(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
地震や台風などの災害があると、発電施設や送電施設が損壊し、それに起因して電力の供給が不足したり停止したりする停電が起こることがある。東日本大震災においても、大規模な停電があったことは記憶に新しい。
【0003】
災害の規模が大きくなると、電力供給を含むライフラインが遮断されることが多い。このような非常時であっても、避難所や病院など、早急に電気を必要とする場所は確実に存在する。そのような場所では、可搬型の発電機を使用し、その現場で発電した電気で電力供給をまかなわなければならない。
【0004】
このような可搬型の発電機は、エンジンを稼動して発電機を回し、発電された電気を供給する。エンジンを稼動する燃料には、ガソリンや軽油が用いられる。
【0005】
ところが、一般的にガソリンや軽油は、大部分が自家用車やトラックなどの燃料として流通している。特に、災害等の緊急時には、トラックや車等の移動手段や運搬手段が、きわめて大きな規模で必要となる。したがって、その燃料であるガソリンや軽油も、移動用運搬用の車両に緊急に供給しなければならず、各所で取り合いのようなことになる。このため、ガソリンや軽油が被災地域で枯渇してしまい、発電用の燃料にまでまわらないといった事態となる。
【0006】
実際に東日本大震災のときには、非常用としてせっかく発電機を準備していたとしても、燃料を確保できずに電気が供給できないという、極めて残念なケースが多々生じた。
【0007】
一方、各種の事業所・工場・家庭などでは、プロパンガスや天然ガス等のガス燃料が広く用いられている。このようなガス燃料は、都市ガスとしてライフラインでガスが供給される一部の都心部を除き、搬送可能なボンベに液化ガスを充填した状態で流通し保管されている。
【0008】
現実問題として東日本大震災では、LPガス(液化石油ガス)について、車両用の燃料のような取り合いが起こることはなかった。また、被災地域において、LPガスの需要量が通常時以上に急激に増大するといったことも起こらなかった。そして、驚いたことに、ボンベに充填されたLPガスは、非常時においても通常時と変わらない程度に、備蓄を余剰した態勢が維持されていたのである。
【0009】
そこで、大規模な停電が起こった時に、通常時と変わらない備蓄が維持されるLPガスを活用して発電し、災害などの緊急時に電力をまかなうことに大きな期待が寄せられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
災害等の非常時に用いられてきた可搬型の発電機には、例えば、上記特許文献1(特開平10−212941号公報)、上記特許文献2(実用新案登録第3174415号公報)等に開示されたものがある。
【0012】
上記特許文献1には、発電機を自動車に搭載した移動電源車が開示されている。
【0013】
上記特許文献1記載のものは、ガソリンや軽油などの液体燃料を用いることを前提としたものである。また、特許文献1は、発電用のエンジンと走行用のエンジンのマフラーを共用する技術である。したがって、ガス燃料を使用することに対する車両の電気系統の安全面については考慮されていない。
【0014】
特許文献2には、ガソリンエンジンに直結した発電機に、LPガスを燃料として使用して発電する技術が開示されている。
【0015】
上記特許文献2記載のものは、エンジンと発電機を手押し車のような簡易な軽車両に搭載したものである。したがって、手押し車のような軽車両には電気系統がないため、ガス燃料を使用することに対する車両の電気系統の安全面については考慮されていない。
【0016】
また、被災地域でたまたま電気を必要とする場所にこの発電機があればいいけれども、そうでなければ、電気が必要なところまで発電機を運搬しなければならない。それには搬送用のトラックが別に必要になり、トラックを確保できなければ電気を供給できないといった事体に陥る。
【0017】
また、一般に移動電源車は、被災地などの発電が必要な場所に到着してから、装置の組立や、吸入から発電機までの燃料ラインの安全性の確認など、煩雑な事前準備をマンパワーによって行わなければならない。このような事前準備用として別にエネルギーも必要とする。したがって、実際には、本格的に発電を稼動するまでに24時間ほどもかかっているのが実情である。
【0018】
このように、可搬型の発電機は、駆動エネルギーとしては軽油やガソリンなどの液体の化石燃料を用いる場合が殆んどであった。一方、LPガスなどのガス燃料を用いるものも提案されているが、小型の発電機に限られ、しかも車両の電気系統の安全性を考慮したものは提案されていない。
【0019】
