特許第6206892号(P6206892)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6206892仲介支援サーバ、仲介支援システム、仲介支援方法及び仲介支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6206892
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】仲介支援サーバ、仲介支援システム、仲介支援方法及び仲介支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20170925BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20170925BHJP
【FI】
   G06Q30/06 312
   G06Q10/02
【請求項の数】9
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2016-238764(P2016-238764)
(22)【出願日】2016年12月8日
【審査請求日】2017年2月23日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 出願人のウェブサイト(https://cansell.jp/)において、平成28年8月29日より公開しました。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516050094
【氏名又は名称】Cansell株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167667
【弁理士】
【氏名又は名称】安高 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100208395
【弁理士】
【氏名又は名称】北畠 健二
(72)【発明者】
【氏名】山下 恭平
【審査官】 松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−201854(JP,A)
【文献】 特開2009−265744(JP,A)
【文献】 特開2003−308446(JP,A)
【文献】 特開2004−038636(JP,A)
【文献】 特開2003−006366(JP,A)
【文献】 特開2002−099655(JP,A)
【文献】 特開2000−123095(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0143193(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発行者が発行する予約権利に関する予約権利情報を管理する仲介支援サーバであって、
料金支払い方法に関する情報を含む出品者からの譲渡を希望する前記予約権利情報を受信する通信部と、
前記予約権利情報を記憶する記憶部と、
前記予約権利情報が適正であるかどうかを判別し、適正であると判別された結果、前記予約権利情報から出品リストを生成し前記記憶部に記憶する制御部とを備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記出品リストの配信を受けた購入希望者からの前記予約権利の購入希望情報を受信した場合、前記予約権利情報に基づき予約時に前記発行者へ予約に係る金額の支払い手続きが行われているか行われていないかを判別し、
前記判別の結果、支払い手続きが行われている場合、前記出品者に対して前記予約権利情報に含まれる販売希望金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成し、
前記判別の結果、支払い手続きが行われていない場合、前記発行者に対して前記予約に係る金額の支払いを行うための情報を生成し、前記予約に係る金額から前記販売希望金額を引いた金額に所定金額を加えた金額の支払い要求の通知を前記出品者へ行い、
さらに、前記出品者に対して前記購入希望情報に基づく情報を送信し、前記発行者に対して前記購入希望情報に基づく名義変更要求をするための情報を生成する仲介支援サーバ。
【請求項2】
前記制御部は、前記購入希望情報を受信の有無にかかわらず、前記出品者に対しての前記予約権利情報に含まれる販売希望金額に基づく金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成する請求項1に記載の仲介支援サーバ。
【請求項3】
前記制御部は、前記購入希望者からの要求に基づき予約権利の出品可能性のある前記発行者の情報が前記出品リストに含まれることとなった場合、前記購入希望者に対して、前記出品可能性のある発行者の情報を含む情報の送信を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の仲介支援サーバ。
【請求項4】
前記記憶部は、前記発行者が名義変更を受け付けるかどうかの発行者情報を有し、前記制御部は、前記発行者情報に基づき前記予約権利情報が適正であるかどうかの判別を行う請求項1乃至3のいずれか一項に記載の仲介支援サーバ。
【請求項5】
前記予約権利は、宿泊施設に関する予約権利であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の仲介支援サーバ。
【請求項6】
発行者が発行する予約権利に関する予約権利情報を管理する仲介支援システムであって、
仲介支援サーバは、料金支払い方法に関する情報を含む出品者からの譲渡を希望する前記予約権利情報を受信し、前記予約権利情報を記憶し、前記予約権利情報が適正であるかどうかを判別し、適正であると判別された結果、前記予約権利情報から出品リストを生成し、記憶し、前記出品リストの配信を受けた購入希望者からの前記予約権利の購入希望情報を受信した場合、前記予約権利情報に基づき予約時に前記発行者へ予約に係る金額の支払い手続きが行われているか行われていないかを判別し、
前記判別の結果、支払い手続きが行われている場合、前記出品者に対して販売希望金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成し、
前記判別の結果、支払い手続きが行われていない場合、前記発行者に対して前記予約に係る金額の支払いを行うための情報を生成し、前記予約に係る金額から前記予約権利情報に含まれる前記販売希望金額を引いた金額に所定金額を加えた金額の支払い要求の通知を前記出品者へ行い、
さらに、前記出品者に対して前記購入希望情報に基づく情報を送信し、前記発行者に対して前記購入希望情報に基づく名義変更要求をするための情報を生成することを特徴とする仲介支援システム。
【請求項7】
発行者が発行する予約権利に関する予約権利情報を管理する仲介支援方法であって、
仲介支援サーバが、
料金支払い方法に関する情報を含む出品者からの譲渡を希望する前記予約権利情報を受信するステップと、
前記予約権利情報を記憶するステップと、
前記予約権利情報が適正であるかどうかを判別するステップと、
適正であると判別された結果、前記予約権利情報から出品リストを生成し、記憶するステップと、
前記出品リストの配信を受けた購入希望者からの前記予約権利の購入希望情報を受信した場合、前記予約権利情報に基づき予約時に前記発行者へ予約に係る金額の支払い手続きが行われているか行われていないかを判別するステップと、
前記支払い手続きの判別ステップの結果、支払い手続きが行われている場合、前記出品者に対して前記予約権利情報に含まれる販売希望金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成するステップと、
前記支払い手続きの判別ステップの結果、支払い手続きが行われていない場合、前記発行者に対して前記予約に係る金額の支払いを行うための情報を生成し、前記予約に係る金額から前記販売希望金額を引いた金額に所定金額を加えた金額の支払い要求の通知を前記出品者へ行うステップと、
さらに、前記出品者に対して前記購入希望情報に基づく情報を送信し、前記発行者に対して前記購入希望情報に基づく名義変更要求をするための情報を生成するステップとを有する仲介支援方法。
【請求項8】
発行者が発行する予約権利に関する予約権利情報を管理する仲介支援プログラムであって、
料金支払い方法に関する情報を含む出品者からの譲渡を希望する前記予約権利情報を受信するステップと、
前記予約権利情報を記憶するステップと、
前記予約権利情報が適正であるかどうかを判別するステップと、
適正であると判別された結果、前記予約権利情報から出品リストを生成し、記憶するステップと、
前記出品リストの配信を受けた購入希望者からの前記予約権利の購入希望情報を受信した場合、前記予約権利情報に基づき予約時に前記発行者へ予約に係る金額の支払い手続きが行われているか行われていないかを判別するステップと、
前記支払い手続きの判別ステップの結果、支払い手続きが行われている場合、前記出品者に対して前記予約権利情報に含まれる販売希望金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成するステップと、
前記支払い手続きの判別ステップの結果、支払い手続きが行われていない場合、前記発行者に対して前記予約に係る金額の支払いを行うための情報を生成し、前記予約に係る金額から前記販売希望金額を引いた金額に所定金額を加えた金額の支払い要求の通知を前記出品者へ行うステップと、
さらに、前記出品者に対して前記購入希望情報に基づく情報を送信し、前記発行者に対して前記購入希望情報に基づく名義変更要求をするための情報を生成するステップとを電子計算機に実行させる仲介支援プログラム。
【請求項9】
ネットワークを介して発行者が発行する予約権利情報を管理する管理サーバと接続され、料金支払い方法に関する情報を含む出品者が譲渡を希望する予約権利情報を管理する仲介支援サーバであって
前記管理サーバからの前記譲渡を希望する予約権利情報を受信する通信部と、
前記譲渡を希望する予約権利情報を記憶する記憶部と、
前記譲渡を希望する予約権利情報から出品リストを生成し前記記憶部に記憶する制御部とを備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記出品リストの配信を受けた購入希望者からの前記予約権利の購入希望情報を受信した場合、前記予約権利情報に基づき予約時に前記発行者へ前記予約に係る金額の支払い手続きが行われているか行われていないかを判別し、
前記判別の結果、支払い手続きが行われている場合、前記出品者に対して前記予約権利情報に含まれる販売希望金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成し、
前記判別の結果、支払い手続きが行われていない場合、前記発行者に対して前記予約に係る金額の支払いを行うための情報を生成し、前記予約に係る金額から前記販売希望金額を引いた金額に所定金額を加えた金額の支払い要求の通知を前記出品者へ行い、
前記管理サーバに対して前記購入希望者の名義情報を送信する仲介支援サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約権利の譲渡を行うための仲介を支援するための仲介支援サーバ、仲介支援システム、仲介支援方法及び仲介支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ITの発展にともない、スマートフォンや携帯情報端末装置やパソコン等を利用して、航空機や列車の座席等の予約が簡単にできるようになってきており、同様に、ホテルの客室の予約もできるようになったことで、ホテル利用者の利便性は著しく向上している。
【0003】
