特許第6206941号(P6206941)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6206941所在情報管理装置、ゲートウェイ装置、所在情報管理方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6206941
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】所在情報管理装置、ゲートウェイ装置、所在情報管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/02 20090101AFI20170925BHJP
   H04M 3/42 20060101ALI20170925BHJP
   H04M 3/487 20060101ALI20170925BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
   H04W4/02 150
   H04M3/42 U
   H04M3/487
   G06F13/00 650B
【請求項の数】3
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2012-288917(P2012-288917)
(22)【出願日】2012年12月28日
(65)【公開番号】特開2014-131242(P2014-131242A)
(43)【公開日】2014年7月10日
【審査請求日】2015年11月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】橋村 出
【審査官】 倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−071591(JP,A)
【文献】 特開2011−227851(JP,A)
【文献】 特開2001−339536(JP,A)
【文献】 特開2009−069967(JP,A)
【文献】 特開2006−011695(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
H04M 3/42
H04M 11/00
G08G 21/02−21/16
G08B 25/00−25/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の個人の所在をそれぞれ示す複数の所在情報を生成する所在情報生成手段と、
複数の送信先を登録した管理者用テーブルを格納する記憶手段と、
前記複数の個人の所在を検出するセンサ群によって各個人が検出される頻度である個人別頻度に基づいて、前記所在情報生成手段によって生成された複数の所在情報を、前記管理者用テーブルに登録された複数の送信先に振り分ける所在情報分散管理手段と、
前記所在情報分散管理手段によって振り分けられた送信先へ、各所在情報を送信する所在情報提供手段と
を具備する、
所在情報管理装置。
【請求項2】
複数の個人の所在をそれぞれ示す複数の所在情報を生成し、
前記複数の個人の所在を検出するセンサ群によって各個人が検出される頻度である個人別頻度に基づいて、前記生成された複数の所在情報を、管理者用テーブルに登録された複数の送信先に振り分け、
前記振り分けられた送信先へ、各所在情報を送信する、
所在情報管理方法。
【請求項3】
複数の個人の所在をそれぞれ示す複数の所在情報を生成し、
前記複数の個人の所在を検出するセンサ群によって各個人が検出される頻度である個人別頻度に基づいて、前記生成された複数の所在情報を、管理者用テーブルに登録された複数の送信先に振り分け、
前記振り分けられた送信先へ、各所在情報を送信する、
所在情報管理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は個人の所在を管理するための所在情報管理装置、ゲートウェイ装置、所在情報管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
高齢化社会の到来により、老人ホームや医療機関で余生を過ごす老人が増加している。そのような老人は、歩行に障害がなければ、老人ホームや医療機関の内外において自由に移動することができる。会社においても、社員は忙しく移動しながら仕事をしている。このような状況では、個人の所在を管理したいという要求が生じるのは自然である。個人の所在の管理に適用可能な様々な技術が提案されてきた。
【0003】
特許文献1は、病院、会社、又は、家庭内において、容易、かつ、正確に個人の所在を把握するための個人所在認識システムを開示している。個人所在認識システムは、個人別パターンモデル記憶部と、センサ位置記憶部と、解析部と、認識部とを備える。個人別パターンモデル記憶部は、個人別の行動パターンを予め学習することによって作成された個人別パターンモデルを記憶する。センサ位置記憶部は、被検知者を検知するためのセンサが設置されている場所を示す位置情報を記憶する。解析部は、センサの検知範囲内に存在する被検知者の行動パターンに応じてそのセンサから出力される信号を解析する。認識部は、解析部による解析結果と、個人別パターンモデルと、位置情報とに基づいて、個人の所在を認識する。
【0004】
特許文献2は、自動的かつ正確に、物または人が特定区域に存在するか否かを管理するためのIDタグ装置管理システムを開示している。IDタグ装置管理システムは、例えば、航空旅客荷物の輸送システムに適用される。搭乗時、乗客はカウンターに荷物を預ける際に、受信端末個別の「ID情報」が設定された携帯可能な受信端末を渡される。乗客が預けた荷物は、上記「ID情報」が入力されたIDタグ装置が装着され、航空機で搬送される。目的地に到着すると、荷物は航空機から降ろされ、ベルトコンベアに載せられる。ベルトコンベア上の所定の区画に荷物が載せられると、荷物に装着されたIDタグ装置は、管理装置からID要求信号を電波で受信する。IDタグ装置は、ID要求信号に応答して、「ID情報」を示すID通知信号を電波で管理装置へ送信する。管理装置は、ID通知信号を受信すると、ベルトコンベア上の所定の区画を識別し、「ID情報」に対応する受信端末に所定の区画を示す区画通知信号を電波で送信する。受信端末は、区画通知信号を受信すると、荷物がベルトコンベアの所定の区画に載せられたことを、受信端末を携帯する乗客に対して音、振動、文字表示等で通知する。
