(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6207051
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】サンプルホールド回路
(51)【国際特許分類】
H03K 17/00 20060101AFI20170925BHJP
H03M 1/12 20060101ALI20170925BHJP
H03K 17/687 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
H03K17/00 D
H03M1/12 A
H03K17/687 G
【請求項の数】20
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-74320(P2013-74320)
(22)【出願日】2013年3月29日
(65)【公開番号】特開2013-229868(P2013-229868A)
(43)【公開日】2013年11月7日
【審査請求日】2016年3月28日
(31)【優先権主張番号】13/455,400
(32)【優先日】2012年4月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504199127
【氏名又は名称】エヌエックスピー ユーエスエイ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NXP USA,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】モハマド ニザム ユー.カビール
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス エイ.ギャリティ
(72)【発明者】
【氏名】ラケッシュ シウェイル
【審査官】
及川 尚人
(56)【参考文献】
【文献】
特開平06−209244(JP,A)
【文献】
特開平09−284096(JP,A)
【文献】
特開平10−084255(JP,A)
【文献】
特開2008−125046(JP,A)
【文献】
特表2002−543654(JP,A)
【文献】
米国特許第06661283(US,B1)
【文献】
特開平08−273388(JP,A)
【文献】
特表2007−532011(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K 17/00−17/70
H03M 1/00−1/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルホールド回路であって、
複数のスイッチと、
前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって第1の入力信号に選択的に結合される第1のコンデンサと、
前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって前記第1のコンデンサに選択的に結合される第1の入力と、第2の入力および第1の出力とを有する演算増幅器と、
前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって前記第1のコンデンサに選択的に結合されるとともに、前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって前記演算増幅器の前記第1の入力と前記演算増幅器の前記出力との間に選択的に結合される第2のコンデンサと、
前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって前記第1のコンデンサに選択的に結合されるとともに、前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって前記演算増幅器の前記第1の入力と前記演算増幅器の前記出力との間に選択的に結合される第3のコンデンサとを備え、
前記複数のスイッチは複数の制御信号を受信するように構成され、それによって、前記第1のコンデンサは、サンプルフェーズにおいて、前記第1の入力信号をサンプリングするように構成され、前記第1のコンデンサは、ホールドフェーズにおいて、前記第2のコンデンサおよび前記第3のコンデンサのうちの一方に前記サンプリングされた第1の入力信号に基づいて電荷を転送するように構成され、前記第2のコンデンサおよび前記第3のコンデンサは、連続したホールドフェーズにおいて、前記転送された電荷の保持とリセットとを交互に繰り返すように構成され、
前記第2のコンデンサと前記演算増幅器の前記出力との間のスイッチの開閉のための信号は、前記第2のコンデンサと前記演算増幅器の前記第1の入力との間のスイッチの開閉のための信号に比較して遅延され、前記第3のコンデンサと前記演算増幅器の前記出力との間のスイッチの開閉のための信号は、前記第3のコンデンサと前記演算増幅器の前記第1の入力との間のスイッチの開閉のための信号に比較して遅延され、それによりサンプルフェーズの間にサンプリングされた前記第1の入力信号の電圧は、サンプルフェーズに続くフェーズの間、出力電圧として保持される、サンプルホールド回路。
【請求項2】
前記第2の入力は第1の基準電圧に結合される、請求項1に記載のサンプルホールド回路。
【請求項3】
前記ホールドフェーズにおいて前記第1のコンデンサが前記第2のコンデンサに結合されるとき、前記第3のコンデンサは前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサから抵抗的に分離される、請求項1に記載のサンプルホールド回路。
【請求項4】
前記ホールドフェーズにおいて前記第1のコンデンサが前記第3のコンデンサに結合されるとき、前記第2のコンデンサは前記第1のコンデンサおよび前記第3のコンデンサから抵抗的に分離される、請求項1に記載のサンプルホールド回路。
【請求項5】
前記第1のコンデンサは第1の端部および第2の端部を有し、前記第2のコンデンサは第1の端部および第2の端部を有し、前記第3のコンデンサは第1の端部および第2の端部を有し、前記複数のスイッチは、
第1の端部および第2の端部を有する第1のスイッチであって、該第1のスイッチの前記第1の端部は入力信号を受信するように構成され、該第1のスイッチの前記第2の端部は前記第1のコンデンサの前記第1の端部に結合される、第1のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第2のスイッチであって、該第2のスイッチの前記第1の端部は前記第1のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第2のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第2のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第3のスイッチであって、該第3のスイッチの前記第1の端部は前記第1のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第3のスイッチの前記第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第3のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第4のスイッチであって、該第4のスイッチの第1の端部は前記第1のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第4のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の前記第1の入力に結合される、第4のスイッチとを備える、請求項1に記載のサンプルホールド回路。
【請求項6】
前記複数のスイッチは、
第1の端部および第2の端部を有する第5のスイッチであって、該第5のスイッチの前記第1の端部は前記第4のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第5のスイッチの前記第2の端部は前記第2のコンデンサの前記第1の端部に結合される、第5のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第6のスイッチであって、該第6のスイッチの前記第1の端部は前記第5のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第6のスイッチの前記第2の端部は前記第2の基準電圧に結合される、第6のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第7のスイッチであって、該第7のスイッチの前記第1の端部は前記第2のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第7のスイッチの前記第2の端部は前記第1の基準電圧に結合される、第7のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第8のスイッチであって、該第8のスイッチの前記第1の端部は前記第2のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第8のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の前記第1の出力に結合される、第8のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第9のスイッチであって、該第9のスイッチの前記第1の端部は前記第4のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第9のスイッチの前記第2の端部は前記第3のコンデンサの前記第1の端部に結合される、第9のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第10のスイッチであって、該第10のスイッチの前記第1の端部は前記第9のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第10のスイッチの前記第2の端部は前記第2の基準電圧に結合される、第10のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第11のスイッチであって、該第11のスイッチの前記第1の端部は前記第3のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第11のスイッチの前記第2の端部は前記第1の基準電圧に結合される、第11のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第12のスイッチであって、該第12のスイッチの前記第1の端部は前記第3のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第12のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の前記第1の出力に結合される、第12のスイッチとをさらに備える、請求項5に記載のサンプルホールド回路。
