特許第6206860号(P6206860)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6206860
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】廃棄物の燃焼装置及び廃棄物の燃焼方法
(51)【国際特許分類】
   F23B 60/00 20060101AFI20170925BHJP
   F23B 40/04 20060101ALI20170925BHJP
   F23L 1/00 20060101ALI20170925BHJP
   F23K 3/14 20060101ALI20170925BHJP
   F23J 1/06 20060101ALI20170925BHJP
   F23G 5/44 20060101ALI20170925BHJP
   F23G 5/26 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
   F23B60/00ZAB
   F23B40/04
   F23L1/00 D
   F23K3/14 Z
   F23J1/06
   F23G5/44 B
   F23G5/44 G
   F23G5/26
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-845(P2017-845)
(22)【出願日】2017年1月6日
【審査請求日】2017年1月6日
(31)【優先権主張番号】特願2016-157177(P2016-157177)
(32)【優先日】2016年8月10日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596134079
【氏名又は名称】南榛原開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】西 川 章 一
【審査官】 藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/088478(WO,A1)
【文献】 特開2009−198112(JP,A)
【文献】 特開2009−162414(JP,A)
【文献】 特開2016−217636(JP,A)
【文献】 特開昭56−094126(JP,A)
【文献】 実公昭61−43067(JP,Y2)
【文献】 実開昭58−066231(JP,U)
【文献】 特開昭56−149518(JP,A)
【文献】 特開昭57−148109(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23B 40/04
F23B 60/00
F23G 5/26
F23G 5/44
F23J 1/00
F23K 3/14
F23L 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に廃棄物を収納する収納部を有する本体と、
前記収納部の下方から前記廃棄物を供給する供給手段と、
前記本体内に垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が前記収納部内に位置する回転体と、
この回転体の前記収納部に臨む外側に設けられた複数の開口部と、
前記回転体の内部に設けられると共に、前記複数の開口部に連通する空気通路と、 この空気通路内に空気を供給する空気供給手段とを備え、
前記回転体に取り付けられ、前記収納部に収納された前記廃棄物の上面からの燃焼による燃焼カスを前記収納部から下方へ落とす排出回転羽根と、
前記本体内に設けられ、前記排出回転羽根により前記収納部から下方へ落とされた前記燃焼カスを下方へ導く通路と、
この通路を介して導かれた前記燃焼カスを前記本体の外へ排出する排出通路とを備え、
前記排出回転羽根に目詰まり防止部材を接続し、この目詰まり防止部材を通路内に位置させる
ことを特徴とする廃棄物の燃焼装置。
【請求項2】
収納部に下方から逐次供給する廃棄物を前記廃棄物の上面から燃焼する廃棄物の燃焼方法であって、
前記上面からの燃焼による燃焼カスを排出回転羽根で前記収納部から前記収納部の外へ排出して連続的に廃棄物を燃焼させるものであり、
