(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一挟持刃と前記第二挟持刃は、前記帯状フィルムを挟み込んだ状態でその帯状フィルムの移動に同期して前記帯状フィルムと同一方向に移動するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の包装フィルム用折り線形成装置。
前記第一挟持刃と前記第二挟持刃は、前記帯状フィルムの搬送方向に沿って複数箇所に配置することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の包装フィルム用折り線形成装置。
複数組の前記第一挟持刃と前記第二挟持刃は、前記帯状フィルムの搬送方向に沿って移動可能に配置し、隣接する前記第一挟持刃,前記第二挟持刃との距離を変更できるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の包装フィルム用折り線形成装置。
【背景技術】
【0002】
よく知られているように、ピロー包装機は、原反ロールに巻き取られた帯状フィルムを連続して製袋器に供給し、その製袋器を通過させる際に筒状に製袋される。そして、製袋器の下流側に配置されたセンターシール装置にて、製袋器を通して筒状に製袋されて重ね合わされたフィルム重合端をシールすることにより筒状フィルムを形成する。また、この製袋器の上流側には製品搬送供給装置を配置し、その製品搬送供給装置から所定間隔毎に搬送される製品が、製袋器内に供給される。これにより、製品が製袋器内を通過すると、筒状フィルム内に所定間隔毎に収納されることになり、その製品は筒状フィルムとともに搬送される。そして、ピロー包装機の搬出側に配置されたエンドシール装置にて、筒状フィルムを所定間隔毎に横方向に横断するようにシール・カットすることにより、製品を内包するピロー包装体が製造される。
【0003】
通常、ピロー包装体の外形は、収納する製品の外形状に起因する。つまり、製品が箱状の場合には、包装体も箱状に形成されるが、飴,小袋等の小物品を複数個収納する場合や、練り状物等の場合には、筒状のままとなる。また、製品の形状が矩形状であっても、カステラ等の軟らかいものの場合には、包装体の外形は、概略矩形になるものの角部は丸みを帯びた形状となる。
【0004】
一方、特許文献1等に開示されたフィルム折り線形成装置を用いることで、被包装物の形状に関係無く包装体の四隅を角張るようにしたり、包装体のエンドシール部位に沿って折り線を形成してエンドシール部を綺麗に折り畳んで平坦な底面を構成して自立させるようにしたりする等、包装体の商品価値を高めることができる。
【0005】
この特許文献1に開示されたフィルム折り線形成装置は、製袋器に供給する前の搬送途中の帯状フィルムに対し、進行方向と同一方向や、進行方向と直交方向に折り線を形成するものである。そして本発明に関係する帯状フィルムの進行方向と直交方向(帯状フィルムの幅方向)に折り線を形成するための装置構成は、具体的には帯状フィルムを挟んで対向配置され、同期して回転する第1折り癖付けローラと第2折り癖付けローラとを備えている。
【0006】
第1折り癖付けローラは、帯状フィルムの幅よりも長い円筒状の回転体と、その回転体の外周面に突出配置された第1折り癖部を有する。同様に、第2折り癖付けローラは、帯状フィルムの幅よりも長い円筒状の回転体と、その回転体の外周面に突出配置された第2折り癖部を有する。
【0007】
第1折り癖部と、第2折り癖部は、その回転体が1回転する都度その先端同士が接触するように構成され、第1折り癖ローラと第2折り癖ローラ間に帯状フィルムが存在している場合、その帯状フィルムは、その第1折り癖部と第2折り癖部の先端同士にて挟み込まれ、所定の圧力で加圧される。
【0008】
更に第1折り癖部の先端には帯状フィルムを押し込む凸部を設け、第2折り癖部の先端には、その凸部と符合する凹部を設ける。さらに、第1折り癖部と第2折り癖部には、ヒータを内蔵している。
【0009】
これにより、第1折り癖付けローラ(第1折り癖部の凸部)と、第2折り癖付けローラ(第2折り癖部の凹部)で帯状フィルムをその両側から加熱しながら所定の圧力で加圧することで、帯状フィルムは、凸部により押し付けられて横方向に横断するように折り線が形成される。
【0010】