【0005】
特許文献3は、構内における個人の所在場所を即時に知ることができる構内所在管理システムを開示している。構内所在管理システムは、発信機管理テーブルと、フロア管理テーブルと、所在検索部と、所在管理テーブルと、入出力制御部とを備える。発信機管理テーブルは、個人名とその個人が携帯する小型発信機の周波数を管理する。フロア管理テーブルは、小型発信機の受信機を中心とした空間軸の距離で表される発信地点と構内のフロア設備を管理する。所在検索部は、受信した周波数とその発信地点から発信機テーブルとフロア管理テーブルを読み出し、個人名と構内の所在場所を求める。所在管理テーブルは、所在検索部によって求められた個人名と所在場所を管理する。入出力制御部は、個人名を入力し所在管理テーブルから所在場所を求めディスプレイに表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−163617号公報
【特許文献2】特開平7−230563号公報
【特許文献3】特開平5−062089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1乃至3のいずれも、個人の所在の管理を複数の管理者に分散することを開示していない。したがって、特許文献1乃至3に開示された技術では、管理対象となる個人の数が増加すると管理者の負担が増加するという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、このような問題点を解決するため、個人の所在を管理する管理者の負担を軽減することが可能な所在情報管理装置、ゲートウェイ装置、所在情報管理方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による所在情報管理装置は、複数の個人の所在をそれぞれ示す複数の所在情報を生成する所在情報生成手段と、複数の送信先を登録した管理者用テーブルと、前記複数の所在情報とを格納する記憶手段と、前記管理者用テーブルに基づいて、前記複数の所在情報を前記複数の送信先に振り分ける所在情報分散管理手段と、前記複数の所在情報を前記複数の送信先に送信する所在情報提供手段とを具備する。前記複数の所在情報のそれぞれにおいて、個人の個人情報とその個人の所在を示す情報とが対応付けられている。
【0010】
本発明によるホームゲートウェイ装置は、複数の個人の所在をそれぞれ示す複数の所在情報を生成する所在情報生成手段と、複数の送信先を登録した管理者用テーブルと、前記複数の所在情報とを格納する記憶手段と、前記管理者用テーブルに基づいて、前記複数の所在情報を前記複数の送信先に振り分ける所在情報分散管理手段と、前記複数の所在情報を前記複数の送信先に送信する所在情報提供手段とを具備する。前記複数の所在情報のそれぞれにおいて、個人の個人情報とその個人の所在を示す情報とが対応付けられている。
【0011】
本発明による所在情報管理方法は、複数の個人の所在をそれぞれ示す複数の所在情報を生成し、複数の送信先を登録した管理者用テーブルに基づいて、前記複数の所在情報を前記複数の送信先に振り分け、前記複数の所在情報を前記複数の送信先に送信する。前記複数の所在情報のそれぞれにおいて、個人の個人情報とその個人の所在を示す情報とが対応付けられている。
【0012】
本発明によるプログラムは、所在情報管理方法をコンピュータに実行させる。所在情報管理方法は、複数の個人の所在をそれぞれ示す複数の所在情報を生成し、複数の送信先を登録した管理者用テーブルに基づいて、前記複数の所在情報を前記複数の送信先に振り分け、前記複数の所在情報を前記複数の送信先に送信する。前記複数の所在情報のそれぞれにおいて、個人の個人情報とその個人の所在を示す情報とが対応付けられている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、個人の所在を管理する管理者の負担を軽減することが可能な所在情報管理装置、ゲートウェイ装置、所在情報管理方法、及びプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施の形態1にかかる所在情報管理装置の機能ブロック図である。
図2】実施の形態1にかかる所在情報管理方法を示す動作シーケンス図である
図3】実施の形態2にかかる所在情報管理システムの概念図である。
図4】実施の形態2にかかる所在情報管理装置のハードウェア構成を示す概略図である。
図5】実施の形態2にかかる端末のハードウェア構成を示す概略図である。
図6】実施の形態2にかかる所在情報管理装置の機能ブロック図である。
図7】個人別行動パターンのデータ構成を示す。
図8】センサ設置場所情報のデータ構成を示す。
図9】実施の形態2にかかる所在情報管理方法を示す動作シーケンス図である。
図10】分散管理設定情報の設定画面の一例を示す。
図11】管理者端末登録情報の設定画面の一例を示す。
図12】管理者端末予備登録情報の設定画面の一例を示す。
図13】管理者用テーブルの一例を示す。
図14】センサから送信される情報を示す。
図15】蓄積情報のデータ構成を示す。
図16】所在情報の表示画面の一例を示す。
図17】実施の形態2にかかる所在情報管理方法を示す他の動作シーケンス図である。
図18】実施の形態3にかかる所在情報管理装置の機能ブロック図である。
図19】実施の形態3にかかる端末の機能ブロック図である。
図20】実施の形態4にかかる所在情報管理システムの概念図である。
図21】実施の形態5にかかる所在情報管理システムの概念図である。
図22】実施の形態6にかかる所在情報管理システムの概念図である。
図23】GPS端末登録情報のデータ構成を示す。
図24】位置場所対応情報のデータ構成を示す。
図25】実施の形態6にかかる所在情報管理方法を示す動作シーケンス図である。
