(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車で燃料と空気を燃焼させることによって動力を発生させる内燃機関エンジンは、これを駆動するための燃料を格納する燃料タンクと連結される。
【0003】
燃料タンクに格納された燃料はその揮発性の程度と外気の温度によって変わるが、時間が経過するにつれて蒸発ガスを排出するようになり、このような蒸発ガスが大気中に排出される場合、蒸発ガスに含まれた有害性分により大気が汚染されるだけでなく、燃料浪費がもたらされる。
【0004】
ここに、燃料タンクから発生する蒸発ガスを吸着及び格納してからエンジンに再移送させる装置が採用されたものであり、このような装置を通常キャニスターと称する。
【0005】
このようなキャニスターは、エンジンの停止時には燃料タンクから発生する蒸発ガスを内部活性炭に吸着させて格納し、以後、エンジンの稼動時にその格納された蒸発ガスをエンジンに再移送させることによって、蒸発ガス漏れによる大気汚染は勿論、燃料損失を予防することができるようにする。
【0006】
したがって、キャニスターは内部気密が確実になされなければ蒸発ガスが効果的に捕集できないので、キャニスターの検査時、キャニスターの気密状態を最も重点的に検査するようになる(leak test)。
【0007】
しかしながら、従来のキャニスター気密度検査は肉眼とホース(エアホース)を各ポートに連結することによって手作業で進行し、この場合、不良に対する判定が正確でないだけでなく、検査進行が遅くなって効率が格段に落ちる問題点がある。
【0008】
したがって、キャニスターに対する検査の正確度を向上させることができる装置の開発が急を要し、延いては、自動化工程を通じて大量のキャニスターを一括的に検査することができる検査装置が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記の問題点を解決するために案出したものであって、本発明の目的は、キャニスターの検査工程を自動化して作業能率の向上は勿論、キャニスターの生産効率をより高めることができる車両用キャニスター検査装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、空気の圧力を電子的に計測して、キャニスター内部気密状態を迅速で、かつ正確に判断することができる車両用キャニスター検査装置を提供することにある。
【0011】
本発明の更に他の目的は、据置台の一面に金属センサーが設けられて、キャニスター内部構成(弾性体乃至はナット(ボルト))に対する検査を同時に遂行することができる車両用キャニスター検査装置を提供することにある。
【0012】
本発明の更に他の目的は、検査治具にキャニスターの良品認証を表示するマーキングユニットが設けられて、良品に対する選別を容易にする車両用キャニスター検査装置を提供することにある。
【0013】
本発明の更に他の目的は、検査治具にキャニスターを堅く支持し、不良判定時、任意的解除を防止するクランプユニットが設けられて、不適合品に対する個別的選別を容易にする車両用キャニスター検査装置を提供することにある。
【0014】
本発明の更に他の目的は、前記キャニスターを検査する検査治具が円板形態の回転テーブルに放射状に多数配列されて、装置の占有面積最小化が可能であるだけでなく、検査の連続性を通じて生産性を向上させることができる車両用キャニスター検査装置を提供することにある。
【0015】
本発明の更に他の目的は、装置に作業者の身体進入を感知する動作センサーが設けられて、作業中の安全事故を予防することができる車両用キャニスター検査装置を提供することにある。
【0016】
本発明の更に他の目的は、検査治具の個別的脱着が可能であるので、1つの装置から検査治具の交替だけで多様な構造のキャニスターを検査することができる車両用キャニスター検査装置を提供することにある。
【0017】
本発明の更に他の目的は、検査治具が傾斜した斜面部に置かれているので、検査対象キャニスターの安着を容易で、かつ速かに進行することができる車両用キャニスター検査装置を提供することにある。
【0018】
