(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1〜
図14を参照して、本発明の一実施形態による吸気装置100の構成について説明する。
【0023】
吸気装置100は、
図1および
図2に示すように、自動車用の直列4気筒エンジン(図示せず)に設けられる吸気装置である。吸気装置100は、サージタンク1と、サージタンク1から分岐して、サージタンク1の下流に配置された4本の吸気ポート2と、4本の吸気ポート2の内部にそれぞれ設けられた吸気制御弁3(
図2参照)とを備えている。また、4本の吸気ポート2および吸気制御弁3の後述する弁体5は、樹脂材料からなり、たとえばナイロン6(PA6)からなる。吸気装置100は、
図2に示すように、シリンダヘッド110に接続されており、4本の吸気ポート2はシリンダヘッド110を介してエンジンの各気筒とそれぞれ接続されている。
【0024】
吸気装置100は、
図2および
図3に示すように、5つの本体部分4a〜4eからなる吸気装置本体101を含み、本体部分4aに吸気制御弁3が装着された状態で各本体部分4a〜4eが一体的に接合されている。
【0025】
図1に示すように、サージタンク1には、図示しないエアクリーナおよびスロットルを介して到達する吸気が流入される。4本の吸気ポート2は、所定の方向に並ぶように配置されている。また、
図2に示すように、4本の吸気ポート2の各々は、第1ポート部21および第2ポート部22と、第1ポート部21および第2ポート部22の下流側でエンジンの気筒に接続される出口ポート部23とを含む。第1ポート部21は、サージタンク1から迂回するように延びて下流側の出口ポート部23に接続するように設けられている。第2ポート部22は、サージタンク1と出口ポート部23とを吸気制御弁3を介して接続するように設けられている。
【0026】
また、サージタンク1とサージタンク1の下流に配置された出口ポート部23との間で、かつ、第2ポート部22と出口ポート部23との接続部分には、平面的に見て、略矩形状の開口部24が設けられている。この開口部24に、吸気制御弁3が配置されている。
【0027】
ここで、吸気装置100において、
図2に示すような吸気制御弁3が閉位置の場合では、第1ポート部21および出口ポート部23により吸気流路長の大きいロングポートが形成され、
図4に示すような吸気制御弁3が開位置の場合では、第2ポート部22および出口ポート部23により吸気流路長の小さいショートポートが形成されることによって、吸気制御弁3は、吸気流路長を変更することが可能なように構成されている。すなわち、吸気制御弁3の後述する弁体5は、開口部24を開閉することにより、エンジンの各気筒への吸気流路長を変更することが可能に構成されている。これにより、エンジン回転数やエンジン負荷等に応じて吸気流路長を変更して、より適切な量の吸気をエンジンに供給することが可能である。なお、開口部24の開口面積が小さくなるに従い吸気流路Aが狭くなるため、吸気の圧力損失が増大する。
【0028】
また、
図5に示すように、開口部24(吸気ポート2)の内壁面25には、吸気制御弁3が閉位置の場合に、吸気制御弁3の弁体5が当接するシール面26が形成されている。
【0029】
吸気制御弁3は、
図6に示すように、4つの吸気ポート2の各々に設けられ、第2ポート部22(開口部24、
図3参照)を開閉する4つの弁体5と、4つの弁体5とともに回動する回動軸31と、回動軸31を回動させるアクチュエータ32と、回動軸31を回動可能に軸支する5つの軸受部材33とを含んでいる。また、吸気制御弁3は、回動軸31を回動させて4つの弁体5を一括して回動させることにより、4つの吸気ポート2全てで開口部24の開閉動作を同時に行うように構成されている。また、軸受部材33は、
図3に示すように、回動軸31を軸支した状態で、吸気ポート2を構成する吸気装置本体101の本体部分4aに取り付け可能に構成されている。なお、弁体5は、本発明の「可変吸気弁体」の一例である。
【0030】
また、弁体5は、
図6に示すように、平面的に見て、開口部24に対応するように、4辺を有する略矩形状に形成されている。また、弁体5は、長手方向(回動軸31と直交する方向)の一方端が下流側(シリンダヘッド110側)に位置し、一方端が上流側(サージタンク1側)に配置されるように構成されている。
【0031】
