(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記皮膜領域には、前記電極をステータに固定するための固定部(73d)と、前記ステータに対して前記端子を突出させて位置付けるための位置決め部(78、678、878、778a、778b、978a、978b)とが形成されており、前記位置決め部より前記端子側に前記境界線が位置づけられている請求項1に記載の内燃機関用回転電機の電極。
前記電極(73、372、373、473、673、773)は、さらに、前記皮膜領域に設けられ、接合材料(81)による接続に適した形状を有する他の端子(74、376)を備えており、
さらに、前記接合材料によって前記他の端子に接続される他の導体(15、377)を備える請求項6または請求項7に記載の内燃機関用回転電機。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
【0017】
(第1実施形態)
図1において、内燃機関用回転電機(以下、単に回転電機10という)は、発電電動機、または交流発電機スタータ(AC Generator Starter)とも呼ばれる。回転電機10は、インバータ回路(INV)と制御装置(ECU)とを含む電気回路11と電気的に接続されている。電気回路11は、三相の電力変換回路を提供する。回転電機10の用途の一例は、車両用の内燃機関12と連結される発電電動機である。回転電機10は、例えば、二輪車に利用することができる。
【0018】
電気回路11は、回転電機10が発電機として機能するとき、出力される交流電力を整流し、バッテリを含む電気負荷に電力を供給する整流回路を提供する。電気回路11は、回転電機10から供給される基準位置信号を受信する信号処理回路を提供する。基準位置信号は、点火時期制御および/または燃料噴射時期制御のために利用される。電気回路11は、点火時期制御および/または燃料噴射時期制御を含む機関制御を実行する制御器を提供してもよい。電気回路11は、回転電機10を電動機として機能させる駆動回路を提供する。電気回路11は、回転電機10を電動機として機能させるための回転位置信号を回転電機10から受信する。電気回路11は、検出された回転位置に応じて回転電機10への通電を制御することにより回転電機10を電動機として機能させる。
【0019】
回転電機10は、内燃機関12に組み付けられている。内燃機関12は、ボディ13と、ボディ13に回転可能に支持され、内燃機関12と連動して回転する回転軸14とを有する。回転電機10は、ボディ13と回転軸14とに組み付けられている。ボディ13は、内燃機関12のクランクケース、ミッションケースなどの構造体である。回転軸14は、内燃機関12のクランク軸、またはクランク軸と連動する回転軸である。
【0020】
回転電機10は、アウタロータ型の回転電機である。回転電機10は、ロータ21と、ステータ31と、センサユニット41とを有する。以下の説明において、軸方向の語は、ロータ21、ステータ31、またはステータコア32を円筒と見なした場合の中心軸に沿う方向を指す。径方向の語は、ロータ21、ステータ31、またはステータコア32を円筒と見なした場合の径方向を指す。
【0021】
ロータ21は、界磁子である。ステータ31は、電機子である。ロータ21は、全体がカップ状である。ロータ21は、回転軸14の端部に接続されている。ロータ21は、回転軸14とともに回転する。ロータ21は、カップ状のロータコア22を有する。ロータコア22は、後述する永久磁石のためのヨークを提供する。ロータコア22は、磁性金属製である。ロータ21は、ロータコア22の内面に配置された永久磁石23を有する。ロータ21は、永久磁石23によって界磁を提供する。さらに、永久磁石23は、点火制御のための基準位置信号を提供するための部分的な特殊磁極を提供する。
【0022】
ステータ31は、環状の部材である。ステータ31は、ロータ21と対向するように配置されている。ステータ31は、ステータコア32を有する。ステータコア32は、磁性金属性である。ステータコア32は、内燃機関12のボディ13に固定されている。ステータ31は、ステータコア32に巻回されたステータコイル33を有する。ステータコイル33は、電機子巻線を提供する。ステータコイル33は、単相巻線、または多相巻線である。ステータコイル33は、ロータ21およびステータ31を発電機または電動機として選択的に機能させることができる。ステータコイル33を形成するコイル線は、絶縁被覆によって被覆された単線導体である。コイル線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金のようなアルミ系金属製である。
【0023】
回転電機10は、回転電機10と電気回路11との間における電気的な接続を提供するワイヤハーネス15を有する。ワイヤハーネス15は、複数の電線を含む。それぞれの電線は、複数の細線の束を樹脂製の被覆によって覆った被覆導線である。それぞれの細線は、銅製である。
【0024】
ワイヤハーネス15は、センサユニット41と電気回路11とを接続する外部接続用の信号線を含む。ワイヤハーネス15は、ステータコイル33と電気回路11とを接続する複数の電力線を含む。電気回路11は電力線が接続される外部回路である。電力線は、回転電機10が発電機として機能するとき、ステータコイル33に誘導される電力を電気回路11に供給する。電力線は、回転電機10が電動機として機能するとき、ステータコイル33を励磁するための電力を電気回路11からステータコイル33へ供給する。