図26】GPS端末から出力される情報を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1を参照して、実施の形態1にかかる所在情報管理装置100の構成を説明する。所在情報管理装置100は、所在情報生成部101と、所在情報分散管理部102と、所在情報提供部103と、記憶部105とを備える。記憶部105は、管理者用テーブル110と、複数の所在情報120とを格納する。管理者用テーブル110は、複数の送信先201〜203を登録している。複数の所在情報120は、複数の個人としての複数の被監視者の所在をそれぞれ示す。所在情報120において、被監視者の個人情報121とその被監視者の所在を示す場所情報122とが対応付けられる。例えば、個人情報122は、氏名、写真などの特定の個人を識別できる情報である。
【0017】
図2を参照して、実施の形態1にかかる所在情報管理方法を説明する。実施の形態1にかかる所在情報管理方法は、ステップS10、S20、S30を含んでいる。所在情報管理装置100の記憶部105は、管理者用テーブル110を格納している。ステップS10において、所在情報生成部101は、複数の所在情報120を生成する。記憶部105は、複数の所在情報120を格納する。ステップS20において、所在情報分散管理部102は、管理者用テーブル110に基づいて、複数の所在情報120を複数の送信先201〜203に振り分ける。ステップS30において、所在情報提供部103は、複数の所在情報120を複数の送信先201〜203に送信する。
【0018】
実施の形態1によれば、複数の所在情報120が管理者用テーブル110に登録された複数の送信先201〜203に振り分けられて送信される。したがって、複数の被監視者の所在の管理を送信先201〜203と同数の管理者で分担することができる。一人の管理者は、複数の所在情報120の全部を管理する必要はなく、自身に割り当てられた所在情報120のみを管理すればよいので、管理者の負担が軽減される。
【0019】
実施の形態1によれば、一人の管理者が管理すべき所在情報120の数が少なくなるため、特定の被監視者の所在情報120を容易に抽出することができる。更に、一人の管理者が管理すべき個人情報121の数が少なくなるため、個人情報流出防止の観点からも、管理者の負担が軽減される。更に、実施の形態1によれば、被監視者の人数に応じて所在情報120の管理を自動的に分散することができるので、多数の被監視者の所在を効率よく分散管理することができる。更に、個人情報と送信先の組合せが予め固定されていないため、複数の所在情報120を複数の送信先201〜203に振り分ける際の自由度が高い。
【0020】
所在情報管理装置100は、ホームゲートウェイ装置であることが好ましい。ホームゲートウェイ装置は、例えば、ブロードバンドルータである。家庭やオフィスに設置されるネットワーク機器であるホームゲートウェイ装置に上述した所在情報管理機能を持たせることで、複数の所在情報120を複数の送信先201〜203に送信することが容易である。所在情報管理装置100は、プログラムに基づいて動作するコンピュータであってもよい。
【0021】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる所在情報管理装置100及び所在情報管理方法を説明する。以下において、実施の形態1と共通する事項についての説明を省略する。ところで、以下の説明において、実施の形態2にかかる所在情報管理装置100はホームゲートウェイ装置である。しかし、実施の形態2にかかる所在情報管理装置100は、コンピュータであってもよい。
【0022】
図3を参照して、実施の形態2にかかる所在情報管理システムを説明する。所在情報管理システムは、所在情報管理装置100と、複数のセンサ10と、複数の端末301〜303とを備える。複数のセンサ10は、所在情報管理装置100に登録されている。複数の端末301〜303は、所在情報管理装置100の配下に接続されている。複数の端末301〜303は、それぞれ、複数の送信先201〜203に対応している。ここでは、複数の端末301〜303の数が3台である例を説明するが、複数の端末301〜303の数は3台に限定されない。所在情報管理システムは、複数の被監視者20の所在を管理するために用いられる。
【0023】
図4を参照して、所在情報管理装置100のハードウェア構成を説明する。所在情報管理装置100は、CPU(Central Processing Unit)181と、通信装置182と、記憶装置185とを備える。CPU181は、プログラム190に基づいて所在情報管理装置100の各種処理を実行する中央制御装置である。通信装置182は、有線通信及び無線通信の少なくとも一方を実行する機能を有する。記憶装置185は、ハードディスクドライブ又は半導体メモリである。記憶装置185は、プログラム190、管理者用テーブル110、個人別行動パターン130、センサ設置場所情報140、蓄積情報150、及び複数の所在情報120を格納する。所在情報管理装置100は、プログラム190に基づいて動作する。
【0024】
図5を参照して、端末301のハードウェア構成を説明する。端末301は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、又は携帯電話機である。端末301は、CPU381と、通信装置382と、表示装置383と、入力装置384と、記憶装置385とを備える。CPU381は、プログラム390に基づいて端末301の各種処理を実行する中央制御装置である。通信装置382は、有線通信及び無線通信の少なくとも一方を実行する機能を有する。表示装置383は、例えば、液晶ディスプレイである。入力装置384は、キーボード、マウス、又はタッチパッドである。表示装置383及び入力装置384は、タッチパネルを形成してもよい。記憶装置385は、ハードディスクドライブ又は半導体メモリである。記憶装置385は、プログラム390を格納する。端末301は、プログラム390に基づいて動作する。端末302及び303も、端末301と同様に構成される。