本発明の更に他の目的は、キャニスター検査中、不良発生時、音声乃至は警光を通じて作業者に不良であることを警告する報知部が設けられて、不良に対する選別作業を容易に進行することができる車両用キャニスター検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記のような目的を達成するための本発明は、キャニスター(canister)を固定し、外部供給源から供給される空気圧力を用いて前記キャニスターの内部気密状態を点検する検査部;前記空気の圧力を調節し、前記キャニスターの検査結果と過程を示す制御部;及び前記検査過程で前記制御部と共に音声及び警光のうち、少なくともいずれか1つの手段を通じて前記キャニスターの不良を警告する報知部;を開示する。
【0020】
前記検査部は、前記キャニスターを固定し、空気の圧力を用いて前記キャニスターの内部気密状態を検査する少なくとも1つの検査治具;を含み、前記検査治具は、円板形態の回転プレートに放射状に配列されることが好ましい。
【0021】
前記回転プレートは、駆動部に設けられたモーターと連結されて、一方向または両方向に回転可能に設置されることが好ましい。
【0022】
前記検査治具は、前記キャニスターが安着する据置ユニット;前記キャニスターのエアポート、ファジーポート、及びタンクポートのうち、いずれか1つと連結されて、前記供給源と連結されたハブを通じて供給される空気を前記キャニスター内部に注入する噴射ユニット;前記噴射ユニットと連結されていない少なくとも1つ以上の他のポートと連結されて、前記キャニスターから空気が排出されることを遮断する閉鎖ユニット;及び前記各ユニットが配置固定される検査プレート;を含んで構成されたことが好ましい。
【0023】
前記検査治具は、前記検査プレートと回転プレートとの間に設けられて、前記検査プレートの傾斜度を調節する斜面部;を更に含んで構成されたことが好ましい。
【0024】
前記斜面部は、前記検査プレートが据置される斜面プレート;及び前記斜面プレートの傾斜度を調節する傾斜調節部;を含んで構成されたことが好ましい。
【0025】
前記据置ユニットは、前記キャニスターが据置される安着溝;及び前記キャニスターの側面を支持して側面への離脱を防止する支持台;を含んで構成されたことが好ましい。
【0026】
前記据置ユニットは、前記キャニスター内部金属性構成物の有無を検査して、結果を前記ディスプレイ部に示すようにする金属センサー;を更に含んで構成されたことが好ましい。
【0027】
前記噴射ユニットは、前記ハブを通じて供給される空気の圧力により噴射ロッドを長手方向に伸張させて前記1つのポートと連結されるようにする噴射シリンダー;及び前記噴射ロッドの外壁と前記1つのポート内壁との間の気密を補強する噴射パッキング;を含み、前記噴射ロッドは、一端が前記ハブと連結されて空気が内部管路を通じて前記キャニスターに供給されるように管体からなることが好ましい。
【0028】
前記閉鎖ユニットは、前記ハブを通じて供給される空気の圧力により閉鎖ロッドを長手方向に伸張させる閉鎖シリンダー;前記閉鎖ロッドと結合され、前記他のポートを収容し閉鎖する溝部が設けられた閉鎖プレート;及び前記溝部に設けられて、前記溝部と前記他のポートの気密を補強する閉鎖パッキング;を含んで構成されたことが好ましい。
【0029】
前記閉鎖プレートは、前記溝部が設けられ、前記閉鎖ロッドと結合された第1閉鎖パネル;及び前記第1閉鎖パネルと前記閉鎖シリンダーとの間に設けられて前記第1閉鎖パネルの移動を案内し、前記溝部と連結された閉鎖管路が形成された第2閉鎖パネル;を含み、前記閉鎖管路は、前記ハブとエアホースを通じて連結されて、前記噴射ユニットの空圧に相応する空気の圧力で前記他のポートを閉鎖することが好ましい。
【0030】
前記検査治具は、前記キャニスターの一面を覆いかぶせて前記据置ユニットに前記キャニスターを密着するようにして離脱を防止し、不良発生時、前記制御部を通じて前記キャニスターの固定状態が維持されるようにするクランプユニット;を更に含んで構成されたことが好ましい。
【0031】
前記クランプユニットは、空気の入出を通じてクランプロッドを回転させながら長手方向に伸張及び復元させるクランプシリンダー;及び前記クランプシリンダーと連結されて、前記キャニスターを固定または解除するクランプバー;を含んで構成されたことが好ましい。
【0032】
前記検査治具は、前記キャニスターに対する良品認証を彫り付けるマーキングユニット;を更に含んで構成されたことが好ましい。
【0033】
前記マーキングユニットは、前記ハブを通じて供給される空気の圧力によりマーキングロッドを長手方向に伸張させるマーキングシリンダー;及び前記マーキングロッドと連結されて前記キャニスターの一面にマークを彫り付けるスタンプ;を含んで構成されたことが好ましい。
