(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6206735
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】故障検出装置及び検出方法
(51)【国際特許分類】
H05B 37/03 20060101AFI20170925BHJP
G01R 31/00 20060101ALI20170925BHJP
G01R 31/02 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
H05B37/03 B
G01R31/00
G01R31/02
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-182512(P2015-182512)
(22)【出願日】2015年9月16日
(65)【公開番号】特開2016-143663(P2016-143663A)
(43)【公開日】2016年8月8日
【審査請求日】2015年9月16日
(31)【優先権主張番号】62/110,438
(32)【優先日】2015年1月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506243208
【氏名又は名称】アドヴァンスト オプトエレクトロニック テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ADVANCED OPTOELECTRONIC TECHNOLOGY INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100200528
【弁理士】
【氏名又は名称】水村 香穂里
(72)【発明者】
【氏名】陳 源慶
【審査官】
山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−146836(JP,A)
【文献】
特開2006−147252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/00 − 39/10
G01R 31/00
G01R 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの電流測定モジュール及び前記1つの電流測定モジュールに電気的に接続された制御モジュールを備える故障検出装置であって、
光源モジュールは、互いに並列接続された複数の発光アセンブリを含み、
前記1つの電流測定モジュールは、前記複数の発光アセンブリの中の何れか1つの発光アセンブリに電気的に接続されて、
前記制御モジュールには、複数の参考値が記憶されており、前記制御モジュールは、前記1つの電流測定モジュールが測定した電流値を取得し、且つ前記電流値と前記参考値とを比較して分析することによって、前記光源モジュールの動作状態を判断することを特徴とする故障検出装置。
【請求項2】
前記参考値は、前記光源モジュールがそれぞれ正常状態、遮断状態及び短絡状態にある場合の電流の参考値を含むことを特徴とする請求項1に記載の故障検出装置。
【請求項3】
前記参考値は、前記光源モジュールが正常状態にある時の安全基準値を含むことを特徴とする請求項1に記載の故障検出装置。
【請求項4】
前記故障検出装置は、前記制御モジュールに電気的に接続される信号指示モジュールをさらに備え、前記信号指示モジュールは、前記制御モジュールにより制御され、且つ前記制御モジュールからの検出結果を表示して、ユーザに知らせることを特徴とする請求項1に記載の故障検出装置。
【請求項5】
前記信号指示モジュールは、複数の故障状態表示ユニットと、複数の故障位置表示ユニットと、1つの警告モジュールと、1つの通信モジュールと、を含み、
前記警告モジュールは、前記光源モジュールが故障状態にあることをユーザに知らせ、
前記通信モジュールは、前記光源モジュールの動作状態に関わる信号を遠隔監視ポートに伝送することを特徴とする請求項4に記載の故障検出装置。
【請求項6】
前記制御モジュールは、マイクロプロセッサと複数のプログラムとの統合体であり、前記1つの電流測定モジュールは、ホール式電流センサであることを特徴とする請求項1に記載の故障検出装置。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか1項に記載の故障検出装置による故障検出方法であって、
1つの電流測定モジュールを用いて、所定の期間内に、光源モジュールの中の1つの発光アセンブリの電流の変化を測定するステップと、
制御モジュールを用いて、前記1つの電流測定モジュールが測定した電流を運算して分析することによって、前記光源モジュールの動作状態を判断するステップと、を備えることを特徴とする故障検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置に関し、特に複数の互いに並列して接続された光源によって構成される光源モジュールの故障を検出するための故障検出装置及びその故障検出装置による検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の照明器具は、一般的に複数の互いに並列して接続された光源によって構成される光源モジュールを備える。前記光源モジュールの故障を検出する時に、光源モジュールの各光源が所在する回線に、専用の検出装置をそれぞれ直列接続して、当該各検出装置を介して各回線における光源の故障を検出して、前記光源モジュールの全体の故障を検出する。しかし、このような検出方法は、複数の光源それぞれに1つの検出装置を直列接続しなければならない。従って、検出装置の使用量の増加及び照明器具の中の光源モジュールの回線システムが多過ぎることに起因して複雑になり、光源モジュールの生産コストも増加する。