(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)ナビゲーションシステムの構成:
(1−1)縮尺変更図表示処理:
(2)他の実施形態:
【0011】
(1)ナビゲーションシステムの構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる地図表示システムを備えたナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。ナビゲーションシステム10は、CPU、RAM、ROM等を備える制御部20を備えており、ROMに記憶されたプログラムを制御部20で実行することができる。本実施形態においては、このプログラムの一つとしてナビゲーションプログラムを実行可能である。記録媒体30には地図情報30aが記録されている。地図情報30aは、車両が走行する道路の端点に対応するノードの位置等を示すノードデータ、ノード間の道路の形状を特定するための形状補間点の位置等を示す形状補間点データ、ノード同士の連結を示すリンクデータ、道路周辺に存在する施設を示す施設データ等を含んでいる。なお、リンクデータには、道路の属性(高速道路、一般道等)を示す情報が対応づけられている。
【0012】
本実施形態にかかる車両は、GPS受信部41と車速センサ42とジャイロセンサ43とユーザI/F部44とを備えている。GPS受信部41は、GPS衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して車両の現在位置を算出するための信号を出力する。車速センサ42は、車両が備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。制御部20は、図示しないインタフェースを介してこの信号を取得し、車速を取得する。ジャイロセンサ43は、車両の水平面内の旋回についての角加速度を検出し、車両の向きに対応した信号を出力する。制御部20は、この信号を取得して車両の進行方向を取得する。制御部20は、車速センサ42およびジャイロセンサ43等の出力信号に基づいて車両の走行軌跡を特定することで車両の現在位置を取得する。GPS受信部41の出力信号は、車速センサ42およびジャイロセンサ43等から特定される車両の現在位置を補正するなどのために利用される。ユーザI/F部44は、運転者の指示を入力し、また運転者に各種の情報を提供するためのインタフェース部であり、図示しないタッチパネルディスプレイからなる表示部やスイッチ等の入力部、スピーカ等の音声出力部を備えている。
【0013】
ナビゲーションプログラムは、車両を誘導するための機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。すなわち、制御部20は、ナビゲーションプログラムの処理により、現在地から利用者が指示した目的地までの走行予定経路を探索し、現在地周辺の地図や走行予定経路をユーザI/F部44の表示部に表示しつつ走行予定経路に沿って車両を誘導することによって利用者を目的地まで案内する。当該地図を表示部に表示するため、ナビゲーションプログラムは地図表示プログラム21を備えている。制御部20は、ナビゲーションプログラムの処理により道路上における車両の現在地(ナビゲーションシステム10の現在地)を特定し、地図表示プログラム21の処理により、当該現在地を地図上に表示する。また、走行予定経路が設定されている場合、制御部20は、ナビゲーションプログラムの処理により、車両の直前の交差点を案内対象交差点とし、進行方向を案内する。
【0014】
(1−1)縮尺変更図表示処理:
本実施形態においては、当該進行方向の案内の一つとして、案内対象交差点の拡大図を表示部に表示し、当該拡大図内に走行予定経路を表示する構成が採用されている。すなわち、本実施形態においては、拡大による縮尺変更を行う構成となっている。当該拡大図を表示するため、地図表示プログラム21は、狭角分岐交差点判定部21aと縮尺変更図表示部21bとを備えている。
図2は、地図表示プログラム21によって実行される縮尺変更図表示処理のフローチャートである。当該縮尺変更図表示処理は、車両と案内対象交差点との間の距離が所定距離以下になった場合に制御部20によって実行される。
【0015】
狭角分岐交差点判定部21aは、案内対象交差点が、狭角分岐交差点であるか否かを判定する機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。すなわち、案内対象交差点には3以上の道路が接続されており、隣り合う2個の道路の交差角(交差角のうち絶対値が小さい方の値)が狭い場合、案内対象交差点を示す地図が視認しにくくなる。そこで、本実施形態においては、このような案内対象交差点が狭角分岐交差点とされ、横方向と縦方向の拡大率が調整された状態で当該狭角分岐交差点の地図の拡大図が表示される。