特許文献1では、予約のキャンセル時にキャンセル料金を確実に徴収しつつ、携帯電話や携帯情報端末装置やパソコン等からの客室の予約を受けることができる客室予約システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−208480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、予約者が、宿泊施設などの宿泊の予約を宿泊日に近づいてからキャンセルしようとした場合、宿泊をしないにもかかわらずキャンセル料金が発生することになる。また宿泊施設から見た場合、キャンセル料金が宿泊料金の満額に満たない場合、その差額分の収益の減少が発生し、また宿泊日に近いことから、キャンセルとなった予約枠が他の顧客に販売できない可能性がある等の問題が生じることがある。
【0006】
そのため、本発明では、上記問題を解決するために、権利を予約した者が、キャンセル料金を支払うことなく、予約権利を簡便に取引することを可能とする、仲介支援サーバ、仲介支援システム、仲介支援方法及び仲介支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発行者が発行する予約権利に関する予約権利情報を管理する仲介支援サーバであって、料金支払い方法に関する情報を含む出品者からの譲渡を希望する予約権利情報を受信する通信部と、予約権利情報を記憶する記憶部と、予約権利情報が適正であるかどうかを判別し、適正であると判別された結果、予約権利情報から出品リストを生成し記憶部に記憶する制御部とを備え、制御部は、記憶部に記憶されている出品リストの配信を受けた購入希望者からの予約権利の購入希望情報を受信した場合、予約権利情報に基づき予約時に発行者へ予約に係る金額の支払い手続きが行われているか行われていないかを判別し、判別の結果、支払い手続きが行われている場合、出品者に対して予約権利情報に含まれる販売希望金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成し、判別の結果、支払い手続きが行われていない場合、発行者に対して予約に係る金額の支払いを行うための情報を生成し、予約に係る金額から販売希望金額を引いた金額に所定金額を加えた金額の支払い要求の通知を出品者へ行い、さらに、出品者に対して購入希望情報に基づく情報を送信し、発行者に対して購入希望情報に基づく名義変更要求をするための情報を生成する仲介支援サーバである。
【0008】
また、発行者が発行する予約権利に関する予約権利情報を管理する仲介支援システムであって、仲介支援サーバは、料金支払い方法に関する情報を含む出品者からの譲渡を希望する予約権利情報を受信し、予約権利情報を記憶し、予約権利情報が適正であるかどうかを判別し、適正であると判別された結果、予約権利情報から出品リストを生成し記憶し、出品リストの配信を受けた購入希望者からの予約権利の購入希望情報を受信した場合、予約権利情報に基づき予約時に発行者へ予約に係る金額の支払い手続きが行われているか行われていないかを判別し、判別の結果、支払い手続きが行われている場合、出品者に対して販売希望金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成し、判別の結果、支払い手続きが行われていない場合、発行者に対して予約に係る金額の支払いを行うための情報を生成し、予約に係る金額から予約権利情報に含まれる販売希望金額を引いた金額に所定金額を加えた金額の支払い要求の通知を出品者へ行い、さらに、出品者に対して購入希望情報に基づく情報を送信し、発行者に対して購入希望情報に基づく名義変更要求をするための情報を生成する仲介支援システムである。
【0009】
また、発行者が発行する予約権利に関する予約権利情報を管理する仲介支援方法であって、仲介支援サーバが、料金支払い方法に関する情報を含む出品者からの譲渡を希望する予約権利情報を受信するステップと、予約権利情報を記憶するステップと、予約権利情報が適正であるかどうかを判別するステップと、適正であると判別された結果、予約権利情報から出品リストを生成し、記憶するステップと、出品リストの配信を受けた購入希望者からの予約権利の購入希望情報を受信した場合、予約権利情報に基づき予約時に発行者へ予約に係る金額の支払い手続きが行われているか行われていないかを判別するステップと、支払い手続きの判別ステップの結果、支払い手続きが行われている場合、出品者に対して予約権利情報に含まれる販売希望金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成するステップと、支払い手続きの判別ステップの結果、支払い手続きが行われていない場合、発行者に対して予約に係る金額の支払いを行うための情報を生成し、予約に係る金額から販売希望金額を引いた金額に所定金額を加えた金額の支払い要求の通知を出品者へ行うステップと、さらに、出品者に対して購入希望情報に基づく情報を送信し、発行者に対して購入希望情報に基づく名義変更要求をするための情報を生成するステップとを有する仲介支援方法である。
【0010】
また、発行者が発行する予約権利に関する予約権利情報を管理する仲介支援プログラムであって、料金支払い方法に関する情報を含む出品者からの譲渡を希望する予約権利情報を受信するステップと、予約権利情報を記憶するステップと、予約権利情報が適正であるかどうかを判別するステップと、適正であると判別された結果、予約権利情報から出品リストを生成し、記憶するステップと、出品リストの配信を受けた購入希望者からの予約権利の購入希望情報を受信した場合、予約権利情報に基づき予約時に発行者へ予約に係る金額の支払い手続きが行われているか行われていないかを判別するステップと、支払い手続きの判別ステップの結果、支払い手続きが行われている場合、出品者に対して予約権利情報に含まれる販売希望金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成するステップと、支払い手続きの判別ステップの結果、支払い手続きが行われていない場合、発行者に対して予約に係る金額の支払いを行うための情報を生成し、予約に係る金額から販売希望金額を引いた金額に所定金額を加えた金額の支払い要求の通知を出品者へ行うステップと、さらに、出品者に対して購入希望情報に基づく情報を送信し、発行者に対して購入希望情報に基づく名義変更要求をするための情報を生成するステップとを電子計算機に実行させる仲介支援プログラムである。
【0011】
また、ネットワークを介して発行者が発行する予約権利情報を管理する管理サーバと接続され、料金支払い方法に関する情報を含む出品者が譲渡を希望する予約権利情報を管理する仲介支援サーバであって、管理サーバからの譲渡を希望する予約権利情報を受信する通信部と、譲渡を希望する予約権利情報を記憶する記憶部と、譲渡を希望する予約権利情報から出品リストを生成し記憶部に記憶する制御部とを備え、制御部は、記憶部に記憶されている出品リストの配信を受けた購入希望者からの予約権利の購入希望情報を受信した場合、予約権利情報に基づき予約時に発行者へ予約に係る金額の支払い手続きが行われているか行われていないかを判別し、判別の結果、支払い手続きが行われている場合、出品者に対して予約権利情報に含まれる販売希望金額から所定金額を引いた金額の支払いを行うための情報を生成し、判別の結果、支払い手続きが行われていない場合、発行者に対して予約に係る金額の支払いを行うための情報を生成し、予約に係る金額から販売希望金額を引いた金額に所定金額を加えた金額の支払い要求の通知を出品者へ行い、管理サーバに対して購入希望者の名義情報を送信する仲介支援サーバである。
【発明の効果】
【0012】
上述の仲介支援サーバ、仲介支援システム、仲介支援方法及び仲介支援プログラムによれば、権利を予約した者が、キャンセル料金を支払うことなく、予約権利を簡便に取引することを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1から4の実施形態に係る仲介支援システムの構成を示す概略ブロック図である。
図2】第1の実施形態に係る仲介支援システムの動作について説明するためのフローチャートである。
図3】本発明の実施形態に係る出品リストについて説明するための図である。
図4】第2の実施形態に係る仲介支援システムの動作について説明するためのフローチャートである。
図5】第3の実施形態に係る仲介支援システムの動作について説明するためのフローチャートである。
図6】第4の実施形態に係る仲介支援システムの動作について説明するためのフローチャートである。
図7】第5の実施形態に係る仲介支援システムの動作について説明するためのフローチャートである。
図8】第6の実施形態に係る仲介支援システムの構成を示す概略ブロック図である。
図9】第6の実施形態に係る仲介支援システムの動作について説明するためのフローチャートである。
図10】第7の実施形態に係る端末装置の表示状態を説明するための図である。
図11】実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0015】
以下、本発明の実施形態は、例として、ホテルや旅館などの宿泊施設が発行する宿泊予約の権利(予約権利)の販売、購入について記載する。しかし、本発明は、宿泊施設に宿泊予約の権利に限られるものでなく、予約権利と名義情報が紐づけられる形態の権利であれば、飛行機の搭乗予約権利やツアー、アクティビティの参加予約権利にも適用することができる。
【0016】
宿泊施設等に対する予約料金や宿泊料金の支払い方法(料金支払い方法)は、様々な方法がある。様々な方法とは、宿泊施設によって異なり、まず、大きくは、宿泊予約時に支払い手続きが行われているか行われていないかに分けられる。支払い手続きとは、クレジットカード番号を宿泊施設等に対して登録することで、宿泊料金に相当するクレジットカードの与信枠を宿泊施設等が確保することをいい、実際の支払いの引落し等が完了していても構わない。支払い手続きが行われていない場合には、更に仲介業者が宿泊施設等に宿泊料金の支払い(銀行振込み等でも構わない)を行う場合と、宿泊施設に宿泊をする者が、宿泊施設において宿泊料金の支払いを行う場合に分けられる。また、出品者と仲介事業者の間で、予約権利の買い取りを行うかどうかを選択することもできる。本発明の実施形態は、料金の支払い方法の種類によって様々な形態をとり得るため、それぞれについて第1の実施形態から第6の実施形態において説明する。尚、各実施形態は独立して実施する必要はなく、適宜組み合わせて実施をしても構わない。また、予約権利情報に含まれる料金支払い方法に関する情報に基づいて、各方法を選択しても構わない。具体的には、予約権利の譲渡を希望する出品者が出品の際に入力する予約権利情報に含まれる料金支払い方法を仲介支援サーバが判別し、各実施形態の仲介支援方法のうちどの方法を選択するかを決定することができる。例えば、料金支払い方法が、出品者の宿泊予約時には支払い手続きを行わず、購入者が予約権利を購入した場合に出品者から仲介業者への料金の支払いを行い、仲介業者から宿泊施設に対して宿泊料金の支払いが行われる方法である場合には第1の実施形態の仲介支援方法を選択する。また、料金支払い方法が、出品者の宿泊予約時に支払い手続きを行っており、購入者(購入希望者)が予約権利を購入した場合に仲介業者から出品者への料金の支払いを行い、出品者から宿泊施設に対してクレジットカードの決済により宿泊料金の支払いが行われる方法である場合には第2の実施形態の仲介支援方法を選択する。また、料金支払い方法が、出品者の宿泊予約時には支払い手続きを行わず、購入者が予約権利を購入した場合に出品者から仲介業者への料金の支払いを行い、購入者から宿泊施設に対して宿泊時に宿泊料金を支払い、仲介業者から購入者へ料金の支払い(キャッシュバック)が行われる方法である場合には第3の実施形態の仲介支援方法を選択する。また、料金支払い方法が、出品者の宿泊予約時に支払い手続きを行っており、購入者による予約権利を購入の有無にかかわらず仲介業者から出品者への料金の支払いを行い、出品者から宿泊施設に対してクレジットカードの決済により宿泊料金の支払いが行われる方法である。すなわち、予約権利を出品者から仲介業者が買い取り保証を行う方法である場合には第4の実施形態の仲介支援方法を選択する。また、料金支払い方法が、出品者の宿泊予約時にクレジットカード番号を登録しておいて、出品者からの出品を仲介業者が審査承認した時点で出品者に料金の支払いを行い、出品者から宿泊施設に対してクレジットカードの決済により宿泊料金の支払いが行われる方法である。すなわち、予約権利を出品者から仲介業者が買い取りを行う方法である場合に第5の実施形態の仲介支援方法を選択する。また、料金支払い方法が、出品者がOTA(Online Travel Agent=オンラインの旅行代理店)に対して宿泊予約時に支払い手続きを行っており、購入者が予約権利を購入した場合に仲介業者から出品者への料金の支払いを行う。そして、出品者からOTAに対してクレジットカードの決済により料金の支払いが行われ、OTAから宿泊施設に対して宿泊料金の支払いが行われる方法である場合には、第6の実施形態の仲介支援方法を選択する。
