【実施例】
【0050】
本実施例では、上述した実施形態の主観評価値判定装置1を情報提示装置に適用する。
図5は本発明に係る情報提示装置2の一実施例の構成図である。
図5において、情報提示装置2は、ヘッドマウントディスプレイ30と情報処理装置50を備える。
【0051】
ヘッドマウントディスプレイ30は、メガネ状の形状を有し、利用者40の頭部に装着されて利用される。ヘッドマウントディスプレイ30は、シースルー型ディスプレイ装置32とセンサ部34を備える。シースルー型ディスプレイ装置32は、利用者40の眼に入射する光をある程度透過すると共に、利用者40の眼に向いた面に画像を表示可能である。シースルー型ディスプレイ装置32は、例えば、光透過性のLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)表示装置を備える。シースルー型ディスプレイ装置32は、情報処理装置50から提供される画像データに基づいて、各種画像を表示する。
【0052】
センサ部34は、例えば、加速度センサや方位センサを有し、シースルー型ディスプレイ装置32を備えたヘッドマウントディスプレイ30の動きを表す加速度や角速度等を検出する。センサ部34の検出値は、情報処理装置50へ送信される。
【0053】
情報処理装置50は、通信ケーブルまたは無線でヘッドマウントディスプレイ30と通信することにより、画像やセンサ検出値等の送受信を行う。情報処理装置50として、例えば、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等の携帯端末装置に、専用ソフトウェアがインストールされたものが挙げられる。又は、情報処理装置50として、情報提示装置2に専用のハードウェアにより実現されるものであってもよい。また、情報処理装置50は、ヘッドマウントディスプレイ30に内蔵されてもよい。
【0054】
図6は、
図5に示す情報処理装置50の構成例を示すブロック図である。
図6において、情報処理装置50は、CPU部51と記憶部52と通信部53と操作部54と表示部55を備える。これら各部はデータを交換できるように構成されている。記憶部52は、英単語学習プログラム60と英単語データ61と主観評価値判定プログラム62を記憶する。
【0055】
CPU部51は情報処理装置50の各部を制御する。この制御機能は、CPU部51がプログラムを実行することにより実現される。記憶部52は、CPU部51で実行されるプログラムや各種のデータを記憶する。通信部53は、ヘッドマウントディスプレイ30と通信を行う。
【0056】
操作部54は、操作ボタン等の入力デバイスから構成され、利用者40の操作に応じたデータ入力を行う。表示部55は、液晶表示装置等の表示デバイスから構成され、データ表示を行う。また、データ入力とデータ表示の両方が可能なタッチパネルを備えてもよい。
【0057】
情報処理装置50は、CPU部51が記憶部52に記憶される主観評価値判定プログラム62を実行することにより、
図1及び
図2に示される主観評価値判定装置1の各部の機能を実現し、主観評価値判定処理を行う。
【0058】
また、情報処理装置50は、CPU部51が記憶部52に記憶される英単語学習プログラム60を実行することにより、英単語学習処理を行う。英単語学習処理では、記憶部52に記憶される英単語データ61に含まれる英単語を、ヘッドマウントディスプレイ30に表示させて、利用者40の英単語学習を支援する。この英単語学習処理を行う情報処理装置50およびヘッドマウントディスプレイ30は、英単語(特定種類情報)を利用者40に提示する情報提示部として機能する。英単語データ61は、複数の英単語を有する。また、英単語データ61は、英単語ごとに、英単語の和訳、英単語に関連するヒント及び英単語の難易度を有する。
【0059】
次に本実施例に係る情報提示装置2の動作を説明する。以下の説明では、
図3および
図4に示される主観評価値判定処理の各ステップに沿って、
図1および
図2の各部の本実施例に係る動作を説明する。
【0060】
まず準備段階を説明する(
図1、
図3を参照)。
【0061】
(ステップS11) 情報処理装置50は、所定の学習規則に従って英単語データ61の中から英単語を選択し、選択した英単語をヘッドマウントディスプレイ30に表示させる。これにより、利用者行動データ取得部11には、英単語提示タイミング信号(客観評価値付き特定種類情報提示タイミング信号に相当)が入力される。英単語データ61に含まれる各英単語には難易度が付与されている。なお、難易度については、ヘッドマウントディスプレイ30に表示してもよく、又は、表示しなくてもよい。