【0034】
前記検査部は、作動中、作業者の身体進入を感知して動作を停止させる動作センサー;を更に含んで構成されたことが好ましい。
【0035】
前記制御部は、前記検査部の動作及び空気の圧力値を修正補完するようにするセッティング部;及び前記検査部の動作と過程をディスプレイするモニター部;を含んで構成されたことが好ましい。
【0036】
前記制御部は、前記キャニスターに対する検査履歴と製品に対する情報確認が可能であるようにコードを与えるプリンタ;を更に含んで構成されたことが好ましい。
【0037】
前記プリンタは、バーコード(barcode)を出力するか、またはQRコード(Quick Response Code)(登録商標)を接着紙形態に出力することが好ましい。
【0038】
前記検査部は、前記検査治具動作制御及び選択的駆動を制限する操作部;を更に含んで構成されたことが好ましい。
【0039】
前記検査装置は、前記検査過程で前記制御部と共に音声及び警光のうち、少なくともいずれか1つの手段を通じて前記キャニスターの不良を警告する報知部;を更に含んで構成されたことが好ましい。
【発明の効果】
【0040】
以上のような本発明によれば、本発明はキャニスターの検査工程を自動化して作業能率の向上は勿論、生産量を倍加させることができる作用効果が期待される。
【0041】
また、本発明は空気の圧力を用いて、キャニスター内部気密状態を迅速で、かつ正確に判断することができるだけでなく、据置台の一面に金属センサーが設けられて、キャニスター内部構成(弾性体乃至はナット(ボルト))に対する検査を同時に遂行することによって、不良に対する納品を予防し、製品の信頼度を向上させることができる作用効果が期待される。
【0042】
また、本発明は検査治具にキャニスターの良品認証を彫り付けるマーキングユニットが設けられて、良品に対する選別作業は勿論、不適合品の混入を予防することができる作用効果が期待される。
【0043】
また、本発明は検査治具にキャニスターを支持し、不良判定時、任意的解除を防止するクランプユニットが設けられて、不適合品に対する個別的選別が可能であるので、良品との混入を予防することができる作用効果が期待される。
【0044】
また、本発明は前記キャニスターを検査する検査治具が円板形態の回転テーブルに放射状に多数配列されて、装置の占有面積最小化が可能であるだけでなく、複数のキャニスターを一括して検査することが可能であるので、生産性向上の作用効果が期待される。
【0045】
また、本発明は装置に作業者の身体進入を感知する動作センサーが設けられて、作業中の安全事故を予防することができる作用効果が期待される。
【0046】
また、本発明は検査治具の個別的脱着が可能であるので、1つの装置で検査治具の交替だけで多様な構造のキャニスター検査を併行することができるので、装置の施設投資費用を減らして製品の競争力を向上させることができる作用効果が期待される。
【0047】
また、本発明は検査治具が斜面部により傾斜するように構成されて、キャニスターに対する安着を迅速で、かつ容易に進行することができるので、製品の生産性を向上させることができる作用効果が期待される。
【0048】
また、本発明はキャニスター検査中、不良発生時、音声乃至は警光を通じて作業者に不良であることを警告する報知部が設けられて、不良に対する選別作業を容易にするので、良品との混入を予防することができる作用効果が期待される。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、本発明に係る車両用キャニスター検査装置の好ましい実施形態を添付した図面を参考して詳細に説明する。また、本発明を説明するに当たって、関連した公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合にはその詳細な説明は省略する。
【0051】
本発明を説明するに当たって、定義される用語は本発明での機能を考慮して定義されたものであって、これは当分野に従事する技術者の意図または慣例などによって変わることがあるので、その定義は本明細書の全般に亘る内容に基づいて下されるべきである。
【0052】
図1は本発明の一実施形態に係るキャニスター検査装置を説明するために示したキャニスターの斜視図であり、
図2はキャニスター検査装置を説明するために示した斜視図であり、
図3は検査装置を説明するために示した正面図である。
【0053】
