(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アンケート配信サーバと、アンケートの回答者が利用する回答者端末と、アンケートの配信者が利用する配信者端末と、がネットワークを介して通信可能に構成されるアンケート配信システムであって、
前記アンケート配信サーバは、前記配信者端末から送信されるアンケート情報を受信するアンケート情報受信手段と、
前記アンケート情報に基づいてアンケートを登録するアンケート登録手段と、
アンケート配信ページを表示する為のHTMLファイルを受信した前記回答者端末から送信されるアンケート配信要求を受け付ける要求受付手段と、
前記アンケート配信要求に基づいて、前記アンケート配信ページにアンケートを重ねて表示させる為のアンケート表示データを送信するアンケート配信手段と、
前記アンケート配信ページを有する配信先を登録する為の配信先登録手段と、
登録された前記配信先及び配信するアンケートを紐付けるアンケート接続手段と、を備えることを特徴とするアンケート配信システム。
前記アンケート配信サーバは、前記配信者を特定する為の配信者情報を有し、回答者端末がアンケート配信要求を行う為の配信要求スクリプトを生成するコード生成手段を備え、
前記要求受付手段は、前記配信者情報を有するアンケート配信要求を受け付けることを特徴とする請求項1に記載のアンケート配信システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述した従来の技術には、つぎのような改善すべき問題点が残されており、既存のウェブページに対して、効果的にアンケートの配信を行うことはできない。
【0008】
特許文献1に記載の技術では、アンケートの設問や、回答フォーム等を表示させるウェブページ(以下、アンケート配信ページとする)上に、バナーを表示する領域を予め設けておく必要がある。そのため、アンケート配信ページ自体のレイアウトやデザインに制限が生じてしまう。
【0009】
また、バナーの位置やアンケートの内容を変更する際、バナーをウェブページ上から削除する(アンケートの配信を取りやめる)際等には、アンケート配信ページのHTMLファイル等に変更を加える必要が生じる。アンケートは、任意の回答期間や回答数を設定して配信されることもあり、アンケートの配信を実施する都度、アンケート配信ページのHTMLファイル等に変更を加えることは、非常に煩雑である。
【0010】
特許文献2に記載の技術では、アンケートの回答者をアンケート配信ページに誘導する必要がある。社内アンケート等、アンケートへの回答が義務付けられた場合にはよいが、対象となる回答者がウェブページへの来訪者等の場合、即ち、来訪者の善意によって回答を収集する場合などには、所定のウェブページへの来訪者をアンケートページに移動させる構造によって、回答率の低下を招いてしまう。
【0011】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、ウェブページ上でのアンケートの配信を効果的に行う為のアンケート配信システムを提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は、アンケート配信サーバと、アンケートの回答者が利用する回答者端末と、アンケートの配信者が利用する配信者端末と、がネットワークを介して通信可能に構成されるアンケート配信システムであって、前記アンケート配信サーバは、前記配信者端末から送信されるアンケート情報を受信するアンケート情報受信手段と、前記アンケート情報に基づいてアンケートを登録するアンケート登録手段と、アンケート配信ページを表示する為のHTMLファイルを受信した前記回答者端末から送信されるアンケート配信要求を受け付ける要求受付手段と、前記アンケート配信要求に基づいて、前記アンケート配信ページにアンケートを重ねて表示させる為のアンケート表示データを送信するアンケート配信手段と、
前記アンケート配信ページを有する配信先を登録する為の配信先登録手段と、登録された前記配信先及び配信するアンケートを紐付けるアンケート接続手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
アンケートがアンケート配信ページに重ねて表示されることで、アンケート配信ページのレイアウトやデザインを自由に設定しながら、アンケートを配信することができる。
【0014】
