特許第6207568号(P6207568)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6207568
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】偏心量調整機構を備えた旋盤
(51)【国際特許分類】
   B23B 31/36 20060101AFI20170925BHJP
   B23B 3/10 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
   B23B31/36 C
   B23B3/10
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-206632(P2015-206632)
(22)【出願日】2015年10月20日
(65)【公開番号】特開2017-77598(P2017-77598A)
(43)【公開日】2017年4月27日
【審査請求日】2017年6月26日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391029819
【氏名又は名称】株式会社オーエム製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】清水 達雄
(72)【発明者】
【氏名】中村 多喜夫
(72)【発明者】
【氏名】仲窪 広文
(72)【発明者】
【氏名】西山 晃
【審査官】 亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−223702(JP,A)
【文献】 特開2009−184083(JP,A)
【文献】 特開昭54−39280(JP,A)
【文献】 特開2005−138216(JP,A)
【文献】 米国特許第2763488(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 31/36
B23B 3/10
B23Q 1/01
B23Q 3/02
B23Q 16/00
DWPI(Derwent Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転制御若しくは割出し制御されるターンテーブル上にワーク固定装置を設け、このワーク固定装置により固定されターンテーブル上で回転若しくは割出しされるワークを、移動制御される加工具により加工する旋盤において、前記ターンテーブルを回転中心に対して径方向に移動自在に設けて前記ワークの偏心量を調整自在に設け、このターンテーブルのセンター軸に軸方向に移動する軸方向移動部を設け、前記ターンテーブルの中心部と前記センター軸の軸方向移動部との係合部に傾斜状態に直動ガイド部を設けて、前記センター軸の軸方向移動部を軸方向に移動することで前記直動ガイド部が傾斜していることで生じる径方向押圧力によって、前記ターンテーブルが径方向に移動して前記ワークの偏心量を調整する偏心量調整機構を備えたことを特徴とする偏心量調整機構を備えた旋盤。
【請求項2】
前記センター軸に設けた前記軸方向移動部と、この軸方向移動部が軸方向である上下方向に移動自在に係合する前記ターンテーブルの中心部に設けた係合受部との一方側にスライドレールを設けると共に他方側にこのスライドレールがスライド自在に係合するスライドガイドを設けて、前記センター軸と前記ターンテーブルとの係合部にこのスライドレールとスライドガイドとから成る直動ガイド部を設けた構成とし、この直動ガイド部を傾斜状態に設けて、前記軸方向移動部を前記軸方向に移動することで、前記係合受部に前記径方向押圧力が生じてこの軸方向移動部の移動ストロークに応じた量だけ前記ターンテーブルが径方向へ移動して偏心するように前記偏心量調整機構を構成したことを特徴とする請求項1記載の偏心量調整機構を備えた旋盤。
【請求項3】