【0062】
(ステップS12) 利用者行動データ取得部11が、英単語提示タイミング信号の入力を契機にして、英単語が提示された利用者40の行動を示す利用者行動データを取得する。これにより、利用者40がヘッドマウントディスプレイ30に表示された英単語を見て取った行動を示す利用者行動データが、利用者行動データ取得部11により取得される。
【0063】
(ステップS13) 利用者行動データ記憶部12が、ステップS12で利用者行動データ取得部11により取得された利用者行動データと、該当する難易度とを関連付けて記憶する。
【0064】
ここで、本実施例に係る利用者行動データを説明する。英単語学習プログラム60には、
図7に例示されるアプリケーション動作が規定されている。
図7には、利用者行動1,2,3等に対するアプリケーション動作が示される。例えば、利用者行動1「デバイスが右を向く」が検出されると、アプリケーション動作「英単語の和訳を表示」を行う。利用者行動2「デバイスが左を向く」が検出されると、アプリケーション動作「英単語に関連するヒントを表示」を行う。利用者行動3「デバイスが下を向く」が検出されると、アプリケーション動作「英単語の表示を終了する」を行う。本実施例では、デバイスはヘッドマウントディスプレイ30のことを指す。
【0065】
利用者40は、ヘッドマウントディスプレイ30に表示された英単語を見て、利用者行動1,2,3等の行動を取る。この利用者40の行動を示す利用者行動データは、利用者行動データ取得部11により取得される。なお、利用者40がアプリケーション動作の規定にない行動を取ったとしても、該利用者40の行動を示す利用者行動データが利用者行動データ取得部11により取得される。
【0066】
図8には、本実施例に係る利用者行動データの構成例が示されている。
図8に例示される利用者行動データは、英単語ごとに、単語識別子(単語ID)と、難易度と、センサ部34の検出値と、
図7に示される利用者行動1,2,3等の実績値(利用者行動が行われた回数や時間など)などを有する。利用者行動1,2,3等の所定の利用者行動の実績値を利用者行動データに含めることによって、利用者40の行動のクラスタリングがしやすくなる。これにより、分類部13による行動パターンの分類精度向上等の効果が得られる。
【0067】
(ステップS14) 利用者40に対する英単語の提示が終了したかを判断する。終了した場合にはステップS15へ進む。まだ終了していない場合にはステップS11へ戻る。
【0068】
(ステップS15) 分類部13が、利用者行動データ記憶部12に記憶される利用者行動データで示される利用者40の行動を複数の行動パターンに分類する。
【0069】
(ステップS16) 主観評価値付与部14が、ステップS15で分類された複数の行動パターンのそれぞれに対して、利用者行動データ記憶部12に記憶される該当利用者行動データに関連付けられている難易度に基づいた理解度を付与する。理解度がそれぞれ付与された複数の行動パターンのデータは、理解度(主観評価値)付き行動パターンデータ記憶部15に記憶される。
【0070】
次に判定段階を説明する(
図2、
図4を参照)。
【0071】
(ステップS21) 利用者40に対して理解度判定対象英単語を提示する。これにより、利用者行動データ取得部11には英単語提示タイミング信号(主観評価値判定対象特定種類情報提示タイミング信号に相当)が入力される。
【0072】
(ステップS22) 利用者行動データ取得部11が、英単語提示タイミング信号の入力を契機にして、理解度判定対象英単語が提示された利用者40の行動を示す利用者行動データを取得する。これにより、利用者40がヘッドマウントディスプレイ30に表示された理解度判定対象英単語を見て取った利用者行動1,2,3等の行動を示す利用者行動データが、利用者行動データ取得部11により取得される。
【0073】
(ステップS23) 主観評価値判定部21は、ステップS22で利用者行動データ取得部11により取得された利用者行動データおよび理解度(主観評価値)付き行動パターンデータ記憶部15に記憶される複数の行動パターンデータに基づいて、ステップS21で利用者40に提示された理解度判定対象英単語に対する該利用者40の理解度を判定する。
【0074】
(ステップS24) 利用者40に対する理解度判定対象英単語の提示が終了したかを判断する。終了した場合には
図4の処理を終了する。まだ終了していない場合にはステップS21へ戻る。