【0017】
<構成>
まず、図1を用いて第1から5の実施形態における予約権利の譲渡を行うための情報を管理する仲介支援サーバ121を含む、仲介支援システム1の構成及びその概要について説明する。なお、図1は、本実施形態の仲介支援システム1のブロック図である。
【0018】
本実施形態の仲介支援システム1は、図1に示すように、端末装置111a〜111c(以下まとめて端末装置111とする)、仲介支援サーバ121と宿泊施設予約システム131a〜131c(以下まとめて宿泊施設予約システム131とする)とが、例えばインターネットやLAN等のネットワーク141に接続可能に構成されている。また仲介支援サーバを操作するためのシステム端末125が仲介支援サーバ121と接続されている。システム端末125はネットワーク141を介して仲介支援サーバ121に接続されていても構わない。
【0019】
端末装置111は、ユーザが使用するための装置である。ユーザは端末装置111を用いて、宿泊施設の予約を行ったり、宿泊施設の予約権利を売却したり、購入したりすることができる。すなわちユーザは、本システムにおける出品者であり購入者である。
【0020】
仲介支援サーバ121は、仲介業者が、ユーザが売却や購入を希望する宿泊予約の権利情報の管理を行うサーバである。仲介支援サーバ121は、通信部122と制御部123と記憶部124から構成される。また、仲介支援サーバは、仲介支援サーバ121の操作を行うためのシステム端末125が接続されている。システム端末125は、仲介支援サーバ121と直接接続されていてもよいし、ネットワーク141を介して接続されていても構わない。
【0021】
通信部122は、ネットワーク141を介して端末装置111と通信を行う通信インタフェースである。通信部122は、端末装置111からの予約権利の出品情報を受信したり、販売対象である予約権利情報の一覧リスト(出品リスト)をインターネット上に配信し、端末装置111から閲覧可能にする。また、端末装置111からの購入要求の送受信を行う。
【0022】
制御部123は、通信部122を介して受信した予約権利の出品情報を後述する記憶部124への記憶を行う。制御部123は、出品情報の内容の審査を行う。例えば、受信した出品情報の予約権利の日付が、既に過ぎた日付であるなど、販売に不適当である場合には、不適当であると判別を行う。また、仲介業者の職員に対しての、作業指示の生成を行う。作業指示は、具体的には、名義変更の指示や、料金の支払い等の作業についてであり、支払い金額等の情報が含まれる。制御部123は、作業指示を仲介端末サーバに接続されたシステム端末125に通信部122を介して発行し、システム端末125で表示されることにより、仲介業者の職員が作業指示の内容を認識することができる。
【0023】
記憶部124は、通信部122を介して受信した、予約権利の出品情報の記憶を行う。また予約権利の出品情報に基づいて、販売対象である予約権利情報の一覧の記憶を行う。また、記憶部124は、予約権利の出品を希望する者や、購入を希望する者の個人情報の記憶を行う。また、予約権利の対象である宿泊施設が宿泊者の名義変更を受け付けるかどうかの情報の記憶を行う。
【0024】
システム端末125は、仲介支援サーバ121の操作を行うための端末である。また、仲介支援サーバ121からの作業指示を表示するための端末である。システム端末125と仲介支援サーバ121は、1つの装置やプロセッサで構成されていてもよいし、複数の装置やプロセッサで構成されていてもよい。さらに、システム端末125と仲介支援サーバ121は、物理的に一体の装置として構成されていてもよい。
【0025】
宿泊施設予約システム131は、宿泊施設がユーザからの宿泊予約情報の管理を行うシステムである。宿泊予約情報は、宿泊者名、宿泊日、宿泊人数、食事の有無、料金情報等であり、各宿泊予約情報には予約番号が紐づけされて管理される。宿泊施設予約システム131は、端末装置111からの要求で宿泊予約の発行を行い、宿泊予約情報を端末装置111へと送信する。
【0026】
端末装置111は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、PDA、腕時計、スマートウォッチ等の情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワーク141を介して仲介支援サーバ121や宿泊施設予約システム131に接続可能な装置である。なお、端末装置111と仲介支援サーバ121や宿泊施設予約システム131間の通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0027】
また、端末装置111は、インストールされた専用のアプリケーションソフトウェアによって仲介支援サーバ121にアクセスしてもよい。また、仲介支援サーバ121が提供する動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して仲介支援サーバ121にアクセスしてもよい。
【0028】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について説明する。第1の実施形態は、出品者の宿泊予約時には出品者からの料金の支払いを行わず、購入者が予約権利を購入した場合に出品者から仲介業者への料金の支払いを行い、仲介業者から宿泊施設に対して宿泊料金の支払いが行われる方法である。
【0029】
<処理の流れ>
次に、本発明の第1の実施形態に係る仲介支援システム1の動作について、図2に示すフローチャートと、図3の出品リストを参照しながら説明する。また、図2は、端末装置111aを使用する出品者、宿泊施設予約システム131aを使用する宿泊施設、仲介支援サーバ121を使用する仲介業者、端末装置111bを使用する購入者の各動作の関連状態をフローチャートに示している。
【0030】
ステップS101において、出品者は、端末装置111aから、宿泊施設の宿泊施設予約システム131aに対して、ネットワーク141を介して宿泊施設の宿泊予約を行う。
【0031】
ステップS102において、宿泊施設は、宿泊施設予約システム131aから、出品者に対して、宿泊予約情報を送信する。宿泊予約情報には予約日、予約人数、予約番号等の情報が含まれる。
【0032】
ここで、出品者が予定の変更等により、宿泊予約をキャンセルせず転売したい事態が発生した場合について説明する。ステップS103において、出品者は、宿泊予約の予約権利を仲介業者に出品を行う。具体的には、出品者の端末装置111aから、ネットワーク141を介して、仲介業者の仲介支援サーバ121に対して、予約権利情報を送信する。予約権利情報は、予約権利に関する出品者個人を特定するための情報、予約番号、宿泊施設名、宿泊プラン、人数、出品期間、予約に係る金額A(宿泊の定価金額)、販売希望の金額B(販売希望金額)、料金支払い方法等の情報であり、出品者が入力する。その際に、出品者は、後述する仲介業者への支払いに対応するクレジットカード情報の登録をし、仲介業者はクレジットカード決済の与信枠を確保する。なお、出品者個人を特定するための情報は、出品者が都度入力する必要はなく、出品者が仲介業者に対して会員登録等を行うことにより、システムのログイン情報として仲介支援サーバ121の記憶部124が保持していても構わない。
【0033】
次に、ステップS104において、仲介業者は、出品された予約権利についての予約権利情報の審査を行う。具体的には、予約権利情報の内容、例えば予約の日付が既に過ぎていないか、又は、予約された宿泊施設が名義変更を受け付けるかどうか等について判断を行い、販売に不適切な場合はNGとしてステップS105に処理を進める。審査がOKである場合にはステップS107へ処理を進める。当該判断は、仲介支援サーバ121の制御部123が行っても構わないし、人が判断し、判断結果を仲介支援サーバ121に入力しても構わない。制御部123が判断を行う場合、記憶部124に記憶されている宿泊施設が名義変更を受け付けるかどうかの情報を参照する。
【0034】
ステップS105において、仲介業者は、出品された予約権利の審査結果がNGである旨を出品者に通知を行う。具体的には、仲介支援サーバ121は、出品者の使用する端末装置111aに対して審査結果NGの情報を送信する。
【0035】
ステップS106において、端末装置111aは、審査結果情報がNGかどうかを判別する。判別の結果、審査結果情報がNGの場合は、ステップS114へ処理を進める。審査結果情報がNGでない場合、すなわちOKである場合にはステップS113へ処理を進める。
【0036】
ステップS107において、仲介支援サーバ121の制御部123は、出品審査がOKとなった予約権利情報を記憶部124に記憶する。記憶された予約権利情報は、図3で示す出品リストとして構成され、ネットワーク141を介してWEB上で公開される。そのため、購入者は端末装置111bから出品リストの内容を確認することができる。
【0037】
図3は、WEBサイト上で表示される購入可能な宿泊施設の予約権利の出品リストを示す図である。出品リストは、各宿泊施設について、宿泊施設の写真と、宿泊施設の名称、購入可能な宿泊日、宿泊人数、出品者が設定した掲載終了日、そして、予約に係る金額A(宿泊の定価)、出品者が設定した販売希望の金額Bが掲載されている。そのため、購入者は、自分の希望する条件を出品リストから探すことができる。
【0038】
ステップS108において、購入者は、出品リストから希望する予約権利についての購入を行うことができる。具体的には、購入者が使用する端末装置111bから出品リストに出品されている予約権利を選択する。購入に際しては、金額Bを仲介業者に支払う。支払い方法は、現金でも振り込みでも、クレジットカードによる決済でも構わない。
【0039】
ステップS109において、仲介支援サーバ121の制御部123は、購入者の有無を判別する。公開された出品リストに対して、購入者があればステップS110へ処理を進める。出品者が設定した出品期間内に購入者がない場合は処理を終了する。購入者がいなかった情報を出品者に送信しても構わない。
【0040】
ステップS110において、仲介支援サーバ121は、出品者へ購入者があった旨の販売情報の通知を行う。具体的には、制御部123は、通信部122を介して販売情報を端末装置111aへ送信する。
【0041】
