(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
携帯端末と、放送される放送コンテンツに関する情報を前記携帯端末に無線送信可能な受信装置と、前記放送コンテンツの視聴数を測定する視聴数測定装置とを備える視聴数測定システムであって、
前記受信装置は、
受信した前記放送コンテンツを表示部に出力する出力部と、
前記携帯端末に対して前記放送コンテンツと連携する連携アプリケーションの取得を指示する指示情報を、受信した前記放送コンテンツから取得すると、当該指示情報を前記携帯端末に送信し、前記携帯端末から前記連携アプリケーションの実行を示す実行情報を受信すると、当該携帯端末のユーザが前記放送コンテンツを視聴している旨を示す視聴情報を前記視聴数測定装置に送信する装置送信部を有し、
前記携帯端末は、
前記受信装置から前記指示情報を受信する指示情報受信部と、
前記指示情報に基づいて前記連携アプリケーションを取得して実行する実行部と、
前記連携アプリケーションを実行すると前記実行情報を前記受信装置に送信する端末送信部とを有し、
前記視聴数測定装置は、
受信した前記視聴情報の数に基づいて前記放送コンテンツの視聴数を測定する視聴数測定部を有する、
視聴数測定システム。
前記携帯端末又は前記視聴数測定装置は、前記携帯端末の操作状況に基づいて、当該携帯端末のユーザの前記放送コンテンツに対する関心度を測定する関心度測定部をさらに備え、
前記視聴数測定部は、前記関心度が所定の閾値を超えた前記ユーザの携帯端末の数を前記視聴数として測定する、
請求項2又は3に記載の視聴数測定システム。
前記装置送信部は、前記装置受信部が受信した前記電波強度情報に対応する前記電波の強度に基づいて前記携帯端末が前記放送コンテンツを視聴しているか否かを判定し、前記放送コンテンツを視聴していると判定したことに応じて前記視聴情報を送信する、
請求項6に記載の視聴数測定システム。
前記装置送信部は、前記装置受信部が前記携帯端末から所定時間内に前記電波強度情報を受信しなかった場合、当該携帯端末のユーザが前記放送コンテンツを視聴していないと判定し、前記視聴情報を送信しない、
請求項7に記載の視聴数測定システム。
前記装置送信部は、前記装置受信部が前記携帯端末から所定時間内に前記電波強度情報を受信しなかった場合において、第1の時間内に前記指示情報を前記携帯端末に送信しているとき、前記視聴情報を送信する、
請求項8に記載の視聴数測定システム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1の実施形態>
[視聴数測定システムSの概要]
図1は、第1の実施形態に係る視聴数測定システムSの構成を示す図である。視聴数測定システムSは、放送コンテンツサーバ1と、Webコンテンツサーバ2と、視聴数測定装置としての視聴数測定サーバ3と、携帯端末4(4A、4B)と、テレビ受信機5(5A、5B)と、ディスプレイ6(6A、6B)とを備える。放送コンテンツサーバ1、Webコンテンツサーバ2及び視聴数測定サーバ3は、インターネット等のネットワーク7に接続されている。また、携帯端末4は、携帯電話網の基地局8、又はWi−Fi(登録商標)等の無線通信回線を介してネットワーク7に接続されている。
【0020】
本実施形態において、携帯端末4A、テレビ受信機5A及びディスプレイ6Aが第1の家aにあり、携帯端末4B、テレビ受信機5B及びディスプレイ6Bが第2の家bにあることを想定している。
図1には、それぞれの家に1つの携帯端末4がある場合が示されているが、それぞれの家に2つ以上の携帯端末4があってもよい。また、
図1においては、2つの家(第1の家a、第2の家b)を示しているが、より多くの家の携帯端末4が放送コンテンツサーバ1、Webコンテンツサーバ2及び視聴数測定サーバ3に接続可能であってもよい。
【0021】
放送コンテンツサーバ1は、例えば放送局のサーバである。放送コンテンツサーバ1は、テレビ受信機5が受信してディスプレイ6に表示することができる放送コンテンツを提供する。放送コンテンツサーバ1は、ネットワーク7を介してテレビ受信機5に放送コンテンツを提供してもよく、放送波を介してテレビ受信機5に放送コンテンツを提供してもよい。ここで、放送コンテンツは、放送番組で放映される映像や音声を含んで構成される。
【0022】