前記排出回転羽根に目詰まり防止部材を接続し、この目詰まり防止部材を通路内に位置させる
ことを特徴とする廃棄物の燃焼方法。
【請求項3】
内部に廃棄物を収納する収納部を有する本体と、
前記収納部の下方から前記廃棄物を供給する供給手段と、
前記本体内に垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が前記収納部内に位置する回転体と、
この回転体の前記収納部に臨む外側に設けられた複数の開口部と、
前記回転体の内部に設けられると共に、前記複数の開口部に連通する空気通路と、 この空気通路内に空気を供給する空気供給手段と、
前記回転体に取り付けられ、前記収納部に収納された前記廃棄物の上面からの燃焼による燃焼カスを前記収納部から下方へ落とす排出回転羽根と、
前記本体内に設けられ、前記排出回転羽根により前記収納部から下方へ落とされた前記燃焼カスを下方へ導く通路と、
この通路を介して導かれた前記燃焼カスを前記本体の外へ排出する排出通路とを備え
前記収納部は下方に行くにつれて縮小する形状であり、
前記通路は上面が開口し、前記収納部の外側を覆うと共に、前記収納部に沿う覆い部材との間に形成された隙間であり、
燃焼カスが前記通路の出口側から搬出通路に導かれ、前記搬出通路は前記通路の下に位置している
ことを特徴とする廃棄物の燃焼装置。
【請求項4】
内部に廃棄物を収納する収納部を有する本体と、
前記収納部の下方から前記廃棄物を供給する供給手段と、
前記本体内に垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が前記収納部内に位置する回転体と、
この回転体の前記収納部に臨む外側に設けられた複数の開口部と、
前記回転体の内部に設けられると共に、前記複数の開口部に連通する空気通路と、 この空気通路内に空気を供給する空気供給手段と、
前記回転体に取り付けられ、前記収納部に収納された前記廃棄物の上面からの燃焼による燃焼カスを前記収納部から下方へ落とす排出回転羽根と、
前記本体内に設けられ、前記排出回転羽根により前記収納部から下方へ落とされた前記燃焼カスを下方へ導く通路と、
この通路を介して導かれた前記燃焼カスを前記本体の外へ排出する排出通路とを備え
前記通路は、上面が開口すると共に、前記収納部と該収納部の外側を覆う覆い部材との間に形成された隙間であり、
前記搬出通路は前記通路の下に位置し、 前記通路の出口側は前記通路の入口側に比べ、勾配が緩やかに形成されて、
燃焼カスが前記通路の出口側から搬出通路に導かれている
ことを特徴とする廃棄物の燃焼装置。
【請求項5】
内部に廃棄物を収納する収納部を有する本体と、
前記収納部の下方から前記廃棄物を供給する供給手段と、
前記本体内に垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が前記収納部内に位置する回転体と、
この回転体の前記収納部に臨む外側に設けられた複数の開口部と、
前記回転体の内部に設けられると共に、前記複数の開口部に連通する空気通路と、 この空気通路内に空気を供給する空気供給手段と、
前記回転体に取り付けられ、前記収納部に収納された前記廃棄物の上面からの燃焼による燃焼カスを前記収納部から下方へ落とす排出回転羽根と、
前記本体内に設けられ、前記排出回転羽根により前記収納部から下方へ落とされた前記燃焼カスを下方へ導く通路と、
この通路を介して導かれた前記燃焼カスを前記本体の外へ排出する排出通路とを備え
前記排出回転羽根は、前記収納部の上端縁より上方にあって
前記収納部の上端縁の外側に、前記通路の上面の開口部が位置している
ことを特徴とする廃棄物の燃焼装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、籾殻の燃焼装置、廃棄物の燃焼装置、籾殻の燃焼方法及び廃棄物の燃焼方法に係り、特に、籾殻等の廃棄物を連続的に燃焼させることができる籾殻の燃焼装置、廃棄物の燃焼装置、籾殻の燃焼方法及び廃棄物の燃焼方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本件発明者は廃棄物、例えば、籾殻を燃焼処理する手段を種々試みた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、籾殻を燃焼によって処理することができないという問題点をあった。
