(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ビットマップ形式に変換された変換データが通信回線を介してネットワークから印刷機に供給される印刷サービス提供装置及び印刷システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための各請求項に係る発明は以下の構成を備えている。
【0010】
請求項1に記載の発明は、少なくとも1つの印刷機と、前記印刷機とLANを介して接続され、ベクター形式の印刷データを処理してビットマップ形式に変換された変換データを生成する第1情報処理装置と、インターネット
を介して前記印刷機及び前記第1情報処理装置と接続されて印刷サービスを提供する印刷サービス提供装置であって、前記第1情報処理装置によりビットマップ形式に変換された変換データを記憶手段に予め記憶し、印刷指示に応じて前記記憶手段に記憶された前記変換データを取得し、取得された変換データを前記印刷指示で指定された印刷機に供給する印刷サービス提供装置と、
【0011】
前記印刷サービス提供装置と前記印刷機及び前記第1情報処理装置との間にファイアーウォールが配置される場合
に、前記印刷機及び前記第1情報処理装置とLANを介して接続されると共に、前記印刷サービス提供装置にインターネット
を介して接続することが許可された
第2情報処理装置であって、
【0012】
前記印刷サービス提供装置から前記印刷データを取得して前記第1情報処理装置に印刷データを供給し、前記第1情報処理装置から前記変換データを取得して当該変換データを前記印刷サービス提供装置に供給する
第2情報処理装置と、を備えた印刷システムである。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記第2情報処理装置が、前記変換データが印刷機に供給された後も、供給された変換データを保持する保持手段を更に備えた、
請求項1に記載の印刷システムである。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記変換データが、出力する印刷機の性能に応じた圧縮方法で圧縮されて記憶される、
請求項1または請求項2に記載の印刷システムである。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記印刷サービス提供装置が、前記変換データが生成されるまで印刷データを管理する管理手段と、印刷データを編集する編集手段を更に備え、前記編集手段により印刷データが編集された場合は、前記管理手段は編集後の印刷データを管理する、
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の印刷システムである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明によれば、クラウド上で処理してビットマップ形式に変換された変換データを生成する場合に比べて、色やフォントの管理が容易になる。
また、ビットマップ形式に変換された変換データがファイアーウォールを介して印刷機に供給される。
【0022】
請求項2に係る発明によれば、本構成を備えない場合に比べて、再印刷を行う場合に印刷処理の速度が向上する。
【0023】
請求項3に係る発明によれば、本発明の構成を備えない場合に比べて、印刷品質を損なうことなく印刷処理の速度が向上する。
【0024】
請求項4に係る発明によれば、印刷データが編集される。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0027】
<印刷システム>
まず、本実施の形態に係る「印刷システム」の構成について説明する。
図1は印刷システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る印刷システム10は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)12、ファイアーウォール(FW)14、クラウド16及びクラウドプリントサービス18を含む。ここで「クラウド」とは、インターネット等のパブリック・ネットワークである。クラウドプリントサービス18は、クラウド16に接続されたサービス提供装置であり、ログインしたユーザに印刷サービスを提供する。FW14は、LAN12とクラウド16との間のアクセスを制限する。
【0028】