回動軸31は、吸気ポート2と直交するX方向(4本の吸気ポート2が並ぶ方向)に延び、4本の第2ポート部22を貫通する金属製の角型シャフトからなる。アクチュエータ32は、負圧の供給によって駆動力を発生させる負圧アクチュエータである。また、軸受部材33は、各々の弁体5を挟み込む位置に配置されている。また、弁体5は、
図4に示す開位置から、
図2に示すように、回動軸31を回動中心として回動方向R1に回動することにより、閉位置に移動するとともに、
図2に示す閉位置から、
図4に示すように、回動軸31を回動中心として回動方向R2に回動することにより、開位置に移動するように構成されている。
【0032】
また、弁体5は、
図7に示すように、平面的に見て、開口部24に対応した4辺を有する略矩形状の外形形状を有する弁体本体51と、弁体本体51の外周51aに配置されたシールリップ52とを有している。なお、弁体本体51は、樹脂製の板状部材であり、閉位置において曲線状に延びる吸気ポート2の形状に沿うように、側面視において、弓なり状(
図8参照)に形成されている。また、弁体本体51は、長手方向の中央部を横切るように回動軸31に沿ってX方向に延びる軸挿入部51bに回動軸31が挿入されることにより、4つの弁体5が回動軸31と一体で回動するように構成されている。なお、シールリップ52は、本発明の「シール部材」の一例である。
【0033】
シールリップ52は、ゴムからなり、弾性変形可能に構成されている。また、シールリップ52は、弁体本体51の外周51aのうちの下流側(シリンダヘッド110側)に装着されるシール部53と、弁体本体51の外周51aのうちの上流側(サージタンク1側)に装着されるシール部54とから構成されている。
【0034】
図7に示すように、シール部53は、弁体本体51の下流側の外周51aのうち、回動軸31に沿って延びる直線部51cと、直線部51cの両端部とそれぞれR形状部51dを介して接続され、回動軸31に直交するように軸挿入部51b近傍まで延びる一対の直線部51eとに設けられている。また、シール部54は、弁体本体51の上流側の外周51aのうち、回動軸31に沿って延びる直線部51fと、直線部51fの両端部とそれぞれR形状部51gを介して接続され、回動軸31に直交するように軸挿入部51b近傍まで延びる一対の直線部51hとに設けられている。つまり、シール部53とシール部54とは、軸挿入部51bを挟んで、互いに別体で構成されている。なお、直線部51cおよび51fは、それぞれ、本発明の「下流側の辺部」および「上流側の辺部」の一例である。また、一対の直線部51eおよび51hは、「一対の辺部」の一例である。
【0035】
シール部53および54は、
図8〜
図10に示すように、それぞれ、略V字状の変形部53aおよび54aと、弁体本体51に取り付けるための取付部53bおよび54bとを含んでいる。略V字状の変形部53aおよび54aは、
図11〜
図14に示すように、弁体5が閉位置の際に弁体本体51の外周51aとシール面26とが近接することによって、略V字状の形状がつぶれて略U字状に変形するように構成されている。この際、シール面26に変形部53aおよび54aの略U字状の一方が面接触することによって、弁体5の外周部5aとシール面26とが当接し、その結果、弁体5の外周部5aとシール面26とがシールされるように構成されている。また、取付部53bおよび54bは、弁体本体51の外周51aおよび外周51a近傍の両面にそれぞれ加硫接着されることにより弁体本体51の外周51aに装着されている。
【0036】
また、
図7に示すように、下流側のシール部53において、弁体本体51の直線部51c、一対のR形状部51dおよび一対の直線部51eに対応する位置には、それぞれ、シール部分53c、53dおよび53eが形成されている。同様に、上流側のシール部54において、弁体本体51の直線部51f、一対のR形状部51gおよび一対の直線部51hに対応する位置には、シール部分54c、54dおよび54eが形成されている。なお、シール部分53cは、本発明の「第1部分」および「第1シール部分」の一例である。また、シール部分53d、53e、54c、54dおよび54eは、本発明の「第2部分」および「第2シール部分」の一例である。
【0037】
また、シール部分53cおよび54cは、それぞれ、下流側および上流側において、回動軸31の延びる方向(X方向)に沿って延びるように直線状に形成されている。また、シール部分53eおよび54eは、それぞれ、下流側および上流側おいて、回動軸31の延びるX方向と直交する方向に延びるように形成されている。なお、シール部分53cおよび54cは、それぞれ、本発明の「下流側の辺」および「上流側の辺」の一例である。また、シール部分53eおよび54eは、本発明の「一対の辺」の一例である。