【0016】
このために、制御部20は、狭角分岐交差点判定部21aの処理により、案内対象交差点への進入路と案内対象交差点からの退出路の交差角が閾値よりも小さい場合に狭角分岐交差点であると判定する。具体的には、制御部20は、記録媒体30を参照して地図情報30aを取得し(ステップS100)、ナビゲーションプログラムの処理によって特定された走行予定経路を取得する(ステップS105)。さらに、制御部20は、案内対象交差点への進入路と退出路の交差角を取得する(ステップS110)。すなわち、制御部20は、地図情報30aに基づいて走行予定経路となっている道路を特定する。さらに、制御部20は、案内対象交差点へ進入する走行予定経路上の道路を進入路として特定し、案内対象交差点から退出する走行予定経路上の道路を退出路として特定する。さらに、制御部20は、進入路および退出路の端点であるノードを結ぶ方向(形状補間点が存在する場合、案内対象交差点を示すノードと最も近い形状補間点とを結ぶ方向)を進入路の方向および退出路の方向として取得する。そして、制御部20は、進入路の方向と退出路の方向の交差角のうち、絶対値が小さい値を進入路と退出路の交差角として取得する。
【0017】
次に、制御部20は、交差角が閾値よりも小さいか否かを判定する(ステップ115)。すなわち、交差角が閾値よりも小さい場合、制御部20は、案内対象交差点が狭角分岐交差点であると見なし、交差角が閾値以上である場合、制御部20は、案内対象交差点が狭角分岐交差点でないと見なす。
図2Bは、案内対象交差点Iおよびその周辺の道路の例を示す図であり、同
図2Bにおいては、案内対象交差点Iに接続された道路R
1〜道路R
7を実線の直線で模式的に示している。この例において、道路R
1が案内対象交差点Iへの進入路、道路R
5が案内対象交差点Iからの退出路である場合、道路R
1と道路R
4とは同一直線上の道路であるため、交差角は
図2Bに示す角度Aである。従って、角度Aが所定の閾値よりも小さければ案内対象交差点Iが狭角分岐交差点となる。なお、閾値は、道路の交差角が狭角であると見なすために予め決められた値であり、例えば15°等が想定される。
【0018】
縮尺変更図表示部21bは、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合、横方向の縮尺変更率を縦方向の縮尺変更率で除した値が1より大きくなるように、地図に含まれる前記案内対象交差点の縮尺を変更した縮尺変更図を表示する機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。具体的には、ステップS115において、交差角が閾値よりも小さいと判定されない場合、制御部20は、案内対象交差点Iが狭角分岐交差点でないと見なし、横方向の拡大率をX倍、縦方向の拡大率をY倍に設定する(ステップS120)。ここで、X、Yは予め決められた1以上の倍率であり、例えばX=5,Y=5等の値を採用可能である。
【0019】
一方、ステップS115において、交差角が閾値よりも小さいと判定された場合、制御部20は、案内対象交差点Iが狭角分岐交差点であると見なし、横方向の拡大率をn×X倍、縦方向の拡大率をm×Y倍に設定する(ステップS125)。ここで、n,mは予め決められた1以上の倍率であり、n>mである。すなわち、本実施形態においては、案内交差点が狭角分岐でない場合の拡大図を基準とした場合、案内交差点が狭角分岐でない場合の拡大図における横方向の拡大率はn、縦方向の拡大率はmである。そして、n/m>1であるため、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合、横方向の拡大率を縦方向の拡大率で除した値が1より大きくなるように拡大される。なお、n,mとしては、例えば、n=4,m=2等の値を採用可能である。
【0020】
本実施形態においては、通常の状態でユーザI/F部44の表示部に表示されている地図から案内対象交差点Iの周辺の地図を抽出して拡大図を表示するようになっており、当該拡大図において、道路は道路種別毎の既定の幅で表示される。具体的には、ステップS120またはS125によって、横方向および縦方向の拡大率が設定されると、制御部20は、拡大図表示部21bの処理により、拡大図における道路の座標および走行予定経路の座標を取得する(ステップS130)。
【0021】
