(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記要求事項は、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EVM)、受信帯域雑音(RxBN)、送信チェーン全体の利得及び送信チェーン全体の電力から成るグループの中の少なくとも1つに関する指定値を備える請求項1に記載の回路。
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にしない場合は少なくとも1つのパラメータを設定することと、をさらに備える請求項14に記載の方法。
前記要求事項は、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EVM)、受信帯域雑音(RxBN)、送信チェーン全体の利得及び送信チェーン全体の電力から成るグループの中の少なくとも1つに関する指定値を備える請求項13に記載の方法。
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にしない場合は少なくとも1つのパラメータを設定するための手段と、をさらに備える請求項31に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここにおいて開示されるシステム及び方法は、回路及び/又は電子デバイスに実装することができる。電子デバイスの例は、携帯電話、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ネットブック、タブレットデバイス、電子リーダー、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、基地局、無線ルータ、オーディオプレーヤー(例えば、ムービングピクチャエキスパーツグループ−1(MPEG−1)又はMPEG−2オーディオレイヤ3(MP3)プレーヤー)、ゲームプレイコンソール、ポータブルゲームプレイデバイス、ビデオカメラ、スチルカメラ、テレビ、集積回路、等を含む。ここにおいて開示されるシステム及び方法の幾つかの構成では、電子デバイスは、1つ以上の工業規格、例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)規格、3GPPロングタームエボルーション(LTE)規格、グローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)、米国電気電子学会(IEEE)802.11(例えば、“Wi−Fi)”規格、IEEE802.16(例えば、異なる機器間の世界的相互接続性“WiMAX”)、及びその他に準拠して動作することができる。ここにおいて開示されるシステム及び方法の一部は、1つ以上の規格に関して説明される一方で、それらのシステム及び方法は、数多くのシステム及び/又は規格に適用可能であるため、本開示の適用範囲を制限すべきではない。
【0019】
ここにおいて使用される場合、用語“回路”(circuit)、“回路”(circuitry)、及び用語“回路”のその他の変形は、構造上の要素又はコンポーネントを表すことができる。例えば、回路は、処理及び/又はメモリセル、ユニット、ブロック及び/又はその他のコンポーネントの形態の回路構成要素の集合体、例えば、多数の集積回路コンポーネント、であることができる。
【0020】
ここにおいて使用される場合の用語“結合する”、“結合すること”、“結合された”又は単語結合のその他の変形は、間接的な接続又は直接的な接続のいずれも示すことができることが注目されるべきである。例えば、第1のコンポーネントが第2のコンポーネントに“結合される”場合は、第1のコンポーネントは、(例えば、他のコンポーネントを通じて)第2のコンポーネントに間接的に接続されるか又は第2のコンポーネントに直接的に接続される。さらに、ここにおいて使用される場合、コンポーネント、要素又はエンティティ(例えば、トランジスタ、キャパシタ、抵抗器、電源、回路、ブロック/モジュール、等)を“第1の”、“第2の”、“第3の”又は“第4の”コンポーネントとして指定することは、説明を明確化することを目的としてコンポーネントを区別するために使用されるということが注目されるべきである。また、“第2の”、“第3の”又は“第4の”、等を指定するために使用されるラベルは、先行するラベル“第1の”、“第2の”又は“第3の”を使用する要素が含まれる又は使用されることを必ず意味するものではないことも注目されるべきである。例えば、単に要素又はコンポーネントに“第3の”コンポーネントというラベルが付されているだけでは、“第1の”及び“第2の”要素又はコンポーネントが存在する又は使用されるということは必ずしも意味しない。換言すると、数字のラベル(例えば、第1の、第2の、第3の、第4の、等)は、説明を容易にするために使用されるラベルであり、特定の要素数、特定の順序又は特定の構造を必ずしも意味しない。従って、コンポーネントは、あらゆる形でラベル又は数字を付すことができる。
