(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
構造物の開口に設けられる枠体に回動可能に支持された扉体が前記開口を閉塞させる閉塞位置にある状態で、前記扉体が前記枠体に押し付けられる押付方向において当該枠体と当該扉体との間に介在する枠状の止水体であって、
前記枠体と前記扉体とのうちの一方に取り付けられる取付部と、前記枠体と前記扉体とのうちの他方に当接する中実な当接部と、前記取付部と前記当接部とを連結する連結部と、を一体に備えた止水ゴムと、
前記枠体と前記扉体とのうちの一方に取り付けられ、かつ、前記止水ゴムの前記取付部を縮小させた状態で前記一方に固定する受け材と、を備えることを特徴とする、
止水体。
前記受け材は、前記他方側に開口を有する断面コの字型形状に形成されかつ前記止水ゴムの前記取付部を収容する受け本体と、前記受け本体の両先端部に設けられかつ前記取付部に接触して当該取付部を前記受け本体に係止する係止爪とを備えることを特徴とする、
請求項1記載の止水体。
前記受け材は、前記他方側に開口を有する断面コの字型形状に形成されかつ前記止水ゴムの前記取付部を収容する受け本体と、前記受け本体の両先端部の内面に設けられた凹凸部とを備えることを特徴とする、
請求項1又は請求項2記載の止水体。
前記止水ゴムは、長手方向に交差する断面において、前記枠体の外周側の前記当接部の一端部と前記連結部との間の距離が、前記枠体の内周側の前記当接部の他端部と前記連結部との間の距離よりも大きく形成されていることを特徴とする、
請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の止水体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の特許文献1に記載の止水扉装置は、上記の構成により開口を密閉し、建物内部への浸水を防止している。しかしながら、上述の特許文献1に記載の止水扉装置は、止水体として発泡ゴムを用いるので、止水体の成型時の寸法誤差により、止水体と扉部材との当接状態にばらつきが生じ、止水性能の向上の点で更なる改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、止水性能を向上することができる止水体及び止水扉を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る止水体は、構造物の開口に設けられる枠体に回動可能に支持された扉体が前記開口を閉塞させる閉塞位置にある状態で、前記扉体が前記枠体に押し付けられる押付方向において当該枠体と当該扉体との間に介在する枠状の止水体であって、前記枠体と前記扉体とのうちの一方に取り付けられる取付部と、前記枠体と前記扉体とのうちの他方に当接する中実な当接部と、前記取付部と前記当接部とを連結する連結部と、を一体に備えた止水ゴムと、前記枠体と前記扉体とのうちの一方に取り付けられ、かつ、前記止水ゴムの前記取付部を縮小させた状態で前記一方に固定する受け材と、を備えることを特徴とする。
【0007】
上記止水体は、止水ゴムの取付部を縮小させて固定する受け材を介して、止水ゴムを枠体と扉体とのうちの一方に取り付ける。このために、成型時に止水ゴムに寸法誤差が生じても、止水ゴムの取付部の寸法誤差が受け材により吸収されることとなる。したがって、止水体は、止水ゴムの当接部の枠体と扉体とのうちの他方との当接状態のばらつきを抑制でき、止水性能を向上することができる。
【0008】
また、上記止水体では、前記受け材は、前記他方側に開口を有する断面コの字型形状に形成されかつ前記止水ゴムの前記取付部を収容する受け本体と、前記受け本体の両先端部に設けられかつ前記取付部に接触して当該取付部を前記受け本体に係止する係止爪を備えるものとすることができる。
【0009】
上記止水体は、受け本体の先端部に取付部を受け本体に係止する係止爪を備えているので、受け材からの止水ゴムの脱落を抑制でき、止水性能を向上することができる。
【0010】
また、上記止水体では、前記受け材は、前記受け本体の外側面から突出し、かつ、前記一方に取り付けられると前記受け本体の先端部間の間隔を狭くする押圧リップを備えるものとすることができる。
【0011】
この場合、止水体は、枠体と扉体とのうちの一方に取り付けられると受け本体の先端部間の間隔を狭くする押圧リップを備えているので、受け材からの止水ゴムの脱落を抑制でき、止水性能を向上することができる。
【0012】
また、上記止水体では、前記受け材は、前記他方側に開口を有する断面コの字型形状に形成されかつ前記止水ゴムの前記取付部を収容する受け本体と、前記受け本体の両先端部の内面に設けられた凹凸部とを備えるものとすることができる。