すなわち、現在までのところ、LPガスなどのガス燃料を用い、さらにガスを用いることを考慮した安全性を確保し、かつ十分に非常時の発電に寄与できるだけの発電機を車載し、かつ装置起動を素早く行える移動電源車は提案されていなかったのが実情である。
【0020】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、ガス燃料を用いることを考慮した安全機構を確保し、かつ非常時に速やかに起動して電気の供給を開始できる移動電源車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するため、本発明の移動電源車は、
発電装置を車両に搭載した移動電源車であって、
上記車両は、上記車両を始動するときの電力を供給する車載バッテリーと、上記車両の走行中に上記車載バッテリーに充電するためのダイナモと、上記車載バッテリーおよび上記ダイナモを含む電気系統をボディアースするための車体とを備え、
上記発電装置は、発電用エンジンと、上記発電用エンジンによって稼動する交流発電機とを備え、
上記車両には、上記交流発電機を上記車体へのボディアースとは別に大地に直接アースするためのアース部材が、上記車体から電気的に絶縁した状態で取り付けられている
ことを要旨とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の移動電源車は、上記車両には、上記交流発電機を上記車体へのボディアースとは別に大地に直接アースするためのアース部材が、上記車体から電気的に絶縁した状態で取り付けられている。
すなわち、
上記アース部材により、上記交流発電機が上記車体とは別に大地に直接アースされているため、漏電ブレーカーの作動の確実性が確保された。
上記アース部材が上記車体から電気的に絶縁した状態で取り付けられているため、作業者の感電に対する安全性を確保できる。すなわち、上記アース部材と上記車体のあいだが導通されていると、交流発電機の配線に絶縁不良等の不具合が生じたときに、作業者が車体と配線に同時に触れると感電事故が起こる。本発明では、上記アース部材と上記車体のあいだが絶縁されているため、万一作業者が車体と配線に同時に触れたとしても感電事故は起こらなくなる。
また、アース部材が車両に取り付けられていることから、現場に出動するときにアース部材を積み忘れて発電できなかったり、アース部材を現場に忘れて帰って、つぎの出動のときに慌てるといったトラブルを未然に防止できる。
【0023】
本発明において、上記アース部材を地面に対して進退させるための進退ユニットを有している場合には、
上記進退ユニットの操作によってアース部材を大地に接地させたり離したりすることができ、かなづち等の工具を必要としない。したがって、出動するときに工具を積み忘れて現場で慌てたり、工具を忘れて現場に帰って、つぎの出動のときに慌てるといったトラブルを未然に防止できる。
【0024】
本発明において、上記車載バッテリーが、上記発電用エンジンを始動するときの電力を供給するバッテリーとして兼用されている場合には、
上記車両を始動するときの電力を供給する車載バッテリーと、上記発電用エンジンを始動するときの電力を供給するバッテリーを兼用するため、バッテリー1個分の軽量化を計ることができる。特に、軽トラックのような車載重量の小さな小型車両に発電装置を搭載する場合に有利である。小型車両であれば、中型の自動車免許を保有していれば運転して出動できるため、極めて汎用性が高くなる。
また、車両が走行できる状態であれば発電用エンジンを始動できることから、上記発電用エンジンを始動するためのバッテリーを放電させてしまって、現場に出動したものの交流発電機を起動できず、電気の供給ができないといったトラブルを未然に防止できる。
【0025】
本発明において、上記発電装置は、上記発電用エンジンによって稼動する直流発電機をさらに備え、
上記直流発電機によって上記車載バッテリーが充電されるように構成されている場合には、
発電用エンジンが稼動すれば走行しなくても直流発電機で上記車載バッテリーが充電される。したがって、車載バッテリーの容量が残り少なく発電用エンジンを起動するのがギリギリであったようなときでも、つぎの走行に支障をきたさない。
【発明を実施するための形態】
【0027】
つぎに、本発明を実施するための形態を説明する。
【0028】
◆第1実施形態◆
〔概要の構成〕
図1は、本発明を適用した第1実施形態の移動電源車10を示す図である。
【0029】
この移動電源車10は、発電装置1を車両2に搭載して構成されている。
【0030】
上記車両2は、この例では、排気量約650cc、最大積載量350kgの日本の軽自動車規格に該当する小型トラックであり、軽トラックと呼ばれて市場に流通しているものである。