前記ターンテーブルは、テーブルベット上で水平回転するテーブルベース上に、前記ワーク固定装置を設けたワーク設置テーブルを水平方向である径方向に移動自在に設けた構成とし、前記ターンテーブルの前記テーブルベースと共に回転する前記センター軸をこのテーブルベースに対して軸方向である上下方向に移動自在に設けて、このセンター軸の上端部を前記軸方向移動部とした構成とし、この軸方向移動部と、前記ターンテーブルの前記ワーク設置テーブルの中心部に設けた前記係合受部とを、前記径方向に傾斜配設した前記直動ガイド部を介して係合連結した構成とし、前記センター軸を軸上下駆動装置により上下方向に駆動することで、前記ターンテーブルの前記テーブルベースに対して前記ワーク設置テーブルを水平方向に移動させて前記ワークの偏心量を調整するように前記偏心量調整機構を構成したことを特徴とする請求項2記載の偏心量調整機構を備えた旋盤。
【請求項4】
前記ターンテーブルの前記テーブルベース上に偏心用スライドガイド部を介して前記ワーク設置テーブルを水平方向である径方向に移動自在に設け、このワーク設置テーブルを径方向に移動して偏心調整した後固定する偏心固定装置を前記テーブルベースに固定解除自在に設けたことを特徴とする請求項3記載の偏心量調整機構を備えた旋盤。
【請求項5】
前記直動ガイド部は、前記センター軸の前記軸方向移動部と前記ターンテーブルの前記ワーク設置テーブルの中心部の前記係合受部との夫々の係合部に設け、前記テーブルベースに上下方向に設けた一方の直動ガイド部に対して、前記ワーク設置テーブルに設けた他方の直動ガイド部を上方に行くほど径方向外側に傾斜する傾斜状態に配設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の偏心量調整機構を備えた旋盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターンテーブルに芯出しされたワークの偏心量を微調整することができる偏心量調整機構を備えた旋盤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
回転制御若しくは割出し制御されるターンテーブル上にワークを芯出し固定するワーク固定装置を設け、このワーク固定装置により固定されたワークを、移動制御される加工具により加工する旋盤において、回転中心に対してワークを微小量偏心させたい場合があるため、ターンテーブル上にワークを固定するワーク固定装置(チャック装置)を例えば径方向に移動調整してワークの偏心量を微調整することができる偏心量調整機構を設けている。
【0003】
しかしながら、従来の偏心量調整機構は、このようにチャック装置を移動調整する構成のため、ターンテーブル上にチャック装置を駆動するためのボールネジやこれを回転駆動させるサーボモータやその他の電装部品を要する。また、更には固定部と回転部との間で信号や動力の受け渡しをするスリップリングなども設けなければならない構成であった。
【0004】
そのため、クーラント水などの影響によりこれら部品が劣化するおそれがあり、また固定部と回転部との間でスリップリングを介して信号及び動力線の受け渡しを行うため安全性・安定性のある偏心調整を行うことはむずかしく、設計においても様々な苦心が必要で設計・製造なども容易でなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑み、環境の影響を受け易い電装部品をターンテーブル上から廃止し、特に高速回転時の信号伝達の耐久性の問題が生じるスリップリングも廃止でき、安全で安定したワークの偏心調整が容易に実現できる偏心量調整機構を備えた旋盤を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0007】
回転制御若しくは割出し制御されるターンテーブル1上にワーク固定装置2を設け、このワーク固定装置2により固定されターンテーブル1上で回転若しくは割出しされるワーク3を、移動制御される加工具4により加工する旋盤において、前記ターンテーブル1を回転中心に対して径方向に移動自在に設けて前記ワーク3の偏心量を調整自在に設け、このターンテーブル1のセンター軸5に軸方向に移動する軸方向移動部5Aを設け、前記ターンテーブル1の中心部と前記センター軸5の軸方向移動部5Aとの係合部に傾斜状態に直動ガイド部6を設けて、前記センター軸5の軸方向移動部5Aを軸方向に移動することで前記直動ガイド部6が傾斜していることで生じる径方向押圧力によって、前記ターンテーブル1が径方向に移動して前記ワーク3の偏心量を調整する偏心量調整機構Hを備えたことを特徴とする偏心量調整機構を備えた旋盤に係るものである。