【0021】
用語“同時並行した”及びその変形は、2つイベントが時間的に重なることができること及び/又は時間的に互いに接近して生じることができることを表す。しかしながら、用語“同時並行した”及びその変形は、2つイベントがまったく同時に生じることを表す場合と表さない場合がある。
【0022】
ここにおいて開示されるシステム及び方法は、電力消費量を低減させるために実装することができる。幾つかの構成では、ここにおいて開示されるシステム及び方法は、既知の平均電力トラッキング(average power tracking)(APT)方式以上に電力消費量を低減させることができる。例えば、ここにおいて開示されるシステム及び方法は、既知の平均電力トラッキング(APT)方式によって提供されるバイアス電圧を超えるそれを低減させるためにプリディストーションを利用することができる。このアプローチ法は、“スーパーAPT”又は“SAPT”と呼ぶことができる。
【0023】
平均電力トラッキング(APT)は、効率を向上させるために電力増幅器(PA)電源バイアス電圧を引き下げることができる。ここにおいて開示されるシステム及び方法は、バイアス電圧をさらに引き下げるためにプリディストーションと組み合わせて平均電力トラッキング(APT)を利用することができる。幾つかの構成では、ここにおいて開示されるシステム及び方法は、次の手順を実装することができる。
【0024】
本手順は、初期電圧で開始することができる。幾つかの構成及び/又は事例では、初期バイアス電圧は、平均電力トラッキングに基づくVcc(0)であることができる。この場合は、初期電圧(例えば、Vcc(0))は、例えば、平均電力トラッキング(APT)に基づいて決定される“安全な”バイアス電圧であることができる。さらに加えて又は代替で、初期電圧は、予測される性能上の要求事項(例えば、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、受信帯域雑音(RxBN)、利得、等)の点で“安全”であるとみなされるその他のあらゆるバイアス電圧であることができる。初期電圧は、幾つかの構成及び/又は事例では更新又は調整することができる。
【0025】
本手順は、(例えば、電力増幅器から)送信信号およびフィードバック信号を同時並行して捕捉することができる。ステップ“i”において、本手順は、現在の電圧Vcc(i)での電力増幅器(PA)の特性を計算することができる。本手順は、より低いVcc(i+1)に関して新しいプリディストーションを設計することができる。本手順は、電力増幅器(PA)出力部での性能を予測することができる。本手順は、最低のVcc(i+1)において性能要求が満たされるまで前記の2つのステップを繰り返すことができる。本手順は、1つ以上のパラメータを設定することができる。例えば、本手順は、振幅変調−振幅変調(AMAM)及び振幅変調−位相変調(AMAM/AMPM)ルックアップテーブル(LUT)、ベースバンド利得、無線トランシーバ(RTR)利得及びVcc(i+1)を設定することができる。(例えば、1つ以上の基準に基づいて)必要である場合は、本手順は、送信信号およびフィードバック信号を同時並行して捕捉することに戻ることができる。さらに、許容不能な性能が検出された場合は、本手順は。初期電圧Vcc(0)から開始することに戻ることができる。
【0026】
本手順におけるより詳細なステップが以下に示される。最初に、本手順は、初期電圧(例えば、平均電力トラッキング(APT)又は“安全である”とみなされるあらゆるその他のバイアス電圧に基づいてVcc(0))で開始することができる。Vcc(0)は、基本的な平均電力トラッキング(APT)によって確立された安全な電圧であることができる。例えば、基本的な平均電力トラッキングは、電力増幅器性能が変化する周波数、温度及び部品に関する1つ以上の要求事項(例えば、性能上の要求事項)を満たすことを可能にする電圧を確立することができるが、基本的な平均電力トラッキング(APT)は、確立された電圧と最低電圧との間で、1つ以上の要求事項を依然として満たすことができる何らかのマージンを許容することができる。従って、基本的な平均電力トラッキング(APT)単独ではすべての事例において最適であることはできず、効率の向上の余地を残す。
【0027】
本手順は、送信信号およびフィードバック信号(例えば、電力増幅器(PA)フィードバック信号)を同時並行して捕捉することができる。送信信号は、プリディストーションの前後に捕捉することができる。フィードバック信号(例えば、“受信”信号)は、電力増幅器(PA)の後に、デュプレクサ及びスイッチの前又は後に捕捉することができる。送信信号の捕捉及びフィードバック信号の捕捉は両方ともほぼ同時にトリガすることができる。
