特許第6205905号(P6205905)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6205905
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】制御装置および制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20170925BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20170925BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
   H04Q9/00 301D
   H04M11/00 301
   H04M1/00 R
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-137400(P2013-137400)
(22)【出願日】2013年6月28日
(65)【公開番号】特開2015-12515(P2015-12515A)
(43)【公開日】2015年1月19日
【審査請求日】2016年3月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】中川 達也
(72)【発明者】
【氏名】山本 高章
(72)【発明者】
【氏名】岸本 卓也
(72)【発明者】
【氏名】高橋 寿明
【審査官】 山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−005342(JP,A)
【文献】 特開2012−175644(JP,A)
【文献】 特開2009−188804(JP,A)
【文献】 特開平02−217099(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24D 17/00−19/10
F24F 11/00−11/08
F24H 1/00
1/18− 1/20
4/00− 4/06
H03J 9/00− 9/06
H04M 1/00
1/24− 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00− 7/16
11/00−11/10
99/00
H04Q 9/00− 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの制御信号に応じて、1つ以上の機器の動作を制御する制御装置であって、
外部からの制御信号を受信する受信部と;
受信した制御信号に応じて、前記機器に制御指示を与える制御指示部と;
前記制御指示部が前記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器より、当該機器の動作状態を示すモニタ信号を受信するまでの許容時間に関する情報を前記機器毎に取得する取得部と;
前記制御指示部が前記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器に対応する前記許容時間以内に、当該機器より、前記モニタ信号を受信したか否かを判定する判定部と;
前記制御指示部が前記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器に対応する前記許容時間以内に、当該機器より、前記モニタ信号を受信した場合に、受信した前記モニタ信号が示す動作状態を前記制御信号の送信元に通知する通知部と;
を具備し、
前記通知部は、
前記制御指示部が前記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器より前記モニタ信号を受信するまでの間、当該機器に対応する前記許容時間が経過するまでの残り時間を、前記制御信号の送信元にさらに通知する制御装置。
【請求項2】
前記制御指示部は、
前記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器に対応する前記許容時間以内に、当該機器より、前記モニタ信号を受信しなかったと前記判定部によって判定された場合に、当該機器の状態を予め定められた状態に移行させるための制御指示を当該機器に与える請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記機器毎に、前記許容時間を指定する操作を受け付けるスイッチをさらに具備し、
前記取得部は、
前記機器毎に、前記スイッチの操作によって指定された前記許容時間を取得する請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記取得部は、
前記機器毎に、予め定められたアクセス先を示す情報を保持しており、
通信回線を介して、当該アクセス先にアクセスし、当該アクセス先から、前記機器毎に前記許容時間を取得する請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項5】
前記取得部は、
通信回線を介して、前記制御装置の利用者の端末から、前記機器毎に前記許容時間を取得する請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項6】