Webコンテンツサーバ2は、携帯端末4を始めとする情報端末がブラウザによって閲覧することができるWebコンテンツを提供する。Webコンテンツは、例えばHTML5等により記述されたテキスト、画像又は映像を含むコンテンツである。Webコンテンツは、例えば、放送とインターネットとを融合させたサービスであるハイブリッドキャスト(登録商標)の端末連携サービスに伴う、放送コンテンツと連携する連携アプリケーションである。Webコンテンツを表示するブラウザとしては、一般的なブラウザだけでなく、テレビ受信機5と連携して機能する、連携アプリケーションを携帯端末4で実行させるためのコンパニオンアプリも含まれる。このコンパニオンアプリは、例えばリモコンアプリとしても機能し、携帯端末4からテレビ受信機5の操作を可能にする。
【0023】
視聴数測定サーバ3は、携帯端末4における連携アプリケーションの実行状況に基づいて放送コンテンツの視聴数を測定する。
携帯端末4は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット、及びゲーム機等である。携帯端末4は、無線通信回線を介してテレビ受信機5との間で情報の送受信をするとともに、無線通信回線、基地局8及びネットワーク7を介して、Webコンテンツサーバ2及び視聴数測定サーバ3との間で情報の送受信をすることができる。具体的には、携帯端末4は、ハイブリッドキャストに対応したテレビ受信機5から、放送コンテンツに対応する連携アプリケーションを起動するための指示情報を受信することができる。この指示情報には、連携アプリケーションを提供するWebコンテンツサーバ2のアドレスが含まれている。携帯端末4は、この指示情報を受信すると、指示情報に含まれるアドレスに基づいてWebコンテンツサーバ2にアクセスし、テレビ受信機5が受信した放送コンテンツに関連する連携アプリケーションを取得して実行することができる。
【0024】
テレビ受信機5は、放送コンテンツサーバ1から配信される放送コンテンツを受信するチューナーを有するセットトップボックス(STB)である。テレビ受信機5は、ネットワーク7又は放送波を介して、放送コンテンツサーバ1から放送コンテンツを受信する。テレビ受信機5とディスプレイ6とは、例えばHDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)ケーブルにより接続されており、テレビ受信機5が受信した放送コンテンツがディスプレイ6に表示される。また、テレビ受信機5は、携帯端末4と無線通信を行い、携帯端末4の操作指示に基づいて、ディスプレイ6に表示させる放送コンテンツを切り替える。また、テレビ受信機5は、連携アプリケーションの取得を指示する指示情報を、携帯端末4に送信する。
【0025】
[本発明の機能構成]
続いて、
図2を参照して、視聴数測定サーバ3、携帯端末4及びテレビ受信機5の構成について説明する。
図2は、視聴数測定サーバ3、携帯端末4及びテレビ受信機5の機能構成を示すブロック図である。
【0026】
[テレビ受信機5の構成]
初めに、テレビ受信機5は、無線部51と、記憶部52と、通信部53と、制御部54とを備える。
【0027】
無線部51は、Wi−Fi等の無線通信回線を介して他の端末装置との間で通信を行う。一例として、無線部51は、無線通信回線を介して複数の携帯端末4のそれぞれと通信可能に接続され、これらの携帯端末4に指示情報を送信する。また、無線部51は、通信部53を介して取得したコンテンツを携帯端末4に送信する。
記憶部52は、例えば、ROM及びRAM等により構成される。記憶部52は、テレビ受信機5を機能させるための各種プログラムや各種データを記憶する。
【0028】
通信部53は、放送コンテンツサーバ1から提供される放送コンテンツを受信すると、当該放送コンテンツを制御部54に出力する。また、通信部53は、インターネットを介して外部機器と接続され、外部機器との間で所定の通信を行う。一例として、通信部53は、Webコンテンツサーバ2からハイブリッドキャスト放送で用いられるHTMLアプリを取得する。
【0029】
制御部54は、例えば、CPUにより構成される。制御部54は、記憶部52に記憶されている各種プログラムを実行することにより、テレビ受信機5に係る機能を統括的に制御し、装置送信部541として機能する。
【0030】
