(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記入力完了検知部は、前記第2の入力情報が入力されている入力項目とは異なる入力項目に対する前記利用者の入力を検知することにより、前記第2の入力情報の入力の完了を検知する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
前記送信制御部は、前記判断部により蓄電残量が前記閾値以上であると判断され、かつ、前記複数の入力項目の全てに対して前記利用者による入力が完了した場合には、前記一時記憶部に記憶されている前記第1の入力情報を前記管理装置へ送信させる、請求項6に記載の情報処理装置。
前記送信制御部は、前記判断部により蓄電残量が前記閾値未満であると判断された場合には、蓄電残量の不足を通知するメッセージを、管理者が使用する管理者端末へさらに送信させる、請求項6または7に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0023】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じてタブレット端末10aおよびタブレット端末10bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、タブレット端末10aおよびタブレット端末10bを特に区別する必要が無い場合には、単にタブレット端末10と称する。
【0024】
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.情報処理システムの基本構成
2.実施形態の詳細な説明
2−1.構成
2−2.動作
2−3.効果
3.ハードウェア構成
4.変形例
【0025】
<<1.情報処理システムの基本構成>>
本発明は、一例として「2.実施形態の詳細な説明」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。最初に、本実施形態による情報処理システムの基本構成について
図1を参照して説明する。
【0026】
図1に示したように、本実施形態による情報処理システムは、タブレット端末10、タブレット管理サーバ20、受付番号発行サーバ22、係員端末24、無線LANアクセスポイント26、タブレット端末管理データベース30、およびタッチペン40を含む。
【0027】
<1−1.タブレット端末10>
タブレット端末10は、本発明における情報処理装置の一例である。このタブレット端末10は、タッチパネルを有したディスプレイを備える。また、タブレット端末10は、ディスプレイに対する利用者によるタッチペン40、または指による入力を受け付けることが可能である。また、タブレット端末10は、後述するように、例えば利用者により選択された申込み帳票に対応する、複数の入力項目を含む帳票入力画面を表示することが可能である。また、タブレット端末10は、無線通信により無線LANアクセスポイント26に接続可能である。
【0028】
なお、本明細書では以後、タブレット端末10が、営業店2の係員により営業店2に訪れた利用者に対して貸し出されて、当該利用者により利用される例について説明を行う。また、利用者がタッチペン40によりタブレット端末10に対して入力を行う例について説明を行う。
【0029】
<1−2.タブレット管理サーバ20>
タブレット管理サーバ20は、本発明における管理装置の一例である。このタブレット管理サーバ20は、タブレット端末管理データベース30を記憶する。また、タブレット管理サーバ20は、タブレット端末管理データベース30に対してデータの記録などの操作を行う。
【0030】
[1−2−1.タブレット端末管理データベース30]
タブレット端末管理データベース30は、営業店2に備えられているタブレット端末10の貸し出し状況や、タブレット端末10において入力された入力情報を記憶するためのデータベースである。
【0031】
ここで、
図2を参照して、タブレット端末管理データベース30の構成例について説明する。
図2に示したように、タブレット端末管理データベース30では、例えば、端末番号300、端末貸出し状況302、申込み帳票304、および入力内容306が対応づけて記録される。ここで、端末番号300には、タブレット端末10の端末番号が記録される。また、端末貸出し状況302には、該当のタブレット端末10の貸出し状況が記録される。また、申込み帳票304には、タブレット端末10における入力対象として選択された申込み帳票の種別が記録される。また、入力内容306には、タブレット端末10に表示される例えば氏名308やカナ氏名310などの、複数の入力項目に対して利用者により入力された値が記録される。
【0032】
例えば、
