(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード等の光半導体の封止用またはリフレクタ用の樹脂組成物として、エポキシ樹脂組成物が用いられている。そのエポキシ樹脂組成物の製法として、生産効率よく連続して生産する製法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この製法は、
図2に示す混練装置を用いる。すなわち、この混練装置は、加熱手段H
1 を設けた第1ニーダーN
1 と、冷却手段C
1 を設けた第2ニーダーN
2 とが連続して直列に接続され、各ニーダーN
1 ,N
2 の上流部に供給口11,12が形成され、上記第2ニーダーN
2 の下流部に排出口13が形成されている。そして、粉状のエポキシ樹脂と液状の硬化剤とを予め混合したものを、第1ニーダーN
1 の供給口11から供給し、その混合物を加熱手段H
1 により加熱しながら、第1ニーダーN
1 の混練用スクリューS
1 により混練する。この加熱混練により、上記混合物が均一に混練されるようになっている。そして、その混練物を第2ニーダーN
2 に送り込む。つづいて、第2ニーダーN
2 の供給口12から、粉状の硬化促進剤を供給し、上記混練物と硬化促進剤とを、冷却手段C
1 により冷却しながら、第2ニーダーN
2 の混練用スクリューS
2 により混練する。この冷却混練により、エポキシ樹脂と液硬化剤との反応を抑制しながら、それらの混練物に硬化促進剤が充分かつ均一に混練されるようになっている。つづいて、その混練物(エポキシ樹脂組成物)を排出口13から排出する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のエポキシ樹脂組成物の製法では、粉状のエポキシ樹脂と液状の硬化剤とを、第1ニーダーN
1 の供給口11への供給に先立って、予め混合している。その理由は、粉状材料(エポキシ樹脂)と液状材料(硬化剤)とを、ニーダーで単に混練すると、両者を均一に分散させることができず、反応むら,灰分ずれが起こり、品質が安定しないからである。しかも、上記第1ニーダーN
1 の供給口11への供給に先立つ、粉状のエポキシ樹脂と液状の硬化剤との混合は、撹拌釜等を用いて所定量ごとに混合するバッチ式となっている。
【0005】
すなわち、従来のエポキシ樹脂組成物の製法では、第1ニーダーN
1 の供給口11に、粉状のエポキシ樹脂と液状の硬化剤とを予め混合したものを供給した後は、連続して生産できるものの、その供給前の、粉状のエポキシ樹脂と液状の硬化剤とを混合する工程を含めると、連続した生産になっていない。連続した生産とするために連続混練すると、上記のように、製造されるエポキシ樹脂組成物の品質を安定させることができない。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ニーダーを用いて粉状材料と液状材料とを均一に混練することができ、連続混練により樹脂組成物を製造しても、その樹脂組成物の品質を安定させることができる混練装置の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明の混練装置は、
エポキシ樹脂組成物用の混練装置であって、第1供給口とそれよりも下流側の第2供給口とを有するニーダーと、上記第1供給口に接続され、ニーダー内に粉状材料を供給する粉状材料供給手段と、上記第2供給口に接続され、ニーダー内の圧力よりも高い圧力でニーダー内に液状材料を供給する液状材料供給手段と、上記第1供給口と上記第2供給口との間に設けられ、上記第1供給口から供給された粉状材料を溶融させない温度に維持する低温維持手段と、上記第2供給口から所定の下流部までの間に設けられ、上記第2供給口の部分まで送り込まれた粉状材料を溶融するために加熱する加熱手段と、その加熱手段から下流側に設けられ、上記加熱手段により加熱された混練物を冷却する冷却手段とを備えているという構成をとる。
【0008】
