【実施例1】
【0014】
図1は、本発明の第1実施形態に係る名刺管理用補助具1である。
この名刺管理用補助具1は、名刺整理器2の蓋部に適用されたものであり、
図2に示すように、名刺3を容器部4に収容する前に、スマートフォンなどの携帯電話5に搭載されたデジタルカメラによって撮影する際に、その撮影位置を固定するために使用するものである。
【0015】
名刺整理器2は、有底無蓋の箱体からなる容器部4と、それを覆う蓋部とによって構成される。
名刺3を収容するための容器部4は、合成樹脂製の部材によって形成されており、内部には、タグ6を設けた仕切り板7が設けられている。仕切り板7のタグ6には、アルファベット等の見出し語が表示されており、氏名の頭文字と仕切りの見出し語を対応させ、該当領域に名刺を収納することによって、見出し語を手掛かりとして、名刺へのアクセスを容易にしている。
本実施形態が適用される名刺整理器2においては、タグ6に見出し語が表示された仕切り板7に加えて、「未処理」である旨を表示するタグ6aを有する仕切り板7aが設けられる。この仕切り板7aによって区画づけられた領域に、保管処理が済んでいない名刺(即ち、撮影されていない名刺)を収納することで、名刺を分別して収納し、両者が混同されないようにしている。
【0016】
このような容器部4を覆うように、本実施形態の名刺管理用補助具1が適用された蓋体が設けられる。
蓋体の上面は、本発明における平面部材10であり、携帯電話のカメラ機能を使用して名刺を撮影するためのステージとして機能する。
この平面部材10としての蓋部上面には、名刺係止部20とカメラ保持部30とが設けられている。
【0017】
名刺係止部20は、名刺3を起立させて係止するための溝部である。この溝部は、名刺整理器2の蓋部上面の一側部から他側部に向けての切り込みであり、その切り込みの長さは、カメラ保持部30に保持された際の携帯電話5のカメラ位置と、名刺3の端縁部との位置関係において決定される。
即ち、一側部から名刺3を溝内に挿入し、その端縁部3aを他側部側の奥壁部21に当接させることで、名刺3の撮影位置を設定する。このように、溝部の奥壁部21に、名刺3を当接させることで、名刺3の位置が固定され、カメラ保持部30との間の距離、及びカメラ保持部30におけるカメラ位置を特定することが可能となる。
【0018】
本実施形態において、この名刺係止部20は、
図3に示すように、蓋部上面の幅方向全域に断面台形状の溝を設け、他側部側に同一の断面形状のスペーサ22を嵌め込むことで奥壁部21を形成し、一側部側には、
図4に示すように、横方向長さが僅かに小さい断面台形状のスペーサ23を嵌め込むことによって、名刺3を係止させるための傾斜状の溝を形成している。この場合、撮影側の蓋部上面に対して名刺3が約110°〜95°(好ましくは、100°)の角度で傾斜するように、溝部は、蓋部の上面から70°〜85°(好ましくは80°)の角度aをもって切り込まれるような傾斜状態が望ましい。
【0019】
名刺係止部20の一側部側には、名刺3の挿入を容易にするために、斜めに切り込まれたガイド部24が設けられている。
この名刺係止部20から所定距離Mだけ離れた位置に、携帯電話5を保持するためのカメラ保持部30が形成される。なお、名刺係止部20とカメラ保持部30と間の距離Mは、携帯電話5におけるカメラの位置、画角及び焦点距離などに応じて設定するものとする。
【0020】
カメラ保持部30は、携帯電話5を、名刺3と同様の傾斜状態で保持するための部位であり、カメラが設けられている側の携帯電話5の側面が立て掛けられる斜壁部31と、携帯電話5の底部が載置される底面部32と、によって構成される。
斜壁部31は、名刺係止部20の傾斜状態と同様、蓋部上面から70°〜85°(好ましくは80°)の角度bをもって傾斜するように設計されている。
【0021】
斜壁部31の所定の位置には、携帯電話5の側端部5a係止させるための突起部33が設けられている。この突起部33は、名刺係止部20に保持された際の名刺3の位置関係において決定されるもので、名刺3が横方向にずれることなく、携帯電話5の画面と略同一の大きさに撮影されるような位置に配設されている。
底面部32は、斜壁部31に対して直角方向に延びる平面によって構成されており、携帯電話5を載置した際の安定性を高めるために、上面にスポンジを貼り付けている。
【0022】
上記構成の名刺管理用補助具1を使用して名刺3を撮影し、整理し管理する方法を説明する。
入手した名刺3を名刺整理器2に収納する前に、先ず、蓋部上面の名刺係止部20に保持させる。この場合、ガイド部24に案内されながら、溝の一側部から他側部に向けて挿入し、その端縁3aを奥壁部21に当接させる。
そして、携帯電話5を、カメラ保持部30に保持させる。この場合、携帯電話5の側端部5aを突起部33に係止させた状態で、底面を載置部32に載せ、カメラが設けられている側の面を斜壁部31に立て掛ける。
【0023】