図2の1レコード目に示したデータは、タブレット端末10の端末番号が「001」であり、当該タブレット端末10は利用者に「貸出し中」であり、当該タブレット端末10において表示されている申込み帳票の種別は「口座開設」であり、当該タブレット端末10において利用者により、氏名の入力項目に対して「沖 太郎」、また、カナ氏名の入力項目に対して「オキ タロウ」がそれぞれ入力されたことを示している。
【0033】
<1−3.受付番号発行サーバ22>
受付番号発行サーバ22は、営業店2に来店した利用者を例えば営業店2の窓口へ呼び出すための受付番号を発行するための装置である。この受付番号発行サーバ22は、タブレット管理サーバ20から受付番号の発行要求を受けることにより、該当の利用者に対して受付番号を発行する。
【0034】
<1−4.係員端末24>
係員端末24は、本発明における管理者端末の一例である。係員端末24は、営業店2に勤務する係員によって、例えば利用者に対するタブレット端末10の貸し出し処理を行うために利用される端末である。また、係員端末24は、利用者に貸し出したタブレット端末10の端末番号をタブレット管理サーバ20に通知することが可能である。
【0035】
なお、係員端末24は、例えば、表示画面を表示するためのディスプレイ、営業店2内に設けられたLAN(Local Area Network)等に接続するためのネットワークインターフェース、および、マウスなどの、利用者が入力を行うための入力装置などを有する。係員端末24は、例えば、PCであってもよい。
【0036】
<1−5.無線LANアクセスポイント26>
無線LANアクセスポイント26は、営業店2内に設置された無線LANの中継機器である。営業店2内に位置する装置は、無線通信により、無線LANアクセスポイント26を介して、営業店2内のLANに接続することが可能である。
【0037】
<1−6.タッチペン40>
タッチペン40は、タブレット端末10の表示画面に対して利用者が例えば文字の入力などに利用するペンである。
【0038】
なお、本実施形態による情報処理システムは、上述した構成に限定されない。例えば、タブレット管理サーバ20と係員端末24とは別々の装置ではなく、一つの装置として構成されてもよい。また、タブレット管理サーバ20と受付番号発行サーバ22とは別々の装置ではなく、一つの装置として構成されてもよい。
【0039】
以上、本実施形態による情報処理システムの基本構成について説明した。上述した情報処理システムにおいて、本実施形態によるタブレット端末10は、バッテリーの残量の低下時において利用者により継続して入力された入力情報の消失量を抑制することが可能である。以下、このような本実施形態について順次詳細に説明する。
【0040】
<<2.実施形態の詳細な説明>>
<2−1.構成>
まず、本実施形態による構成について詳細に説明する。
図3は、本実施形態によるタブレット端末10の構成を示した機能ブロック図である。
図3に示したように、タブレット端末10は、制御部100、測定部120、通信部122、操作表示部124、一時記憶部126、および記憶部128を有する。
【0041】
[2−1−1.制御部100]
制御部100は、タブレット端末10に内蔵される、後述するCPU(Central Processing Unit)150、RAM(Random Access Memory)154などのハードウェアを用いて、タブレット端末10の動作を全般的に制御する。また、
図3に示したように、制御部100は、操作認識部102、表示制御部104、判断部106、送信制御部108、および入力完了検知部110を有する。
【0042】
[2−1−2.操作認識部102]
操作認識部102は、後述する操作表示部124が受け付けた、表示画面に対する利用者の操作内容を認識する。例えば、操作認識部102は、表示画面に対してタッチペン40によりタッチされた場合には、タッチされた位置が利用者により選択されたことを認識する。また、操作認識部102は、表示画面上でのタッチペン40のペン先の移動の検知結果に基づいて、利用者により入力された文字を認識する。
【0043】
[2−1−3.表示制御部104]
表示制御部104は、各種画面を後述する操作表示部124に表示させる。例えば、表示制御部104は、申込み帳票選択画面を操作表示部124に表示させる。また、表示制御部104は、申込み帳票選択画面において利用者によりいずれかの申込み帳票が選択された場合には、選択された申込み帳票に対応する帳票入力画面を操作表示部124に表示させる。
【0044】
ここで、
図4を参照して、帳票入力画面の表示例(口座開設申込画面50)について説明する。
図4に示したように、口座開設申込画面50は、例えば氏名入力項目500a、カナ氏名入力項目500b、住所入力項目500cなど、複数の入力項目を含む。
【0045】
なお、帳票入力画面に含まれる項目数および項目種類は、例えば
図5に示した帳票テーブル130のように、帳票の帳票種別ごとに定められている。ここで、
図5を参照して、帳票テーブル130の構成例について説明する。
