相互嵌合したパターンの第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程を含む。本方法は、第1及び第2の複数のコンタクトホールをアブレーション加工する工程を含む。本方法は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料を形成する工程であって、第1の絶縁材料が、弾性係数が少なくとも3ギガパスカル(GPa)の第1の保護膜を形成する、工程を含む。一実施形態では、第1の保護膜は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部付近の亀裂を低減し、機械的応力に対する構造的一体性を向上させるように適合される。本方法は、第1のドープ領域に電気的に連結される、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程を含む。本方法は、第2のドープ領域に電気的に連結される、第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程であって、第1及び第2の複数のコンタクトホールが、第1のドープ領域及び第2のドープ領域を第1及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーにそれぞれ電気的に連結することを可能にする、工程を含む。
【0022】
太陽電池を製造するための更に別の方法が開示される。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面と、前面と反対の裏面と、4つの側縁部とを有する太陽電池を提供する工程を含む。本方法は、太陽電池の裏面上に、相互嵌合したパターンの第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程を含む。本方法は、シリコン基板と第1のドープ領域及び第2のドープ領域との間に、第1の誘電体層を形成する工程を含む。本方法は、第1のドープ領域と第2のドープ領域との間にトレンチ領域を形成する工程を含む。一実施形態では、本方法は、トレンチ領域内に第2の誘電体層を形成する工程を含む。本方法は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料を形成する工程であって、第1の絶縁材料が、弾性係数が少なくとも3ギガパスカル(GPa)の第1の保護膜を形成する、工程を含む。一実施形態では、第1の保護膜は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部付近の亀裂を低減し、機械的応力に対する構造的一体性を向上させるように更に適合される。本方法は、第1のドープ領域に電気的に連結される、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程と、第2のドープ領域に電気的に連結される、第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程とを含む。
【0023】
太陽電池を製造するための別の方法が開示される。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面と、前面と反対の裏面と、4つの側縁部とを有する太陽電池を提供する工程を含む。本方法は、太陽電池の裏面上に、第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程であって、第1のドープ領域及び第2のドープ領域が、厚さが50〜140μmの範囲の薄いシリコン基板上に設けられる、工程を含む。本方法は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料を堆積させる工程であって、第1の絶縁材料が、弾性係数が少なくとも3ギガパスカル(GPa)であり、ガラス転移温度が少なくとも摂氏250度の第1の保護膜を形成する、工程を含む。一実施形態では、第1の保護膜は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部付近の亀裂を低減し、機械的応力に対する構造的一体性を向上させるように更に適合される。本方法は、電気めっきプロセスによって、第1及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程であって、第1及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーが、第1のドープ領域及び第2のドープ領域に電気的に連結される、工程を含む。一実施形態では、第1及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーは、複数のコンタクトホールを通して第1のドープ領域及び第2のドープ領域に連結される。
【0024】
太陽電池を製造する更に別の方法が開示される。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面と、前面と反対の裏面と、4つの側縁部とを有する太陽電池を提供する工程を含む。本方法は、太陽電池の裏面上の薄いシリコン基板上に、P型及びN型ドープ領域を形成する工程を含む。本方法は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、ポリイミド又はポリイミドペーストを形成する工程であって、ポリイミドペーストが、弾性係数が少なくとも3ギガパスカル(GPa)のポリイミド膜を形成する、工程を含む。一実施形態では、ポリイミド膜は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部付近の亀裂を低減し、機械的応力に対する構造的一体性を向上させるように更に適合される。また、本方法は、P型ドープ領域に電気的に連結される、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程、及びN型ドープ領域に電気的に連結される、第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程も含む。
【0025】