装置送信部541は、携帯端末4に対して放送コンテンツと連携する連携アプリケーションの取得を指示する指示情報を取得すると、当該指示情報を携帯端末4に送信する。具体的には、装置送信部541は、通信部53が受信した、ハイブリッドキャストに対応する放送コンテンツに含まれている指示情報を抽出し、当該指示情報を携帯端末4に送信する。
【0031】
[携帯端末4の構成]
携帯端末4は、無線部41と、表示部42と、記憶部43と、制御部44とを備える。
【0032】
無線部41は、Wi−Fi等の無線通信回線を介して他の端末装置との間で所定の通信を行う。例えば、無線部41は、無線通信回線を介してテレビ受信機5と通信を行ったり、基地局8及びネットワーク7を介してWebコンテンツサーバ2と通信を行ったりする。
【0033】
表示部42は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される。表示部42は、制御部44の制御に応じてコンパニオンアプリや連携アプリケーションの表示画面を表示する。
記憶部43は、例えば、ROM及びRAM等により構成される。記憶部43は、携帯端末4を機能させるための各種プログラムや各種データを記憶する。
【0034】
制御部44は、例えば、CPUにより構成される。制御部44は、記憶部43に記憶されている各種プログラムを実行することにより、携帯端末4に係る機能を統括的に制御し、指示情報受信部441、実行部442及び受付部443として機能する。
【0035】
指示情報受信部441は、テレビ受信機5から送信された指示情報を、無線部41を介して受信する。
実行部442は、例えば、コンパニオンアプリの1機能である。実行部442は、指示情報受信部441が受信した指示情報に基づいて、無線部41を介して連携アプリケーションを取得し、取得した連携アプリケーションを実行する。具体的には、実行部442は、受信した指示情報に含まれている、連携アプリケーションの格納先(Webコンテンツサーバ2)のアドレスに基づいてWebコンテンツサーバ2にアクセスし、連携アプリケーションを取得する。実行部442は、取得した連携アプリケーションを実行する。また、実行部442は、連携アプリケーションを実行したことに応じて、連携アプリケーションを実行したことを示す実行情報を視聴数測定サーバ3に送信する。
【0036】
図3は、連携アプリケーションが実行されている状態の一例を示す図である。例えば、
図3に示す連携アプリケーションの表示画面には、テレビ受信機5に現在表示されている放送コンテンツの詳細情報と、放送コンテンツを肯定的に評価するための画像として、「いいね!」ボタンが表示されている。なお、「いいね!」ボタンは、
図4に示すように、リモコンアプリ(コンパニオンアプリ)の表示画面に表示されていてもよい。
【0037】
受付部443は、実行部442が連携アプリケーションを実行している際に所定の操作を受け付けると、視聴数測定サーバ3にアクセスする。例えば、所定の操作とは、連携アプリケーション又はコンパニオンアプリの表示画面に表示されている「いいね!」ボタンの操作を受け付けることをいう。受付部443は、「いいね!」ボタンの操作を受け付けたことに応じて、所定の操作を受け付けたことを示す操作受付情報を視聴数測定サーバ3に送信する。なお、受付部443は、「いいね!」ボタンの操作に限らず、連携アプリケーション又はコンパニオンアプリの表示画面へのタッチ操作を受け付けたことに応じて、操作受付情報を視聴数測定サーバ3に送信してもよい。
【0038】
[視聴数測定サーバ3の構成]
視聴数測定サーバ3は、視聴数測定部31を含んで構成される。
視聴数測定部31は、連携アプリケーションの実行状況に基づいて放送コンテンツの視聴数を測定する。具体的には、視聴数測定部31は、複数の携帯端末4から受信した実行情報の数を集計することにより、視聴数を測定する。
【0039】
また、視聴数測定部31は、連携アプリケーション又はコンパニオンアプリの表示画面において、所定の操作が行われた携帯端末4の数を放送コンテンツの視聴数として測定してもよい。例えば、視聴数測定部31は、複数の携帯端末4において「いいね!」ボタンを押したことによって送信された操作受付情報の受信数を集計することにより、視聴数を測定してもよい。このようにすることで、視聴数測定サーバ3は、放送コンテンツに興味を抱いている視聴者の数を測定することができる。
【0040】