【0008】
また、前記センター軸5に設けた前記軸方向移動部5Aと、この軸方向移動部5Aが軸方向である上下方向に移動自在に係合する前記ターンテーブル1の中心部に設けた係合受部1Aとの一方側にスライドレール6Aを設けると共に他方側にこのスライドレール6Aがスライド自在に係合するスライドガイド6Bを設けて、前記センター軸5と前記ターンテーブル1との係合部にこのスライドレール6Aとスライドガイド6Bとから成る直動ガイド部6を設けた構成とし、この直動ガイド部6を傾斜状態に設けて、前記軸方向移動部5Aを前記軸方向に移動することで、前記係合受部1Aに前記径方向押圧力が生じてこの軸方向移動部5Aの移動ストロークに応じた量だけ前記ターンテーブル1が径方向へ移動して偏心するように前記偏心量調整機構Hを構成したことを特徴とする請求項1記載の偏心量調整機構を備えた旋盤に係るものである。
【0009】
また、前記ターンテーブル1は、テーブルベット7上で水平回転するテーブルベース8上に、前記ワーク固定装置2を設けたワーク設置テーブル9を水平方向である径方向に移動自在に設けた構成とし、前記ターンテーブル1の前記テーブルベース8と共に回転する前記センター軸5をこのテーブルベース8に対して軸方向である上下方向に移動自在に設けて、このセンター軸5の上端部を前記軸方向移動部5Aとした構成とし、この軸方向移動部5Aと、前記ターンテーブル1の前記ワーク設置テーブル9の中心部に設けた前記係合受部1Aとを、前記径方向に傾斜配設した前記直動ガイド部6を介して係合連結した構成とし、前記センター軸5を軸上下駆動装置10により上下方向に駆動することで、前記ターンテーブル1の前記テーブルベース8に対して前記ワーク設置テーブル9を水平方向に移動させて前記ワーク3の偏心量を調整するように前記偏心量調整機構Hを構成したことを特徴とする請求項2記載の偏心量調整機構を備えた旋盤に係るものである。
【0010】
また、前記ターンテーブル1の前記テーブルベース8上に偏心用スライドガイド部11を介して前記ワーク設置テーブル9を水平方向である径方向に移動自在に設け、このワーク設置テーブル9を径方向に移動して偏心調整した後固定する偏心固定装置12を前記テーブルベース8に固定解除自在に設けたことを特徴とする請求項3記載の偏心量調整機構を備えた旋盤に係るものである。
【0011】
また、前記直動ガイド部6は、前記センター軸5の前記軸方向移動部5Aと前記ターンテーブル1の前記ワーク設置テーブル9の中心部の前記係合受部1Aとの夫々の係合部に設け、前記テーブルベース8に上下方向に設けた一方の直動ガイド部6に対して、前記ワーク設置テーブル9に設けた他方の直動ガイド部6を上方に行くほど径方向外側に傾斜する傾斜状態に配設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の偏心量調整機構を備えた旋盤に係るものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上述のように構成したから、環境の影響を受け易い電装部品をターンテーブル上から廃止し、特に高速回転時の信号伝達の耐久性の問題が生じるスリップリングを廃止でき、安全で安定したワークの偏心調整が実現できる偏心量調整機構を備えた旋盤となる。
【0013】
また、請求項2〜5記載の発明においては、更に一層簡易な構成で本発明を容易に実現できる一層実用性に優れた偏心量調整機構を備えた旋盤となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施例の概略構成斜視図である。
図2】本実施例の説明正断面図である。
図3】本実施例の一部を切り欠いた説明側面図である。
図4】本実施例の要部の拡大正断面図である。
図5】本実施例のターンテーブルのワーク設置テーブルを外したテーブルベースの説明平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0016】