製造プロセスに関連して実行される様々なタスクが、図1図20に示される。また、様々なタスクのいくつかは、例示された順序で実行されなくてもよく、本明細書に詳細に記載されない追加機能を有するより包括的な手順、プロセス又は製作に組み込まれてもよい。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態と共に使用される太陽電池を図示する。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面112と、前面112と反対の裏面110と、4つの側縁部とを有する太陽電池100を提供する工程を含む。また、太陽電池は、シリコン基板102と、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122とを含む。いくつかの実施形態では、シリコン基板102は、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122の形成の前に、洗浄、研磨、平坦化、及び/又は薄化、ないしは別の方法で処理される。更に別の実施形態では、シリコン基板の厚さ105は、厚い、すなわち140μmを超える厚さである。更に別の実施形態では、シリコン基板102は、ポリシリコン又は多結晶質である。別の実施形態では、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122は、熱プロセスによって形成される。更に別の実施形態では、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122の上に、両方の領域の保護障壁としての機能を果たす酸化物層が堆積される。第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122はそれぞれ、ドーピング材料を含むが、ドーピング材料は、ホウ素等のp型ドーパント又はリン等のn型ドーパントに限定されない。第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122の両方は、それぞれ熱プロセスによって成長する、又は従来のドーピングプロセスと併せて形成されると記載されるが、ここに記載若しくは列挙されるいずれかのその他の形成、堆積、又は成長プロセス工程のように、各層又は物質は、任意の適切なプロセスを使用して形成される。例えば、形成が説明されるところでは、化学蒸着(CVD)プロセス、減圧CVD(LPCVD)、常圧CVD(APCVD)、プラズマ助長CVD(PECVD)、熱成長、スパッタリング、並びに任意のその他の所望の技法が使用される。したがって、及び同様に、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122は、堆積技法、スパッタ、又はスクリーン印刷等の印刷プロセスによって、シリコン基板102上に形成される。また、本方法は、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122の上に第1の誘電体層126を形成する工程も含む。一実施形態では、第1の誘電体層は、窒化ケイ素(SiN)である。別の実施形態では、太陽放射光の収集を増加させるために、太陽電池100の前面112上に、非平坦化領域を形成することができる。非平坦化領域とは、入射光を散乱させて、太陽電池100の表面で反射して戻る光の量を減少させるための規則的又は不規則な形状の表面を有する領域である。更に別の実施形態では、太陽電池100の前面112上の非平坦化領域上に、第2の誘電体層を形成することができる。更に別の実施形態では、第2の誘電体層は、窒化ケイ素(SiN)である。更に別の実施形態では、第1の誘電体層及び第2の誘電体層は、反射防止層である。
【0027】
図2及び図3を参照すると、図1の太陽電池の少なくとも1つの側縁部上に絶縁材料を形成する方法が示されている。本方法は、太陽電池100の側縁部に沿って、絶縁材料130、132を形成する工程を更に含む。一実施形態では、絶縁材料130、132は、印刷可能な懸濁液の形態であり、以下の手段、すなわちスクリーン印刷、又は絶縁材料130、132を適用するのに非接触機構を使用する縁部コートインク適用ツールを使用することのうちのいずれか1つで適用されることを可能にする。一実施形態では、絶縁材料は、図3に見られる中間状態142、144を形成するように硬化される(140)。また、硬化プロセス140は、制限なく、例えば、熱硬化、光硬化、又は化学硬化によっても実施される。一実施形態では、絶縁材料130、132を堆積させる工程は、ポリマー材料を堆積させることを含む。別の実施形態では、絶縁材料を堆積させる工程は、ポリ塩化ビニル(PVC)を堆積させることを含む。
【0028】
図4及び図5は、図1の太陽電池の少なくとも1つの側縁部上に絶縁材料を形成する別の方法を図示する。本方法は、ニス134、136と、充填材料137、139とを有する第1の絶縁材料130、132を形成する工程を含む。続いて、上記に明記されるものと同一の手段によって、第1の絶縁材料130、132が適用される。図5に示されるように、第1の絶縁材料130、132は、上記と同様の熱硬化又は光硬化等の標準的な硬化プロセスによって硬化される(140)。硬化プロセス140中、充填剤は、中間状態146、148でニスに溶解し、更なる硬化は、図6に見られる保護膜150、152を形成する。硬化プロセス140は、第1の硬化期間にわたり、第1の硬化温度から第2の硬化温度に温度を上昇させる工程を含む。温度は、上述のように充填剤がニスに溶解することができるように、第2の硬化温度で維持される。温度は、第3の硬化期間にわたり、第1の硬化温度に低下される。一実施形態では、硬化プロセスは、熱曝露及び製造生産効率を最大にするように、水平型熱オーブン内で実行される長時間硬化プロセスを含む。一実施形態では、第1の絶縁材料130、132は、ポリイミドである。
【0029】
図6を参照すると、図1の太陽電池を製造する方法の続きが示されている。本方法は、図3及び図5の実施形態に示されるように、絶縁材料130、132を硬化した(140)後、保護膜150、152を形成する工程を更に含む。本方法は、特にシリコン基板の厚さ105を減少させるために、微小亀裂をもたらす可能性がある機械的応力から側縁部を保護することによって、構造的一体性を向上させるために、太陽電池100の側縁部に沿って保護膜150、152を位置付ける工程を含む。一実施形態では、保護膜150、152の弾性係数は、少なくとも3GPaである。保護膜150、152は、製造中の及び環境からの熱曝露に耐える必要があるため、保護膜150、152のガラス転移温度は、大きい影響を及ぼし得る。一実施形態では、保護膜150、152のガラス転移温度は、環境及び製造プロセスからの熱に確実に耐えることができるように、少なくとも摂氏250度である。別の実施形態では、保護膜150、152は、充填剤の均一な溶解を含んで、太陽電池100の側縁部に沿って構造的支持を提供する。更に別の実施形態では、保護膜150、152は、優れた絶縁体であり、太陽モジュール内に設置された際に、少なくとも2つの太陽電池が縁部で接触する場合等、いかなる電気的損傷からも保護する。更に別の実施形態では、保護膜150、152は、機械的応力又は亀裂から保護し、保護膜の伸長破断点は、少なくとも13パーセントである。別の実施形態では、保護膜150、152は、側縁部に沿って追加の構造的支持を提供して、太陽電池100の全体のたわみ強度を高める。更に別の実施形態では、保護膜150、152は、電気めっきプロセス中、側縁部に沿った保護層としての機能を果たし、保護膜150、152は、金属が太陽電池の縁部に沿ってめっきするのを防止する。