【0038】
また、シール部分53c、53dおよび53eは、弁体5の下流側の外周部5aに位置するように形成されており、各々、変形部53aと取付部53bとを有している。また、シール部分54c、54dおよび54eは、弁体5の上流側の外周部5aに位置するように形成されており、各々、変形部54aと取付部54bとを有している。なお、シール部分53cの変形部53aは、本発明の「第1外側シール部分」の一例であり、シール部分53dおよび53eの変形部53aと、シール部分54c、54dおよび54eの変形部54aとは、共に、本発明の「第2外側シール部分」の一例である。
【0039】
さらに、シール部分53cには、
図8に示すように、弁体本体51の表面から離れる方向(上流側、サージタンク1側)に向かって取付部53bから突出するストッパ部53fが設けられている。このストッパ部53fは、シール部53のうちのシール部分53cにのみ設けられており、シール部分53dおよび53eには設けられていない。また、ストッパ部53fは、シール部54のシール部分54c、54dおよび54eには設けられていない。また、ストッパ部53fは、シール部分53cの変形部53aおよび取付部53bと一体的に形成されている。なお、ストッパ部53fは、本発明の「内側シール部分」の一例である。
【0040】
また、ストッパ部53fは、後述するシール面部27の内側当接部27a(
図11参照)に当接するように形成されている。このため、ストッパ部53fの当接面は、略平坦であるとともに、回動軸31の延びるX方向と直交する方向にある程度の幅Wを有するように形成されている。
【0041】
また、シール面26は、
図5に示すように、弁体5の下流側において、シール部53が当接するシール面部27およびシール側面部28と、弁体5の上流側において、シール部54が当接するシール面部29およびシール側面部30とを有している。なお、シール面部27は、本発明の「第1シール面」の一例であり、シール面部29およびシール側面部28および30は、本発明の「第2シール面」の一例である。
【0042】
シール面部27は、
図11に示すように、シール部53のうち、弁体本体51の直線部51cに対応するシール部分53cが当接するように構成されている。シール側面部28は、
図12に示すように、シール部53のうち、弁体本体51の一対のR形状部51dに対応するシール部分53dおよび一対の直線部51eに対応するシール部分53eが当接するように構成されている。シール面部29は、
図13に示すように、シール部54のうち、弁体本体51の直線部51fに対応するシール部分54cが当接するように構成されている。また、シール側面部30は、
図14に示すように、一対のR形状部51gに対応するシール部分54dおよび一対の直線部51hに対応するシール部分54eが当接するように構成されている。
【0043】
ここで、本実施形態では、
図11に示すように、シール部分53cが当接するシール面部27は、シール部53のストッパ部53fが当接する内側当接部27aと、シール部53の変形部53aが当接する外側当接部27bとを有している。内側当接部27aは、少なくともストッパ部53fの幅W(
図8参照)よりも大きな当接面を有するように、内壁面25から内側(弁体5側)に向かって突出するように形成されている。なお、シール面26に形成された内側当接部27aの突出量は、約2.5mmになるように構成されている。なお、外側当接部27bは、本発明の「第1外側当接部」の一例である。
【0044】
また、外側当接部27bは、内側当接部27aの下流側に配置されているとともに、内側当接部27aよりも外側(弁体5とは反対側)に形成されている。また、外側当接部27bは、下流側から上流側に向かって開口部24が狭くなる方向(内側)に向かって傾斜している。これにより、弁体5が回動方向R1に回動された際(閉位置に向かって回動された際)に、徐々に狭くなるシール面部27にシール部分53cを密着させることが可能である。
【0045】
また、シール面部27は、第2ポート部22の円弧状に形成された内壁面25に形成されている。これにより、内側当接部27aは、吸気流路Aを略遮ることのないように突出させて形成することが可能である。
【0046】
また、シール部分53dおよび53eが当接するシール側面部28は、