また、アンケートの内容について変更を行う際や、アンケートの配信を取りやめる際、アンケートの配信を停止する際などには、アンケートの配信者は、アンケート配信ページのHTMLファイル等に特段変更を加えなくてもよく、アンケート配信ページの管理が極めて容易になる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記アンケート配信サーバは、前記配信者を特定する為の配信者情報を有し、回答者端末がアンケート配信要求を行う為の配信要求スクリプトを生成するコード生成手段を備え、前記要求受付手段は、前記配信者情報を有するアンケート配信要求を受け付けることを特徴とする。
このような構成とすることで、アンケート配信ページのHTMLファイルに生成されたコードを埋め込むのみで、ウェブページへの来訪者に対するアンケートの配信を、容易に行うことができる。
【0016】
本発明の好ましい形態では、前記アンケート配信手段は、前記配信者情報を用いて、出力されるアンケート表示データを決定することを特徴とする。
このような構成とすることで、アンケート登録手段等によって、複数の配信者がアンケートを登録することができ、共通のアンケート配信サーバを利用してアンケート配信を行うことができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記アンケート配信サーバは、前記アンケート配信ページを有する配信先を登録する為の配信先登録手段と、登録された前記配信先及び配信するアンケートを紐付けるアンケート接続手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の好ましい形態では、前記要求受付手段は、前記配信先を特定する配信先情報を含むアンケート配信要求を受け付け、前記アンケート配信手段は、前記配信先情報を用いて、出力するアンケート表示データを決定することを特徴とする。
このような構成とすることで、登録したアンケート及びアンケートの配信先を紐付けて管理することができ、任意の配信先に任意のアンケートを配信することができる。
【0019】
本発明の好ましい形態では、前記アンケート情報は、アンケートを表示する際の条件情報を有し、前記アンケート表示データは、前記回答者端末から得られる回答者情報に基づいてアンケートの表示の可否判断を行う表示条件スクリプトを有すること、を特徴とする。
【0020】
本発明の好ましい形態では、前記条件情報は、アンケートを表示させない1以上のウェブページを指定する為の除外ページ指定情報を有することを特徴とする。
このような構成とすることで、例えば、初めて来訪した来訪者に対してのみアンケートを実施したり、既にアンケートに回答済みの来訪者に対してアンケートを非表示にしたり等、柔軟にアンケート配信を行うことができる。
【0021】
本発明の好ましい形態では、前記回答者端末からアンケートに対する回答情報を受け付ける回答受付情報と、前記回答情報に基づいて、アンケートに関するレポートを生成するレポート生成手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成とすることで、アンケートへの回答を収集し、表示させることができる。
【0022】
本発明は、アンケート配信ページにアンケートを表示させる為のアンケート配信サーバであって、アンケートの登録の為に送信されるアンケート情報を受信するアンケート情報受信手段と、前記アンケート情報に基づいてアンケートを登録するアンケート登録手段と、アンケート配信ページを表示する為のHTMLファイルを受信した回答者端末から送信されるアンケート配信要求を受け付ける要求受付手段と、前記アンケート配信要求に基づいて、前記アンケート配信ページにアンケートを重ねて表示させる為のアンケート表示データを送信するアンケート配信手段と、
前記アンケート配信ページを有する配信先を登録する為の配信先登録手段と、登録された前記配信先及び配信するアンケートを紐付けるアンケート接続手段と、を備えることを特徴とする。
【0023】
本発明は、アンケート配信ページにアンケートを表示させる為のアンケート配信プログラムであって、コンピュータを、アンケートの登録の為に送信されるアンケート情報を受信するアンケート情報受信手段と、前記アンケート情報に基づいてアンケートを登録するアンケート登録手段と、アンケート配信ページを表示する為のHTMLファイルを受信した回答者端末から送信されるアンケート配信要求を受け付ける要求受付手段と、前記アンケート配信要求に基づいて、前記アンケート配信ページにアンケートを重ねて表示させる為のアンケート表示データを送信するアンケート配信手段と、