【0025】
図6を参照して、所在情報管理装置100は、プログラム190に基づいて、所在情報生成部101、所在情報分散管理部102、所在情報提供部103、接続管理部104、記憶部105、及び管理者用テーブル設定部106を実現する。接続管理部104は、ホームゲートウェイ装置が元々有している接続管理機能を活用することで容易に実現することができる。接続管理部104は、端末301〜303と所在情報管理装置100との接続を管理する。接続管理部104は、更に、後述する予備端末350〜352と所在情報管理装置100との接続を管理する。記憶部105は、管理者用テーブル110、複数の所在情報120、個人別行動パターン130、センサ設置場所情報140、及び蓄積情報150を格納する。管理者用テーブル設定部106は、管理者用テーブル110を外部から設定することを可能にする。
【0026】
複数の所在情報120は、複数の被監視者20の所在をそれぞれ示す。管理者用テーブル110は、複数の所在情報120を振り分けて送信するために利用される。個人別行動パターン130は、センサ10が検出した被監視者20を特定するために用いられる。センサ設置場所情報140は、複数のセンサ10の設置場所を登録している。
【0027】
図7を参照して、個人別行動パターン130は、被監視者20の個人情報121及び行動パターン131を互いに対応付けている。個人別行動パターン130は、予め蓄積される。
【0028】
図8を参照して、センサ設置場所情報140は、センサ10のセンサID(識別子)141とセンサ10の設置場所を示す場所情報122とを互いに対応付けている。
【0029】
図9を参照して、実施の形態2にかかる所在情報管理方法を説明する。実施の形態2にかかる所在情報管理方法は、ステップS100、S110、S120、S130、S140、S150、S160、S170、S180を含んでいる。所在情報管理装置100の記憶部105は、管理者用テーブル110、個人別行動パターン130、及びセンサ設置場所情報140を格納している。
【0030】
ステップS100において、端末301は、所在情報管理装置100の管理者用テーブル設定部106を介して、所在情報管理装置100が保有する管理者用テーブル110に分散管理設定情報111、管理者端末登録情報112、及び管理者端末予備登録情報113を設定する。
【0031】
図10は、ステップS100において端末301の表示装置383が表示する分散管理設定情報設定画面を示す。管理者は、端末301の入力装置384を操作して、分散方法として頻度又は集中を選択する。更に、管理者は、分散方法が集中の場合における具体的分散方法を設定する。例えば、1階玄関ホールに設置されたセンサ10により検出された被監視者20の所在を端末301で管理するように設定し、2階医務室に設置されたセンサ10により検出された被監視者20の所在を端末302で管理するように設定し、1階食堂に設置されたセンサ10により検出された被監視者20の所在を端末303で管理するように設定する。
【0032】
図11は、ステップS100において端末301の表示装置383が表示する管理者端末登録情報設定画面を示す。管理者は、端末301の入力装置384を操作して、端末301〜303を登録する。
【0033】
図12は、ステップS100において端末301の表示装置383が表示する管理者端末予備登録情報設定画面を示す。管理者は、端末301の入力装置384を操作して、予備端末350〜352を登録する。尚、予備端末350〜352の各々は、端末301と同様に構成されている。
【0034】
図13を参照して、端末301による設定後の管理者用テーブル110は、分散管理設定情報111、管理者端末登録情報112、及び管理者端末予備登録情報113を含む。分散管理設定情報111は、図10に示される分散管理設定情報設定画面を用いて設定された。管理者端末登録情報112は、図11に示される管理者端末登録情報設定画面を用いて設定された。管理者端末予備登録情報113は、図12に示される管理者端末予備登録情報設定画面を用いて設定された。
【0035】
分散管理設定情報111は、複数の被監視者20の所在の管理を分散するために用いられる。分散管理設定情報111において、分散方法として頻度が設定されている。更に、分散管理設定情報111において、分散方法として集中が設定された場合のために、端末301〜303の端末ID115とセンサ10のセンサID141との対応関係が登録されている。具体的には、端末301の端末ID115と1階玄関ホールに設置されたセンサ10のセンサID141とが互いに関連付けられ、端末302の端末ID115と2階医務室に設置されたセンサ10のセンサID141とが互いに関連付けられ、端末303の端末ID115と、1階食堂に設置されたセンサ10のセンサID141とが互いに関連付けられている。
【0036】
管理者端末登録情報112は、本実施の形態にかかる所在情報管理方法で使用される端末301〜303を管理するために用いられる。管理者端末登録情報112は、端末301〜303の端末ID115を登録している。管理者端末予備登録情報113は、本実施の形態にかかる所在情報管理方法で使用される予備端末350〜352を管理するために用いられる。管理者端末予備登録情報113は、予備端末350〜352の予備端末ID116を登録している。
【0037】
ここでは、端末301を用いて管理者用テーブル110の設定を行う場合を説明したが、所在情報管理装置100の配下に接続されている他の端末302又は303を用いて管理者用テーブル110の設定を行うことも可能である。
【0038】
ステップS110において、所在情報管理装置100の接続管理部104は、所在情報管理装置100の配下に接続されている全ての端末と管理者端末登録情報112を比較して、所在情報管理装置100の配下に接続されている端末301〜303の台数を確認する。所在情報管理装置100がホームゲートウェイ装置であるため、所在情報管理装置100の配下に接続されている端末の確認は、ネットワーク機器の一般的な機能により実行することができる。
【0039】