すなわち、制御部20は、案内交差点Iを座標系の原点、車両の前後方向を座標系の上下方向(縦方向)、車両の左右方向を座標系の左右方向(横方向)とした仮想的な直交座標系を設定する。さらに、制御部20は、地図情報30aを参照し、案内対象交差点Iに接続された道路の端点(案内対象交差点Iを示すノードと反対側のノード)の座標を当該直交座標系で特定する。ただし、形状補間点を含む道路の場合は、案内対象交差点Iを示すノードと当該ノードに最も近い形状補間点の座標を端点の座標として特定する。さらに、制御部20は、走行予定経路において案内対象交差点Iの進入路および退出路となっている道路における端点の座標を走行予定経路の座標として取得する。なお、ここで想定されている直交座標系の単位距離は、ユーザI/F部44の表示部において現在表示している地図の縮尺における単位距離と同一である。従って、上述のように特定された座標に基づいて地図を描画すると、ユーザI/F部44の表示部において現在表示している地図を拡大していない状態となる。そこで、制御部20は、各端点の座標の横座標値に横方向の拡大率(Xまたはn×X)を乗じ、各端点の座標の縦座標値に縦方向の拡大率(Yまたはm×Y)を乗じる。これにより、ステップS120またはステップS125によって設定された拡大率で拡大が行われた状態となる。
【0022】
次に、制御部20は、拡大図表示部21bの処理により、拡大図を表示する(ステップS135)。すなわち、制御部20は、地図情報30aに基づいて各道路の属性を取得する。また、制御部20は、ステップS130において仮想的な直交座標系内に特定された各端点の座標を参照し、道路の端点の座標を結ぶ線であって道路の属性毎に予め決められた幅の実線を描画する画像データを生成する。さらに、制御部20は、前記画像データが示す画像に、走行予定経路の端点の座標を結ぶ線であって既定の幅および態様(例えば、破線等)の線を重畳するように画像データを補正する。さらに、制御部20は、当該補正後の画像データから拡大図として表示すべきサイズのデータを抽出してユーザI/F部44の表示部に出力する。この結果、ユーザI/F部44の表示部においては拡大図が表示される。
【0023】
図2Cは、
図2Bに示す案内対象交差点Iの周辺(破線部分)を横方向の拡大率Xが1倍、縦方向の拡大率Yが1倍となるように設定した図の例を示している。また、
図2Dは、
図2Bに示す案内対象交差点Iの周辺を横方向の拡大率n×Xが4倍、縦方向の拡大率m×Yが2倍となるように拡大した拡大図の例を示している。なお、これらの例においては、道路が白抜きの実線、走行予定経路が破線によって示されている。
【0024】
これらの例に示すように案内対象交差点Iが狭角分岐交差点である場合、
図2Cに示すような縦横の拡大率が等しい図では、狭角分岐路である道路R
3〜道路R
5が狭い領域に描画され互いに区別しにくい。しかし、
図2Dに示すように、
図2Cに示す図を基準として、横方向の拡大率が縦方向の拡大率よりも大きくなるように拡大率を設定した拡大図(横方向の縮尺変更率を縦方向の縮尺変更率で除した値が1より大きい縮尺変更図)では、狭角分岐である道路R
3〜道路R
5の交差角が広がり、
図2Cよりも広い領域に各道路が描画されている。従って、狭角分岐路が区別しやすくなる。なお、
図2Dに示す拡大図は、単に拡大率を調整するのみで
図2Cに示す拡大図と同様の手順で描画することが可能である。従って、簡易な処理により、狭角分岐交差点の拡大図を視認しやすく表示することができる。
【0025】
さらに、本実施形態において、案内対象交差点Iが狭角分岐交差点ではない場合、横方向の拡大率がX倍、縦方向の拡大率がY倍であり、案内対象交差点Iが狭角分岐交差点である場合、横方向の拡大率がn×X倍、縦方向の拡大率がm×Y倍である。そして、
図2Dに示す例においては、n=4,m=2である。従って、この例においては、案内対象交差点Iが狭角分岐交差点である場合、案内対象交差点Iが狭角分岐交差点でない場合よりも縦方向および横方向の双方で拡大される。この結果、狭角分岐交差点において、狭角分岐交差点でない場合よりも道路同士を区別しやすく表示することができる。
【0026】
(2)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合、横方向の縮尺変更率を縦方向の縮尺変更率で除した値が1より大きくなるように縮尺変更図を表示する限りにおいて、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、ナビゲーションシステム10は、上述の実施形態のように車両に固定的に搭載されていても良いし、持ち運び可能なナビゲーションシステム10が車両内に持ち込まれて利用される態様であっても良い。むろん、車両以外の経路、例えば、歩行者の経路を案内するナビゲーションシステムに本発明が適用されても良い。さらに、制御部20が実行する機能の一部が他の装置、例えば、ユーザI/F部44の表示部によって実行されても良い。
【0027】
さらに、地図表示システムは表示部に地図を表示するシステムであり、現在地や利用者が指示した地点の周辺の地図を表示部に表示するシステムであれば良く、例えば、携帯端末等であってもよい。
【0028】