ステップS111において、仲介業者は、宿泊施設に対して購入された予約権利の予約者の名義を、ステップS108で予約権利を購入した購入者の名義への変更を要求する。また、仲介業者は、宿泊施設に対して予約料金である金額Aを支払う。具体的には、仲介支援サーバ121は、名義変更要求の指示をシステム端末125に表示しても構わない。名義変更要求の指示を見た仲介業者の職員が電話等で宿泊施設に連絡を行っても構わない。
【0042】
ステップS112において、宿泊施設は、仲介業者からの名義変更要求と宿泊料金の支払いに基づいて、予約権利の名義人の変更を行う。具体的には、宿泊施設予約システム131aにおける予約名義を、仲介業者から送信又は連絡された予約権利の購入者への変更を行う。名義変更は、仲介支援サーバ121から宿泊施設予約システム131aにネットワーク141を介して電気的に行ってもよいし、仲介業者の職員からの電話等による連絡で宿泊施設の職員が行っても構わない。
【0043】
ステップS113において、出品者は出品期間内に購入者の有無の判別を行う。具体的には、端末装置111aは、購入者の有無について判別し、結果を端末装置111aに表示する。購入者が無かった場合はステップS114へ進み、購入者があった場合にはステップS116へ進める。購入者は、購入者が無いと認識した場合、当初の予定通り、宿泊施設での宿泊を行っても構わない。
【0044】
ステップS114において、出品者はキャンセル料金である金額Cを宿泊施設に対して支払う。
【0045】
ステップS115において、ステップS111で宿泊施設に対して名義変更の要求を行った仲介業者は、出品者に対して支払い要求を行う。この際、請求金額は、金額Aから購入者の購入した金額Bを引いたものに手数料を加算した額(金額A−B+手数料)である。具体的には、仲介端末サーバ121は、出品者の端末装置111aに支払い請求情報を送信する。この送信方法は、電子メール等を用いても構わない。
【0046】
ステップS116において、出品者は仲介業者に対して、ステップS115で請求された金額Aに手数料を加算した金額の支払いを行う。支払い方法は、ステップS103で登録されたクレジットカードの与信枠に基づいて決済することにより引落を行う。
【0047】
ステップS117において、購入者は、宿泊施設において、予約権利の内容に基づいて宿泊を行うことができる。ステップS112において、宿泊者の名義は購入者に変更となっており、また宿泊料金は、ステップS111において、仲介業者から宿泊施設に既に支払いが行われているため、購入者は、何らの手間を要することなく、宿泊施設に宿泊をすることができる
【0048】
<効果の説明>
以上のように、本発明第1の実施形態に係る仲介支援システムによれば、宿泊施設の予約をしたものの、予定の変更等により宿泊ができなくなった者が、仲介業者を介して宿泊施設の宿泊に係る予約権利を販売することで、予約権利をキャンセルすることなく、購入を希望する者に販売をすることができる。これにより、出品者にとっては、予約時の金額Aと販売された金額Bの差額に手数料を加えた額の負担により、キャンセル料金の金額Cの支払いを避けることがでる。すなわち、金額C−(金額A−金額B)−手数料の金額を節約することができる。また購入者にとっては、金額Aよりも廉価な金額Bで宿泊施設の宿泊に係る予約権利を入手できる。また、権利取得の手間は、自らが宿泊施設の予約をする場合と変わらずに行うことができる。宿泊施設にとっては、キャンセルによる空き室の発生や、直前キャンセルによる空き室の再予約を受け付けられないというリスクを低減することができる。
【0049】
また、本実施形態において、仲介業者から宿泊施設への金額Aの支払いをステップS111で行っているが、購入者の宿泊ステップS117の後に支払いを行っても構わない。例えば、仲介業者と宿泊施設が提携しており、複数の支払いをまとめて行うような場合には、支払い時期が宿泊後となる場合もあるためである。
【0050】
なお、本実施形態の宿泊施設は必要に応じてOTAと読み替えても良い。例えば、ステップS101において、出品者は、端末装置111aから、OTAに対して、宿泊施設の宿泊予約を行っても構わない。OTAには宿泊施設から宿泊予約枠がサイトコントローラを介して分配されており、出品者は、宿泊予約枠の中から宿泊予約をすることができる。また、ステップS102において、OTAは、出品者に対して、宿泊予約情報を送信しても構わない。そして、ステップS114において、出品者はキャンセル料金である金額CをOTAに対して支払っても構わない。そして、OTAから宿泊施設への宿泊料金又はキャンセル料の支払いを行っても構わない。このことにより、本実施形態を、宿泊予約をOTAを介して行った出品者に対しても適用することができる。
【0051】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、出品者の宿泊予約時にクレジットカード番号を登録しておいて、購入者が予約権利を購入した場合に仲介業者から出品者への料金の支払いを行い、出品者から宿泊施設に対してクレジットカードの決済により宿泊料金の支払いが行われる方法である。
【0052】
<処理の流れ>
第2の実施形態に係る仲介支援システム1の動作について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。また、図4は、端末装置111aを使用する出品者、宿泊施設予約システム131aを使用する宿泊施設、仲介支援サーバ121を使用する仲介業者、端末装置111bを使用する購入者の各動作の関連状態をフローチャートに示している。
【0053】
ステップS201において、出品者は、端末装置111aから、宿泊施設の宿泊施設予約システム131aに対して、ネットワーク141を介して宿泊施設の宿泊予約を行う。その際に、出品者は、宿泊予約の予約に係る金額Aに対応するクレジットカード情報の登録をし、宿泊施設はクレジットカード決済の与信枠を確保する。
【0054】
ステップS202において、宿泊施設は、宿泊施設予約システム131aから、出品者に対して、宿泊予約情報を送信する。宿泊予約情報には予約日、予約人数、予約番号等の情報が含まれる。
【0055】
ここで、出品者が予定の変更等により、宿泊予約をキャンセルせず転売したい事態が発生した場合について説明する。ステップS203において、出品者は、宿泊予約の予約権利を仲介業者に出品を行う。具体的には、出品者の端末装置111aから、ネットワーク141を介して、仲介業者の仲介支援サーバ121に対して、予約権利情報を送信する。予約権利情報は、出品者個人を特定するための情報、予約番号、宿泊施設名、宿泊プラン、人数、出品期間、販売希望の金額B等を出品者が入力する。なお、出品者個人を特定するための情報は、出品者が都度入力する必要はなく、出品者が仲介業者に対して会員登録等を行うことにより、システムのログイン情報として仲介支援サーバ121の記憶部124が保持していても構わない。
【0056】
次に、ステップS204において、仲介業者は、出品された予約権利の予約権利情報の審査を行う。具体的には、予約権利情報の内容、例えば予約の日付が既に過ぎていないか、又は、予約された宿泊施設が名義変更を受け付けるかどうか等について判断を行い、販売に不適切な場合はNGとしてステップS205に処理を進める。審査がOKである場合にはステップS207へ処理を進める。当該判断は、仲介支援サーバ121の制御部123が行っても構わないし、人が判断し、判断結果を仲介支援サーバ121に入力しても構わない。制御部123が判断を行う場合、記憶部124に記憶されている宿泊施設が名義変更を受け付けるかどうかの情報を参照する。
【0057】
ステップS205において、仲介業者は、出品された予約権利情報の審査結果がNGである旨を出品者に通知を行う。具体的には、仲介支援サーバ121は、出品者の使用する端末装置111aに対して審査結果NGの情報を送信する。
【0058】
ステップS206において、端末装置111aは、審査結果情報がNGかどうかを判別する。判別の結果、審査結果情報がNGの場合は、ステップS214へ処理を進める。審査結果情報がNGでない場合、すなわちOKである場合にはステップS213へ処理を進める。
【0059】
ステップS207において、仲介支援サーバ121の制御部123は、出品審査がOKとなった予約権利情報を記憶部124に記憶する。記憶された予約権利情報は、図3で示す出品リストとして構成され、ネットワーク141を介してWEB上で公開される。そのため、購入者は端末装置111bから出品リストの内容を確認することができる。
【0060】
ステップS208において、購入者は、出品リストから希望する予約権利についての購入を行うことができる。具体的には、購入者が使用する端末装置111bから出品リストに出品されている予約権利を選択する。購入に際しては、金額Bを仲介業者に支払う。支払い方法は、現金でも振り込みでも、クレジットカードによる決済でも構わない。
【0061】
ステップS209において、仲介支援サーバ121の制御部123は、購入者の有無を判別する。公開された出品リストに対して、購入者があればステップS210へ処理を進める。出品者が設定した出品期間内に購入者がない場合は処理を終了する。購入者がいなかった情報を出品者に送信しても構わない。
【0062】
ステップS210において、仲介支援サーバ121は、出品者へ購入者があった旨の販売情報の通知を行う。具体的には、制御部123は、通信部122を介して販売情報を端末装置111aへ送信する。
【0063】
ステップS211において、仲介業者は、宿泊施設に対して購入された予約権利の予約者の名義を、ステップS208で予約権利を購入した購入者の名義への変更を要求する。具体的には、仲介支援サーバ121は、名義変更要求の指示をシステム端末125に表示しても構わない。名義変更要求の指示を見た仲介業者の職員が電話等で宿泊施設に連絡を行っても構わない。
【0064】
ステップS212において、宿泊施設は、仲介業者からの名義変更要求に基づいて、予約権利の名義人の変更を行う。具体的には、宿泊施設予約システム131aにおける予約名義を、仲介業者から送信又は連絡された予約権利の購入者への変更を行う。名義変更は、仲介支援サーバ121から宿泊施設予約システム131aにネットワーク141を介して電気的に行ってもよいし、仲介業者の職員からの電話等による連絡で宿泊施設の職員が行っても構わない。
【0065】
ステップS213において、出品者は出品期間内に購入者の有無の判別を行う。具体的には、端末装置111aは、購入者の有無について判別し、結果を端末装置111aに表示する。購入者が無かった場合はステップS214へ進み、購入者があった場合にはステップS216へ進める。購入者は、購入者が無いと認識した場合、当初の予定通り、宿泊施設での宿泊を行っても構わない。
【0066】
ステップS214において、出品者はキャンセル料金である金額Cを宿泊施設に対して支払う。宿泊施設は、出品者から予約に係る金額Aの与信枠を確保しているため、金額A以下であるキャンセル料を与信枠から引き落とすことができる。
【0067】
ステップS215において、購入者は、宿泊施設において、予約権利の内容に基づいて宿泊を行うことができる。ステップS212において、宿泊者の名義は購入者に変更となっており、また宿泊料金は、ステップS201において、宿泊施設に、出品者から既に金額Aの与信枠の確保が行われているため、購入者は、何らの手間を要することなく、宿泊施設に宿泊をすることができる
【0068】
ステップS216において、仲介業者は、出品者に対して出品の対価の支払いを行う。支払いの金額は、ステップS208で販売された金額Bから手数料を引いた額である。仲介業者は、購入者が宿泊できたことを確認した上で支払いを行っても構わない。それにより、出品者が、予約権利を出品したにも関わらず、宿泊施設に対してキャンセルを行われていないことを保証することができる。