本発明者らは、所期の目的を達成すべく、第1供給口とそれよりも下流側の第2供給口とを有するニーダーを用い、樹脂組成物の製造に必要な粉状材料と液状材料との、ニーダーへの供給方法等について、研究を重ねた。その結果、つぎのような第1〜第3工程を経るとよいことを突き止めた。すなわち、第1工程として、上記第1供給口からニーダー内に上記粉状材料を供給し、そのニーダーにより、上記粉状材料を溶融させない温度で、その粉状材料を上記第2供給口側に送り込む。その後、第2工程として、加熱により、上記粉状材料を溶融させるとともに、上記第2供給口から上記液状材料を、ニーダー内の圧力よりも高い圧力で供給し、上記粉状材料の溶融物と、上記液状材料とを混練する。つづいて、第3工程として、その混練物を、冷却しながらさらに混練する。このような第1〜第3工程を経ると、粉状材料と液状材料とをニーダーで均一に混練することが可能となり、上記のように連続混練しても、製造される樹脂組成物の品質が安定することを見出し、本発明に到達した。
【発明の効果】
【0009】
本発明の混練装置は、
エポキシ樹脂組成物用の混練装置であり、第1供給口とそれよりも下流側の第2供給口とを有するニーダーにおいて、第1供給口に、粉状材料供給手段が接続され、上記第1供給口と上記第2供給口との間に、低温維持手段が設けられ、その間を、その低温維持手段により、上記第1供給口から供給された粉状材料を溶融させない温度に維持するようになっている。そのため、上記粉状材料を均一に分散させることができ、ニーダーの末端では、製造された樹脂組成物を定量的に排出し易くすることができる。第1供給口から供給する粉状材料が複数の場合でも、第2供給口側に送り込まれるまでに、充分に均一に混合することができる。また、上記第2供給口から所定の下流部までの間に、加熱手段が設けられ、その加熱手段により、上記第2供給口の部分まで送り込まれた粉状材料を溶融するようになっている。それとともに、上記第2供給口に、液状材料供給手段が接続され、その液状材料供給手段により、ニーダー内の圧力よりも高い圧力でニーダー内に液状材料を供給するようになっている。それらのため、上記粉状材料の溶融物は、上記高圧供給される液状材料となじみ易くなり、ニーダーにより、両者を均一に混練することができる。さらに、上記加熱手段から下流側では、その混練物をさらに混練するが、冷却手段が設けられ、その冷却手段により冷却しながら混練するようになっている。そのため、その混練物自体の反応を抑制することができ、その状態で、目的の
エポキシ樹脂樹脂組成物を得ることができる。本発明の混練装置は、上記のように構成されているため、粉状材料と液状材料とをニーダーで均一に混練することができ、上記のように連続混練しても、製造される
エポキシ樹脂樹脂組成物の品質を安定させることができる。
【0010】
特に、上記液状材料
供給手段が、
液状材料である硬化剤
を供給する手段であり、上記粉状材料
供給手段が、
粉状材料である、エポキシ樹脂,充填材,酸化防止剤,および硬化促進剤
を供給する手段である場合には、品質が安定したエポキシ樹脂組成物を製造することができる。
【0011】
さらに、上記低温維持手段
が、設定温度
を5〜50℃の範囲内
とする手段であり、上記加熱手段
が、設定温度
を100〜170℃の範囲内
とする手段であり、上記冷却手段
が、設定温度
を20〜85℃の範囲内
とする手段である場合には、品質がより安定したエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0014】
図1は、本発明の混練装置の一実施の形態を模式的に示す説明図である。この実施の形態の混練装置は、上流部(
図1の左部)に第1供給口1が形成され、中流部(
図1の中央部)に第2供給口2が形成され、下流部(
図1の右部)に排出口3が形成されているニーダーNにおいて、上記第1供給口1に、粉体供給手段(粉状材料供給手段)Fが接続され、上記第2供給口2に、加圧注入手段(液状材料供給手段)Pが接続されている。さらに、上記第1供給口1と上記第2供給口2との間に、低温維持手段Lが設けられ、上記第2供給口2から所定の下流部までの間に、加熱手段Hが設けられ、その加熱手段Hから下流側に、冷却手段Cが設けられている。
【0015】
より詳しく説明すると、上記ニーダーNとしては、例えば、平行な2軸の混練用スクリューSを有するものが用いられる。なお、
図1では、上記2軸の混練用スクリューSが重なっているため、1軸の混練用スクリューSのみが図示されている。
【0016】
上記粉体供給手段Fとしては、例えば、一般的にニーダー等に用いられている粉体供給機が用いられる。
【0017】
上記加圧注入手段Pとしては、例えば、加圧注入ポンプ等が用いられる。