【0004】
本発明は、上記の問題点を考慮してなされたもので、籾殻等の廃棄物を連続的に燃焼させることができる籾殻の燃焼装置、廃棄物の燃焼装置、籾殻の燃焼方法及び廃棄物の燃焼方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の廃棄物の燃焼装置は、内部に廃棄物を収納する収納部を有する本体と、前記収納部の下方から前記廃棄物を供給する供給手段と、前記本体内に垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が前記収納部内に位置する回転体と、この回転体の前記収納部に臨む外側に設けられた複数の開口部と、前記回転体の内部に設けられると共に、前記複数の開口部に連通する空気通路と、この空気通路内に空気を供給する空気供給手段とを備え、前記回転体に取り付けられ、前記収納部に収納された前記廃棄物の上面からの燃焼による燃焼カスを前記収納部から下方へ落とす排出回転羽根と、前記本体内に設けられ、前記排出回転羽根により前記収納部から下方へ落とされた前記燃焼カスを下方へ導く通路と、この通路を介して導かれた前記燃焼カスを前記本体の外へ排出する排出通路とを備え、前記排出回転羽根に目詰まり防止部材を接続し、この目詰まり防止部材を通路内に位置させるものである。
【0006】
また、請求項2記載の廃棄物の燃焼方法は、収納部に下方から逐次供給する廃棄物を前記廃棄物の上面から燃焼する廃棄物の燃焼方法であって、前記上面からの燃焼による燃焼カスを排出回転羽根で前記収納部から前記収納部の外へ排出して連続的に廃棄物を燃焼させるものであり、前記排出回転羽根に目詰まり防止部材を接続し、この目詰まり防止部材を通路内に位置させるものである。
【0007】
また、請求項3記載の廃棄物の燃焼装置は、内部に廃棄物を収納する収納部を有する本体と、前記収納部の下方から前記廃棄物を供給する供給手段と、前記本体内に垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が前記収納部内に位置する回転体と、この回転体の前記収納部に臨む外側に設けられた複数の開口部と、前記回転体の内部に設けられると共に、前記複数の開口部に連通する空気通路と、この空気通路内に空気を供給する空気供給手段と、前記回転体に取り付けられ、前記収納部に収納された前記廃棄物の上面からの燃焼による燃焼カスを前記収納部から下方へ落とす排出回転羽根と、前記本体内に設けられ、前記排出回転羽根により前記収納部から下方へ落とされた前記燃焼カスを下方へ導く通路と、この通路を介して導かれた前記燃焼カスを前記本体の外へ排出する排出通路とを備え、前記収納部は下方に行くにつれて縮小する形状であり、前記通路は上面が開口し、前記収納部の外側を覆うと共に、前記収納部に沿う覆い部材との間に形成された隙間であり、燃焼カスが前記通路の出口側から搬出通路に導かれ、前記搬出通路は前記通路の下に位置しているものである。
【0008】
また、請求項4記載の廃棄物の燃焼装置は、内部に廃棄物を収納する収納部を有する本体と、前記収納部の下方から前記廃棄物を供給する供給手段と、前記本体内に垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が前記収納部内に位置する回転体と、この回転体の前記収納部に臨む外側に設けられた複数の開口部と、前記回転体の内部に設けられると共に、前記複数の開口部に連通する空気通路と、この空気通路内に空気を供給する空気供給手段と、前記回転体に取り付けられ、前記収納部に収納された前記廃棄物の上面からの燃焼による燃焼カスを前記収納部から下方へ落とす排出回転羽根と、前記本体内に設けられ、前記排出回転羽根により前記収納部から下方へ落とされた前記燃焼カスを下方へ導く通路と、この通路を介して導かれた前記燃焼カスを前記本体の外へ排出する排出通路とを備え、前記通路は、上面が開口すると共に、前記収納部と該収納部の外側を覆う覆い部材との間に形成された隙間であり、前記搬出通路は前記通路の下に位置し、 前記通路の出口側は前記通路の入口側に比べ、勾配が緩やかに形成されて、燃焼カスが前記通路の出口側から搬出通路に導かれているものである。