【0028】
本手順は、現在の電圧Vcc(i)における電力増幅器の特性を計算することができる。例えば、送信信号およびフィードバック信号(例えば、Tx/Rx信号)のマッチしている部分が抽出される。幾つかの構成では、例えば、送信信号およびフィードバック信号のマッチしている部分を抽出するために、周波数誤り訂正、粗いマッチング、微細マッチング及び/又は等化を実施することができる。位相訂正及び任意選択のビニング(binning)も行うことができる。本手順は、電力増幅器のAMAM/AMPM特性を抽出するために曲線当てはめ(fitting)を利用することができる。
【0029】
本手順は、より低いVcc(i+1)に関する新しいプリディストーションを設計することができる。例えば、新しいプリディストーションは、データフィードバック(例えば、ワンショットデータフィードバック及び/又は適応型データフィードバック)に基づいてより低いVcc(i+1)に関して設計することができる。この文脈では、ワンショット(one shot)データフィードバックは、電力増幅器(例えば、送信機)から結合された同相及び直交(IQ)データの1つのレコード、又はこのデータに依存するその他のパラメータの1つのレコード、例えば、ピーク対平均電力比(PAR)又は二乗平均平方根(RMS)電力、等、を意味することができる。適応型データフィードバックは、上記の連続して更新される組を意味することができる。さらに加えて又は代替で、新しいプリディストーションは、予め格納された工場での校正に基づいてより低いVcc(i+1)に関して設計することができる。
【0030】
一例では、電力増幅器の特性は、低減されたVcc(i+1)で予測することができる。特に、これは、電力増幅器AMAMをワンショットで予測する例である。この例では、電力増幅器飽和電圧(例えば、Vosat)及び様々なVccでの利得に関する知識を利用して、Vcc(i+1)での電力増幅器の特性を予測するためにAMAM曲線をスケーリングすることができる。予測された電力増幅器の特性は、測定された特性とかなりよくマッチすることがしばしばある。幾つかの構成では、(例えば、予測された電力増幅器の特性に基づいて)プリディストーションAMAM/AMPMルックアップテーブル(LUT)を設計することができる。(例えば、プリディストーションAMAM/AMPM LUTの一部であることができる)プリディストーションAMAM/AMPMルックアップテーブル(LUT)を設計する一例が以下の
図6と関係させて説明される(ここで、AMAM出力は値2000でクリッピングされると仮定され、これは、(その特定のデジタル信号の振幅の(最下位ビット(LSB)で)最大レベルである。
【0031】
本手順は、電力増幅器出力部での性能を予測することができる。例えば、(例えば、設計されたプリディストーションに対応して)1つ以上の性能測定を予測することができる。幾つかの構成では、次の性能メトリックのうちの1つ以上を推定する(例えば、予測する)ことができる。すなわち、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EVM)、出力電力(例えば、Pout)、受信帯域雑音(RxBN)、(送信チェーン全体の)の利得及び(送信チェーンの)電力。例えば、ここにおいて開示されるシステム及び方法の一シミュレーションでは、ACLRは約−43dBデシベル(dB)、PAR=3.7dB(非プリディストーションからわずかに増大された)、EVM=1.8%及びPout=28.33デシベル(ミリワット(dBm)が基準)。この場合は、予測されるPoutは、実際のPoutから±0.1dBm内であることが示された。さらに、45メガヘルツ(MHz)でのRxBNは仕様値よりも低かった。
【0032】
本手順は、最低のVcc(i+1)に関して1つ以上の性能要求が満たされるまで上記の2つのステップ(例えば、新しいプリディストーションを設計する及び性能を予測する)を繰り返すことができる。これらの繰り返しステップは、ソフトウェア及び/又はファームウェア内で実施する(例えば、計算する)ことができる。一例では、ターゲットACLRが満たされるまでVcc(i+1)=3.05ボルト(V)。例えば、ACLR=−40dBは誤りに関するヘッドルーム(headroom)がある程度生じ、ACLR=−36dBは誤りに関するヘッドルームがほとんど生じることができない。Vcc(i)での性能はフィードバックを通じて測定することができるため、プリディストーションに関して残されるヘッドルーム量を知ることができる。多くの場合は、ここにおいて開示されるシステム及び方法は、1回の繰り返しでターゲットACLRを達成することができる。
【0033】
本手順は、1つ以上のパラメータを設定することができる。例えば、AMAM/AMPMルックアップテーブル(LUT)、ベースバンド利得、無線トランシーバ(RTR)利得及び/又はVcc(i+1)を設定することができる。予測されるPoutがターゲットPoutからわずかに外れている場合は、ベースバンド利得に対する微調整を行うことができる。