また、視聴数測定部31は、放送コンテンツの放送中の所定時間内における連携アプリケーションの実行状況に基づいて視聴数を測定してもよい。具体的には、視聴数測定部31は、放送コンテンツの放送中の所定の時間帯において、所定の操作が行われた携帯端末4の数を放送コンテンツの視聴数として測定してもよい。例えば、視聴数測定部31は、放送コンテンツの放送中のCMの時間及び当該CM時間の前後の所定時間において、所定の操作が行われた携帯端末4の数を放送コンテンツの視聴数として測定してもよい。
【0041】
例えば、連携アプリケーションは、視聴者参加型の番組において、
図5に示すようなアンケート等の回答を受け付けるためのボタンを定期的に携帯端末4の表示部42に表示させる。そして、視聴数測定部31は、連携アプリケーションにおける、CMの直前に表示されたボタンの操作状況に基づいて視聴数を測定してもよい。例えば、受付部443は、CMの直前に、
図5に示すように、ユーザの血液型をCMが終了するまでに回答可能な4つのボタンが携帯端末4に表示された場合、当該ボタンが押されたことに応じて操作受付情報を視聴数測定サーバ3に送信する。視聴数測定部31は、当該操作受付情報の受信数を集計することにより視聴数を測定してもよい。このようにすることで、視聴数測定サーバ3は、最適なタイミングで視聴数を測定することができる。
【0042】
[視聴数測定システムSの処理]
続いて、
図6を参照して、視聴数測定システムSにおいて視聴数を測定する処理の流れについて説明する。
図6は、第1の実施形態に係る視聴数測定システムSにおける視聴数を測定する処理の流れを示すシーケンス図である。なお、
図6に示すシーケンスでは、テレビ受信機5及び携帯端末4をそれぞれ1台ずつ示しているが、実際には、複数のテレビ受信機5及び携帯端末4において同様の処理が行われるものとする。
【0043】
まず、テレビ受信機5の装置送信部541は、ハイブリッドキャストに対応する放送コンテンツから指示情報を取得したか否かを判定する(S1)。装置送信部541は、指示情報を取得したと判定すると、携帯端末4に対して、当該指示情報を送信する。
【0044】
続いて、携帯端末4の指示情報受信部441が、テレビ受信機5から指示情報を受信すると、実行部442は、当該指示情報に基づいて、Webコンテンツサーバ2から連携アプリケーションを取得して実行する(S2、S3)。続いて、実行部442は、連携アプリケーションを実行したことを示す実行情報を視聴数測定サーバ3に送信する。
【0045】
続いて、視聴数測定サーバ3の視聴数測定部31は、携帯端末4から実行情報を受信する。視聴数測定部31は、複数の携帯端末4から受信した実行情報の数を計数することにより、連携アプリケーションの実行状況に基づく放送コンテンツの視聴数を測定する(S4)。
【0046】
続いて、携帯端末4の受付部443は、連携アプリケーション又はコンパニオンアプリにおいて所定操作を受け付けたか否かを判定する(S5)。受付部443は、所定操作を受け付けたと判定すると、操作受付情報を視聴数測定サーバ3に送信する。
【0047】
続いて、視聴数測定サーバ3の視聴数測定部31は、携帯端末4から操作受付情報を受信する。視聴数測定部31は、複数の携帯端末4から受信した操作受付情報の数を計数することにより、連携アプリケーション又はコンパニオンアプリの操作状況に基づく放送コンテンツの視聴数を測定する(S6)。
【0048】
[第1の実施形態における効果]
以上のとおり、第1の実施形態に係る視聴数測定システムSでは、携帯端末4が、連携アプリケーションの取得を指示する指示情報を受信すると、当該指示情報に基づいて連携アプリケーションを取得して実行し、視聴数測定サーバ3が、連携アプリケーションの実行状況に基づいて放送コンテンツの視聴数を測定する。
【0049】
連携アプリケーションは、携帯端末4において自動的に実行されることから、視聴数測定サーバ3は、携帯端末4のユーザの操作にかかわらず、精度良く視聴数を測定することができる。
【0050】
さらに、視聴数測定サーバ3は、複数の携帯端末4において所定の操作が行われたことによって送信された操作受付情報の受信数を集計することにより視聴数を測定するので、実行情報を受信した数に基づいて測定した視聴数と、操作受付情報を受信した数に基づいて測定した視聴数との関係を解析することによって、視聴者のうち、興味を持って番組を視聴している視聴者の割合を特定することができる。