帯状フィルムに折り線を形成する要素は、第1折り癖部の凸部と第2折り癖部の凹部で挟み込む際の圧力と、帯状フィルムを軟化させて変形(折り癖)しやすくするための熱がある。そして、従来の一対の折り癖付けローラを用いた回転方式の折り線形成装置における折り線を付けるための主な要素は、もっぱら圧力であった。そのため、ヒータの温度はあまり高くする必要はなく、包装機本体におけるシール装置におけるシーラに実装されるヒータ温度よりも低く、包装フィルムの表面のシーラント面が溶融してそれに接触する折り癖部側に溶けた包装フィルムがくっつくおそれもなく、帯状フィルムの進行方向と直交する横方向に折り線を形成することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上述した従来の折り線形成装置では、帯状フィルムに加わる圧力が強いためフィルムを押し潰し、傷のような折り線になってしまう。特に、フィルム材質が弱いものを用いた場合には顕著となる。また、回転式の場合、一対の折り癖付けローラが帯状フィルムを挟み込んで加圧している時間は短いため、圧力を弱くすると折り線が形成できなくなるおそれがある。
【0013】
一方、帯状フィルムを加熱して軟化させて変形しやすい状態にするととともに、帯状フィルムを挟み込んで加圧している時間を長くすると、小さい圧力でも折り線を形成することができるが、加熱温度の上昇により帯状フィルムが溶けてべたつき、当該帯状フィルムに接触する装置に付着等し、帯状フィルムの搬送に影響を及ぼすという新たな課題を生じる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した課題を解決するために、本発明の包装フィルム用折り線形成装置は、(0)包装機における帯状フィルムの搬送途中に設けられ、その帯状フィルムの進行方向に対して交差する方向に折り線を形成する包装フィルム用折り線形成装置であって、
前記搬送途中は、前記帯状フィルムに搬送力を与える第一フィードローラと第二フィードローラの間であり、前記帯状フィルムを挟んで第一挟持刃と第二挟持刃を互いにその対向面を対向させた状態を維持しながら接近離反可能に配置し、 前記第一挟持刃の対向面には、前記帯状フィルムの進行方向と交差する方向に延びる第一凸部と、その第一凸部の前記帯状フィルムの進行方向の前方及び後方に配置される第二凸部を設け、前記第一凸部と前記第二凸部の間に第一凹部が形成され、前記第二挟持刃の対向面には、前記第一凸部に対向する部位に凹部を設け、前記第一凹部に対向する部位に凸部を設け、前記第一挟持刃の前記第一凸部と前記第二挟持刃の前記凹部とで前記帯状フィルムを挟み込んで加圧して前記折り線を形成するようにし、前記第一挟持刃と前記第二挟持刃で前記帯状フィルムを挟み込んだ状態では、前記第一凹部と前記凸部の間に隙間があり、前記第二凸部と前記凸部とは先端が互いに入り込んだ位置関係になり、前記前方及び後方に配置される前記第二凸部の間に位置する前記帯状フィルムが張った状態で前記折り線を形成するように構成
し、前記第一フィードローラと前記第二フィードローラ間を移動する前記帯状フィルムにテンションを与えるエアシリンダの圧力を通常時の圧力より低圧にした際に、前記第一挟持刃と前記第二挟持刃で前記帯状フィルムを挟み込んだ状態にするように構成した。第一挟持刃は実施形態では冷却側挟持刃36に対応し、第二挟持刃は実施形態では加熱側挟持刃37に対応する。変形例でも記載したように上記の挟持刃の対応付けは逆でも良い。また、挟持刃は、加熱しても良いし、加熱しなくても良い。
(1)包装機における片面のみが熱シール可能なシーラント面となる帯状フィルムの搬送途中に設けられ、その帯状フィルムの進行方向と交差方向に折り線を形成する包装フィルム用折り線形成装置であって、前記シーラント面に対向するように冷却用挟持刃を配置し、前記非シール面に対向するように加熱用挟持刃を配置し、前記冷却用挟持刃と前記加熱用挟持刃で挟み込んで加圧して前記折り線を形成するように構成した。包装フィルム用折り線形成装置は、実施形態では横方向フィルム折り線形成装置30,30′により実現される。交差方向は、実施形態では帯状フィルムの進行方向と直交する方向としているが、必ずしも直交していなくても良い。冷却用挟持刃は、接触するフィルム面を冷却するもので、実施形態では、その冷却用挟持刃が形成される冷却側折り癖部に冷却手段(具体的には冷水を流す構造)を内蔵し、その冷却手段によって冷やすようにしている。加熱用挟持刃は、接触するフィルム面を加熱し変形しやすいように軟化させるもので、実施形態ではその加熱用挟持刃が形成される加熱側折り癖部材に加熱手段(具体的には通電式のヒータ)を内蔵し、その加熱手段が発する熱により加熱するようにしている。冷却するための手段、加熱するための手段はこれに限るものではなく各種のものにより実現できる。