図12に示すように、シール部53の変形部53aが当接する外側当接部28aを有する一方、内壁面25から内側(弁体5側)に向かって突出する内側当接部は有していない。また、外側当接部28aは、上流側から下流側に向かって開口部24が狭くなる方向(内側)に向かって傾斜している。これにより、弁体5が回動方向R1に回動された際(閉位置に向かって回動された際)に、徐々に狭くなるシール側面部28にシール部分53dおよび53eを密着させることが可能である。なお、外側当接部28aは、本発明の「第2外側当接部」の一例である。
【0047】
また、
図13および
図14に示すように、シール部分54cが当接するシール面部29およびシール部分54dおよび54eが当接するシール側面部30は、それぞれ、シール部54の変形部54aが当接する外側当接部29aおよび30aを有する一方、内壁面25から内側(弁体5側)に向かって突出する内側当接部は有していない。また、外側当接部29aおよび30aは、下流側から上流側に向かって開口部24が狭くなる方向(内側)に向かって傾斜している。これにより、弁体5が回動方向R1に回動された際(閉位置に向かって回動された際)に、徐々に狭くなるシール面部29にシール部分54cを密着させることが可能であるとともに、徐々に狭くなるシール側面部30にシール部分54dおよび54eを密着させることが可能である。なお、外側当接部29aおよび30aは、本発明の「第2外側当接部」の一例である。
【0048】
また、
図11および
図13に示すように、弁体本体51の直線部51cに対応するシール部分53cが当接するシール面部27の外側当接部27b、および、弁体本体51の直線部51fに対応するシール部分54cが当接するシール面部29(外側当接部29a)は、吸気流路Aが広がる方向に傾斜して形成されており(吸気流路Aに対して鋭角的に張り出すように形成されており)、すり鉢状の断面形状を有している。一方、
図12および
図14に示すように、弁体本体51の一対の直線部51eに対応するシール部分53eが当接するシール側面部28(外側当接部28a)、および、弁体本体51の一対の直線部51hに対応するシール部分54eが当接するシール側面部30(外側当接部30a)は、吸気流路Aが広がる方向に傾斜するようには形成されていない。
【0049】
また、
図11および
図13に示すように、シール面部27とシール部分53cの変形部53aとが互いに当接する力は、シール面部29とシール部分54cの変形部54aとが互いに当接する力よりも小さく、シール面部27とシール部分53cにおける変形部53aとが互いにずれやすいように構成されている。この際、シール部53のストッパ部53fと内側当接部27aとが当接することによって、シール面部27とシール部分53cの変形部53aとが互いにずれるのを抑制することが可能である。
【0050】
また、
図11〜
図14に示すように、シール面26の外側当接部27b、28a、29aおよび30aは、弁体本体51の外周51aの側面の傾斜と略平行になるように傾斜している。これにより、シール部53の変形部53aを、外側当接部27bおよび28aにより密着するように変形させることが可能である。同様に、シール部54の変形部54aを、外側当接部29aおよび30aにより密着するように変形させて、面接触する面積をより大きくすることが可能である。
【0051】
また、シール部53のストッパ部53fが内側当接部27aに当接した際(弁体5が閉位置に位置した際)に、シール部分53cがシール面部27の外側当接部27bに当接し、シール部分53dおよび53eがシール側面部28の外側当接部28aに当接するように構成されている。さらに、シール部分54cがシール面部29の外側当接部29aに当接し、シール部分54dおよび54eがシール側面部30の外側当接部30aに当接するように構成されている。この結果、弁体本体51の直線部51cに対応するシール部分53cにのみ形成されたストッパ部53fが内側当接部27aに当接することによって、弁体5が第2ポート部22に対して位置決めされるように構成されている。
【0052】
また、弁体5が閉位置に位置した際に、弁体本体51の直線部51cは、シール面部27の内側当接部27aに対して、回動方向R1(またはR2)に対向するように離間して形成されている。一方、弁体本体51の直線部51cは、シール面部27の外側当接部27bから内側方向に離間して形成されている。同様に、弁体5が閉位置に位置した際に、弁体本体51の一対の直線部51eは、シール側面部28の外側当接部28aから内側方向に離間して形成されている。また、弁体本体51の直線部51fは、シール面部29の外側当接部29aから内側方向に離間して形成されている。また、弁体本体51の一対の直線部51hは、シール側面部30の外側当接部30aから内側方向に離間して形成されている。これにより、弁体本体51が内壁面25に直接当接するのが抑制されている。