図示したように、キャニスター10は、エアポート13、ファジーポート14、及びタンクポート15が設けられた本体11と、本体11の底面を閉鎖するボトムプレート12とを含んで構成され、本体11の内部には、図示してはいないが、活性炭、フィルタ、ストレーナー、及び弾性体などを含んでおり、これはキャニスターの通常的構造であって、これに対する図面と詳細な説明は省略する。
【0054】
このようなキャニスター10で捕集された蒸発ガスの漏れが防止されるように内部気密状態が維持されなければならず、このような気密状態は
図2及び3に図示された検査装置を通じて確認することができる。
【0055】
検査装置100はキャニスター10を固定し、外部供給源から供給される空気圧力を用いてキャニスター10の内部気密状態を点検する検査部110、空気の圧力を調節し、キャニスター10の検査結果と過程を示す制御部200、及び検査過程で制御部200と共に音声及び警光のうち、少なくともいずれか1つの手段を通じてキャニスター10の不良を警告する報知部400を含み、検査部110で回転プレート127を一方向または両方向に回転可能にする駆動部300を含んで構成される。
【0056】
ここで、空気の供給源は、図示してはいないが、通常のエアポンプ(air pump)、またはエアコンプレッザー(air compressor)乃至は空圧を発生させる別途の装置のうちから選択されるいずれか1つであり、検査装置100の内部または外部に設置されるが、一例に、駆動部300にモーター310と共に設置されることもできる。
【0057】
制御部200は、検査部110の動作及び空気の圧力値を修正補完するようにするセッティング部210と、検査部110の動作と過程をディスプレイするモニター部230とを含んで構成される。
【0058】
セッティング部210は、検査部110の自動化工程において、設定値を入力するか、または手動で検査部110を制御する時に使われるものである。
【0059】
モニター部230は、検査部110の動作と過程を示すと共に、不良乃至は機能異常などの発生時、ディスプレイして作業者をして現状態を示すためのものである。
【0060】
即ち、不良乃至は機能故障時、作業者をして現在の状態は勿論、装置の異常部位を表示して容易に対処できるようにするためのものである。
【0061】
また、制御部200はキャニスター10に対する検査履歴と製品に対する情報確認が可能であるようにコードを与えるプリンタ240を更に含む。
【0062】
このようなプリンタ240は、バーコード(barcode)乃至はQRコード(Quick Response Code)を出力して検査を済ませた各キャニスター10に容易に付着できるように接着紙形態に出力されることが好ましい。
【0063】
検査部110は、キャニスター10を固定し、空気の圧力を用いてキャニスター10の内部気密状態を検査する少なくとも1つの検査治具120、作動中の作業者の身体進入を感知して動作を停止させる動作センサー111、及び検査治具120の動作制御と選択的駆動を制限する操作部113を含んで構成される。
【0064】
動作センサー111は、検査部110の前面に設けられて作業者の身体は勿論、検査部110の駆動に妨害になる異質物などが検査部の内部に流入する場合、駆動が停止されるようにして、作業者の安全事故と、装置の毀損及び検査精密度の低下を予防するためのものである。
【0065】
このような動作センサー111は、図示したように、検査部110の前面に並んでいる一対が互いに対向するように設置されることが好ましい。
【0066】
操作部113は、制御部200とは別に、検査部110の動作を制御するためのものであって、検査部110の駆動、停止、リセット、及び区間動作などの別途スイッチが存在して、作業者の便宜は勿論、突然の状況(例えば、非常停止、装備検査など)に対して容易に対処できるようにするためのものである。
【0067】
検査治具120は、円板形態の回転プレート127に多数の検査治具120が放射状に配列されて、複数のキャニスター10を同時に検査することができるので、作業の連続性を上昇させることができるだけでなく、回転プレート127に放射状に設置されるので、装置の占有面積の最小化が可能であり、複数のキャニスター10を共に検査することができる利点がある。
【0068】
ここで、回転プレート127は駆動部300に設けられたモーター310と連結されて、一方向または両方向に回転可能に設置される。この際、回転プレート127は両方向回転のものが好ましい。
【0069】