図5に示したように、帳票テーブル130では、例えば、帳票ID1300、帳票種別1302、項目数1304、および項目種類1306が対応づけて記録される。ここで、帳票ID1300には、申込み帳票の種類を識別するためのIDが記録される。また、帳票種別1302には、該当の帳票IDに対応する帳票種別が記録される。また、項目数1304には、該当の帳票IDに対応する帳票入力画面に含まれる入力項目の数が記録される。また、項目種類1306には、該当の帳票IDに対応する帳票入力画面に含まれる入力項目の種類が、例えば入力項目の表示順に沿って記録される。
【0046】
例えば、
図5の1レコード目に示したデータは、帳票IDが「001」である申込み帳票に関するデータであり、当該申込み帳票の帳票種別は「口座開設」であり、当該申込み帳票の帳票入力画面に含まれる入力項目の数は「20」であり、当該帳票入力画面に含まれる入力項目の種類としては「氏名」および「住所」があることを示している。
【0047】
[2−1−4.判断部106]
判断部106は、後述する測定部120により測定された、後述するバッテリー160の蓄電残量が閾値以上であるか否かを、例えば所定の時間間隔ごとに判断する。
【0048】
(2−1−4−1.閾値1)
ここで、閾値は、例えば、バッテリー160の蓄電可能量の20%など、固定の値であってもよい。
【0049】
(2−1−4−2.閾値2)
または、閾値は、例えば、
図6に示した閾値テーブル132のように、申込み帳票の帳票種別ごとに値が定められていてもよい。この場合、判断部106は、例えば、まず、後述する記憶部128に記憶されている閾値テーブル132から、利用者により選択された申込み帳票に対応する閾値を取得する。そして、判断部106は、測定部120により測定された蓄電残量が、取得した閾値以上であるか否かを判断することが可能である。
【0050】
ここで、
図6を参照して、閾値テーブル132の構成例について説明する。
図6に示したように、閾値テーブル132では、例えば、帳票ID1320と、閾値1322とが対応づけて記録される。例えば、
図6の1レコード目に示したデータは、帳票IDが「001」である申込み帳票には、閾値として「20%」が記録されていることを示している。
【0051】
なお、閾値テーブル132は、例えば事前のユーザーテストの結果から算出される、各帳票IDに対応する帳票入力画面に含まれる全ての入力項目に対する複数のユーザーによる入力の平均時間に基づいて作成されることが可能である。この作成方法によれば、帳票入力画面ごとに入力が必要となる時間に応じた適切な値に閾値が設定される。
【0052】
(2−1−4−3.閾値3)
または、閾値は、
図7に示したように、帳票入力画面における利用者の未入力項目の数に応じて定められていてもよい。この場合、判断部106は、測定部120により測定された蓄電残量が、帳票入力画面における現在の未入力項目の数に対応する閾値以上であるか否かを判断することが可能である。
【0053】
なお、
図7の1行目では、未入力項目の数が「20以上」である場合には、閾値として「20%」が定められていることを示している。
【0054】
一般的に、未入力の入力項目数が少ないほど、全ての入力項目に対する入力を終了させるまでの時間は短くなる。このため、
図7に示したように、未入力項目数が小さいほど、閾値がより小さく設定されることにより、残りの入力項目に対する入力を完了させるまでの時間に応じた適切な値に閾値が設定される。
【0055】
[2−1−5.送信制御部108]
(2−1−5−1.制御例1)
送信制御部108は、判断部106により蓄電残量が閾値未満であることが例えば最初に判断された場合には、後述する一時記憶部126に一時的に記憶されている、複数の入力項目に対して利用者により入力された情報(本発明における第1の入力情報)をタブレット管理サーバ20へ通信部122に送信させる。
【0056】
この制御例によれば、蓄電残量が閾値以上である場合には、利用者による入力済みの情報を一時記憶部126に蓄積させておき、そして、蓄電残量が閾値未満になった場合に、入力済みの情報をタブレット管理サーバ20へ送信させる。このため、例えば一つの入力項目に対して情報が入力される度にタブレット管理サーバ20へ送信させる技術と比較すると、通信回数を大きく減少させることができるので、消費電力を抑制することができる。
【0057】
(2−1−5−2.制御例2)
また、送信制御部108は、一時記憶部126に一時的に記憶されている入力情報を送信させた後に、後述する入力完了検知部110により、複数の入力項目のうちいずれかの入力項目に対して利用者による入力が完了したことが検知された際には、当該入力項目に対して入力された情報(本発明における第2の入力情報)をタブレット管理サーバ20へ通信部122に送信させる。
【0058】
この制御例によれば、送信制御部108は、蓄電残量が閾値未満になった場合には、利用者により一つの入力項目に対して情報が入力される度に入力情報をタブレット管理サーバ20へ送信させる。このため、仮に入力途中に電源が切れた場合であっても、消失する入力情報の量を、一つの入力項目だけに抑えることができる。