【0051】
なお、第1の実施形態では、実行部442は、連携アプリケーションを実行したことに応じて、連携アプリケーションを実行したことを示す実行情報を視聴数測定サーバ3に送信したが、これに限らない。例えば、実行部442は、連携アプリケーションを取得したことに応じて、実行情報を視聴数測定サーバ3に送信するようにしてもよい。このようにすることで、視聴数測定サーバ3は、複数の携帯端末4に配信された連携アプリケーションの数を視聴数として測定することができる。
【0052】
<第2の実施形態>
続いて、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、所定の操作が行われたことに応じて送信された操作受付情報の受信数に基づいて、放送コンテンツに対して関心のあるユーザの視聴数を測定する例について説明した。しかしながら、所定の操作が行われたことのみでは、放送コンテンツに対して関心が高いことを高精度に判定できないという問題がある。これに対して、第2の実施形態では、携帯端末4の放送コンテンツに対する関心度を測定し、視聴数測定サーバ3が、当該関心度に基づいて視聴数を測定する点で第1の実施形態と異なり、その他の点では同じである。
【0053】
図7は、第2の実施形態に係る視聴数測定サーバ3、携帯端末4及びテレビ受信機5の機能構成を示すブロック図である。第2の実施形態において、携帯端末4の制御部44は、関心度測定部444をさらに備える。
【0054】
関心度測定部444は、携帯端末4の操作状況に基づいて、放送コンテンツに対する関心度を測定する。関心度測定部444は、例えば、コンパニオンアプリの1機能である。例えば、関心度測定部444は、連携アプリケーションに対する所定時間内の操作回数を測定することにより、携帯端末4のユーザの放送コンテンツに対する関心度を測定する。関心度測定部444は、例えば、操作回数が多ければ多い程、関心度を高くする。なお、関心度測定部444は、連携アプリケーションの起動から終了までの時間又は放送コンテンツの放送時間帯における操作回数を測定することにより、携帯端末4のユーザの放送コンテンツに対する関心度を測定してもよい。
【0055】
また、関心度測定部444は、携帯端末4が備える加速度センサ(不図示)が検出する加速度に基づいて、携帯端末4のユーザの関心度を測定してもよい。例えば、関心度測定部444は、予め定められた第1の時間にわたって加速度が検出されない場合、携帯端末4のユーザが不在であるとして、放送コンテンツに対する関心度を低くしてもよい。また、関心度測定部444は、検出された加速度が所定時間内に予め定められた第1の回数以上変化している場合、ユーザが、携帯端末4において、放送コンテンツとは関係のないコンテンツ又はアプリケーションを操作していると判定し、放送コンテンツに対する関心度を低くしてもよい。
【0056】
受付部443は、関心度測定部444が測定した関心度が所定の閾値を超えると、視聴数測定サーバ3に操作受付情報を送信することで、視聴数測定サーバ3にアクセスする。
視聴数測定サーバ3の視聴数測定部31は、関心度測定部444が測定した関心度が所定の閾値を超えたユーザに対応する携帯端末4の数を視聴数として測定する。具体的には、視聴数測定部31は、複数の携帯端末4から受信した操作受付情報の数を集計することにより、放送コンテンツの視聴数を測定する。このようにすることで、視聴数測定サーバ3では、所定操作に基づいて送信される操作受付情報に基づいて視聴数を測定する場合に比べて、放送コンテンツに対する関心の高いユーザの視聴数を精度良く測定することができる。
【0057】
なお、受付部443は、関心度が所定の閾値を超えると、操作受付情報を送信することとしたが、これに限らない。例えば、視聴数測定サーバ3に、関心度を示す関心度情報及び操作受付情報を送信することで、視聴数測定サーバ3にアクセスしてもよい。例えば、関心度の閾値として、例えば、閾値Aと、閾値B(ただし、閾値B>閾値A)とを設ける。そして、受付部443は、関心度が閾値A未満の場合、放送コンテンツに対してユーザが殆ど興味がない旨を示す関心度情報及び操作受付情報を送信する。また、受付部443は、関心度が、閾値A以上、閾値B未満の場合、放送コンテンツに対してユーザが興味がある旨を示す関心度情報及び操作受付情報を送信する。また、受付部443は、関心度が、閾値B以上の場合、放送コンテンツに対してユーザが非常に興味がある旨を示す関心度情報及び操作受付情報を送信する。そして、視聴数測定サーバ3の視聴数測定部31は、複数の携帯端末4から受信した操作受付情報の数を、関心度情報ごとに集計することにより、放送コンテンツの視聴数を測定する。このようにすることで、放送コンテンツに対するユーザの関心度をより詳細に分析することができる。