前記アンケート配信ページを有する配信先を登録する為の配信先登録手段と、登録された前記配信先及び配信するアンケートを紐付けるアンケート接続手段と、として機能させることを特徴とする。
【0024】
本発明は、アンケート配信ページにアンケートを表示させる為のアンケート配信方法であって、アンケート配信サーバが、アンケートの登録の為に送信されるアンケート情報を受信するステップと、前記アンケート情報に基づいてアンケートを登録するステップと、
アンケート配信ページを表示する為のHTMLファイルを受信した回答者端末から送信されるアンケート配信要求を受け付けるステップと、前記アンケート配信要求に基づいて、前記アンケート配信ページにアンケートを重ねて表示させる為のアンケート表示データを送信するアンケートステップと、
前記アンケート配信ページを有する配信先を登録するステップと、登録された前記配信先及び配信するアンケートを紐付けるステップと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、ウェブページ上でのアンケートの配信を効果的に行う為のアンケート配信システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に関るアンケート配信システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
【0028】
例えば、本実施形態ではアンケート配信システムの構成、動作などについて説明するが、同様の構成の方法、装置、コンピュータプログラム、記録媒体なども、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えばコンピュータに前記プログラムをインストールすることができる。ここで、前記プログラムを記憶した記録媒体は、例えばCD−ROM等の非一過性の記録媒体であっても良い。
【0029】
本実施形態では、アンケートの配信者は、1又は2以上のウェブページを運営又は管理 しており、当該ウェブページ上に、登録したアンケートを表示させる場合を説明する。また、このような複数の配信者がアンケート配信システムを利用して、任意のウェブページにアンケートの表示を行う。
【0030】
<アンケート配信システムの全体構成>
図1は、本発明の実施形態に関るアンケート配信システムの概要を示す図である。符号1はアンケート配信サーバを示し、符号2はアンケート配信等を行う為に必要な情報を記憶する記憶部を示している。
【0031】
符号3はアンケートの回答者(アンケート配信ページへの来訪者)が使用する回答者端末を示し、符号4はアンケートの配信者が使用する配信者端末を示している。符号5は回答者端末3のウェブブラウザからのリクエストに応じて、ウェブサイトのHTMLファイル等を返送し、アンケート配信ページを表示させるウェブサーバを示している。なお、本実施形態において、アンケートに回答していない単なる来訪者であっても回答者と呼ぶ。
【0032】
なお、ウェブサーバ5から回答者端末3へのアンケート配信ページのHTMLファイルの送信や、アンケート配信サーバ1から配信者端末4への管理画面のHTMLファイルの送信は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)によって行うものとする。データの送受信に、HTTPに代えてHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)を用いることで、より安全に通信を行うことができる。
【0033】
符号6は、来訪者に関する情報や、得られたアンケートの回答等の集計、分析等を行う外部サービス(例えば、Google社のGoogleアナリティクス)を提供する外部サーバを示している。アンケート配信サーバ1及び回答者端末3、配信者端末4、ウェブサーバ5、外部サーバ6は、ネットワークNを介して通信可能になされている。
【0034】
配信者端末4では、アンケート配信サーバ1にリクエストを行うことで、アンケート等の管理を行う為の管理画面を表示させることができる。
【0035】
図示例では、1又は複数の記憶部2がアンケート配信サーバ1の外部に設けられているが、アンケート配信サーバ1は、1又は複数の記憶部2を備えてもよい。また、後述するアンケート配信サーバ1の機能構成が、複数のサーバ装置によって実現可能に成されていても構わない。また、本実施形態において、アンケートの回答等は、必ずしも外部サーバ6で処理される必要はない。
【0036】
<アンケート配信サーバのハードウェア構成>
