(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6207044
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】抗力型開閉式発電機の羽根
(51)【国際特許分類】
F03D 3/06 20060101AFI20170925BHJP
F03D 3/02 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
F03D3/06 Z
F03D3/02 A
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2017-82998(P2017-82998)
(22)【出願日】2017年4月19日
【審査請求日】2017年4月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】594126377
【氏名又は名称】土橋 義英
(72)【発明者】
【氏名】土橋 義英
【審査官】
冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2016−205361(JP,A)
【文献】
特開2013−139741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03D 3/06
F03D 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
羽根枠内の空間を開閉できる機能を備えた羽根を3つ以上回転軸に設け、回転軸の軸線を中心とした円周方向の隣り合う羽根同士を連結し、そのようにしてできた空間において、回転軸の軸線と平行方向の空間に、羽根間を開閉できる機能を設け、回転軸の軸線と直交方向の空間を幕で塞いだ抗力型開閉式発電機の羽根。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は抗力型開閉式発電機の羽根に関する物である。
【背景技術】
【0002】
従来の開閉式抗力型発電機の羽根は、平面的な羽根を開閉する構造であったので抗力係数が低く、抗力差による回転力の低いものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭53−71739号公報
【特許文献2】特開2000−320445号公報
【特許文献3】米国特許第8899927号明細書
【特許文献4】特願2015−100480号
【特許文献5】国際公開第2013/000127号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の開閉式の抗力型発電機の羽根に抗力係数を高める仕組みを用いることで、回転力の高い抗力型開閉式発電機で用いる羽根を提供するものである。上記の特許文献1〜4は羽根枠内の空間を開閉することにより、回転軸の左右で抗力差を作り回転する仕組みであるが、問題は羽根の構造が平面的であるため羽根枠内の空間を閉じたとしても抗力係数が低いことである。ただし特許文献5に関しては羽根枠内の空間を開閉する仕組みであるが、回転軸の軸線を流体の流れと平行に設置するプロペラ型の発電機であり、本発明の抗力型とは回転動作が異なるものであり、当発明を用いても回転力上昇になんら寄与しない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、抗力型開閉式発電機の羽根の構造において請求項1に係るものは、
羽根枠内の空間を開閉できる機能を備えた羽根を3つ以上回転軸に設け、回転軸の軸線を中心とした円周方向の隣り合う羽根同士を連結し、そのようにしてできた空間において、回転軸の軸線と平行方向の空間に、羽根間を開閉できる機能を設け、回転軸の軸線と直交方向の空間を幕で塞いだものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、以上説明したように構成されており、以下に記載されるような効果を有する。 請求項1に係る仕組みを用いた場合、流体の流れの中で、回転軸を挟んで片側の羽根は羽根枠内の空間を開き反対側の羽根枠内の空間を閉じることにより、抗力差を発生させて回転軸を回転させる部分は従来の抗力型開閉式発電機と同じである。だが、当発明は隣
り合う羽根をフレームやケーブルなどで連結し、それにより作られる回転軸の軸線と平行方向の羽根枠間の空間も開閉できるようにし、さらに、回転軸と直交する羽根枠間を幕で塞いだものである。
【0007】
羽根枠内の空間の開閉と共に、回転軸の軸線と平行方向の羽根枠間の空間も同じように回転軸を挟んで、流れを受けたい側で空間を閉じ、受け流したい側で空間を開く。これにより、羽根が平面ではなく立体的に囲われた形となり、抗力係数が格段に向上し回転力が上がる。回転軸の軸線と平行方向の羽根枠間は羽根の外周側にだけではなく、また、羽根を巨大化に応じて、羽根枠の中間部分も連結して開閉できるようにすれば強度の補強にもなる。羽根枠内や羽根枠間の空間を開閉するには幕状のものや、板のような片を複数用いたりするとよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】発明を実施するための形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明を実施するための形態を