【請求項7】
前記第1のスイッチは第1の制御信号を受信するように構成され、
前記第2のスイッチは前記第1の制御信号とは異なる第2の制御信号を受信するように構成され、
前記第3のスイッチは前記第1の制御信号および前記第2の制御信号とは異なる第3の制御信号を受信するように構成され、
前記第4のスイッチは前記第1の制御信号、前記第2の制御信号、および前記第3の制御信号とは異なる第4の制御信号を受信するように構成され、
前記第5のスイッチおよび前記第10のスイッチは前記第1の制御信号、前記第2の制御信号、前記第3の制御信号、および前記第4の制御信号とは異なる第5の制御信号を受信するように構成され、
前記第6のスイッチおよび前記第9のスイッチは前記第1の制御信号、前記第2の制御信号、前記第3の制御信号、前記第4の制御信号、および前記第5の制御信号とは異なる第6の制御信号を受信するように構成され、
前記第7のスイッチおよび前記第12のスイッチは前記第1の制御信号、前記第2の制御信号、前記第3の制御信号、前記第4の制御信号、前記第5の制御信号、および前記第6の制御信号とは異なる第7の制御信号を受信するように構成され、
前記第8のスイッチおよび前記第11のスイッチは前記第1の制御信号、前記第2の制御信号、前記第3の制御信号、前記第4の制御信号、前記第5の制御信号、前記第6の制御信号、および前記第7の制御信号とは異なる第8の制御信号を受信するように構成される、請求項6に記載のサンプルホールド回路。
【請求項8】
第1の端部および第2の端部を有する第13のスイッチであって、該第13のスイッチの前記第1の端部は第2の入力信号を受信するように構成される、第13のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第14のスイッチであって、該第14のスイッチの前記第1の端部は前記第13のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第14のスイッチの前記第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第14のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第4のコンデンサであって、該第4のコンデンサの前記第1の端部は前記第13のスイッチの前記第2の端部に結合される、第4のコンデンサと、
第1の端部および第2の端部を有する第15のスイッチであって、該第15のスイッチの前記第1の端部は前記第4のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第15のスイッチの前記第2の端部は接地に結合される、第15のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第16のスイッチであって、該第16のスイッチの前記第1の端部は前記第4のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第16のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の第2の入力に結合される、第16のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第17のスイッチであって、該第17のスイッチの前記第1の端部は前記第16のスイッチの前記第2の端部に結合される、第17のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第18のスイッチであって、該第18のスイッチの前記第1の端部は前記第17のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第18のスイッチの前記第2の端部は前記第2の基準電圧に結合される、第18のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第5のコンデンサであって、該第5のコンデンサの前記第1の端部は前記第17のスイッチの前記第2の端部に結合される、第5のコンデンサと、
第1の端部および第2の端部を有する第19のスイッチであって、該第19のスイッチの前記第1の端部は前記第5のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第19のスイッチの前記第2の端部は前記第1の基準電圧に結合される、第19のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第20のスイッチであって、該第20のスイッチの前記第1の端部は前記第5のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第20のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の前記第2の出力に結合される、第20のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第21のスイッチであって、該第21のスイッチの前記第1の端部は前記第16のスイッチの前記第2の端部に結合される、第21のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第22のスイッチであって、該第22のスイッチの前記第1の端部は前記第21のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第22のスイッチの前記第2の端部は前記第2の基準電圧に結合される、第22のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第6のコンデンサであって、該第6のコンデンサの前記第1の端部は前記第21のスイッチの前記第2の端部に結合される、第6のコンデンサと、
第1の端部および第2の端部を有する第23のスイッチであって、該第23のスイッチの前記第1の端部は前記第6のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第23のスイッチの前記第2の端部は前記第1の基準電圧に結合される、第23のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第24のスイッチであって、該第24のスイッチの前記第1の端部は前記第6のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第24のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の前記第2の出力に結合される、第24のスイッチとをさらに備える、請求項7に記載のサンプルホールド回路。
【請求項9】
前記第1のスイッチおよび前記第13のスイッチは前記第1の制御信号を受信するように構成され、
前記第2のスイッチおよび前記第14のスイッチは前記第2の制御信号を受信するように構成され、
前記第3のスイッチおよび前記第15のスイッチは前記第3の制御信号を受信するように構成され、
前記第4のスイッチおよび前記第16のスイッチは前記第4の制御信号を受信するように構成され、
前記第5のスイッチ、前記第10のスイッチ、前記第17のスイッチおよび前記第22のスイッチは前記第5の制御信号を受信するように構成され、
前記第6のスイッチ、前記第9のスイッチ、前記第18のスイッチおよび前記第21のスイッチは前記第6の制御信号を受信するように構成され、
前記第7のスイッチ、前記第12のスイッチ、前記第19のスイッチおよび前記第24のスイッチは前記第7の制御信号を受信するように構成され、
前記第8のスイッチ、前記第11のスイッチ、前記第20のスイッチおよび前記第23のスイッチは前記第8の制御信号を受信するように構成される、請求項8に記載のサンプルホールド回路。
【請求項10】
サンプルホールド回路であって、
第1の端部および第2の端部を有する第1のスイッチであって、該第1のスイッチの前記第1の端部は入力信号を受信するように構成される、第1のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第2のスイッチであって、該第2のスイッチの前記第1の端部は前記第1のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第2のスイッチの前記第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第2のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第1のコンデンサであって、該第1のコンデンサの前記第1の端部は前記第1のスイッチの前記第2の端部に結合される、第1のコンデンサと、
第1の端部および第2の端部を有する第3のスイッチであって、該第3のスイッチの前記第1の端部は前記第1のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第3のスイッチの前記第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第3のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第4のスイッチであって、該第4のスイッチの第1の端部は前記第1のコンデンサの前記第2の端部に結合される、第4のスイッチと、
第1の入力、第2の入力、ならびに第1の出力および第2の出力を有する演算増幅器であって、前記第1の入力は前記第4のスイッチの前記第2の端部に結合される、演算増幅器と、
第1の端部および第2の端部を有する第5のスイッチであって、該第5のスイッチの前記第1の端部は前記第4のスイッチの前記第2の端部に結合される、第5のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第6のスイッチであって、該第6のスイッチの前記第1の端部は前記第5のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第6のスイッチの前記第2の端部は前記第2の基準電圧に結合される、第6のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第2のコンデンサであって、該第2のコンデンサの前記第1の端部は前記第5のスイッチの前記第2の端部に結合される、第2のコンデンサと、