【0015】
加熱側挟持刃は接触するフィルム面(非シール面)を加熱し、冷却用挟持刃は接触するフィルム面(シーラント面)を冷却する。よって、仮に高温度で帯状フィルムを加熱しても、直接加熱されるフィルム面は非シール面であるため加熱用挟持刃が接触する非シール面が溶けてべたつくことはない。また、係る高温度の熱は、帯状フィルム内を伝わり反対側のシーラント面にも伝わるが、係るシーラント面は冷却側挟持刃により冷却されているため、シーラント面が溶けてべたつくこともない。よって、高温で加熱することで変形しやすくなり、加圧力を小さくしても折り線を形成することができ、帯状フィルムが傷つくこともなくなる。
【0016】
(2)前記冷却用挟持刃と前記加熱用挟持刃は、前記帯状フィルムを挟み込んだ状態でその帯状フィルムの移動に同期して帯状フィルムと同一方向に移動するようにするとよい。このようにすると、帯状フィルムを連続して搬送しながら一定期間帯状フィルムを加熱するとともに加圧することができ、確実に折り線を形成しつつ、高速に包装機本体に供給することができる。
【0017】
(3)前記冷却用挟持刃は、水冷方式で冷却するようにするとよい。簡単な構成で適切に冷却することができる。
【0018】
(4)前記冷却用挟持刃と前記加熱用挟持刃は、前記帯状フィルムの搬送方向に沿って複数箇所に配置するとよい。同時に複数本の横方向の折り線が形成できるので、生産性が向上する。
【0019】
(5)複数組の前記冷却用挟持刃と前記加熱用挟持刃は、前記帯状フィルムの搬送方向に沿って移動可能に配置し、隣接する前記冷却用挟持刃,前記加熱用挟持刃との距離を変更できるようにするとよい。異なる寸法の包装体用の包装機に適用することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明では、帯状フィルムの横方向に折り線をしっかりと形成することができ、しかも、加熱温度を高くしてもべたつくことが無いのでスムーズに帯状フィルムを搬送することができる。更に、圧力を小さくしても折り線が形成できるので、帯状フィルムに傷が付かないで済む。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明の包装フィルム用折り線形成装置の第1実施形態を実装したフィルム供給装置10の一例の一部分を示している。このフィルム供給装置10は、上流側に設置された原反ロールから連続して繰り出された帯状フィルム1を搬送し、次段のピロー包装機本体に供給する装置である。
【0023】
帯状フィルム1は、一方の面(包装体における内周面)が加熱により溶融し、その同一面の接触部位同士が熱シールされるシーラント面(シーラント層)となり、他方の面(包装体34における外側表面)は、加熱されても溶融しない非シール面(ベースフィルム)となる。
【0024】
フィルム供給装置10は、原反ロールから連続して引き出された帯状フィルム1を所定の搬送経路で搬送しピロー包装機本体の搬入部位(製袋器)に導くための当該経路を規定する複数のフリーローラ11と、第1,第2フィードローラ12,13と、ダンサーローラ14と、位置合わせ用ローラ15を備える。帯状フィルム1は、それら各ローラに掛け渡されて搬送される。
【0025】
さらにフィルム供給装置10は、帯状フィルムの進行方向に沿って、縦方向フィルム折り線形成装置20と、横方向フィルム折り線形成装置30を備える。縦方向フィルム折り線形成装置20は、帯状フィルム1の進行方向に沿って並行(縦方向)に折れ線を形成する装置である。さらに、縦方向フィルム折り線形成装置20は、帯状フィルム1の進行方向に沿って3箇所に配置している。
【0026】
具体的には、縦方向フィルム折り線形成装置20は、帯状フィルム1を挟んで対向配置された大径円盤状の第1癖付けローラ21と、小径円状の2個の第2癖付けローラ22を備えている。第1癖付けローラ21と第2癖付けローラ22は、それぞれ軸受けを兼ねた機枠23に取り付けられており、各癖付けローラ21,22は自転する。さらに、この1つの第1癖付けローラ21と2つの第2癖付けローラ22のセットを、帯状フィルム1の幅方向に所定の距離を置いて2セット設ける。