【0013】
この場合、止水体は、受け材の受け本体の先端部の内面に凹凸部を備えているので、凹凸部に取付部が食い込んで、受け材からの止水ゴムの脱落を抑制でき、止水性能を向上することができる。
【0014】
また、上記止水体では、前記受け材は、前記受け本体の底部に設けられた高さ調整部材を備えるものとすることができる。
【0015】
この場合、止水体は、高さ調整部材の数を適宜選択することで、止水ゴムの当接部の枠体と扉体とのうちの他方との当接状態のばらつきを抑制でき、止水性能を向上することができる。
【0016】
また、上記止水体では、前記止水ゴムは、長手方向に交差する断面において、前記枠体の外周側の前記当接部の一端部と前記連結部との間の距離が、前記枠体の内周側の前記当接部の他端部と前記連結部との間の距離よりも大きく形成されているものとすることができる。
【0017】
この場合、止水体は、止水ゴムが当接部の一端部と連結部との距離よりも当接部の他端部と連結部との距離が小さく形成されているので、枠体の隅などで屈曲される際の当接部の他端部の弾性復元力を小さくすることができる。したがって、止水体は、止水ゴムが隅においても他方と当接する当接部の当接面を平坦に保つことができ、止水性能を向上することができる。
【0018】
本発明の止水扉は、構造物の開口に設けられる枠体と、前記枠体に回動可能に支持され前記開口を開閉する扉体と、前記扉体が前記開口を閉塞させる閉塞位置にある状態で、前記扉体が前記枠体に押し付けられる押付方向において当該枠体と当該扉体との間に介在する枠状の止水体と、を備えた止水扉であって、前記枠体と前記扉体とのうちの一方に取り付けられる取付部と、前記枠体と前記扉体とのうちの他方に当接する中実な当接部と、前記取付部と前記当接部とを連結する連結部と、を一体に備えた止水ゴムと、前記枠体と前記扉体とのうちの一方に取り付けられ、かつ、前記止水ゴムの前記取付部を縮小させた状態で前記一方に固定する受け材と、を備えることを特徴とする。
【0019】
この場合、止水扉は、上記止水体を備えているので、止水ゴムの当接部の枠体と扉体とのうちの他方との当接状態のばらつきを抑制でき、止水性能を向上することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る止水体及び止水扉は、止水性能を向上することができる、という効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0023】
[実施形態]
図1は、実施形態に係る止水扉の概略構成を表す模式的な正面図である。
図2は、
図1に示すII−II断面図である。
図3は、
図2に示された止水扉の扉体が止水位置に位置付けられた状態を示す断面図である。
図4は、
図2中のIV部を拡大して示す断面図である。
図5は、
図3中のV部を拡大して示す断面図である。
図6は、実施形態に係る止水扉の止水ゴムと受け材を示す断面図である。
図7は、
図6に示す止水ゴムと受け材とが取り付けられた状態を示す断面図である。
図8は、
図7に示す止水ゴムと受け材とが止水用凹溝に取り付けられた状態を示す断面図である。
【0024】
図1、
図2及び
図3に示す実施形態の止水扉1は、ビル、家屋、倉庫等の建築物を含む構造物Sに形成された開口Oを開放あるいは閉塞するものである。開口Oは、構造物Sの第1空間側(例えば、屋外空間側)と第2空間側(例えば、屋内空間側)とを連通するように形成される。本実施形態の止水扉1は、開口Oを通して構造物Sの内部に水が浸入することを防止する、いわゆる止水扉である。また、止水扉1は、開口Oを開閉して、開口Oを通して構造物Sに人などを出入りさせるものである。本実施形態の止水扉1は、
図2及び
図3に示すように、枠体4と、扉体5と、シールゴム6と、止水体3と、複数のグレモンハンドル9などを備える。
【0025】
なお、以下の説明では、扉体5を閉塞位置に回動させる際の回動方向を「閉塞時回動方向」といい、扉体5を開放位置に回動させる際の回動方向を「開放時回動方向」という場合がある。また、閉塞時回動方向は、典型的には、開口Oを介して一方の空間側(屋外空間側)から他方の空間側(屋内空間側)へ水が浸入する可能性がある場合に、水が流動する可能性がある方向に沿った方向である。つまり、水の流動方向は、典型的には、開放時回動方向側が上流側、閉塞時回動方向側が下流側となる。また、水平方向に沿った方向であって後述の一対の縦枠部材41が向かい合う方向を「扉幅方向」という場合がある。すなわち、下流側(屋内空間側)とは、水の浸入を阻止や抑制したい側であり、上流側(屋外空間側)とは、浸入可能性のある水が流れてくる側のことである。なお、屋外空間側や屋内空間側とは水が浸入する可能性がある場合の上流側や下流側を意味する便宜上の文言であり、本発明は、例えば廊下等の通路のような家屋や部屋等の概念が必ずしも明確にならない場所に設置された扉に対しても適用できる。