第1の端部および第2の端部を有する第7のスイッチであって、該第7のスイッチの前記第1の端部は前記第2のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第7のスイッチの前記第2の端部は前記第1の基準電圧に結合される、第7のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第8のスイッチであって、該第8のスイッチの前記第1の端部は前記第2のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第8のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の前記第1の出力に結合される、第8のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第9のスイッチであって、該第9のスイッチの前記第1の端部は前記第4のスイッチの前記第2の端部に結合される、第9のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第10のスイッチであって、該第10のスイッチの前記第1の端部は前記第9のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第10のスイッチの前記第2の端部は前記第2の基準電圧に結合される、第10のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第3のコンデンサであって、該第3のコンデンサの前記第1の端部は前記第9のスイッチの前記第2の端部に結合される、第3のコンデンサと、
第1の端部および第2の端部を有する第11のスイッチであって、該第11のスイッチの前記第1の端部は前記第3のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第11のスイッチの前記第2の端部は前記第1の基準電圧に結合される、第11のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第12のスイッチであって、該第12のスイッチの前記第1の端部は前記第3のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第12のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の前記第1の出力に結合される、第12のスイッチとを備え、
前記第8のスイッチの開閉のための信号は、前記第5のスイッチの開閉のための信号に比較して遅延されており、
前記第12のスイッチの開閉のための信号は、前記第9のスイッチの開閉のための信号に比較して遅延され、それにより入力をサンプリングするフェーズの間にサンプリングされた前記入力信号の電圧は、同フェーズに続くフェーズの間、出力電圧として保持される、サンプルホールド回路。
【請求項11】
前記第1のスイッチは第1の制御信号を受信するように構成され、
前記第2のスイッチは前記第1の制御信号とは異なる第2の制御信号を受信するように構成され、
前記第3のスイッチは前記第1の制御信号および前記第2の制御信号とは異なる第3の制御信号を受信するように構成され、
前記第4のスイッチは前記第1の制御信号、前記第2の制御信号、および前記第3の制御信号とは異なる第4の制御信号を受信するように構成され、
前記第5のスイッチおよび前記第10のスイッチは前記第1の制御信号、前記第2の制御信号、前記第3の制御信号、および前記第4の制御信号とは異なる第5の制御信号を受信するように構成され、
前記第6のスイッチおよび前記第9のスイッチは前記第1の制御信号、前記第2の制御信号、前記第3の制御信号、前記第4の制御信号、および前記第5の制御信号とは異なる第6の制御信号を受信するように構成され、
前記第7のスイッチおよび前記第12のスイッチは前記第1の制御信号、前記第2の制御信号、前記第3の制御信号、前記第4の制御信号、前記第5の制御信号、および前記第6の制御信号とは異なる第7の制御信号を受信するように構成され、
前記第8のスイッチおよび前記第11のスイッチは前記第1の制御信号、前記第2の制御信号、前記第3の制御信号、前記第4の制御信号、前記第5の制御信号、前記第6の制御信号、および前記第7の制御信号とは異なる第8の制御信号を受信するように構成される、請求項10に記載のサンプルホールド回路。
【請求項12】
前記演算増幅器の前記第2の入力は前記第1の基準電圧に結合される、請求項10に記載のサンプルホールド回路。
【請求項13】
第1の端部および第2の端部を有する第13のスイッチであって、該第13のスイッチの前記第1の端部は第2の入力信号を受信するように構成される、第13のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第14のスイッチであって、該第14のスイッチの前記第1の端部は前記第13のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第14のスイッチの前記第2の端部は前記第1の基準電圧に結合される、第14のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第4のコンデンサであって、該第4のコンデンサの前記第1の端部は前記第13のスイッチの前記第2の端部に結合される、第4のコンデンサと、
第1の端部および第2の端部を有する第15のスイッチであって、該第15のスイッチの前記第1の端部は前記第4のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第15のスイッチの前記第2の端部は前記第2の基準電圧に結合される、第15のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第16のスイッチであって、該第16のスイッチの第1の端部は前記第4のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第16のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の前記第2の入力に結合される、第16のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第17のスイッチであって、該第17のスイッチの前記第1の端部は前記第16のスイッチの前記第2の端部に結合される、第17のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第18のスイッチであって、該第18のスイッチの前記第1の端部は前記第17のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第18のスイッチの前記第2の端部は前記第2の基準電圧に結合される、第18のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第5のコンデンサであって、該第5のコンデンサの前記第1の端部は前記第17のスイッチの前記第2の端部に結合される、第5のコンデンサと、
第1の端部および第2の端部を有する第19のスイッチであって、該第19のスイッチの前記第1の端部は前記第5のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第19のスイッチの前記第2の端部は前記第1の基準電圧に結合される、第19のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第20のスイッチであって、該第20のスイッチの前記第1の端部は前記第5のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第20のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の前記第2の出力に結合される、第20のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第21のスイッチであって、該第21のスイッチの前記第1の端部は前記第16のスイッチの前記第2の端部に結合される、第21のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第22のスイッチであって、該第22のスイッチの前記第1の端部は前記第21のスイッチの前記第2の端部に結合され、該第22のスイッチの前記第2の端部は前記第2の基準電圧に結合される、第22のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第6のコンデンサであって、該第6のコンデンサの前記第1の端部は前記第21のスイッチの前記第2の端部に結合される、第6のコンデンサと、
第1の端部および第2の端部を有する第23のスイッチであって、該第23のスイッチの前記第1の端部は前記第6のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第23のスイッチの前記第2の端部は前記第1の基準電圧に結合される、第23のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を有する第24のスイッチであって、該第24のスイッチの前記第1の端部は前記第6のコンデンサの前記第2の端部に結合され、該第24のスイッチの前記第2の端部は前記演算増幅器の前記第2の出力に結合される、第24のスイッチとをさらに備える、請求項10に記載のサンプルホールド回路。
【請求項14】
前記第1のスイッチおよび前記第13のスイッチは前記第1の制御信号を受信するように構成され、
前記第2のスイッチおよび前記第14のスイッチは前記第2の制御信号を受信するように構成され、
前記第3のスイッチおよび前記第15のスイッチは前記第3の制御信号を受信するように構成され、
前記第4のスイッチおよび前記第16のスイッチは前記第4の制御信号を受信するように構成され、
前記第5のスイッチ、前記第10のスイッチ、前記第17のスイッチおよび前記第22のスイッチは前記第5の制御信号を受信するように構成され、
前記第6のスイッチ、前記第9のスイッチ、前記第18のスイッチおよび前記第21のスイッチは前記第6の制御信号を受信するように構成され、
前記第7のスイッチ、前記第12のスイッチ、前記第19のスイッチおよび前記第24のスイッチは前記第7の制御信号を受信するように構成され、
前記第8のスイッチ、前記第11のスイッチ、前記第20のスイッチおよび前記第23のスイッチは前記第8の制御信号を受信するように構成される、請求項13に記載のサンプルホールド回路。
【請求項15】
第1のコンデンサと、第2のコンデンサと、第3のコンデンサと、演算増幅器と、複数のスイッチとを備えるサンプルホールド回路を制御するための方法であって、
第1のフェーズにおいて、前記複数のスイッチを介して、前記第1のコンデンサを第1の入力電圧と第2の基準電圧との間に、前記第2のコンデンサを前記演算増幅器に対する第1の入力と前記演算増幅器の第1の出力との間に、および、前記第3のコンデンサを第1の基準電圧と前記第2の基準電圧との間に選択的に結合する工程と、
第2のフェーズにおいて、前記複数のスイッチを介して、前記第1のコンデンサを前記第1の基準電圧と前記演算増幅器の前記第1の入力との間に、前記第3のコンデンサを前記演算増幅器の前記第1の入力と前記演算増幅器の前記第1の出力との間に、および、前記第2のコンデンサを前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧との間に選択的に結合する工程とを備え、
