(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂部材同士を溶着接合するこの種の溶着装置としては、例えば、特許文献1に「樹脂部品の溶着装置」として開示された溶着方法がある。
【0003】
それは、
図8(a)、(b)にあるように、下受け治具80と上受け治具81を、夫々に装着した樹脂部品Bと樹脂部品Aの互いの接合面82a、83a同士が対向するように配置し、対向する樹脂部品Bと樹脂部品Aの間に熱風型84を配置する。
【0004】
熱風型84は、樹脂部品Aと対向する側の面(上面)及び樹脂部品Bと対向する側の面(下面)の夫々に、樹脂部品A及び樹脂部品Bの夫々の接合面83a、82aに対して全周に亘ってほぼ同形のノズル面85a、85bが備えられており、各ノズル面85a、85bには全長に亘って熱風吹出ノズル85c、85dが設けられている。
【0005】
各熱風吹出ノズル85c、85dは、熱風型84内に形成された熱風回路85eを介して熱風源(図示せず)に接続され、熱風型84の上面のノズル面85aが樹脂部品Aの接合面83aに対して所定間隔dで対向すると同時に、熱風型84の下面のノズル面85bが樹脂部品Bの接合面82aに対して所定間隔dで対向した状態で、樹脂部品Aの接合面83a及び樹脂部品Bの接合面82aに対して熱風源から熱風回路85eを通して加圧送風された熱風を吹き付けて加熱溶融する。
【0006】
その後、対向する樹脂部品Aと樹脂部品Bの間から熱風型84を取り除いて、樹脂部品Aの溶融した接合面83aと樹脂部品Bの溶融した接合面82aを押圧溶着し、冷却硬化によって互いに溶着接合され一体化された樹脂部品A及び樹脂部品Bを得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記特許文献1に開示された樹脂部品の溶着装置においては、樹脂部品A及び樹脂部品Bの夫々の接合面83a、82aが同一平面上になく高低差を有する場合、熱風回路85eの熱風流路幅に対して各熱風吹出ノズル85c、85dの熱風流路幅の寸法が小さいため、熱風回路85eから各熱風吹出ノズル85c、85dに向かう熱風は、流動抵抗が大きくなる熱風吹出ノズル85c、85dの入口において一部が熱風回路85eの出口近傍で前記入口に沿って上方に押し上げられる。そのため、熱風吹出ノズル85c、85dの吹出口が高い位置にあるほど熱風吹出ノズル85c、85dから噴出される熱風量が多くなり、接合面83a、82aの溶融状態にムラが生じることになる。その結果、接合面83a、82aの溶着強度が不均一なものとなって、樹脂部品Aと樹脂部品Bの接合強度に対する信頼性を損なうものとなる。
【0009】
そこで、本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、熱風による樹脂部材同士の溶着接合において、接合強度に対して高い信頼性を得ることができる溶着装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、
下側ヒータブロック、中側ヒータブロック及び上側ヒータブロックの3層ブロック構造を備え、外部から供給したエア
がエア通路を通る過程で加熱手段と加圧手段によって加熱加圧して外部に噴出し、それによって樹脂部材の所定の部分を溶融する樹脂部材の溶着装置であって、
前記下側ヒータブロックと前記中側ヒータブロックの間には、加圧エア供給口に接続する第1エア通路が設けられ、前記中側ヒータブロックと前記上側ヒータブロックの間には、第2エア通路が設けられ、前記第1エア通路と前記第2エア通路は、前記中側ヒータブロックに設けた第3エア通路を介して繋がっており、前記第2エア通路は、噴出口を備えた環状の第4エア通路に繋がっており、前記第4エア通路は、内側ブロックと外側ブロックの間に形成されて、交互に連続する山と谷が平行に延設された形状の波状板で形成された波状板エア通路が設けられており、前記内側ブロックと外側ブロックの開口部が前記噴出口とされ、前記加熱手段は、前記3層ブロック構造の内部に設けたヒータであり、前記ヒータは、前記第1エア通路の前記加圧エア供給口から前記第3エア通路に向かう途中に設けた第1ヒータと、前記第1エア通路に隣接するヒータブロック内に埋設された第2ヒータを含み、前記第2エア通路には、前記第3エア通路に連通する第1エアチャンバと、平面視において前記第1エアチャンバを環状に囲むように位置する第2エアチャンバと、前記第1エアチャンバと前記第2エアチャンバの間に設けられた第1エア絞り部と、前記第2エアチャンバの前記第1エア絞り部と反対側に位置する第2エア絞り部を有し、前記第1エア絞り部は、前記第1エアチャンバと前記第2エアチャンバとを繋ぐ狭幅の複数の通路であり、前記第2エア絞り部は、前記第2エアチャンバと前記第4エア通路とを繋ぐ狭幅の複数の通路であり、前記第2エア絞り部及び前記第1エア絞り部に垂直方向の断面の合計面積は、前記第2エア絞り部が前記第1エア絞り部よりも小さく形成されており、前記加圧手段は、