ワーク3を微小量偏心させるために、ターンテーブル1を径方向に水平移動調整させる場合は、例えば偏心固定装置12を解除した後、軸上下駆動装置10を駆動して、ターンテーブル1のテーブルベース8と共に回転するセンター軸5の軸方向移動部5Aを、このターンテーブル1のテーブルベース8に対して上下動させると、この軸方向移動部5Aとターンテーブル1のワーク設置テーブル9の係合受部1Aとが係合連結する係合部に設けた直動ガイド部6が傾斜状態に配設されていることから、例えば径方向に移動自在に設けたターンテーブル1のワーク設置テーブル9がターンテーブル1のテーブルベース8に対して径方向に微小量移動する。
【0017】
すなわち、軸方向移動部5Aとターンテーブル1の係合受部1Aに介在した直動ガイド部6が傾斜していることで、軸上下駆動装置10により軸方向移動部5Aを軸方向に移動させると、ターンテーブル1の係合受部1Aに径方向押圧力が生じ、これによりターンテーブル1のワーク設置テーブル9がターンテーブル1のテーブルベース8に対して径方向(水平方向)に微小量移動して偏心する。
【0018】
したがって、例えば軸上下駆動装置10の上下動駆動量を調整することでターンテーブル1のワーク設置テーブル9上のワーク3の偏心量を調整できることになる。
【0019】
ゆえに、環境の影響を受け易い電装部品をターンテーブル1上から廃止し、信号・動力線の受け渡しのためのスリップリングなどを設けずとも、センター軸5の軸方向移動部5Aとターンテーブル1の係合受部1Aとに設けた直動ガイド部6を傾斜配設した構成とすることで、単に上下動させるセンター軸5のこの上下駆動量を調整するだけで、この上下駆動量に応じてワーク3の偏心量を微調整できることとなる。したがって、従来構成に比して偏心量調整機構を簡易な構成で容易に実現でき、安全にして安定した偏心調整が行えることとなる画期的な偏心量調整機構を備えた旋盤を提供できることとなる。
【0020】
また例えば、請求項2,3記載の発明のように、ターンテーブル1を、テーブルベット7に水平回転自在に設けたテーブルベース8上に、ワーク設置テーブル9を径方向(水平方向)に移動自在にして、且つ偏心固定装置12により固定解除自在に設けた構成とし、このターンテーブル1のテーブルベース8のセンター軸5をテーブルベース8及びワーク設置テーブル9と共に回転するが、このテーブルベース8及びワーク設置テーブル9に対して上下動自在に設けた構成として、このセンター軸5をテーブルベース8に対して上下動自在にしてその上端部を軸方向移動部5Aとし、この軸方向移動部5Aとターンテーブル1のワーク設置テーブル9の係合受部1Aとを、LMガイドなどの直動ガイド部6を介して係合連結し、この直動ガイド部6を傾斜配設する構成とすることで、単にこのセンター軸5を上下駆動制御するだけで、テーブルベース8上のワーク設置テーブル9を微小量移動してワーク3の偏心量を調整できることとなり、極めて簡易な構成にして安全で安定した偏心調整が行える極めて優れた偏心量調整機構を備えた旋盤を一層容易に実現できることとなる。
【実施例】
【0021】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0022】
本実施例は、旋削加工にあっては回転駆動装置により回転制御されると共に、穴明け加工にあっては割出し駆動装置により割出し制御されるターンテーブル1上に、ワーク3を着脱自在に芯出しチャック固定するワーク固定装置2(チャック装置2)を設け、このワーク固定装置2により芯出し固定されたワーク3を、NC制御される旋削工具や回転工具などの加工具4により加工する旋盤(複合加工機)に前記ワーク3の偏心量を微調整する偏心量調整機構Hを設けた構成としている。
【0023】
本実施例の偏心量調整機構Hは、前記ターンテーブル1を回転中心に対して径方向となる水平方向に移動自在に設け、このターンテーブル1のセンター軸5の上端部に軸方向に移動する軸方向移動部5Aを設け、前記ターンテーブル1の中心部と前記センター軸5の軸方向移動部5Aとの係合部に傾斜状態に直動ガイド部6を設けて、前記センター軸5の軸方向移動部5Aを軸方向となる上下方向に移動することで、前記直動ガイド部6が傾斜していることで生じる径方向押圧力によって、前記ターンテーブル1の上部のワーク設置テーブル9が径方向に移動して、芯出しされている前記ワーク3の偏心量を調整することができる構成としている。
【0024】