【0009】
また、請求項5記載の廃棄物の燃焼装置は、内部に廃棄物を収納する収納部を有する本体と、前記収納部の下方から前記廃棄物を供給する供給手段と、前記本体内に垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が前記収納部内に位置する回転体と、この回転体の前記収納部に臨む外側に設けられた複数の開口部と、前記回転体の内部に設けられると共に、前記複数の開口部に連通する空気通路と、この空気通路内に空気を供給する空気供給手段と、前記回転体に取り付けられ、前記収納部に収納された前記廃棄物の上面からの燃焼による燃焼カスを前記収納部から下方へ落とす排出回転羽根と、前記本体内に設けられ、前記排出回転羽根により前記収納部から下方へ落とされた前記燃焼カスを下方へ導く通路と、この通路を介して導かれた前記燃焼カスを前記本体の外へ排出する排出通路とを備え、前記排出回転羽根は、前記収納部の上端縁より上方にあって前記収納部の上端縁の外側に、前記通路の上面の開口部が位置しているものである。
【発明の効果】
【0019】
請求項1記載の廃棄物の燃焼装置によれば、内部に廃棄物を収納する収納部を有する本体と、前記収納部の下方から前記廃棄物を供給する供給手段と、前記本体に垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が前記収納部内に位置する回転体と、この回転体の前記収納部に臨む外側に設けられた複数の開口部と、この回転体の内部に設けられると共に、前記複数の開口部に連通する空気通路と、この空気通路内に空気を供給する空気供給手段とを備え、前記回転体に取り付けられ、前記収納部に収納された前記廃棄物の上面からの燃焼による燃焼カスを前記収納部から下方へ落とす排出回転羽根と、前記本体内に設けられ、前記排出回転羽根により前記収納部から下方へ導かれた前記燃焼カスを受け入れ、導く通路と、この通路を介して導かれた前記燃焼カスを前記本体の外へ排出する排出通路とを備えているため、つまり、収納部に下方から逐次供給する廃棄物を前記廃棄物の上面から燃焼する廃棄物の燃焼装置であって、前記上面からの燃焼による燃焼カスを排出回転羽根で前記収納部から前記収納部の外へ排出して、廃棄物を連続的に燃焼させることができ、排出回転羽根に目詰まり防止部材を接続し、この目詰まり防止部材を通路内に位置させるため、通路内へ燃焼カスが詰まるのを防ぐことができる。
【0021】
また、請求項記載の廃棄物の燃焼方法によれば、収納部に下方から逐次供給する廃棄物を前記廃棄物の上面から燃焼する廃棄物の燃焼方法であって、前記上面からの燃焼による燃焼カスを排出回転羽根で前記収納部から前記収納部の外へ排出するため、廃棄物を連続的に燃焼させることができ、排出回転羽根に目詰まり防止部材を接続し、この目詰まり防止部材を通路内に位置させるため、通路内へ燃焼カスが詰まるのを防ぐことができる。
【0024】
また、請求項の廃棄物の燃焼装置によれば、通路は、上面が開口すると共に、収納部と該収納部の外側を覆う覆い部材との間に形成された隙間であり、前記通路の出口側は前記通路の入口側に比べ、勾配が緩やかに形成されているため、燃焼カスが通路の出口側で詰まるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、本発明の一実施例の廃棄物の燃焼装置(籾殻の燃焼装置)を組み込んだ装置の概略的正面一部断面図である。
図2図2は、図1の概略的平面図である。
図3図3は、図1の一部である廃棄物の燃焼装置(籾殻の燃焼装置)の概略的正面一部断面図である。
図4図4は、図3の概略的平面図である。
図5図5(a)(b)(c)は、図3の排出回転羽根、目詰まり防止部材の作用を説明するための概略的断面図である。
図6図6は、図1と異なる他の実施例の概略的正面一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の一実施例の廃棄物の燃焼装置及び廃棄物の燃焼方法を図面(図1乃至図5)を参照して説明する。