前記第1エア絞り部及び前記第2エア絞り部を備えた前記第2エア通路であることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記
噴出口には、前記
第1エア絞り部及び前記第2エア絞り部よりも、狭くしたスリット部が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の樹脂部材の溶着装置は、外部から供給したエアが流通途中でヒータによって直接的及び/又は間接的に加熱されると共に夫々エアチャンバの出口経路を形成する複数のエア絞り部群を流通することにより加圧されて高温高加圧エアとなり、この高温高加圧エアが波状板間エア通路を流通することにより所定の方向に誘導されてエア噴出口から噴出され、樹脂部材の所定部分に吹き付けられて加熱溶融する。
【0014】
その結果、エア噴出口から噴出された高温で高圧(高速)のエアは樹脂部材の所定部分に均一に吹き付けられて樹脂部材の所定部分を均一に加熱溶融し、強固な溶着接合によって高い信頼性を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の好適な実施形態を
図1〜
図7を参照しながら、詳細に説明する(同一部分については同じ符号を付す)。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
【0017】
図1は本発明の樹脂部材の溶着装置に係わる実施形態の平面図、
図2は縦断面図である。本実施形態の樹脂部材の溶着装置は、一例として、車両用灯具の、内部に光源を収容する灯室を形成するハウジングとレンズ(アウターレンズ)の溶着装置について説明する。
【0018】
本実施形態の樹脂部材の溶着装置(以下、「溶着装置」と略称する)1は、基台2上に、断熱材3を介して下側ヒータブロック10、中側ヒータブロック20及び上側ヒータブロック30の3層ブロック構造を有しており、上側ヒータブロック30には、該上側ヒータブロック30の上面31の周縁部から該周縁部に沿って立ち上がって垂直方向に環状に延びる、互いに対峙する外側ヒータブロック40と内側ヒータブロック50が設けられている。
【0019】
下側ヒータブロック10と中側ヒータブロック20の間には、下側ヒータブロック10の上面11と中側ヒータブロック20の下面22を互いに対向する壁面とする第1エア通路15が設けられている。第1エア通路15の端部側は、外部に設けられた加圧エア供給手段(図示せず)に連通する加圧エア供給口4に接続され、第1エア通路15の、略中央部に設けられた後述する第3エア通路23に向かう途中には、加圧エア供給口4から供給されて第1エア通路15を流れてきた加圧エアを加熱するための加圧エア加熱用ヒータ16が配設されている。
【0020】
下側ヒータブロック10には、該下側ヒータブロック10を加熱するための下側ヒータブロック加熱用ヒータ13が埋設されており、加圧エア供給口4から供給されて第1エア通路15を流れる加圧エアが、下側ヒータブロック加熱用ヒータ13で加熱された下側ヒータブロック10の上面11との接触部分で受熱して加熱される。
【0021】
従って、加圧エア供給口4から供給されて、下側ヒータブロック10と中側ヒータブロック20の間に設けられた第1エア通路15を流れる加圧エアは、加圧エア加熱用ヒータ16と下側ヒータブロック加熱用ヒータ13で加熱された下側ヒータブロック10の2系統の加熱手段よって加熱されて高温化される。
【0022】
中側ヒータブロック20と上側ヒータブロック30の間には、中側ヒータブロック20の上面21と上側ヒータブロック30の下面32を互いに対向する壁面とする第2エア通路25が設けられている。第2エア通路25は、中側ヒータブロック20の略中央部を貫通する第3エア通路23を介して第1エア通路15に連通している。
【0023】
第2エア通路25は、中央部に位置する第3エア通路23に連通する第1エアチャンバ26と、第1エアチャンバ26の外側に該第1エアチャンバ26を環状に囲むように位置する第2エアチャンバ27と、第1エアチャンバ26と第2エアチャンバ27に内外方向に沿って連通する
複数の第1エア絞り部28と、第2エアチャンバ27から同様に内外方向に沿って延びる
複数の第2エア絞り部29を有している。
【0024】
第1エア絞り部28と第2エア絞り部29においては、夫々が延びる内外方向に垂直な断面の合計面積は、第2エア絞り部29が第1エア絞り部28よりも小さくなるように設定されている。
【0025】