このような検査治具120は、回転プレート127に少なくとも2つ以上配列されることが好ましく、
図4に示すように、回転プレート127に4個の検査治具120が放射状に設置されることが非常に好ましい。
【0070】
しかしながら、検査治具120の配列とその個数は図示した形態に限定されないことが好ましく、これは場所と環境(例えば、生産量)によって配列と個数を加減させることができることは当然である。
【0071】
このような検査治具120に対する詳細な説明は、検査治具120の斜視図を示した
図5及び各ユニットを詳細に示した
図6乃至12を共に参照して説明する。
【0072】
図5は、本発明の好ましい一実施形態に係る検査治具を説明するために示した斜視図である。
【0073】
このような検査治具120は、
図5に示すように、キャニスター10が安着する据置ユニット130、据置ユニット130に安着した状態を固定するクランプユニット160、キャニスター10のポートのうちのいずれか1つと連結される噴射ユニット140、噴射ユニット140と連結されてない残りのポートと連結される閉鎖ユニット150、キャニスター10に対する良品認証を彫り付けるマーキングユニット170、前記各ユニットが配置固定される検査プレート121を含んで構成される。
【0074】
また、検査治具120は検査プレート121と回転プレート127との間に設けられて、検査プレート121の傾斜度を調節する斜面部123を更に含み、これに対する詳細な説明は後述する。
【0075】
据置ユニット130は、
図6に示すように、キャニスター10が据置される安着溝131と、キャニスター10の側面を支持して少なくともキャニスター10の側面への離脱を防止する支持台133を含んで構成される。
【0076】
この際、安着溝131はキャニスター10が安定的に据置できるようにキャニスター10のある一面(図示した形態での底面部)と対応する形状の溝形態を有することが好ましい。
【0077】
一方、据置ユニット130はキャニスター10の内部金属性構成物の有無を共に検査できるように金属センサー135を更に含む。
【0078】
金属センサー135は、図示してはいないが、キャニスター内部構成品(弾性体、ナット、ボルトなど)に対する存在に対する有無を検査することができる。
【0079】
即ち、製造過程でキャニスター10の気密は勿論、内部部品のうちの少なくとも金属性部品に対する検査を共に進行することができるので、不適合品に対する選別が容易であるだけでなく、納品を予防して製品の信頼度を向上させることができる利点がある。
【0080】
噴射ユニット140は、
図7に示すように、ホース117を通じて供給される空気の圧力により噴射ロッド143を長手方向に伸張させて1つのポートと連結されるようにする噴射シリンダー141、及び噴射ロッド143の外壁と1つのポート内壁との間の気密を補強する噴射パッキング145を含んで構成される。この際、ホース117は、図示してはいないが、
図4に示したハブ115と連結される。
【0081】
噴射シリンダー141は、空気の入出を通じて噴射ロッド143を長手方向に伸張及び復元されるようにして、いずれか1つのポートと連結状態を維持または解除されるようにするものであり、これは通常のエアシリンダーであって、これに対する説明は省略する。
【0082】
この際、噴射ロッド143は、図示してはいないが、一端がハブ115と連結されて空気が内部管路を通じてキャニスター10に供給されるように内部に噴射管路147が形成された管体からなることが好ましい。
【0083】
一方、噴射ユニット140と連結される1つのポートは、エアポート13、タンクポート15、及びファジーポート14のうちから選択されるいずれか1つのものが好ましく、そのうち、図示したようにエアポート13のものが非常に好ましい。
【0084】
閉鎖ユニット150は、
図8に示すように、ハブ115を通じて供給される空気の圧力により閉鎖ロッド152を長手方向に伸張させる閉鎖シリンダー151、閉鎖ロッド152と結合され、他のポートを収容し閉鎖する閉鎖溝部155が設けられた閉鎖プレート153、及び閉鎖溝部155に設けられて閉鎖溝部155と他のポートの気密を補強する閉鎖パッキング159を含んで構成される。
【0085】
この際、閉鎖シリンダー151は噴射シリンダー141のように、空気の入出を通じてロッドを長手方向に伸張及び復元されるようにする通常のエアシリンダーであり、したがって、これに対する説明は省略する。
【0086】