ステップS120において、センサ10は、そのセンサ10の監視領域内にいる被監視者20の動作情報142を検出する。複数のセンサ10は、複数の被監視者20の動作情報142を検出する。ステップS130において、センサ10は、動作情報142を所在情報管理装置100に送信する。ここで、特定小電力無線やBluetooth(登録商標)等を用いて動作情報142を送信することができる。ただし、動作情報142を送信する方法はこれらの方法に限定されない。
【0040】
図14を参照して、センサ10は、動作情報142と自身のセンサID141とを関連付けて所在情報管理装置100に送信する。
【0041】
ステップS140において、所在情報生成部101は、複数の被監視者20の動作情報142に基づいて、複数の被監視者20の所在をそれぞれ示す複数の所在情報120を生成する。具体的には、所在情報生成部101は、動作情報142と個人別行動パターン130の行動パターン131とを比較し、比較結果に基づいて、動作情報142が検出された被監視者20に対応する個人情報121を特定する。所在情報生成部101は、動作情報142と一緒に送信されたセンサID141とセンサ設置場所情報140に基づいて、動作情報142が検出された被監視者20の所在を示す場所情報122を特定する。所在情報生成部101は、特定した個人情報121と特定した場所情報122を互いに対応付ける所在情報120を生成する。ここで、所在情報生成部101は、新たに生成した所在情報120と同一の被監視者20についての既存の所在情報120を削除する。したがって、所在情報120は、被監視者20の最新の所在を示す。尚、所在情報生成部101は、動作情報142が検出された被監視者20に対応する個人情報121を特定することができなかった場合、所在情報120を生成しない。所在情報管理装置100が動作情報142に対応する被監視者20を特定するため、端末301〜303の各々が個人別行動パターン130を保有する必要がない。
【0042】
図15を参照して、所在情報生成部101は、検出された動作情報142に基づいて所在情報120を新たに生成する度に、その所在情報120の個人情報121とその所在情報120を生成した日時を示す日時情報151を蓄積情報150に追加登録する。尚、日時情報151は、センサ10が動作情報142を検出した日時、又は、所在情報生成装置100が動作情報142を受信した日時を示してもよい。したがって、蓄積情報150は、複数の被監視者20について、複数のセンサ10によって動作情報142が検出される個人別頻度を示す。
【0043】
ステップS150において、所在情報分散管理部102は、複数の所在情報120を端末301〜303に振り分け、所在情報提供部103は、各所在情報120をその所在情報が振り分けられた端末301、302、又は303から閲覧できるように設定する。ここで、分散管理設定情報111において分散方法として頻度が設定されているため、所在情報分散管理部102は、蓄積情報150に示される動作情報142検出の個人別頻度に基づいて、複数の所在情報120を管理者端末登録情報112に登録された端末301〜303に振り分ける。以下、端末301〜303の台数が3台、被監視者20の人数が90人の例について説明する。
【0044】
所在情報分散管理部102は、蓄積情報150を参照して、動作情報142が検出される頻度に基づいて被監視者20をグループ分けする。例えば、一日当たりの動作情報142が検出される回数が300回以上の被監視者20をAグループに、200回以上300回未満の被監視者20をBグループに、200回未満の被監視者20をCグループにグループ分けする。所在情報分散管理部102は、Aグループの被監視者20の所在情報120を端末301〜303に均等に振り分け、Bグループの被監視者20の所在情報120を端末301〜303に均等に振り分け、Cグループの被監視者20の所在情報120を端末301〜303に均等に振り分ける。例えば、Aグループが15人、Bグループが45人、Cグループが30人だった場合、端末301〜303の各々にAグループから5人、Bグループから15人、Cグループから10人が割り当てられる。ここで、動作情報142が検出される頻度が高い被監視者20を管理する負担は大きい。センサ10によって動作情報142が検出される個人別頻度に基づいて複数の所在情報120を端末301〜303に振り分けることで、端末301〜303をそれぞれ用いて被監視者20の所在を管理する複数の管理者の負担を均等にすることができる。分散管理設定情報111において分散方法として頻度が設定されている場合、被監視者20が一の場所から他の場所へ移動しても一台の端末でその被監視者20の所在を監視することができる。
【0045】
一方、分散管理設定情報111において分散方法として集中が設定されている場合、所在情報分散管理部102は、分散方法設定情報111及びセンサ設置場所情報140に基づいて、複数の所在情報120を端末301〜303に振り分ける。より詳細には、所在情報分散管理部102は、分散方法設定情報111が示す複数のセンサ10のセンサID141と端末301〜303の端末ID115との対応関係と、センサ設置場所情報140が示すセンサID141と場所情報122との対応関係とに基づいて、複数の所在情報120を端末301〜303に振り分ける。このようにすることで、管理したい場所に設置されたセンサ10が出力した動作情報142に基づいて検出された被監視者20の所在を、端末301〜303のうちの特定の端末に管理させることが可能である。この場合も所在情報管理装置100が動作情報142に対応する被監視者20を特定するため、端末301〜303の各々が個人別行動パターン130を保有する必要がない。
【0046】
尚、分散方法設定情報111は、場所情報122と端末301〜303の端末ID115との対応関係を登録していてもよい。この場合、所在情報分散管理部102は、分散方法設定情報111が示す場所情報122と端末301〜303の端末ID115との対応関係に基づいて、複数の所在情報120を端末301〜303に振り分ける。
【0047】