【0030】
図7は、図1の太陽電池を製造する方法の続きを図示する。本方法は、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122を露出させるために、第1の誘電体層126を通るコンタクトホール170を形成する工程を更に含む。一実施形態では、コンタクトホール170は、化学エッチング、アブレーション加工、又は任意の産業標準のリソグラフィプロセスを使用して形成される。本方法は、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122の上に、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー160及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー162を形成するように、電気めっきプロセスを実施する工程を含む。一実施形態では、第1の相互嵌合したコンタクトフィンガー160及び第2の相互嵌合したコンタクトフィンガー162は、コンタクトホール170を通して、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122に連結される。別の実施形態では、第1及び第2の相互嵌合したコンタクトフィンガーは、銅、スズ、アルミニウム、銀、金、クロム、鉄、ニッケル、亜鉛、ルテニウム、パラジウム、及び白金等の金属で構成される。その実施形態に望ましい場合、同様に他の金属を使用することもできる。図1図7は、厚さ105が140μmを超える太陽電池100の断面図を示す。図1図7とは対照的に、以下の図8は、140μm未満のより薄い厚さの太陽電池100を図示する。
【0031】
図8を参照すると、太陽電池を製造する継続方法が示されている。本方法は、厚さ107が50〜140μmの範囲の「薄い」太陽電池100を提供する工程を更に含む。上述のように、側縁部に沿って保護膜150、152を形成することは、太陽電池100を機械的応力から保護することによって、構造的一体性を向上させる。シリコン基板の厚さ107が減少した太陽電池は、縁部に亀裂又は更には微小亀裂が入る傾向がより高いため、これは、図8の薄い太陽電池100に特に当てはまる。
【0032】
図9は、図1図8の太陽電池の斜視図を図示する。上述のように、太陽電池は、シリコン基板102を含む。一実施形態では、シリコン基板102の厚さ105は、厚い、すなわち140μmを超える。別の実施形態では、シリコン基板102の厚さ107は、薄い、すなわち50〜140μmの範囲である。シリコン基板102は、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122を含む。第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122の上に、第1の誘電体層126が形成される。一実施形態では、第1の相互嵌合したコンタクトフィンガー160及び第2の相互嵌合したコンタクトフィンガー162は、コンタクトホール170を通して、第1のドープ領域120及び第2のドープ領域122に連結される。図9は、太陽電池100の側縁部に沿って形成された保護膜150、152を示す。
【0033】
図10を参照すると、太陽電池を製作するための方法の別の実施形態が示されている。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面212と、前面212と反対の裏面210と、4つの側縁部とを有する太陽電池200を提供する工程を含む。本方法は、シリコン基板202を含む太陽電池200の裏面210上に、第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222を形成する工程を含む。一実施形態では、シリコン基板202は、ポリシリコン又は多結晶質である。別の実施形態では、シリコン基板202の厚さ205は、50〜140μmの範囲である。別の実施形態では、シリコン基板202の厚さ205は、140μmを超える。更に別の実施形態では、第1のドープ領域220は、連続する拡散領域を含み、第2のドープ領域222は、点在する拡散領域を含み、連続する拡散領域220は、点在する拡散領域222のそれぞれを包囲する。更に別の実施形態では、第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222は、熱プロセスによって形成される。一実施形態では、第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222の上に、両方の領域の保護障壁としての機能を果たす酸化物層が堆積される。別の実施形態では、第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222はそれぞれ、ドーピング材料を含むが、ドーピング材料は、ホウ素等のp型ドーパント又はリン等のn型ドーパントに限定されない。第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222の形成に続き、太陽電池の縁部に沿って、第1の保護膜250、252が形成される。本方法は、第1の誘電体層226を形成する前に、第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222の上に、第1の誘電体層226を形成する工程を含む。一実施形態では、第1の誘電体層226は、窒化ケイ素(SiN)で構成される。本方法は、第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222、並びに第1の誘電体層226の上に、第2の保護膜254を形成する工程を含む。別の実施形態では、上述のように、第1の保護膜250、252及び第2の保護膜254の両方の弾性係数は、少なくとも3GPaである。本方法は、第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222を露出させ、第1の誘電体層226及び第2の保護膜254を通る、コンタクトホール270を形成する工程を更に含む。更に別の実施形態では、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー260及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー262を形成するために、電気めっきプロセスが使用される。