【0069】
ステップS217において、出品者から宿泊施設に対して、ステップS201で確保された与信枠に基づいて金額Aのクレジットカードの引落としが行われる。
【0070】
<効果の説明>
以上のように、本発明第2の実施形態に係る仲介支援システムによれば、出品者は最初の宿泊施設への予約の時点でクレジットカードに対しての与信枠が確保されているため、出品者から宿泊施設への支払いが確実に行われる。また、仲介業者から出品者に対しての支払いを、購入者が宿泊したことを確認した上で行うことで、出品者が予約権利を出品したにも関わらず、宿泊施設に対してキャンセルを行われていないことを保証することができる。
【0071】
なお、本実施形態では、ステップS201でカードの与信枠を確保しているが、ステップS201の時点で即時決済を行い、金額Aの引落しを行っても構わない。その場合、ステップS217の引落しは発生しない。またキャンセルを行った場合、ステップS214でのキャンセル料である金額Cの引落しは行われず、宿泊施設から金額Aから金額Cを引いた額の払い戻しを行っても構わない。
【0072】
なお、本実施形態の宿泊施設は必要に応じてOTAと読み替えても良い。例えば、ステップS201において、出品者は、端末装置111aから、OTAに対して、宿泊施設の宿泊予約を行っても構わない。OTAには宿泊施設から宿泊予約枠がサイトコントローラを介して分配されており、出品者は、宿泊予約枠の中から宿泊予約をすることができる。その際に、出品者は、宿泊予約の予約に係る金額Aに対応するクレジットカード情報の登録をし、OTAはクレジットカード決済の与信枠を確保する。また、ステップS202において、OTAは、出品者に対して、宿泊予約情報を送信しても構わない。そして、ステップS216において、出品者はキャンセル料金である金額CをOTAに対して支払っても構わない。OTAは、出品者から予約に係る金額Aの与信枠を確保しているため、金額A以下であるキャンセル料を与信枠から引き落とすことができる。また、ステップS217において、出品者からOTAに対して、ステップS201で確保された与信枠に基づいて金額Aのクレジットカードの引落としが行っても構わない。そして、OTAから宿泊施設への宿泊料金又はキャンセル料の支払いを行っても構わない。このことにより、本実施形態を、宿泊予約をOTAを介して行った出品者に対しても適用することができる。
【0073】
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、出品者の宿泊予約時には出品者からの料金の支払いを行わず、購入者が予約権利を購入した場合に出品者から仲介業者への料金の支払いを行い、購入者から宿泊施設に対して宿泊時に宿泊料金の支払い、仲介業者から購入者へ料金の支払い(キャッシュバック)が行われる方法である。
【0074】
<処理の流れ>
第3の実施形態に係る仲介支援システム1の動作について、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。また、図5は、端末装置111aを使用する出品者、宿泊施設予約システム131aを使用する宿泊施設、仲介支援サーバ121を使用する仲介業者、端末装置111bを使用する購入者の各動作の関連状態をフローチャートに示している。
【0075】
ステップS301において、出品者は、端末装置111aから、宿泊施設の宿泊施設予約システム131aに対して、ネットワーク141を介して宿泊施設の宿泊予約を行う。
【0076】
ステップS302において、宿泊施設は、宿泊施設予約システム131aから、出品者に対して、宿泊予約情報を送信する。宿泊予約情報には予約日、予約人数、予約番号等の情報が含まれる。
【0077】
ここで、出品者が予定の変更等により、宿泊予約をキャンセルせず転売したい事態が発生した場合について説明する。ステップS303において、出品者は、宿泊予約の予約権利を仲介業者に出品を行う。具体的には、出品者の端末装置111aから、ネットワーク141を介して、仲介業者の仲介支援サーバ121に対して、予約権利情報を送信する。予約権利情報は、予約権利に関する出品者個人を特定するための情報、予約番号、宿泊施設名、宿泊プラン、人数、出品期間、予約に係る金額A(宿泊の定価金額)、販売希望の金額B(販売希望金額)、料金支払い方法等の情報であり、出品者が入力する。その際に、出品者は、後述する仲介業者への支払いに対応するクレジットカード情報の登録をし、仲介業者はクレジットカード決済の与信枠を確保する。なお、出品者個人を特定するための情報は、出品者が都度入力する必要はなく、出品者が仲介業者に対して会員登録等を行うことにより、システムのログイン情報として仲介支援サーバ121の記憶部124が保持していても構わない。
【0078】
次に、ステップS304において、仲介業者は、出品された予約権利の予約権利情報の審査を行う。具体的には、予約権利情報の内容、例えば予約の日付が既に過ぎていないか、又は、予約された宿泊施設が名義変更を受け付けるかどうか等について判断を行い、販売に不適切な場合はNGとしてステップS305に処理を進める。審査がOKである場合にはステップS307へ処理を進める。当該判断は、仲介支援サーバ121の制御部123が行っても構わないし、人が判断し、判断結果を仲介支援サーバ121に入力しても構わない。制御部123が判断を行う場合、記憶部124に記憶されている宿泊施設が名義変更を受け付けるかどうかの情報を参照する。
【0079】
ステップS305において、仲介業者は、出品された予約権利情報の審査結果がNGである旨を出品者に通知を行う。具体的には、仲介支援サーバ121は、出品者の使用する端末装置111aに対して審査結果NGの情報を送信する。
【0080】
ステップS306において、端末装置111aは、審査結果情報がNGかどうかを判別する。判別の結果、審査結果情報がNGの場合は、ステップS314へ処理を進める。審査結果情報がNGでない場合、すなわちOKである場合にはステップS313へ処理を進める。
【0081】
ステップS307において、仲介支援サーバ121の制御部123は、出品審査がOKとなった予約権利情報を記憶部124に記憶する。記憶された予約権利情報は、出品リストとして構成され、ネットワーク141を介してWEB上で公開される。そのため、購入者は端末装置111bから出品リストの内容を確認することができる。
【0082】
ステップS308において、購入者は、出品リストから希望する予約権利についての購入を行うことができる。具体的には、購入者が使用する端末装置111bから出品リストに出品されている予約権利を選択する。購入に際しては、金額の支払いは発生しない。ただし、クレジットカード番号の登録を要求し、ステップS317において宿泊、支払いが行われない場合の宿泊料金に相当する金額Aに対する与信枠を確保しておいても構わない。
【0083】
ステップS309において、仲介支援サーバ121の制御部123は、購入者の有無を判別する。公開された出品リストに対して、購入者があればステップS310へ処理を進める。出品者が設定した出品期間内に購入者がない場合は処理を終了する。購入者がいなかった情報を出品者に送信しても構わない。
【0084】
ステップS310において、仲介支援サーバ121は、出品者へ購入者があった旨の販売情報の通知を行う。具体的には、制御部123は、通信部122を介して販売情報を端末装置111aへ送信する。
【0085】
ステップS311において、仲介業者は、宿泊施設に対して購入された予約権利の予約者の名義を、ステップ308で予約権利を購入した購入者の名義への変更を要求する。具体的には、仲介支援サーバ121は、名義変更要求の指示をシステム端末125に表示しても構わない。名義変更要求の指示を見た仲介業者の職員が電話等で宿泊施設に連絡を行っても構わない。
【0086】
ステップS312において、宿泊施設は、仲介業者からの名義変更要求に基づいて、予約権利の名義人の変更を行う。具体的には、宿泊施設予約システム131aにおける予約名義を、仲介業者から送信又は連絡された予約権利の購入者への変更を行う。名義変更は、仲介支援サーバ121から宿泊施設予約システム131aにネットワーク141を介して電気的に行ってもよいし、仲介業者の職員からの電話等による連絡で宿泊施設の職員が行っても構わない。
【0087】
ステップS313において、出品者は出品期間内に購入者の有無の判別を行う。具体的には、端末装置111aは、購入者の有無について判別し、結果を端末装置111aに表示する。購入者が無かった場合はステップS314へ進み、購入者があった場合にはステップS316へ進める。購入者は、購入者が無いと認識した場合、当初の予定通り、宿泊施設での宿泊を行っても構わない。
【0088】
ステップS314において、出品者はキャンセル料金である金額Cを宿泊施設に対して支払う。
【0089】
ステップS315において、ステップS311で宿泊施設に対して名義変更の要求を行った仲介業者は、出品者に対して支払い要求を行う。この際、請求金額は、金額Dに手数料を加算した額(金額D+手数料)である。金額Dは後述するキャッシュバックの額であり、宿泊予約の予約に係る金額Aから販売希望価格である金額Bを引いた額に相当する(金額D=金額A−金額B)。具体的には、仲介支援サーバ121は、出品者の端末装置111aに支払い請求情報を送信する。この送信方法は、電子メール等を用いても構わない。
【0090】
ステップS316において、出品者は仲介業者に対して、ステップS315で請求された金額Dに手数料を加算した金額の支払いを行う。支払い方法は、ステップS303で登録されたクレジットカードの与信枠に基づいて決済することにより引落を行う。
【0091】
ステップS317において、購入者は、宿泊施設において、購入した予約権利の内容に基づいて宿泊を行うことができる。ステップS312において、宿泊者の名義は購入者に変更となっている。購入者は、宿泊施設において、宿泊料金である金額Aの支払いを行う。購入者が、宿泊、支払いを行わない場合、ステップS308で登録したクレジットカードの与信枠に基づいて金額Aの回収を行っても構わない。
【0092】
ステップS318において、仲介業者は購入者に対して、ステップS316で出品者から支払われた金額Dを、キャッシュバックとして支払いを行う。キャッシュバックは、実際の宿泊が行われたことを確認して支払いを行っても構わない。
【0093】
<効果の説明>
以上のように、本発明第3の実施形態に係る仲介支援システムによれば、予約権利の購入者が、宿泊施設において宿泊料金の支払いを行うため、カード決済等を受け付けない宿泊施設に対しても本システムを使用することができる。
【0094】
なお、本実施形態の宿泊施設は必要に応じてOTAと読み替えても良い。例えば、ステップS301において、出品者は、端末装置111aから、OTAに対して、宿泊施設の宿泊予約を行っても構わない。OTAには宿泊施設から宿泊予約枠がサイトコントローラを介して分配されており、出品者は、宿泊予約枠の中から宿泊予約をすることができる。また、ステップS302において、OTAは、出品者に対して、宿泊予約情報を送信しても構わない。そして、ステップS314において、出品者はキャンセル料金である金額CをOTAに対して支払っても構わない。そして、OTAから宿泊施設への宿泊料金又はキャンセル料の支払いを行っても構わない。このことにより、本実施形態を、宿泊予約をOTAを介して行った出品者に対しても適用することができる。
【0095】
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、出品者の宿泊予約時にクレジットカード番号を登録しておいて、購入者による予約権利を購入の有無にかかわらず仲介業者から出品者への料金の支払いを行い、出品者から宿泊施設に対してクレジットカードの決済により宿泊料金の支払いが行われる方法である。すなわち、予約権利を出品者から仲介業者が買い取り保証を行う方法である。予約権利情報に含まれる料金支払い方法の情報において、出品者が買い取りを希望することにより本実施形態が選択される。