【0025】
図2において、ステータ31は、外突極型のステータである。ステータコア32は、複数の磁極32aを有する。磁極32aは、突極またはティースとも呼ばれる。ステータコア32とステータコイル33との間にはインシュレータ35が配置されている。インシュレータ35は、電気絶縁性の樹脂製である。インシュレータ35は、ステータコア32上に設けられている。インシュレータ35は、ボビンとも呼ばれる。インシュレータ35の一部は、磁極32aに隣接して位置づけられることによって、ボビンのフランジ部を提供する。インシュレータ35の一部は、磁極32aの軸方向における両側に配置されている。以下の説明では、多くの場合、インシュレータ35は、ステータコア32の中央環状部に配置された環状の内側フランジ部と、中央環状部の軸方向表面の一部を覆うように広がる電極支持部とを指す。
【0026】
センサユニット41は、内燃機関用回転位置検出装置を提供する。センサユニット41は、ステータコア32の一端面に固定されている。センサユニット41は、ステータコア32とボディ13との間に配置されている。センサユニット41は、永久磁石23が供給する磁束を検出することにより、ロータ21の回転位置を検出し、回転位置を示す電気信号を出力する。センサユニット41は、複数の回転位置センサを有する。回転位置センサは、ホールセンサ、MREセンサなどによって提供される。センサユニット41は、基準位置検出のためのひとつのセンサと、モータ制御のための位相検出のための3つのセンサとを有する。永久磁石23に関連する細部、およびセンサユニット41に関連する細部については、特許文献として列挙した特開2013−233030号公報、特開2013−27252号公報、または特許第5064279号に記載の内容が参照により援用される。
【0027】
ステータ31は、所定の電気回路を形成するように、ステータコイル33を電気的に接続するための複数の接続部51、52、53を有する。ステータコア32は、ステータコア32をボディ13に固定するための複数のボルト穴を有する。複数の接続部51は、周方向に隣接する2つのボルト穴の間に配置されている。複数の接続部52は、他の2つのボルト穴の間に配置されている。後述の複数の接続部53は、複数の接続部52に対してステータ31の裏側に配置されている。よって、複数の接続部53も、2つのボルト穴の間に配置されている。
【0028】
図3は、ステータ31のモデル化された断面を示している。接続部51、52、53は、ステータコイル33を所定の多相巻線の形に接続するために、または、ステータコイル33を電力線に接続するために利用される。図示の例では、ステータ31は、3つの接続部51、3つの接続部52、および3つの接続部53を有する。
【0029】
ひとつの接続部51は、コイル端33aと端子71とを有する。接続部51は、コイル端33aと端子71とを電気的に接続する。端子71は、ステータ31に支持された電極72の一部に形成されている。複数の端子71は、共通の電極72に形成されている。それぞれの端子71にコイル端33aが接続されている。端子71は、コイル端33aと接続されるために、インシュレータ35から突出している。
【0030】
接続部51は、コイル端33aと端子71とを保護するための保護部材を有する。保護部材は、保護樹脂61と、壁部材62とを有する。壁部材62は、インシュレータ35と別体の部材によって提供されている。壁部材62は、インシュレータ35と一体に形成されていてもよい。接続部51は、スター結線のための中性点接続のために利用される。
【0031】
端子71は、アルミ系金属製の通電部材との接続に利用される。通電部材の一例は、コイル端33aである。端子71は、コイル端33aとの接続に利用される。端子71は、端子71および/または通電部材を一時的に溶融させてそれらを接続する溶融接続、または拡散接合のような固相接続に適した形状をもつ。端子71は、ステータ31の軸方向に沿って延び出すように支持されている。端子71は、アルミ系金属製のコイル端33aとの溶接に適した金属製である。
【0032】
端子71は、開閉される溶接用の一対の電極の間に挟むことができるように形成され、ステータ31上に配置されている。端子71とコイル端33aとは、電気抵抗溶接、またはスポット溶接によって溶接され、電気的に、かつ機械的に接合されている。
【0033】
電極72は、中性点接続用の電極である。電極72は、複数の端子71を有する。電極72は、インシュレータ35にインサート成形されるか、または差し込まれることによってインシュレータ35によって支持されている。電極72は、複数の端子71をステータ31の一方の端面に位置付けるように配置されている。電極72は、バスバーとも呼ばれる。電極72は、多頭電極、または、中性点電極とも呼ばれる。電極72は、ステータ31の一方の端面に配置されている。電極72は、ステータコア32を軸方向に貫通しない。電極72は、非貫通電極とも呼ばれる。
【0034】