【0075】
なお、主観評価値判定部21の理解度判定結果データを英単語学習処理で利用するようにしてもよい。例えば、以下に示すように、利用者40に対する英単語の提示方法を判断することが挙げられる。
【0076】
(英単語提示方法の例1)
判定結果の理解度が低い英単語を、再度、ヘッドマウントディスプレイ30に表示させる。例えば、理解度が最低レベルの英単語を再提示する。これにより、利用者40の当該英単語への理解を深めることを図る。
【0077】
(英単語提示方法の例2)
各英単語の理解度判定結果データを記憶部52に蓄積しておく。そして、各英単語に関する判定結果の理解度に基づいて、学習予定の英単語群の中から、利用者40に提示する英単語を選択する。例えば、最も理解度の低い英単語から順番に選択する。又は、理解度が理解度平均値を下回る英単語のうち、最も理解度の高い英単語から順番に選択する。
【0078】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述した実施例では、表示装置としてヘッドマウントディスプレイ30を使用したが、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等の携帯端末装置、据置き型のパーソナルコンピュータなどを表示装置として使用してもよい。
【0079】
また、上述した実施例では、英単語の学習に主観評価値判定装置1を応用したが、英単語以外の学習や各種の情報の提示に主観評価値判定装置1を応用可能である。以下に、他の情報提示例を挙げる。
【0080】
[ニュースの提示例]
特定種類情報としてニュース、客観評価値としてニュースの閲覧数、主観評価値としてニュースに対する利用者の関心度、を用いる。まず、準備段階では、閲覧数の分かっているN個の過去ニュースを提示し、該過去ニュースを提示した際の利用者行動データを取得する。利用者行動として、利用者の反応の他、ニュースのページめくりや、提示したニュースに関連する情報へのアクセス状況などが挙げられる。次いで、該取得されたN個の利用者行動データをクラスタリングし、クラスタリングされた各クラスタに対して同一クラスタ内の過去ニュースの閲覧数平均値を算出する。次いで、各クラスタに対して、閲覧数平均値の小さいクラスタから順番に低い関心度を付与する。
【0081】
次に判定段階では、閲覧数の安定していない最新ニュースを利用者に提示し、該最新ニュースを提示した際の利用者行動データを取得する。次いで、該取得された利用者行動データに適合するクラスタの関心度を、該提示された最新ニュースに対する該利用者の関心度と判定する。次いで、該判定結果の関心度に基づいて、該利用者に対し、該提示された最新ニュースの詳細情報や関連情報をさらに提示するか等を判断する。
【0082】
[SNSにおける情報発生の通知例]
特定種類情報としてSNSにおける情報発生の通知(以下、SNS通知と称する)、客観評価値としてやりとり頻度、主観評価値としてSNS通知に対する利用者の関心度、を用いる。まず、準備段階では、利用者がSNS上で一定期間フォローしている他の利用者(以下、フレンドと称する)の投稿によるSNS通知をN個提示し、該SNS通知を提示した際の利用者行動データを取得する。各SNS通知には、利用者とフレンドとの間の過去のやりとり(返信やお気に入り登録など)の頻度が付与されている。次いで、該取得されたN個の利用者行動データをクラスタリングし、クラスタリングされた各クラスタに対して同一クラスタ内のSNS通知のやりとり頻度平均値を算出する。次いで、各クラスタに対して、やりとり頻度平均値の小さいクラスタから順番に低い関心度を付与する。
【0083】
次に判定段階では、新規フレンドの投稿によるSNS通知を利用者に提示し、該SNS通知を提示した際の利用者行動データを取得する。次いで、該取得された利用者行動データに適合するクラスタの関心度を、該提示されたSNS通知に対する該利用者の関心度と判定する。次いで、該判定結果の関心度に基づいて、該利用者に対し、該提示されたSNS通知への返信インターフェースを提示するか、お気に入りリストへ登録するか等を判断する。
【0084】
また、上述した主観評価値判定装置1の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
【0085】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0086】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。