更に別の実施形態では、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー260及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー262は、コンタクトホール270を通して、それぞれ第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222に電気的に連結される。更に別の実施形態では、第1の保護膜250、252は、第2の保護膜254の適用とは別の第1の印刷プロセスで適用される。一実施形態では、第1の保護膜250、252の第1の印刷プロセスは、第2の保護膜254の適用の前に実施される。別の実施形態では、第2の保護膜254は、電気めっきプロセスの前に適用される。更に別の実施形態では、第1の膜250、252及び第2の膜254の両方は、太陽電池200の全体にわたり、亀裂を低減するように適合され、両方の保護膜250、252、254は、機械的応力に対する構造的一体性を向上させる。別の実施形態では、太陽放射光の収集を増加させるために、太陽電池200の前面212上に、非平坦化領域を形成することができる。非平坦化領域220とは、入射光を散乱させて、太陽電池200の表面で反射して戻る光の量を減少させるための規則的又は不規則な形状の表面を有する領域である。更に別の実施形態では、太陽電池200の前面212上の非平坦化領域上に、第2の誘電体層を形成することができる。更に別の実施形態では、第2の誘電体層は、窒化ケイ素(SiN)で構成される。更に別の実施形態では、第1の誘電体層及び第2の誘電体層は、反射防止層である。
【0034】
図11は、図10の太陽電池の斜視図を図示する。上述のように、太陽電池200は、シリコン基板202を含む。一実施形態では、シリコン基板202の厚さ205は、厚い、すなわち140μmを超える。別の実施形態では、シリコン基板202の厚さ205は、薄い、又は50〜140μmの範囲である。シリコン基板202は、第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222を含む。第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222の上に、第1の誘電体層226が形成される。一実施形態では、第1の相互嵌合したコンタクトフィンガー260及び第2の相互嵌合したコンタクトフィンガー262は、コンタクトホール270を通して、第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222に連結される。図11は、太陽電池200の側縁部に沿って形成された第1の保護膜250、252を示す。図11はまた、第1のドープ領域220及び第2のドープ領域222の上の第2の保護膜254、並びに第2の相互嵌合したコンタクトフィンガー262を第1のドープ領域220に接触しないように分離させる第1の誘電体層226も示す。
【0035】
図12は、太陽電池を製作するための更に別の方法を図示する。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面312と、前面312と反対の裏面310と、4つの側縁部とを有する太陽電池300を提供する工程を含む。本方法は、シリコン基板302を含む太陽電池300の裏面上に、第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322を形成する工程を含む。一実施形態では、シリコン基板302は、ポリシリコン又は多結晶質である。一実施形態では、シリコン基板302の厚さ305は、50〜140μmの範囲である。別の実施形態では、シリコン基板302の厚さ305は、140μmを超える。第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322の両方は、相互嵌合したパターンの拡散領域を含む。一実施形態では、第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322は、熱プロセスによって形成される。別の実施形態では、第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322の上に、両方の領域の保護障壁としての機能を果たす酸化物層が堆積される。更に別の実施形態では、第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322はそれぞれ、ドーピング材料を含むが、ドーピング材料は、ホウ素等のp型ドーパント又はリン等のn型ドーパントに限定されない。前述されるように、本発明の一実施形態は、任意の適切なプロセスを使用して形成される、第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322の両方を含む。本方法は、第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322の上に第1の誘電体層326を形成する工程を更に含む。一実施形態では、第1の誘電体層326は、窒化ケイ素(SiN)で構成される。本方法は、第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322を露出させるために、第1の誘電体層326を通る第1及び第2の複数のコンタクトホール370を形成する工程を含む。一実施形態では、第1の保護膜350、352の弾性係数は、少なくとも3GPaである。別の実施形態では、太陽電池300の側縁部に沿って第1の保護膜350、352を適用することは、亀裂を防止し、機械的応力に対する構造的一体性を向上させる。更に別の実施形態では、コンタクトホール370は、レーザーアブレーション加工を含むがこれに限定されない、アブレーション加工プロセスによって形成される。本方法は、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー360及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー362を形成するために、電気めっきプロセスを実施する工程を含み、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー360及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー362は、コンタクトホール370を通して、第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322にそれぞれ電気的に連結される。一実施形態では、太陽放射光の収集を増加させるために、太陽電池300の前面312上に、非平坦化領域を形成することができる。非平坦化領域320とは、入射光を散乱させて、太陽電池300の表面で反射して戻る光の量を減少させるための規則的又は不規則な形状の表面を有する領域である。更に別の実施形態では、太陽電池300の前面312上の非平坦化領域上に、第2の誘電体層を形成することができる。更に別の実施形態では、第2の誘電体層は、窒化ケイ素(SiN)で構成される。更に別の実施形態では、第1の誘電体層及び第2の誘電体層は、反射防止層である。