外側ヒータブロック40と内側ヒータブロック50の間には、外側ヒータブロック40の内側面41と内側ヒータブロック50の内側面51を互いに対向する壁面とする環状の第4エア通路45が設けられている。第4エア通路45は、第2エアチャンバ27から内外方向に沿って延びる第2エア絞り部29に連通している。
【0026】
第4エア通路45は、第2エア絞り部29に連通する下部の広幅部46と広幅部46の上部に位置し該広幅部46よりも極めて幅の狭い狭幅部(以下、「スリット部」と呼称する)47を有している。広幅部46及びスリット部47は夫々、環状の全周に亘って同一の幅で形成されている。
【0027】
第4エア通路45の広幅部46には、該広幅部46の対向する壁面を形成する外側ヒータブロック40の内側面41及び内側ヒータブロック50の内側面51の間に波状板48が配設されている。波状板48は、
図3(広幅部の横断面図)にあるように、1枚の板に山57と谷58が平行に延設された形状を有しており、山57及び谷58の延設方向が広幅部46の深さ方向(第4エア通路45の広幅部46からスリット部47に向かう方向あるいはスリット部47から広幅部46に向かう方向)を向くように配置されている。
【0028】
上記構成の溶着装置1を用いて車両用灯具の灯室を形成するハウジングとレンズ(アウターレンズ)を溶着する場合、まず、本溶着装置を用いてレンズ(以下、「ワーク」と呼称する)60の、ハウジングとの溶着部分となる環状のシールリブの先端部を加熱溶融する。以下に、そのときの溶着装置1の動作について
図4及び
図5を用いて詳細に説明する。
【0029】
図4(溶着装置の縦断面図を用いた動作説明図)より、ワーク60は、光源から出射した光が透過する意匠面61と、意匠面61の周縁部から該周縁部に沿って立ち上がって垂直方向に環状に所定の長さ延びるシールリブ62を有しており、このワーク60を、シールリブ62の環状の先端面62aが、第4エア通路45のスリット部47の開口部47aの環状全周に亘って直上に位置するように、且つ、スリット部47の開口部47aまでの距離が開口部47aの環状全周に亘って所定の値で一定となるように、溶着装置1の上方にセットする。
【0030】
このことより、第4エア通路45のスリット部47の開口部47aの環状形状は、予め、ワーク60の溶着部であるシールリブ62の先端面62aの環状形状と同一となるように設定されている。
【0031】
そして、外部に設けられた加圧エア供給手段(図示せず)に連通する加圧エア供給口4から第1エア通路15に供給された加圧エア(A)は、第1エア通路15を第3エア通路23に向かって流れる。このとき、加圧エアは、第3エア通路23に至るまでの途中行程において、第1エア通路15に配設された加圧エア加熱用ヒータ16及び下側ヒータブロック10に埋設された下側ヒータブロック加熱用ヒータ13によって加熱された下側ヒータブロック10との2系統の加熱手段よって加熱されて高温の加圧エア(以下、「高温加圧エア」と呼称する)となる。
【0032】
第3エア通路23に至った高温加圧エアは、第3エア通路23を流通して第2エア通路25の第1エアチャンバ26に流入し、その後順次第1エア絞り部28、第2エアチャンバ27及び第2エア絞り部29を経て第4エア通路45の広幅部46に至る。
【0033】
このとき、上記のように、第1エア絞り部28と第2エア絞り部29は、夫々が延びる内外方向に垂直な断面の合計面積、換言すると、高温加圧エアの流通方向に垂直な断面の合計面積が、第1エア絞り部28よりも第2エア絞り部29の方が小さくなるように設定されている。
【0034】
そのため、第2エア絞り部29を出口経路とする第2エアチャンバ27内の高温加圧エアの圧力が、第1エア絞り部28を出口経路とする第1エアチャンバ26内の高温加圧エアの圧力よりも高くなる。また、第2エアチャンバ27内の高温加圧エアが、第1エア絞り部28よりも合計断面積が小さい第2エア絞り部29を流通することにより更に圧力が高められて第4エア通路45の広幅部46に至る。
【0035】
従って、第3エア通路23を流通して第2エア通路25の第1エアチャンバ26に流入した高温加圧エアは、第1エアチャンバ26、第1エア絞り部28、第2エアチャンバ27及び第2エア絞り部29からなる第2エア通路25を流通することにより、大幅に圧力が高められて高温の高加圧エア(以下、「高温高加圧エア」と呼称する)となる。
【0036】
第4エア通路45の広幅部46に至った高温高加圧エアは、広幅部46の対向する壁面を形成する外側ヒータブロック40の内側面41及び内側ヒータブロック50の内側面51の間に配設された波状板48の山57及び谷58により形成される空間(以下、「波状板エア経路」と呼称する)55を流通(
図3参照)して波状板エア経路55よりも幅の狭いスリット部47に流入し、スリット部47を流通して高温高加圧エアの噴出口となる開口部47aから噴出してワーク60のシールリブ62の先端部62bに吹き付けられて、該先端部62bが加熱溶融される。