前記第2のコンデンサと前記演算増幅器の前記第1の出力との間のスイッチの開閉のための信号は、前記第2のコンデンサと前記演算増幅器の前記第1の入力との間のスイッチの開閉のための信号に比較して遅延されており、
前記第3のコンデンサと前記演算増幅器の前記第1の出力との間のスイッチの開閉のための信号は、前記第3のコンデンサと前記演算増幅器の前記第1の入力との間のスイッチの開閉のための信号に比較して遅延され、それにより第1のフェーズの間にサンプリングされた前記第1の入力電圧は、第2のフェーズ間および後続の第1のフェーズの間、出力電圧として保持される方法。
【請求項16】
前記第2のフェーズにおいて前記第2のコンデンサは前記第1のコンデンサおよび前記第3のコンデンサから抵抗的に分離される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
後続の第1のフェーズにおいて、前記複数のスイッチを介して、前記第1のコンデンサを前記第1の入力電圧と第2の基準電圧との間に、前記第3のコンデンサを前記演算増幅器に対する前記第1の入力と前記演算増幅器の前記第1の出力との間に、および、前記第2のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合する工程と、
後続の第2のフェーズにおいて、前記複数のスイッチを介して、前記第1のコンデンサを前記第1の基準電圧と前記演算増幅器の前記第1の入力との間に、前記第2のコンデンサを前記演算増幅器の前記第1の入力と前記演算増幅器の前記第1の出力との間に、および、前記第3のコンデンサを前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧との間に選択的に結合する工程とをさらに備える請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記後続の第2のフェーズにおいて前記第3のコンデンサは前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサから抵抗的に分離される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記サンプルホールド回路は、第4のコンデンサと、第5のコンデンサと、第6のコンデンサとをさらに備え、前記方法は、
前記第1のフェーズにおいて、前記複数のスイッチを介して、前記第4のコンデンサを第2の入力電圧に、前記第5のコンデンサを前記演算増幅器に対する第2の入力と前記演算増幅器の第2の出力との間に、および、前記第6のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合する工程と、
前記第2のフェーズにおいて、前記複数のスイッチを介して、前記第4のコンデンサを前記第1の基準電圧と前記演算増幅器の前記第2の入力との間に、前記第6のコンデンサを前記演算増幅器の前記第2の入力と前記演算増幅器の前記第2の出力との間に、および、前記第5のコンデンサを前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧との間に選択的に結合する工程とをさらに備える請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記後続の第1のフェーズにおいて、前記複数のスイッチを介して、前記第4のコンデンサを前記第2の入力電圧に、前記第6のコンデンサを前記演算増幅器に対する前記第2の入力と前記演算増幅器の前記第2の出力との間に、および、前記第5のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合する工程と、
前記後続の第2のフェーズにおいて、前記複数のスイッチを介して、前記第4のコンデンサを前記第1の基準電圧と前記演算増幅器の前記第2の入力との間に、前記第5のコンデンサを前記演算増幅器の前記第2の入力と前記演算増幅器の前記第2の出力との間に、および、前記第6のコンデンサを前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧との間に選択的に結合する工程とをさら備える、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は回路に関し、より詳細にはサンプルホールド回路に関する。
【背景技術】
【0002】
サンプルホールド回路はアナログ信号をサンプリングするのに有用なツールである。サンプルホールド回路は、その名称が示唆するように、入力信号をサンプリングして、そのサンプリングされた入力信号を回路の出力において保持する。サンプルホールド回路の出力は多くの場合、入力信号のデジタル表現を提供するアナログ−デジタル変換器に供給される。非特許文献1には、サンプルホールド回路について記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「10ビット、220Mサンプル/秒のCMOSサンプルホールド回路(A 10−bit 220−MSample/s CMOS sample−and−hold circuit)」、ワルタリ(Waltari)ら、Circuits and Systems, 1998. ISCAS ’98. Proceedings of the 1998 IEEE International Symposium、5/31−6/3(1998年)、第1巻、pp.253−256
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】一実施形態による例示的なサンプルホールド回路の回路図。
【
図2】一実施形態による、
図1に示されているサンプルホールド回路に対する制御信号を示すタイミング図。
【
図3】
図1に示されているサンプルホールド回路に対する例示的な入力信号および出力信号を示すチャート図。
【
図4】一実施形態による例示的な差動サンプルホールド回路の回路図。
【発明を実施するための形態】
【0005】
さまざまな実施形態にしたがって、サンプルホールド回路が提供される。1つの実施形態では、サンプルホールド回路は演算増幅器と、3つのコンデンサ(キャパシタ)と、さまざまな構成要素を選択的に結合する12個のスイッチとを含む。サンプルホールド回路は2つのフェーズにおいて動作する。第1のフェーズでは、第1のコンデンサが入力アナログ信号をサンプリングし、一方で電気的に絶縁されている第2のコンデンサおよび演算増幅器が、サンプルホールド回路の出力において先行する第2のフェーズからの電圧を保持し、第1のコンデンサ、第2のコンデンサ、および演算増幅器から電気的に絶縁されている第3のコンデンサがリセットされる。第2のフェーズでは、第2のコンデンサが他の回路要素から電気的に絶縁されてリセットされ、第1のコンデンサおよび演算増幅器は、サンプルホールド回路の出力において先行する第1のフェーズにおいて第1のコンデンサによってサンプリングされた電圧を保持し、一方で第3のコンデンサは後続の第1のフェーズの間に電圧を保持するために、出力における電圧をサンプリングする。任意の所与の時点において2つを超えるコンデンサが演算増幅器に結合されることは決してないため、演算増幅器の出力はより速やかに安定し、サンプルホールド回路が高速の用途に使用されることが可能である。
【0006】
サンプルホールド回路は、サブサンプリング用途および非サブサンプリング用途の両方に使用され得る。サブサンプリング用途では、アナログ入力信号の周波数はサンプルホールド回路のサンプリング周波数よりも高いものであり得る。入力電圧信号の周波数がサンプルホールド回路のサンプリング周波数よりも高いとき、サンプルホールド回路は周波数の差に基づいて出力信号を生成する。たとえば、アナログ入力信号が、たとえば、42メガヘルツ(MHz)において振動しており、かつ、サンプルホールド回路が、たとえば、40MHzにおいてアナログ入力信号をサンプリングする場合、サンプルホールド回路は約2MHzにおいて振動する出力信号を生成する。サンプルホールド回路のサンプルレートは用途に応じて変化し得る。サンプルホールド回路は、サンプリングされた電圧がクロック周期全体にわたって保持されなければならない用途においても使用されることができる。従来のサンプルホールド回路は、サンプルホールド回路の出力が0に戻るリセット周期を有する。しかしながら、下記に詳細に説明するように、本サンプルホールド回路は、サンプルホールド回路がサンプリングフェーズの間に先行するホールドフェーズからの電圧を保持するように、電圧をサンプリングおよび保持するコンデンサの構成を利用する。
【0007】
図1は、一実施形態による例示的なサンプルホールド回路100(以下回路100と称する)の回路レベル図である。回路100は任意のサンプルホールド用途において使用されることができる。たとえば、回路100は、サンプリングされたアナログ信号のデジタル表現を提供するアナログ−デジタル変換器(ADC)とともに使用されることができる。アナログ信号は、たとえば、衝突回避システムまたは適応走行制御システムのような、自動車レーダ用途からのアナログ信号であり得る。他の実施形態では、たとえば、回路100は、限定ではないが、テスト自動化、監視または制御システムのためのデータ取得を含む、他のデータ取得の分野において使用され得る。
【0008】
回路は、演算増幅器(オペアンプ)110と、3つのコンデンサ120〜122と、さまざまな構成要素を選択的に結合する12個のスイッチ130〜141とを含む。スイッチ130〜141は、さまざまな方法、たとえば、CMOS伝送ゲート、MOSトランジスタ、もしくは任意の他のタイプのスイッチまたはそれらの組み合わせにおいて実装され得ることを、当業者は認識しよう。スイッチ130の第1の端部は入力アナログ信号Vinを受信するように構成される。スイッチ131は、スイッチ130の第2の端部と第1の基準電圧との間に結合される。コンデンサ120も、スイッチ130の第2の端部に結合される。コンデンサ120は、下記により詳細に説明されるように、入力アナログ信号Vinをサンプリングする。スイッチ132は、コンデンサ120の第2の端部と第2の基準電圧との間に結合される。スイッチ133は、コンデンサ120の第2の端部とオペアンプ110の第1の入力との間に結合される。下記により詳細に説明されるように、回路100が入力アナログ信号Vinをサンプリングしているとき、スイッチ130および132は閉じられ、スイッチ131および133は開いている。逆に、回路がホールドモードにあるとき、スイッチ131および133は閉じられ、スイッチ130および132は開いている。1つの実施形態では、たとえば、第1の基準電圧および第2の基準電圧は実質的に0ボルトであり得る。換言すれば、第1の基準電圧および第2の基準電圧は接地され得る。別の実施形態では、たとえば、第1の基準電圧および第2の基準電圧の一方または両方が、非ゼロ電圧を供給する電源(図示されていない)に接続されてもよい。
【0009】
図1に見られるように、オペアンプ110の第1の入力と、回路100の出力Voでもあるオペアンプ110の出力との間には2つの経路がある。各経路は4つのスイッチと1つのコンデンサとを含む。各経路上のスイッチは、その経路がホールド期間の間のサンプリングされた電圧の保持とリセットとを交互に繰り返すように制御される。換言すれば、第2の経路がリセットしている間は第1の経路は第1のサンプリングされた電圧を保持することになる。その後、後続のサイクルの間、第1の経路がリセットしている間に第2の経路は第2のサンプリングされた電圧を保持する。