ステップS160において、管理者が端末301の入力装置384を操作すると、端末301の通信装置382は、所在情報要求を所在情報管理装置100に送信する。所在情報管理装置100の所在情報提供部103は、所在情報要求に応答して、端末301に振り分けられた所在情報120を端末301に送信する。端末301の表示装置383は、所在情報120を表示する。
【0048】
図16は、端末301の表示装置383が表示する所在情報120の表示画面の一例を示す。表示装置383は、一の所在情報120の個人情報121及び場所情報122に基づいて、氏名「XXXX」の被監視者20の所在が「1階玄関ホール」であることを表示し、他の所在情報120の個人情報121及び場所情報122に基づいて、氏名「YYYY」の所在が「2Fトイレ」であることを表示する。
【0049】
ステップS170において、端末302は、端末301の場合と同様に、所在情報提供装置100が送信した所在情報120を表示する。ステップS180において、端末303は、端末301の場合と同様に、所在情報提供装置100が送信した所在情報120を表示する。尚、端末301〜303のうちの複数の端末に同一の所在情報120が送信されることはない。
【0050】
本実施形態によれば、管理者用テーブル110を用いることで、所在情報管理装置100の配下に接続された端末であって所在情報120を表示可能な表示装置を備えた端末を、被監視者20の所在の管理に用いられる管理者端末として設定可能である。所在情報管理装置100としてホームゲートウェイ装置を用いることで、所在情報管理装置100の配下に接続された端末301〜303を管理者端末として設定することが容易である。
【0051】
次に、図17を参照して、管理者端末登録情報112に登録されている端末と所在情報管理装置100の接続が何らかの原因で切断された場合の処理を説明する。ここでは、端末301と所在情報管理装置100の接続が切断された場合に、端末301から管理者端末予備登録情報113に登録されている予備端末350に所在情報20の管理が自動的に切り替わる例を説明する。実施の形態2にかかる所在情報管理方法は、ステップS200、S210、S220、S230、S240、S250、S260を含んでいる。
【0052】
ステップS200において、端末301が何らかの事由により故障し、そのために端末301と所在情報管理装置100との接続が切断する。ステップS210において、所在情報管理装置100の接続管理部104は、端末301と所在情報管理装置100との接続が切断したことを検出する。ステップS220において、接続管理部104は、管理者端末予備登録情報113に登録されている予備端末350が所在情報管理装置100の配下に接続されていることを確認する。
【0053】
ステップS230において、所在情報管理装置100の所在情報分散管理部102は、複数の所在情報120を端末302、端末303、及び予備端末350に振り分け、所在情報提供部103は、各所在情報120をその所在情報が振り分けられた端末302、端末303、又は予備端末350から閲覧できるように設定する。尚、振り分けの具体的方法は、端末301が予備端末350で置き換えられる点を除いて、ステップS150と同様である。
【0054】
ステップS240において、端末302は、ステップS170と同様に、所在情報提供装置100が送信した所在情報120を表示する。ステップS250において、端末303は、ステップS180と同様に、所在情報提供装置100が送信した所在情報120を表示する。ステップS260において、予備端末350は、ステップS160における端末301の場合と同様に、所在情報提供装置100が送信した所在情報120を表示する。これにより、予備端末350を用いて被管理者20の所在を管理することができる。
【0055】
尚、管理者用テーブル110の管理者端末予備登録情報113に予備端末が一台も登録されていない場合、又は、管理者端末予備登録情報113に登録された全ての予備端末350〜352が所在情報管理装置100の配下に接続されていない場合(S220)、所在情報管理装置100の所在情報分散管理部102は、端末301に割り当てられていた所在情報120を残りの端末302及び303に均等に振り分ける(S230)。
【0056】
本実施形態によれば、端末301と所在情報管理装置100との接続が切断された場合であっても、被管理者20の所在の管理が停止することが防止される。所在情報管理装置100としてホームゲートウェイ装置を用いることで、端末301と所在情報管理装置100との接続が切断された場合に、端末301に割り当てられていた所在管理を別の端末に肩代わりさせることが容易である。
【0057】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかる所在情報管理装置100及び所在情報管理方法を説明する。以下において、実施の形態2と共通する事項についての説明を省略する。
【0058】
図18を参照して、所在情報管理装置100は、プログラム190に基づいて、所在情報生成部101、所在情報分散管理部102、接続管理部104、記憶部105、及びWeb Graphical User Interface(以下、WebGUI)193を実現する。
【0059】
図19を参照して、端末301は、プログラム390に基づいて、インターネットブラウザ(以下、ブラウザ)393を実現する。端末302及び303も、端末301と同様にブラウザを実現する。
【0060】
図9を参照して、実施の形態3にかかる所在情報管理方法を説明する。実施の形態3では、端末301〜303が所在情報管理装置100のネットワークに接続される。
【0061】
ステップS100において、端末301のブラウザ393は、所在情報管理装置100のWEbGUI193を介して、所在情報管理装置100が保有する管理者用テーブル110に分散管理設定情報111、管理者端末登録情報112、及び管理者端末予備登録情報113を設定する。
【0062】