【0037】
このとき、スリット部47の開口部47aからワーク60のシールリブ62の先端部62bに向けて噴出される高温高加圧エアは、外部に設けられた加圧エア供給手段に連通する加圧エア供給口4を介して供給された加圧エアが、第1エア通路15を流れて第3エア通路23に至るまでの途中行程において、第1エア通路15に配設された加圧エア加熱用ヒータ16及び下側ヒータブロック10に埋設された下側ヒータブロック加熱用ヒータ13によって加熱された下側ヒータブロック10との2系統の加熱手段よって加熱されている。従って、ワーク60のシールリブ62を溶融するだけの十分な温度(熱量)を保持している。
【0038】
また、第1エア通路15を流通して第3エア通路23を介して第2エア通路25に流入した高温加圧エアは、第2エアチャンバ27の出口経路となる第2エア絞り部29の合計断面積が第1エアチャンバ26の出口経路となる第1エア絞り部28の合計断面積よりも小さくなるように設定されているため、第4エア通路45に近い側に位置する第2エアチャンバ27内の圧力が第1エアチャンバ26内の圧力よりも高くなる。そのため、第2エア絞り部29を介して第4エア通路45の広幅部46に流入する高温高加圧エアは、該広幅部46の環状全周に亘って均一な流量が保持される。
【0039】
更に、
図5(波状板を有する第4エア通路を流れる高温高加圧エアの説明図)にあるように、第4エア通路45の広幅部46に流入した高温高加圧エア(A
1)は、両側を、交互に連続する山57と谷58が平行に延設された形状を有する波状板48により形成された波状板エア経路55内を流通して上方に位置するスリット部47に流入する。このとき、波状板エア経路55内を流通する高温高加圧エア(A
1)は、波状板48によって波状方向への流動が阻止されて環状全周に亘って山57あるいは谷58の延設方向に沿って誘導されてスリット部47に向かって流れる。
【0040】
そのため、スリット部47の開口部47aからワーク60のシールリブ62の先端部62bに向けて噴出される高温高加圧エア(A
1)は、開口部47aの環状全周に亘って環状方向に対して均一な流量を確保することができ、ワーク60のシールリブ62の先端部62b全体を均一な溶融状態とすることができる。
【0041】
これに対し、第4エア通路45の広幅部46に波状板が設けられていない場合は、
図6(波状板を有しない第4エア通路を流れる高温高加圧エアの説明図)にあるように、広幅部46の幅に対してスリット部47の幅の寸法が小さいため、広幅部46からスリット部47に向かう高温高加圧エア(B
1)は、流動抵抗が大きくなるスリット部47の入口(下部)において一部が広幅部46の出口(上部)近傍でスリット部47の入口に沿って上方に押し上げられる。そのため、スリット部47の開口部47aが高い位置にあるほど開口部47aから噴出される高温高加圧エア(B
1)の流量が多くなり、ワーク60のシールリブ62の先端部62bの溶融状態にムラが生じることになる。
【0042】
また、第1エア絞り部28、第2エア絞り部29及びスリット部47において、スリット部47の合計断面積を最も小さくし、次に第2エア絞り部29とし、第1エア絞り部28の合計断面積を最も大きくした。これにより、第3エア通路23から第2エア通路25に流入した高温加圧エアは、第2エア通路25及び第4エア通路45においてスリット部47の開口部47aに近くなるにつれて圧力が増し、スリット部47の開口部47aからはワーク60のシールリブ62の先端部62bに対して高温高加圧エア(高温高速エア)が噴出される。
【0043】
以上のように、スリット部47のエア噴出口となる開口部47aからは、高温で高圧(高速)のエアが環状全周に亘って均一に噴出され、この高温高速エアによってワーク60のシールリブ62の先端部62b全体が均一に溶融される。
【0044】
その後、ワーク(レンズ)60の、溶融状態にあるシールリブ62の先端部62bを、ハウジングの、レンズ60との環状の溶着部分に当接・押圧することでハウジングが加熱溶融されて互いの溶融部分同士の融合により、レンズ60とハウジングとの強固で信頼性の高い溶着接合が実現する。
【0045】
なお、外側ヒータブロック40と内側ヒータブロック50の間に設けられた第4エア通路45の広幅部46に波状板48を配設する代わりに、
図7(広幅部の波状エア通路の説明図)に示すように、外側ヒータブロック40の内側面41と内側ヒータブロック50の内側面51を、交互に連続する山57と谷58が互いに平行に延設された形状に形成することも可能である。これにより、広幅部46の波状エア通路65を流通する高温高加圧エアは、波状板48で囲まれた波状板エア経路55内を流通するときと同様に、波状方向への流動が阻止されて環状全周に亘って山57あるいは谷58の延設方向に沿って誘導される。