【0031】
上記発電装置1は、この例では、LPガスを燃料とするガス発電装置である。具体的には、例えば、KOHLER社の非常用ガス発電装置JK20を適用することができる。この非常用ガス発電装置JK20は、上記軽トラックの車両2に対し、積載量的に搭載可能な重量ならびに大きさである。
【0032】
上記移動電源車10では、上記車両2の荷台部3に、上記発電装置1が搭載されている。また、上記荷台部3には、発電装置1の燃料であるLPガスが充填された液化ガスボンベ4が搭載されている。さらに、上記荷台部3には、インバーター5、分電盤6ならびに配電盤7が搭載されている。
【0033】
上記移動電源車10は、アース部材11を地面に対して進退させるための進退ユニット8が取り付けられている。
【0034】
〔構成の詳細〕
図2は、上記移動電源車10の構成を説明するブロック図である。
図3は、上記移動電源車10の電気系統を説明する結線図である。
図4は、進退ユニットを示す図である。
【0035】
〔車両〕
上記車両2は、上記車両2を始動するときの電力を供給する車載バッテリー21と、上記車両2の走行中に上記車載バッテリー21に充電するためのダイナモ22と、上記車載バッテリー21および上記ダイナモ22を含む電気系統をボディアースするための車体9とを備えている。
【0036】
上記車載バッテリー21は、一般的な軽自動車に搭載される12Vの鉛蓄電池を使用することができる。上記ダイナモ22は、車両の走行用エンジン(図示していない)の回転によって発電機を回し、直流電気を発生するものである。発生した直流電気を上記車載バッテリー21に充電する。上記車載バッテリー21は、一般的な軽自動車に搭載される14.4Vの直流発電機を使用することができる。ここでは、上記車載バッテリー21およびダイナモ22は、上記車両2に標準品として搭載されていたものをそのまま利用した。
【0037】
上記車体9には、上記車載バッテリー21および上記ダイナモ22を含む電気系統がボディアースされている。すなわち、各電気系統のマイナス側が車体9に接続され、プラス側だけが配線されている。
【0038】
〔発電装置〕
上記発電装置1は、発電用エンジン15と、上記発電用エンジン15によって稼動する交流発電機16とを備えている。
【0039】
上記発電用エンジン15は、この例では、ガス燃料であるLPガスによって稼動する内燃機関である。上記発電用エンジン15により毎分3000回転の回転エネルギーを得て、上記交流発電機16の駆動エネルギー減とする。
【0040】
上記交流発電機16は、この例では、単相100V/200Vの一般家庭用電源を発電する単相交流発電機である。上記発電用エンジン15により回転駆動されて発電する。
【0041】
上記発電用エンジン15には、ガス燃料の供給源である液化ガスボンベ4からLPガスが供給される。この例では、車両2の積載量の制限により、上記液化ガスボンベ4として20kgのものを採用した。
【0042】
〔発電装置と車両の連携〕
上記移動電源車10では、上記車載バッテリー21が、上記発電用エンジン15を始動するときの電力を供給するバッテリーとして兼用されている。つまり、車両に搭載した車載バッテリー21の電力で発電用エンジン15を始動する。図示しない始動スイッチは、走行用エンジンのセルモーターを始動するキースイッチとは別個に、例えば発電装置1側に設けることができる。
【0043】
上記移動電源車10では、上記発電装置1は、上記発電用エンジン15によって稼動する直流発電機17をさらに備えている。上記直流発電機17は、発電装置1に設けられている。そして、上記直流発電機17によって上記車載バッテリー21が充電されるように構成されている。したがって、発電用エンジン15が稼動している間は、車両2を走行させていなくても車載バッテリー21が充電され続ける。
【0044】
〔燃料供給系統〕
上記移動電源車10には、ガス供給設備12において、液化ガスボンベ4から0.9MPaの高圧で供給を受けたガス燃料を2.8kPaの低圧で発電用エンジン15に供給するための単段圧力調節器13を備えている。上記単段圧力調節器13は、1時間あたり6.5kgのLPガスを供給できるものを使用した。上記単段圧力調節器13によって2.8kPaの低圧に調節されたガス燃料は、低圧ホース14を介して発電用エンジン15に供給される。この例では、長さ10mの低圧ホース14を搭載しておいた。
【0045】
〔電気出力系統〕