ブラウザ393は、分散管理設定情報設定画面を表示する。管理者は、ブラウザ393を介して、分散方法として頻度又は集中を選択する。更に、管理者は、分散方法が集中の場合における具体的分散方法を設定する。ブラウザ393は、管理者端末登録情報設定画面を表示する。管理者は、ブラウザ393を介して、端末301〜303を登録する。ブラウザ393は、管理者端末予備登録情報設定画面を表示する。管理者は、ブラウザ393を介して、予備端末350〜352を登録する。
【0063】
図13を参照して、本実施の形態においては、端末ID115として、端末301〜303のIP(Internet Protocol)アドレス又はMAC(Media Access Control)アドレスが登録される。予備端末ID116として、予備端末350〜352のIPアドレス又はMACアドレスが登録される。
【0064】
ステップS110において、所在情報管理装置100の接続管理部104は、所在情報管理装置100のネットワークに接続されている全ての端末と管理者端末登録情報112を比較して、所在情報管理装置100のネットワークに接続されている端末301〜303の台数を確認する。ステップS120、S130、及びS140は、実施の形態2の場合と同様である。
【0065】
ステップS150において、所在情報分散管理部102は、複数の所在情報120を端末301〜303に振り分け、WebGUI193は、各所在情報120をその所在情報が振り分けられた端末301、302、又は303から閲覧できるように設定する。
【0066】
ステップS160において、端末301のブラウザ393は、所在情報要求を所在情報管理装置100に送信する。所在情報管理装置100のWebGUI193は、所在情報要求に応答して、端末301に振り分けられた所在情報120を端末301に送信する。端末301のブラウザ393は、所在情報120を表示する。
【0067】
ステップS170において、端末302のブラウザは、端末301の場合と同様に、所在情報提供装置100が送信した所在情報120を表示する。ステップS180において、端末303のブラウザは、端末301の場合と同様に、所在情報提供装置100が送信した所在情報120を表示する。
【0068】
次に、図17を参照して、管理者端末登録情報112に登録されている端末301と所在情報管理装置100の接続が何らかの原因で切断された場合の処理を説明する。ステップS200、S210、及びS220は、実施の形態2の場合と同様である。
【0069】
ステップS230において、所在情報管理装置100の所在情報分散管理部102は、複数の所在情報120を端末302、端末303、及び予備端末350に振り分け、WebGUI193は、各所在情報120をその所在情報が振り分けられた端末302、端末303、又は予備端末350から閲覧できるように設定する。
【0070】
ステップS240において、端末302のブラウザは、ステップS170と同様に、所在情報提供装置100が送信した所在情報120を表示する。ステップS250において、端末303のブラウザは、ステップS180と同様に、所在情報提供装置100が送信した所在情報120を表示する。ステップS260において、予備端末350のブラウザは、ステップS160における端末301の場合と同様に、所在情報提供装置100が送信した所在情報120を表示する。
【0071】
本実施の形態においては、ステップS160、S170、S180、S240、S250、及びS260は、HyperText Transfer Protocol(以下HTTP)を用いて実行される。HTTPGETにより、端末301〜303及び予備端末350から所在情報120を閲覧することができる。
【0072】
本実施の形態によれば、管理者は、端末301〜303及び予備端末350のブラウザを用いて被監視者20の所在を確認することができる。したがって、端末301〜303及び予備端末350に被監視者20の所在を管理するための専用のソフトウェアを導入する必要がない。
【0073】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4にかかる所在情報管理装置100及び所在情報管理方法を説明する。実施の形態4にかかる所在情報管理装置100及び所在情報管理方法は、以下に説明する事項を除いて、実施の形態2又は3にかかる所在情報管理装置100及び所在情報管理方法と同様である。
【0074】
図20を参照して、実施の形態4にかかる所在情報管理システムを説明する。所在情報管理システムは、所在情報管理装置100と、複数のセンサ10(不図示)と、複数の端末301〜303とを備える。端末303は、外部に設けられ、インターネット600を介して所在情報管理装置100に接続される。この場合、所在情報管理装置100と外部に設けられた端末303との間の通信にHTTPS(Hypertext Transfer Protocol over Secure Socket Layer)や事前認証を利用することで、セキュリティを確保する。尚、端末301、302、予備端末350〜352が外部に設けられ、インターネット600を介して所在情報管理装置100に接続されてもよい。
【0075】
(実施の形態5)
次に、実施の形態5にかかる所在情報管理装置100及び所在情報管理方法を説明する。実施の形態5にかかる所在情報管理装置100及び所在情報管理方法は、以下に説明する事項を除いて、実施の形態2乃至4のいずれかにかかる所在情報管理装置100及び所在情報管理方法と同様である。
【0076】
図21を参照して、実施の形態5にかかる所在情報管理システムを説明する。所在情報管理システムは、所在情報管理装置100と、複数のセンサ10(不図示)と、外部サーバ701と、複数の端末301〜303とを備える。外部サーバ701は、外部に設けられ、インターネット600を介して所在情報管理装置100に接続される。所在情報管理装置100は、電子メール750を用いて所在情報120を端末303に送信する。電子メール750は、所在情報管理装置100からインターネット600及び外部サーバ701を経由して端末303に届けられる。この場合、端末303の端末ID115として、電子メールアドレスが登録される。所在情報管理装置100は、端末303からの所在情報要求に依存せずに、電子メール750を用いて所在情報120を端末303に送信してもよい。尚、所在情報管理装置100は、電子メール750を用いて所在情報120を端末301、302、予備端末350〜352に送信してもよい。