【0010】
第1の経路は、オペアンプ110の第1の入力に結合されるスイッチ134を含む。スイッチ135は、スイッチ134の第2の端部と第2の基準電圧との間に結合される。コンデンサ121も、スイッチ134の第2の端部に結合される。スイッチ136は、コンデンサ121の第2の端部と第1の基準電圧との間に結合される。スイッチ137は、コンデンサ121の第2の端部とオペアンプ110の出力との間に結合される。
【0011】
第2の経路は、オペアンプ110の第1の入力に結合されるスイッチ138を含む。スイッチ139は、スイッチ138の第2の端部と第2の基準電圧との間に結合される。コンデンサ122も、スイッチ138の第2の端部に結合される。スイッチ140は、コンデンサ122の第2の端部と第1の基準電圧との間に結合される。スイッチ141は、コンデンサ122の第2の端部とオペアンプ110の出力との間に結合される。
【0012】
回路100は、8つの制御信号を使用してスイッチ130〜141を制御する。制御信号は、任意の様式で生成されてよい。1つの実施形態では、たとえば、制御信号は1つまたは複数のクロック信号によって生成されてもよい。8つの制御信号を生成するために、1つまたは複数のクロック信号は遅延されてもよく、減速されてもよく(たとえば、2で割られる)、またはそれらの組み合わせであってもよい。
図2は、一実施形態による、8つの制御信号を示すタイミング図である。この実施形態では、マスタクロック信号に基づいて8つの制御信号P1、P1d、P2、P2d、P2a、P2ad、P2bおよびP2bdが生成される。
図2に見られるように、制御信号P1d、P2d、P2adおよびP2bdはそれぞれ、P1、P2、P2aおよびP2bを遅延させたバージョンである。信号の遅延バージョンは、信号依存関係をスイッチから回避するのに使用される。
【0013】
図1に戻って、1つの実施形態において、スイッチ130は制御信号P1dを受信し、スイッチ131は制御信号P2dを受信し、スイッチ132はP1制御信号を受信し、スイッチ133はP2制御信号を受信し、スイッチ134はP2d制御信号を受信し、スイッチ135はP2a制御信号を受信し、スイッチ136はP2ad制御信号を受信し、スイッチ137はP2bd制御信号を受信し、スイッチ138はP2a制御信号を受信し、スイッチ139はP2b制御信号を受信し、スイッチ140はP2bd制御信号を受信し、スイッチ141はP2ad制御信号を受信する。上述のように、第1の経路および第2の経路はサンプリングされた電圧の保持とリセットとを交互に繰り返す。したがって、各経路が受信する制御信号は交換されることができ、それによって、スイッチ134はP2a制御信号を受信し、スイッチ135はP2b制御信号を受信し、スイッチ136はP2bd制御信号を受信し、スイッチ137はP2ad制御信号を受信し、スイッチ138はP2b制御信号を受信し、スイッチ139はP2a制御信号を受信し、スイッチ140はP2ad制御信号を受信し、スイッチ141はP2bd制御信号を受信する。
【0014】
第1のフェーズにおいて、スイッチ130および132はそれぞれ信号P1dおよびP1によって閉じられ、これによってコンデンサ120が入力アナログ信号Vinをサンプリングすることが可能になる。回路の第2のフェーズにおいて、スイッチ130および132はそれぞれ信号P1dおよびP1によって開かれ、スイッチ131および133はそれぞれ信号P2dおよびP2によって閉じられる。このフェーズにおいて、電荷は2つの経路のうちの一方に沿ってコンデンサ121またはコンデンサ122のいずれかに転送される。たとえば、スイッチ139および140がそれぞれ信号P2bおよびP2bdによって開かれている間、スイッチ138および141は、それぞれ信号P2aおよびP2adによって閉じられ得る。その後、制御信号P2がローになるまで電荷がコンデンサ120からコンデンサ122に転送されることになる。
図2に見られるように、後続の第2のフェーズ(すなわち、次に制御信号P2がハイになる)まで制御信号P2aおよびP2bはハイのままである。したがって、コンデンサ122およびオペアンプ110は後続の第2のフェーズまでサンプリングされた電圧を保持する。コンデンサ122がサンプリングされた信号を保持している間、スイッチ134および137がそれぞれ信号P2bおよびP2bdによって開き、スイッチ135および136がそれぞれ信号P2aおよびP2adによって閉じることによって、コンデンサ121がリセットされる。したがって、コンデンサ121の両端の電圧は、第1の基準電圧および第2の基準電圧に基づく所定の値に戻る。1つの実施形態では、たとえば、リセットされたコンデンサ121の両端の電圧はほぼ0である。別の実施形態では、リセットフェーズの間、たとえば、所定の電荷がコンデンサにおかれてもよい。後続の第2のフェーズにおいて、コンデンサ122がリセットされ、コンデンサ121がコンデンサ120からの電荷を受け取り、オペアンプ110およびコンデンサ121は後続の第2のフェーズまで電荷を保持する。
【0015】
図3は、
図1に示されている回路100に対する例示的な入力信号310および出力信号320を示すグラフである。この実施形態では、入力信号310は正弦波である。サンプリングレート(たとえば、
図2に示されているマスタクロックのクロック周波数)は入力電圧信号の周波数よりも高いものとして示されているが、入力信号310はサンプリングレートよりも高い周波数を有することができる。第1のフェーズP1の間の出力信号Voは、出力電圧をクロックサイクルの二分の一だけ遅延させたもの(すなわち、入力電圧を1クロックサイクル全体分だけ遅延させたもの)に等しい。第2のフェーズの間の出力電圧は、入力電圧を二分の一クロックサイクルだけ遅延させたものに等しい。換言すれば、入力電圧は第1のフェーズの間にサンプリングされ、そのサンプリングされた入力電圧が出力電圧Voとして第2のフェーズおよび後続の第1のフェーズの間に保持される。したがって、回路100は、出力電圧が0に降下するリセットを受けない。さらに、上述のように、コンデンサ121および122は交互に出力電圧Voの保持を繰り返し、それによって、オペアンプ110の出力が速やかに安定する。
【0016】
コンデンサ121および122は各々1クロックサイクル全体に交互にリセットするが、各サンプリングフェーズ(すなわち、上記の第1のフェーズ)の間にコンデンサ121および122のうちの一方がサンプリングされた電圧を保持するため、回路100の出力Voはリセットされない。したがって、オペアンプ110の出力は各サンプルフェーズの間にリセットする必要がないため、回路100に対するスルーレート要件が低減される。さらに、任意の所与の第2のフェーズにおいて一方の経路(すなわち、コンデンサ121および122のうちの一方)のみがオペアンプ110に接続されるため、オペアンプ110に対する負荷が、3つのコンデンサがそれぞれのホールドフェーズの間に演算増幅器に結合されている他の非リセットサンプルホールド回路と比較して低減される。
【0017】
図4は、一実施形態による別の例示的なサンプルホールド回路400の回路図である。サンプルホールド回路400(以下「回路400」)は差動サンプルホールド回路である。回路400は
図1に示されている回路100と同様に動作するが、差分入力アナログ信号をサンプリングする。回路400は、差動オペアンプ410と、6つのコンデンサ420〜425と、24個のスイッチ430〜453とを含む。
【0018】
スイッチ430の第1の端部は第1の入力アナログ信号Vin
+を受信するように構成される。スイッチ431は、スイッチ430の第2の端部と第1の基準電圧との間に結合される。コンデンサ420も、スイッチ430の第2の端部に結合される。コンデンサ420は、下記により詳細に説明されるように、入力アナログ信号Vin
+をサンプリングする。スイッチ432は、コンデンサ420の第2の端部と第2の基準電圧との間に結合される。スイッチ433は、コンデンサ420の第2の端部とオペアンプ110の第1の入力との間に結合される。下記により詳細に説明されるように、回路400が入力アナログ信号Vin
+をサンプリングしているとき、スイッチ430および432は閉じられ、スイッチ431および433は開いている。逆に、回路がホールドモードにあるとき、スイッチ431および433は閉じられ、スイッチ430および432は開いている。
【0019】
同様に、スイッチ442の第1の端部は第2の入力アナログ信号Vin
−を受信するように構成される。スイッチ443は、スイッチ442の第2の端部と第1の基準電圧との間に結合される。コンデンサ423も、スイッチ442の第2の端部に結合される。コンデンサ423は、下記により詳細に説明されるように、入力アナログ信号Vin
−をサンプリングする。スイッチ444は、コンデンサ423の第2の端部と第2の基準電圧との間に結合される。スイッチ445は、コンデンサ423の第2の端部とオペアンプ410の第2の入力との間に結合される。下記により詳細に説明されるように、回路400が入力アナログ信号をサンプリングしているとき、スイッチ442および444は閉じられ、スイッチ443および445は開いている。逆に、回路がホールドモードにあるとき、スイッチ443および445は閉じられ、スイッチ442および444は開いている。
【0020】
図4に見られるように、オペアンプ410の各入力とオペアンプ410の各出力との間には2つの経路があり、その各々が回路400の出力に接続される。各経路は4つのスイッチと1つのコンデンサとを含む。各経路上のスイッチは、それぞれの入力/出力対に対する経路がホールド期間の間のサンプリングされた電圧の保持とリセットとを交互に繰り返すように制御される。換言すれば、第2の経路がリセットしている間は第1の経路は第1のサンプリングされた電圧を保持することになる。その後、後続のサイクルの間、第1の経路がリセットしている間に第2の経路は第2のサンプリングされた電圧を保持する。
【0021】
第1の入力/出力対の第1の経路は、オペアンプ410の第1の入力に結合されるスイッチ434を含む。スイッチ435は、スイッチ434の第2の端部と第2の基準電圧との間に結合される。コンデンサ421も、スイッチ434の第2の端部に結合される。スイッチ436は、コンデンサ421の第2の端部と第1の基準電圧との間に結合される。スイッチ437は、コンデンサ421の第2の端部とオペアンプ410の第1の出力との間に結合される。
【0022】
第1の入力/出力対の第2の経路は、オペアンプ410の第1の入力に結合されるスイッチ438を含む。スイッチ439は、スイッチ438の第2の端部と第2の基準電圧との間に結合される。コンデンサ422も、スイッチ438の第2の端部に結合される。スイッチ440は、コンデンサ422の第2の端部と第1の基準電圧との間に結合される。スイッチ441は、コンデンサ422の第2の端部とオペアンプ410の第1の出力との間に結合される。