狭角分岐交差点判定手段は、案内対象交差点が、狭角分岐交差点であるか否かを判定することができればよい。すなわち、地図表示システムにおいて、交差点の周辺の走行予定経路など、交差点に関する案内をする場合に、案内が行われる交差点が案内対象交差点として特定される。さらに、当該案内対象交差点には3以上の道路が接続されており、隣り合う2個の道路の交差角(交差角のうち絶対値が小さい方の値)が狭い場合、案内対象交差点を示す地図が視認しにくくなるため、このような案内対象交差点が狭角分岐交差点とされ、横方向と縦方向の縮尺変更率が調整された状態で当該狭角分岐交差点の地図の縮尺変更図が表示される。
【0029】
狭角分岐交差点判定手段は、案内対象交差点が当該狭角分岐交差点であるか否かを判定することができればよく、例えば、道路を示す地図情報や案内対象交差点における過去の移動軌跡等に基づいて案内対象交差点が当該狭角分岐交差点であるか否かを判定する構成等を採用可能である。なお、ここでは、少なくとも隣り合う2個の道路の交差角が狭い案内対象交差点を狭角分岐交差点と見なすことができればよく、隣り合う2個の道路の交差角が狭くない交差点が狭角分岐交差点であると誤判定され得る状態であっても良い。当該交差点において横方向の縮尺変更率を縦方向の縮尺変更率で除した値が1より大きくなるように縮尺変更図が表示されたとしても、利用者に実害はないからである。
【0030】
狭角分岐交差点であるか否かを判定するための手法としては、種々の手法を採用であり、例えば、案内対象交差点への進入路と案内対象交差点からの退出路の交差角が狭角であると見なすために予め決められた閾値よりも小さい場合に狭角分岐交差点であると判定する構成を採用しても良い。また、隣り合う道路の交差角を取得し、交差角が狭角であると見なすために予め決められた閾値よりも小さい場合に狭角分岐交差点であると判定する構成を採用しても良い。なお、交差角を取得する対象の道路は、種々の手法によって特定可能であり、交差点からの退出方向との交差角が所定の範囲内である退出路を対象の道路としても良いし、交差点への進入方向との交差角が所定の範囲内である退出路を対象の道路としても良いし、交差点から退出する予定の道路に隣接する道路を対象の道路としても良い。
【0031】
縮尺変更図表示手段は、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合、横方向の縮尺変更率を縦方向の縮尺変更率で除した値が1より大きくなるように、地図に含まれる案内対象交差点の縮尺を変更した縮尺変更図を表示することができればよい。すなわち、横方向に並ぶ狭角分岐路同士の間隔が広げられた状態で縮尺変更図を表示し、狭角分岐路同士を区別しやすくなるように縮尺変更図を表示することができればよい。縮尺変更率は、予め決められていれば良く、案内対象交差点の地図が既に表示部に表示されている状態を基準として縮尺変更率が決められていても良いし、案内対象交差点が狭角分岐交差点でない場合における縮尺変更図を基準として縮尺変更率が決められていても良い。
【0032】
すなわち、縮尺変更図表示手段は、地図に含まれる案内対象交差点を基準として縮尺を変更するが、ここでの地図に含まれる案内対象交差点としては、縮尺変更前の案内対象交差点を指してもよいし、案内対象交差点が狭角分岐でない場合に表示される縮尺変更図内の案内対象交差点を指してもよい。
【0033】
具体的には、前者であれば、縮尺変更図表示手段は、表示部に表示されている地図を基準とした縮尺変更率で当該地図に含まれる案内対象交差点の縮尺を変更した縮尺変更図を表示する構成を備え、さらに、当該縮尺変更図を表示する際に、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合、横方向の縮尺変更率を縦方向の縮尺変更率で除した値が1より大きくなるように縮尺を変更して縮尺変更図を表示部に表示する構成となる。
【0034】
後者であれば、縮尺変更図表示手段は、表示部に表示されている地図に含まれる案内対象交差点の縮尺を変更した縮尺変更図を表示する構成を備え、案内対象交差点が狭角分岐交差点でない場合、当該縮尺変更図の縮尺をさらに変更した縮尺変更図であって、横方向の縮尺変更率を縦方向の縮尺変更率で除した値が1より大きくなるように縮尺を変更して縮尺変更図を表示部に表示する構成となる。
【0035】
なお、案内対象交差点の地図が既に表示部に表示されている状態を基準として縮尺変更率が決められる構成(前者)においては、表示中の(縮尺変更前の)地図が基準となるため、上述のステップS125等に示す例であれば、横方向の縮尺変更率がn×X、縦方向の縮尺変更率がm×Yとなり、n×X/m×Y>1となるように縮尺変更率が設定される。この場合、縮尺変更前の地図よりも横方向に道路が広がって表示されるため、縮尺変更図においては縮尺変更前の地図より狭角分岐の道路を視認しやすくなる。
【0036】