【0026】
枠体4は、構造物Sの開口Oに設けられる。枠体4は、一対の縦枠部材41と、上枠部材42及び下枠部材43とを含んで構成される四方枠タイプとなっている。
【0027】
一対の縦枠部材41は、それぞれ開口Oの鉛直方向に沿った端面に1つずつ設けられる。一対の縦枠部材41は、水平方向において開口Oの空間部分を挟んで対向し、扉幅方向において左右一対で設けられる。一対の縦枠部材41は、鉛直方向に沿って設けられる。
【0028】
上枠部材42及び下枠部材43は、それぞれ開口Oの水平方向に沿った端面に1つずつ設けられる。ここでは、上枠部材42は、開口Oの水平方向に沿った端面であって鉛直方向上側の端面に設けられる。下枠部材43は、開口Oの水平方向に沿った端面であって鉛直方向下側の端面に設けられる。上枠部材42及び下枠部材43は、鉛直方向において開口Oの空間部分を挟んで対向する。上枠部材42及び下枠部材43は、水平方向に沿って設けられる。
【0029】
枠体4は、開口Oの内面側にて一対の縦枠部材41の端部と一対の上枠部材42、下枠部材43の端部とが連結されており、全体として開口Oに対応した環状のロの字型形状に構成される。ここでは、一対の縦枠部材41、上枠部材42、下枠部材43は、それぞれ板状の金属材により中空状の断面形状に形成されている。一対の縦枠部材41は、それぞれ板状の金属材により、略T字型中空状の断面形状に形成される。枠体4は、開口Oの周囲を囲むように構造物Sに固定的に取り付けられている。一対の縦枠部材41、上枠部材42、下枠部材43は、開口Oの各端面との間がコーキング材等により水密状態とされる。
【0030】
さらに、枠体4は、各縦枠部材41、上枠部材42、下枠部材43における開口Oの空間部分側に、後述の止水ゴム7など保持するための保持部44を有する。保持部44は、枠体4の各縦枠部材41、上枠部材42、下枠部材43に沿って、全体として環状のロの字型形状に構成される。
【0031】
保持部44は、
図2及び
図3に示すように。開放時回動方向側、すなわち、屋外空間側に開口したシール用凹溝44aと、止水用凹溝44bとを備えている。シール用凹溝44aと、止水用凹溝44bとは、それぞれ、縦枠部材41、上枠部材42、下枠部材43に沿って、全体として環状のロの字型形状に構成され、シール用凹溝44aは、止水用凹溝44bよりも枠体4の外周側に配置されている。
【0032】
扉体5は、枠体4に回動可能に支持され開口Oを開閉する開閉体である。すなわち、扉体5は、開口Oを開放あるいは閉塞する。本実施形態の扉体5は、片開き式の扉である。扉体5は、例えば、框、縦桟、横桟等の骨格部材51を組んだものに対して両面から板状の扉表面材52を組み付けることで、全体として矩形パネル状の部材として構成される。なお、閉塞時回動方向側、即ち、屋内空間側の扉表面材52と骨格部材51とは、溶接により固定されて、屋内空間側の扉表面材52と骨格部材51とに亘って溶接部53が形成されている。
【0033】
扉体5は、扉幅方向の一方の端部に当該扉体5を開閉するためのドアノブ54等が設けられる。また、扉体5は、扉幅方向の他方の端部に2軸蝶番55が設けられている。2軸蝶番55は、鉛直方向と平行な回動軸を水平方向にずれた位置に二つ設け、扉体5を枠体4の一方の縦枠部材41に回動可能に支持する。本実施形態の2軸蝶番55は、鉛直方向に間をあけて2箇所に設けられる。また、扉体5は、扉幅方向の一方の端部側の端面に、枠体4の縦枠部材41に形成される係合穴56(
図2及び
図3に示す)と係合するラッチ57(
図2及び
図3に示す)を設けている。
【0034】
扉体5は、水平方向において2軸蝶番55が設けられる基端部側が吊り元側(言い換えれば、戸尻側)となる一方、吊り元側とは反対側、すなわち、ラッチ57が設けられる先端部側が戸先側となる。扉体5は、さらに、不図示のドアクローザー等を備えていてもよい。
【0035】
したがって、扉体5は、2軸蝶番55の二つの回動軸を回動中心として、開口Oを閉塞させる閉塞位置と、開口Oを開放させる開放位置とに亘って枠体4に対して回動可能となる。そして、この扉体5は、閉塞位置にある状態でラッチ57が縦枠部材41に形成された係合穴56に係合する。扉体5は、閉塞位置から開放位置側に枠体4に対して回動されることで、屋外空間側に進出し開口Oを開放する。