図2は、本発明の実施形態に係るアンケート配信サーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。アンケート配信サーバ1は、演算装置(CPU101)と、主記憶装置(RAM102)と、HDDやSSD、フラッシュメモリなどの補助記憶装置(記憶部103)と、外部の装置とネットワークNを介して通信を行うためのインタフェースである通信部104と、キーボードやマウス等の入力部105と、ディスプレイ等の出力部106と、を備えている。また、記憶部103は、オペレーティングシステム107と、オペレーティングシステム107と協調してその機能を発揮するアンケート配信プログラム108等が記録されている。
【0037】
回答者端末3は、演算装置(CPU)、主記憶装置(RAM)、HDDやSSD、フラッシュメモリなどの補助記憶装置、ネットワークNへの接続手段を含む各種の入出力装置など、そして、ウェブサイトの閲覧を行うためのブラウザソフトウェアを備える。回答者端末3として、パーソナルコンピュータやスマートフォン端末、携帯電話などの各種のコンピュータ装置を用いることができる。
【0038】
配信者端末4は、演算装置(CPU)、主記憶装置(RAM)、HDDやSSD、フラッシュメモリなどの補助記憶装置、ネットワークNへの接続手段を含む各種の入出力装置など、そして、管理画面の閲覧を行うための管理ソフトウェアを備える。配信者端末4として、回答者端末3と同様、パーソナルコンピュータやスマートフォン端末、携帯電話などの各種のコンピュータ装置を用いることができる。
【0039】
<アンケート配信システムの機能構成>
図3は、本発明の実施形態に関るアンケート配信システムの機能構成例を示す機能ブロック図である。アンケート配信サーバ1は、コード生成手段11と、登録手段12と、配信手段13と、集計手段14と、を備えている。
【0040】
<配信要求スクリプト>
コード生成手段11は、回答者端末3のウェブブラウザが、ウェブサーバ5よりアンケート配信ページのHTMLファイルを受け取った際に、アンケート配信サーバ1に対してアンケート配信要求を行う為の配信要求スクリプトを生成する。
【0041】
この配信要求スクリプトは、例えば、アンケート配信ページのHTMLファイルのbodyタグ内に配置されており、回答者端末3のウェブブラウザに、ページの読み込みと併せてアンケートの配信要求処理を実行させる。本実施形態において、スクリプトにはJavaScript(登録商標)を用いるものとするが、ファイルやスクリプトの形式はこれに限るものではない。
【0042】
本実施形態では、配信者によって予め、アンケートを配信したいウェブサイトを構成するそれぞれのウェブページのHTMLファイルに、コード生成手段11で生成された同一の配信要求スクリプトが配置される。この配信要求スクリプトは、配信者を識別するID等、アンケートの配信者を特定する為の配信者情報を有している。
【0043】
本実施形態における配信要求スクリプトは、回答者端末3のウェブブラウザに、アンケート配信サーバ1への共通処理スクリプトファイルの出力をリクエストし、処理を実行させる為のスクリプトである。この共通処理スクリプトファイルは、接続アンケート要求スクリプトと、Cookie制御スクリプトと、アンケートの表示判断スクリプトと、アンケート表示スクリプトと、回答出力スクリプトと、を有している。
【0044】
この接続アンケート要求スクリプトは、アンケート配信サーバ1に対して、配信要求スクリプトに含まれる配信者情報と、アンケート配信ページのURLやドメイン、ディレクトリ(ドメイン及びディレクトリ)等アンケートの配信先を特定する為の配信先情報と、により特定されるアンケートファイルの出力リクエストを、ウェブブラウザに行わせるスクリプトである。要求されるアンケートファイルは、アンケートを表示させたいURLやドメイン(配信先情報)と紐付けて登録されており、アンケートHTMLと、当該アンケートの表示条件と、を有している。本実施形態において、アンケート表示データとは、配信要求スクリプトによって要求され、アンケートを表示させる為のアンケートファイルが出力されるまでに、アンケート配信サーバ1及び回答者端末3間でやり取りされるこれら複数のファイルを有する。
【0045】
Cookie制御スクリプトは、Cookie情報(回答者情報)の生成及び制御処理を、回答者端末3のウェブブラウザに実行させる。回答者端末3の記憶部に記録されたCookie情報(回答者情報)は、回答者端末3のウェブブラウザから配信先への訪問回数や閲覧ページ数、滞在時間等を有している。後述するように、あるウェブページに対して複数のアンケートを配信する場合には、配信するアンケートごとに、Cookie情報(回答者情報)を生成し、記憶するように構成してもよい。