ひとつの接続部52は、コイル端33aと端子71とを有する。接続部52は、コイル端33aと端子71とを電気的に接続する。端子71は、ステータ31に支持された電極73の一部に形成されている。端子71は、電極73における主たる端子、または第1端子とも呼ばれる。接続部52は、コイル端33aと端子71とを保護するための保護部材を有する。保護部材は、保護樹脂61と、壁部材62とを有する。接続部52は、ステータコイル33を電極73に接続するために利用される。接続部52は、スター結線における出力端を外部回路に接続するために利用される。
【0035】
ひとつの接続部53は、ワイヤハーネス15と端子74とを有する。接続部53は、ワイヤハーネス15と端子74とを電気的に接続する。端子74は、ステータ31に支持された電極73の一部に形成されている。端子74は、電極73における他の端子、または第2端子とも呼ばれる。接続部53は、電極73をワイヤハーネス15の電力線に接続するために利用される。接続部53は、スター結線における出力端を外部回路に接続するために利用される。3つの接続部53は、互いに電気的に絶縁されている。
【0036】
電極73は、電力線の一部を提供するための電極である。電極73は、ステータコイル33の出力端と、ワイヤハーネス15の電力線との接続を提供する。電極73には、少なくともひとつの端子71が形成されている。電極73には、少なくともひとつの端子74が形成されている。電極73は、一端に端子71を有し、他端に端子74を有する。電極73は、インシュレータ35にインサート成形されるか、または差し込まれることによってインシュレータ35によって支持されている。電極73は、バスバーとも呼ばれる。電極73は、ステータ31の両方の端面に突出するように配置されている。電極73は、ステータコア32を貫通して配置されている。電極73は、貫通電極とも呼ばれる。
【0037】
端子74は、ワイヤハーネス15の電力線との接続に利用される。端子74は、電力線との接続に適した形状を有する。端子74は、端子74とワイヤハーネス15との間に、接合材料81を付与することによって両者を接続する接合材料接続に適した形状をもつ。端子74とワイヤハーネス15との間には、接合材料81としてはんだが付与されている。端子74は、はんだ付に適した形状をもつ。図中には、不定形の接合材料81が破線で示されている。接続部53は、端子74とワイヤハーネス15との間に低融点合金製の接合材料81を配置する接合材料接続部である。接合材料81として、はんだ、またはろう材を利用することができる。端子74は、接合材料端子とも呼ばれる。接合材料81がはんだである場合、端子74は、はんだ端子とも呼ばれる。
【0038】
図示の例では、端子74は、多芯電線を抱き込む腕をもつ。端子74は、ワイヤハーネス15を機械的に締め付けるように変形されることがある。よって、接続部53は、端子74およびワイヤハーネス15を溶融させることなく、端子74の表面とワイヤハーネス15とを接触させることによって電気的な導通を提供する固相接続部としても機能することができる。
【0039】
電極73は、製造方法、機能、および構造の少なくともひとつが異なる複数の端子71、74を有する異種端子電極である。端子71の形状と端子74の形状とは異なっている。電極73は、異なる形状の複数の端子71、74をもつ異種端子電極とも呼ぶことができる。後述のように、端子71における接続構造と、端子74における接続構造とは異なっている。電極73は、異なる接続構造の複数の端子71、74をもつ異種端子電極とも呼ぶことができる。構造の違いは、保護樹脂61の有無にあらわれている。構造の違いは、端子を形成する材料の溶融、非溶融の違いにあらわれている。構造の違いは、接合材料81の有無にあらわれている。端子71に適用される接続方法と、端子74に適用される接続方法とは、異なっている。電極73は、異なる接続方法が適用される複数の端子71、74をもつ異種端子電極とも呼ぶことができる。端子71において接続されるコイル端33aはアルミ系金属製であり、端子74において接続されるワイヤハーネス15は銅系金属製である。端子71において接続される材料と、端子74において接続される材料とは異なっている。電極73は、異なる材料の導体と接続される複数の端子71、74をもつ異種端子電極とも呼ぶことができる。
【0040】
ステータ31の軸方向一方の端部には、複数の端子71が配置されている。図示の例では、6つの端子71が配置されている。ステータ31の軸方向他方の端部には、端子71は配置されていない。ステータ31の他方の端部には、複数の端子74が配置されている。図示の例では、3つの端子74が配置されている。ステータ31の一方の端部には、端子74は配置されていない。接続方法が異なる端子71と端子74とが、ステータ31の軸方向の2つの端部に配置されることにより、製造工程の上における利点が得られる。例えば、ひとつの接続方法を一方の端部上において実施し、他のひとつの接続方法を他方の端部上において実施できる。例えば、ひとつの接続方法が他のひとつの接続方法へ与える影響が抑制される。
【0041】
保護樹脂61は、電気絶縁性の樹脂である。保護樹脂61は、コイル端33aおよび端子71の表面に密に付着している。保護樹脂61は、未硬化の状態で塗布、または滴下され、コイル端33aおよび端子71の表面に付着した後に硬化されている。保護樹脂61は、ポッティング樹脂、または封止樹脂とも呼ばれる。