【0036】
また、扉体5は、2軸蝶番55の二つの回動軸を回動中心として枠体4に回動可能に支持されているので、閉塞位置において、扉体5が枠体4に押し付けられる押付方向P(
図2、
図3などに矢印で示す)に水平移動可能となっている。扉体5は、閉塞位置において、ラッチ57が係合穴56に係合して、止水ゴム7とシールゴム6とのうちシールゴム6のみが弾性変形する非止水位置(
図2に示す)と、非止水位置よりも屋外空間側に位置して止水ゴム7とシールゴム6との双方が弾性変形する止水位置(
図3に示す)とに亘って枠体4に対して押付方向Pと平行に水平移動可能となる。
【0037】
ここで、押付方向Pとは、扉体5が枠体4に押し付けられる方向をいい、典型的には、扉体5に対して屋外空間側から水圧が作用した際に当該水圧による押し付け力が作用する方向であり、第1空間側(例えば、屋外空間側)から第2空間側(例えば、屋内空間側)に向う方向である。本実施形態では、押付方向Pは、閉塞位置にある扉体5の扉表面材32と直交する方向で屋内空間側に向う方向に相当する。
【0038】
シールゴム6は、枠体4と扉体5との一方としての枠体4の全周に取り付けられている。シールゴム6は、扉体5が開口Oを閉塞させる閉塞位置にある状態で、押付方向Pにおいて当該枠体4と当該扉体5との間に介在し、扉体5と枠体4との双方に当接して弾性変形して、扉体5と枠体4との間を気体が流れることを抑制するものである。シールゴム6は、扉体5が、開口Oを閉塞する方向に回動する即ち閉塞時回動方向に回動する際に、枠体4と扉体5との他方としての扉体5に止水ゴム7よりも先に当接するものである。本実施形態のシールゴム6は、枠体4側に設けられるものとして説明するがこれに限らず、扉体5側に設けられてもよい。
【0039】
シールゴム6は、所定の弾性を有する弾性部材(ゴム)であり、例えば、独立気泡型の樹脂(ゴム)材や気泡を有しない柔らかめの樹脂等を用いることができる。本実施形態のシールゴム6は、硬度が1〜30までの発泡ゴムで構成されている。なお、本発明でいう硬度とは、JIS(日本工業規格)K6253−1〜5で定められた数値をいう。
【0040】
シールゴム6は、一対の縦枠部材41のシール用凹溝44a内に取り付けられる一対の縦側シールゴム61と、上枠部材42のシール用凹溝44a内に取り付けられる上側シールゴム62と、下枠部材43のシール用凹溝44a内に取り付けられる下側シールゴム63とを含んで構成される。一対の縦側シールゴム61は、鉛直方向に沿って設けられる一対の鉛直部材である。上側シールゴム62と、下側シールゴム63は、水平方向に沿って設けられる一対の水平部材である。一対の縦側シールゴム61と、上側シールゴム62と、下側シールゴム63とは棒状の部材として形成される。シールゴム6は、一対の縦側シールゴム61の端部と上側シールゴム62の端部と下側シールゴム63の端部とが密着状態となるように連続的に連結されている。一対の縦側シールゴム61と、上側シールゴム62、及び、下側シールゴム63によって構成されるシールゴム6は、全体として枠体4に対応した枠状のロの字型形状に構成される。
【0041】
シールゴム6の縦側シールゴム61、上側シールゴム62及び下側シールゴム63は、
図4及び
図5に示すように、それぞれ、シール用凹溝44a内に収容される被収容部64と、被収容部64に連なり中空の円環状のリップ部65とを一体に備えている。被収容部64は、シール用凹溝44a内に固定される。被収容部64は、シール用凹溝44aの内面を押圧する押圧リップ64aが設けられて、押圧リップ64aがシール用凹溝44aの内面を押圧することで、シール用凹溝44a即ち枠体4からの脱落が規制されている。
【0042】
リップ部65は、開口Oを閉塞する閉塞時回動方向に回動する扉体5に当接し、閉塞位置の扉体5から押圧されると、押圧された箇所が内側に向かうように弾性変形する。リップ部65は、弾性変形すると、扉体5を開放時回動方向、即ち、屋外空間側に向かって押圧する弾性復元力を生じる。
【0043】
止水体3は、扉体5が閉塞位置でかつ止水位置にある状態で、押付方向Pにおいて枠体4と扉体5との間に介在する枠状のものである。止水ゴム7は、枠体4と扉体5との一方としての枠体4の全周に取り付けられて、開口Oを閉塞した閉塞位置でかつ止水位置の扉体5に当接して、枠体4と扉体5との間を止水して開口Oを止水するものである。本実施形態の止水体3は、枠体4側に設けられるものとして説明するがこれに限らず、扉体5側に設けられてもよい。
【0044】