【0096】
<処理の流れ>
第4の実施形態に係る仲介支援システム1の動作について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。また、図6は、端末装置111aを使用する出品者、宿泊施設予約システム131aを使用する宿泊施設、仲介支援サーバ121を使用する仲介業者、端末装置111bを使用する購入者の各動作の関連状態をフローチャートに示している。
【0097】
ステップS401において、出品者は、端末装置111aから、宿泊施設の宿泊施設予約システム131aに対して、ネットワーク141を介して宿泊施設の宿泊予約を行う。その際に、出品者は、宿泊予約の予約に係る金額Aに対応するクレジットカード情報の登録をし、宿泊施設はクレジットカード決済の与信枠を確保する。
【0098】
ステップS402において、宿泊施設は、宿泊施設予約システム131aから、出品者に対して、宿泊予約情報を送信する。宿泊予約情報には予約日、予約人数、予約番号等の情報が含まれる。
【0099】
ここで、出品者が予定の変更等により、宿泊予約をキャンセルせず転売したい事態が発生した場合について説明する。ステップS403において、出品者は、宿泊予約の予約権利を仲介業者に出品を行う。具体的には、出品者の端末装置111aから、ネットワーク141を介して、仲介業者の仲介支援サーバ121に対して、予約権利の予約権利情報を送信する。予約権利情報は、予約権利に関する出品者個人を特定するための情報、予約番号、宿泊施設名、宿泊プラン、人数、出品期間、予約に係る金額A(宿泊の定価金額)、買い取り希望の金額E(仲介業者に対する販売希望金額)、料金支払い方法等の情報であり、出品者が入力する。なお、出品者個人を特定するための情報は、出品者が都度入力する必要はなく、出品者が仲介業者に対して会員登録等を行うことにより、システムのログイン情報として仲介支援サーバ121の記憶部124が保持していても構わない。
【0100】
次に、ステップS404において、仲介業者は、出品された予約権利情報の審査を行う。具体的には、予約権利の情報の内容、例えば予約の日付が既に過ぎていないか、買い取り希望金額が妥当かどうか、又は予約された宿泊施設が名義変更を受け付けるかどうか等について判断を行い、販売に不適切な場合はNGとしてステップS405に処理を進める。審査がOKである場合にはステップS407へ処理を進める。当該判断は、仲介支援サーバ121の制御部123が行っても構わないし、人が判断し、判断結果を仲介支援サーバ121に入力しても構わない。制御部123が判断を行う場合、記憶部124に記憶されている宿泊施設が名義変更を受け付けるかどうかの情報を参照する。
【0101】
ステップS405において、仲介業者は、出品された予約権利情報の審査結果がNGである旨を出品者に通知を行う。具体的には、仲介支援サーバ121は、出品者の使用する端末装置111aに対して審査結果NGの情報を送信する。
【0102】
ステップS406において、端末装置111aは、審査結果情報がNGかどうかを判別する。判別の結果、審査結果情報がNGの場合は、ステップS413へ処理を進める。審査結果情報がNGでない場合、すなわちOKである場合にはステップS415へ処理を進める。
【0103】
ステップS407において、仲介支援サーバ121の制御部123は、出品審査がOKとなった予約権利情報を記憶部124に記憶する。記憶された予約権利情報は出品リストとして構成され、ネットワーク141を介してWEB上で公開される。そのため、購入者は端末装置111bから出品リストの内容を確認することができる。この際、販売希望価格は、仲介業者が設定した金額Bである。
【0104】
ステップS408において、購入者は、出品リストから希望する予約権利についての購入を行うことができる。具体的には、購入者が使用する端末装置111bから出品リストに出品されている予約権利を選択する。購入に際しては、金額Bを仲介業者に支払う。支払い方法は、現金でも振り込みでも、クレジットカードによる決済でも構わない。
【0105】
ステップS409において、仲介支援サーバ121の制御部123は、購入者の有無を判別する。公開された出品リストに対して、購入者があればステップS410へ処理を進める。購入者がなければステップS414へ処理を進める。
【0106】
ステップS410において、仲介業者は、宿泊施設に対して購入された予約権利の予約者の名義を、ステップS408で予約権利を購入した購入者の名義への変更を要求する。具体的には、仲介支援サーバ121は、名義変更要求の指示をシステム端末125に表示しても構わない。名義変更要求の指示を見た仲介業者の職員が電話等で宿泊施設に連絡を行っても構わない。
【0107】
ステップS411において、宿泊施設は、仲介業者からの名義変更要求に基づいて、予約権利の名義人の変更を行う。具体的には、宿泊施設予約システム131aにおける予約名義を、仲介業者から送信又は連絡された予約権利の購入者への変更を行う。名義変更は、仲介支援サーバ121から宿泊施設予約システム131aにネットワーク141を介して電気的に行ってもよいし、仲介業者の職員からの電話等による連絡で宿泊施設の職員が行っても構わない。
【0108】
ステップS412において、出品者はキャンセル料金である金額Cを宿泊施設に対して支払う。宿泊施設は、出品者から予約に係る金額Aの与信枠を確保しているため、金額A以下であるキャンセル料を与信枠から引き落とすことができる。
【0109】
ステップS413において、購入者は、宿泊施設において、予約権利の内容に基づいて宿泊を行うことができる。ステップS411において、宿泊者の名義は購入者に変更となっており、また宿泊料金は、ステップS401において、宿泊施設に、出品者から既に金額Aの与信枠の確保が行われているため、購入者は、何らの手間を要することなく、宿泊施設に宿泊をすることができる
【0110】
ステップS414において、仲介業者は、出品者に対して出品の対価の支払いを行う。支払いの金額は、ステップS408で販売された買い取り希望の金額Eである。この金額は、買い取り希望の金額Eから所定の料金等を引いた金額でも構わない。仲介業者は、購入者が宿泊できたことを確認した上で支払いを行っても構わない。それにより、出品者が、予約権利を出品したにも関わらず、宿泊施設に対してキャンセルを行われていないことを保証することができる。
【0111】
ステップS415において、出品者から宿泊施設に対して、ステップS401で確保された与信枠に基づいて金額Aのクレジットカードの引落としが行われる。
【0112】
<効果の説明>
以上のように、本発明第4の実施形態に係る仲介支援システムによれば、出品の審査がOKとなれば、出品者は購入者の有無にかかわらず予約権利の売却が保証される。そのため、出品者は、予約権利が売れ残る心配をする必要がない。また、仲介業者は売れ残りのリスクの代わりに、出品者への支払い金額を廉価にすることができる。
【0113】
なお、本実施形態では、出品者から仲介業者に対して買い取りの要求をしているが、出品者から予約権利の出品があったときに、仲介業者から買い取りの要求を行っても構わない。
【0114】
なお、本実施形態の宿泊施設は必要に応じてOTAと読み替えても良い。例えば、ステップS401において、出品者は、端末装置111aから、OTAに対して、宿泊施設の宿泊予約を行っても構わない。OTAには宿泊施設から宿泊予約枠がサイトコントローラを介して分配されており、出品者は、宿泊予約枠の中から宿泊予約をすることができる。その際に、出品者は、宿泊予約の予約に係る金額Aに対応するクレジットカード情報の登録をし、OTAはクレジットカード決済の与信枠を確保する。また、ステップS402において、OTAは、出品者に対して、宿泊予約情報を送信しても構わない。そして、ステップS412において、出品者はキャンセル料金である金額CをOTAに対して支払っても構わない。OTAは、出品者から予約に係る金額Aの与信枠を確保しているため、金額A以下であるキャンセル料を与信枠から引き落とすことができる。また、ステップS415において、出品者からOTAに対して、ステップS401で確保された与信枠に基づいて金額Aのクレジットカードの引落としが行っても構わない。そして、OTAから宿泊施設への宿泊料金又はキャンセル料の支払いを行っても構わない。このことにより、本実施形態を、宿泊予約をOTAを介して行った出品者に対しても適用することができる。
【0115】
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態は、出品者の宿泊予約時にクレジットカード番号を登録しておいて、出品者からの出品を仲介業者が審査承認した時点で出品者に料金の支払いを行い、出品者から宿泊施設に対してクレジットカードの決済により宿泊料金の支払いが行われる方法である。すなわち、予約権利を出品者から仲介業者が買い取りを行う方法である。予約権利情報に含まれる料金支払い方法の情報において、出品者が買い取りを希望することにより本実施形態が選択される。
【0116】
<処理の流れ>
第5の実施形態に係る仲介支援システム1の動作について、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。また、図7は、端末装置111aを使用する出品者、宿泊施設予約システム131aを使用する宿泊施設、仲介支援サーバ121を使用する仲介業者、端末装置111bを使用する購入者の各動作の関連状態をフローチャートに示している。
【0117】
ステップS501において、出品者は、端末装置111aから、宿泊施設の宿泊施設予約システム131aに対して、ネットワーク141を介して宿泊施設の宿泊予約を行う。その際に、出品者は、宿泊予約の予約に係る金額Aに対応するクレジットカード情報の登録をし、宿泊施設はクレジットカード決済の与信枠を確保する。
【0118】
ステップS502において、宿泊施設は、宿泊施設予約システム131aから、出品者に対して、宿泊予約情報を送信する。宿泊予約情報には予約日、予約人数、予約番号等の情報が含まれる。
【0119】
ここで、出品者が予定の変更等により、宿泊予約をキャンセルせず転売したい事態が発生した場合について説明する。ステップS503において、出品者は、宿泊予約の予約権利を仲介業者に出品を行う。具体的には、出品者の端末装置111aから、ネットワーク141を介して、仲介業者の仲介支援サーバ121に対して、予約権利の予約権利情報を送信する。予約権利情報は、予約権利に関する出品者個人を特定するための情報、予約番号、宿泊施設名、宿泊プラン、人数、出品期間、予約に係る金額A(宿泊の定価金額)、買い取り希望の金額E(仲介業者に対する販売希望金額)、料金支払い方法等の情報であり、出品者が入力する。なお、出品者個人を特定するための情報は、出品者が都度入力する必要はなく、出品者が仲介業者に対して会員登録等を行うことにより、システムのログイン情報として仲介支援サーバ121の記憶部124が保持していても構わない。
【0120】
次に、ステップS504において、仲介業者は、出品された予約権利情報の審査を行う。具体的には、予約権利の情報の内容、例えば予約の日付が既に過ぎていないか、買い取り希望金額が妥当かどうか、又は予約された宿泊施設が名義変更を受け付けるかどうか等について判断を行い、販売に不適切な場合はNGとしてステップS505に処理を進める。審査がOKである場合にはステップS507へ処理を進める。当該判断は、仲介支援サーバ121の制御部123が行っても構わないし、人が判断し、判断結果を仲介支援サーバ121に入力しても構わない。制御部123が判断を行う場合、記憶部124に記憶されている宿泊施設が名義変更を受け付けるかどうかの情報を参照する。