【0042】
壁部材62は、接続部51、52をステータ31の端面の上において囲む。壁部材62は、電気絶縁性の樹脂製である。壁部材62は、コイル端33aおよび端子71を囲む包囲壁を形成する。包囲壁は、壁部材62とインシュレータ35とによって形成されている。この包囲壁により、保護樹脂61を溜めるための貯槽が区画形成される。壁部材62は、インシュレータ35上においてコイル端33aおよび端子71を囲むように配置されている。壁部材62は、貯槽をステータ31の端面の上に区画形成する。具体的には、壁部材62は、インシュレータ35の上に、貯槽を区画形成する。
【0043】
壁部材62は、保護樹脂61が付与される範囲を制限するために利用される。壁部材62は、所定の厚さの保護樹脂61を保持するために利用される。壁部材62は、保護樹脂61の流出を抑制するように、ステータ31の部品と噛み合うように形成されている。壁部材62は、保護樹脂61の流出を抑制できるようにインシュレータ35と連結されている。壁部材62は、保護樹脂61の流出を抑制できるようにコイル端33aを受け入れている。
【0044】
図4は、電極73を示す拡大図である。図中には、ワイヤハーネス15、コイル端33a、インシュレータ35、封止樹脂61が破線または一点鎖線によって示されている。電極73は細長い板状の部材である。電極73は、端子71を提供する広幅部73aと、端子74を提供する細幅部73bとを有する。広幅部73aは、D字型に形成されている。広幅部73aは、溶接端子部分とも呼ぶことができる。広幅部73aは、インシュレータ35の端面から、ステータ31の軸方向に突出するように配置される。広幅部73aは、保護樹脂61によって包み込まれている。
【0045】
図5は、
図4のV−V線における断面図である。端子71は、板状の基部71aと、コイル端33aが位置づけられる方向へ向けて突出する峰部71bとを有する。峰部71bは、コイル端33aと交差する稜線を提供する。稜線は、スポット溶接工程において、コイル端33aの変形を促し、電流の集中を促進する。
【0046】
図4に戻り、細幅部73bは、ステータ31を貫通するように延びている。細幅部73bの多くの部分は、インシュレータ35の中に配置されている。さらに、細幅部73bは、インシュレータ35の端面から、ステータ31の軸方向に突出するように配置される。細幅部73bの突出部は、端子74を提供する。端子74は、ワイヤハーネス15と接続されている。端子74には、接合材料81が付与されている。
【0047】
広幅部73aと細幅部73bとの間には、位置決め部78を提供する段差部が設けられている。位置決め部78は、インシュレータ35の端面に面する縁を提供する。回転電機10の製造方法が、電極73をインシュレータ35に挿入する工程を有する場合、位置決め部78は、電極73のインシュレータ35への挿入量を規定するストッパを提供する。位置決め部78は、ステータ31に対して端子71を突出させて位置付けるために、すなわちインシュレータ35から端子71を突出させるために利用される。
【0048】
細幅部73bは、インシュレータ35に対して電極73を固定するための突部73dを有する。突部73dは、インシュレータ35が提供する収容穴の内面との強い接触を提供する。細幅部73bのうち、インシュレータ35内に配置される部分は、電極73をステータ31に固定するための固定部である。突部73dは、固定部の一部である。固定部は、端子71と端子74との間に設けられている。
【0049】
電極73は、基材91と、皮膜92とを有する。基材91は、電極73の形状を規定する。基材91は、冷間圧延鋼板などの鉄系金属製である。基材91は、銅系金属製、アルミ系金属製でもよい。なお、基材91が、表面処理鋼板である場合、基材91は表面処理層を含む。
【0050】
皮膜92は、電極73を保護するために基材91の表面に部分的に設けられた金属製の薄膜である。皮膜92は、電極73を錆、および腐蝕から保護する。皮膜92は、接合材料81との接合に適した材料製である。例えば、皮膜92の材料は、溶融状態にある接合材料81に対して高い濡れ性を示す材料である。この実施形態では、皮膜92は、錫メッキ層である。錫メッキ層は、電極73を錆から保護し、はんだとの高い親和性を示す。皮膜92の材料は、求められる耐蝕性の水準を満足し、かつ、接合材料81との接合に適した材料である。
【0051】
電極73の表面には、基材領域93と、皮膜領域94とが広がっている。基材領域93と皮膜領域94との間には、それらを区画する境界線95が横たわっている。境界線95は、基材領域93または皮膜領域94の縁でもある。基材領域93には、電極73をかたち作る基材91が露出している。言い換えると、基材領域93には、基材91を形成する材料が露出している。なお、基材91が表面処理鋼板である場合、基材領域93には、基材91に形成された表面処理層が露出している。
【0052】