また、複数の検出装置のそれぞれが電気エネルギーを消耗するため、光源モジュールの出力電力が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の問題点に鑑みて、本発明は、低コストで照明器具の複数の回線で発生する故障を検出することができる故障検出装置及び故障検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、本発明に係る故障検出装置は、電流測定モジュール及び電流測定モジュールに電気的に接続された制御モジュールを備え、電流測定モジュールは、1つの光源モジュールの中の何れか1つの光源に電気的に接続されて、各光源を流れる電流を測定し、制御モジュールには、複数の参考値が記憶されており、制御モジュールは、電流測定モジュールが測定した電流値を取得し、且つ電流値と参考値とを比較して分析することによって、光源モジュールの動作状態を判断する。
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明に係る故障検出方法は、故障検出装置の電流測定モジュールを用いて、所定の期間内に、光源モジュールの中の1つの発光アセンブリの電流の変化を測定するステップと、制御モジュールを用いて、電流測定モジュールが測定した電流を運算して分析することによって、光源モジュールの動作状態を判断するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0006】
従来の技術と異なり、本発明は、光源モジュールを検出する時に、故障検出装置の電流測定モジュールを光源モジュールの何れか1つの光源に接続させて、電流測定モジュールを介して前記光源を流れる電流を測定し、且つ制御モジュールを介して測定して得たデータを演算して分析することによって、光源モジュールの状態を知り、光源モジュールが正常的に動作しているかどうかを判断する。これにより、本発明は、光源モジュールの中の故障検出装置の数量を減らして、光源モジュールの生産コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る故障検出装置が光源モジュールと接続されている状態を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る故障検出装置が、ある1つの遮断状態にある光源モジュールと接続された状態を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る故障検出装置が、他の1つの遮断状態にある光源モジュールと接続された状態を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る故障検出装置が、ある1つの短絡状態にある光源モジュールと接続された状態を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る故障検出装置が、他の1つの短絡状態にある光源モジュールと接続された状態を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の故障検出装置による検出方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る故障検出装置100は、光源モジュール200に接続されている。光源モジュール200は、ドライバー201及び互いに並列接続された複数の発光アセンブリ202を含む。故障検出装置100は、光源モジュール200に接続された後に、光源モジュール200の中の並列接続された一組の発光アセンブリ202を流れる電流の変化に基づいて、光源モジュール200が正常状態、遮断状態又は短絡状態にあるかどうかを判断する。
【0009】
故障検出装置100は、電流測定モジュール101と、電流測定モジュール101に電気的に接続された制御モジュール102と、制御モジュール102に電気的に接続された信号指示モジュール103と、を備える。信号指示モジュール103は、故障検出装置100の光源モジュール200に対する検出結果を表示し又は示唆して、ユーザに知らせる。
【0010】
電流測定モジュール101は、光源モジュール200の1つの発光アセンブリ202に直接に電気的に接続されて、発光アセンブリ202の電流を測定する。制御モジュール102は、電流測定モジュール101を介して発光アセンブリ202が測定した電流の値を演算することによって、光源モジュール200の動作状態を検出する。また、制御モジュール102は、信号指示モジュール103の指示状態を制御して、光源モジュール200の動作状態を直接巨視的に表す。本実施形態において、電流測定モジュール101は、ホール式電流センサであり、制御モジュール102は、マイクロプロセッサと複数のプログラムとの統合体である。
【0011】
信号指示モジュール103は、複数の故障状態表示ユニットと、光源モジュール200の故障位置表示ユニットと、警告モジュールと、通信モジュールと、を備える。警告モジュールは、光源モジュール200が故障状態にあることをユーザに知らせる。通信モジュールは、光源モジュール200の動作状態に関わる信号を遠隔監視ポートに伝送して、該ポートを処理する。
【0012】
ドライバー201は、複数の発光アセンブリ202を駆動して発光させる。本実施形態において、ドライバー201は、定電流源であり、複数の発光アセンブリ202に定常電流を提供する。
【0013】
各発光アセンブリ202は、複数の光源2020を備える。光源2020は、発光ダイオードである。発光アセンブリ202の数は、少なくとも2つである。各発光アセンブリ202は、少なくとも2つの光源2020を含む。本実施形態において、光源モジュール200は、9つの発光アセンブリ202を含む。各発光アセンブリ202は、9つの光源2020を含む。ドライバー201は、4.5Aの定常電流を出力する。これにより、光源モジュール200が正常に動作している時に各発光アセンブリ202を流れる電流は、0.5Aである。