【0058】
なお、受付部443は、操作受付情報を視聴数測定サーバ3に送信する際に、携帯端末4のユーザの属性情報を送信するようにしてもよい。ユーザの属性情報は、例えば、年齢性別、趣味等を示す情報である。これらの情報は、例えば、コンパニオンアプリにおいて予め受け付けたり、携帯端末4のユーザの許可を得て携帯端末4に登録されているプロフィール情報から取得したりしてもよい。そして、視聴数測定サーバ3の視聴数測定部31は、属性情報ごとに放送コンテンツの視聴数を測定するようにしてもよい。このようにすることで、視聴数測定サーバ3は、放送コンテンツの視聴状況と、属性情報との関係について分析することができる。
【0059】
また、受付部443は、操作受付情報を視聴数測定サーバ3に送信する際に、携帯端末4のユーザを識別する識別情報を送信するようにし、視聴数測定サーバ3は、携帯端末4とは異なる外部装置(例えば、SNSサーバ等)から、当該ユーザの識別情報及び当該ユーザの属性情報を取得してもよい。このようにすることで、視聴数測定サーバ3の視聴数測定部31は、携帯端末4が記憶している属性情報が示す属性とは異なる属性に対応する視聴状況について分析することができる。
【0060】
なお、第2の実施形態では、携帯端末4が関心度測定部444を備えることとしたが、これに限らず、視聴数測定サーバ3が、関心度測定部444を備えることとしてもよい。この場合、視聴数測定サーバ3は、複数の携帯端末4における操作状況を示す情報を受信し、当該情報に基づいて、複数の携帯端末4のそれぞれにおける放送コンテンツに対する関心度を測定する。そして、視聴数測定部31は、関心度測定部444が測定した関心度が所定の閾値を超えたユーザに対応する携帯端末4の数を視聴数として測定する。
【0061】
<第3の実施形態>
続いて、第3の実施形態について説明する。第1の実施形態では、携帯端末4が、連携アプリケーションの実行を示す実行情報を視聴数測定サーバ3に送信し、視聴数測定サーバ3が、当該実行情報の受信数に基づいて視聴数を測定した。これに対して、第3の実施形態では、テレビ受信機5が、携帯端末4のユーザが放送コンテンツを視聴している旨を示す視聴情報を視聴数測定サーバ3に送信し、視聴数測定サーバ3が、当該視聴情報の受信数に基づいて視聴数を測定する点で第1の実施形態と異なる。
【0062】
図8は、第3の実施形態に係る視聴数測定サーバ3、携帯端末4及びテレビ受信機5の機能構成を示すブロック図である。第3の実施形態において、携帯端末4の制御部44は、測定部445と、端末送信部446とをさらに備える。また、テレビ受信機5の制御部54は、装置受信部542をさらに備える。
【0063】
測定部445は、テレビ受信機5から受信した無線通信回線用の電波の強度を測定する。
端末送信部446は、測定部445が測定した電波の強度を示す電波強度情報をテレビ受信機5に送信する。また、端末送信部446は、連携アプリケーションが実行されたことに応じて、連携アプリケーションの実行を示す実行情報をテレビ受信機5に送信する。
【0064】
テレビ受信機5の装置受信部542は、複数の携帯端末4から電波強度情報を受信し、当該電波強度情報を、携帯端末4の識別情報と、受信時刻とを関連付けて記憶部52に記憶させる。また、装置受信部542は、複数の携帯端末4から実行情報を受信する。
装置送信部541は、装置受信部542が実行情報を携帯端末4から受信すると、当該携帯端末4が連携アプリケーションを実行しているものと判定し、当該携帯端末4のユーザが放送コンテンツを視聴している旨を示す視聴情報を、通信部53を介して視聴数測定サーバ3に送信する。
【0065】