LAN12は、少なくとも1つのクライアント端末20、少なくとも1つのプリンタ22、少なくとも1つのエージェントサーバ24及び少なくとも1つのRIPサーバ26を含んで構成されている。クライアント端末20、プリンタ22、エージェントサーバ24及びRIPサーバ26は、LAN12により互いに接続されて通信を行う。また、クライアント端末20、プリンタ22、エージェントサーバ24及びRIPサーバ26の各々は、FW14による制限下でクラウド16上の機器との通信を行う。
【0029】
図示した例では、LAN12では、サイトA、サイトB、サイトC、・・・サイトNというように、複数のサイトに配置された機器が通信可能に接続されている。サイトAには、クライアント端末20A、プリンタ22A、エージェントサーバ24A及びRIPサーバ26Aが配置されている。サイトBには、クライアント端末20B及びプリンタ22Bが配置されている。サイトCには、クライアント端末20C及びプリンタ22Cが配置されている。サイトNには、クライアント端末20N及びプリンタ22Nが配置されている。なお、各サイトに配置された機器を区別する必要がない場合は、各々を、クライアント端末20、プリンタ22、エージェントサーバ24及びRIPサーバ26と称する。
【0030】
クライアント端末20は、クラウド16に接続可能なコンピュータ等の情報処理装置である。本実施の形態では、クラウドプリントサービス18へのアクセスが許可されている。後述する通り(
図4参照)、クライアント端末20は、Webブラウザ74を内蔵している。Webブラウザ74は、Web頁を閲覧するアプリケーション・プログラム(以下、「アプリケーション」又は「アプリ」という)である。クライアント端末20は、Webブラウザ74によって表示された画面(Web頁)を閲覧・操作して、クラウドプリントサービス18により提供されるアプリケーション(変換データ登録アプリ・印刷指示アプリ)を利用する。
【0031】
エージェントサーバ24は、クラウド16に接続可能なコンピュータ等の情報処理装置である。本実施の形態では、クラウドプリントサービス18へのアクセスが許可されている。また、本実施の形態では、クラウドプリントサービス18からプリンタ22に直接アクセスできないように、FW14が設定されている。エージェントサーバ24は、プリンタ22に代ってクラウドプリントサービス18との通信を行い、受信したデータをプリンタ22に供給する。
【0032】
ここで供給される「データ」とは、印刷準備が整えられたデータ、即ち、プリンタ22でRIP処理を行わずに印刷されるビットマップ形式に変換されたデータ(以下、「変換データ」という。)である。変換データは、ビットマップデータに変換された画像データと、ページ、部数等の印刷パラメータを含む印刷指示情報とを含む。
【0033】
RIPサーバ26は、コンピュータ等の情報処理装置である。本実施の形態では、クラウドプリントサービス18からRIPサーバ26に直接アクセスできないように、FW14が設定されている。上記のエージェントサーバ24は、RIPサーバ26に代ってクラウドプリントサービス18との通信を行い、受信したデータをRIPサーバ26に供給する。ここで供給される「データ」とは、RIP処理される前の画像データと印刷指示情報とを含む印刷データである。
【0034】
RIPサーバ26は、エージェントサーバ24から印刷データを受け取り、印刷指示情報に従って画像データのRIP処理を行う。ここで「RIP(Ruster Image Processor)処理」とは、コンピュータ等の情報処理装置で作成されたベクター形式の印刷データを、ビットマップ形式のデータ(変換データ)に変換する処理である。プリンタ22は、RIP処理された変換データを受け取り、変換データに基づいて印刷処理を実行する。LAN12に配置されたRIPサーバ26の管理下でRIP処理を行うことで、クラウドプリントサービス18でRIP処理を行う場合に比べて、色やフォントの管理が容易となる。
【0035】
クラウドプリントサービス18は、プリントサーバ70とストレージ72とを含む。プリントサーバ70は、印刷サービスを実行するサーバであり、クラウド16に接続可能なコンピュータ等の情報処理装置として構成されている。本実施の形態では、単独のサーバとして図示するが、複数のサーバにより印刷サービスを実行する構成としてもよい。ストレージ72は、上記の変換データが格納される記憶装置である。
【0036】