【0027】
対となる第1癖付けローラ21と第2癖付けローラで帯状フィルムを加熱しながら加圧することで、接触している部位に折り線を形成する。従って、1つの縦方向フィルム折り線形成装置20を通過することで、2本の平行な折り線が形成される。また、上流側から順に2つの縦方向フィルム折り線形成装置20は、フィルムの進行方向に沿って所定位置に4本の山折り線1bを形成し、3番目の縦方向フィルム折り線形成装置20は2本の谷折り線1cを形成する(
図3(a)参照)。
【0028】
所定位置に山折り癖1b,谷折り線1cが付けられた帯状フィルム1が包装機本体の製袋器に導かれ、そこを通過することにより筒状フィルムに製袋される。このとき、4本の山折り線1bが製袋器の4つ角に導かれ、綺麗な四角筒状に形成される。つまり、
図3(b)に示すように、包装体2の四つ角が綺麗にとがった状態となる。また、谷折り線1cは、包装機本体のエンドシール装置に併設されるガゼット形成装置により内側に折り込まれ包装体2の側面に綺麗にガゼットが形成される。この縦方向フィルム折り線形成装置20の具体的な構成は、例えば特許文献1等に開示された従来公知のものを用いることで実現できる。
【0029】
第1フィードローラ12は、3つの縦方向フィルム折り線形成装置20の下流側に配置され、図外の駆動モータからの駆動力を受けて回転する。その第1フィードーラ12の回転力が帯状フィルム1に伝わり、帯状フィルム1は連続して引き出される。
【0030】
また、第1フィードーラ12の下方には、第2フィードーラ13が配置される。この第2フィードローラ13も図外の駆動モータ(第1フィードーラ12の駆動モータとは別)からの駆動力を受けて回転し、この第2フィードローラ13に掛け渡された帯状フィルム1に対して搬送力を与える。そして、横方向フィルム折り線形成装置30は、これら両フィードローラ12,13の間に配置される。両駆動モータは同期して回転し、横方向フィルム折り線形成装置30を通過する帯状フィルム1がピンと張った状態で搬送するようにしている。
【0031】
ダンサーローラ14は、第1フィードーラ12と横方向フィルム折り線形成装置30との間に配置される。ダンサーローラ14は、エアシリンダに連携されており、エアシリンダの圧力により掛け渡された帯状フィルム1に対し図中右側に付勢するようになっている。この付勢する力により帯状フィルム1に所定のテンションを与え、両フィードローラ12,13間の帯状フィルム1がピンと張った状態に維持できる。
【0032】
さらに本実施形態では、横方向フィルム折り線形成装置30の動作にタイミングを合わせてエアシリンダの圧力を調整する。すなわち、後述するように横方向フィルム折り線形成装置30で帯状フィルム1に対して横方向に折り線を形成する際に帯状フィルム1を挟み込む際に低圧にし、通常時は高圧に制御する。これにより、折り線形成時に帯状フィルム1が折り込まれて第1フィードーラ12から横方向フィルム折り線形成装置30に位置する帯状フィルム1のフィルム部位が横方向フィルム折り線形成装置30側に引き寄せられるが、シリンダ圧力を低圧にすることで係る引き寄せを可能にするとともに帯状フィルム1が必要以上に大きなテンションが帯状フィルムに加わるのを抑制する。これにより、両フィードローラ12,13間にある帯状フィルム1の全長を変えることなく、しかもテンションも一定にかかり所望のテンションでピンと張った状態が維持できる。
【0033】
横方向フィルム折り線形成装置30は、帯状フィルム1が垂直方向に下降移動する搬送経路の途中に設けられる。横方向フィルム折り線形成装置30は、帯状フィルム1を挟んで対向配置する冷却側折り癖部材31と加熱側折り癖部材32を備える。上述したように本実施形態で用いる帯状フィルム1は、加熱により溶融するシーラント面(シーラント層)と、加熱されても溶融しない非シール面(ベースフィルム)を有する。そこで、シーラント面に対向するように冷却側折り癖部材31を配置し、非シール面に対向するように加熱側折り癖部材32を配置する。
【0034】