【0046】
表示判断スクリプトは、接続アンケート要求スクリプトによって得られたアンケートファイルの有する表示条件と、Cookie制御スクリプトによって取得されたCookie情報(回答者情報)とに基づいて、アンケートの表示条件の判断を行う。これにより、表示条件を設定してアンケートを配信することができる。
【0047】
アンケートを表示した際やアンケートが閉じた後に、回答者から、今後のアンケートの表示に関する情報を受け付けて回答者情報として記憶しておき、表示判断に使用するように構成してもよい。表示に関する情報とは、例えば、アンケートの内容が変わったら表示させる、任意期間経過後に表示させる、今後はアンケートを表示させない等、回答者側から設定可能な表示条件である。これにより、アンケート配信ページのユーザビリティを向上させ、同一回答者による重複した回答を避ける効果が期待できる。
【0048】
また、回答者情報として、アンケート配信ページやトップページのHTTPファイルをリクエストした際のリファラを取得し、アンケートの表示判断や、配信するアンケートを変化させる為に利用してもよい。
【0049】
アンケート表示スクリプトは、受け取ったアンケートファイルに基づいて、回答者端末3のウェブブラウザにアンケートを表示させる。回答出力スクリプトは、回答者によって入力されたアンケートへの回答を、アンケート配信サーバ1等に出力させる。回答は、必ずしもアンケート配信サーバ1に出力される必要はなく、例えば、アンケート配信ページのHTMLファイルや、共通処理スクリプトファイルに配置された外部出力スクリプトによって、外部サーバ6に出力されてもよい。また、アンケート配信サーバ1及び外部サーバ6の双方に出力されるように構成されても構わない。
【0050】
<アンケートの登録>
登録手段12は、配信者端末4よりアンケート情報の入力を受け付けるアンケート情報受付手段121と、入力されたアンケート情報に基づいてアンケートを登録するアンケート登録手段122と、アンケートを表示させる配信先を登録する配信先登録手段123と、登録したアンケート及び配信先を接続して、配信先へのアンケートの配信を開始する為のアンケート接続手段124と、を備えている。
【0051】
図4〜8を用いて、配信者端末4からアンケートなどの登録を行う際の処理について説明する。
図4は、配信者端末4から登録処理を行う際の処理フローチャートであり、
図4(a)は、アンケートを登録する際の処理フローチャートを示す。
【0052】
まず、登録されたアンケートの一覧を読み込む。
図5(a)は、アンケートの一覧を表示した際の画面表示例であり、
図5(b)は、一覧から特定のアンケートを選択した際の画面表示例である。
【0053】
新たにアンケートを登録する場合(ステップS1でY)、
図5(a)における「アンケートを登録する」を選択し、新規登録を行う(ステップS3)。登録済みのアンケートを編集する場合(ステップS1でN)、
図5(b)における「編集」を選択し、登録済みのアンケートの編集を行う(ステップS2)。
図5(b)において、登録したアンケート情報と、アンケート表示のイメージが確認でき、ここでアンケートの背景色を設定可能に構成されている。
【0054】
アンケート情報受付手段121は、配信者端末4より入力されたアンケート情報に基づいてアンケートの内容の編集を行う。まず、ステップS4では、アンケートの名称と、アンケートの表示形式の編集を行う。
図6(a)は、アンケートの名称及び表示するアンケートの表示形式を編集する際の画面例を示す。
【0055】
本実施形態において、アンケートの表示形式は2種類設定されている。表示形式として、アンケートに回答しなければ、アンケート配信ページのスクロールやリンクの選択等コンテンツの閲覧ができなくなる強制回答型と、アンケートに回答しなくてもアンケート配信ページを操作し、閲覧などを行うことができる任意回答型と、が設定されている。本実施形態では、この二通りの表示形式を選択可能(図中における「アンケート表示形式」)にしているが、アンケート配信ページと重ねて/重ねないで、表示させる他の表示形式で表示可能に構成しても構わない。
【0056】
図7は、回答者端末3のウェブブラウザで表示されたアンケート配信ページに、それぞれの表示形式でアンケートを表示させた際の画面表示例である。
図7(a)は強制回答型の表示形式でアンケートを表示した際の画面表示例を示し、