この状態で、携帯電話5の画面で名刺3の写り具合を確認しながら、シャッターを押す。この際、携帯電話5の載置される底面部32にスポンジが貼り付けられており、摩擦係数が高い状態となっているので、シャッターを押した際に携帯電話5が動いてしまうのを防止できる。
また、名刺3は溝内の奥壁部21に当接した状態で保持される上に、携帯電話5は斜壁部31の突起部33において係止されているので、カメラが被写体に対して横方向にずれるのを防止でき、携帯電話5の画面から名刺3がはみ出して、写真に切れが生ずるのを防止できる。
【0024】
さらに、携帯電話5の側面が立て掛けられる斜壁部31と、名刺係止部20の溝部の傾斜角度が略同一なので、携帯電話5のカメラを被写体(即ち、名刺)に正対させることが可能となり、紙媒体としての名刺と略同一のものを写真として撮影できる。
この写真を画像情報として携帯電話5の住所録に保持させ、必要に応じて、その画像情報を参照することで、名刺3を整理して管理することができる。名刺3に記載された情報は、画像情報として携帯電話5のメモリ内に保持されているので、撮影後の名刺3は廃棄することが可能となり、大切な名刺3を紛失した場合に備えることができる。
【0025】
また、名刺3に関わる膨大な情報を携帯電話5のメモリ内に保持させた状態で、持ち歩くことができるので、外出先での不測の事態に対し、それに対応するための連絡先を迅速に入手することが可能となる。
このように、本実施形態に係る名刺管理用補助具1は、所定角度をもって名刺3を係止させる名刺係止部20と、名刺3の係止角度aと略同一の角度bをもって、カメラ搭載の携帯電話5を保持するカメラ保持部30とを、名刺整理器2の蓋部の上面に設けたので、名刺3を収納する前に撮影し、その複製を携帯電話5内に保持させることができる。
【0026】
名刺3の撮影に際しては、被写体に対して最適な位置にカメラを設置し、その携帯電話5を固定させた状態で撮影できるので、紙媒体としての名刺と略同一の複製物を作成することが可能となり、この複製物に関わる画像情報をもとに、文字認識用のソフトウエアによって、正確な言語情報へと変換させることができる。
なお、本実施形態に係る名刺管理用補助具1において、カメラ保持部30は、携帯電話5を保持するための部位として形成したが、カメラ機能を有するあらゆる機器に合わせて形成すればよい。
【0027】
また、本発明の平面部材は、
図5に示す平面部材10’のように、名刺を収容するための容器部4の底部に、スライド可能に設けられたものであってもよい。平面部材10’の上面には、名刺係止部20’とカメラ保持部30’とが設けられている。
これらの機能を備えた平面部材10’を、容器部4’の底面部から引き出して撮影するので、名刺を容器内に保管する前に手軽に撮影することができる。
このような名刺整理器の構成としては、例えば、名刺を収容するための容器部(内箱)を、それを覆う外箱内に引き出し可能に収納させた構造であってもよいし、下ケースとしての容器部に、上ケースを回動可能に取り付けたものであってもよい。
【0028】
例えば、
図6に示すように、名刺を収容するための容器部4”の側面を展開させることで、名刺係止部20”とカメラ保持部30”とを備えた平面部材10”を構成してもよい。
或いは、名刺を収容するための容器部の上面部を展開させることで、平面部材を構成してもよいし、蓋体の裏面部に、名刺係止部とカメラ保持部を設けてもよい。
名刺が収容される容器部を展開したり、蓋を開けたりすることによって、名刺撮影用のステージができるので、名刺を容器に保管する前に手軽に撮影することができる。
【実施例2】
【0029】
次に、本発明の第2実施例に係る名刺管理用補助具100を、
図7を参照して説明する。
この名刺管理用補助具100は、携帯用の名刺入れを兼ねたものであり、下ケース101と上ケース102とを回動自在に結合させたものである。
下ケース101は、袋状に形成された容器部103によって構成され、開放側の側面部において、上ケース102が回動可能に取り付けられる。下ケース101の容器部103の中に名刺を収納し、上ケース102を回動させて下ケースを覆うことで、持ち歩き可能な状態となる。
【0030】
本実施形態に係る名刺管理用補助具100は、封止状態から上ケース102を展開させ、下ケース101と共に平面状にした状態で使用される。
袋状の下ケース101の上面部104には、所定長の溝部(120)が形成されている。この溝部(120)は、平面部材の上面において名刺を所定角度aにて係止させるための名刺係止部120として機能する部位である。
【0031】
即ち、名刺係止部120は、下ケース101の一側面部105を、上縁部から下方に向けて70°〜85°(好ましくは、80°)の角度aをもって切り込んで構成される。そして、下ケース101の幅方向に向けて溝部が延び、そのスリットの先端部において、一側方から挿入された名刺の端縁を当接させるための当接部121を形成している。
一方の上ケース102の側面部106には、カメラ保持部130が形成される。