具体的には、前記センター軸5の上端部に設けた前記軸方向移動部5Aと、この軸方向移動部5Aが上下方向に移動自在に係合する前記ターンテーブル1のワーク設置テーブル9の中心部に設けた係合受部1Aとの一方側にスライドレール6Aを設けると共に他方側にこのスライドレール6Aがスライド自在に係合するスライドガイド6Bを設けて、前記センター軸5と前記ターンテーブル1との係合部にこのスライドレール6Aとスライドガイド6Bとから成る前記直動ガイド部6を設け、この直動ガイド部6を径方向に傾斜状態に設けて、前記軸方向移動部5Aを前記上下方向に移動することで、前記係合受部1Aに前記径方向押圧力が生じてこの軸方向移動部5Aの移動ストロークに応じた量だけ前記ターンテーブル1が径方向へ移動して偏心するように前記偏心量調整機構Hを構成している。
【0025】
また、本実施例のターンテーブル1は、テーブルベット7上で回転するテーブルベース8上に、前記ワーク3を芯出し固定するワーク固定装置2を設けたワーク設置テーブル9を径方向(水平方向)に移動自在に設けた構成とし、前記ターンテーブル1の前記テーブルベース8及びワーク設置テーブル9と共に回転する前記センター軸5を、このテーブルベース8及びワーク設置テーブル9に対して上下動自在に設けて、このセンター軸5の上端部を前記軸方向移動部5Aとした構成とし、この軸方向移動部5Aと、前記ターンテーブル1の前記ワーク設置テーブル9の中心部に設けた前記係合受部1Aとを、前記径方向に傾斜配設した前記直動ガイド部6を介して係合連結した構成とし、前記センター軸5を軸上下駆動装置10により上下方向に駆動することで、前記ターンテーブル1の前記テーブルベース8に対して前記ワーク設置テーブル9を径方向に移動させて前記ワーク3の偏心量を微調整するように前記偏心量調整機構Hを構成している。
【0026】
また、前記ターンテーブル1の前記テーブルベース8上に偏心用スライドガイド部11を介して前記ワーク設置テーブル9を径方向に移動自在に設け、このワーク設置テーブル9を径方向に移動して偏心調整した後固定する偏心固定装置12を前記テーブルベース8に固定解除自在に設け、この偏心固定装置12を解除した後、軸上下駆動装置10を駆動して、ターンテーブル1のテーブルベース8及びワーク設置テーブル9と共に回転するセンター軸5の軸方向移動部5Aを、このターンテーブル1のテーブルベース8に対して上下動させると、この軸方向移動部5Aとターンテーブル1のワーク設置テーブル9の係合受部1Aとが係合連結する係合部に設けた直動ガイド部6が径方向に傾斜状態に配設されていることから、径方向に移動自在に設けたターンテーブル1のワーク設置テーブル9がターンテーブル1のテーブルベース8に対して径方向に微小量移動して、ワーク3の偏心量を調整し、調整後偏心固定装置12によりこのワーク設置テーブル9の移動位置を固定できるように構成している。
【0027】
更に本実施例のターンテーブル1について説明すると、前記テーブルベット7に水平回転自在に設ける前記テーブルベース8は、その上のワーク設置テーブル9を支承する上部支承部とテーブルベット7の軸受部に回転自在に係合する中心軸部とから成り、このテーブルベース8の上部支承部に前記偏心用スライドガイド部11として径方向に延びるガイドレール11Aを設け、このガイドレール11Aにスライド自在に係合するスライドガイド11Bを前記ワーク設置テーブル9の裏面に設けて、このテーブルベース8の上部支承部上にこのスライドガイド部11を介してワーク設置テーブル9を径方向に移動自在に設け、移動調整した後このテーブルベース8に対するワーク設置テーブル9の被チャック板部13を上下方向からチャック固定してその調整後の移動位置で固定する前記偏心固定装置12を設けた構成としている。
【0028】
また、テーブルベース8の中心軸部内にこのテーブルベース8と共に回転するが、このテーブルベース8に対して軸方向である上下方向に移動自在に前記センター軸5を内装し、テーブルベット7に設けた前記軸上下駆動装置10により上下方向に移動制御するように構成している。
【0029】
具体的には、軸上下駆動装置10の駆動源として設けたサーボモータ15によりボールネジ16を回転駆動することでセンター軸5の下端部に設けた軸受部17を上下移動用ガイド部14にガイドされて上下微動させてセンター軸5を上下方向に移動制御できるように構成している。