図7(b)は任意回答型の表示形式でアンケートを表示した際の画面表示例である。アンケートは、アンケート配信ページ(
図5における「aaaa.net」)を閲覧中に所定の条件を満たした場合、アンケート配信ページに重ねて表示される。
【0057】
次いで、アンケートの設問の編集を行う(ステップS5)。
図6(b)はアンケートの設問を編集する際の画面例を示す。
図6(b)に示すように、本実施形態におけるアンケートの設問とは、アンケートの開始ページ及び終了ページに表示させるテキストと、設問の内容と、設問の形式と、選択式の設問形式の場合に入力する選択肢と、を有している。設問の形式とは、例えばラジオボタンで1の回答選択を受け付けるもの、チェックボックスで複数の回答選択を受け付けるもの、テキスト入力を受け付けるもの、等である。
【0058】
最後に、アンケートの表示条件の編集を行う(ステップS6)。
図6(c)は、アンケート配信ページにアンケートが表示されるための表示条件及び、表示タイミングを登録する際の画面例である。
【0059】
図6(c)に示すように、本実施形態では、アンケートの表示条件(図中における「表示条件」)項目として、ウェブサイトへの任意回数の訪問、ウェブページの閲覧数、ウェブサイトでの滞在時間、任意のウェブページを閲覧したか否かが登録できる。表示条件としては、これらを1つでも満たした場合(OR条件)、全て満たした場合(AND条件)、任意の組み合わせ条件、など所望の条件設定(図中における「条件の設定」)により表示条件を設定することができる。加えて、上述の表示条件に加え、初めて来訪した来訪者であるか否か(図中における「初回表示」)、によって表示条件を設定することもできる。
【0060】
表示タイミングとして、前述の表示条件を満たした際と、満たした後にページを離脱した際と、が選択可能になされている。また、初めて来訪した来訪者に対して、どのページでアンケートを表示するか(図中における「初回表示ページ」)の登録と、アンケートに既に回答した来訪者及びアンケートが表示されたが回答しなかった来訪者に対して、出現条件に達してもアンケートを非表示にしておく期間(図中における「非表示期間」)を設定することができる。ステップS4〜S6においてアンケート情報が入力できたなら、アンケート登録手段122によりアンケートを登録する(ステップS7)。また、表示条件や表示タイミングとして設定可能な他の項目として、例えば、アンケート配信ページを80%以上スクロールした場合等、ページのスクロール軸方向の移動量や、ページの読込みから30秒経過後に表示させる場合等、ページ読込からの経過時間によって、アンケートを表示させるように構成してもよい。
【0061】
<配信先の登録>
図4(b)は、配信先を登録する際の処理フローチャートを示す。配信先登録手段123は、配信者端末4よりアンケートの配信先情報の入力を受け付け、配信先を登録する。本実施形態では、配信先登録手段123が登録する配信先情報は、複数のウェブページを有するウェブサイトのドメインであり、このドメインによって1又は2以上のウェブページにより構成されたウェブサイト(配信先)が登録される。
図7(a)は、配信者端末4から配信先であるウェブサイトのドメインと、配信先の名称と、を登録する際の画面表示例である。
【0062】
まず、登録された配信先の一覧を読み込む。
図8(a)は、配信先の一覧を表示した際の画面表示例であり、
図8(b)は、一覧から特定の配信先を選択した際の画面表示例である。
【0063】
新たに配信先を登録する場合(ステップS11でY)、
図8(a)における「ドメインを登録する」を選択し、新規登録を行う(ステップS13)。登録済みの配信先を編集する場合(ステップS11でN)、
図8(b)における「編集」を選択し、登録済みの配信先の編集を行う(ステップS12)。
【0064】
配信先登録手段123は、配信者端末4より入力された配信先情報に基づいて配信先の内容の編集を行う。ステップS14では、配信先の名称と、配信先のドメインの編集を行う。
図8(c)は、配信先の名称及びドメインを編集する際の画面例を示す。本例では、配信先をドメインで特定してアンケート配信ページを登録しているが、URLやディレクトリにより、1以上のウェブページ単位で配信先を登録するように構成しても構わない。例えば、配信先をディレクトリ単位で指定し、ディレクトリごとに異なるアンケートを接続して配信することで、複数カテゴリの商品を扱う企業ウェブサイトや、ポータルページなどで、個々のウェブページの内容と対応したアンケートを配信することができる。
【0065】
ステップS14においてアンケート情報が入力できたなら、配信先を登録する(ステップS15)。