【0023】
第2の入力/出力対の第1の経路は、オペアンプ410の第2の入力に結合されるスイッチ446を含む。スイッチ447は、スイッチ446の第2の端部と第2の基準電圧との間に結合される。コンデンサ424も、スイッチ446の第2の端部に結合される。スイッチ448は、コンデンサ424の第2の端部と第1の基準電圧との間に結合される。スイッチ449は、コンデンサ424の第2の端部とオペアンプ410の第2の出力との間に結合される。
【0024】
第2の入力/出力対の第2の経路は、オペアンプ410の第2の入力に結合されるスイッチ450を含む。スイッチ451は、スイッチ450の第2の端部と第2の基準電圧との間に結合される。コンデンサ425も、スイッチ450の第2の端部に結合される。スイッチ452は、コンデンサ425の第2の端部と第1の基準との間に結合される。スイッチ453は、コンデンサ425の第2の端部とオペアンプ410の第2の出力との間に結合される。
【0025】
回路400は、8つの制御信号を使用してスイッチ430〜453を制御する。制御信号は、任意の様式で生成されてよい。1つの実施形態では、たとえば、制御信号は1つまたは複数のクロック信号によって生成されてもよい。8つの制御信号を生成するために、1つまたは複数のクロック信号は遅延されてもよく、減速されてもよく(たとえば、2で割られる)、またはそれらの組み合わせであってもよい。
図2は、一実施形態による、8つの制御信号を示すタイミング図である。この実施形態では、マスタクロック信号に基づいて8つの制御信号P1、P1d、P2、P2d、P2a、P2ad、P2bおよびP2bdが生成される。
図2に見られるように、制御信号P1d、P2d、P2adおよびP2bdはそれぞれ、P1、P2、P2aおよびP2bを遅延させたバージョンである。
【0026】
図4に戻って、1つの実施形態において、スイッチ430および442は制御信号P1dを受信し、スイッチ431および443は制御信号P2dを受信し、スイッチ432および444はP1制御信号を受信し、スイッチ433および445はP2制御信号を受信し、スイッチ434、439、446および451はP2b制御信号を受信し、スイッチ435、438、447および450はP2a制御信号を受信し、スイッチ436、441、448および453はP2ad制御信号を受信し、スイッチ437、440、449および452はP2bd制御信号を受信する。上述のように、各入力/出力対の第1の経路および第2の経路はサンプリングされた電圧の保持とリセットとを交互に繰り返す。したがって、各経路が受信する制御信号は交換されることができる。
【0027】
第1のフェーズにおいて、スイッチ430および442は制御信号P1dによって閉じられ、スイッチ432および444は制御信号P1によって閉じられ、それによって、コンデンサ420および422が差分入力アナログ信号をサンプリングすることが可能になる。回路の第2のフェーズにおいて、スイッチ430および442は制御信号P1dによって開かれ、スイッチ432および444は制御信号P1によって開かれ、スイッチ431および443は制御信号P2dによって閉じられ、スイッチ433および445は制御信号P2によって閉じられる。このフェーズにおいて、コンデンサ420に蓄積された電荷が2つの経路のうちの一方に沿ってコンデンサ421または422に転送され、コンデンサ423に蓄積された電荷が2つの経路のうちの一方に沿ってコンデンサ424または425に転送される。たとえば、スイッチ438および441はそれぞれ信号P2aおよびP2adによって閉じられ得る。その後、制御信号P2がローになるまで電荷がコンデンサ420からコンデンサ422に転送されることになる。同様に、スイッチ450および453はそれぞれ信号P2aおよびP2adによって閉じられ得る。その後、制御信号P2がローになるまで電荷がコンデンサ423からコンデンサ425に転送されることになる。
図2に見られるように、後続の第2のフェーズ(すなわち、次に制御信号P2がハイになる)まで制御信号P2aおよびP2bはハイのままである。したがって、コンデンサ422および425ならびにオペアンプ410は後続の第2のフェーズまでサンプリングされた電圧を保持する。コンデンサ422および425がサンプリングされ信号を保持している間、コンデンサ421および424はリセットされる。換言すれば、コンデンサ421および424の両端の電圧は、第1の基準電圧および第2の基準電圧に基づく所定の値に戻る。1つの実施形態では、たとえば、リセットされたコンデンサ421および424の両端の電圧はほぼ0である。別の実施形態では、リセットフェーズの間、たとえば、所定の電荷がコンデンサにおかれてもよい。後続の第2のフェーズにおいて、コンデンサ422および425がリセットされて、コンデンサ421および424はそれぞれコンデンサ420および423から電荷を受け取り、オペアンプ410ならびにコンデンサ421および424は後続の第2のフェーズまで電荷を保持する。
【0028】
1つの例示的な実施形態では、サンプルホールド回路が提供される。サンプルホールド回路は、限定ではないが、複数のスイッチと、複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって第1の入力信号に選択的に結合される第1のコンデンサと、複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって第1のコンデンサに選択的に結合される第1の入力、第2の入力、および第1の出力を有する演算増幅器と、複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって第1のコンデンサに選択的に結合されるとともに、複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって演算増幅器の第1の入力および演算増幅器の出力に選択的に結合される第2のコンデンサと、複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって第1のコンデンサに選択的に結合されるとともに、複数のスイッチのうちの少なくとも1つによって演算増幅器の第1の入力および演算増幅器の出力に選択的に結合される第3のコンデンサとを含み得、複数のスイッチは複数の制御信号を受信するように構成され、それによって、第1のコンデンサは、サンプルフェーズにおいて、第1の入力信号をサンプリングするように構成され、第1のコンデンサは、ホールドフェーズにおいて、サンプリングされた第1の入力信号に基づいて第2のコンデンサおよび第3のコンデンサのうちの一方に電荷を転送するように構成され、第2のコンデンサおよび第3のコンデンサは、連続したホールドフェーズにおいて、転送された電荷の保持とリセットとを交互に繰り返すように構成される。1つの実施形態において、たとえば、第2の入力は第1の基準電圧に結合される。さらに、ホールドフェーズにおいて第1のコンデンサが第2のコンデンサに結合されるとき、第3のコンデンサは第1のコンデンサおよび第2のコンデンサから抵抗的に分離され得、ホールドフェーズにおいて第1のコンデンサが第3のコンデンサに結合されるとき、第2のコンデンサは第1のコンデンサおよび第3のコンデンサから抵抗的に分離され得る。1つの実施形態において、たとえば、サンプルホールド回路は、第1の端部および第2の端部を有する第1のスイッチであって、第1のスイッチの第1の端部は入力信号を受信するように構成され、第1のスイッチの第2の端部は第1のコンデンサの第1の端部に結合される、第1のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第2のスイッチであって、第2のスイッチの第1の端部は第1のスイッチの第2の端部に結合され、第2のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第2のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第3のスイッチであって、第3のスイッチの第1の端部は第1のコンデンサの第2の端部に結合され、第3のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第3のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第4のスイッチであって、第4のスイッチの第1の端部は第1のコンデンサの第2の端部に結合され、第4のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第1の入力に結合される、第4のスイッチとをさらに含み得る。1つの実施形態において、たとえば、複数のスイッチは、第1の端部および第2の端部を有する第5のスイッチであって、第5のスイッチの第1の端部は第4のスイッチの第2の端部に結合され、第5のスイッチの第2の端部は第2のコンデンサの第1の端部に結合される、第5のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第6のスイッチであって、第6のスイッチの第1の端部は第5のスイッチの第2の端部に結合され、第6のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第6のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第7のスイッチであって、第7のスイッチの第1の端部は第2のコンデンサの第2の端部に結合され、第7のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第7のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第8のスイッチであって、第8のスイッチの第1の端部は第2のコンデンサの第2の端部に結合され、第8のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第1の出力に結合される、第8のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第9のスイッチであって、第9のスイッチの第1の端部は第4のスイッチの第2の端部に結合され、第9のスイッチの第2の端部は第3のコンデンサの第1の端部に結合される、第9のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第10のスイッチであって、第10のスイッチの第1の端部は第9のスイッチの第2の端部に結合され、第10のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第10のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第11のスイッチであって、第11のスイッチの第1の端部は第3のコンデンサの第2の端部に結合され、第11のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第11のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第12のスイッチであって、第12のスイッチの第1の端部は第3のコンデンサの第2の端部に結合され、第12のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第1の出力に結合される、第12のスイッチとをさらに含み得る。