具体的には、装置送信部541は、携帯端末4から実行情報を受信すると、所定時間内に記憶部52に記憶された電波強度情報に基づいて、当該携帯端末4に対応する電波の強度から所定範囲内の電波の強度に対応する他の携帯端末4を特定する。そして、装置送信部541は、当該他の携帯端末4から実行情報を受信していない状態であっても、同じような電波の強度を示す値を持つ、つまり同じような位置にそれら端末は存在するという判断の下、当該他の携帯端末4のユーザが放送コンテンツを視聴しているものとみなす。装置送信部541は、他の携帯端末4のユーザが放送コンテンツを視聴している旨を示す視聴情報も視聴数測定サーバ3に送信する。これにより、装置送信部541は、放送コンテンツを視聴している携帯端末4のユーザの数の視聴情報を視聴数測定サーバ3に送信する。
【0066】
ここで、装置受信部542は、複数の携帯端末4から電波強度情報の他に、携帯端末4の加速度センサが検出する加速度を定期的に受信してもよい。そして、装置送信部541は、当該加速度に基づいて、それぞれの携帯端末4に対応して視聴情報を送信するか否かを判定してもよい。装置送信部541は、例えば、加速度が長時間にわたって変化していない携帯端末4については、誰の所有物でもなく、据え置きされている端末と判定し、当該携帯端末4に対応する視聴情報を送信しないようにしてもよい。また、装置送信部541は、加速度が予め定められた時間にわたって変化し続けている携帯端末4については、当該端末のユーザが、放送コンテンツと関連性のないコンテンツを閲覧していると判定し、当該携帯端末4に対応する視聴情報を送信しないようにしてもよい。
【0067】
また、装置送信部541は、コンパニオンアプリの実行状態を監視し、当該実行状態に基づいて、携帯端末4に対応する視聴情報を送信するか否かを判定してもよい。具体的には、装置送信部541は、コンパニオンアプリを実行している携帯端末4について、当該端末のユーザが放送コンテンツを視聴していると判定し、当該携帯端末4に対応する視聴情報を送信するようにしてもよい。
【0068】
また、装置送信部541は、携帯端末4から実行情報を受信した後、定期的に当該携帯端末4のユーザが放送コンテンツを視聴しているか否かを判定し、視聴していると判定した場合に、視聴情報を定期的に送信するようにしてもよい。
【0069】
具体的には、装置送信部541は、装置受信部542が実行情報を送信した携帯端末4から新たに電波強度情報を受信したことに応じて、当該電波強度情報に対応する電波の強度に基づいて当該携帯端末4が放送コンテンツを視聴しているか否かを判定する。そして、装置送信部541は、放送コンテンツを視聴していると判定したことに応じて視聴情報を視聴数測定サーバ3に送信する。また、装置送信部541は、装置受信部542が実行情報を送信した携帯端末4から所定時間以内に新たに電波強度情報を受信しなかった場合、当該携帯端末4のユーザが放送コンテンツを視聴していないと判定し、視聴数測定サーバ3に視聴情報を新たに送信しないようにしてもよい。このようにすることで、視聴数測定サーバ3は、視聴情報を定期的に受信して、放送コンテンツの放送中における視聴数の変化を測定することができる。
【0070】
なお、装置送信部541は、第1の時間内に連携アプリケーションの実行を指示する指示情報を携帯端末4に送信している場合には、その後、装置受信部542が携帯端末4から所定時間内に新たに電波強度情報を受信しなかった場合であっても、当該携帯端末4のユーザが放送コンテンツを視聴していると判定してもよい。すなわち、装置送信部541は、第1の時間内に指示情報を携帯端末4に送信している場合、当該携帯端末4における電波強度情報を把握できない状態であっても、当該携帯端末4のユーザが放送コンテンツを視聴していると判定してもよい。ここで、第1の時間は、所定時間よりも短いものとする。そして、装置送信部541は、視聴数測定サーバ3に、当該携帯端末4に対応する視聴情報を送信するようにしてもよい。
【0071】
視聴数測定サーバ3の視聴数測定部31は、テレビ受信機5から受信した視聴情報の数を集計することにより、放送コンテンツを視聴している携帯端末4のユーザ数を視聴数として測定する。
【0072】
[視聴数測定システムSの処理]
続いて、
図9を参照して、視聴数測定システムSにおいて視聴数を測定する処理の流れについて説明する。
図9は、第3の実施形態に係る視聴数測定システムSにおける視聴数を測定する処理の流れを示すシーケンス図である。なお、
図9に示すシーケンスでは、テレビ受信機5、携帯端末4及び他の携帯端末4は、それぞれ1台ずつ表記しているが、実際には、複数のテレビ受信機5、携帯端末4及び他の携帯端末4において同様の処理が行われるものとする。