【0027】
図3に示すFは廃棄物の燃焼装置(例えば、籾殻の燃焼装置)で、廃棄物の燃焼装置(例えば、籾殻の燃焼装置)Fは、内部に廃棄物(例えば、籾殻)10を収納する収納部11を有する本体1を備えている。廃棄物10は、籾殻以外に、剪定枝を粉砕したもの、枯れ草を粉砕したもの、剪定枝及び枯れ草を粉砕したもの、家畜の糞尿を乾燥したもの等がある。
収納部11は、例えば、略逆円錐台形状をなし、上部が開放され、内壁面11aは耐火性を有している。
図2に示す2は、収納部11の下方から廃棄物(例えば、籾殻)を供給する供給手段で、供給手段2は、例えば、ホッパー3内の廃棄物(例えば、籾殻)をスクリューコンベヤー21で、接続通路22を介して収納部11の下方から廃棄物(例えば、籾殻)を供給する。
接続通路22は、ホッパー3と収納部11の下方を接続するもので、内部にスクリューコンベヤー21が設けられている。
【0028】
また、図3に示す4は、本体1内を垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が収納部11内に位置する回転体で、回転体4は、ギヤ−モータ40により駆動されるチェーン41により回転するスプロケット42によって回転するようになっている。
回転体4の収納部11に臨む外側に複数の開口部4aが設けられ、回転体4の内部には空気通路43が設けられ、空気通路43は複数の開口部4aに連通するようになっている。
また、図3に示す44は空気通路43内に空気を供給する空気供給手段で、例えば、空気を吸引ファンによって空気通路43内に供給している。44Aはエアーチャンバーで、エアーチャンバー44Aを介して空気を回転体4内の空気通路43内に導くようにしている。また、空気供給手段44による送風通路Pは、中途で分岐し、送風通路P1はエアーチャンバー44A内へ、送風通路P2は収納部11内へ、それぞれ導かれるようになっている。また、図3に示す50は、収納部11を支持する支持部材である。なお、図5においては、送風通路P2、支持部材50は、省略している。
【0029】
また、図3に示す5は、回転体4に取り付けられ、収納部11に収納された廃棄物(例えば、籾殻)の上面からの燃焼による燃焼カスを収納部11から下方へ落とす排出回転羽根で、排出回転羽根5は、例えば、図4に示すように、複数設けられ、ゆっくりと、例えば、1分間に3〜4回程度、回転している。
また、図3に示す6は、本体1内に設けられ、排出回転羽根5により収納部11から下方へ落とされた燃焼カスを下方へ導く通路で、通路6は、収納部11の外側に設けられ、通路6の上端面は開放している。そして、通路6内には、目詰まり防止部材7が位置し、目詰まり防止部材(例えば、チェーン、棒状部材等)7は、排出回転羽根5に接続され、排出回転羽根5の回転により回転して、通路6内へ燃焼カスが詰まるのを防ぐようにしている。
【0030】
また、図2に示す8は、通路6を介して導かれた燃焼カス(廃棄物が籾殻の場合、籾殻を低温で完全燃焼して生じる燃焼カスは、非晶質で溶解性が高く、重金属など有害物質をほとんど含まず、ケイ酸質肥料となる。)を本体1の外へ排出する排出通路で、排出通路8内には、スクリューコンベヤー81が設けられ、燃焼カスは排出通路8に設けられた
排出口80を介して排出通路8内に取り入れられ、スクリューコンベヤー81によって、本体1の外へと排出するようになっている。
100はクリンカー(焼塊)を本体1の外へ排出するクリンカー排出通路で、クリンカー排出通路100内には、スクリューコンベヤー101が設けられている。100aは、クリンカー排出通路100の排出口である。
図3に示す102は、バーナーで、バーナー102は、廃棄物(例えば、籾殻)10を着火するもので、着火後は、通路103を介して燃焼している廃棄物(例えば、籾殻)10へ空気を送るようにしている。
なお、本体1内の燃焼ガスは、第1の排気ダクト91、ボイラ92、第2の排気ダクト93、サイクロン94、第3の排気ダクト95を介して外気へ放出するようにしている。
【0031】