【0036】
図13を参照すると、図12の太陽電池の斜視図が示されている。上述のように、太陽電池300は、シリコン基板302を含む。シリコン基板302の厚さ305は、厚い、すなわち140μmを超える厚さであり得る。シリコン基板302の厚さ305は、薄い、すなわち50〜140μmの範囲の厚さであってもよい。シリコン基板302は、第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322を含む。第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322の上に、第1の誘電体層326が形成される。一実施形態では、第1の相互嵌合したコンタクトフィンガー360及び第2の相互嵌合したコンタクトフィンガー362は、コンタクトホール370を通して、第1のドープ領域320及び第2のドープ領域322に連結される。一実施形態では、コンタクトホール370は、レーザーアブレーション加工を含むがこれに限定されない、アブレーション加工プロセスによって形成される。図13は、太陽電池300の側縁部に沿って形成された第1の保護膜350、352を示す。
【0037】
図14は、太陽電池を製作する更に別の方法を図示する。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面412と、前面412と反対の裏面410と、4つの側縁部とを有する太陽電池400を提供する工程を含む。本方法は、シリコン基板402を含む太陽電池400の裏面上に、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422を形成する工程を含む。一実施形態では、シリコン基板402は、ポリシリコン又は多結晶質である。別の実施形態では、シリコン基板402の厚さ405は、50〜140μmの範囲である。更に別の実施形態では、シリコン基板402の厚さ405は、140μmを超える。更に別の実施形態では、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422は、熱プロセスによって形成される。一実施形態では、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422の上に、両方の領域の保護障壁としての機能を果たす酸化物層が堆積される。別の実施形態では、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422はそれぞれ、ドーピング材料を含むが、ドーピング材料は、ホウ素等のp型ドーパント又はリン等のn型ドーパントに限定されない。本方法は、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422上に第1の誘電体層426を形成する工程を含む。一実施形態では、第1の誘電体層426は、窒化ケイ素(SiN)で構成される。本方法は、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422を形成する前に、シリコン基板402の上に第2の誘電体層424を形成する工程を含む。一実施形態では、第2の誘電体層424は、トンネル酸化物で構成される。別の実施形態では、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422の両方は、相互嵌合したパターンの拡散領域を含む。一実施形態では、第1のドープ領域及び第2のドープ領域は、むしろ第1のドープポリシリコン領域及び第2のドープポリシリコン領域である。本方法は、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422の両方を分離し、それによって接合面での再結合を低減するためのトレンチ領域472を形成する工程を含む。一実施形態では、トレンチ領域472は、太陽電池400の裏面410からの光の更なる収集のための非平滑化表面を含む。本方法は、第1の誘電体層426を通って、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422上に、第1及び第2の複数のコンタクトホール470を形成する工程を含む。本方法は、太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、第1の保護膜450、452を形成する工程を含む。一実施形態では、第1の保護膜450、452の弾性係数は、少なくとも3GPaである。別の実施形態では、第1の保護膜450、452を適用することは、太陽電池の少なくとも1つの側縁部400付近の亀裂を防止し、機械的応力に対する構造的一体性を向上させる。本方法は、化学エッチング、アブレーション加工、又は任意の産業標準のリソグラフィプロセスによって、コンタクトホール470を形成する工程を含む。本方法は、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー460及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー462を形成するために、電気めっきプロセスを実施する工程を含み、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー460及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー462は、それぞれ第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422上の第1の誘電体層426を通して、コンタクトホール470に電気的に連結される。一実施形態では、太陽放射光の収集を増加させるために、太陽電池400の前面412上に、非平坦化領域を形成することができる。非平坦化領域420とは、入射光を散乱させて、太陽電池400の表面で反射して戻る光の量を減少させるための規則的又は不規則な形状の表面を有する領域である。更に別の実施形態では、太陽電池400の前面412上の非平坦化領域上に、第3の誘電体層を形成することができる。更に別の実施形態では、第3の誘電体層は、窒化ケイ素(SiN)で構成される。更に別の実施形態では、第1の誘電体層426及び第3の誘電体層は、反射防止層である。
