特許第6206230号(P6206230)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6206230
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】電極の製造方法および電極の製造装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/04 20060101AFI20170925BHJP
   H01G 11/86 20130101ALI20170925BHJP
   H01G 13/00 20130101ALI20170925BHJP
   B05D 1/26 20060101ALI20170925BHJP
   H01M 4/139 20100101ALN20170925BHJP
   B05C 5/02 20060101ALN20170925BHJP
   B05C 11/10 20060101ALN20170925BHJP
   B05C 1/06 20060101ALN20170925BHJP
【FI】
   H01M4/04 Z
   H01G11/86
   H01G13/00 381
   B05D1/26 Z
   !H01M4/139
   !B05C5/02
   !B05C11/10
   !B05C1/06
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-23176(P2014-23176)
(22)【出願日】2014年2月10日
(65)【公開番号】特開2015-149264(P2015-149264A)
(43)【公開日】2015年8月20日
【審査請求日】2016年7月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】嵯峨 庄太
【審査官】 佐藤 知絵
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−230422(JP,A)
【文献】 特開2009−6225(JP,A)
【文献】 特開2013−48995(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/04
H01M 4/139
H01G 11/86
H01G 13/00
B05D 1/26
B05C 1/06
B05C 5/02
B05C 11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管を介してポンプにより移送された塗工剤をバルブの切換動作に伴ってダイヘッドに間欠的に供給して前記ダイヘッドから集電体上に間欠的に塗布する電極の製造方法であって、
前記ポンプとして回転容積型一軸偏心ねじポンプを用いるとともに、前記バルブが閉じた状態である場合には前記回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を低下させ、閉じた状態から開いた状態への前記バルブの切換動作と同時もしくは直前に前記回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を所定の回転数に上昇させることにより前記回転容積型一軸偏心ねじポンプによる塗工剤の移送量を制御するようにしたことを特徴とする電極の製造方法。
【請求項2】
供給された塗工剤を吐出口から吐出するダイヘッドと、
前記塗工剤を移送する回転容積型一軸偏心ねじポンプと、
前記回転容積型一軸偏心ねじポンプから前記ダイヘッドへの配管の途中に設けられ、切換動作に伴って前記回転容積型一軸偏心ねじポンプにより移送された塗工剤を間欠的に前記ダイヘッドに供給して前記ダイヘッドから間欠的に吐出させるためのバルブと、
前記バルブが閉じた状態である場合には前記回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を低下させ、閉じた状態から開いた状態への前記バルブの切換動作と同時もしくは直前に前記回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を所定の回転数に上昇させることにより前記回転容積型一軸偏心ねじポンプによる塗工剤の移送量を制御するポンプ制御手段と、
を備えることを特徴とする電極の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極の製造方法および電極の製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電池の電極の製造工程において集電体に塗工剤を間欠的に塗布する技術が特許文献1等に開示されている。特許文献1に開示の間欠供給用バルブにおいては、塗液の供給を止める際は下流側に負圧を発生させ、塗液の供給を開始する際は正圧の発生を一時的に抑制せしめるようにしている。詳しくは、弁体を有するピストンと、弁体により液通路が閉止される弁座と、ピストンを移動させる移動手段とを備え、塗液を供給または停止させる2方弁において、弁体をピストンに軸心長手方向に移動可能に装着している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−38276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、図6には間欠塗工の際の始端からの距離に対する目付け(単位面積当たりの塗工剤の質量)を示すが、間欠塗工の塗り始めは、ダイヘッド内部と配管内の液圧の差が大きいために、スラリー状の塗工剤が急激に塗出され、間欠塗工の始端が端高となってしまう。塗工開始端部の塗膜の突出を抑制すべく特許文献1の技術を用いるためには特殊な構造のバルブを用いる必要があった。