1つの実施形態では、たとえば、第1のスイッチは第1の制御信号を受信するように構成され、第2のスイッチは第1の制御信号とは異なる第2の制御信号を受信するように構成され、第3のスイッチは第1の制御信号および第2の制御信号とは異なる第3の制御信号を受信するように構成され、第4のスイッチは第1の制御信号、第2の制御信号、および第3の制御信号とは異なる第4の制御信号を受信するように構成され、第5のスイッチおよび第10のスイッチは第1の制御信号、第2の制御信号、第3の制御信号、および第4の制御信号とは異なる第5の制御信号を受信するように構成され、第6のスイッチおよび第9のスイッチは第1の制御信号、第2の制御信号、第3の制御信号、第4の制御信号、および第5の制御信号とは異なる第6の制御信号を受信するように構成され、第7のスイッチおよび第12のスイッチは第1の制御信号、第2の制御信号、第3の制御信号、第4の制御信号、第5の制御信号、および第6の制御信号とは異なる第7の制御信号を受信するように構成され、第8のスイッチおよび第11のスイッチは第1の制御信号、第2の制御信号、第3の制御信号、第4の制御信号、第5の制御信号、第6の制御信号、および第7の制御信号とは異なる第8の制御信号を受信するように構成される。さらに別の実施形態では、たとえば、サンプルホールド回路は、第1の端部および第2の端部を有する第13のスイッチであって、第13のスイッチの第1の端部は第2の入力信号を受信するように構成される、第13のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第14のスイッチであって、第14のスイッチの第1の端部は第13のスイッチの第2の端部に結合され、第14のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第14のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第4のコンデンサであって、第4のコンデンサの第1の端部は第13のスイッチの第2の端部に結合される、第4のコンデンサと、第1の端部および第2の端部を有する第15のスイッチであって、第15のスイッチの第1の端部は第4のコンデンサの第2の端部に結合され、第15のスイッチの第2の端部は接地に結合される、第15のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第16のスイッチであって、第16のスイッチの第1の端部は第4のコンデンサの第2の端部に結合され、第16のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第2の入力に結合される、第16のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第17のスイッチであって、第17のスイッチの第1の端部は第16のスイッチの第2の端部に結合される、第17のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第18のスイッチであって、第18のスイッチの第1の端部は第17のスイッチの第2の端部に結合され、第18のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第18のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第5のコンデンサであって、第5のコンデンサの第1の端部は第17のスイッチの第2の端部に結合される、第5のコンデンサと、第1の端部および第2の端部を有する第19のスイッチであって、第19のスイッチの第1の端部は第5のコンデンサの第2の端部に結合され、第19のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第19のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第20のスイッチであって、第20のスイッチの第1の端部は第5のコンデンサの第2の端部に結合され、第20のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第2の出力に結合される、第20のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第21のスイッチであって、第21のスイッチの第1の端部は第16のスイッチの第2の端部に結合される、第21のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第22のスイッチであって、第22のスイッチの第1の端部は第21のスイッチの第2の端部に結合され、第22のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第22のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第6のコンデンサであって、第6のコンデンサの第1の端部は第21のスイッチの第2の端部に結合される、第6のコンデンサと、第1の端部および第2の端部を有する第23のスイッチであって、第23のスイッチの第1の端部は第6のコンデンサの第2の端部に結合され、第23のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第23のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第24のスイッチであって、第24のスイッチの第1の端部は第6のコンデンサの第2の端部に結合され、第24のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第2の出力に結合される、第24のスイッチとをさらに含み得、第1のスイッチおよび第13のスイッチは第1の制御信号を受信するように構成され、第2のスイッチおよび第14のスイッチは第2の制御信号を受信するように構成され、第3のスイッチおよび第15のスイッチは第3の制御信号を受信するように構成され、第4のスイッチおよび第16のスイッチは第4の制御信号を受信するように構成され、第5のスイッチ、第10のスイッチ、第17のスイッチおよび第22のスイッチは第5の制御信号を受信するように構成され、第6のスイッチ、第9のスイッチ、第18のスイッチおよび第21のスイッチは第6の制御信号を受信するように構成され、第7のスイッチ、第12のスイッチ、第19のスイッチおよび第24のスイッチは第7の制御信号を受信するように構成され、第8のスイッチ、第11のスイッチ、第20のスイッチおよび第23のスイッチは第8の制御信号を受信するように構成される。
【0029】
別の例示的な実施形態では、たとえば、サンプルホールド回路が提供される。サンプルホールド回路は、限定ではないが、第1の端部および第2の端部を有する第1のスイッチであって、第1のスイッチの第1の端部は入力信号を受信するように構成される、第1のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第2のスイッチであって、第2のスイッチの第1の端部は第1のスイッチの第2の端部に結合され、第2のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第2のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第1のコンデンサであって、第1のコンデンサの第1の端部は第1のスイッチの第2の端部に結合される、第1のコンデンサと、第1の端部および第2の端部を有する第3のスイッチであって、第3のスイッチの第1の端部は第1のコンデンサの第2の端部に結合され、第3のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第3のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第4のスイッチであって、第4のスイッチの第1の端部は第1のコンデンサの第2の端部に結合される、第4のスイッチと、第1の入力、第2の入力、ならびに第1の出力および第2の出力を有する演算増幅器であって、第1の入力は第4のスイッチの第2の端部に結合される、演算増幅器と、第1の端部および第2の端部を有する第5のスイッチであって、第5のスイッチの第1の端部は第4のスイッチの第2の端部に結合される、第5のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第6のスイッチであって、第6のスイッチの第1の端部は第5のスイッチの第2の端部に結合され、第6のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第6のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第2のコンデンサであって、第2のコンデンサの第1の端部は第5のスイッチの第2の端部に結合される、第2のコンデンサと、第1の端部および第2の端部を有する第7のスイッチであって、第7のスイッチの第1の端部は第2のコンデンサの第2の端部に結合され、第7のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第7のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第8のスイッチであって、第8のスイッチの第1の端部は第2のコンデンサの第2の端部に結合され、第8のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第1の出力に結合される、第8のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第9のスイッチであって、第9のスイッチの第1の端部は第4のスイッチの第2の端部に結合される、第9のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第10のスイッチであって、第10のスイッチの第1の端部は第9のスイッチの第2の端部に結合され、第10のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第10のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第3のコンデンサであって、第3のコンデンサの第1の端部は第9のスイッチの第2の端部に結合される、第3のコンデンサと、第1の端部および第2の端部を有する第11のスイッチであって、第11のスイッチの第1の端部は第3のコンデンサの第2の端部に結合され、第11のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第11のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第12のスイッチであって、第12のスイッチの第1の端部は第3のコンデンサの第2の端部に結合され、第12のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第1の出力に結合される、第12のスイッチとを含み得、第1のスイッチは第1の制御信号を受信するように構成され、第2のスイッチは第1の制御信号とは異なる第2の制御信号を受信するように構成され、第3のスイッチは第1の制御信号および第2の制御信号とは異なる第3の制御信号を受信するように構成され、第4のスイッチは第1の制御信号、第2の制御信号、および第3の制御信号とは異なる第4の制御信号を受信するように構成され、第5のスイッチおよび第10のスイッチは第1の制御信号、第2の制御信号、第3の制御信号、および第4の制御信号とは異なる第5の制御信号を受信するように構成され、第6のスイッチおよび第9のスイッチは第1の制御信号、第2の制御信号、第3の制御信号、第4の制御信号、および第5の制御信号とは異なる第6の制御信号を受信するように構成され、第7のスイッチおよび第12のスイッチは第1の制御信号、第2の制御信号、第3の制御信号、第4の制御信号、第5の制御信号、および第6の制御信号とは異なる第7の制御信号を受信するように構成され、第8のスイッチおよび第11のスイッチは第1の制御信号、第2の制御信号、第3の制御信号、第4の制御信号、第5の制御信号、第6の制御信号、および第7の制御信号とは異なる第8の制御信号を受信するように構成される。