閉鎖プレート153は、他のポートが閉鎖溝部155に内挿されながら、各ポートの入口を閉鎖して、キャニスター10の内部の空気の外部への漏れを防止するためのものである。
【0087】
このような閉鎖プレート153は、閉鎖溝部155が設けられ、閉鎖ロッド152と結合されて閉鎖ロッドの伸張と復元によって上/下移動する第1閉鎖パネル154、及び第1閉鎖パネル154と閉鎖シリンダー151との間に設けられて第1閉鎖パネル154の移動を案内する第2閉鎖パネル156を含んで構成される。
【0088】
第1閉鎖パネル154は他のポート、即ちエアポート13と連結されていない残りのポートが内挿され、この際、残りのポートは、図示したように、タンクポート15とファジーポート14が共に連結されることが好ましいが、これに限定されないことが非常に好ましい。
【0089】
第2閉鎖パネル156は、第1閉鎖パネル154の上/下移動を案内する管形態の閉鎖ガイド157、及び閉鎖溝部155を通じて内挿されたポートの気密状態を補強するリング形態の閉鎖パッキング159を含んで構成される。
【0090】
この際、閉鎖パッキング159は、ゴム、シリコン、及びウレタンなどの伸縮性素材のものが好ましい。
【0091】
一方、各ポートは、図示したように、閉鎖溝部155に内挿されて各ポートの入口が閉鎖されるようにするか、または、
図9に示すように、第2閉鎖パネル156の内部に閉鎖ガイド157と連結され、ハブ115と連結されたホース117を通じて空気が流入する閉鎖管路158が更に形成されて、噴射ユニット140の空圧に相応する空気の圧力により他のポートを通じて空気が漏れることを遮断されるようにすることもできる。
【0092】
クランプユニット160は、
図10に示すように、キャニスター10の一面を覆いかぶせてキャニスター10が据置ユニット130に密着固定されるようにして離脱を予防するだけでなく、不良の発生時、制御部200を通じてキャニスター10の固定状態が維持されるようにして任意的分離を制限するためのものである。
【0093】
このようなクランプユニット160は、空気の入出を通じてクランプロッド163を回転させながら長手方向に伸張及び復元させるクランプシリンダー161、及びランプシリンダー161と連結されてキャニスター10を固定または解除するクランプバー165を含んで構成される。
【0094】
ここで、クランプシリンダー161は空圧の入出によって駆動する方式が噴射シリンダー141及び閉鎖シリンダー151と同一な方式により駆動されるが、クランプロッド163は上/下移動及び回転運動を同時に進行する構成のものであり、これは通常のエアシリンダーの1つであって、これに対する説明は省略する。
【0095】
マーキングユニット170は、
図11に示すように、キャニスター10に対する良品認証を彫り付けるためのものであって、良品に対する選別作業は勿論、不適合品の混入を予防するためのものである。
【0096】
このようなマーキングユニット170は、ハブ115を通じて供給される空気の圧力によりマーキングロッド173を長手方向に伸張させるマーキングシリンダー171、及びマーキングロッド173と連結されてキャニスター10の一面にマークを彫り付けるスタンプ175を含み、この際、スタンプ175は脱着及び交換可能であるようにマーキングロッド173と連結されたマーキングクランプ177を通じて結合されることが好ましい。
【0097】
一方、マーキングシリンダー171は高さ及び角度調節が容易であるようにブラケットbを通じて設置されることが好ましく、図示したように所定の高さと傾斜が形成された形態のブラケットbに設置されることが非常に好ましい。
【0098】
しかしながら、ブラケットbの高さと角度は図示された形態に限定されてはならず、これはマーキングされる位置によって選択的に調節可能に設置されることもできる。
【0099】
一方、スタンプ175は良品認証に限定されず、良品と不良に対するマーキングが同時になされるように構成されることもできる。
【0100】
斜面部123は、
図12に示すように、検査プレート121と回転プレート127との間に設けられて検査プレート121の傾斜度を調節するためのものであって、検査治具120が所定の傾斜を有するようにして、キャニスター10に対する脱着を速かに進行できるだけでなく、
図13及び14に示すように、他の形態の検査治具120に交替できるようにするためのものである。
【0101】
このような斜面部123は、検査プレート121が据置される斜面プレート124、及び斜面プレート124の傾斜度を調節する傾斜調節部125を含んで構成される。