【0005】
本発明の目的は、間欠的に塗布される塗工剤の始端での高さが高くなることを抑制することができる電極の製造方法および電極の製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明では、配管を介してポンプにより移送された塗工剤をバルブの切換動作に伴ってダイヘッドに間欠的に供給して前記ダイヘッドから集電体上に間欠的に塗布する電極の製造方法であって、前記ポンプとして回転容積型一軸偏心ねじポンプを用いるとともに、前記バルブが閉じた状態である場合には前記回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を低下させ、閉じた状態から開いた状態への前記バルブの切換動作と同時もしくは直前に前記回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を所定の回転数に上昇させることにより前記回転容積型一軸偏心ねじポンプによる塗工剤の移送量を制御するようにしたことを要旨とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、配管を介してポンプにより移送された塗工剤をバルブの切換動作に伴ってダイヘッドに間欠的に供給してダイヘッドから集電体上に間欠的に塗布する。この際に、ポンプとして回転容積型一軸偏心ねじポンプを用い、バルブが閉じた状態である場合には回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を低下させ、閉じた状態から開いた状態へのバルブの切換動作と同時もしくは直前に回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を所定の回転数に上昇させて回転容積型一軸偏心ねじポンプによる塗工剤の移送量を制御することにより、間欠塗工の塗り始めにおけるダイヘッド内圧と配管圧との差を小さくして、塗布される塗工剤の始端での高さが高くなることを抑制することができる。
【0009】
請求項に記載の発明では、供給された塗工剤を吐出口から吐出するダイヘッドと、前記塗工剤を移送する回転容積型一軸偏心ねじポンプと、前記回転容積型一軸偏心ねじポンプから前記ダイヘッドへの配管の途中に設けられ、切換動作に伴って前記回転容積型一軸偏心ねじポンプにより移送された塗工剤を間欠的に前記ダイヘッドに供給して前記ダイヘッドから間欠的に吐出させるためのバルブと、前記バルブが閉じた状態である場合には前記回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を低下させ、閉じた状態から開いた状態への前記バルブの切換動作と同時もしくは直前に前記回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を所定の回転数に上昇させることにより前記回転容積型一軸偏心ねじポンプによる塗工剤の移送量を制御するポンプ制御手段と、を備えることを要旨とする。
【0010】
請求項に記載の発明によれば、バルブの切換動作に伴って回転容積型一軸偏心ねじポンプにより移送された塗工剤を間欠的にダイヘッドに供給してダイヘッドから間欠的に吐出させる構成において、バルブが閉じた状態である場合には回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を低下させ、閉じた状態から開いた状態へのバルブの切換動作と同時もしくは直前に回転容積型一軸偏心ねじポンプの回転数を所定の回転数に上昇させて回転容積型一軸偏心ねじポンプによる塗工剤の移送量を制御することにより、間欠塗工の塗り始めにおけるダイヘッド内圧と配管圧との差を小さくして、塗布される塗工剤の始端での高さが高くなることを抑制することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、間欠的に塗布される塗工剤の始端での高さが高くなることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態における電極の製造装置の概略構成図。
図2】電極の製造装置の概略構成図。
図3】電極の製造装置の概略構成図。
図4】メインバルブの開閉動作、ポンプ回転数比の変化を示すタイムチャート。
図5】始端からの距離と目付けの関係を示す説明図。
図6】始端からの距離と目付けの関係を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、電極の製造装置10は、塗工剤タンク20と回転容積型一軸偏心ねじポンプ30とメインバルブ(開閉バルブ)50とダイヘッド60とリターンバルブ70とコントローラ80を備えている。この電極の製造装置10は、リチウムイオン二次電池における電極の製造装置である。
【0015】
塗工剤タンク20には塗工剤21が蓄えられている。塗工剤21は活物質、導電助剤、バインダー、溶剤等を混練・希釈してスラリー状にしたものである。
回転容積型一軸偏心ねじポンプ30は、ステータ31とロータ32を有する。ロータ32はモータ33により駆動される。回転容積型一軸偏心ねじポンプ30と塗工剤タンク20とが配管90により接続されている。そして、回転容積型一軸偏心ねじポンプ30において、モータ33によってロータ32を駆動することにより塗工剤タンク20の塗工剤21を定量移送することができる。