1つの実施形態において、たとえば、演算増幅器の第2の入力は第1の基準電圧に結合される。別の実施形態では、たとえば、サンプルホールド回路は、第1の端部および第2の端部を有する第13のスイッチであって、第13のスイッチの第1の端部は第2の入力信号を受信するように構成される、第13のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第14のスイッチであって、第14のスイッチの第1の端部は第13のスイッチの第2の端部に結合され、第14のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第14のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第4のコンデンサであって、第4のコンデンサの第1の端部は第13のスイッチの第2の端部に結合される、第4のコンデンサと、第1の端部および第2の端部を有する第15のスイッチであって、第15のスイッチの第1の端部は第4のコンデンサの第2の端部に結合され、第15のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第15のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第16のスイッチであって、第16のスイッチの第1の端部は第4のコンデンサの第2の端部に結合され、第16のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第2の入力に結合される、第16のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第17のスイッチであって、第17のスイッチの第1の端部は第16のスイッチの第2の端部に結合される、第17のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第18のスイッチであって、第18のスイッチの第1の端部は第17のスイッチの第2の端部に結合され、第18のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第18のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第5のコンデンサであって、第5のコンデンサの第1の端部は第17のスイッチの第2の端部に結合される、第5のコンデンサと、第1の端部および第2の端部を有する第19のスイッチであって、第19のスイッチの第1の端部は第5のコンデンサの第2の端部に結合され、第19のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第19のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第20のスイッチであって、第20のスイッチの第1の端部は第5のコンデンサの第2の端部に結合され、第20のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第2の出力に結合される、第20のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第21のスイッチであって、第21のスイッチの第1の端部は第16のスイッチの第2の端部に結合される、第21のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第22のスイッチであって、第22のスイッチの第1の端部は第21のスイッチの第2の端部に結合され、第22のスイッチの第2の端部は第2の基準電圧に結合される、第22のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第6のコンデンサであって、第6のコンデンサの第1の端部は第21のスイッチの第2の端部に結合される、第6のコンデンサと、第1の端部および第2の端部を有する第23のスイッチであって、第23のスイッチの第1の端部は第6のコンデンサの第2の端部に結合され、第23のスイッチの第2の端部は第1の基準電圧に結合される、第23のスイッチと、第1の端部および第2の端部を有する第24のスイッチであって、第24のスイッチの第1の端部は第6のコンデンサの第2の端部に結合され、第24のスイッチの第2の端部は演算増幅器の第2の出力に結合される、第24のスイッチとをさらに含み得、第1のスイッチおよび第13のスイッチは第1の制御信号を受信するように構成され、第2のスイッチおよび第14のスイッチは第2の制御信号を受信するように構成され、第3のスイッチおよび第15のスイッチは第3の制御信号を受信するように構成され、第4のスイッチおよび第16のスイッチは第4の制御信号を受信するように構成され、第5のスイッチ、第10のスイッチ、第17のスイッチおよび第22のスイッチは第5の制御信号を受信するように構成され、第6のスイッチ、第9のスイッチ、第18のスイッチおよび第21のスイッチは第6の制御信号を受信するように構成され、第7のスイッチ、第12のスイッチ、第19のスイッチおよび第24のスイッチは第7の制御信号を受信するように構成され、第8のスイッチ、第11のスイッチ、第20のスイッチおよび第23のスイッチは第8の制御信号を受信するように構成される。
【0030】
別の実施形態では、たとえば、第1のコンデンサと、第2のコンデンサと、第3のコンデンサと、演算増幅器と、複数のスイッチとを備えるサンプルホールド回路を制御するための方法が提供される。方法は、限定ではないが、第1のフェーズにおいて、複数のスイッチを介して、第1のコンデンサを第1の入力電圧に、第2のコンデンサを演算増幅器に対する第1の入力と演算増幅器の第1の出力との間に、および、第3のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合することと、第2のフェーズにおいて、複数のスイッチを介して、第1のコンデンサを第1の基準電圧と演算増幅器の第1の入力との間に、第3のコンデンサを演算増幅器の第1の入力と演算増幅器の第1の出力との間に、および、第2のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合することとを含み得、第2のフェーズにおいて第2のコンデンサは第1のコンデンサおよび第3のコンデンサから抵抗的に分離される。方法は、後続の第1のフェーズにおいて、複数のスイッチを介して、第1のコンデンサを第1の入力電圧に、第3のコンデンサを演算増幅器に対する第1の入力と演算増幅器の第1の出力との間に、および、第2のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合することと、後続の第2のフェーズにおいて、複数のスイッチを介して、第1のコンデンサを第1の基準電圧と演算増幅器の第1の入力との間に、第2のコンデンサを演算増幅器の第1の入力と演算増幅器の第1の出力との間に、および、第3のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合することとをさらに含み得、後続の第2のフェーズにおいて第3のコンデンサは第1のコンデンサおよび第2のコンデンサから抵抗的に分離される。1つの実施形態では、たとえば、サンプルホールド回路は、第4のコンデンサと、第5のコンデンサと、第6のコンデンサとをさらに含み、方法は、第1のフェーズにおいて、複数のスイッチを介して、第4のコンデンサを第2の入力電圧に、第5のコンデンサを演算増幅器に対する第2の入力と演算増幅器の第2の出力との間に、および、第6のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合することと、第2のフェーズにおいて、複数のスイッチを介して、第4のコンデンサを第1の基準電圧と演算増幅器の第2の入力との間に、第6のコンデンサを演算増幅器の第2の入力と演算増幅器の第2の出力との間に、および、第5のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合することとをさらに含む。1つの実施形態では、たとえば、方法は、後続の第1のフェーズにおいて、複数のスイッチを介して、第4のコンデンサを第2の入力電圧に、第6のコンデンサを演算増幅器に対する第2の入力と演算増幅器の第2の出力との間に、および、第5のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合することと、後続の第2のフェーズにおいて、複数のスイッチを介して、第4のコンデンサを第1の基準電圧と演算増幅器の第2の入力との間に、第5のコンデンサを演算増幅器の第2の入力と演算増幅器の第2の出力との間に、および、第6のコンデンサを第1の基準電圧と第2の基準電圧との間に選択的に結合することとをさらに含み得る。
【0031】
「例示的な」という用語は、本明細書においては、任意の数の代替形態を有し得る1つの例、事例または実例を表すのに使用される。「例示的」として本明細書に記載される全ての実施例は、必ずしも他の実施例よりも好適であるかまたは優位であるとは解釈されるべきではない。
【0032】
上記の記載においていくつかの例示的な実施形態が提示されたが、膨大な数の代替的であるが均等な変形形態が存在し、本明細書において提示されている例は実施形態の範囲、適用可能性、または構成を決して限定することは意図されていないことが諒解されるべきである。逆に、添付の特許請求の範囲およびそれらの合法の均等物から逸脱することなく本明細書において記載されているさまざまな特徴の機能および構成にさまざまな変更を成すことができる。