【0073】
まず、携帯端末4及び他の携帯端末4は、定期的に電波強度を測定し、電波強度情報をテレビ受信機5に送信する(S11、S12)。テレビ受信機5の装置受信部542は、電波強度情報を受信すると、端末の識別情報及び受信時刻と関連付けて記憶部52に記憶させる(S13)。
【0074】
続いて、携帯端末4において、連携アプリケーションが実行されると(S14)、端末送信部446は、実行情報をテレビ受信機5に送信する。テレビ受信機5の装置送信部541は、携帯端末4から実行情報を受信すると、所定時間内に記憶部52に記憶された電波強度情報に基づいて、当該携帯端末4に対応する電波の強度から所定範囲内の電波の強度に対応する他の携帯端末4を特定する(S15)。その後、装置送信部541は、放送コンテンツを視聴している携帯端末4のユーザの数の視聴情報を視聴数測定サーバ3に送信する。
【0075】
視聴数測定サーバ3の視聴数測定部31は、テレビ受信機5から受信した視聴情報の数を集計することにより、放送コンテンツを視聴している携帯端末4のユーザ数を視聴数として測定する(S16)。
【0076】
[第3の実施形態における効果]
以上のとおり、第3の実施形態に係る視聴数測定システムSでは、テレビ受信機5の装置受信部542は、複数の携帯端末4から、電波強度情報を受信し、装置送信部541は、実行情報を受信すると、取得した電波強度情報に基づいて、実行情報を送信した携帯端末4に対応する電波の強度から所定範囲内の電波の強度に対応する他の携帯端末4を特定し、当該他の携帯端末4のユーザが放送コンテンツを視聴している旨を示す視聴情報を視聴数測定サーバ3に送信する。このようにすることで、放送コンテンツを閲覧している複数の携帯端末4のユーザのうち、一のユーザの携帯端末4が連携アプリケーションを実行している場合であっても、これら複数のユーザが放送コンテンツを閲覧していると判断し、これらのユーザを視聴数に反映させることができる。
【0077】
<第4の実施形態>
続いて、第4の実施形態について説明する。第3の実施形態では携帯端末4が連携アプリケーションを実行したことに応じて実行情報をテレビ受信機5に送信したのに対し、第4の実施形態では、携帯端末4が、連携アプリケーションの実行を示す実行情報をテレビ受信機5に定期的に送信する点で第3の実施形態と異なる。
【0078】
具体的には、端末送信部446は、実行情報をテレビ受信機5に定期的に送信する。
装置送信部541は、装置受信部542が実行情報を受信したことに応じて、携帯端末4のユーザが放送コンテンツを視聴している旨を示す視聴情報を視聴数測定サーバ3に送信する。
【0079】
視聴数測定サーバ3の視聴数測定部31は、放送コンテンツの放送中の所定時間内にテレビ受信機5から受信した視聴情報の数に基づいて視聴数を測定することにより、所定時間内における連携アプリケーションの実行状況に基づく視聴数を測定する。このようにすることで、視聴数測定サーバ3は、所定時間ごとの放送コンテンツの視聴数を測定することができる。
【0080】
<第5の実施形態>
続いて、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態では、複数の地域で放送される異なる放送コンテンツに対して同一の番組識別情報が用いられることに対応するものであり、地域ごとに放送コンテンツの視聴数を測定するようにしたものである。
【0081】
第5の実施形態において、テレビ受信機5の装置送信部541は、連携アプリケーションが実行されたことを示す実行情報を受信したことに応じて、視聴情報と、テレビ受信機5が設置されている地域を示す地域情報とを視聴数測定サーバ3に送信する。ここで、テレビ受信機5に対応する地域情報は、テレビ受信機5に予め記憶されているものとする。
視聴数測定サーバ3の視聴数測定部31は、視聴情報及び地域情報を受信すると、受信した地域情報が示す地域ごとに視聴数を測定する。
【0082】
[第5の実施形態における効果]
以上のとおり、視聴数測定サーバ3は、複数の地域で放送される異なる放送コンテンツに対して同一の番組識別情報が用いられる場合であっても、ユーザが実際に視聴した放送コンテンツを正しく特定し、当該放送コンテンツに対応する視聴数を正確に測定することができる。
【0083】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。