【0038】
図15を参照すると、図14の太陽電池の斜視図が示されている。上述のように、太陽電池400は、シリコン基板402を含む。一実施形態では、シリコン基板402の厚さ405は、厚い、すなわち140μmを超える。別の実施形態では、シリコン基板402の厚さ405は、薄い、すなわち50〜140μmの範囲である。シリコン基板402は、第1のドープ領域420と、第2のドープ領域422とを含む。第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422の上に、第1の誘電体層426が形成される。トレンチ領域472が示されており、トレンチ領域472は、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422の両方を分離し、それによって接合面での再結合を低減する。一実施形態では、トレンチ領域472は、太陽電池400の裏面410からの光の更なる収集のための非平滑化表面を含む。一実施形態では、第1の相互嵌合したコンタクトフィンガー460及び第2の相互嵌合したコンタクトフィンガー462は、コンタクトホール470を通して、第1のドープ領域420及び第2のドープ領域422に連結される。一実施形態では、コンタクトホール470は、レーザーアブレーション加工を含むがこれに限定されない、アブレーション加工プロセスによって形成される。図15は、太陽電池400の側縁部に沿って形成された第1の保護膜450、452を示す。
【0039】
図16は、太陽電池に金属をめっきする方法を図示する。本方法は、通常動作中に太陽を向く前面512と、前面512と反対の裏面510と、4つの側縁部とを有する太陽電池500を提供する工程を含む。太陽電池は、太陽電池500の裏面上に、第1のドープ領域520及び第2のドープ領域522を含み、太陽電池500は、シリコン基板502を含む。一実施形態では、シリコン基板502は、ポリシリコン又は多結晶質である。別の実施形態では、第1のドープ領域520及び第2のドープ領域522は、熱プロセスによって形成される。更に別の実施形態では、第1のドープ領域520及び第2のドープ領域522の上に、両方の領域の保護障壁としての機能を果たす酸化物層が堆積される。更に別の実施形態では、第1のドープ領域520及び第2のドープ領域522はそれぞれ、ドーピング材料を含むが、ドーピング材料は、ホウ素等のp型ドーパント又はリン等のn型ドーパントに限定されない。一実施形態では、第1のドープ領域520及び第2のドープ領域522は、むしろ第1のドープポリシリコン領域及び第2のドープポリシリコン領域である。別の実施形態では、太陽電池500は、太陽電池500の前面512上に、非平坦化領域を含む。更に別の実施形態では、第1のドープ領域520及び第2のドープ領域522の上に、第1の誘電体層526が堆積される。更に別の実施形態では、非平坦化領域の上に、第2の誘電体層が堆積される。本方法は、太陽電池500の少なくとも1つの側縁部に沿って、第1の保護膜550、552を形成する工程を含む。本方法は、化学エッチング、アブレーション加工、又は任意の産業標準のリソグラフィプロセスによって、コンタクトホール570を形成する工程を含む。本方法は、図6で記載されるものと同様の電気めっきプロセスによって、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー560及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガー562を形成する工程を含む。一実施形態では、本方法は、電気めっき浴582と、めっき浴筐体584とを含む電気めっき機構580を提供する工程を含む。継続実施形態では、本方法はまた、ホルダー及び複数の固定具によって、太陽電池500を懸垂する工程も含む。別の実施形態では、本方法は、導線又は相互接続588によって外部電源に接続されたアノード586を提供する工程を更に含む。継続実施形態では、本方法はまた、電気めっき浴582内で、外部電源と連結されたアノード586によって提供される電流を誘導する工程も含み、これは、浴内の電子が流動することを可能にし得、更に、銅、スズ、アルミニウム、銀、金、クロム、鉄、ニッケル、亜鉛、ルテニウム、パラジウム、又は白金等であるがこれらに限定されない、金属の電気めっきを可能にし得る。更に別の実施形態では、本方法は、アノード586から電気めっき浴582内に分散した第1の金属イオン566及び第2の金属イオン568を、第1のドープ領域520及び第2のドープ領域522にめっきすることによって、第1のドープ領域520及び第2のドープ領域522上のコンタクトホール570を通る第1の相互嵌合したコンタクトフィンガー560並びに第2の相互嵌合したコンタクトフィンガー562を形成するために、電気めっきプロセスを実施する工程を含む。
【0040】
図17を参照すると、力例に曝されている太陽電池の縁部の断面図が示されている。太陽電池600は、上記の太陽電池と同様に、通常動作中に太陽を向く前面612と、前面612と反対の裏面610と、少なくとも1つの側縁部とを有する。また、図17の太陽電池600は、シリコン基板602及びドープ領域624も含み、このシリコン基板602の厚さ604は、140μmを超える。図17は、厚さ604のシリコン基板602の縁部に作用する力例606を示し、この力606は、シリコン基板602の側縁部に亀裂を入れる(607)のにのみ十分である。
【0041】
図18及び図19は、図17と同一の力例を経験している別の太陽電池の縁部の断面図を図示する。図17と同様に、図18の太陽電池600は、シリコン基板602を有し、シリコン基板の厚さ605は、50〜140μmの範囲内である。図18は、図17と同一の力例606に曝されている太陽電池600を示す。ウェハの厚さ605及び力の大きさの結果として、亀裂608は、側縁部から太陽電池600の前面612及び裏面610に拡大する機会を有する。図19は、結果が、ドープ領域624を含むシリコン基板602の破損609にも繋がり得ることを図示する。別の実施例では、力例606は、太陽電池の製作、輸送、又は太陽モジュールの製造中の太陽電池の取り扱いによる機械的応力によるものである可能性がある。
【0042】
機械的応力が誘発する欠陥による販売可能製品の損失は、機械的歩留りの観点で測定される。機械的歩留りは、太陽電池の製造プロセスの非常に重要な部分である。より高い機械的歩留り損失は、より少ない太陽電池製品が生産されることを意味する。したがって、本発明者らは、保護膜650を使用して、太陽電池の縁部を機械的力608から保護することを提案し、直接的結果は、所与の太陽電池の製造プロセスにおいて、販売可能製品の歩留りを上げるであろう。