印刷データは、LAN14に配置されたRIPサーバ26によりビットマップ形式のデータに変換され、変換データがクラウド16上のストレージ72に予め格納される。ストレージ72からプリンタ22にRIP処理された変換データが供給されるので、印刷時のRIP処理が不要となり印刷処理の速度が向上する。また、クラウド16上の豊富な資源が利用される。更に、事前に変換データを作り貯めておくことで、印刷処理の速度が一層向上する。なお、クラウドプリントサービス18の詳細な構成及び動作については後述する。
【0037】
(クライアント端末等)
次に、クライアント端末20について説明する。
図2はクライアント端末の電気的な構成の一例を示すブロック図である。上記の通り、クライアント端末20は、コンピュータ等の情報処理装置である。クライアント端末20は、CPU(中央処理装置:Central Processing Unit)30、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)34、記憶装置としてのHDD(Hard Disk Drive)36、ディスプレイ等の表示装置38、キーボードやマウス等の入力装置40、及び通信回線に接続するための通信インターフェイス(I/F)42を備えている。
【0038】
CPU30、ROM32、RAM34、HDD36、表示装置38、入力装置40及び通信I/F42の各々は、バス44を介して互いに接続されている。CPU30は、ROM32やHDD36等の記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して、RAM34をワークエリアとして使用してプログラムを実行する。プログラムには、Webブラウザ74等のアプリケーション・プログラムも含まれる。
【0039】
なお、クライアント端末20には、各種ドライブが接続されていてもよい。各種ドライブは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な可搬性の記録媒体からデータを読み込んだり、記録媒体に対してデータを書き込んだりする装置である。各種ドライブを備える場合には、可搬性の記録媒体にプログラムを記録しておいて、これを対応するドライブで読み込んで実行してもよい。
【0040】
また、エージェントサーバ24、RIPサーバ26、及びプリントサーバ70の各々も、コンピュータ等の情報処理装置であり、クライアント端末20と同様の電気的な構成を備えている。即ち、CPU、ROM、RAM、HDD、表示装置、入力装置及び通信I/Fを備え、各々がバスを介して互いに接続されている。
【0041】
(プリンタ)
次に、プリンタ22の構成について説明する。
図3はプリンタの電気的な構成の一例を示すブロック図である。プリンタ22は、CPU50、ROM52、RAM54、不揮発性メモリ(NVRAM)56、画像読取部58、画像形成部60、操作パネル62及び通信I/F64を備えている。CPU50、ROM52、RAM54、NVRAM56、画像読取部58、画像形成部60、操作パネル62及び通信I/F64の各々は、バス66を介して接続されている。
【0042】
CPU50、ROM52、RAM54及びNVRAM56は、装置全体の制御及び各種演算を行うコンピュータを構成する。即ち、CPU50は、ROM52、NVRAM56等の記憶装置に記憶された各種制御プログラムや各種設定値を読み出して、RAM54をワークエリアとして使用してプログラムを実行する。
【0043】
画像読取部58は、CCDイメージセンサ等を備え、用紙等の記録媒体上に形成された画像を光学的に読み取り、画像データを生成する。画像形成部60は、電子写真方式やインクジェット方式により記録媒体上に画像を形成する。操作パネル62は、各種ボタンや各種画面を表示するためのタッチパネルなどを含んで構成されている。
【0044】
操作パネル62は、上記構成により、ユーザの操作を受け付けると共に、ユーザに各種情報を表示する。通信I/F64は、通信回線に接続するための通信インターフェイスである。本実施の形態では、エージェントサーバ24から通信回線を介して変換データを受け取る。
【0045】
<クラウドプリントサービス>
次に、クラウドプリントサービス18について説明する。
図4はクラウドプリントサービスの機能構成の一例を示すブロック図である。クラウドプリントサービス18は、プリントサーバ70と、変換データを格納するストレージ72とを含む。プリントサーバ70は、印刷サービスを実行するサーバであり、変換データ登録アプリ76、ジョブ管理部78及び印刷指示アプリ80を含む。
【0046】