上ケース102の側面部106は、ケースを封止する際に下ケース101の側面部105に重ね合わせられる部位であるが、ケースが展開された際には、双方のケースの側面部105,106の縁部をもって、名刺係止部120とカメラ保持部130を備えた平面部材が構成されることとなる。
【0032】
即ち、下ケース101の溝部(名刺係止部120)から所定距離M離れた上ケース102上の位置に、携帯電話を保持するためのカメラ保持部130が形成される。この距離Mは、携帯電話に搭載されたカメラが、下ケース101の溝部120内に保持された名刺が、その端縁を当接部121に当接された状態の時に、名刺の全領域を撮影することができる距離に設定されている。
カメラ保持部130は、携帯電話を、名刺と略同一の傾斜状態で保持するための部位であり、携帯電話のカメラ側(即ち、撮像側)の側面が立て掛けられる斜辺部131と、携帯電話の底部が載置される底辺部132と、によって構成される。
【0033】
斜辺部131は、名刺が保持される溝部120の傾斜状態と同様、側面部106の上縁から70°〜85°(好ましくは80°)の角度bをもって傾斜するように設計されている。底辺部132には、携帯電話を載置した際の滑りを防止するためのゴム製部材によって縁どりされている。
上ケース102の撮影する側の側面部107には、携帯電話5のカメラ位置を示すマーク133が設けられており、このマーク133にカメラ位置を合わせることで、位置ズレすることなく名刺を撮影できるようにしている。
【0034】
本実施形態に係る名刺管理用補助具100においても、名刺係止部120において名刺を傾斜状に起立させて係止させ、その係止角度と略同一の角度をもってカメラ付きの携帯電話がカメラ保持部130において保持するので、被写体に対して最適な位置でカメラを固定させて名刺を撮影することがきる。
これによって、名刺に記載された情報を鮮明に撮影することができ、撮影された画像情報からの文字情報の認識を正確に行うことが可能となり、紙媒体としての名刺を電子情報として整理・管理することが可能となる。
【0035】
外出時に持ち歩く携帯用の名刺入れによって平面部材が構成されるので、外出先であっても、名刺を鮮明に撮影することができる。外出先で名刺交換を行った場合、オフィスに戻らなくとも、相手の情報を名刺と共に整理して管理できるので、名刺交換の直後の記憶を忘れることなく記録できる。
本実施形態の名刺管理用補助具100は、名刺を収容するための容器部(即ち、下ケース101)の上面と側面を展開させて平面部材(即ち、撮影用のステージ)を構成したが、携帯サイズの名刺入れに適用させるために、例えば、
図8に示すように構成してもよい。
【0036】
図8に示す名刺管理用補助具200は、名刺を収容するための内箱体(容器部201)を、それを覆う外箱体202にスライド可能に収納させたものである。外箱体202の上面部にスリット状の名刺係止部220を形成し、容器部201の側縁部に、携帯電話を保持するためのカメラ保持部230を形成した。
名刺係止部220の傾斜角度aは、携帯電話を保持するためのカメラ保持部230の傾斜角度bと略同一になるように設計されている。この名刺係止部220も、上記実施形態と同様、上面部から70°〜85°の角度をもって切り込まれており、スリットの先端において、一側方から挿入された名刺の端縁を当接させるための当接部221を形成している。
【0037】
カメラ保持部230は、上記実施形態と同様、カメラが設けられている側の携帯電話の側面が立て掛けられる斜辺部231と、携帯電話の底部が載置される底辺部232と、によって構成される。
容器部201を外箱体202から引き出すことで、名刺係止部220とカメラ保持部230との間の距離Mを確保するようにしたので、極めてコンパクトなサイズとなる。また、容器部201を外箱体202からスライドさせることによって、名刺の大きさにあわせてピントを合わせることができるので、カメラの種類に応じた撮影が可能となる。
【0038】
図9に示す名刺管理用補助具300のように、名刺を収容するための容器部301を覆う外箱体302に、平面部材310を設けてもよい。
この名刺入れも、外箱体302に、容器部301をスライド可能に収納させて構成されたものであるが、平面部材310を、外箱体302の底部に収納させた点において
図8のものと相違する。
引き出し式の容器部301の下段に、引き出し式の平面部材310を設けた構造となるので、容器部301を外箱体302に収納した際にできる隙間(名刺係止部320)に名刺を係止させ、平面部材310の先端部に設けられたカメラ保持部330に携帯電話を載置して撮影する。
【0039】
この場合、名刺を隙間に挟み込んで起立させ、携帯電話が垂直に載置されるように設計すれば、平面部材310の上面に対して90°の角度をもって係止される名刺を、所定距離M離れた位置において、同様に90°の角度で保持されたカメラ付き携帯電話で撮影できる。名刺に正対させてカメラが配置されるので、判読可能な状態に名刺を撮影することができる。