外部からの制御信号に応じて、1つ以上の機器の動作を制御する制御装置における制御方法であって、
外部からの制御信号を受信する受信工程と;
受信した制御信号に応じて、前記機器に制御指示を与える制御指示工程と;
前記制御指示工程において前記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器より、当該機器の動作状態を示すモニタ信号を受信するまでの許容時間に関する情報を前記機器毎に取得する取得工程と;
前記制御指示工程において前記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器に対応する前記許容時間以内に、当該機器より、前記モニタ信号を受信したか否かを判定する判定工程と;
前記制御指示工程において前記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器に対応する前記許容時間以内に、当該機器より、前記モニタ信号を受信した場合に、受信した前記モニタ信号が示す動作状態を前記制御信号の送信元に通知する通知工程と;
を含み、
前記通知工程では、
前記制御指示工程において記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器より前記モニタ信号を受信するまでの間、当該機器に対応する前記許容時間が経過するまでの残り時間を、前記制御信号の送信元にさらに通知する制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば下記の非特許文献1には、外部の機器からの制御信号に応じて、家庭内の機器のオン/オフ制御とその状態のモニタを行うことを目的とする信号の規格について開示されている。このような規格に準拠したエアコン、給湯機、床暖房等の機器であれば、ユーザは外部からオン/オフ制御やその状態のモニタを行うことができる。当該規格では、家庭内の機器にオン/オフの制御信号を供給してから350ミリ秒以内に、その機器が制御後の状態を示すモニタ信号を返す仕様となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】日本電機工業会規格JEM1427
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、家庭内の機器の中には、電動シャッターや電気錠のように、現在の状態から指示された状態に移行するまでに数秒以上かかる機器も存在する。そのような機器は、上記したJEM1427の規格で定められる時間以内に制御後の状態を示すモニタ信号を返すことができない。しかし、そのような機器であっても、外出先から制御したり、現在の状態をモニタできれば便利である。
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、外出先から機器を確実かつ安全に制御できるようにすることができる制御装置および制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態に係る制御装置は、外部からの制御信号に応じて、1つ以上の機器の動作を制御する制御装置であって、受信部と、制御指示部と、取得部と、判定部とを具備する。受信部は、外部からの制御信号を受信する。制御指示部は、受信した制御信号に応じて、前記機器に制御指示を与える。取得部は、前記制御指示部が前記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器より、当該機器の動作状態を示すモニタ信号を受信するまでの許容時間に関する情報を前記機器毎に取得する。判定部は、前記制御指示部が前記機器に前記制御指示を与えてから、当該機器に対応する前記許容時間以内に、当該機器より、前記モニタ信号を受信したか否かを判定する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係る制御システムの一例を示すシステム構成図である。
図2図2は、制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、許容時間格納部に格納されるデータの構造の一例を示す図である。
図4図4は、制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、制御装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下で説明する実施形態に係る制御装置20は、外部からの制御信号に応じて、1つ以上の機器16の動作を制御する制御装置20であって、外部からの制御信号を受信する受信部21と、受信した制御信号に応じて、機器16に制御指示を与える制御指示部22と、制御指示部22が機器16に制御指示を与えてから、当該機器16より、当該機器16の動作状態を示すモニタ信号を受信するまでの許容時間に関する情報を機器16毎に取得する取得部25と、制御指示部22が機器16に制御指示を与えてから、当該機器16に対応する許容時間以内に、当該機器16より、モニタ信号を受信したか否かを判定する判定部24とを具備する。
【0009】