境界線95は、端子71の範囲内に位置している。境界線95は、広幅部73aの範囲内に位置している。境界線95は、位置決め部78より端子71側に位置している。境界線95は、保護樹脂61によって包まれる範囲内に位置している。よって、保護樹脂61は、基材領域93のすべてを覆っている。さらに、保護樹脂61は、皮膜領域94の一部を覆っている。保護樹脂61は、皮膜領域94のうち、境界線95に隣接する狭い幅の範囲だけを覆っている。境界線95は、接続されるべき導体であるコイル端33aと電極73を固定する部材であるインシュレータ35との間に位置づけられている。保護樹脂61は、端子71における基材領域93の全体を覆っている。保護樹脂61は、境界線95の近傍における皮膜領域94の一部、すなわち所定幅の領域を覆っている。さらに、保護樹脂61は、端子71上における導体としてのコイル端33aの金属露出領域を覆っている。保護樹脂61は、コイル端33aのうち、少なくとも皮膜が剥離された領域を覆っている。さらに、保護樹脂61は、コイル端33aの皮膜の上も覆っている。
【0053】
基材領域93においてコイル端33aと電極73とが溶接される。基材領域93には、皮膜92が形成されていないから、コイル端33aおよび/または電極73が一時的に溶融することによって形成された溶融痕の中には、皮膜92を形成する成分が混入しない。このため、皮膜92を形成する成分に起因する不具合が抑制される。
【0054】
保護樹脂61は、基材領域93に接触する。保護樹脂61は、保護樹脂61による保護が必要な金属露出部位を完全に覆うことができる。このため、皮膜92に関連して発生する剥離に起因する不具合が抑制される。この剥離には、皮膜92と基材91との界面、皮膜92と保護樹脂61との界面、または皮膜92の内部における剥離が含まれる。この実施例の錫メッキは、融点が比較的低い。よって、内燃機関からの受熱や通電による自己の発熱の影響により、錫メッキの機械強度が低下することがある。この結果、錫メッキが破壊し、剥離するおそれがある。この実施形態によると、保護すべき部位のメッキを廃止できる。この結果、基材領域93において強い接着力を発揮する保護樹脂61を採用することができる。
【0055】
保護部材61は、境界線95の近傍における皮膜領域94にも接触している。これにより、基材領域93の露出が回避される。例えば、インシュレータ35と電極73との隙間から、またはインシュレータ35と保護樹脂61との境界から、水などの腐食性の材料が浸入することがあっても、基材領域93への直接的な到達が阻止される。さらに、境界線95は、位置決め部78よりも端子71側に位置づけられているから、保護樹脂61が確実に皮膜領域94にも接触する。この結果、基材領域93が形成されていても、その基材領域93の腐蝕が抑制される。さらに、アルミ系金属製のコイル端33aの腐蝕が抑制される。
【0056】
電極72においても、基材領域93と皮膜領域94とが形成されている。電極72は、同じ種類の複数の端子71を有する。電極72を利用する接続部51においても、アルミ系金属製の導体であるコイル端33aと電極72との良好な電気的な接続が実現される。また、コイル端33aおよび/または端子71の腐蝕が抑制される。
【0057】
電極72および電極73では、皮膜92が設けられることによって、電極72、73が保管される期間における錆の発生、および腐蝕が抑制される。特に、電極72、73を固定する部材であるインシュレータ35と接触する部位に皮膜92が形成されるから、安定的な固定を提供できる。また、回転電機10の製造方法において錆または腐蝕が製造を困難にすることが回避される。また、皮膜92は端子74を覆うから、比較的小さいエネルギによって形成される接続部53において錆または腐蝕の悪影響が抑制される。一方、比較的大きいエネルギを伴う溶接によって形成される接続部51、52においては、皮膜92に起因する不具合が抑制される。
【0058】
図6において、回転電機10の製造方法における、電極73の製造方法が示されている。なお、電極72も同様の製造方法によって製造される。製造方法は、素材板97を供給する工程を有する。一例では、素材板97は、冷間圧延鋼板または熱間圧延鋼板のフープ材96から供給される。製造方法は、成形工程、メッキ工程、および分離工程を含む。成形工程では、帯状の素材板97が、図示される形状に成形される。この例では、複数の電極73が、フレーム98に連結された形状が提供される。成形工程は、プレス工程によって提供される。
【0059】
メッキ工程では、素材板97に部分メッキ処理が施される。素材板97には、その長さ方向に沿って、ストライプ状の基材領域93と、皮膜領域94とが形成される。皮膜92は、皮膜領域94に形成される。皮膜領域94は、素材板97の長手方向の一方の縁に沿って、その両面に形成される。基材領域93と皮膜領域94とは、端子71の上に境界線95が位置づけられるように形成される。電極73とフレーム98との連結部は、基材領域93の中に位置づけられている。分離工程では、フレーム98から、電極73が切り離される。この製造方法によると、電極73の縁にも皮膜92が形成される。
【0060】
回転電機10の製造方法は、電極72、73を装着する工程を含む。この装着工程では、電極72、73は、インシュレータ35内にインサート成形されるか、または、インシュレータ35の中に挿入される。装着工程では、位置決め部78は、電極73の軸方向の位置を規定するために利用される。
【0061】