【0016】
回転容積型一軸偏心ねじポンプ30とダイヘッド60とが配管91により接続されている。配管91の途中にはメインバルブ50が設けられている。メインバルブ50の開閉によりダイヘッド60への送液がコントロールされる。
【0017】
回転容積型一軸偏心ねじポンプ30とメインバルブ50を結ぶ配管91の途中からリターン配管92が分岐し、リターン配管92は塗工剤タンク20と接続されている。リターン配管92の途中にはリターンバルブ70が設けられている。
【0018】
ダイヘッド60には塗工剤通路(マニホールド61a、スロット61b)61が形成され、配管91を通して塗工剤が塗工剤通路(マニホールド61a)61に供給される。塗工剤通路(スロット61b)61はダイヘッド60の先端の吐出口60aにおいて開口している。ダイヘッド60に供給された塗工剤が吐出口60aから集電体としての金属箔110に向かって吐出するようになっている。
【0019】
ダイヘッド60の吐出口60aに対し所定距離だけ離間した位置にバックアップロール100が配置されている。バックアップロール100の外周に金属箔110が巻き掛けられ、バックアップロール100は金属箔110を連続搬送可能に支持している。バックアップロール100に支持された金属箔110にダイヘッド60から吐出された塗工剤が間欠的に塗布される。塗工剤120,121が間欠的に塗布された後の金属箔110はガイドローラ101に案内されつつ搬送される。その後の工程において、乾燥、プレス、打ち抜き等が行われる。
【0020】
コントローラ80はモータ33と接続され、コントローラ80によりモータ33の回転数が制御される。コントローラ80はメインバルブ50と接続され、コントローラ80によりメインバルブ50が開閉制御される。また、コントローラ80はリターンバルブ70と接続され、コントローラ80によりリターンバルブ70が開閉制御される。
【0021】
コントローラ80によりリターンバルブ70およびメインバルブ50が開閉制御され、図2に示す塗工剤の流路形成状態と図3に示す塗工剤の流路形成状態とに切り換え制御される。
【0022】
図2に示す状態においては、メインバルブ50を閉じた状態で、リターンバルブ70が開弁される。これにより、塗工剤の流路として、塗工剤タンク20→回転容積型一軸偏心ねじポンプ30→リターンバルブ70→塗工剤タンク20が形成され、塗工剤が塗工剤タンク20に戻される。
【0023】
一方、図3に示す状態においては、リターンバルブ70を閉じた状態で、メインバルブ50が開弁される。これにより、塗工剤の流路として、塗工剤タンク20→回転容積型一軸偏心ねじポンプ30→メインバルブ50→ダイヘッド60が形成される。このようにして回転容積型一軸偏心ねじポンプ30からダイヘッド60への配管の途中に設けられたメインバルブ50を開弁することにより、メインバルブ50の切換動作に伴って回転容積型一軸偏心ねじポンプ30により移送された塗工剤を間欠的にダイヘッド60に供給してダイヘッド60から間欠的に吐出させることができる。
【0024】
次に、電極の製造装置10の作用について説明する。
金属箔110が一定の搬送速度でバックアップロール100に搬送される。
コントローラ80は、(イ)メインバルブ50を閉じた状態でリターンバルブ70を開弁する。これにより、図2の状態になる。コントローラ80は、(ロ)リターンバルブ70を閉じた状態でメインバルブ50を開弁する。これにより、図3の状態になる。コントローラ80は、この(イ)と(ロ)を切り換えることにより塗工剤を金属箔110に対し間欠的に塗布する。
【0025】
詳しくは、図2においてメインバルブ50を閉じた状態でリターンバルブ70を開弁する。これにより、回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の駆動により塗工剤タンク20の塗工剤21がリターン配管92を通して塗工剤タンク20に戻される。
【0026】
図3においてリターンバルブ70を閉じた状態でメインバルブ50を開弁する。これにより、回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の駆動により塗工剤タンク20の塗工剤21が配管91を通して移送され、ダイヘッド60の塗工剤通路61に供給され、ダイヘッド60の吐出口60aから塗工剤が金属箔110に向かって吐出される。
【0027】
このように図4に示すようにコントローラ80は間欠塗布を行う際に、メインバルブ50を開閉する。
また、間欠塗工において、コントローラ80はメインバルブ50の切換動作に同期して、即ち、間欠動作と同期して回転容積型一軸偏心ねじポンプ30による塗工剤の移送量を制御する。具体的には、図4に示すように回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の回転数を変化させる。より詳しくは、塗布時に対し非塗布時には80%の回転数とする。即ち、2割減らした回転数とする。広義には、間欠中にポンプ回転数を低下させ、塗布開始と同時若しくは直前に所定の回転数に上昇させる。
【0028】