【0053】
上記実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0054】
本実施形態では、上記のように、シール面26に、内壁面25から内側(弁体5側)に向かって突出するように形成され、シール部53のストッパ部53fが当接する内側当接部27aおよび内側当接部27aよりも外側(弁体5とは反対側)に形成され、シール部53の変形部53aが当接する外側当接部27bを有するシール面部27を設ける。また、シール面26に、シール部53の変形部53aが当接する外側当接部28aを有する一方、内壁面25から内側(弁体5側)に向かって突出する内側当接部は有していないシール側面部28を設けるとともに、シール部54の変形部54aが当接する外側当接部29aおよび30aをそれぞれ有する一方、内壁面25から内側(弁体5側)に向かって突出する内側当接部は有していないシール面部29およびシール側面部30を設ける。これにより、シール側面部28、シール面部29およびシール側面部30には吸気ポート2の内側に突出する内側当接部が設けられないので、シール側面部28、シール面部29およびシール側面部30において吸気流路Aが狭くなるのを抑制することができる。これにより、吸気の圧力損失が大きくなるのを抑制することができる。
【0055】
また、本実施形態では、シール面26に内側当接部27aを有するシール面部27を設けることによって、シール面部27の内側当接部27aと弁体5とが当接する位置を基準となる適正な当接位置として、外側当接部27bと弁体5との当接位置、外側当接部28aと弁体5との当接位置、外側当接部29aと弁体5との当接位置、および、外側当接部30aと弁体5との当接位置が適正になるようにそれぞれ調整することができる。これにより、弁体5と外側当接部27b、28a、29aおよび30aとがずれた状態で当接されるのを抑制することができるとともに、シール面26で当接せずに弁体5が回動し過ぎることを抑制することができるので、弁体5とシール面26とのシール性(密着性)を良好に保持することができる。
【0056】
また、本実施形態では、開口部24(吸気ポート2)の内壁面25に形成されたシール面26のシール面部27に、弁体5の外周部5aのうちのシール部分53cが当接するように構成し、シール側面部28に、弁体5の外周部5aのうちのシール部分53c以外のシール部分53dおよび53eが当接するように構成し、シール面部29に、弁体5の外周部5aのうちのシール部分53c以外のシール部分54cが当接するように構成し、シール側面部30に、弁体5の外周部5aのうちのシール部分53c以外のシール部分54dおよび54eが当接するように構成する。これにより、弁体5の外周部5aに、シール面部27に当接するシール部分53cと、シール側面部28に当接するシール部分53dおよび53eと、シール面部29に当接するシール部分54cと、シール側面部30に当接するシール部分54dおよび54eとをそれぞれ別個に設けることによって、より確実に、弁体5と内側当接部27aとを適正な当接位置で当接させることができるとともに、弁体5と外側当接部27b、28a、29aおよび30aとがずれた状態で当接されるのを抑制することができる。
【0057】
また、本実施形態では、開口部24(吸気ポート2)の内壁面25に設けられたシール面26のうち、吸気ポート2の内側に突出する内側当接部27aを有するシール面部27を、下流側において回動軸31の延びるX方向に沿って延びるシール部分53cが当接するように構成し、内側当接部を有さないシール側面部28を、回動軸31の延びるX方向と直交する方向に延びるシール部分53dおよび53eが当接するように構成し、内側当接部を有さないシール面部29を、上流側において回動軸31の延びるX方向に沿って延びるシール部分54cが当接するように構成し、内側当接部を有さないシール側面部30を、回動軸31の延びるX方向と直交する方向に延びるシール部分54dおよび54eが当接するように構成する。これにより、4辺のうちの複数の辺が当接する内壁面25の部分に内側当接部を設けるよりも、吸気ポート2の内側に突出する内側当接部が形成される領域を小さくすることができるので、吸気流路Aが狭くなるのをより抑制することができる。これにより、吸気の圧力損失が大きくなるのをより抑制することができる。
【0058】