止水体3は、止水ゴム7と、受け材8とを備えている。止水ゴム7は、所定の弾性を有する中実な弾性部材(ゴム)であり、例えば、独立気泡型の樹脂(ゴム)材や気泡を有しない柔らかめの樹脂等を用いることができる。止水ゴム7は、シールゴム6よりも硬度が低く形成されている。本実施形態の止水ゴム7は、硬度が1〜30までの発泡ゴムで構成されている。
【0045】
本実施形態の止水ゴム7は、一本の帯状の部材により構成され、一対の縦枠部材41の止水用凹溝44b、下枠部材43の止水用凹溝44b、上枠部材42の止水用凹溝44b内に取り付けられ、上枠部材42の止水用凹溝44b内で両端が密着状態となるように連続的に連結されている。止水ゴム7は、全体として枠体4に対応した枠状のロの字型形状に構成される。
【0046】
そして、本実施形態の止水ゴム7は、その断面形状を工夫することで、特に枠体4の隅においても枠体4及び扉体5との双方と密着することで、止水性能を向上することができるようにしている。
【0047】
具体的には、止水ゴム7は、
図6に示すように、前述した硬度の発泡ゴムから中実に構成され、取付部71と、当接部72と、連結部73とを一体に備えている。なお、本発明でいう中実とは、金型に中空を形成する部分を設けることなく、成型されたものをいう。すなわち、金型により中空部分が形成されていなければ、多数の気泡が形成された発泡材も本発明でいう中実に含まれる。取付部71は、枠体4と扉体5とのうちの一方としての枠体4に取り付けられる。取付部71は、平坦な枠体当接面71aを有しているとともに、枠体当接面71aから徐々に幅が増加するように形成されている。また、取付部71は、受け材8を介して止水用凹溝44b内に収容されて、枠体4に取り付けられる。取付部71は、枠体4に取り付けられると、枠体当接面71aが受け材8を介して止水用凹溝44bの底面に当接する。
【0048】
当接部72は、枠体4と扉体5とのうちの他方としての扉体5の扉表面材52に当接する平坦な扉体当接面72c(当接面に相当)を有しているとともに、中実に形成されている。連結部73は、取付部71と当接部72とを連結しかつ取付部71と当接部72との双方よりも幅が狭く形成されている。
【0049】
また、止水ゴム7は、長手方向に交差する断面において、
図6に示すように、枠体4の外周側の当接部72の一端部72aと連結部73との間の距離D1が、枠体4の内周側の当接部72の他端部72bと連結部73との間の距離D2よりも大きく形成されている。そして、当接部72の他端部72bは、取付部71の幅方向の外端よりも止水ゴム7の幅方向の中央寄りに配置されている。なお、当接部72の一端部72aと連結部73との間の距離D1は、当接部72の一端部72aの連結部73の外周側の最もくびれた箇所からの突出量をなしており、当接部72の一端部72aと連結部73の外周側の最もくびれた箇所との間の距離D1となっている。当接部72の他端部72bと連結部73との間の距離D2は、当接部72の他端部72bの連結部73の内周側の最もくびれた箇所からの突出量をなしており、当接部72の他端部72bと連結部73の内周側の最もくびれた箇所との間の距離D2となっている。
図4や
図5に示されているように、扉体当接面72cは、ゴム受け材8よりも屋外空間側に位置しており、当接部72の一端側72aは扉体5の扉幅方向および扉上下方向における、当接部72に近い側の扉端部側方向(言い換えれば、四方枠側)に向いている。
【0050】
止水ゴム7の当接部72は、扉体5が開口Oを閉塞させる閉塞位置でかつ水圧非作用時の非止水位置では、扉体5から間隔をあける位置に配置されている。また、本発明では、止水ゴム7の当接部72は、扉体5が開口Oを閉塞させる閉塞位置でかつ水圧非作用時の非止水位置では、扉体5に弾性変形せず(又は、癖がつかない程度に若干弾性変形する程度)に当接する位置に配置されてもよい。また、止水ゴム7の当接部72は、扉体5が開口Oを閉塞させる閉塞位置にあり水圧作用時の止水位置では、扉体5から押圧されて弾性変形して、扉体5を屋外空間側に押圧する弾性復元力を生じる。
【0051】
止水ゴム7は、当接部72の他端部72bの距離D2が一端部72aの距離D1よりも小さく形成されているので、略90度屈曲されても、屈曲されると縮められる当接部72の他端部72bに生じる弾性復元力を抑制することとなる。このために、止水ゴム7は、略90度屈曲される際の当接部72の他端部72bの抵抗を抑制でき、屈曲された隅においても、枠体当接面71aと扉体当接面72cとの双方を閉塞位置の扉体5の扉表面材52と平行な方向に平坦に維持することができる。
【0052】