【0059】
(2−1−5−3.制御例3)
また、送信制御部108は、判断部106により蓄電残量が閾値以上であると判断されている間で、かつ、後述する入力完了検知部110により帳票入力画面に含まれる全ての入力項目に対して利用者による入力が完了したことが検知された場合には、一時記憶部126に一時的に記憶されている全ての入力項目に対する入力情報をタブレット管理サーバ20へ通信部122に送信させる。
【0060】
この制御例によれば、蓄電残量が閾値以上である場合には、全ての入力項目に対して利用者による入力が完了するまで、入力済みの情報を一時記憶部126に蓄積させておく。このため、タブレット管理サーバ20との通信回数を1回だけにすることができ、消費電力を抑制することができる。
【0061】
(2−1−5−4.制御例4)
また、変形例として、送信制御部108は、判断部106により蓄電残量が閾値未満であると判断された場合には、蓄電残量の不足を通知するメッセージを、係員端末24へさらに送信させることも可能である。
【0062】
[2−1−6.入力完了検知部110]
入力完了検知部110は、帳票入力画面に含まれる入力項目に対する利用者による情報の入力の完了を検知する。
【0063】
(2−1−6−1.検知例1)
例えば、入力完了検知部110は、利用者により情報が入力されている入力項目(以下、先の入力項目とも称する)とは異なる入力項目に対する利用者の入力の開始が検知された場合には、先の入力項目に対する情報の入力の完了を検知する。
【0064】
ここで、
図4および
図8を参照して、上記の機能についてより詳細に説明する。
図4は、口座開設申込画面50において入力項目500bに対して利用者により文字列が入力されている状況を示している。また、
図8は、
図4に示した状況から、入力項目500bに対する文字列の入力が完了した後に、新たに利用者により入力項目500cに対して文字列の入力が開始されている状況を示している。
【0065】
図8に示したように、入力完了検知部110は、入力項目500cに対する利用者の入力の開始が検知された場合には、先の入力項目である入力項目500bに対する文字列(「オキ タロウ」)の入力の完了を検知する。
【0066】
(2−1−6−2.検知例2)
また、入力完了検知部110は、先の入力項目とは異なる入力項目が利用者により例えばタッチペン40により選択された場合には、先の入力項目に対する情報の入力の完了を検知することも可能である。
【0067】
例えば、
図8に示した例では、入力完了検知部110は、利用者により入力項目500cがタッチペン40により選択された際に、先の入力項目である入力項目500bに対する文字列(「オキ タロウ」)の入力の完了を検知する。
【0068】
(2−1−6−3.検知例3)
また、入力完了検知部110は、利用者により情報の変更入力がされている入力項目(以下、変更入力項目とも称する)とは異なる入力項目に対する利用者の入力の開始が検知された場合には、変更入力項目に対する情報の入力の完了を検知する。
【0069】
ここで、
図9、および
図10を参照して、上記の機能についてより詳細に説明する。
図9は、
図4に示した状況から、入力項目500bに対する文字列の入力が完了した後に、利用者により入力項目500aに対して(「沖 太郎」から「沖 太朗」のように)文字列の変更入力がされている状況を示している。また、
図10は、
図9に示した状況から、入力項目500aに対する文字列の変更入力が完了した後に、新たに利用者により入力項目500cに対して文字列の入力が開始されている状況を示している。
【0070】
図10に示したように、入力完了検知部110は、入力項目500cに対する利用者の入力の開始が検知された場合には、変更入力項目である入力項目500aに対する文字列(「沖 太朗」)の入力の完了を検知する。
【0071】
(2−1−6−4.検知例4)
また、入力完了検知部110は、帳票入力画面に含まれる入力完了ボタン(図示省略)が利用者により選択された場合には、帳票入力画面に含まれる全ての入力項目に対する情報の入力の完了を検知する。
【0072】
[2−1−7.測定部120]
測定部120は、後述するバッテリー160の蓄電残量を測定する。
【0073】
[2−1−8.通信部122]
通信部122は、タブレット端末10と通信可能な装置との間で情報を送受信する。例えば、通信部122は、送信制御部108による制御に従って、一時記憶部126に一時的に記憶されている入力情報をタブレット管理サーバ20へ送信する。
【0074】
[2−1−9.操作表示部124]
操作表示部124は、表示制御部104の制御に従って、例えば帳票入力画面などを表示する。また、操作表示部124は、タッチペン40による表示画面に対する入力操作を受け付ける。
【0075】
[2−1−10.一時記憶部126]