図2に拡大して示すように、本実施形態の冷却側折り癖部材31と加熱側折り癖部材32は、ともに矩形状の本体を有し、その本体の対向する面の上下両端にそれぞれ冷却側挟持刃36と加熱側挟持刃37を一体に突出形成している。そして、この冷却側挟持刃36と加熱側挟持刃37は、互いに接近してその先端が符合し、帯状フィルム1を左右から挟み込むことでその先端形状に沿って帯状フィルム1に癖付けして折り線を形成する。本実施形態では、冷却側挟持刃36が上下に3つの山(2つの谷)を持ち、加熱側挟持刃37が上下に2つの山(1つの谷)を持ち、互いの山と谷が符合し合う形状となっている。各山・谷は、帯状フィルム1の進行方向と直交方向に伸びるように形成される。さらに、この冷却側折り癖部材31,加熱側折り癖部材32の横幅(帯状フィルム1に対向する面の横幅:帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)は、帯状フィルム1の横幅(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向の長さ)よりも長くし、帯状フィルム1の幅全長に渡り折り線を形成できるようにしている。
【0035】
この上下に3つの山(2つの谷)を持つ冷却側挟持刃36と、上下に2つの山(1つの谷)を持つ加熱側挟持刃37の具体的な構成は、
図10に拡大して示すようになっている。すなわち、冷却側挟持刃36は、中央の山からなる第一凸部36aと、その第一凸部36aの両側(帯状フィルム1の進行方向に沿っての前後)に配置される第二凸部36bを備える。第一凸部36aの高さを第二凸部36bの高さよりも高くしている。第一凸部36aと第二凸部36bの間には、第一凹部36cが形成される。加熱側挟持刃37は、第一凸部36aに対向する位置に凹部37aを備え、その凹部37aの両側(帯状フィルム1の進行方向に沿って前後)に二つの凸部37bを備える。この凸部37bは、冷却側挟持刃36の第一凹部36cに対向する。
【0036】
冷却側挟持刃36,加熱側挟持刃37を上記の構成することで、帯状フィルム1を挟み込むと、以下に示す作用によりしっかりと折り癖を付けることができる。すなわち、両挟持刃36,37が接近移動すると、冷却挟持刃36の第一凸部36aが帯状フィルム1の一方の面に接触して加熱側挟持刃37に向けて付勢する。これにより、第一凸部36aに接触した当該帯状フィルム1のフィルム部位は、加熱側挟持刃37の凹部37bに押し込まれ、第一凸部36aと凹部37bの間で挟まれて折り線が形成されようとする。つまり、帯状フィルム1は、第一凸部36aに接触する前は下方に真っ直ぐに延びた平坦な状態となっているが、第一凸部36aの先端に接触して加熱側挟持刃37の凹部37b内に押し込まれることで、その帯状フィルム1は
図10(a)中、実線の矢印で示す方向に引き込まれようとする。このとき、加熱側挟持刃37の凸部37bは帯状フィルム1の他方の面に接触して冷却側挟持刃36(第一凹部36c)に向けて付勢し、凸部37bの先端が接触するフィルム部位のフィルム進行方向の前後両側近傍のフィルム部位は
図10(a)中、破線の矢印で示す方向に引き込まれようとする。しかも、この加熱側挟持刃37の凸部37bが接触するフィルム部位のフィルム進行方向の前後両側は、冷却側挟持刃36に対向する一方の面において、第一凸部36aと第二凸部36bがそれぞれ接触していることもあり、第一凸部36aから第二凸部36bまでのフィルム部位は、凸部37bで付勢されてピンと張った状態となる。
【0037】
よって、第一凸部36aによるフィルムの引き込み方向(図中実線矢印方向)と、凸部37aによるフィルムの引き込み方向(図中破線矢印方向)が逆向きとなることから、第一凸部36aによりフィルムが引き込まれるのを抑制し、第一凸部36aによってしっかりと折り線を付けることができる。つまり、凸部37bによる図中破線矢印方向にフィルムが引き込まれようとするのが、第一凸部36aにより帯状フィルム1を付勢する際のフィルム抑えとして機能する。
【0038】
また、上述したように、帯状フィルム1に対する折り線の形成は、第一凸部36aと凹部37aの挟み込みにより形成する。そして第二凸部36bは、第一凸部36aにて帯状フィルムが引き込まれるのを抑制するフィルム抑え機能の一部を構成する。そこで、第一凸部36aの高さを第二凸部36bの高さよりも高くすることで、しっかりと折り線を付けることができ、また、必要以上に第二凸部36bによって帯状フィルム1顔されるのを抑止している。
【0039】
これに対し、例えば