【0066】
<アンケートと配信先の接続>
アンケート接続手段124は、配信者端末4からの要求に応じて、登録したアンケート及び配信先を紐付ける。これにより、配信者は、登録したアンケートを所望の配信先に配信することができる。
図4(c)は、登録したアンケート及び配信先を接続する際の処理フローチャートを示す。
【0067】
まず、
図8(a)の画面に表示された登録済の配信先の一覧から、アンケートとの接続を行う配信先を選択し、
図8(c)に示す、配信先の詳細情報を表示させる(ステップS21)。そして、図中における「接続アンケート選択」より、配信先に表示させるアンケートを選択する(ステップS22)。
【0068】
アンケートを選択したならば、登録する(ステップS23)。アンケートが配信先と接続されると、アンケート接続手段124は、アンケートファイルを生成し、記憶部2に記憶する(ステップS24)。本実施形態においては、アンケートファイルは、設問や表示条件等のアンケート情報を有し、配信者情報(配信者ID)及び配信先情報(ドメイン)により一意に識別可能に記憶されている。そのため、1の配信先(ウェブサイト)に対して、1のアンケートのみが接続できる。一方、1のアンケートは、複数の配信先に接続可能に構成されている。1の配信先に複数のアンケートを接続し、回答者情報や日時等に基づいて配信するアンケートを変化させるように構成しても構わない。
【0069】
<アンケートファイルの出力>
配信手段13は、回答者端末3からのリクエストを受け付け受付手段131と、受け付けたリクエストに応じて情報を出力する出力手段132と、リクエストに応じてアンケートファイルを検索する検索手段133と、を備えている。
【0070】
受付手段131は、配信要求スクリプトによるリクエストを受け取り、出力手段132は共通処理スクリプトファイルを返送する。共通処理スクリプトファイルによるアンケートファイルの出力リクエストを受け取ると、検索手段133は、配信者情報及び配信先情報に基づいて、記憶部2に記憶されたアンケートファイルから、配信対象となるアンケートのアンケートファイルを特定する。導出されたアンケートファイルは、出力手段132によって、回答者端末3のウェブブラウザに返送される。
【0071】
<回答の集計>
集計手段14は、回答出力スクリプトによるアンケートへの回答等を受け付ける回答受付手段141と、回答出力スクリプトによって出力されたアンケートへの回答等に基づいてアンケートのレポートを生成するレポート生成手段142と、配信者端末4からの要求に基づいて生成したレポートを出力するレポート出力手段143と、を備えている。
【0072】
図9は、アンケートのレポートを配信者端末4で表示する際の画面表示例である。
図9(a)は、配信が行われた(接続された)アンケート及び配信先の組み合わせ一覧が表示されている。
図8(b)は、この一覧から接続されたアンケートを選択し、レポートを表示した際の画面表示例である。
【0073】
レポートでは、
図8(b)に表されるように、アンケートの表示回数や質問への回答数、全問全てに回答された数、個々の設問についての回答の数、最近の回答内容、などが表示されている。
【0074】
<全体の処理の流れ>
次いで、
図10を用いて、回答者端末3でのアンケート配信ページの表示から、アンケートの回答を取得するまでの流れについて説明する。回答者端末3のウェブブラウザは、ウェブサーバ5にアンケート配信ページの出力リクエストを行う(ステップS31)。ウェブサーバ5は、アンケート配信ページの出力リクエストを受け取り(ステップS32)、アンケート配信ページのHTMLファイルを回答者端末3に返送する(ステップS33)。
【0075】
回答者端末3は、HTMLファイルを受け取り、アンケート配信ページを表示する(ステップS34)。また、このHTMLファイルに含まれる配信要求スクリプトにより、回答者端末3のウェブブラウザは、アンケート配信サーバ1に共通処理スクリプトファイルの出力リクエストを行う。アンケート配信サーバ1は、共通処理スクリプトファイルの出力リクエストを受け取り(ステップS35)、共通処理スクリプトファイルを回答者端末3に返送する(ステップS36)。回答者端末3は、アンケート配信サーバ1から共通処理スクリプトファイルを受け取る(ステップS37)。アンケート配信ページのドメインと、配信要求スクリプトに含まれる配信者情報と、に基づいてアンケート配信サーバ1へのアンケートファイルの配信リクエストが行われる(ステップS38)。
【0076】