上記移動電源車10には、上記交流発電機16で発電された単相100V/200Vの交流電気を三相200Vに変換するインバーター5が搭載されている。この例では、上記インバーターの出力は、3.7kW(6.7kVA)である。このように、上記交流発電機16からは、単相100V/200Vの電気が発電されるが、その一部をインバーター5を通し、三相200Vに変換して出力する。したがって、単相100V/200Vの一般家庭用電源を供給できるとともに、三相200Vにより、例えばエレベーターなどの駆動電力を供給することもできる。
【0046】
上記インバーター5を経由しない単相100V/200Vの電気は、主幹漏電単相ブレーカー18および単相子ブレーカー20を経由し、単相100V、4.0kW(4.0kVA)の電気として、単相100Vコンセント23から連続出力される。この例では、単相100Vコンセント23を複数(例えば14個)備え、それぞれの単相100Vコンセント23に1対1対応させて複数の(例えば14個)単相子ブレーカー20が設けられている。この例では、上記主幹漏電単相ブレーカー18は、漏電30mA、過電流20Aで通電を遮断するものを適用した。また、単相子ブレーカー20は、15Aで通電を遮断するものを適用した。
【0047】
上記インバーター5を経由して変換された三相200Vの電気は、主幹漏電三相ブレーカー19を経由し、三相200V、3.7kW(6.7kVA)の電気として、三相200Vコンセント24から連続出力される。この例では、三相200Vコンセント24は、上記主幹漏電三相ブレーカー19に対応して1個設けられている。この例では、上記主幹漏電三相ブレーカー19は、漏電30mA、過電流20Aで通電を遮断するものを適用した。
【0048】
上記主幹漏電単相ブレーカー18、主幹漏電三相ブレーカー19および単相子ブレーカー20は、上述した分電盤6内に配置されている。また、単相100Vコンセント23と三相200Vコンセント24は、上述した配電盤7内に配置されている。
【0049】
〔アース〕
上述したように、上記車体9には、上記車載バッテリー21および上記ダイナモ22を含む電気系統がボディアースされている。すなわち、車両2における各電気系統のマイナス側が車体9に接続され、プラス側だけが配線されている。
【0050】
上記車両2には、上記交流発電機16を上記車体9へのボディアースとは別に大地に直接アースするためのアース部材11が、上記車体9から電気的に絶縁した状態で取り付けられている。
【0051】
具体的には、上記交流発電機16は単相3線式の出力であり、第1相、第2相および中性相の出力線がある。上記第1相と第2相を、インバーター5および主幹漏電三相ブレーカー19を経由する三相200Vコンセント24の側と、上記第1相、第2相および中性相を主幹漏電単相ブレーカー18および単相子ブレーカー20を経由する単相100Vコンセント23の側とに分岐させて出力する。また、中性相をアース部材11に接続して大地に直接アースする。このとき、中性相からアース部材11は、上記車体9へのボディアースとは別に、上記車体9から電気的に絶縁した状態とされる。
【0052】
上記アース部材11は、進退ユニット8によって地面に対して進退させるようになっている。
【0053】
上記進退ユニット8の構成はつぎのとおりである。すなわち、上記アース部材11はこの例では先端が尖った棒状を呈したものであり、筒状の絶縁ケース26にスライド可能に収容されている。そして、上記アース部材11は、絶縁ケース26ごと90度回動し、アース部材11の先端を下向きにした縦位置と、アース部材11の先端を横向きにした横位置とで、一端停止した状態で安定するようになっている。
【0054】
上記アース部材11は、根元部が上述した中性相に結線されていて、絶縁ケース26に収容されることにより、車体9から電気的に絶縁した状態にされる。
【0055】
そして、上記アース部材11は、アース部材11の先端を下向きにした縦位置にした状態で、ハンドル25を回転することにより、アース部材11の先端が地面に対して進退するようになっている。ハンドル25回転をアース部材11の進退に変換させる機構としては、具体的には、例えばラックアンドピニオンギヤの機構を採用することができる。
【0056】
発電装置1を稼動するときには、アース部材11の先端が下向きになる縦位置とし、ハンドル25を回転させてアース部材11の先端を地面に埋没させ、交流発電機16の中性相をアースさせる。発電装置1を停止したときには、ハンドル25を逆回転させてアース部材11の先端を地面から離し、アース部材11の先端が横向きになる横位置とする。
【0057】
◆第2実施形態◆
図5は、本発明の第2実施形態の構成を説明するブロック図である。
図6は、上記第2実施形態の電気系統を説明する結線図である。
【0058】