このように回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の送液を増減することによりメインバルブ50の開弁時に端高を抑制する。端高になるのはダイヘッド60の内圧と配管圧力の差に起因している。メインバルブ50を開く前の液を循環している時には回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の回転数を落として送液量を落とすことにより配管圧力を下げる。これにより、メインバルブ50を開いた瞬間のダイヘッド60の内圧と配管圧力の差を小さくすることができる。このメインバルブ50を開く動作と同時に回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の回転数を目的の目付けとなる回転数に上げる。これにより、急激な立ち上がりが起こることなく目的の目付けに対してフラットな塗布ができる。つまり、圧力が低い状態でメインバルブ50が開いて回転数が高まっていきフラットな状態を経てメインバルブ50が閉められる。
【0029】
図5には、始端からの距離に対する目付け(単位面積当たりの塗工剤の質量)の推移を示す。この図5から、始端での塗出量を低減させ、始端の端高を抑制することができることが分る。つまり、図6に示すように従来においては間欠塗工の始端は、ダイヘッド内部と配管内の液圧の差が大きいために、スラリー状の塗工剤が急激に塗出され、端高となってしまう。これに対し、図5に示すように本実施形態では、間欠塗工の始端において図3でのダイヘッド60の内部の液圧(大気圧)と配管91内の液圧の差を小さくして始端での塗出量を低減させ、始端の端高を抑制することができる。
【0030】
また、弁の開度を最初小さくして始端の端高を防止することとし、塗工開始より塗工剤の吐出量が一定になるまでに塗工剤供給通路の通路断面積を小さい側から大きい側へと変更する場合においては、間欠動作を制御する弁の開度で端高の低減を図る際に、ヘッド内部と配管内の液圧差は変わらないため、やはり端高となる。開度を極端に小さくし、液圧差を緩和しながら徐々に開度を大きくすることで端高を抑制しようとすると、塗膜のダレ部分が多くなり、ほぼ平坦な塗膜を得ることはできない。
【0031】
これに対し本実施形態では、メインバルブ50の切換動作に同期して回転容積型一軸偏心ねじポンプ30による塗工剤の移送量を増減させて間欠塗工の塗り始めにおけるダイヘッド内圧と配管圧との差が小さくされる。その結果、塗膜のダレの発生を回避しつつ、塗布される塗工剤の始端での高さが高くなることを抑制することができる。
【0032】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)電極の製造方法として、ポンプにより移送された塗工剤をメインバルブ50の切換動作に伴ってダイヘッド60に供給してダイヘッド60から金属箔110上に間欠的に塗布する。この際、ポンプとして回転容積型一軸偏心ねじポンプ30を用いるとともに、メインバルブ50の切換動作に同期して回転容積型一軸偏心ねじポンプ30による塗工剤の移送量を制御する。これにより、間欠塗工の塗り始めにおけるダイヘッド内圧と配管圧との差を小さくして、金属箔110上に間欠的に塗布される塗工剤の始端での高さが高くなることを抑制することができる。
【0033】
(2)回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の回転数を変えることにより回転容積型一軸偏心ねじポンプ30による塗工剤の移送量を制御することができる。
(3)電極の製造装置10として、ダイヘッド60と回転容積型一軸偏心ねじポンプ30とメインバルブ50とコントローラ80を備える。メインバルブ50の切換動作に伴って回転容積型一軸偏心ねじポンプ30により移送された塗工剤を間欠的にダイヘッド60に供給してダイヘッド60から間欠的に吐出させる際に、ポンプ制御手段としてのコントローラ80において、メインバルブ50の切換動作に同期して回転容積型一軸偏心ねじポンプ30による塗工剤の移送量を制御する。これにより、間欠塗工の塗り始めにおけるダイヘッド内圧と配管圧との差を小さくして、金属箔110上に間欠的に塗布される塗工剤の始端での高さが高くなることを抑制することができる。
【0034】
(4)コントローラ80は、回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の回転数を変えることにより回転容積型一軸偏心ねじポンプ30による塗工剤の移送量を制御することができる。
【0035】
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・メインバルブ50の切換時(閉弁時)には回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の回転数を下げるべく塗布時に対し非塗布時には80%の回転数としたが(2割減らした回転数としたが)、これに限らない。例えば、回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の回転数を非塗布時には80%よりも大きな回転数としたり、回転容積型一軸偏心ねじポンプ30の回転数を非塗布時には80%未満の回転数としたり、非塗布時には回転数をゼロとしてもよい。
【0036】
・リチウムイオン二次電池に適用したが、これに限ることなく、他の二次電池に適用したり、また一次電池、キャパシタ等に適用してもよい。
【符号の説明】
【0037】
10…電極の製造装置、30…回転容積型一軸偏心ねじポンプ、50…メインバルブ、60…ダイヘッド、60a…吐出口、80…コントローラ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6