【0077】
(実施の形態6)
次に、実施の形態6にかかる所在情報管理装置100及び所在情報管理方法を説明する。以下において、実施の形態2乃至5にかかる所在情報管理装置100及び所在情報管理方法と共通する事項の説明を省略する。
【0078】
図22を参照して、実施の形態6にかかる所在情報管理システムを説明する。所在情報管理システムは、所在情報管理装置100と、複数のGPS(Global Positioning System)端末30と、外部サーバ702と、複数の端末301〜303(不図示)とを備える。複数のGPS端末30は、それぞれ、複数の被監視者20によって携帯される。GPS端末30は、GPS衛星800から受信した信号に基づいて、現在位置を検出する。外部サーバ702は、インターネット600を介して所在情報管理装置100に接続される。管理装置100は、GPS端末登録情報160及び位置場所対応情報170を保有する。
【0079】
図23を参照して、GPS端末登録情報160は、GPS端末30のGPS端末IDと、そのGPS端末30を携帯する被監視者20の個人情報121とを対応づけている。
【0080】
図24を参照して、位置場所対応情報170は、位置情報171及び場所情報122を互いに対応付けている。位置情報171は、少なくとも緯度及び経度を含む。位置情報171は、更に高度を含んでもよい。場所情報122は、例えば、地名や施設名である。
【0081】
図25を参照して、実施の形態6にかかる所在情報管理方法を説明する。実施の形態6にかかる所在情報管理方法は、ステップS100、S110、S125、S135、S140、S150、S160、S170、S180を含んでいる。ステップS100及びS110は、実施の形態2乃至5のいずれかと同様である。
【0082】
ステップS125において、GPS端末30は、GPS衛星800から受信した信号に基づいて、そのGPS端末30を携帯する被監視者20の現在位置を示す位置情報171を検出する。ステップS135において、GPS端末30は、位置情報171を外部サーバ702及びインターネット600を経由して所在情報管理装置100に送信する。
【0083】
図26を参照して、GPS端末30は、位置情報171と自身のGPS端末ID161とを関連付けて所在情報管理装置100に送信する。
【0084】
ステップS140において、所在情報生成部101は、複数のGPS端末30が送信した位置情報171に基づいて、複数の被監視者20の所在をそれぞれ示す複数の所在情報120を生成する。具体的には、所在情報生成部101は、GPS端末30が送信した位置情報171と位置場所対応情報170に基づいて、GPS端末30を携帯する被監視者20の所在を示す場所情報122を特定する。所在情報生成部101は、位置情報171と一緒に送信されたGPS端末ID161とGPS端末登録情報160に基づいて、GPS端末30を携帯する被監視者20に対応する個人情報121を特定する。所在情報生成部101は、特定した個人情報121と特定した場所情報122を互いに対応付ける所在情報120を生成する。
【0085】
ステップS150において、所在情報分散管理部102は、複数の所在情報120を端末301〜303に振り分ける。ここで、分散管理設定情報111において分散方法として頻度が設定されている場合、所在情報分散管理部102は、実施の形態2乃至5のいずれかの場合と同様に、複数の所在情報120を端末301〜303に振り分ける。
【0086】
一方、分散管理設定情報111において分散方法として集中が設定されている場合、所在情報分散管理部102は、以下に説明するように、複数の所在情報120を端末301〜303に振り分ける。ここで、分散方法設定情報111は、場所情報122と端末301〜303の端末ID115との対応関係を登録している。所在情報分散管理部102は、分散方法設定情報111が示す場所情報122と端末ID115との対応関係に基づいて、複数の所在情報120を端末301〜303に振り分ける。
【0087】
ステップ160乃至180は、実施の形態2乃至5のいずれかの場合と同様である。
【0088】
本実施の形態によれば、屋外にいる被監視者20の所在を確認することができる。尚、所在情報120は、個人情報121と位置情報171を対応付けた情報であってもよい。この場合のステップS140及びS150を説明する。ステップS140において、所在情報生成部101は、位置情報171と一緒にGPS端末30から送信されたGPS端末ID161とGPS端末登録情報160に基づいて、GPS端末30を携帯する被監視者20に対応する個人情報121を特定する。所在情報生成部101は、特定した個人情報121とGPS端末30から送信された位置情報171を互いに対応付ける所在情報120を生成する。ステップS150において、所在情報分散管理部102は、分散方法として頻度が設定された分散管理設定情報111に基づいて、複数の所在情報120を端末301〜303に振り分ける。
【0089】
上述した例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0090】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0091】
10 センサ
20 被監視者
100 所在情報管理装置
101 所在情報生成部
102 所在情報分散管理部
103 所在情報提供部
104 接続管理部
105 記憶部
110 管理者用テーブル
120 所在情報
121 個人情報
122 場所情報
130 個人別行動パターン
131 行動パターン
201〜203 送信先
301〜303 端末
350〜352 予備端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26