また、本実施形態では、弁体5の複数の辺において弁体5と内側当接部とが当接する場合と異なり、内側当接部27aに最初に当接する弁体5の辺を、必ず、弁体5の下流側のシール部分53cにすることができる。これにより、4つの吸気ポート2の各々に弁体5が形成された吸気装置100において、内側当接部27aに最初に当接する弁体5の辺が吸気ポート2毎に異なることがないので、弁体5とシール面26とを当接させる際の角度が吸気ポート2毎にばらつくのを抑制することができ、その結果、弁体5とシール面26とのシール性(密着性)が吸気ポート2毎にばらつくのを抑制することができる。
【0059】
また、本実施形態では、弁体本体51の直線部51cに対応するシール部分53cが当接するシール面部27、および、弁体本体51の直線部51fに対応するシール部分54cが当接するシール面部29を、吸気流路Aが広がる方向に傾斜して形成する。これにより、吸気流路Aが狭くなる影響を小さくすることができるので、内側当接部27aを設けたとしても、吸気の圧力損失が大きくなるのを抑制することができる。
【0060】
また、本実施形態では、シールリップ52に、シール面部27の内側当接部27aおよび外側当接部27bの両方に当接するシール部分53cと、シール側面部28の外側当接部28aに当接するシール部分53dおよび53eと、シール面部29の外側当接部29aに当接するシール部分54cと、シール側面部30の外側当接部30aに当接するシール部分54dおよび54eとを設ける。これにより、シール面部27に当接するシール部分53cと、シール側面部28に当接するシール部分53dおよび53eと、シール面部29に当接するシール部分54cと、シール側面部30に当接するシール部分54dおよび54eとをそれぞれ別個に設けることによって、より確実に、弁体5と内側当接部27aとを適正な当接位置で当接させることができるとともに、弁体5と外側当接部27b、28a、29aおよび30aとを当接させることができる。また、シールリップ52が弾性変形可能であることによって、シール面部27の外側当接部27b、シール側面部28、シール面部29およびシール側面部30に密着するようにシールリップ52を弾性変形させることができるので、弁体5とシール面26とのシール性(密着性)を良好に保持することができる。
【0061】
また、本実施形態では、シール部分53cに変形部53aだけでなくストッパ部53fを設ける一方、シール部分53dおよび53eに変形部53aだけを設けるとともに、シール部分54c、54dおよび54eに変形部53aだけを設ける。これにより、内側当接部27aに当接するストッパ部53fと、外側当接部27bに当接する変形部53aとを別個に設けることによって、より確実に、ストッパ部53fと内側当接部27aとを適正な当接位置で当接させることができる。さらに、変形部53aと外側当接部27bおよび28aとがずれた状態でそれぞれ当接されるのを抑制することができるとともに、変形部54aと外側当接部29aおよび30aとがずれた状態でそれぞれ当接されるのを抑制することができる。また、シール部分53cにのみストッパ部53fを設けることによって、ストッパ部53fをシールリップ52の全面またはシール部53の全面に設ける場合と比べて、シールリップ52を軽量化することができる。
【0062】
また、本実施形態では、弁体本体51の直線部51cに対応するシール部分53cにのみ形成されたストッパ部53fが内側当接部27aに当接することによって、弁体5が吸気ポート2に対して位置決めされるように構成する。これにより、シール面部27の内側当接部27aとストッパ部分53fとが当接する位置を、弁体5と吸気ポート2との位置決めの基準となる適正な当接位置として、外側当接部27bとシール部分53cの変形部53aとの当接位置、外側当接部28aとシール部分53dおよび53eの変形部53aとの当接位置、外側当接部29aとシール部分54cの変形部54aとの当接位置、および、外側当接部30aとシール部分54dおよび54eの変形部54aとの当接位置が適正になるようにそれぞれ調整することができる。これにより、外側当接部27b、28a、29aおよび30aとシールリップ52とがずれた状態で当接されるのを抑制することができる。
【0063】
また、本実施形態では、弁体本体51の直線部51cに沿うように、ストッパ部53fを有するシール部分53cを形成することによって、シール部分53cをR形状部51dに設ける場合と比べて、シール面部27の形状と直線状のシール部分53cの形状とを容易に合わせることができる。これにより、より確実に、シール部分53cのストッパ部53fと内側当接部27aとを適正な当接位置で当接させることができるとともに、変形部53aと外側当接部27bとがずれた状態で当接されるのを抑制することができる。