受け材8は、枠体4の全周に取り付けられ、かつ、止水ゴム7の取付部71を縮小させた状態で枠体4の止水用凹溝44b内に固定するものである。受け材8は、シールゴム6と同等の硬度の発泡ゴムで構成されている。受け材8は、一対の縦枠部材41の止水用凹溝44b内に取り付けられる一対の縦側受け材と、上枠部材42の止水用凹溝44b内に取り付けられる上側受け材と、下枠部材43の止水用凹溝44b内に取り付けられる下側受け材とを含んで構成される。一対の縦側受け材は、鉛直方向に沿って設けられる一対の鉛直部材である。上側受け材と、下側受け材は、水平方向に沿って設けられる一対の水平部材である。一対の縦側受け材と、上側受け材と、下側受け材とは棒状の部材として形成される。受け材8は、一対の縦側受け材の端部と上側受け材の端部と下側受け材の端部とが密着状態となるように連続的に連結されている。一対の縦側受け材と、上側受け材、及び、下側受け材によって構成される受け材8は、全体として枠体4に対応した枠状のロの字型形状に構成される。
【0053】
受け材8は、
図6及び
図7に示すように、枠体4に取り付けられると扉体5側に開口を有する断面コの字型形状に形成された受け本体81と、受け本体81の扉体5寄りの両先端部に設けられた係止爪82と、受け本体81の底部81bに複数設けられた高さ調整部材83と、受け本体81の外側面から突出して止水用凹溝44bの内面を押圧する押圧リップ84を備えている。
【0054】
受け本体81は、内側に止水ゴム7の取付部71を縮小させて収容するとともに、開放時回動方向側、すなわち、屋外空間側に開口した状態で、止水用凹溝44b内に収容される。係止爪82は、受け本体81の互いに平行な一対の平行部81aの開放時回動方向側、すなわち、屋外空間側の先端部に設けられ、一対の平行部81aから受け本体81の内側に突出している。係止爪82は、止水ゴム7の取付部71の外面に接触して、取付部71を受け本体81内に係止する。
【0055】
高さ調整部材83は、受け材8と止水ゴム7を止水用凹溝44b即ち枠体4に取り付ける際に、止水ゴム7の扉体5への当接状態に応じて、適宜の数が除去されたり、除去されないことで、止水ゴム7の止水用凹溝44bに対する押付方向Pの位置を調整するものである。高さ調整部材83は、平板状に形成され、受け本体81の平行部81a同士を連結する底部81b上に複数重ねられて取り付けられている。高さ調整部材83同士、及び高さ調整部材83と底部81bとは、除去可能な除去片(図示せず)により連結されている。除去片は、高さ調整部材83よりもはるかに小さい。
【0056】
押圧リップ84は、受け材8が枠体4の止水用凹溝44b内に取り付けられると、止水用凹溝44bの内面を押圧することで、受け材8の止水用凹溝44b即ち枠体4からの脱落を規制するものである。また、押圧リップ84は、受け材8が枠体4の止水用凹溝44b内に取り付けられると、止水用凹溝44bの内面を押圧した時の反力により、
図8に示すように、受け本体81の平行部81aの先端部間の間隔を狭くして、受け本体81からの止水ゴム7の脱落を規制するものでもある。
【0057】
グレモンハンドル9は、扉体5に複数設けられ、かつ、閉塞位置にあり水圧非作用時の扉体5を非止水位置から止水位置に変位させるものである。グレモンハンドル9は、扉体5に回動自在に設けられたハンドル部91と、枠体4に設けられた凸部92とを備えている。ハンドル部91は、屋外空間側と屋内空間側との双方に設けられかつ使用者が把持できる操作部91aと、屋内空間側の操作部91aに一体に設けられた乗りあがり部91bとを備えている。凸部92は、枠体4の縦枠部材41の屋内空間側の表面から凸に形成されて、乗りあがり部91bが乗り上げることで、扉体5を非止水位置から止水位置に変位させるものである。グレモンハンドル9は、本実施形態では、扉体5の鉛直方向の中央部に二つと、下端部に二つ、合計四つ設けられている。
【0058】
上記のように構成される止水扉1は、開口Oを通して構造物S内に出入りする際には、使用者はドアノブ54などを操作して、扉体5を2軸蝶番55により開放位置と閉塞位置の非止水位置とに亘って回動させる。止水扉1は、開口Oを開閉する。このとき、扉体5が閉塞位置にある状態であっても、止水ゴム7は、
図2及び
図4に示すように、扉体5に当接しないとともに、シールゴム6が扉体5に当接して弾性変形する。
【0059】
そして、止水扉1は、開口Oを止水する際には、使用者がグレモンハンドル9を回転する。すると、グレモンハンドル9の乗りあがり部91bが凸部92に乗りあがって、扉体5を非止水位置から止水位置まで屋内空間側に移動させる。扉体5が止水位置にある状態では、
図3及び
図5に示すように、止水ゴム7は、扉体5に当接して弾性変形するとともに、扉体5の扉表面材52に密着して、扉体5と枠体4との間を止水する。
【0060】