【0018】
上記低温維持手段Lとしては、例えば、ウォータージャケット式の冷却循環装置等が用いられる。そして、上記第1供給口1からニーダーN内に供給された粉状材料は、上記第2供給口2側に送り込まれるまでの間、上記低温維持手段Lにより、高温になって溶融しないようになっており、その間、粉状を維持することができる。
【0019】
上記加熱手段Hとしては、例えば、電気式ヒータ等が用いられる。そして、上記第2供給口2の部分まで送り込まれた粉状材料は、上記加熱手段Hにより、溶融されるようになっている。
【0020】
上記冷却手段Cとしては、例えば、ウォータージャケット式の冷却循環装置等が用いられる。そして、上流側で加熱混練された混練物は、上記冷却手段Cにより、冷却されるようになっている。
【0021】
つぎに、上記混練装置を用いて
、エポキシ樹脂組成物を製造する方法について説明する。
【0022】
まず、粉状材料として、エポキシ樹脂,充填材,酸化防止剤,および硬化促進剤を準備し、上記粉体供給手段Fにセットする。また、液状材料として、硬化剤を準備し、上記加圧注入手段Pにセットする。
【0023】
ついで、所定の一定量の粉状材料を、上記粉体供給手段Fから上記第1供給口1を通してニーダーN内に連続して供給し、そのニーダーNの上記混練用スクリューSにより、混合しながら、上記第2供給口2側に送り込む。この、第1供給口1から第2供給口2までの間には、上記低温維持手段Lが設けられているため、上記粉状材料は溶融せず、粉状を維持する。それにより、上記エポキシ樹脂,充填材等の複数の粉状材料は、均一に混合され、塊になることなく均一に分散される。なお、上記粉体供給手段Fからの粉状材料の供給量精度は、灰分ずれ等の組成比のずれの発生を防止する観点から、設定値の3%以内であることが好ましい。また、上記低温維持手段Lにより設定される温度は、上記粉状材料を溶融させないようにする観点から、5〜50℃の範囲内であることが好ましい。
【0024】
つぎに、上記第2供給口2の部分まで送り込まれた上記粉状材料を、上記加熱手段Hにより、溶融する。それとともに、所定の一定量の液状材料(硬化剤)を、上記加圧注入手段Pから上記第2供給口2を通してニーダーN内に連続して供給する。このときの供給圧力は、ニーダーN内の圧力よりも高く設定される。例えば0.05〜1.5MPa、好ましくは0.1〜1.3MPa、より好ましくは0.15〜1.0MPaである。そして、上記粉状材料の溶融物と上記液状材料とが、ニーダーNの上記混練用スクリューSにより、混練される。この工程では、上記粉状材料が溶融しているため、上記高圧供給された液状材料となじみ易くなり、両者を均一に混練することができる。なお、上記加圧注入手段Pからの液状材料の供給量精度は、灰分ずれ等の組成比のずれの発生を防止する観点から、設定値の1.5%以内であることが好ましい。また、上記加熱手段Hにより設定される温度は、上記粉状材料を溶融させる観点から、100〜170℃の範囲内であることが好ましい。
【0025】
その後、上記粉状材料の溶融物と上記液状材料との混練物を、上記冷却手段Cにより冷却しながら、ニーダーNの上記混練用スクリューSにより、さらに混練して、エポキシ樹脂組成物を製造し、上記排出口3から連続して排出する。上記冷却手段Cによる冷却は、上記混練物自体の反応を抑制するためであり、その観点から、設定される冷却温度は、20〜85℃の範囲内であることが好ましい。また、前記第1供給口1から第2供給口2までの工程で、粉状材料が塊になることなく均一に分散されることから、上記排出口3から排出されるエポキシ樹脂組成物の量は、略一定になっている。以上のような連続混練により、品質が安定したエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
【0026】
ここで、上記粉状材料(エポキシ樹脂,充填材,酸化防止剤,硬化促進剤)および液状材料(硬化剤)について、詳しく説明する。
【0027】