また、以下で説明する実施形態に係る制御装置20において、制御指示部22は、機器16に制御指示を与えてから、当該機器16に対応する許容時間以内に、当該機器16より、モニタ信号を受信しなかったと判定部24によって判定された場合に、当該機器16の状態を予め定められた状態に移行させるための制御指示を当該機器16に与えてもよい。
【0010】
また、以下で説明する実施形態に係る制御装置20は、機器16毎に、許容時間を指定する操作を受け付けるスイッチ27をさらに具備してもよく、取得部25は、機器16毎に、スイッチ27の操作によって指定された許容時間を取得するようにしてもよい。
【0011】
また、以下で説明する実施形態に係る制御装置20において、取得部25は、機器16毎に、予め定められたアクセス先を示す情報を保持しており、通信回線を介して、当該アクセス先の装置にアクセスし、当該アクセス先の装置から、機器16毎に許容時間を取得するようにしてもよい。
【0012】
また、以下で説明する実施形態に係る制御装置20において、取得部25は、通信回線を介して、当該制御装置20の利用者の端末から、機器16毎に許容時間を取得するようにしてもよい。
【0013】
また、以下で説明する実施形態に係る制御装置20は、制御指示部22が機器16に制御指示を与えてから、当該機器16に対応する許容時間以内に、当該機器16より、モニタ信号を受信した場合に、受信したモニタ信号が示す動作状態を制御信号の送信元に通知する通知部23をさらに具備してもよく、通知部23は、制御指示部22が機器16に制御指示を与えてから、当該機器16より、モニタ信号を受信するまでの間、当該機器16に対応する許容時間が経過するまでの残り時間を、制御信号の送信元にさらに通知するようにしてもよい。
【0014】
また、以下で説明する実施形態に係る制御装置20が実行する制御方法は、受信工程と、制御指示工程と、取得工程と、判定工程とを含む。制御装置20は、受信工程において、外部からの制御信号を受信する。また、制御装置20は、制御指示工程において、受信した制御信号に応じて、機器16に制御指示を与える。また、制御装置20は、取得工程において、制御指示工程において機器16に制御指示を与えてから、当該機器16より、当該機器16の動作状態を示すモニタ信号を受信するまでの許容時間に関する情報を機器16毎に取得する。また、制御装置20は、判定工程において、制御指示工程において機器16に制御指示を与えてから、当該機器16に対応する許容時間以内に、当該機器16より、モニタ信号を受信したか否かを判定する。
【0015】
(実施の形態)
[制御システム10の構成]
図1は、実施形態に係る制御システム10の一例を示すシステム構成図である。本実施形態に係る制御システム10は、制御装置20および複数の機器16−1、2を備える。
【0016】
それぞれの機器16は、ユーザ14の自宅などの施設15内に設けられ、例えば電動シャッターや給湯器などの、少なくとも、外部からの指示に応じて、オンまたはオフする機能(電動シャッターの場合は、例えば開閉する機能)、動作後の状態を示すモニタ信号を返す機能等を有する。機器16には、外部からオンまたはオフの指示を受け付けてから、当該指示に従った状態に移行するまでに数秒以上の時間を要するものが含まれていてもよい。
【0017】
ユーザ14の携帯端末13は、基地局12および通信回線11を介して制御装置20と通信する。ユーザ14は、施設15内の機器16の動作を制御する場合(例えば電動シャッターを開閉させる場合)、携帯端末13を操作して、希望する制御を示す制御信号を、基地局12および通信回線11を介して制御装置20へ送信する。なお、ユーザ14は、有線接続された端末を操作して通信回線11を介して制御装置20に制御信号を送信してもよい。
【0018】
携帯端末13は、送信した制御信号に応じた動作を行った後の機器16の状態を示す信号を、通信回線11および基地局12を介して制御装置20から受信した場合に、受信した信号が示す機器16の状態を携帯端末13の画面に表示する等によりユーザ14に通知する。
【0019】
制御装置20は、施設15内に設けられる。また、制御装置20は、通信回線11に接続され、公衆網との通信機能を有する。また、制御装置20は、通信回線11を介してユーザ14の携帯端末13等から機器16を制御する制御信号を受け付けた場合に、当該制御信号に対応する制御指示を、制御対象の機器16へ送る。機器16は、制御装置20から受け取った制御指示に従って動作する。尚、制御装置20と通信回線11との間にアクセスポイントを設置し、制御装置20と通信回線11との通信をアクセスポイントを介して行なうこともできる。また、複数の制御装置20を用いる場合には、制御装置20における公衆網との通信機能を省いて、アクセスポイントとの間で通信を行い、アクセスポイントが有する公衆網との通信機能を利用して、通信回線11との間で通信するようにしてもよい。
【0020】
また、制御装置20は、機器16へ制御指示を送ってから所定時間以内に、当該制御指示に応じたモニタ信号を当該機器16から受信した場合に、受信したモニタ信号が示す機器16の状態を、通信回線11を介してユーザ14の携帯端末13に通知する。
【0021】
[制御装置20の構成]
図2は、制御装置20の機能構成の一例を示すブロック図である。制御装置20は、受信部21、制御指示部22、通知部23、判定部24、取得部25、許容時間格納部26、およびスイッチ27を有する。