【0014】
図2及び
図4を併せて参照すると、光源モジュール200が正常に動作している時に、各発光アセンブリ202を流れる電流は、0.5Aである(
図4に示すエリア1を参照)。ある1つの発光アセンブリ202が遮断状態にある場合、当該遮断状態にある発光アセンブリ202を流れる電流は、0.5Aから0Aに変わり、他の正常状態にある8つの発光アセンブリ202を流れる電流は、0.5Aから0.56Aに変わる。即ち、この際、電流は、遮断状態にある1つの発光アセンブリ202を流れない。その上、他の8つの正常状態にある発光アセンブリ202を流れる電流は、それぞれ12%増加する。
【0015】
図2は、本発明の故障検出装置100の電流測定モジュール101が1つの遮断状態にある発光アセンブリ202に電気的に接続されて、光源モジュール200の故障を検出する状態を示している。
図3は、本発明の故障検出装置100の電流測定モジュール101が1つの正常状態にある発光アセンブリ202に電気的に接続されて、光源モジュール200の故障を検出する状態を示している。
【0016】
図5及び
図7に示すように、ある1つの発光アセンブリ202の中の光源2020が短絡する時に、当該1つの発光アセンブリ202を流れる電流は、0.5Aから0.93Aまで増加し、他の正常状態にある八つの発光アセンブリ202を流れる電流は、0.5Aから0.445Aに低減する。即ち、短絡状態にある発光アセンブリ202を流れる電流は、86%増加し、他の正常状態にある八つの発光アセンブリ202を流れる電流は、11%減少する。
【0017】
図5は、本発明の故障検出装置100の電流測定モジュール101が、短絡状態にある発光アセンブリ202の中の1つの光源2020に電気的に接続されている状態を示す。
図6は、本発明の故障検出装置100の電流測定モジュール101が正常状態にある発光アセンブリ202の中の1つの光源に電気的に接続されている状態を示す。
【0018】
本発明において、電流参考値C1を設定して、この電流参考値C1を制御モジュール102の中に記憶させることが好ましい。これにより、電流参考値C1は、光源モジュール200の動作状態の判断をサポートすることができる。制御モジュール102は、電流測定モジュール101が測定した電流の値と電流参考値C1とを演算して比較する。電流測定モジュール101が測定した電流の値が電流参考値C1より11%低減している場合、光源モジュール200は短絡状態にある。また、電流測定モジュール101が測定した電流の値が電流参考値C1より11%〜100%低減している場合、光源モジュール200は遮断状態にある。これに相応して、電流参考値C2を設定して、この電流参考値C2を制御モジュール102の中に記憶させて、制御モジュール102を介して電流測定モジュール101が測定した電流の値と電流参考値C2とを演算して比較する。電流測定モジュール101が測定した電流の値が電流参考値C2より12%増加している場合、光源モジュール200は遮断状態にある。また、電流測定モジュール101が測定した電流の値が電流参考値C2より12%〜86%増加している場合、光源モジュール200は短絡状態にある。
【0019】
さらに、光源モジュール200が正常状態における電流の変化を測定するために、制御モジュール102において安全基準値Sを設定して記憶させることができる。例えば、外部からの干渉を受ける等して影響される場合、光源モジュール200の中の発光アセンブリ202の電流の値はやや変化するが、光源モジュール200は相変わらず正常状態にある。従って、制御モジュール102は、発光アセンブリ202の電流が前記安全基準値Sの範囲以内で変化した時に、光源モジュール200は正常状態にあると見なす。
【0020】
本発明の故障検出装置100は、光源モジュール200を検出する時に、電流測定モジュール101を光源モジュール200の光源2020に接続して、電流測定モジュール101を介して前記光源を流れる電流を測定し、且つ制御モジュール102を介して測定して得たデータを演算して分析することによって、光源モジュール200の状態を知り、光源モジュール200の動作状態を判断する。これにより、本発明は、光源モジュール200の中の故障検出装置100の数量を減らして、光源モジュール200の生産コストを低減することができる。
【0021】
図8は、本発明の故障検出装置100を利用して光源モジュール200の故障を検出するときのフローチャートである。本発明の検出方法は、以下のステップを備える。
【0022】
ステップS31において、電流測定モジュール101を用いて、所定の期間内に、光源モジュール200の中の1つの発光アセンブリ202の電流の変化を測定する。具体的には、以下の2つのサブステップを備える。
【0023】
ステップS310において、先ず電流測定モジュール101を介して1つの発光アセンブリ202の初期電流I
1を測定する。
【0024】
ステップS311において、所定の時間が経過した後、電流測定モジュール101を介して発光アセンブリ202の現在電流I
2を測定する。
【0025】
ステップS32において、制御モジュール102を用いて、電流測定モジュール101が測定した電流を運算して分析することによって、光源モジュール200の動作状態を判断する。
【0026】
具体的には、ステップS320において、制御モジュール102は、電流測定モジュール101が測定した電流の値と、予め制御モジュール102の中に記憶された電流参考値とを比較し、且つ前記初期電流I
1及び前記現在電流I
2に基づいて、光源モジュール200が故障したかどうかを判断する。
【符号の説明】
【0027】
100 故障検出装置
101 電流測定モジュール
102 制御モジュール
103 信号指示モジュール
200 光源モジュール
201 ドライバー
202 発光アセンブリ
2020 光源