【0030】
この上下動制御されるセンター軸5の上端部を軸方向移動部5Aとし、この軸方向移動部5Aとターンテーブル1のワーク設置テーブル9の中心部に設けた係合受部1Aとを直動ガイド部6により係合連結している。
【0031】
テーブルベース8あるいはセンター軸5が回転駆動されることで、テーブルベース8と共にワーク設置テーブル9及びセンター軸5も回転する構成であるが、テーブルベース8に対するセンター軸5の上下移動量に応じてテーブルベース8に対するワーク設置テーブル9が偏心する構成であり、センター軸5の移動制御によってワーク3の偏心量を調整できるように構成している。
【0032】
また、この直動ガイド部6は、前述のように、前記センター軸5の上端部に設けた前記軸方向移動部5Aと、この軸方向移動部5Aが上下方向に移動自在に係合する前記ターンテーブル1のワーク設置テーブル9の中心部に設けた係合受部1Aとの一方側にスライドレール6Aを設けると共に他方側にこのスライドレール6Aがスライド自在に係合するスライドガイド6Bを設けて、前記センター軸5と前記ターンテーブル1との係合部にこのスライドレール6Aとスライドガイド6Bとから成る前記直動ガイド部6を設け、この直動ガイド部6を径方向に傾斜状態に設けて、前記軸方向移動部5Aを前記上下方向に移動することで、前記係合受部1Aに前記径方向押圧力が生じてこの軸方向移動部5Aの移動ストロークに応じた量だけ前記ターンテーブル1が径方向へ移動して偏心するように構成している。
【0033】
具体的には、前記センター軸5の前記軸方向移動部5Aに一対の直動ガイド部6を設け、上下方向に配設した一方の直動ガイド部6に対して他方の直動ガイド部6を上方に行くほど径方向外側に傾斜する傾斜状態に配設している。
【0034】
更に説明すると、本実施例では、センター軸5の軸方向移動部5Aとターンテーブル1のテーブルベース8の中心部のスライド受部とを連結する一方の直動ガイド部6を上下方向に配設し、軸方向移動部5Aとターンテーブル1のワーク設置テーブル9の中心部の係合受部1Aと連結する他方の直動ガイド部6を傾斜状態に設けた構成としている。
【0035】
具体的には、本実施例の直動ガイド部6には、LMガイドを採用し、センター軸5の上端部の軸方向移動部5Aの外側にLMガイドのスライドレール6Aを一対設け、一方は上下方向に配設し、他方は上方に行くほど外側に傾斜する状態に設け、この一方のスライドレール6Aとスライド自在係合連結するスライドガイド6Bをターンテーブル1のテーブルベース8の中心部のスライド受部に設けて軸方向移動部5A(センター軸5)の偏心調整に際しての上下動をスライドガイドし、軸方向移動部5Aに傾斜状態に設けた他方のスライドレール6Aと係合するスライドガイド6Bをターンテーブル1のワーク設置テーブル9の中心部裏面に設けた係合受部1Aに同じく傾斜状態に設けてこのスライドレール6Aと係合連結し、この一対の直動ガイド部6にガイドされて軸方向移動部5Aを上下動することでテーブルベース8に対してワーク設置テーブル9を径方向に押圧する径方向押圧力を生じさせてテーブルベース8に対して軸方向移動部5Aの上下移動分に応じた量だけワーク設置テーブル9が径方向に移動してワーク3の偏心量を調整できるように構成している。
【0036】
尚、この直動ガイド部6として採用した本実施例のLMガイドは、スライドレール6Aがスライドガイド6Bにスライド自在に係合する構成であり、このスライドガイド6Bは、ボールがボールリテーナにより保持されボール循環部内に移動自在に収納されたボールリテーナ循環装置を介して前記スライドレール6Aがスライド自在に係合する構成である。
【0037】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0038】
H 偏心量調整機構
1 ターンテーブル
1A 係合受部
2 ワーク固定装置
3 ワーク
4 加工具
5 センター軸
5A 軸方向移動部
6 直動ガイド部
6A スライドレール
6B スライドガイド
7 テーブルベット
8 テーブルベース
9 ワーク設置テーブル
10 軸上下駆動装置
11 スライドガイド部
12 偏心固定装置
図1
図2
図3
図4
図5