装着工程の前後において、基材領域93には、錆の発生、すなわち腐蝕を抑制する処置がとられる。例えば、電極73は、オイル中に浸漬して保管することができる。基材領域93に、オイルまたは撥水性の溶剤が付与されてもよい。基材領域93の上には、薄いオイルまたは樹脂製の皮膜が形成されていてもよい。この場合、保護樹脂61と基材領域93との接着を阻害しないために、保護樹脂61を付与する工程の前に、オイルまたは樹脂製の皮膜を除去する工程が設けられることが望ましい。また、保護樹脂61と基材領域93との接着を阻害しないオイルまたは樹脂の材料が選定されてもよい。
【0062】
回転電機10の製造方法は、コイル端33aと端子71とを溶接する溶接工程を含む。溶接工程では、コイル端33aが端子71と接触するように配置される。さらに、溶接工程では、コイル端33aと端子71とが溶接用の電極によって挟まれ、電流が供給される。これにより、コイル端33aと端子71とが溶接される。
【0063】
回転電機10の製造方法は、ワイヤハーネス15と端子74とを接合材料81によって接続する接合工程を含む。すべての端子71における溶接工程は、ステータ31の一方の端部上において実行され、接合工程は、ステータ31の他方の端部上において実行される。これにより、溶接工程におけるスパッタなどによる端子74の汚染が抑制される。また、溶接工程の後に接合工程が行われる。これにより、長く柔軟なワイヤハーネス15が溶接工程を妨げることが回避される。
【0064】
この実施形態によると、接続部52において、アルミ系金属製の導体であるコイル端33aと電極73との良好な電気的な接続が実現される。また、コイル端33aおよび/または端子71の腐蝕が抑制される。この結果、信頼性の高い回転電機10を提供することができる。
【0065】
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、電極73が成形された後にメッキ工程が行われる。これに代えて、電極73における皮膜92は多様な手法によって形成することができる。この実施形態では、メッキ工程の後に、電極73が成形される。
【0066】
図7に図示されるように、電極73の製造方法は、メッキ工程の後に、成形と分離の工程を有する。メッキ工程では、素材板97にストライプ状の基材領域93と皮膜領域94とが形成される。成形と分離の工程では、素材板97から、電極73が切り出され、フレーム298が残される。成形と分離の工程は、プレス工程によって実施できる。
【0067】
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、端子71は、電極72、73の端部に設けられている。これに代えて、端子71は、電極の上の多様な位置に設けることができる。
【0068】
図8において、ステータ31は、複数の電極372、接続部材377、および複数の電極373を有する。複数の電極372と接続部材377とは、中性点接続を提供する。電極373は、電力線の一部を提供する。この実施形態では、電極372と電極373とが、異種端子電極である。
【0069】
電極372は、I字型の板状導体である。電極372の一端は、インシュレータ35に固定されている。電極372の一端は、固定部を提供する。電極372の他端は、保護樹脂61の表面から突出して延び出している。電極372の他端は、端子376を有する。端子376は、導体製の接続部材377と接合材料81によって接続されている。接続部材377は、3つの電極372と接続されている。電極372は、端子376と固定部との間に端子371を有する。端子371には、コイル端33aが溶接されている。保護樹脂61は、コイル端33aおよび端子371を覆う。
【0070】
電極373は、L字型の板状導体である。電極373の一端は、インシュレータ35に固定されている。電極373の一端は、固定部を提供する。電極373の他端は、保護樹脂61の表面から突出して延び出している。電極373の他端は、端子74を有する。電極373は、端子74と固定部との間に端子371を有する。端子371には、コイル端33aが溶接されている。保護樹脂61は、コイル端33aおよび端子371を覆う。
【0071】
図9は電極372の拡大図である。電極373における端子371も、図示される形態を有している。電極372は、その長手方向の中央部に端子371を有する。端子371に対応して、基材領域93が形成されている。基材領域93は、電極373の中央部を取り巻くように形成されている。電極372は、その両端に皮膜領域94を有する。電極372は、2つの境界線95を有する。2つの境界線95は、保護樹脂61で覆われる範囲内に位置づけられている。よって、保護樹脂61は、境界線95の近傍における皮膜領域94に直接的に接触する。
【0072】
この実施形態によると、接続部52において、アルミ系金属製の導体であるコイル端33aと電極372、373との良好な電気的な接続が実現される。また、コイル端33aおよび/または端子371の腐蝕が抑制される。この結果、信頼性の高い回転電機10を提供することができる。
【0073】
(第4実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、電極73はI字型であり、電極373はL字型である。これらに代えて、多様な形状の電極を採用することができる。さらに、壁部材62を必要としない保護樹脂が用いられてもよい。
【0074】
図10および