図10(b)に示すように、一方の挟持刃Aに一つの凸部を設けた従来から一般にある形状とすると、一対の挟持刃A,Bで帯状フィルム1を挟み込むと、帯状フィルム1は挟持刃Aの凸部の先端に接触して他方の挟持刃Bの凹部内に押し込まれることで、その帯状フィルム1は
図10(b)中、実線矢印で示す方向に引き込まれてしまう。そして、本実施形態のようにフィルム抑え機能が無いので、実線矢印方向にフィルムが引き込まれることで帯状フィルムが逃げてしまうことになり、本実施形態と比較して折り線をしっかり付けることができなくなる。
【0040】
冷却側折り癖部材31には、その本体の上下端の対向面近傍位置に、横方向(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)に伸びる孔部31aを有している。そしてその孔部31a内に冷水を通す配管34が挿入設置されている。そして、この配管34内に冷水(例えば17℃)を流すようにしている。この配管34内を流れる冷水により、金属製の冷却側折り癖部材31の本体ひいては冷却側挟持刃36が冷却される。配管34は、冷却側折り癖部材31に形成した孔部をそのまま用いても良い。そして、この配管34の両端は、冷水を循環させるための当該冷水の通路となるチューブの端部が連結されるとともに、係るチューブは、例えばフィルム供給装置10の裏面側に設置した冷却装置により冷却し、その冷却した冷水を循環ポンプにより常に配管34内を流通させる。
【0041】
一方、加熱側折り癖部材32には、その本体の上下端の対向面近傍位置に、横方向(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)に伸びる孔部32aを有している。そしてその孔部32a内にヒータ35が挿入設置されている。このヒータ35に通電して加熱することで、金属製の加熱側折り癖部材32の本体ひいては加熱側挟持刃37が加熱される。このときの加熱温度は、従来の折り線形成装置に比べて高い温度(例えば130℃)に設定している。
【0042】
このように高温度で帯状フィルム1を加熱しても、加熱側折り癖部材32(加熱側挟持刃37)は帯状フィルム1の非シール面(ベースフィルム)に接触しているため、直接接触して加熱されるフィルム面は溶けてべたつくことはない。また、係る高温度の熱は、帯状フィルム1内を伝わり反対側のシーラント層にも伝わるが、係るシーラント層は冷却側折り癖部材31(冷却側挟持刃36)により冷却されているため、シーラント層が溶けてべたつくこともない。
【0043】
冷却側折り癖部材31と加熱側折り癖部材32は、互いにその対向面を対向させた状態を維持しながら接近/離反したり、昇降移動したりする。すなわち、冷却側折り癖部材31と加熱側折り癖部材32は、
図1中二点鎖線で示す軌跡で同期して回転移動する。具体的には、上方位置で互いに接近し冷却側挟持刃36と加熱側挟持刃37が接触し、その接触した状態のまま下降移動し、その後離反しながら上昇移動する。係る動作は、カム機構等の駆動機構33により行われ、包装機本体に実装されるいわゆるボックスモーション型のエンドシール装置における駆動機構と同種のものにより実現できる。
【0044】
そして、冷却側折り癖部材31と加熱側折り癖部材32の間に帯状フィルム1が介在した状態で冷却側挟持刃36と加熱側挟持刃37が接近して符合し合うことで、帯状フィルム1は、両挟持刃36,37により所望の圧力で加圧される。その状態で両挟持刃36,37が下降移動することで、帯状フィルム1は、その加圧された状態が一定時間継続することになる。そして、この挟み込むときの加圧力は、従来の折り線形成装置に比べて小さい圧力に設定している。ここで、小さい圧力とは、挟み込んで加圧した際に帯状フィルムにキズが付かない程度とする。
【0045】
本実施形態では、帯状フィルム1を高温で加熱し軟化して変形しやすい状態にしても、冷却側挟持刃36にシーラント層が溶けてべたつくこともなく、安定して帯状フィルムの搬送が行える。そして、帯状フィルム1を両挟持刃36,37で挟み込んで加圧した状態を一定時間確保できるので、小さい圧力でも確実に両挟持刃36,37の外形状に沿って帯状フィルム1に折り癖を付け、横方向に折り線を形成することができる。つまり、
図10を用いて説明したように、本実施形態では、上下に3つの山(2つの谷)を持つ冷却側挟持刃36と、上下に2つの山(1つの谷)を持つ加熱側挟持刃37を用いることで、機械的な構造・形状の特徴から折り癖をしっかりと付けることができる効果に加え、帯状フィルム1を加熱軟化して変形しやすい状態にすることから、よりしっかりと折り線を形成することができる。