ジョブ管理部78には、印刷ジョブ管理フォルダ82と仮受けフォルダ84とが用意されている。印刷ジョブ管理フォルダ82には、LAN14を管理するシステム管理者(図示せず)によって、印刷データが格納される。印刷データは、RIP処理される前の画像データと印刷指示情報とを含む。仮受けフォルダ84には、クライアント端末20から変換データの登録が指示された場合に、登録指示に係る印刷データが一時的に格納される。印刷データがクラウド16上で管理されるので、記録媒体の種類や後処理の設定が容易になる。
【0047】
変換データ登録アプリ76は、仮受けフォルダ84に格納された印刷データに基づいて変換データを取得し、取得された変換データをストレージ72に格納する「変換データ登録処理」を実行するアプリケーション・プログラムである。印刷指示アプリ80は、ストレージ72に格納された変換データを、印刷指示に応じてプリンタ22に供給するアプリケーション・プログラムである。変換データは、エージェントサーバ24を介してプリンタ22に供給される。
【0048】
変換データ登録アプリ76による「変換データ登録」の動作シーケンスと、印刷指示アプリ80による「印刷指示」の動作シーケンスとを、図面を参照して具体的に説明する。ここでは、印刷データを「ジョブファイル」、印刷データに含まれる印刷指示情報を「ジョブチケット」という。
【0049】
(変換データ登録シーケンス)
図5は変換データ登録時の動作シーケンスを示す図である。
図4及び
図5を参照して「変換データ登録」の動作シーケンスについて説明する。クライアント端末20が変換データ登録アプリ76にアクセスするとシーケンスが開始する。クライアント端末20は、Webブラウザ74によって表示された画面を閲覧・操作して、変換データ登録アプリ76を利用する。
【0050】
まず、ステップ100で、クライアント端末20から、印刷ジョブ管理フォルダ82に格納されたジョブファイルの一覧表示が指示される。次に、ステップ102で、変換データ登録アプリ76は、当該指示に応じて、印刷ジョブ管理フォルダ82からジョブファイルの一覧を取得する。変換データ登録アプリ76の一覧表示機能により、クライアント端末20にジョブファイルを一覧表示するためのデータが送信される。Webブラウザ74によりクライアント端末20の表示装置に、ジョブファイルが一覧表示される。次に、ステップ104で、クライアント端末20から、選択されたジョブファイルの変換データの登録が指示される。
【0051】
図7はWebブラウザ74により表示される画面の一例を示す図である。この例の画面90では、A〜Fまでのファイル名の複数のジョブファイル92が、チェックボックス94により選択可能に一覧表示されている。例えば、ファイル名「A」に係るジョブファイル92は、カタログAの印刷データを変換データとして登録するためのジョブファイルである。画面90には登録ボタン96も配置されている。ユーザは、チェックボックス94によりジョブファイルを選択し、登録ボタン96を操作して登録を指示する。例えばこの例では、ジョブファイル「C」が選択されている。
【0052】
次に、ステップ106で、当該指示に応じて、変換データ登録アプリ76の選択機能及び登録機能により、選択されたジョブファイルが、印刷ジョブ管理フォルダ82から仮受けフォルダ84にコピーされる。変換データ登録アプリ76は、テキストの差し替え・変更、画像の差し替え等を行えるように、ジョブファイルの編集機能を備えていてもよい。この場合は、編集後のジョブファイルが仮受けフォルダ84にコピーされる。また、編集によりジョブファイルが完成するようにしてもよい。
【0053】
次に、ステップ108及び110で、エージェントサーバ24は、変換データの登録が指示されたジョブファイルの有無を確認する。エージェントサーバ24は、予め定めたタイミングで仮受けフォルダ84をポーリングしている。印刷ジョブ管理フォルダ82から仮受けフォルダ84へのコピーが完了すると、コピーされたジョブファイルがエージェントサーバ24により確認されるようになる。
【0054】
ジョブファイルを確認すると、次に、ステップ112で、エージェントサーバ24は、仮受けフォルダ84からジョブファイルを取得する。次に、ステップ114で、エージェントサーバ24は、取得したジョブファイルをRIPサーバ26に送信する。RIPサーバ26は、ジョブチケットに従ってRIP処理を行う。次に、ステップ116で、RIPサーバ26は、RIP処理された変換データをエージェントサーバ24に送信する。
【0055】