【0034】
本手順は、幾つかの場合は以前のステップから再び進むことができる。例えば、本手順は、必要に応じて送信信号およびフィードバック信号を同時並行して捕捉することに戻ることができる。例えば、電力増幅器の特性は、温度及びその他の変数に関して変化することがある。幾つかの構成では、本手順は、1つ以上の基準に基づいて電力増幅器の変化を追跡するために送信信号およびフィードバック信号を同時並行して捕捉することに戻ることができる。例えば、本手順は、最後の送信信号およびフィードバック信号の捕捉以来の経過時間に基づいて及び/又は温度変化(例えば、上昇)に基づいて、定期的に戻ることができる。
【0035】
他の例では、本手順は、許容不能な性能が検出された場合は初期電圧(例えば、基本的平均電力トラッキング(APT)からのVcc(0)又は“安全”であるとみなされるその他のバイアス電圧)において開始することに戻ることができる。例えば、1つ以上の性能要求事項が満たされない場合は、本手順は、本手順の始めに戻ることができる(例えば、本手順が再開することができる)。特に、Vcc(0)は、周波数、温度及び/又はその他の部分の変動においてさえも1つ以上の性能要求事項を満たすことができる電圧であることができる。さらなる追加で又は代替で、初期バイアス電圧は、アルゴリズムが(例えば、Vcc(i)からVcc(i+1)に)電圧を低下させる間に決定しているその他のバイアス電圧であることができる。それらのステップのいずれにおいても、1つ以上の計算は、予測された性能要求事項(例えば、ACLR、RxBN、利得、等)において十分なマージンを有するという点でバイアス電圧を“安全である”とみなすことができる。従って、そのステップ中に利用されたバイアス電圧(例えば、Vcc)は、次の“安全な”フォールバックポイント(fallback point)になることができる。例えば、初期電圧は、“安全である”とみなされるあらゆるバイアス電圧に設定することができ、ここで、“安全な”バイアス電圧は、1つ以上の性能要求事項においてスレショルドのマージン量を有する。
【0036】
システム及び方法の幾つかの特徴が次に与えられる。システム及び方法は、製造後に1回の校正として適用することができ及び/又は現場で(例えば、製造/校正後、デバイスを使用中)適用することができる。例えば、ここにおいて説明されるシステム及び方法は、幾つかの事例では動的に適用することができる。
【0037】
平均電力トラッキング(APT)は、効率を向上するために電力増幅器バイアス電圧(例えば、Vcc)を引き下げることができる。しかしながら、ここにおいて開示されるシステム及び方法は、バイアス電圧(例えば、Vcc)をさらに引き下げるために平均電力トラッキングをプリディストーションと関係させて適用することができる。従って、ここにおいて開示されるシステム及び方法は、電力増幅器効率を向上させるために電力増幅器バイアス電圧を徐々に引き下げる一方で、基本的平均電力トラッキング(APT)を安全な開始点として及び安全なフォールバックポイントして利用することができる。従って、ここにおいて開示されるシステム及び方法は、電力増幅器バイアス電圧を基本的APTのそれよりも低く引き下げ、プリディストーションを適用することによって電力増幅器効率を向上させることができる。例えば、ここにおいて開示されるシステム及び方法は、増幅器(例えば、PA)の効率を基本的平均電力トラッキング(APT)よりも4%向上させることができる。その結果、ここにおいて開示されるシステム及び方法は、電力消費量及び熱を低減させることができる。
【0038】
幾つかの既知のプリディストーション方式は、工場での校正に基づくことが注目されるべきである。しかしながら、これらの方式は、静的なプリディストーションを提供し、温度及び/又は周波数の変化に起因する電力増幅器の特性の変動を追跡することはできない。対照的に、ここにおいて開示されるシステム及び方法は、フィードバックを通じて電力増幅器の特性を動的に追跡することができ、電力増幅器の効率をより積極的に向上させることができる。
【0039】
今度は、図を参照して様々な構成が説明され、同様の参照数字は、機能的に類似の要素を示すことができる。ここでの図において一般的に説明及び例示されるシステム及び方法は、非常に様々な異なる構成で手配及び設計することが可能である。従って、図において表される、幾つかの構成に関する次のより詳細な説明は、請求される適用範囲を制限することは意図されず、システム及び方法の単なる代表例であるにすぎない。
【0040】