図11において、電極473は、Y字型である。電極473は、異種端子電極である。電極473は、ひとつの端部によってインシュレータ35に固定されている。電極473は、他のひとつの端部に端子74を有する。電極473は、さらに他のひとつの端部に端子471を有する。図示の例では、2本のコイル端33aと端子471とが溶接されている。このような構造は、スター結線において2つのコイルを並列接続する場合に利用することができる。また、このような構造は、デルタ結線におけるひとつの出力端にも利用することができる。
【0075】
基材領域93は、電極473のひとつの端部に形成されている。皮膜領域94は、電極473の2つの端部の間にわたって形成されている。よって、境界線95は、ひとつの端部を囲むように形成される。保護樹脂461は、2つのコイル端33aと端子471とを覆っている。保護樹脂461は、滴下または塗布によって付与される。保護樹脂461は、境界線95の近傍における皮膜領域94を覆っている。
【0076】
この実施形態によると、接続部52において、アルミ系金属製の導体であるコイル端33aと電極473との良好な電気的な接続が実現される。また、コイル端33aおよび/または端子471の腐蝕が抑制される。この結果、信頼性の高い回転電機10を提供することができる。
【0077】
(第5実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、電極73はステータ31を貫通するように配置されている。これに代えて、電極は多様な形態によって配置することができる。
【0078】
図12において、電極573は、異種端子電極である。電極573は、一端に端子71を有し、他端に端子74を有する。電極573は、ステータ31を貫通することなく、ステータ31の一方の端部に配置されている。電極573は、樹脂製のホルダ535に固定されている。ホルダ535は、ステータ31に固定されている。電極573は、ステータ31の一方の端部の上において、ステータ31に沿って延在している。コイル端33aと端子71とは、保護樹脂461によって覆われている。
【0079】
この実施形態によると、接続部52において、アルミ系金属製の導体であるコイル端33aと電極573との良好な電気的な接続が実現される。また、コイル端33aおよび/または端子71の腐蝕が抑制される。この結果、信頼性の高い回転電機10を提供することができる。
【0080】
(第6実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、電極73は、位置決め部78を有する。これに代えて、位置決め部は、多様な形態によって形成することができる。この実施形態は、位置決め部のひとつの形態を提供する。
【0081】
図13は、電極673の正面を示す。
図14は、電極673の側面を示す。電極673は、クランク状に形成されたクランク部によって提供される位置決め部678を有する。位置決め部678は、インシュレータ35の端面に当接する。回転電機10の製造方法において、電極673は、金属製の板をクランク状に曲げることによって製造される。電極673は、端子74からインシュレータ74に挿入される。挿入工程の終期において、位置決め部678がインシュレータ35の端面に当接することにより、端子71は、インシュレータ35から突出して配置される。電極673は、インシュレータ35と噛み合うための鋸歯状の縁673eを有する。鋸歯状の縁673eは、先行する実施形態、および後続の実施形態にも付加することができる。突部73dと縁673eとが、インシュレータ35と電極673との強固な連結を提供する。この実施形態でも、先行する実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0082】
(第7実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態は、位置決め部のひとつの形態を提供する。
【0083】
図15において、電極773は、インシュレータ35の中にインサート成形されている。電極773は、インシュレータ35を形成する樹脂材料を受け入れることによって電極773を規定の位置に位置決めする位置決め部778a、778bを有する。位置決め部778aは、電極773の縁に形成された切欠部によって提供されている。位置決め部778bは、電極773を貫通する貫通穴によって提供されている。なお、電極773は、位置決め部778aおよび位置決め部778bの少なくとも一方を備えるように形成されてもよい。
【0084】
回転電機10の製造方法は、電極773をインシュレータ35にインサート成形する工程を含む。位置決め部778a、778bは、インサート成形工程において樹脂材料を受け入れ、電極773のうちの端子71となるべき部分をインシュレータ35から突出するように位置付ける。この実施形態でも、先行する実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0085】
(第8実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態は、位置決め部のひとつの形態を提供する。
【0086】