次に、ステップ118で、エージェントサーバ24は、変換データをストレージ72に送信する。送信された変換データは、ストレージ72に格納される。ここで、変換データを圧縮して格納してもよい。例えば、出力するプリンタ22の性能(解像度・印刷品質)に応じて圧縮してもよい。印刷品質を損なうことなく印刷処理の速度が向上する。また、クラウド16上の資源が節約される。更に、圧縮された変換データは、圧縮されていないデータに比べて転送速度が向上する。
【0056】
(印刷指示シーケンス)
図6は印刷指示時の動作シーケンスを示す図である。
図4及び
図6を参照して「印刷指示」の動作シーケンスについて説明する。クライアント端末20が印刷指示アプリ80にアクセスするとシーケンスが開始する。クライアント端末20は、Webブラウザ74によって表示された画面を閲覧・操作して、印刷指示アプリ80を利用する。
【0057】
まず、ステップ200で、クライアント端末20から、ストレージ72に格納された変換データの一覧表示が指示される。次に、ステップ202で、印刷指示アプリ80は、当該指示に応じて、ストレージ72から格納された変換データの一覧を取得する。印刷指示アプリ80の一覧表示機能により、クライアント端末20に変換データを一覧表示するためのデータが送信される。Webブラウザ74によりクライアント端末20の表示装置に、変換データが一覧表示される。次に、ステップ204で、クライアント端末20から、選択された変換データの印刷が指示される。なお、印刷部数や出力先となるプリンタも指示される。
【0058】
図8はWebブラウザ74により表示される画面の他の一例を示す図である。この例の画面100では、A〜Fまでのファイル名の複数のジョブファイル102が、チェックボックス104により選択可能に一覧表示されている。例えば、ファイル名「A」に係るジョブファイル102は、カタログAの変換データに基づいて印刷処理を行うためのジョブファイルである。画面100には、部数設定部106、出力先設定部108、印刷指示ボタン110も配置されている。
【0059】
ユーザは、チェックボックス104によりジョブファイルを選択し、部数設定部106及び出力先設定部108により印刷部数と出力先とを設定し、印刷指示ボタン110を操作して印刷を指示する。例えばこの例では、ジョブファイル「C」が選択され、部数「3」と出力先「プリンタ2」が設定されている。印刷指示アプリ80の選択機能、設定機能及び印刷指示機能により、「印刷指示に係るジョブ情報」が印刷指示ファイル86に格納される。
【0060】
次に、ステップ206及び208で、エージェントサーバ24は、印刷指示の有無を確認し、印刷指示が有れば「印刷指示に係るジョブ情報」を取得する。ここで「印刷指示に係るジョブ情報」とは、選択された変換データ、設定された印刷部数、設定された出力先(プリンタ)を示す情報を含む。エージェントサーバ24は、予め定めたタイミングで印刷指示アプリ80の印刷指示ファイル86をポーリングしている。
【0061】
「印刷指示に係るジョブ情報」が取得されると、次に、ステップ210で、エージェントサーバ24は、ストレージ72から変換データを取得する。次に、ステップ212で、エージェントサーバ24は、取得した変換データをプリンタ22に送信する。プリンタ22は、取得した変換データに基づいて印刷処理を行う。RIP処理された変換データが供給されるので、印刷時のRIP処理が不要となり印刷処理の速度が向上する。また、クラウド16上の豊富な資源が利用される。
【0062】
上記のエージェントサーバ24は、取得した変換データを保持しておくキャッシュ機能を備えていてもよい。再印刷を行う場合に、ストレージ72から変換データを取得する必要がなく、印刷処理の速度が向上する。
【0063】
なお、上記では、ファイアウォール(FW)を設けてLANとクラウドとの間のアクセスを制限する例について説明したが、FWは必須ではない。FWを設けない場合は、エージェントサーバを省略して、クラウドプリントサービスとRIPサーバの間、クラウドプリントサービスとプリンタの間で、直接アクセスが可能となる。
【0064】
また、上記では、LANのサイトAにエージェントサーバとRIPサーバを配置する例について説明したが、これに限定される訳ではない。少なくとも1つのエージェントサーバと少なくとも1つのRIPサーバとがLAN内にあれば、他のサイトからクラウドプリントサービスを利用する場合でも、上記の実施の形態と同様の効果を享受できる。
【0065】
また、上記実施の形態で説明した印刷サービス提供装置及び印刷システムの構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内においてその構成を変更してもよいことは言うまでもない。