【0022】
図3は、許容時間格納部26に格納されるデータの構造の一例を示す。許容時間格納部26には、例えば図3に示すように、機器16が接続された制御装置20の端子を識別する端子ID260に対応付けて、機器ID261、機器名262、許容時間263、規定指示264、およびアクセス先情報265が格納される。
【0023】
機器ID261は、端子ID260で識別される端子に接続されている機器16を識別する情報であり、例えば機器16の型番などである。機器名262は、端子ID260で識別される端子に接続されている機器16の製品名等の情報である。許容時間263は、端子ID260で識別される端子に接続されている機器16に制御指示が与えられてから、当該制御指示に応じた動作を行った後のモニタ信号を制御装置20に返すまでに、当該機器16に許容される時間の情報である。
【0024】
規定指示264は、端子ID260で識別される端子に接続されている機器16について、許容時間263以内に当該機器16からモニタ信号が返されなかった場合に、当該機器16を予め定められた状態(例えば初期状態)に移行させるための制御指示の情報である。機器16が電動シャッターであれば、規定指示264とは、例えばシャッターが閉まっている状態に移行させる制御指示であり、機器16が電気錠であれば、規定指示264とは、例えば電気錠が施錠されている状態に移行させる制御指示である。アクセス先情報265は、端子ID260で識別される端子に接続されている機器16の製造業者のサイトのURL(Uniform Resource Locator)や、当該機器16に関連するクラウドサービスのURL等の情報である。
【0025】
受信部21は、通信回線11を介して携帯端末13から機器16の機器IDを含む制御指示を受信した場合に、受信した制御指示を制御指示部22へ送る。また、受信部21は、受信した制御指示の送信元の情報を、当該制御指示に含まれている機器IDと共に通知部23に通知する。
【0026】
制御指示部22は、受信部21から制御指示を受け取った場合に、受け取った制御指示に含まれている機器IDに基づいて許容時間格納部26を参照し、当該機器IDに対応する機器16が接続されている端子の端子IDを特定する。
【0027】
そして、制御指示部22は、受信部21から受け取った制御指示で特定される制御を指示する制御指示を、特定した端子IDに対応する端子から、制御先の機器16へ出力する。そして、制御指示部22は、機器IDと共に、制御指示を出力した旨を判定部24に通知する。
【0028】
また、制御指示部22は、判定部24から、機器IDと共に規定指示の送信を指示された場合に、許容時間格納部26を参照して、当該機器IDに対応付けられている端子IDおよび規定指示を特定する。そして、制御指示部22は、特定した端子IDに対応する端子から、特定した規定指示を出力することにより、判定部24から規定指示と共に指示された機器IDに対応する機器16を、予め定められた状態に移行させる。
【0029】
判定部24は、制御指示部22から機器IDと共に制御指示を送信した旨の通知を受けた場合に、許容時間格納部26を参照して、当該機器IDに対応付けられている端子IDおよび許容時間を特定する。そして、判定部24は、特定した端子IDに対応する端子の状態を監視して、制御指示部22が当該機器16に制御指示を与えてから、特定した許容時間以内に、当該機器16からモニタ信号を受信したか否かを判定する。
【0030】
許容時間以内にモニタ信号を受信した場合、判定部24は、制御指示部22から通知された機器IDと共に、当該機器IDに対応する機器16から受信したモニタ信号が示す状態を示すモニタ通知を通知部23へ送る。一方、許容時間以内にモニタ信号を受信しなかった場合、判定部24は、制御指示部22から通知された機器IDと共に、規定指示の送信を制御指示部22に指示する。そして、判定部24は、制御指示部22から通知された機器IDと共に、当該機器IDに対応する機器16を規定の状態に移行させた旨のエラー通知を通知部23へ送る。
【0031】
通知部23は、判定部24から機器IDと共に、モニタ通知またはエラー通知を受け取った場合に、受信部21から受け取っていた機器ID毎の送信元の情報を参照して、受け取ったモニタ通知またはエラー通知の送信先を特定する。そして、通知部23は、特定した送信先へ、機器IDと共に、モニタ通知またはエラー通知を、通信回線11を介して送信する。
【0032】
スイッチ27は、許容時間格納部26内の情報の入力をユーザ14から受け付けた場合に、受け付けた情報を取得部25へ送る。取得部25は、スイッチ27から受け付けた情報を許容時間格納部26内に登録する。また、取得部25は、通信回線11を介して、ユーザ14の携帯端末13等から許容時間格納部26内に登録する情報を受信した場合に、受信した情報を許容時間格納部26内に登録する。
【0033】
また、取得部25は、アクセス先情報が許容時間格納部26内に登録された場合に、当該アクセス先情報で示されるアクセス先にアクセスし、機器ID261に対応する機器16の許容時間および規定指示の情報をアクセス先から取得して、許容時間格納部26内の許容時間263および規定指示264にそれぞれ登録する。
【0034】