また、止水扉1は、止水ゴム7の取付部71の枠体当接面71aと当接部72の扉体当接面72cとの双方が閉塞位置の扉体5の扉表面材52と平行であり、かつ扉体5が押付方向Pに沿って非止水位置から止水位置に移動する。このために、止水扉1は、扉体5が非止水位置から止水位置に移動する際に、扉体当接面72cが扉表面材52と平行なまま扉表面材52に近づいて当接することとなる。したがって、止水扉1は、止水位置では、枠体当接面71a全体が受け材8を介して枠体4に接触するとともに、扉体当接面72c全体が扉体5の扉表面材52に当接することとなる。したがって、止水扉1は、止水位置では、止水ゴム7が枠体4及び扉体5の双方と全周に亘って面接触するので、止水ゴム7が開口Oを止水することができる。
【0061】
さらに、止水扉1は、止水位置の扉体5の屋外空間側に水圧が作用すると、扉体5が押付方向Pに沿って屋内空間側、言い換えれば、枠体4側に押し付けられることとなるとともに、枠体4と扉体5との間に水が浸入する。枠体4と扉体5との間に侵入した水の水圧は、シールゴム6のリップ部65をつぶす方向に作用する。枠体4と扉体5との間に侵入した水の水圧が、シールゴム6のリップ部65の弾性復元力を超えると、中空であるリップ部65がつぶれて、水が止水ゴム7と扉体5との間に浸入する。すると、止水ゴム7の当接部72の一端部72aの連結部73からの距離D1が大きく形成されているために、止水ゴム7と扉体5との間に浸入した水の水圧は、止水ゴム7の当接部72の一端部72aを扉体5の扉表面材52に密着させる方向に作用することとなる。したがって、止水扉1は、止水位置の扉体5に水圧が作用しても、適正な止水性能を確保することができる。
【0062】
以上で説明した実施形態に係る止水扉1によれば、止水ゴム7の取付部71を縮小させて固定する受け材8を介して、止水ゴム7を枠体4に取り付ける。このために、止水扉1は、成型時に止水ゴム7に寸法誤差が生じても、止水ゴム7の取付部71の寸法誤差が受け材8により吸収されることとなる。このために、成型時に止水ゴム7に寸法誤差が生じても、止水ゴム7の寸法誤差を取付部71の寸法誤差分抑制することができる。したがって、止水扉1は、止水ゴム7の当接部72の扉体5との当接状態のばらつきを抑制でき、止水ゴム7により開口Oを止水でき、止水性能を向上することができる。
【0063】
また、止水扉1は、受け材8が受け本体81の平行部81aの先端部に係止爪82を備えているので、受け材8からの止水ゴム7の脱落を抑制することができる。また、止水扉1は、受け材8が、枠体4に取り付けられると受け本体81の平行部81aの先端部間の間隔を狭くする押圧リップ84を備えているので、受け材8からの止水ゴム7の脱落を抑制することができる。
【0064】
また、止水扉1は、受け材8の高さ調整部材83の数を適宜選択することで、止水ゴム7の当接部72と枠体4との相対的な位置を調整することができ、当接部72と扉体5との当接状態のばらつきをより抑制することができる。
【0065】
また、止水扉1は、止水位置において扉体5と当接する中実な当接部72を備え、かつ当接部72の外周側の一端部72aと連結部73との距離D1よりも当接部72の内周側の他端部72bと連結部73との距離D2が小さく形成された止水ゴム7を備えている。止水ゴム7は、枠体4の隅などで屈曲される際の当接部72の他端部72bの弾性復元力を小さくすることができ、枠体4の隅においても、枠体当接面71a及び扉体当接面72cを平坦に保つことができる。したがって、止水扉1は、止水ゴム7が枠体4の隅であっても枠体当接面71a及び扉体当接面72c全体で、枠体4及び扉体5に当接することができ、開口Oを止水でき、止水性能を向上することができる。
【0066】
また、止水扉1は、止水ゴム7が、この止水ゴム7よりも先に閉塞時回動方向に回動される扉体5に当接するシールゴム6よりも硬度が低く形成されている。このために、止水扉1は、止水ゴム7が、枠体4の隅などで屈曲される際の当接部72の他端部72bの弾性復元力をより小さくでき、枠体4の隅においても枠体当接面71a及び扉体当接面72cを平坦に保つことができる。
【0067】
また、止水扉1は、止水ゴム7よりもシールゴム6が先に扉体5に当接して、扉体5から押圧されて弾性変形するので、シールゴム6の弾性復元力によって、扉体5が閉塞位置にありかつ非止水位置にある状態で、止水ゴム7が扉体5に接触したり扉体5から押圧されて弾性変形することを抑制できる。したがって、止水扉1は、扉体5が開口Oを開閉する際には、硬度の低く柔らかい止水ゴム7の弾性変形を抑制できるので、硬度の低く柔らかい止水ゴム7が扉体5から癖つけられることを抑制できる。したがって、止水扉1は、止水時に止水ゴム7が枠体4と扉体5との間を止水することができ、止水性能を向上することができる。