この例は、インバーター5、主幹漏電三相ブレーカー19および三相200Vコンセント24を有していない。したがって、発電した電気は、もっぱら単相100V電源として利用される。それ以外は、上記第1実施形態と同様であり、同様のところには同じ符号を付している。
【0059】
◆作用効果◆
以上に述べたように、上記各実施形態の移動電源車10によれば、つぎの作用効果を奏する。
【0060】
すなわち、上記車両2には、上記交流発電機16を上記車体9とは別に大地に直接アースするためのアース部材11が、上記車体9から電気的に絶縁した状態で取り付けられている。
上記アース部材11により、上記交流発電機16が上記車体9とは別に大地に直接アースされているため、漏電ブレーカーの作動の確実性が確保された。
上記アース部材11が上記車体9から電気的に絶縁した状態で取り付けられているため、作業者の感電に対する安全性を確保できる。すなわち、上記アース部材11と上記車体9のあいだが導通されていると、交流発電機16の配線に絶縁不良等の不具合が生じたときに、作業者が車体9と配線に同時に触れると感電事故が起こる。本発明では、上記アース部材11と上記車体9のあいだが絶縁されているため、万一作業者が車体9と配線に同時に触れたとしても感電事故は起こらなくなる。
また、アース部材11が車両9に取り付けられていることから、現場に出動するときにアース部材11を積み忘れて発電できなかったり、アース部材11を現場に忘れて帰って、つぎの出動のときに慌てるといったトラブルを未然に防止できる。
【0061】
また、上記アース部材11を地面に対して進退させるための進退ユニット8を有しているため、
上記進退ユニット8の操作によってアース部材11を大地に接地させたり離したりすることができ、かなづち等の工具を必要としない。したがって、出動するときに工具を積み忘れて現場で慌てたり、工具を忘れて現場に帰って、つぎの出動のときに慌てるといったトラブルを未然に防止できる。
【0062】
また、上記車載バッテリー21が、上記発電用エンジン15を始動するときの電力を供給するバッテリーとして兼用されているため、
上記車両2を始動するときの電力を供給する車載バッテリー21と、上記発電用エンジン15を始動するときの電力を供給するバッテリーを兼用するため、バッテリー1個分の軽量化を計ることができる。特に、軽トラックのような車載重量の小さな小型車両に発電装置1を搭載する場合に有利である。小型車両であれば、中型の自動車免許を保有していれば運転して出動できるため、極めて汎用性が高くなる。
また、車両2が走行できる状態であれば発電用エンジン15を始動できることから、上記発電用エンジン15を始動するためのバッテリーを放電させてしまって、現場に出動したものの交流発電機16を起動できず、電気の供給ができないといったトラブルを未然に防止できる。
【0063】
また、上記発電装置1は、上記発電用エンジン15によって稼動する直流発電機17をさらに備え、
上記直流発電機17によって上記車載バッテリー21が充電されるように構成されているため、
発電用エンジン15が稼動すれば走行しなくても直流発電機17で上記車載バッテリー21が充電される。したがって、車載バッテリー21の容量が残り少なく発電用エンジン15を起動するのがギリギリであったようなときでも、つぎの走行に支障をきたさない。
【0064】
◆第3実施形態◆
図7および
図8は、本発明の第3実施形態の電気系統を説明する結線図である。
【0065】
この例は、交流発電機16の中性相を、接地用コンデンサ27を介してアース部材11に結線している。
図7は、
図3に示した形態の変形例であり、交流発電機16で発電した電気を、単相100V電源および三相200V電源で利用する例である。
図8は、
図6に示した形態の変形例であり、交流発電機16で発電した電気を、もっぱら単相100V電源として利用する例である。
上記接地用コンデンサ27に替えて、高抵抗を介して中性相をアース部材11に結線してもよい。
それ以外は、上述した第1実施形態および第2実施形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付して説明を省略している。
【0066】
この実施形態では、大きな地絡電流が流れる地絡事故が起こったとき、その電流値を低下させることができる。これにより、地絡事故の際に交流発電機16を損傷させる可能性が低下する。それ以外は、第1実施形態および第2実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0067】
◆変形例◆
上述した説明ではガス燃料がLPガスである例を説明したが、天然ガス等に代表されるような他のガス燃料でもよい。また、上記ガス燃料としては、化石燃料も適用できるし、それ以外のガス燃料を適用することを妨げる趣旨ではない。