ここで、機器16が制御指示を受信してから、その指示に応じた制御が完了してモニタ信号を返すまでの許容時間や、機器16の初期状態は、機器16毎に異なることが多い。そこで、本実施形態における取得部25は、機器16の機器IDおよびアクセス先情報が登録されれば、これらの情報に基づいて、当該機器16の許容時間や規定指示をアクセス先から取得する。これにより、ユーザ14が許容時間や規定指示の情報を調べて入力する労力を省くことができる。なお、取得部25によって許容時間や規定指示が許容時間格納部26に登録された場合でも、その後のスイッチ27を介したユーザ14の入力によって値をカスタマイズすることは可能である。
【0035】
図4は、制御装置20の動作の一例を示すフローチャートである。制御装置20は、例えば、設置されて電源が投入される等の所定のタイミングで、本フローチャートに示す動作を開始する。
【0036】
まず、取得部25は、スイッチ27を介して機器16内に登録される情報の入力を受け付けたか否かを判定する(S100)。情報の入力を受け付けていない場合(S100:No)、取得部25は、通信回線11を介して、ユーザ14の携帯端末13等から機器16内に登録される情報の入力を受け付けたか否かを判定する(S102)。
【0037】
スイッチ27を介して情報の入力を受け付けた場合(S100:Yes)、または、通信回線11を介して情報の入力を受け付けた場合(S102:Yes)、取得部25は、受け付けた情報を許容時間格納部26内に登録する(S104)。そして、取得部25は、アクセス先情報が登録されたか否かを判定する(S106)。アクセス先情報が登録されていない場合(S106:No)、取得部25は、再びステップS100に示した処理を実行する。
【0038】
アクセス先情報が登録された場合(S106:Yes)、取得部25は、通信回線11を介して、当該アクセス先情報で特定されるアクセス先にアクセスする。そして、取得部25は、当該アクセス先情報に対応付けられて機器16に登録されている機器IDおよび機器名の情報に対応する許容時間および規定指示の情報をアクセス先のサーバ等から取得する(S108)。
【0039】
次に、取得部25は、アクセス先のサーバ等から取得した許容時間および規定指示の情報を、当該アクセス先情報に対応付けられて機器16に登録されている端子IDに対応付けて、機器16に登録し(S110)、再びステップS100に示した処理を実行する。
【0040】
また、取得部25が、通信回線11を介して機器16内に登録される情報の入力を受け付けていない場合(S102:No)、受信部21は、通信回線11を介して、ユーザ14の携帯端末13等から制御信号を受信したか否かを判定する(S112)。制御信号を受信していない場合(S112:No)、取得部25は、再びステップS100に示した処理を実行する。
【0041】
制御信号を受信した場合(S112:Yes)、受信部21は、受信した制御指示を制御指示部22へ送る。また、受信部21は、受信した制御指示の送信元の情報を、当該制御指示に含まれている機器IDと共に通知部23に通知する。
【0042】
制御指示部22は、受信部21から受け取った制御指示に含まれている機器IDに基づいて許容時間格納部26を参照し、当該機器IDに対応する機器16が接続されている端子の端子IDを特定する。そして、制御指示部22は、受信部21から受け取った制御指示で特定される制御を指示する制御指示を、特定した端子IDに対応する端子から、制御先の機器16へ出力する(S114)。そして、制御指示部22は、機器IDと共に、制御指示を出力した旨を判定部24に通知する。
【0043】
次に、判定部24は、制御指示部22から受け取った機器IDに対応付けられている端子IDおよび許容時間を許容時間格納部26から抽出する(S116)。そして、判定部24は、抽出した端子IDに対応する端子の状態を監視して、当該機器16からモニタ信号を受信したか否かを判定する(S118)。
【0044】
モニタ信号を受信した場合(S118:Yes)、判定部24は、制御指示部22から通知された機器IDと共に、当該機器IDに対応する機器16から受信したモニタ信号が示す状態のモニタ通知を通知部23へ送る。
【0045】
通知部23は、受信部21から受け取っていた機器ID毎の送信元の情報を参照して、判定部24から受け取ったモニタ通知の送信先を特定する。そして、通知部23は、特定した送信先へ、機器IDと共に、モニタ通知を、通信回線11を介して送信し(S120)、取得部25は、再びステップS100に示した処理を実行する。
【0046】
また、モニタ信号を受信していない場合(S118:No)、判定部24は、制御指示部22が当該機器16に制御指示を与えてから、許容時間格納部26から抽出した許容時間が経過したか否かを判定する(S122)。許容時間が経過していない場合(S122:No)、判定部24は、再びステップS118に示した処理を実行する。
【0047】
一方、許容時間が経過した場合(S122:Yes)、判定部24は、制御指示部22から通知された機器IDと共に、規定指示の送信を制御指示部22に指示する。制御指示部22は、規定指示と共に判定部24から指示された機器IDに基づいて許容時間格納部26を参照し、当該機器IDに対応付けられている端子IDおよび規定指示を特定する。
【0048】