図16において、電極872は、中性点接続を提供する。電極872は、広幅部872aと、細幅部872bとを有する。細幅部872bは、インシュレータ35の中に、広幅部872aよりも深く挿し込まれる。広幅部872aと、細幅部872bとの間には、段差部によって位置決め部878が形成されている。この実施形態でも、先行する実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0087】
(第9実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態は、位置決め部のひとつの形態を提供する。
【0088】
図17において、電極972は、中性点接続を提供する。電極972は、インシュレータ35の中にインサート成形されている。電極972は、インシュレータ35の樹脂材料を受け入れる位置決め部978a、978bを有する。この実施形態でも、先行する実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0089】
(他の実施形態)
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
【0090】
上記実施形態では、回転電機10は電動発電機である。これに代えて、回転電機10は、発電機でもよい。また、回転電機10は、電動機でもよい。また、上記実施形態では、ステータコイル33は、三相巻線を提供する。これに代えて、ステータコイル33は、単相巻線を提供してもよい。この場合、ステータ31は、電極72を必要としない。また、ステータ31は、2つの電極73を備える。この場合の回転電機10の細部については、特許文献として列挙した特開2015−130785号に記載の内容が参照により援用される。
【0091】
上記実施形態では、ステータコイルはアルミ系金属製である。これに代えて、ステータコイルは銅または銅合金のような銅系金属製、または銅とアルミ系金属を組み合わせた金属製でもよい。上記実施形態では、電極72、372、73、373、473の基材は、鉄系金属製である。これに代えて、電極72、372、73、373、473の基材は、銅系金属製、真ちゅう製、またはアルミ系金属製でもよい。上記実施形態では、ワイヤハーネス15および接続部材377は、銅系金属製である。これに代えて、ワイヤハーネス15および接続部材377は、アルミ系金属製でもよい。
【0092】
上記実施形態では、接続部52は、スポット溶接法により端子71とコイル端33aとの一方または両方を溶融させた溶融接続部である。これに代えて、溶融接続部は、電気抵抗加熱、レーザー加熱、電子ビーム加熱、アーク加熱、バーナー加熱、摩擦加熱といった多様な加熱法によって形成されてもよい。例えば、溶融接続部は、レーザー溶接、またはTIG溶接によって形成されてもよい。また、接続部52は、端子71の基材を溶融させない非溶融接続部でもよい。例えば、接続部52は、拡散接合、ヒュージングなどにより形成される固相接続部でもよい。
【0093】
上記実施形態では、端子74とワイヤハーネス15とを接続する接続部53は、はんだ接続部である。これに代えて、接続部53には、ろう材を用いるろう付け接続部でもよい。例えば、アルミニウム合金製のろう材を用いることができる。また、接続部53は、溶融接続部でもよい。また、接続部53は、固相接続部でもよい。
【0094】
上記実施形態では、皮膜92は錫(Sn)メッキである。これに代えて、皮膜92は、銅(Cu)メッキ、ニッケル(Ni)メッキ、または錫、銅、ニッケルの少なくとも2つを含む多層メッキ皮膜でもよい。上記実施形態では、皮膜92は、部分メッキ手法によって形成されている。これに代えて、錫メッキを全体に形成した後に、その一部を除去することによって基材領域93を形成してもよい。例えば、電極73の全体に錫メッキを形成した後に、峰部71bと基部71aの一部とを含む領域の錫メッキを除去してもよい。除去は、切削などの機械的加工、または酸などによる化学的処理によって実施可能である。
【0095】
上記実施形態では、広幅部73aと細幅部73bとの間に位置決め部78が形成されている。これに代えて、位置決め部78を形成するための幅方向突出部を形成してもよい。また、電極72、73、372、373、473は、インシュレータ35またはホルダ535との強固な連結を提供するために、付加的な突部、凹部、くさび状突起などを備えていてもよい。
【0096】
上記実施形態では、保護樹脂61は、コイル端33aおよび端子71を腐蝕から保護する樹脂である。これに代えて、保護樹脂61は、コイル端33aおよび端子71を振動に起因する変形から保護する樹脂でもよい。また、上記実施形態では、接合材料81および端子74は露出している。これに代えて、接合材料81および端子74にも保護樹脂が付与されてもよい。例えば、接合材料81および端子74に保護樹脂61を付与してもよい。また、接合材料81および端子74にステータコイル33を固定するための樹脂が塗布されてもよい。また、接合材料81および端子74に、塗料が塗布されてもよい。
【0097】
上記実施形態では、ひとつの電極73は、ひとつの溶接用の端子71を有している。これに代えて、ひとつの電極は、複数の溶接用の端子71を有していてもよい。例えば、複数の端子71のそれぞれにコイル端33aが接続されてもよい。このような電極は、デルタ結線される用途、および/または複数のコイルが並列接続される用途に利用することができる。