【0046】
また、本実施形態では、冷却側折り癖部材31の上下に設けた冷却側挟持刃36と、加熱側折り癖部材32の上下に設けた加熱側挟持刃37により、帯状フィルム1の進行方向と直交方向に伸びる折り線1a,1a′を、前後に所定の間隔をおいて2本同時に形成する(
図3(a)参照)。この2本の折り線1a,1a′は、下側の冷却側挟持刃36と加熱側挟持刃37にて折り線1a′が形成され、上側の冷却側挟持刃36と加熱側挟持刃37にて折り線1aが形成される。そして、この同時に形成される2本の折り線1a,1a′間のフィルム部位が、後続の包装機本体にてエンドシール(エンドシール部2a,2a′)される。つまり、1つの包装体の折り線1aと、別の包装体の折り線1a′を同時に形成するようになっている。
【0047】
なお、本実施形態では、冷却側挟持刃36に3つの山(第一凸部36aと第二凸部36b)を設け、加熱側挟持刃37に2つの山(凸部37b)を設けたが、フィルムに対する折り線の突出方向(山折り/谷折り)により逆の配置(冷却側挟持刃36を2つの山,加熱側挟持刃37を3つの山)としても良い。
【0048】
なおまた、本発明では、片面のみが熱シール可能なシーラント面となる帯状フィルム帯状フィルムに対して、シーラント面を冷却しつつ非シール面を加熱するようにしたため、加熱側挟持刃37と冷却側挟持刃36を設けたが、本発明の実施形態とはならないものの上記の3つの山を備えた挟持刃と、2つの山を備えた挟持刃によりフィルムを挟み込むことで、機械的にしっかりと折り線・折り癖を付けるようにしても良い。特にフィルムの材質等により加熱を必要としないものの場合に有効に機能する。また、フィルムの材質等により両方の挟持刃を加熱しても良い。
【0049】
図4〜
図7は、第2実施形態を示している。上述した第1実施形態では、冷却側折り癖部材31に2つの冷却側挟持刃36を一体に設け、加熱側折り癖部材32に2つの加熱側挟持刃37を一体に設けたため、形成される2本の折り線1a,1a′間の間隔は固定であった。これに対し、本実施形態の横方向フィルム折り線形成装置30′は、2本の折り線1a,1a′間の間隔を変更できるようにしている。
【0050】
具体的には、上下に第1冷却側折り癖部材41,第2冷却側折り癖部材42を昇降可能に分離配置し、それぞれの冷却側折り癖部材41,42の先端に冷却側挟持刃47を一体に形成する。同様に上下に第1加熱側折り癖部材43,第2加熱側折り癖部材44を分離配置し、それぞれの加熱側折り癖部材43,44の先端に加熱側挟持刃48を一体に形成する。
【0051】
第2冷却側折り癖部材42は、ベース51に取り付ける。そして、第1冷却側折り癖部材41は、ベース51に対して昇降移動可能に取り付けられた移動台52に取り付ける。よって、移動台52をベース51に対して昇降させることで、第1冷却側折り癖部材41を第2冷却側折り癖部材42に対して相対的に上昇させたり下降させたりして両冷却側折り癖部材41,42間の距離を変更できる。また、移動台52は、その両端においてベース51の上面両端に上方に突出する柱部51aに沿って形成した長孔51bに連係され、長孔51bに沿って昇降移動可能になる。そして、固定ネジ56を締結することで、移動台52ひいては第1冷却側折り癖部材41が、所望の高さ位置で固定される。
【0052】
第1冷却側折り癖部材41は移動台52に対し、また、第2冷却側折り癖部材42はベース51に対して水平方向に所定距離移動可能となる。すなわち、第1冷却側折り癖部材41,第2冷却側折り癖部材42は、それぞれスライドガイド軸55の一端が連結される。スライドガイド軸55は、それぞれの冷却側折り癖部材41,42を水平方向に貫通配置されるとともに軸方向に移動可能なっている。よって、両冷却側折り癖部材41,42は、スライドガイド軸55に案内されて水平方向、すなわち、両加熱側折り癖部材43,44(帯状フィルム1)に対して接近・離反移動する。さらに両冷却側折り癖部材41,42は、移動台52,ベース51に収納されるコイルスプリング54の先端が接触しており、そのコイルスプリング54の弾性復元力により、加熱側折り癖部材43,44(帯状フィルム1)に向けて付勢される。さらに、圧力調整用ネジ53を締めたり緩めたりすることで、コイルスプリング54の弾性復元力を調整し、帯状フィルム1を挟み込んだ際の圧力を変更できるようにしている。このように水平移動する機構は、第1実施形態でも同様に構成できる。