そして、制御指示部22は、特定した端子IDに対応する端子から、特定した規定指示を送信することにより、判定部24から規定指示と共に指示された機器IDに対応する機器16を、予め定められた状態に移行させる(S124)。
【0049】
次に、判定部24は、制御指示部22から通知された機器IDと共に、当該機器IDに対応する機器16を規定の状態に移行させた旨のエラー通知を通知部23へ送る。通知部23は、受信部21から受け取っていた機器ID毎の送信元の情報を参照して、判定部24から受け取ったエラー通知の送信先を特定する。そして、通知部23は、特定した送信先へ、機器IDと共に、エラー通知を、通信回線11を介して送信し(S126)、取得部25は、再びステップS100に示した処理を実行する。
【0050】
図5は、制御装置20の機能を実現するコンピュータ30の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ30は、CPU(Central Processing Unit)31、RAM(Random Access Memory)32、ROM(Read Only Memory)33、通信インターフェイス(I/F)34、入出力インターフェイス(I/F)35、およびメディアインターフェイス(I/F)36を備える。
【0051】
CPU31は、ROM33に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM33は、コンピュータ30の起動時にCPU31によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ30のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。通信インターフェイス34は、通信回線11を介して他の機器からデータを受信してCPU31へ送り、CPU31が生成したデータを、通信回線11を介して他の機器へ送信する。
【0052】
CPU31は、入出力インターフェイス35を介して、液晶表示装置等の出力装置、および、タッチパネルやキーパッド等の入力装置を制御する。CPU31は、入出力インターフェイス35を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU31は、生成したデータを、入出力インターフェイス35を介して出力装置へ出力する。
【0053】
メディアインターフェイス36は、記録媒体37に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM32を介してCPU31に提供する。CPU31は、当該プログラムを、メディアインターフェイス36を介して記録媒体37からRAM32上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体37は、例えば磁気記録媒体や半導体メモリ等である。
【0054】
コンピュータ30がコンピュータ30として機能する場合、コンピュータ30のCPU31は、RAM32上にロードされたプログラムを実行することにより、受信部21、制御指示部22、通知部23、判定部24、取得部25、許容時間格納部26、およびスイッチ27の各機能を実現する。コンピュータ30のCPU31は、これらのプログラムを、記録媒体37から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信回線11を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0055】
以上、本発明の実施の形態について説明した。
【0056】
上記説明から明らかなように、本実施形態の制御システム10によれば、外出先からより多くの機器を制御することができる。
【0057】
(他の形態)
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0058】
例えば、上記した実施形態において、判定部24は、許容時間格納部26を参照して特定した許容時間が所定時間(例えば10秒)以上である場合に、特定した許容時間を、制御指示部22から受け取った機器IDと共に通知部23へ送る。
【0059】
そして、判定部24は、特定した許容時間が経過するか、または、制御指示部22から通知された機器IDに対応する機器16からモニタ信号を受信するまでの間、許容時間が経過するまでの残り時間を、所定期間毎(例えば1秒毎)に、制御指示部22から受け取った機器IDと共に通知部23へ送る。
【0060】
通知部23は、受信部21から受け取っていた機器ID毎の送信元の情報を参照して、判定部24から受け取った許容時間または残り時間の送信先を特定する。そして、通知部23は、特定した送信先へ、機器IDと共に、許容時間または残り時間を、通信回線11を介して送信する。これにより、ユーザ14は、許容時間が長い場合に、モニタ信号が返されるまでの最長時間のおよその値を知ることができる。
【0061】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0062】
11 通信回線
16 機器
20 制御装置
21 受信部
22 制御指示部
24 判定部
25 取得部
図1
図2
図3
図4
図5