一時記憶部126は、例えば帳票入力画面に表示された複数の入力項目に対して利用者により入力された入力情報を一時的に記憶する。この一時記憶部126は、例えば後述するRAM154などの揮発性メモリにより構成される。
【0076】
[2−1−11.記憶部128]
記憶部128は、
図3に示したように、帳票テーブル130、および閾値テーブル132などの各種データを記憶する。
【0077】
なお、本実施形態によるタブレット端末10の構成は、上述した構成に限定されない。例えば、帳票テーブル130、または閾値テーブル132のうちいずれか1以上はタブレット端末10に含まれずに、タブレット端末10と通信可能な他の装置に記憶されてもよい。
【0078】
<2−2.動作>
以上、本実施形態による構成について説明した。続いて、本実施形態による動作について説明する。なお、ここでは、営業店2に来店した利用者に対して係員がタブレット端末10を貸し出す場面における動作例について説明する。
【0079】
[2−2−1.通常(入力中に電源が切れない場合)の動作]
図11は、本実施形態による動作の一部を示したシーケンス図である。
図11に示したように、まず、係員は、未貸出のタブレット端末10aを利用者に貸し出す(S101)。
【0080】
続いて、係員は、係員端末24を操作して、貸し出したタブレット端末10aの貸出し状況を「貸出し中」へと変更する要求をタブレット管理サーバ20へ送信する。そして、タブレット管理サーバ20は、係員端末24から受信された変更要求に基づいて、タブレット端末管理データベース30における、該当の端末番号に対応する貸出し状況を「未貸出し」から「貸出し中」へと変更する(S102)。
【0081】
続いて、利用者は、タブレット端末10aに表示されている申込み帳票選択画面の中から、入力を希望する帳票の種類を選択する。その後、タブレット端末10aの表示制御部104は、選択された帳票種別に対応する帳票入力画面を操作表示部124に表示させる(S103)。
【0082】
その後、利用者は、帳票入力画面に表示されている複数の入力項目に対してタッチペン40を用いて文字列を入力する(S104)。
【0083】
そして、判断部106は、例えば帳票入力画面が表示されてから所定の時間経過後において、帳票入力画面に含まれる全ての入力項目に対して利用者による入力が完了したことが入力完了検知部110により検知されたか否かを判断する(S105)。
【0084】
全ての入力項目に対する入力が完了したことが検知された場合には(S105:Yes)、送信制御部108は、一時記憶部126に一時的に記憶されている全ての入力項目に対する入力情報をタブレット管理サーバ20へ通信部122に送信させる(S106)。
【0085】
その後、タブレット管理サーバ20は、タブレット端末10aから受信された全ての入力情報を、タブレット端末10aの端末番号に対応づけて、タブレット端末管理データベース30に記録する(S107)。そして、タブレット管理サーバ20は、タブレット端末10aが貸し出された利用者に対して受付番号を発行するように、受付番号発行サーバ22に要求する(S108)。
【0086】
その後、受付番号発行サーバ22は、タブレット管理サーバ20から発行要求を受信した場合には、受付番号を発行する(S109)。
【0087】
一方、S105において入力が完了していない場合には(S105:No)、判断部106は、測定部120により測定されたバッテリー160の蓄電残量が閾値以上であるか否かを判断する(S110)。蓄電残量が閾値以上であると判断された場合には(S110:Yes)、タブレット端末10aは、再びS104の動作を行う。
【0088】
一方、蓄電残量が閾値未満であると判断された場合には(S110:No)、送信制御部108は、一時記憶部126に一時的に記憶されている、帳票入力画面における複数の入力項目に対して入力された入力情報をタブレット管理サーバ20へ通信部122に送信させる(S111)。
【0089】
ここで、
図12を参照して、S111以降の動作について説明する。
図12に示したように、S111の後、タブレット管理サーバ20は、タブレット端末10aから受信された全ての入力情報を、タブレット端末10aの端末番号に対応づけて、タブレット端末管理データベース30に記録する(S112)。
【0090】
その後、利用者は、帳票入力画面において未入力の入力項目のうちいずれかに対してタッチペン40を用いて入力する(S113)。
【0091】
なお、入力中において、タブレット端末10aの電源が切れた場合(S114:Yes)の動作については、2−2−2節で説明する。以下では、バッテリー160の蓄電量が残っていること(S114:No)を前提として、説明を行う。
【0092】
続いて、入力完了検知部110は、例えば利用者により情報が入力されている入力項目(先の入力項目)とは異なる入力項目に対する利用者の入力の開始を検知することにより、先の入力項目に対する入力の完了を検知する(S115)。
【0093】