むろん、縮尺変更が拡大ではなく縮小においても、横方向の縮尺変更率を縦方向の縮尺変更率で除した値が1より大きくなるように、地図に含まれる案内対象交差点の縮尺を変更した縮尺変更図を表示することで、狭角分岐交差点の道路を基準に対して相対的に視認しやすくすることができる。例えば、上述のステップS120において、n=0.8,m=0.6等の場合、縮尺変更は縮小を意味するが、縮小後の縮尺変更図において、n/m>1であることから縦方向よりも横方向に相対的に広がっており、n/m≦1である場合と比較して、狭角分岐の道路を視認しやすい。
【0037】
さらに、横方向および縦方向の縮尺変更率は固定値であっても良いし、種々の条件によって可変する値であっても良い。さらに、地図に含まれる案内対象交差点の縮尺を変更した縮尺変更図は、通常時に表示される地図の縮尺変更図であっても良いし、簡易的な地図の縮尺変更図であってもよい。簡易的な地図の縮尺変更図としては、例えば、道路を示すが周囲の施設の少なくとも一部は省略されている縮尺変更図等が想定される。さらに、案内対象交差点が狭角分岐交差点でない場合、縮尺変更図が表示されてもよいし、縮尺変更図が表示されなくても良い。縮尺変更図が表示される場合、この縮尺変更図における横方向の縮尺変更率は縦方向の縮尺変更率よりも大きくても良いし、大きくなくても良い(例えば、横方向と縦方向の縮尺変更率が同一であっても良い。)。なお、縦および横は表示部を基準に定義されれば良く、表示部の上下方向を縦方向とする構成や、表示部上の鉛直方向を縦方向とする構成や表示部上の既定方向(例えば、北−南方向として設定されている方向)を上下方向とする構成を採用可能である。左右方向は上下方向に垂直な方向であれば良い。
【0038】
さらに、縮尺変更図表示手段が、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合、案内対象交差点が狭角分岐交差点でない場合よりも、縮尺変更図内の案内対象交差点を進行方向前方側に表示する構成であっても良い。すなわち、ここでは、案内対象交差点が、狭角分岐交差点である場合と狭角分岐交差点でない場合との双方において、案内対象交差点の縮尺変更図を表示する構成が想定される。そして、この構成において、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合の縮尺変更図内の案内対象交差点の位置が、案内対象交差点が狭角分岐交差点でない場合の縮尺変更図内の案内対象交差点の位置よりも進行方向前方側となるように縮尺変更図が表示される。
【0039】
図2Eは、
図2Bに示す案内対象交差点Iの周辺(破線部分)を横方向の縮尺変更率n×Xが4倍、縦方向の縮尺変更率m×Yが2倍となるように縮尺変更し、さらに、案内対象交差点Iを縮尺変更図の中心よりも上方(例えば10ドット)に配置した縮尺変更図の例を示している。すなわち、
図2Bに示す例においては案内対象交差点Iの進入路が道路R
1であり、縮尺変更図においては中央よりも進行方向前方側である上方に案内対象交差点Iが表示されている。さらに、このように案内対象交差点Iが狭角分岐交差点である場合に
図2Bに示す道路の縮尺変更図が
図2Eのようになる構成において、案内対象交差点Iが狭角分岐交差点でない場合に
図2Bに示す道路の縮尺変更図が
図2Cとなるように構成される。従って、この構成によれば、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合、案内対象交差点が狭角分岐交差点でない場合よりも、縮尺変更図内で案内対象交差点への進入路の長さが長く表示される。この結果、現在地が案内対象交差点に近づく前に余裕を持って準備を行うことが可能である。
【0040】
さらに、縮尺変更図表示手段が、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合、案内対象交差点が狭角分岐交差点でない場合よりも横方向および縦方向に拡大して縮尺変更図を表示する構成であっても良い。この構成によれば、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合、案内対象交差点が狭角分岐交差点でない場合よりも縦方向および横方向の双方に拡大されるため、狭角分岐交差点において、狭角分岐交差点でない場合よりも道路同士を区別しやすく表示することができる。
【0041】
さらに、本発明のように、案内対象交差点が狭角分岐交差点である場合、横方向の縮尺変更率を縦方向の縮尺変更率で除した値が1より大きくなるように地図に含まれる前記案内対象交差点の縮尺を変更した縮尺変更図を表示する手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合や、複数の装置によって実現される場合が想定可能であり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような手段を備えたナビゲーションシステムや方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。