図1は、電力消費量を低減させるための回路102の一構成を例示するブロック図である。回路102は、電力増幅器110と、前置歪み補償器106と、コントローラ122と、電源116と、を含む。回路102内に含まれている要素又はコンポーネントのうちの1つ以上(例えば、前置歪み補償器106、コントローラ122、電力増幅器110及び/又は電源116)は、ハードウェア、ソフトウェア又は両方の組み合わせに実装することができる。例えば、回路102に含まれる要素又はコンポーネントのうちの1つ以上は、回路、回路コンポーネント(例えば、抵抗器、トランジスタ、キャパシタ、誘導子、等)、メモリブロック、レジスタ、処理ブロック及び/又はメモリに格納された、プロセッサで実行される命令(例えば、ソフトウェアコード)に実装することができる。
【0041】
電力増幅器110は、送信信号104を増幅することができる。幾つかの構成では、電力増幅器110は、無線送信のために送信信号104の振幅を大きくすることができる。電力増幅器110は、電源116に結合される。電力増幅器110の性能は、電源116によって提供されるバイアス電圧118に基づいて変動する。例えば、電力増幅器110によって提供される増幅の大きさ及び/又は電力増幅器110の直線性は、提供されるバイアス電圧118に基づいて変化することができる。
【0042】
電源116は、電源電圧114及びコントローラ122によって提供される電源制御信号120に基づいてバイアス電圧118を生成する。電源116の一例は、切り換えモード電源(SMPS)である。例えば、電源116は、直流−直流(DC−DC)変換器であることができる。電源116は、電源電圧114をより低いバイアス電圧118に低減させることができる。電源電圧114は、例えば、バッテリ、電力アダプタ及び/又はその他の電源によって提供することができる。
【0043】
コントローラ122は、電力増幅器110、電源116及び前置歪み補償器106に結合される。コントローラ122は、送信信号104及びフィードバック信号112に基づいて電源116及び前置歪み補償器106を制御する。特に、コントローラ122は、電力増幅器110が要求事項(例えば、性能上の要求事項)に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にする電圧の組及びプリディストーションから最小バイアス電圧118を決定する。例えば、コントローラ122は、電力増幅器110が以下の
図2−3と関連付けて説明される方法200、300のうちの1つ以上により増幅された送信信号108を生成するのを可能にするこの最小バイアス電圧118を決定することができる。
【0044】
コントローラ122は、電源116に電源制御信号120を提供する。電源制御信号120は、特定のバイアス電圧118を生成することを電源116に行わせることができる。例えば、電源制御信号120は、特定のバイアス電圧118に対応するか又は特定のバイアス電圧118を示す1つ以上のパラメータを含むことができる。
【0045】
コントローラ122は、電圧の組からバイアス電圧118を生成することを電源116に行わせることができる。電圧の組は、1つ以上の電圧を含むことができる。例えば、電圧の組は、コントローラ122が電源116に生成させることができる有限の組の個別電圧を備えることができる。幾つかの場合は、電圧の組は、コントローラ122、電源116又は両方の分解能(resolution)によって制限することができる。例えば、電源制御信号120は、有限数のビット、インジケータ又はパラメータによって表すことができる。従って、コントローラ122は、有限数のステップ又は有限数の値に基づいてバイアス電圧118を示すことができる。従って、電力増幅器110が1つ以上の要求事項に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にする電圧の組からの最小バイアス電圧118は、それらの要求事項が依然として満たされている場合の電圧の組内の可能な限り最小の電圧であることができる。従って、電圧の組(存在する場合)内のこの最小バイアス電圧118の次に低い電圧は、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にしない。
【0046】
コントローラ122は、前置歪み補償器106にプリディストーション制御信号124も提供する。プリディストーション制御信号124は、特定のプリディストーションを送信信号104aに適用することを前置歪み補償器106に行わせることができる。例えば、プリディストーション制御信号124は、特定のプリディストーションを示す1つ以上のパラメータを含むことができる。幾つかの構成では、プリディストーション制御信号124は、プリディストーションを定義するAMAM/AMPMルックアップテーブル(LUT)を示すことができる。さらに加えて又は代替で、プリディストーション制御信号124は、(例えば、多項関数、ボルテラモデル、区分関数、等のうちの1つ以上に基づいて)プリディストーションを関数的に定義する1つ以上のパラメータを含むことができる。