続いて、送信制御部108は、一時記憶部126に一時的に記憶されている、先の入力項目に対して入力された情報をタブレット管理サーバ20へ通信部122に送信させる(S116)。
【0094】
その後、タブレット管理サーバ20は、タブレット端末10aから受信された該当の入力項目に対する入力情報を、タブレット端末10aの端末番号に対応づけて、タブレット端末管理データベース30に記録する(S117)。
【0095】
その後、未入力の入力項目が残っている場合には(S118:Yes)、利用者は、再びS113の動作を行う。
【0096】
一方、未入力の入力項目が残っていない場合には(S118:No)、利用者は、帳票入力画面に表示されている入力完了ボタンを選択する。そして、タブレット端末10aの送信制御部108は、全ての入力項目に対する入力が完了したことの通知をタブレット管理サーバ20へ通信部122に送信させる(S119)。
【0097】
なお、S120〜S121の動作は、S108〜S109の動作と同様である。
【0098】
[2−2−2.入力中に電源が切れた場合の動作]
次に、
図13を参照して、入力中に電源が切れた場合(S114:Yes)の動作について説明する。
図13に示したように、まず、利用者は、タブレット端末10aを係員に返却する(S131)。
【0099】
続いて、係員は、返却されたタブレット端末10aとは別の、未貸出のタブレット端末10bの電源を入れる(S132)。そして、係員は、係員端末24に対して、タブレット端末10aからタブレット端末10bへの切り替え要求を入力し、そして、入力内容をタブレット管理サーバ20へ送信させる(S133)。
【0100】
その後、タブレット管理サーバ20は、係員端末24から受信された切り替え要求に基づいて、タブレット端末10aからタブレット端末10bへの切替処理を行う。例えば、タブレット管理サーバ20は、タブレット端末管理データベース30に記録されているタブレット端末10aのデータを、タブレット端末10bのデータに変更するように、タブレット端末管理データベース30の記録内容を変更する(S134)。
【0101】
続いて、タブレット管理サーバ20は、タブレット端末管理データベース30に記録されている、タブレット端末10aにおいて入力された複数の入力項目に対する入力情報、つまり、タブレット端末10aにおいて電源が切れる直前までに入力済みの情報をタブレット端末10bへ送信する(S135)。
【0102】
その後、タブレット端末10bの表示制御部104は、タブレット管理サーバ20から受信された、タブレット端末10aにおける入力済みの情報を操作表示部124に表示させる。つまり、タブレット端末10bの表示制御部104は、タブレット端末10aにおいて電源が切れる直前の状態の帳票入力画面を操作表示部124に表示させる(S136)。
【0103】
なお、S136より後の動作は、2−2−1節で述べたS113以降の動作と同様である。
【0104】
<2−3.効果>
以上、例えば
図3、
図11、および
図12等を参照して説明したように、本実施形態によるタブレット端末10は、バッテリー160の蓄電残量が閾値以上である場合には、利用者により複数の入力項目に対して入力された入力情報を一時記憶部126に蓄積させておき、そして、蓄電残量が閾値未満になった際に、一時記憶部126に記憶されている入力情報をタブレット管理サーバ20へ送信させる。このため、バッテリー160の蓄電残量が閾値以上である間は、タブレット端末10はタブレット管理サーバ20と通信をしないので、消費電力を抑制することができる。
【0105】
また、タブレット端末10は、蓄電残量が閾値未満になった場合には、利用者により一つの入力項目に対して情報が入力される度に、当該入力項目に対して入力された情報をタブレット管理サーバ20へ送信させる。このため、仮に入力途中にタブレット端末10の電源が切れた場合であっても、消失する入力情報の量を、一つの入力項目だけに抑えることができる。
【0106】
また、タブレット端末10aの電源が切れた場合には、別のタブレット端末10bは、タブレット端末10aにおいて電源が切れる直前までに入力された入力情報を、タブレット管理サーバ20から受信することが可能である。このため、利用者は、タブレット端末10bにおいて、タブレット端末10aの電源が切れる直前の状態から、入力項目に対する入力を再開することができる。
【0107】
<<3.ハードウェア構成>>
以上、本発明の実施形態について説明した。次に、本発明の実施形態によるタブレット端末10のハードウェア構成について、
図14を参照して説明する。
図14に示したように、タブレット端末10は、CPU150、ROM(Read Only Memory)152、RAM154、内部バス156、入出力インターフェース158、バッテリー160、入力装置162、出力装置164、HDD(Hard Disk Drive)166、およびネットワークインターフェース168を備える。
【0108】
<3−1.CPU150>