【0121】
ステップS505において、仲介業者は、出品された予約権利情報の審査結果がNGである旨を出品者に通知を行う。具体的には、仲介支援サーバ121は、出品者の使用する端末装置111aに対して審査結果NGの情報を送信する。
【0122】
ステップS506において、端末装置111aは、審査結果情報がNGかどうかを判別する。判別の結果、審査結果情報がNGの場合は、ステップS513へ処理を進める。審査結果情報がNGでない場合、すなわちOKである場合にはステップS515へ処理を進める。
【0123】
ステップS507において、仲介業者は、出品者に対して、クレジットカード番号の登録を要求することにより、予約金額Aに相当する与信枠の確保を行う。仲介業者は、与信枠が確保できたことを条件として、出品者に対して出品の対価の支払いを行う。支払いの金額は、出品者の買い取り希望の金額Eである。この金額は、買い取り希望の金額Eから所定の料金等を引いた金額でも構わない。仲介業者は、出品者から宿泊予約金額Aの与信枠を確保しているため、出品者が予約権利の販売を行ったにもかかわらず宿泊施設に対してキャンセルを行った場合に、与信枠から金額Aの引落としを行い、購入者への補償に充てることができる。
【0124】
ステップS508において、仲介支援サーバ121の制御部123は、出品審査がOKとなった予約権利情報を記憶部124に記憶する。記憶された予約権利情報は出品リストとして構成され、ネットワーク141を介してWEB上で公開される。そのため、購入者は端末装置111bから出品リストの内容を確認することができる。この際、販売希望価格は、仲介業者が設定した金額Bである。
【0125】
ステップS509において、購入者は、出品リストから希望する予約権利についての購入を行うことができる。具体的には、購入者が使用する端末装置111bから出品リストに出品されている予約権利を選択する。購入に際しては、金額Bを仲介業者に支払う。支払い方法は、現金でも振り込みでも、クレジットカードによる決済でも構わない。
【0126】
ステップS510において、仲介支援サーバ121の制御部123は、購入者の有無を判別する。公開された出品リストに対して、購入者があればステップS511へ処理を進める。購入者がなければ処理を終了する。
【0127】
ステップS511において、仲介業者は、宿泊施設に対して購入された予約権利の予約者の名義を、ステップS509で予約権利を購入した購入者の名義への変更を要求する。具体的には、仲介支援サーバ121は、名義変更要求の指示をシステム端末125に表示しても構わない。名義変更要求の指示を見た仲介業者の職員が電話等で宿泊施設に連絡を行っても構わない。
【0128】
ステップS512において、宿泊施設は、仲介業者からの名義変更要求に基づいて、予約権利の名義人の変更を行う。具体的には、宿泊施設予約システム131aにおける予約名義を、仲介業者から送信又は連絡された予約権利の購入者への変更を行う。名義変更は、仲介支援サーバ121から宿泊施設予約システム131aにネットワーク141を介して電気的に行ってもよいし、仲介業者の職員からの電話等による連絡で宿泊施設の職員が行っても構わない。
【0129】
ステップS513において、出品者はキャンセル料金である金額Cを宿泊施設に対して支払う。宿泊施設は、出品者から予約に係る金額Aの与信枠を確保しているため、金額A以下であるキャンセル料を与信枠から引き落とすことができる。
【0130】
ステップS514において、購入者は、宿泊施設において、予約権利の内容に基づいて宿泊を行うことができる。ステップS512において、宿泊者の名義は購入者に変更となっており、また宿泊料金は、ステップS501において、宿泊施設に、出品者から既に金額Aの与信枠の確保が行われているため、購入者は、何らの手間を要することなく、宿泊施設に宿泊をすることができる
【0131】
ステップS515において、出品者から宿泊施設に対して、ステップS501で確保された与信枠に基づいて金額Aのクレジットカードの引落としが行われる。
【0132】
<効果の説明>
以上のように、本発明第5の実施形態に係る仲介支援システムによれば、出品の審査がOKとなれば、出品者は予約権利の売却を完了することができ対価を速やかに受けることができる。仲介業者は、出品者に対して与信枠の確保を条件として対価の支払いを行うため、出品者が予約権利の売却をしたにもかかわらず、予約権利のキャンセルを行った場合に、与信枠から購入者への補償金を得ることができる。
【0133】
なお、本実施形態では、出品者から仲介業者に対して買い取りの要求をしているが、出品者から予約権利の出品があったときに、仲介業者から買い取りの要求を行っても構わない。
【0134】
なお、本実施形態の宿泊施設は必要に応じてOTAと読み替えても良い。例えば、ステップS501において、出品者は、端末装置111aから、OTAに対して、宿泊施設の宿泊予約を行っても構わない。OTAには宿泊施設から宿泊予約枠がサイトコントローラを介して分配されており、出品者は、宿泊予約枠の中から宿泊予約をすることができる。その際に、出品者は、宿泊予約の予約に係る金額Aに対応するクレジットカード情報の登録をし、OTAはクレジットカード決済の与信枠を確保する。また、ステップS502において、OTAは、出品者に対して、宿泊予約情報を送信しても構わない。そして、ステップS512において、出品者はキャンセル料金である金額CをOTAに対して支払っても構わない。OTAは、出品者から予約に係る金額Aの与信枠を確保しているため、金額A以下であるキャンセル料を与信枠から引き落とすことができる。また、ステップS415において、出品者からOTAに対して、ステップS501で確保された与信枠に基づいて金額Aのクレジットカードの引落としが行っても構わない。そして、OTAから宿泊施設への宿泊料金又はキャンセル料の支払いを行っても構わない。このことにより、本実施形態を、宿泊予約をOTAを介して行った出品者に対しても適用することができる。
【0135】
(第6の実施形態)
以下、本発明の第6の実施形態について説明する。第6の実施形態は、出品者がOTA(Online Travel Agent=オンラインの旅行代理店)に対して宿泊予約時にクレジットカード番号を登録しておいて、購入者が予約権利を購入した場合に仲介業者から出品者への料金の支払いを行う。出品者からOTAに対してクレジットカードの決済により料金の支払いが行われ、OTAから宿泊施設に対して宿泊料金の支払いが行われる方法である。
【0136】
<構成>
まず、図8を用いて第6の実施形態における予約権利の譲渡を行うための情報を管理する仲介支援サーバ121を含む、仲介支援システム2の構成及びその概要について説明する。なお、図5は、本実施形態の仲介支援システム2のブロック図である。
【0137】
本実施形態の仲介支援システム2は、図8に示すように、端末装置111a〜111c(以下まとめて端末装置111とする)、仲介支援サーバ121と宿泊施設予約システム131a〜131c(以下まとめて宿泊施設予約システム131とする)、OTAサーバとが、例えばインターネットやLAN等のネットワーク141に接続可能に構成されている。また仲介支援サーバを操作するためのシステム端末125が仲介支援サーバ121と接続されている。システム端末125はネットワーク141を介して仲介支援サーバ121に接続されていても構わない。
【0138】
端末装置111は、ユーザが使用するための装置である。ユーザは端末装置111を用いて、宿泊施設の予約を行ったり、宿泊施設の宿泊予約の権利を売却したり、購入したりすることができる。すなわちユーザは、本システムにおける出品者であり購入者である。
【0139】
仲介支援サーバ121は、仲介業者が、ユーザが売却や購入を希望する宿泊予約の権利情報の管理を行うサーバである。仲介支援サーバ121は、通信部122と制御部123と記憶部124から構成される。また、仲介支援サーバは、仲介支援サーバ121の操作を行うためのシステム端末125が接続されている。システム端末125は、仲介支援サーバ125と直接接続されていてもよいし、ネットワーク141を介して接続されていても構わない。
【0140】
通信部122は、ネットワーク141を介して端末装置111と通信を行う通信インタフェースである。通信部122は、端末装置111からの予約権利の出品情報を受信したり、販売対象である予約権利情報の一覧をインターネット上に配信し、端末装置111から閲覧可能にする。また、端末装置111からの購入要求の送受信を行う。
【0141】
制御部123は、通信部122を介して受信した予約権利の出品情報を後述する記憶部124への記憶を行う。制御部123は、出品情報の内容の審査を行う。例えば、受信した出品情報の予約権利の日付が、既に過ぎた日付であるなど、販売に不適当である場合には、不適当であると判別を行う。また、仲介業者の職員に対しての、作業指示の生成を行う。作業指示は、具体的には、名義変更の支持や、料金の支払い等の作業についてであり、支払い金額等の情報が含まれる。制御部123は、作業指示を仲介端末サーバに接続されたシステム端末125に通信部122を介して発行し、システム端末125で表示されることにより、仲介業者の職員が作業指示の内容を認識することができる。
【0142】
記憶部124は、通信部122を介して受信した、予約権利の出品情報の記憶を行う。また予約権利の出品情報に基づいて、販売対象である予約権利情報の一覧の記憶を行う。また、記憶部124は、予約権利の出品を希望する者や、購入を希望する者の個人情報の記憶を行う。また、予約権利の対象である宿泊施設が宿泊者の名義変更を受け付けるかどうかの情報の記憶を行う。
【0143】
システム端末125は、仲介支援サーバ121の操作を行うための端末である。また、」仲介支援サーバ121からの作業指示を表示するための端末である。システム端末125と仲介支援サーバ121は、1つの装置やプロセッサで構成されていてもよいし、複数の装置やプロセッサで構成されていてもよい。さらに、システム端末125と仲介支援サーバ121は、物理的に一体の装置として構成されていてもよい。
【0144】
宿泊施設予約システム131は、宿泊施設がユーザからの宿泊予約情報の管理を行うシステムである。宿泊予約情報は、宿泊日、宿泊人数、食事の有無、料金情報等であり、各宿泊予約情報には予約番号が紐づけされて管理される。宿泊施設予約システム131は、OTAサーバ151からの要求で宿泊予約の発行を行い、宿泊予約情報をOTAサーバ151へと送信する。宿泊者に関する情報は、必要に応じてOTAサーバ151とやり取りを行う。
【0145】
OTAサーバ151は、OTAが設置するサーバであり、OTAが宿泊施設の予約枠を確保し、端末装置111からの要求により宿泊施設の予約枠の販売を行う。
【0146】
端末装置111は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、PDA、腕時計、スマートウォッチ等の情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワーク141を介して仲介支援サーバ121や宿泊施設予約システム131に接続可能な装置である。なお、端末装置111と仲介支援サーバ121や宿泊施設予約システム131間の通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0147】
また、端末装置111は、インストールされた専用のアプリケーションソフトウェアによって仲介支援サーバ121にアクセスしてもよい。また、仲介支援サーバ121や、別途サーバ(不図示)が提供する動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して仲介支援サーバ121にアクセスしてもよい。