従って、廃棄物の燃焼装置(籾殻の燃焼装置)F[廃棄物の燃焼方法、籾殻の燃焼方法]によれば、内部に籾殻を収納する収納部11を有する本体1と、収納部11の下方から廃棄物(例えば、籾殻)10を供給する供給手段2と、本体1内に垂下するように回転自在に取り付けられ、先端が収納部11内に位置する回転体4と、この回転体4の収納部11に臨む外側に設けられた複数の開口部4aと、この回転体4の内部に設けられると共に、複数の開口部4aに連通する空気通路43と、この空気通路43内に空気を供給する空気供給手段44とを備え、回転体4に取り付けられ、収納部11に収納された廃棄物(例えば、籾殻)10の上面からの燃焼による燃焼カスを収納部11から下方へ落とす排出回転羽根5と、本体1内に設けられ、排出回転羽根5により収納部11から下方へ落とされた前記燃焼カスを下方へ導く通路6と、この通路6を介して導かれた前記燃焼カスを本体1の外へ排出する排出通路8とを備えているため、つまり、収納部11に下方から逐次供給する廃棄物(例えば、籾殻)10を廃棄物(例えば、籾殻)10の上面から燃焼する廃棄物(例えば、籾殻)10の燃焼装置Fであって、前記上面からの燃焼による燃焼カスを排出回転羽根5で収納部11から収納部11の外へ排出して、廃棄物(例えば、籾殻)10を連続的に燃焼させることができる。
【0032】
なお、上述した実施例においては、通路6内に目詰まり防止部材7(図5参照)を位置させて、燃焼カスが通路6内で詰まるのを防ぐようにしたが、本願発明にあっては、これに限らず、図6に示すようにしても良い。
即ち、通路6は、上面が開口すると共に、収納部11と該収納部11の外側を覆う覆い部材6’との間に形成された隙間であり、回転体4に連通するように空気吐出パイプ7Aが取り付けられ、空気吐出パイプ7Aの先端が通路6内に臨むように位置させるようにする。
その結果、空気吐出パイプ7Aの先端からの空気圧(空気は、回転体4内の空気通路43、排出回転羽根5の通路51を通って空気吐出パイプ7Aに導かれる。)により、燃焼カスが通路6内で詰まるのを防ぐことができる。
また、図6に示すように、通路6の出口側(出口側の角度をX)は通路6の入口側(入口側の角度をY)に比べ、勾配が緩やかに形成されて(X>Y)、燃焼カスが通路6の出口側から搬出通路80に導かれるようにしても良い。
その結果、燃焼カスが通路6の出口側で詰まるのを防ぐことができる。
なお、図6においても、上述の実施例と同様、収納部11の下方から廃棄物(例えば、籾殻)10を供給する供給手段2により接続通路22を介して収納部11の下方から廃棄物(例えば、籾殻)10を供給し、本体1内の燃焼ガスは、第1の排気ダクト91、ボイラ92、第2の排気ダクト93、サイクロン94、第3の排気ダクト95を介して外気へ放出するようにしている。図6においては、供給手段2、ホッパー3、スクリューコンベヤー21、接続通路22、第1の排気ダクト91、ボイラ92、第2の排気ダクト93、サイクロン94、第3の排気ダクト95を省略している。
【符号の説明】
【0033】
F 廃棄物の燃焼装置(籾殻の燃焼装置)
1 本体
2 供給手段
4 回転体
5 排出回転羽根
6 通路
8 排出通路
10 廃棄物(籾殻)
4a 開口部
11 収納部
43 空気通路
44 空気供給手段
【要約】      (修正有)
【課題】籾殻を連続的に燃焼させることができる燃焼装置を提供する。
【解決手段】籾殻の燃焼装置Fは,内部に籾殻10を収納する収納部11を有する本体1と、収納部11の下方から籾殻10を供給する供給手段と、本体1内に垂下するように回転自在に取り付けられ先端が収納部11内に位置する回転体4と、この回転体4の収納部11に臨む外側に設けられた複数の開口部4aと、この回転体4の内部に設けられると共に複数の開口部4aに連通する空気通路43と、この空気通路43内に空気を供給する空気供給手段44とを備え、回転体4に取り付けられ収納部11に収納された籾殻10の上面からの燃焼による燃焼カスを収納部11から下方へ落とす排出回転羽根5と、本体1内に設けられ排出回転羽根5により収納部11から下方へ落とされた前記燃焼カスを下方へ導く通路6と、この通路6を介して導かれた前記燃焼カスを本体1の外へ排出する排出通路とを備える。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6