【0053】
さらにベース51の両端外側には、カムフロア49が取り付けられており、このカムフロア49がその外側に配置される図示省略したカムのカム溝(
図1に二点鎖線で示した所定の軌跡のカム溝)に符合してカム機構となる。そして、公知の駆動機構によりカム機構を回転運動することで、ベース51(第2冷却側折り癖部材42)さらにそれに連係された移動台52(第1冷却側折り癖部材41)は、所定の軌跡で公転移動する。
【0054】
加熱側も同様に、第2加熱側折り癖部材44は、固定ネジ63を用いてベース61に取り付ける。そして、第1加熱側折り癖部材43は、ベース61に対して昇降移動可能に取り付けられた移動台62に固定ネジ63を用いて取り付ける。よって、移動台62をベース61に対して昇降させることで、第1加熱側折り癖部材51を第2加熱側折り癖部材52に対して相対的に上昇させたり下降させたりして両加熱側折り癖部材43,44間の距離を変更できる。
【0055】
更に第1冷却側折り癖部材41,第2冷却側折り癖部材42の先端には、それぞれ冷却側挟持刃47を一体に突出形成している。また、第1加熱側折り癖部材43,第2加熱側折り癖部材44の先端には、それぞれ加熱側挟持刃48を一体に突出形成している。この冷却側挟持刃47と加熱側挟持刃48は、その先端が符合し、その先端形状に沿って帯状フィルム1に癖付けして折り線を形成する。本実施形態では、
図8(a)に拡大して示すように、冷却側挟持刃47が上下に3つの山(2つの谷)を持ち、加熱側挟持刃48が上下に2つの山(1つの谷)を持ち、互いの山と谷が符合し合う形状となっている。各山・谷は、帯状フィルム1の進行方向と直交方向に伸びるように形成される。さらに、この冷却側折り癖部材31,加熱側折り癖部材32の横幅(帯状フィルム1に対向する面の横幅:帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)は、帯状フィルム1の横幅(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向の長さ)よりも長くし、帯状フィルム1の幅全長に渡り折り線を形成できるようにしている。
【0056】
さらに、両冷却側折り癖部材41,42の先端近傍に横方向(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)に伸びる孔部41a,42aを設け、その孔部41a,42a内に冷水を通す配管45が挿入設置されている。そして、この配管45内に冷水(例えば17℃)を流すようにしている。
【0057】
また、両加熱側折り癖部材43,44の先端近傍に横方向(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)に伸びる孔部43a,44aを設け、その孔部43a,44a内にヒータ46が挿入設置されている。このヒータ46に通電して加熱することで、金属製の両加熱側折り癖部材43,44ひいては加熱側挟持刃48が加熱される。なお、その他の構成並びに作用効果は、上述した第1実施形態と同様であるのでその詳細な説明を省略する。
【0058】
第1冷却側折り癖部材41,第2冷却側折り癖部材42の先端に設ける冷却側挟持刃や、第1加熱側折り癖部材43,第2加熱側折り癖部材44の先端に設ける加熱側挟持刃の形状
は、各種の形態をとることができる。
参考例を示すと、
図8(b),(c)や
図9に示すものがある。すなわち、
図8(b)に示すように、冷却側挟持刃61は1つの山の凸条であり、加熱側挟持刃62はそれに対応する凹溝とする。
図8(c)に示すように冷却側挟持刃63と加熱側挟持刃64がともに突出した突起とするとともに対象形状とし、先端並びにそれに続く側面を相手側に接触して折り癖を付けて折り線を形成する。
【0059】
図9(a)に示すように、冷却側挟持刃65は先端が細幅で尖った形状の突起とし、加熱側挟持刃66は冷却側挟持刃65の上下厚さよりも広い凹溝としてもよい。
図9(b)に示すように、冷却側挟持刃67,加熱側挟持刃68はともに先端が細幅で尖った形状の突起としてもよい。更に
図9(c)に示すように、冷却側挟持刃69は1つの山の突起とし加熱側挟持刃70は突起の先端に凹溝を形成した形状としても良い。