【0064】
また、本実施形態では、シール部分53cを、弁体本体51における直線部51cの外周51aにのみ設けることによって、シール部分53cを、弁体本体51における直線部51cだけでなく、R形状部51dの外周51aにも設ける場合と比べて、シール部分53cが形成される領域を小さくすることができるので、吸気流路Aが狭くなるのを抑制することができる。さらに、ストッパ部53fを有するシール部分53cがR形状部51dまで形成された場合と比べて、広範囲にストッパ部53fが形成されないので、内側当接部27aに最初に当接するストッパ部53fが吸気装置100毎に異なるのを抑制することができる。これにより、弁体5とシール面26とを当接させる際の角度が吸気装置100毎にばらつくのを抑制することができるので、弁体5とシール面26とのシール性(密着性)にばらつきが生じるのを抑制することができる。
【0065】
また、本実施形態では、弁体5が閉位置に位置した際に、弁体本体51の直線部51cを、シール面部27の外側当接部27bから内側方向に離間するように形成する。また、弁体本体51の一対の直線部51eを、シール側面部28の外側当接部28aから内側方向に離間するように形成する。また、弁体本体51の直線部51fを、シール面部29の外側当接部29aから内側方向に離間するように形成する。また、弁体本体51の一対の直線部51hを、シール側面部30の外側当接部30aから内側方向に離間するように形成する。これにより、弁体本体51とシール面部27の外側当接部27b、シール側面部28、シール面部29およびシール側面部30とが接触するのを抑制することができるので、打音が生じたり弁体本体51およびシール面部27、29、シール側面部28および30に損傷が生じたりするのを抑制することができる。
【0066】
また、本実施形態では、吸気制御弁3の弁体5を、開口部24を開閉することにより、エンジンの各気筒への吸気流路長を変更することが可能に構成することによって、可変吸気弁体(弁体5)を用いた場合に、吸気の圧力損失が大きくなるのを抑制しつつ、可変吸気弁体(弁体5)とシール面26と間のシール性(密着性)を良好に保持することができる。
【0067】
次に、
図4および
図15を参照して、シール面の内側当接部の突出量と、吸気流路における吸気の流量との関係を求めたシミュレーション(流れ解析)について説明する。
【0068】
このシミュレーションでは、
図4に示す吸気制御弁3が開位置の場合に、サージタンク1とシリンダヘッド110との間に6.67kPaの差圧を発生させたと仮定して、開口部24における吸気の流量の変化を求めた。この際、内側当接部の突出量を0mm、3mm、4mmおよび5mmと仮定した場合の、開口部における吸気の流量の変化をそれぞれ求めた。そして、シミュレーションの結果から、本実施形態に対応する実施例(内側当接部の突出量が2.5mmである場合)における吸気の流量を推定した。なお、内側当接部の突出量が5mmである場合は、4辺の各々から開口部の内側に突出している従来例である。
【0069】
図15に示すシミュレーションの結果から、内側当接部の突出量が小さくなるに従い、吸気の流量が大きくなることが確認できた。そして、従来例の吸気の流量に比べて、本実施形態に対応する実施例の吸気の流量は、4g/s多くなることが確認できた。これにより、従来例と比べて、内側当接部の突出量が少ない本実施形態の構造は、吸気の流量を向上させることができ、吸気の圧力損失を低減させることが可能であることが確認できた。
【0070】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0071】
たとえば、上記実施形態では、本発明の吸気装置を、自動車用の直列4気筒エンジンに適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の吸気装置を、自動車用のエンジン以外の内燃機関に適用してもよいし、直列4気筒エンジン以外の内燃機関に適用してもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、本発明の吸気装置を、吸気流路長を変更することが可能に構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の吸気装置は、縦渦を発生させるTCV(タンブルコントロールバルブ)や横渦を発生させるSCV(スワールコントロールバルブ)など吸気流路長を変更する以外の場合に適用してもよい。