CPU150は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従ってタブレット端末10内の動作全般を制御する。また、CPU150は、タブレット端末10において制御部100の機能を実現する。なお、CPU150は、マイクロプロセッサなどのプロセッサにより構成される。
【0109】
<3−2.ROM152>
ROM152は、CPU150が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。
【0110】
<3−3.RAM154>
RAM154は、CPU150の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。このRAM154は、一時記憶部126として機能する。
【0111】
<3−4.内部バス156>
内部バス156は、CPUバスなどから構成される。この内部バス156は、CPU150、ROM152、およびRAM154を相互に接続する。
【0112】
<3−5.入出力インターフェース158>
入出力インターフェース158は、HDD166、およびネットワークインターフェース168を、内部バス156と接続する。例えばHDD166は、この入出力インターフェース158および内部バス156を介して、RAM154などとの間でデータをやり取りする。
【0113】
<3−6.バッテリー160>
バッテリー160は、例えばリチウムイオン電池などの二次電池である。このバッテリー160は、外部電源からの電気の供給により、充電が可能である。
【0114】
<3−7.入力装置162>
入力装置162は、操作表示部124の一例として構成される。この入力装置162は、例えばタッチパネル、ボタン、マイクロフォン、およびスイッチなど利用者が情報を入力するための入力手段と、利用者による入力に基づいて入力信号を生成し、CPU150に出力する入力制御回路などから構成されている。利用者は、入力装置162を操作することにより、タブレット端末10に対して各種のデータを入力したり、処理動作を指示したりすることができる。
【0115】
<3−8.出力装置164>
出力装置164は、操作表示部124の一例として構成される。この出力装置164は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置を含む。この表示装置は、CPU150により生成された画像などを表示する。
【0116】
さらに、出力装置164は、スピーカーなどの音声出力装置を含む。この音声出力装置は、音声データ等を音声に変換して出力する。
【0117】
<3−9.HDD166>
HDD166は、記憶部128として機能する、データ格納用の装置である。このHDD166は、例えば、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含む。また、HDD166は、CPU150が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0118】
<3−10.ネットワークインターフェース168>
ネットワークインターフェース168は、例えばインターネットなどの通信網に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。このネットワークインターフェース168は、通信部122として機能する。なお、ネットワークインターフェース168は、無線LAN対応通信装置、LTE(Long Term Evolution)対応通信装置、または有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0119】
<<4.変形例>>
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0120】
<4−1.変形例1>
例えば、表示制御部104は、判断部106により蓄電残量が閾値未満であることが判断された場合には、例えば
図15に示したメッセージ欄502のように、蓄電残量の不足を通知するメッセージを帳票入力画面にさらに表示させることも可能である。
【0121】
この表示例によれば、利用者は、タブレット端末10の蓄電残量が少ないことを認識することができるので、利用者は、電源が切れる前に、タブレット端末10を交換するように係員に依頼することができる。このため、入力情報が消失することをさらに防止することができる。
【0122】
<4−2.変形例2>
また、本発明における情報処理装置は、タブレット端末10に限定されず、例えばスマートフォンであってもよい。
【0123】
<4−3.変形例3>
なお、本発明の実施形態によれば、CPU150、ROM152、およびRAM154などのハードウェアを、上述したタブレット端末10の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも提供可能である。また、該コンピュータプログラムが記録された記録媒体も提供される。