図1に基づいて説明する。回転軸(2)には8つの羽根枠(4)が45度おきに備えられ、それぞれ隣り合う羽根枠(4)は羽根枠連結フレーム(6)によって連結される。羽根枠(4)にはレール(5)設けられ、レール(5)には開閉幕(1)が備えられている。また羽根枠連結フレーム(6)には羽根枠間レール(8)が備えられ、羽根枠間レール(8)には羽根枠間開閉幕(7)が備えられている。また回転軸(2)と直交方向の羽根枠(4)同士の間には、幕(3)を張る。開閉幕(1)と羽根枠間開閉幕(7)は動力により自在に開閉させることができる。また、開閉させる仕組みは幕を用いた以外のものでもよい。例えば特許文献4にあるような開閉片を用いてもよい。
【0010】
実施例1を
図2を基に説明する。
図2は
図1の内部構造で、
図1より幕(3)と羽根枠連結フレーム(6)および羽根枠間開閉幕(7)を省いたものである。レール(5)に備えられた開閉幕(1)は回転軸(2)の方向へ巻き取られる。これは中心側に配置することで抵抗を低下させるためである。
【0011】
実施例2を
図3を基に説明する。回転軸(2)の軸線方向から見た図である。回転軸(2)には8つの羽根枠(4)が45度おきに備えられ、それぞれ隣り合う羽根枠(4)は羽根枠連結フレーム(6)によって連結される。回転軸(2)の軸線と直交する方向の羽根枠(4)間には幕(3)が張られる。
図1と違い、羽根枠(4)の外周部だけでなく中間部も羽根枠連結フレーム(6)によって連結されている。羽根枠(4)の枚数や羽根枠連結フレーム(6)の連結箇所の数は、羽根の直径の大きさに応じて最適なものを選択するとよい。
【0012】
実施例3を
図4および
図5を基に説明する。L型レール(12)を用いることで、羽根枠(4)の開閉幕(1)で羽根枠連結フレーム(6)内の空間の開閉を行えるようにしたものである。開閉幕(1)は幕の巻軸(9)に巻かれ、羽根枠(4)と羽根枠連結フレーム(6)に取り付けられたL型レール(12)に沿って移動が可能である。開閉幕(1)の先端に開閉ケーブルA(13)を連結し、開閉ケーブルA(13)は滑車(10)を経由してケーブルの巻軸(11)で巻き取られる。このようにしてケーブルの巻軸(11)を巻けば、開閉幕(1)のみで羽根枠(4)と羽根枠連結フレーム(6)内の空間を閉じることができ、幕の巻軸(9)を巻けば、羽根枠(4)と羽根枠連結フレーム(6)内の空間を開くことができる。
図4は開閉幕(1)と開閉ケーブルA(13)と幕(3)を省いたもので、内側の正面図である。また、
図5の斜視図において開閉ケーブルA(13)が枠の中央付近で張られているのは仕組みを分かりやすくするためであり、出来れば抵抗にならないようにL型レール(12)の中を伝わせた方が良い。
【0013】
実施例4を
図6を基に説明する。羽根枠(4)の連結に羽根枠連結ケーブル(15)を用いたもので、フレームでなくても羽根枠間の空間の開閉をさせる仕組みを作ることが可能であることを示した図である。蛇腹状開閉幕(14)の左右に取り付けられたケーブル移動用金具(17)の穴に羽根枠連結ケーブル(15)を通し、蛇腹状開閉幕(14)の上端をケーブル固定用金具(18)で開閉ケーブルB(16)に固定し、蛇腹状開閉幕(14)の下端を羽根枠に固定する。この状態で開閉ケーブルB(16)を上下に移動させれば、蛇腹状開閉幕(14)も上下に移動する。
図1のように羽根枠連結フレーム(6)を使うよりも簡単な構造で重量も軽い。
【符号の説明】
【0014】
1 開閉幕
2 回転軸
3 幕
4 羽根枠
5 レール
6 羽根枠連結フレーム
7 羽根枠間開閉幕
8 羽根枠間レール
9 幕の巻軸
10 滑車
11 ケーブルの巻軸
12 L型レール
13 開閉ケーブルA
14 蛇腹状開閉幕
15 羽根枠連結ケーブル
16 開閉ケーブルB
17 ケーブル移動用金具
18 ケーブル固定用金具
【要約】
【課題】 羽根枠内の空間の開閉だけでなく、羽根枠を連結することで作られる回転軸の軸線と平行方向の羽根枠間の空間も開閉できる機能をそなえることにより、高い抗力係数の落差を有する開閉式の抗力型発電機の羽根を提供するものである。
【解決手段】 回転軸(2)には8つの羽根枠(4)が45度おきに備えられ、それぞれ隣り合う羽根枠(4)は羽根枠連結フレーム(6)によって連結される。羽根枠(4)にはレール(5)設けられ、レール(5)には開閉幕(1)が備えられている。また羽根枠連結フレーム(6)には羽根枠間レール(8)が備えられ、羽根枠間レール(8)には羽根枠間開閉幕(7)が備えられている。また回転軸(2)と直交方向の羽根枠(4)同士の間には、幕(3)を張る。開閉幕(1)と羽根枠間開閉幕(7)は動力により自在に開閉させることができることを特徴とする。
【選択図】
図1