【0073】
また、上記実施形態では、シール面26のうち、シール部分53c(下流側の辺)に当接するシール面部27に内壁面25から内側(弁体5側)に向かって突出する内側当接部27aを設け、その他のシール側面部28、シール面部29およびシール側面部30に内側当接部を設けない例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明において、シール面部27に内側当接部を設けずにその他のシール側面部28、シール面部29およびシール側面部30のいずれか1つに内側当接部を設けてもよいし、シール面部27、シール側面部28、シール面部29およびシール側面部30のうちの2つ以上3つ以下のシール面部(シール側面部)に内側当接部を設けてもよい。これにより、シール面26において吸気流路Aが狭くなるのを抑制することが可能である。
【0074】
なお、内側当接部を設けるシール面部(シール側面部)は、シール面部27、シール側面部28、シール面部29およびシール側面部30のうちのいずれか1つであることが好ましい。さらに、内側当接部を設けるシール面部(シール側面部)は、シール部分53c(下流側の辺)に当接するシール面部27、または、シール部分54c(上流側の辺)に当接するシール面部29のいずれか一方であることが好ましい。この際、ストッパ部が内側当接部に当接することにより、ストッパ部が設けられたシール部分の第1外側シール部分と、シール面部の第1外側当接部とが互いにずれるのを抑制することが可能であるので、内側当接部を設けるシール面部(シール側面部)は、シール部分53c(下流側の辺)が当接するシール面部27、または、シール部分54c(上流側の辺)が当接するシール面部29のうち、シール部分の変形部がシール面部に当接する力が弱く、互いにずれやすい側のシール面部に設ける方が好ましい。
【0075】
さらに、内側当接部を設けるシール面部(シール側面部)を3つ以下形成する場合には、吸気流路Aが広がる方向に傾斜して形成されるシール面部27および29に優先的に内側当接部を設けることが好ましい。これにより、吸気流路Aが狭くなる影響を小さくすることができるので、シール面26に内側当接部を設けたとしても、吸気の圧力損失が大きくなるのを抑制することが可能である。
【0076】
また、上記実施形態では、弁体本体51の直線部51c(下流側の辺部)に対応する位置に形成されたシール部分53c(下流側の辺)に、シール面部27の内側当接部27aに当接するストッパ部53fを設け、その他のシール部分53d、53e、54c、54dおよび54eには、ストッパ部を設けない例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明において、ストッパ部をシール部分53c以外のシール部分53dおよび53eにも設けることによって、シール部53の全面にストッパ部を設けてもよい。これにより、シール部53の断面形状がシール部分の位置に因らず略同一になるので、容易に、シール部53を形成することが可能である。さらに、シール部53のみならずシール部54の全面にストッパ部を設けてもよい。これにより、シール部53とシール部54とを同一の部材からなるように構成することができるので、より容易に、シールリップ52を形成することが可能である。なお、これらの場合であっても、シールリップ52が当接するシール面26に、内側に突出する内側当接部が形成されていない第2シール面を設ける必要がある。
【0077】
また、上記実施形態では、平面的に見て、略矩形状の開口部24に、略矩形状の弁体5が配置される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明において、開口部の形状と弁体の形状とが対応するように形成されていれば、開口部の形状および弁体の形状は、矩形状に限られず、たとえば、台形形状であってもよい。また、弁体(弁体本体)にR形状部が形成されていなくてもよく、略直角に辺(辺部)同士が接続されていてもよい。
【0078】
また、上記実施形態では、ストッパ部53fを、シール部分53cの変形部53aおよび取付部53bと一体的に形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明において、ストッパ部をシール部分の変形部とは別体として形成してもよい。