【0102】
斜面プレート124は検査プレート121と対応する面積のパネルのものが好ましく、図示してはいないが、斜面プレート124から検査プレート121を容易に脱着できるようにするだけでなく、安定的据置状態が維持できるように斜面プレート124と検査プレート121とは相互ピンにより結合される方式のものが好ましい。
【0103】
傾斜調節部125は、図示したように、ヒンジhと斜面プレート124の傾斜度を調節する傾斜ロッドr及び一対の固定ねじnを含んで構成され、斜面調節において通常のものであるので、これに対する説明は省略する。
【0104】
一方、検査治具120は、斜面部123から脱着が容易で、多様なキャニスター10の形状によって治具の交替が可能であるので、
図13及び14に示すように、キャニスター10の形態が変わるか、または多様なキャニスター10に対する検査を一緒に進行することができるので、装置の施設投資費用を減らして製品の競争力を向上させることができるが、これに対する詳細な説明は各図面を参照して説明する。
【0105】
図13は本発明の好ましい一実施形態に係る検査治具の一例を説明するために示した斜視図であり、
図14は検査治具の他の一例を説明するために示した斜視図である。
【0106】
図13は、多様なキャニスター10の形態のうち、いずれか1つを検査するための検査治具120の一例を説明するためのものであって、
図13aは
図1のキャニスター10にポートPが更に追加された形態のキャニスター10を示したものであり、この際、追加されたポートPはエアポート13に対するバルブが設置されるポートのものであり、これはキャニスター10の種類(例えば、車両の選択的仕様によって)によって適用されるものである。
【0107】
このようなキャニスター10は、検査時、
図13bに示すように、追加されたポートpを更に閉鎖できるように他の閉鎖ユニット150−1が更に追加されたものであり、この際、閉鎖ユニット150−1は
図9を通じて説明したように、閉鎖シリンダー150と閉鎖ロッド151との結合によりなされたものである。
【0108】
この際、閉鎖ユニット150−1は、図示したように、距離と高さによってブラケットb乃至は追加的にエアシリンダー150−2が更に具備されることもできる。
【0109】
図14は、キャニスターの他の形態を検査するための検査治具の他の一例を説明するためのものである。
【0110】
図14aは、キャニスター10でエアポート13が
図1と異なる方向に形成されたキャニスター10を示したものである。即ち、タンクポート15とファジーポート14が下向きされた形状を示した一方、エアポート13は上向きの形状を有するキャニスター10である。
【0111】
このようなキャニスター10は
図7とは異なる形態の噴射ユニット140を適用するが、これは
図14bに示すように、噴射ユニット140−1の形態が噴射ロッド143−1が上部から下部に移動してエアポート13と連結される構造のものであり、この際、噴射ユニット140−1はエアポート13の位置と高さによって別途のエアシリンダー140−2乃至はブラケットbを更に追加して設置することもできる。
【0112】
一方、図示してはいないが、キャニスター10は
図1、
図13、及び
図14の形態に限定されず、ユニットの追加乃至は位置変化を通じて多様な形態のキャニスターを検査することもできる。
【0113】
このように、検査治具の個別的脱着と交替が可能であるので、検査治具の交替だけで多様な構造のキャニスター検査を併行することができるので、1つの装置で複数のキャニスターを検査することができるだけでなく、部分的交替だけで多様な形態のキャニスターを共に検査することができる利点がある。
【0114】
以上、実施形態を挙げて発明をより詳細に説明したが、本発明は必ずこのような実施形態に限定されるものでなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施できる。したがって、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものでなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が安定するものではない。本発明の保護範囲は請求範囲により解析されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解析されなければならない。