アンケート配信サーバ1は、アンケートファイルの配信リクエストを受け取り(ステップS39)、検索手段133により当該配信者が当該配信先に接続したアンケートファイルを導出し、アンケートファイルを出力する(ステップS40)。
【0077】
回答者端末3は、アンケートファイルを受け取る(ステップS41)。回答者の訪問回数やページ閲覧数、閲覧時間等は、Cookieにより回答者情報として記録されており、表示判断スクリプトは、この回答者情報と、アンケートファイルの有する表示条件と、により表示の判断を行う(ステップS42)。表示の判断が行われたならば、アンケートが、アンケート配信ページに重ねて表示される(ステップS43)。
【0078】
回答者がアンケートの設問に答えると、回答出力スクリプトにより、回答が出力される(ステップS44)。出力された回答は、アンケート配信サーバ1及び外部サーバ6で受け取られ(ステップS45、S47)、記録される(ステップS46、S48)。
【0079】
<表示判断処理の流れ>
次いで、
図11を用いて、回答者端末3でのアンケート表示の判断について説明する。回答者端末3のウェブブラウザには、共通処理スクリプトファイルによって得られたアンケート配信ページのURLと、回答者情報と、が読み込まれる(ステップS51)。
【0080】
アンケートに初回訪問者に対してアンケートを表示させる設定がなされている場合には、初回表示条件の判断が行われる(ステップS52)。アンケート配信ページのURLが初回表示をするページのURLと一致した場合等、初回表示条件に一致した場合(ステップS52でYes)、ステップS56に進む。初回表示条件に一致しなかった場合(ステップS52でNo)、ステップS53に進む。
【0081】
ステップS53では、任意のページにてアンケートを表示させる為に指定された指定URLが、当該アンケート配信ページのURLと一致するか否が判断される。当該アンケート配信ページのURLが指定URLに一致した場合(ステップS53でYes)、ステップS55に進む。当該アンケート配信ページのURLが指定URLに一致しなかった場合(ステップS53でNo)、ステップS54に進む。
【0082】
ステップS54では、任意のページにてアンケートを表示させない為に指定された非表示URLが、当該アンケート配信ページのURLと一致するか否が判断される。当該アンケート配信ページのURLが非表示URLに一致した場合(ステップS54でYes)、アンケートを表示させず(ステップS58)、処理を終了する。当該アンケート配信ページのURLが非表示URLに一致しなかった場合(ステップS54でNo)、ステップS55に進む。
【0083】
ステップS55では、回答者情報と表示条件に基づいて、アンケートの表示条件が満たされているか否かが判断される。表示条件を満たした場合(ステップS55でYes)、ステップS56に進む。表示条件を満たしていない場合(ステップS55でNo)、アンケートを表示させず(ステップS58)、処理を終了する。
【0084】
ステップS56では、アンケートの表示タイミングか否かが判断される。表示タイミングに一致する場合(ステップS56でYes)、ステップS57に進み、アンケートを表示させる。表示タイミングに一致しない場合(ステップS56でNo)、表示タイミングに一致するまで、アンケートを表示させない。
【0085】
本発明によれば、アンケートがアンケート配信ページに重ねて表示されることで、アンケート配信ページのレイアウトやデザインを自由に設定しながら、アンケートを配信することができる。
【0086】
また、アンケートの内容について変更を行う際や、アンケートの配信を取りやめる際、アンケートの配信を停止する際などには、アンケートの配信者は、アンケート配信ページのHTMLファイル等に特段変更を加えなくてもよく、アンケート配信ページの管理が極めて容易になる。
【0087】
また、アンケート配信ページのHTMLファイルに生成されたコードを埋め込むのみで、ウェブページへの来訪者に対するアンケートの配信を、容易に行うことができる。
【0088】
また、登録したアンケート及びアンケートの配信先を紐付けて管理することができ、任意の配信先に任意のアンケートを容易に配信・管理することができる。
【0089】
また、アンケートを表示させる条件を設定することができ、例えば、初めて来訪した来訪者に対してのみアンケートを表示したり、アンケート配信ページでの滞在時間が所定時間を経過した来訪者に対してアンケートを表示したり、既にアンケートに回答済みの来訪者に対してアンケートを非表示にしたり等、柔軟にアンケート配信を行うことができる。