上記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、ヒダントイン型エポキシ樹脂等の含窒素環エポキシ樹脂、水添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、低吸水率硬化体タイプの主流であるビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロ環型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。これらエポキシ樹脂の中でも、透明性、耐変色性に優れるという点から、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートを単独でもしくは併せて用いることが好ましい。
【0028】
また、上記エポキシ樹脂の平均エポキシ当量は、90〜1000のものが好ましい。エポキシ当量が小さすぎると、樹脂組成物硬化体が脆くなる場合があり、エポキシ当量が大きすぎると、樹脂組成物硬化体のガラス転移温度(Tg)が低くなる傾向がみられるからである。
【0029】
上記充填材としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、鉛白、カオリン、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、石英ガラス粉末、タルク、溶融シリカ粉末や結晶性シリカ粉末等のシリカ粉末、アルミナ粉末、窒化アルミニウム粉末、窒化ケイ素粉末等等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、優れた白色度、光反射性が大きく隠蔽力と着色力、高度な分散性、優れた耐候性、極めて優れた化学安定性等の観点からは、酸化チタンを用いることが好ましく、なかでも、流動性および遮光性という観点から、平均粒径が0.05〜1.0μmのものを用いることが好ましい。特に好ましくは、光反射性という点から、0.08〜0.5μmである。また、線膨張係数の低減等の観点からは、シリカ粉末を用いることが好ましく、特に高充填性および高流動性という観点から、球状溶融シリカ粉末を用いることが好ましい。そのなかでも、平均粒径5〜60μmの範囲、特に好ましくは平均粒径15〜45μmの範囲のものを用いることが好ましい。上記平均粒径は、例えば、レーザー回折散乱式粒度分布計を用いて測定することができる。
【0030】
上記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系化合物、アミン系化合物、有機硫黄系化合物、ホスフィン系化合物等の酸化防止剤があげられる。なお、必要に応じて、変性剤(例えば、グリコール類、シリコーン類、アルコール類等)、脱泡剤(例えば、シリコーン系等)を用いてもよい。
【0031】
上記硬化促進剤としては、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、トリ−2,4,6−ジメチルアミノメチルフェノール等の3級アミン類、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホスホニウムジメチルホスフェート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロンジチオエート等のリン化合物、4級アンモニウム塩、有機金属塩類、およびこれらの誘導体等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これら硬化促進剤の中では、3級アミン類、イミダゾール類、リン化合物を用いることが好ましい。その中でも、着色度が少なく、透明で強靱な硬化体を得るためには、リン化合物を用いることが特に好ましい。
【0032】
上記硬化促進剤の含有量は、上記エポキシ樹脂に対して0.01〜8.0重量%に設定することが好ましく、より好ましくは0.1〜3.0重量%である。すなわち、硬化促進剤の含有量が少なすぎると、充分な硬化促進効果を得られない場合があり、また硬化促進剤の含有量が多すぎると、得られる硬化体に変色がみられる傾向があるからである。
【0033】
上記硬化剤としては、酸無水物系の液状のものが用いられ、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なお、最終的に液状であればよく、液状のものに固形状のものを溶解したものを用いてもよい。
【0034】
なお、上記実施の形態では、ニーダーNとして、
図1のような、混練用スクリューSが1対のものを用いたが、連続して混練することができれば、