【0043】
図20を参照すると、本発明の一実施形態の太陽電池が示されている。図17図19で述べられたように、太陽電池600は、上記の太陽電池と同様に、通常動作中に太陽を向く前面612と、前面612と反対の裏面610と、少なくとも1つの側縁部とを有する。また、太陽電池600は、シリコン基板602及びドープ領域624も含み、シリコン基板602の厚さは、厚さ611である。また、太陽電池は、少なくとも1つの側縁部に沿って堆積された保護膜650も含む。前述されるように、硬化する工程を含む、絶縁材料を適用することによって保護膜650を形成する工程は、適用プロセスによって様々であり得る。一実施形態では、太陽電池の前面612及び裏面610に沿った、一般的に望ましい適用厚さ634、636は、最大で1ミリメートルである。別の実施形態では、太陽電池の縁部から外向きに延在する保護膜650の厚さ654、653は、保護膜650の凝集特性に依存し、一方、太陽電池の前面612及び裏面610上の保護膜の高さ646、648は、50〜100μmの範囲であるが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、太陽電池600の前面612の厚さ636、高さ648、及び厚さ653の領域は、厚さ634、高さ646、及び厚さ654の側縁部に沿った保護膜650のみが太陽電池の裏面に残るように除去される。別の実施形態では、太陽電池600の裏面610の厚さ634、高さ646、及び厚さ654の領域は、太陽電池の前面612の厚さ636、高さ648、及び厚さ653の側縁部に沿った保護膜650のみが存在するように除去される。図20は、シリコン基板602の縁部に作用する力例613を示し、保護膜650は、太陽電池600のシリコン基板602の少なくとも1つの側縁部に沿った亀裂、欠け、及び破損を防止する。
【0044】
図21図23は、本発明の実施形態による、太陽電池を製造するための方法のフロー図を示す。図21図23の方法の工程は、示されている順序で実施されてもよく、又は本発明の利点が損なわれることなく、いくつかの他の順序で実施され得る。
【0045】
図21の方法は、太陽電池のシリコン基板上に、第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程(工程701)を含み得る。太陽電池の少なくとも1つの側縁部上に、印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料が形成され、第1の絶縁材料は、弾性係数が少なくとも3GPaの第1の保護膜を形成する。(工程702)。第1のドープ領域に電気的に連結される、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーが形成される(工程703)。第2のドープ領域に電気的に連結される、第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーが形成される(工程704)。
【0046】
図22の方法は、厚さが50〜140μmの範囲の薄いシリコン基板上に、第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程(工程711)を含み得る。太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料が堆積され、絶縁材料は、弾性係数が少なくとも3GPaであり、ガラス転移温度が少なくとも摂氏250度の第1の保護膜を形成する(工程712)。電気めっきプロセスによって、第1及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーが形成され、第1及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーは、第1のドープ領域及び第2のドープ領域に電気的に連結される(工程713)。
【0047】
図23の方法は、太陽電池の裏面上の薄いシリコン基板上に、P型及びN型ドープ領域を形成する工程(工程721)を含み得る。太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、ポリイミドペーストが堆積される(工程722)。太陽電池の少なくとも1つの側縁部上に、ポリイミド膜が形成される(工程723)。P型ドープ領域に電気的に連結される、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーが形成される(工程724)。N型ドープ領域(単数又は複数)に電気的に連結される、第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーが形成される(工程725)。
【0048】
少なくとも1つの例示的実施形態が、上述の発明を実施するための形態で提示されてきたが、数多くの変型が存在することを認識するべきである。本明細書に記載する例示的実施形態は、特許請求される主題の範囲、適用性、又は構成を限定する意図が全くないこともまた、認識するべきである。むしろ、上述の発明を実施するための形態は、当業者に、説明される実施形態を実践するための簡便な指針を提供するものである。本特許出願が出願される時点で既知の等価物、及び予見可能な等価物を含む、特許請求の範囲によって規定される範囲から逸脱することなく、諸要素の機能及び配置に、様々な変更が実施可能であることを理解するべきである。
[項目1]
太陽電池を製造するための方法であって、上記太陽電池が、通常動作中に太陽を向く前面と、上記前面と反対の裏面と、4つの側縁部とを有し、上記方法が、
上記太陽電池の上記裏面上に、第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程と、
上記太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料を形成する工程であって、上記第1の絶縁材料が、弾性係数が少なくとも3GPaの第1の保護膜を形成する、工程と、
上記第1のドープ領域に電気的に連結される、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程と、
上記第2のドープ領域に電気的に連結される、第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程と、を含む、方法。
[項目2]
上記第1のドープ領域を形成する工程が、連続する拡散領域を形成する工程を含み、
上記第2のドープ領域を形成する工程が、それぞれが上記連続する拡散領域によって包囲される、点在する拡散領域を形成する工程を含み、上記方法が、