【0068】
また、止水扉1は、扉体5の水圧非作用時の非止水位置では、止水ゴム7が扉体5に当接しないので、扉体5が開口Oを開閉する際に止水ゴム7が扉体5から癖つけられることを抑制できる。さらに、止水扉1は、止水位置にある扉体5に水圧が作用してシールゴム6のリップ部65がつぶれて扉体5から離間しても、止水ゴム7が中実に形成されているので、止水ゴム7自体が変形しにくく、当接部72が扉体5から離間することを抑制できる。よって、止水扉1は、止水性能を向上することができる。
【0069】
また、止水扉1は、非止水位置から止水位置に扉体5を変位させるグレモンハンドル9を備えているので、水圧が扉体5に作用していない時にグレモンハンドル9により扉体5を止水位置に変位させることができる。このために、扉体5、シールゴム6及び止水ゴム7に水圧が作用していない状態で、扉体5を止水位置に変位させることで、止水ゴム7の枠体当接面71a全体を受け材8を介して枠体4に当接させることができ、扉体当接面72c全体を扉体5に当接させることができる。したがって、止水扉1は、止水性能を向上することができる。
【0070】
前述した実施形態では、止水扉1は、扉体5の開閉時に扉体5に当接するシールゴム6と、開口Oの止水時に扉体5に当接する止水体3とを備えている。しかしながら、本発明では、止水体3の止水ゴム7が扉体5の開閉時に扉体5に当接しても癖が付けられないのであれば、止水体3のみを設けてもよい。また、本発明では、シールゴム6と止水体3との双方を設けた場合において、開放位置から閉塞位置に移動する扉体5にシールゴム6が止水ゴム7よりも先に当接するのであれば、非止水位置であっても、止水ゴム7が扉体5に当接して弾性変形してもよい。
【0071】
また、本発明では、グレモンハンドル9を設けなくてもよい。詳しくは、閉塞位置の非止水位置で、止水ゴム7の枠体当接面71a全体が枠体4に当接し、扉体当接面72c全体が扉体5に当接する場合には、本発明では、グレモンハンドル9を必ずしも設けなくてもよい。また、閉塞位置の非止水位置で、例えば、当接部72が扉体5に当接しなくても、扉体5に水圧が作用すると、扉体5が水圧によって押付方向Pに移動されると、止水ゴム7の枠体当接面71a全体が枠体4に当接し、扉体当接面72c全体が扉体5に当接する場合には、本発明では、グレモンハンドル9を必ずしも設けなくてもよい。
【0072】
[変形例]
図9は、実施形態の変形例に係る止水扉の止水体の断面図である。なお、
図9において、実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0073】
変形例は、止水体3−1の受け材8−1の構成が実施形態と異なり、他の構成は、実施形態と等しい。止水体3−1の受け材8−1は、アルミニウム合金などの金属で構成され、接着材により止水用凹溝44bに取り付けられる。受け材8−1は、
図9に示すように、受け本体81と、係止爪82とにくわえ、凹凸部85と、高さ調整部材としての高さ調整突起86とを備えている。凹凸部85は、受け本体81の平行部81aの扉体5寄りの両先端部の内面に設けられ、小さな凹みと凸部とを複数備えて構成されている。凹凸部85は、受け本体81内に収容した止水ゴム7の取付部71を食い込ませて、止水ゴム7の受け材8からの脱落を抑制するものである。高さ調整突起86は、受け本体81の底部81bから受け材8の内側、即ち、屋外空間側に突出している。高さ調整突起86は、受け本体81内に収容した止水ゴム7の取付部71に当接して、取付部71を押圧することで、取付部71を受け本体81内で縮小させるとともに、係止爪82を取付部71に係止させるものである。
【0074】
変形例の止水体3−1によれば、前述した実施形態と同様に、止水ゴム7の当接部72の扉体5との当接状態のばらつきを抑制でき、止水ゴム7により開口Oを止水でき、止水性能を向上することができる。また、変形例の止水体3−1によれば、受け材8−1の受け本体81の平行部81aの先端部の内面に凹凸部85を備えているので、凹凸部85に取付部71が食い込んで、受け材8からの止水ゴム7の脱落を抑制することができる。
【0075】
なお、上述した本発明の実施形態、変形例に係る止水体及び止水扉は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係る止水体及び止水扉は、以上で説明した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。