<処理の流れ>
本発明の第6の実施形態に係る仲介支援システム1の動作について、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。また、図9は、端末装置111aを使用する出品者、OTAサーバ151を使用するOTA、宿泊施設予約システム131aを使用する宿泊施設、仲介支援サーバ121を使用する仲介業者、端末装置111bを使用する購入者の各動作の関連状態をフローチャートに示している。
【0148】
ステップS601において、宿泊施設は、OTAに対して宿泊予約枠の分配を行う。宿泊予約枠の分配は、サイトコントローラを通じて行っても構わない。
【0149】
ステップS602において、出品者は、端末装置111aから、OTAサーバ151に対して、ネットワーク141を介して宿泊施設の宿泊予約を行う。その際に、出品者は、宿泊予約の予約に係る金額Aに対応するクレジットカード情報の登録をし、OTAはクレジットカード決済の与信枠を確保する。
【0150】
ステップS603において、OTAは、OTAサーバ151から、出品者に対して、宿泊予約情報を送信する。宿泊予約情報には予約日、予約人数、予約番号等の情報が含まれる。
【0151】
ここで、出品者が予定の変更等により、宿泊予約をキャンセルせず転売したい事態が発生した場合について説明する。ステップS604において、出品者は、宿泊予約の予約権利をOTAに対して出品を行う。具体的には、出品者は、出品者の端末装置111aから、例えばOTAのWEBページ上の出品ボタン等をクリックすることによって、OTAサーバ151に対して、予約権利の出品要求を送信する。予約番号、宿泊施設名、宿泊プラン、人数、予約に係る金額A(宿泊の定価金額) 、料金支払い方法等はOTAサーバ151において情報が記憶されているため、出品者は、出品期間、販売希望の金額B(販売希望金額)等を入力する。なお、出品者は、OTAに対して出品を行う際に、仲介業者の要求する出品者の会員登録情報を入力しても構わない。
【0152】
次に、ステップS605において、OTAサーバ151から仲介業者の仲介支援サーバ121に対して、予約権利情報が送信される。予約権利情報は、OTAサーバ151が記憶している情報及び出品者が入力した情報から構成され、予約権利に関する出品者個人を特定するための情報、予約番号、宿泊施設名、宿泊プラン、人数、出品期間、予約に係る金額A(宿泊の定価金額)、販売希望の金額B(販売希望金額)、料金支払い方法等の情報である。
【0153】
ステップS606において、仲介支援サーバ121の制御部123は、予約権利情報を記憶部124に記憶する。記憶された予約権利情報は、出品リストとして構成され、ネットワーク141を介してWEB上で公開される。そのため、購入者は端末装置111bから出品リストの内容を確認することができる。
【0154】
ステップS607において、購入者は、出品リストから希望する予約権利についての購入を行うことができる。具体的には、購入者が使用する端末装置111bから出品リストに出品されている予約権利を選択する。購入に際しては、金額Bを仲介業者に支払う。支払い方法は、現金でも振り込みでも、クレジットカードによる決済でも構わない。
【0155】
ステップS608において、仲介支援サーバ121の制御部123は、購入者の有無を判別する。公開された出品リストに対して、購入者があればステップS609へ処理を進める。出品者が設定した出品期間内に購入者がない場合は処理を終了する。購入者がいなかった情報をOTAサーバに送信しても構わない。
【0156】
ステップS609において、仲介支援サーバ121は、OTAへ購入者があった旨の販売情報の通知を行う。具体的には、制御部123は、通信部122を介してステップS607で購入した購入者の個人情報をOTAサーバ151へ送信する。
【0157】
ステップS610において、仲介業者は、宿泊施設に対して購入された予約権利の予約者の名義を、ステップS607で予約権利を購入した購入者の名義への変更を要求する。具体的には、OTAサーバ151は、名義変更要求の指示をシステムの表示装置に表示しても構わない。名義変更要求の指示を見たOTAの職員が電話等で宿泊施設に連絡を行っても構わない。
【0158】
ステップS611において、宿泊施設は、OTAからの名義変更要求に基づいて、予約権利の名義人の変更を行う。具体的には、宿泊施設予約システム131aにおける予約名義を、OTAから送信又は連絡された予約権利の購入者への変更を行う。名義変更は、OTAサーバ151から宿泊施設予約システム131aにネットワーク141を介して電気的に行ってもよいし、OTAの職員からの電話等による連絡で宿泊施設の職員が行っても構わない。
【0159】
ステップS612において、購入者は、宿泊施設において、予約権利の内容に基づいて宿泊を行うことができる。ステップS611において、宿泊者の名義は購入者に変更となっており、また宿泊料金は、ステップS610において、宿泊施設に、OTAから既に金額Aの与信枠の確保が行われているため、購入者は、何らの手間を要することなく、宿泊施設に宿泊をすることができる。
【0160】
ステップS613において、出品者からOTAに対して、ステップS602で確保された与信枠に基づいて金額Aのクレジットカードの引落としが行われる。
【0161】
ステップS614において、仲介業者は、出品者に対して出品の対価の支払いを行う。支払いの金額は、ステップS607で販売された金額Bから手数料を引いた額である。仲介業者は、購入者が宿泊できたことを確認した上で支払いを行っても構わない。それにより、出品者が、予約権利を出品したにも関わらず、宿泊施設に対してキャンセルを行われていないことを保証することができる。
【0162】
<効果の説明>
以上のように、本発明第6の実施形態に係る仲介支援システムによれば、宿泊施設に対する名義変更手続きはOTAが行うことになり、仲介業者の作業負担を低減することができる。また出品される予約権利はOTAが確保している枠であるため、内容の審査が不要又は簡略化することができる点で、仲介業者の作業負担を低減することができる。
【0163】
なお、本実施形態において、OTAと仲介業者は別々に説明しているが、同一事業者が運営を行っても構わない。
【0164】
(第7の実施形態)
図10を用いて第7の実施形態における購入者の端末装置111の表示状態の説明を行う。予約権利の購入を希望する購入者は、仲介業者が提供するWEBページ上から、仲介業者の取り扱いのある宿泊施設のリストを参照し、宿泊を希望する宿泊施設を選択することができる。宿泊施設を選択した後の画面が図10である。図10では、選択した宿泊施設の宿泊施設名、写真P,Q,R(例えばホテルの外観や内装、付帯設備の写真)が表示されている。また、宿泊施設に対する過去のユーザの評価が表示されている。さらに、現在予約権利の出品が行われている件数や、最高値引額、平均値引額が表示されている。「ウォッチリストに登録」のボタンをクリックすると、選択している宿泊施設の予約権利の出品情報が仲介支援サーバ121に登録された場合に、購入者に対して例えば電子メールなどにより用法がプッシュ配信される。そのため、購入者は、購入希望の宿泊施設に対する情報を適時に入手することが可能となる。
【0165】
なお、選択している宿泊施設の情報には、宿泊施設やOTAからのキャンペーン情報や、宿泊施設自体やOTAが出品する宿泊予約権利の情報が含まれていても構わない。
【0166】
(プログラム)
図11は、コンピュータ201の構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ201は、CPU202、主記憶装置203、補助記憶装置204、インタフェース205を備える。
【0167】
ここで、本発明の実施形態に係る仲介支援サーバ121を構成する各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。
【0168】
仲介支援サーバ121は、コンピュータ201に実装される。そして、仲介支援サーバ121の各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置204に記憶されている。CPU202は、プログラムを補助記憶装置204から読み出して主記憶装置203に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU202は、プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置203に確保する。
【0169】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ201に、出品者からの譲渡を希望する予約権利情報を受信するステップと、予約権利情報を記憶するステップと、予約権利情報が適正であるかどうかを判別するステップと、適正であると判別された結果、予約権利情報から出品リストを生成し記憶部に記憶するステップと、出品リストの配信を受けた購入希望者からの予約権利の購入希望情報を受信した場合、出品者に対して購入希望情報に基づく情報を送信し、発行者に対して購入希望情報に基づく名義変更要求をするための情報を生成するステップと、を実行させるための仲介支援プログラムである。
【0170】
なお、補助記憶装置204は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース205を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークを介してコンピュータ201に配信される場合、配信を受けたコンピュータ201が当該プログラムを主記憶装置203に展開し、上記処理を実行しても良い。
【0171】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置204に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0172】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0173】
1、2・・・仲介支援システム 111、111a、111b、111c・・・端末装置
121・・・仲介支援サーバ 122・・・通信部 123・・・制御部
124・・・記憶部 131、131a、131b、131c・・・宿泊施設予約システム 141・・・ネットワーク 151・・・OTAサーバ 201・・・コンピュータ
202・・・CPU 203・・・主記憶装置 204・・・補助記憶装置
205・・・インタフェース

【要約】      (修正有)
【課題】権利を予約した者が、キャンセル料金を支払うことなく、予約権利を簡便に譲渡することを可能とする、仲介支援サーバ、仲介支援システム、仲介支援方法及び仲介支援プログラムを提供する。
【解決手段】発行者が発行する予約権利に関する予約権利情報を管理する仲介支援サーバ124であって、出品者からの譲渡を希望する予約権利情報を受信する通信部122と、予約権利情報を記憶する記憶部124と、予約権利情報が適正であるかどうかを判別し、適正であると判別された結果、予約権利情報から出品リストを生成し記憶部124に記憶する制御部123とを備える。制御部123は、記憶部124に記憶されている出品リストの配信を受けた購入希望者からの予約権利の購入希望情報を受信した場合、出品者に対して購入希望情報に基づく情報を送信し、発行者に対して購入希望情報に基づく名義変更要求をするための情報を生成する。
【選択図】図1
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