上記第1のドープ領域と上記第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーとの間に、印刷可能な懸濁液中の第2の絶縁材料を形成する工程であって、上記第2の絶縁材料が、弾性係数が少なくとも3GPaの第2の保護膜を形成する、工程を更に含む、項目1に記載の方法。
[項目3]
印刷可能な懸濁液中の上記第1の絶縁材料及び上記第2の絶縁材料が、同一の材料である、項目2に記載の太陽電池。
[項目4]
上記第1のドープ領域及び上記第2のドープ領域を形成する工程が、相互嵌合したパターンの第1の拡散領域及び第2の拡散領域を形成する工程を含み、上記方法が、
上記第1の拡散領域を上記第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーに電気的に連結することを可能にするために、第1の誘電体層を通る第1の複数のコンタクトホールをアブレーション加工する工程と、
上記第2の拡散領域を上記第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーに電気的に連結することを可能にするために、上記第1の誘電体層を通る第2の複数のコンタクトホールをアブレーション加工する工程と、を更に含む、項目1に記載の方法。
[項目5]
上記第1のドープ領域及び上記第2のドープ領域を形成する工程が、相互嵌合したパターンの第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程を含み、上記方法が、
上記シリコン基板と上記第1のドープ領域及び上記第2のドープ領域との間に第1の誘電体層を形成する工程と、
上記第1のドープ領域と上記第2のドープ領域との間にトレンチ領域をエッチングする工程と、
上記トレンチ領域内に第2の誘電体層を形成する工程と、を更に含む、項目1に記載の方法。
[項目6]
上記第1の保護膜の弾性係数が、3GPaである、項目1に記載の方法。
[項目7]
上記第1の保護膜のガラス転移温度が、少なくとも摂氏250度である、項目1に記載の方法。
[項目8]
上記第1の保護膜の伸長破断点が、13パーセントである、項目1に記載の方法。
[項目9]
第1及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程が、電気めっきプロセスを実施する工程を含み、上記側縁部に沿った上記第1の保護膜が、上記電気めっきプロセス中に、上記太陽電池の少なくとも1つの縁部を、金属でめっきされることから保護するように適合される、項目1に記載の方法。
[項目10]
第1の保護膜を形成する工程が、上記太陽電池の上記少なくとも1つの側縁部に沿って上記第1の保護膜を形成するように、上記第1の絶縁材料を熱硬化する工程を含む、項目1に記載の方法。
[項目11]
印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料を形成する工程が、ポリマー材料を堆積させる工程を含む、項目1に記載の方法。
[項目12]
印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料を形成する工程が、ポリ塩化ビニル(PVC)を堆積させる工程を含む、項目1に記載の方法。
[項目13]
印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料を形成する工程が、ポリイミドを堆積させる工程を含む、項目1に記載の方法。
[項目14]
上記第1のドープ領域及び上記第2のドープ領域を形成する工程が、ホウ素及びリンからなる群から選択されるドーパントを上記シリコン基板にドーピングする工程を含む、項目1に記載の方法。
[項目15]
上記少なくとも1つの側縁部上に印刷可能な懸濁液中の上記第1の絶縁材料を形成する工程が、印刷可能な懸濁液中の上記第1の絶縁材料を少なくとも1つの側縁部上にスクリーン印刷する工程を含む、項目1に記載の方法。
[項目16]
少なくとも1つの側縁部上に印刷可能な懸濁液中の上記第1の絶縁材料を形成する工程が、縁部コーティングプロセスを使用して、印刷可能な懸濁液中の上記第1の絶縁材料を上記太陽電池の上記少なくとも1つの側縁部上に堆積させる工程を含む、項目1に記載の方法。
[項目17]
太陽電池を製造するための方法であって、上記太陽電池が、通常動作中に太陽を向く前面と、上記前面と反対の裏面と、4つの側縁部とを有し、上記方法が、
厚さが50〜140μmの範囲の薄いシリコン基板上に、第1のドープ領域及び第2のドープ領域を形成する工程と、
上記太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、印刷可能な懸濁液中の第1の絶縁材料を堆積させる工程であって、上記絶縁材料が、弾性係数が少なくとも3GPaであり、ガラス転移温度が少なくとも摂氏250度の第1の保護膜を形成する、工程と、
電気めっきプロセスによって、第1及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程であって、上記第1及び第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーが、上記第1のドープ領域及び上記第2のドープ領域に電気的に連結される、工程と、を含む、方法。
[項目18]
印刷可能な懸濁液中の上記第1の絶縁材料を堆積させる工程が、上記第1の絶縁材料を、少なくとも1つの側縁部上に、最大で1ミリメートルの厚さで上記太陽電池の上記前面及び裏面の内側部分に向かって堆積させる工程を含む、項目17に記載の方法。
[項目19]
第1の保護膜を形成する工程が、熱硬化プロセスを含み、上記熱硬化プロセスが、
第1の硬化期間にわたり、温度を第1の硬化温度から第2の硬化温度に上昇させる工程と、
第2の硬化期間、上記硬化温度を維持する工程と、
第3の硬化期間にわたり、上記温度を上記第2の硬化温度から上記第1の硬化温度に降下させて戻す工程と、を含む、項目17に記載の方法。
[項目20]
太陽電池を製造するための方法であって、上記太陽電池が、通常動作中に太陽を向く前面と、上記前面と反対の裏面と、4つの側縁部とを有し、上記方法が、
上記太陽電池の上記裏面上の薄いシリコン基板上に、P型及びN型ドープ領域を形成する工程と、
上記太陽電池の少なくとも1つの側縁部に沿って、ポリイミドペーストを堆積させる工程と、
上記太陽電池の上記少なくとも1つの側縁部上に、ポリイミド膜を形成する工程と、
上記P型ドープ領域に電気的に連結される、第1の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程と、
上記N型ドープ領域に電気的に連結される、第2の複数の相互嵌合した金属製のコンタクトフィンガーを形成する工程と、を含む、方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23