図2のように、2対の混練用スクリューS
1 ,S
2 が直列に配置されたものを用いてもよい。また、上記実施の形態では、混練用スクリューSを2軸としたが、1軸でもよいし、3軸以上でもよい。
【0035】
また、上記実施の形態では、エポキシ樹脂組成物を製造したが、
参考形態として、他の樹脂組成物でもよい。
【0036】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。但し、本発明は、実施例に限定されるわけではない。
【実施例】
【0037】
粉状のエポキシ樹脂として、トリグリシジルイソシアヌレートを1000g、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレートを50g準備した。
【0038】
粉状の充填剤として、酸化チタン(ルチル型、平均粒径0.21μm)を4000g、シリカ(球状溶融、平均粒径23μm)を15000g準備した。
【0039】
粉状の酸化防止剤として、ブチルヒドロキシトルエンを15g準備した。
【0040】
粉状の硬化促進剤として、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロンジチオエートを10g準備した。
【0041】
液状の硬化剤として、新日本理化社製、リカシッドMH−700〔70%(4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸)+30%(ヘキサヒドロ無水フタル酸)〕を1320g準備した。
【0042】
〔実施例〕
図1に示す混練装置を用い、上記実施の形態と同様にして、上記粉状材料および液状材料から、エポキシ樹脂組成物を製造した。このとき、低温維持手段による設定温度を25℃、加熱手段による設定温度を150℃、冷却手段による設定温度を80℃とした。また、粉体供給手段からの上記粉状材料の供給量を、1時間あたり25kg(精度±3.0%)に設定した。さらに、加圧注入手段からの上記液状材料の供給量を、1時間あたり1678g(精度±1.5%)、その注入圧力
(供給圧力)を0.2MPa(精度0.1〜0.5MPa)に設定した。
【0043】
〔比較例1〕
上記実施例において、混練装置として、液状材料の供給口を、第1供給口と同じ上流位置に移動したものを用いた。それ以外は、上記実施例と同様とした。
【0044】
〔比較例2〕
上記実施例において、混練装置として、液状材料の供給口を、第1供給口と第2供給口との間の上流位置に移動したものを用いた。それ以外は、上記実施例と同様とした。
【0045】
〔比較例3〕
上記実施例において、混練装置として、液状材料の供給口を、冷却手段に対応する下流位置に移動したものを用いた。それ以外は、上記実施例と同様とした。
【0046】
〔比較例4〕
上記実施例において、混練装置として、加圧注入手段を備えていないものを用い、加圧することなく、液状材料を第2供給口から供給した。それ以外は、上記実施例と同様とした。
【0047】
〔比較例5〕
上記比較例1において、混練装置として、加圧注入手段を備えていないものを用い、加圧することなく、液状材料を供給した。それ以外は、上記比較例1と同様とした。
【0048】
〔エポキシ樹脂組成物の状態の検査〕
上記実施例および比較例1〜5で製造されたエポキシ樹脂組成物の状態を目視にて検査した。その結果、実施例では、灰分ずれのない高品質のものが得られた。それに対し、比較例1では、液状材料の供給口が第1供給口と同じ上流位置であるため、加圧供給した液状材料の圧力が、第1供給口から逃げ、充分に混練できなかった。比較例2では、粉状材料が溶融されない状態で液状材料が供給されたため、スラリー状になった。比較例3では、粉状材料の溶融物が冷却された状態で液状材料が供給されたため、充分に均一に混合することができなかった。比較例4では、液状材料を加圧することなく供給したため、液状材料がニーダー内の圧力に押されて逆流し、粉状材料の溶融物と液状材料とが混練できなかった。比較例5では、液状材料の供給口が第1供給口と同じ上流位置であり、液状材料が、粉状材料と充分に混ざらず、ニーダー内に溜まり、灰分ずれが起こった。
【0049】
上記の結果から、実施例の混練装置を用い、粉状材料と液状材料とをニーダー内に供給し、連続混練すると、得られるエポキシ樹脂組成物は、高品質になることがわかる。