【0047】
前置歪み補償器106は、コントローラ122及び電力増幅器110に結合される。前置歪み補償器106は、送信信号104aにプリディストーションを適用することができる。例えば、前置歪み補償器106は、プリディストーション制御信号124によって指定されたプリディストーションを適用する。送信信号104にプリディストーションを適用することは、電力増幅器110が1つ以上の要求事項を満たす増幅された送信信号108を依然として生成する一方でより低いバイアス電圧118で動作するのを可能にすることができる。1つ以上の要求事項の例は、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EMV)、出力電力(例えば、Pout)、受信帯域雑音(RxBN)、送信(Tx)チェーン全体の利得及び/又は送信(Tx)チェーン全体の電力に関する1つ以上の指定値を含む。例えば、利得又は電力は、送信の観点からは等値であることができる。例えば、利得が既知である場合は、ベースバンド送信機が生成する送信信号(例えば、送信信号104)は、デバイス(例えば、回路102)の出力電力の予測を可能にすることができる。
【0048】
図2は、回路102によって電力消費量を低減させるための方法200の一構成を例示した流れ図である。回路102は、送信信号104及びフィードバック信号112を同時並行して捕捉する202ことができる。一例では、コントローラ122は、重なり合う期間に送信信号104及びフィードバック信号112を捕捉する。
【0049】
回路102は、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号108を生成することを可能にする電圧の組から最小バイアス電圧118を決定する204ことができる。例えば、コントローラ122は、現在の電圧に対応する電力増幅器の特性を決定する。コントローラ122は、電圧の組内の次の(例えば、より低い)電圧に関するプリディストーションも決定し、この次の電圧に対応する性能を推定する。コントローラ122は、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にする電圧の組から最小バイアス電圧118を決定することを試みてプリディストーション決定すること及び性能を推定することをさらに繰り返すことができる。
【0050】
回路102は、少なくとも1つのパラメータを設定する206ことができる。例えば、コントローラ122は、前置歪み補償器106によって送信信号104に適用されるプリディストーションを示す又は定義する1つ以上のパラメータをプリディストーション制御信号124で送信する。例えば、プリディストーション制御信号124は、プリディストーションを定義するAMAM/AMPMルックアップテーブル(LUT)を示すことができる。コントローラ122は、決定された204最小バイアス電圧118を示すパラメータを電源制御信号120で送信することもできる。幾つかの構成では、回路102(例えば、コントローラ122)は、1つ以上の追加のパラメータ、例えば、1つ以上のベースバンド利得及び/又は1つ以上の無線トランシーバ(RTR)利得、を設定することができる。
【0051】
回路102は、組206パラメータにより送信信号104をプリディストーションして増幅することができる。回路102は、結果的に得られた増幅された送信信号108を送信することもできる。
【0052】
図3は、電力消費量を回路102によって低減させるための方法300のより具体的な構成を例示した流れ図である。回路102は、現在のバイアス電圧118(例えば、Vcc(i))を初期電圧(例えば、Vcc(0))に設定する302ことができる。一例では、回路102は、この初期の電圧で現在のバイアス電圧118を生成することを電源116に行わせる。
【0053】
幾つかの構成では、回路102は、初期電圧を決定するために基本的平均電力トラッキング(APT)を行うことができる。上述されるように、この初期電圧は、回路102(例えば、電力増幅器110)が温度、周波数及び/又は部品の変動に関する1つ以上の要求事項に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にすることができる。しかしながら、幾つかの場合は、この初期電圧は、電力増幅器110が1つ以上の要求事項に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にする電圧の組内の最小電圧よりも高いことができる。従って、初期電圧は、効率が低下することがあり、電力を浪費させることがある。
【0054】
回路102は、送信信号104及びフィードバック信号112を同時並行して捕捉する304ことができる。例えば、コントローラ122は、送信信号104及びフィードバック信号112を重なり合う期間に捕捉する304ことができる。より具体的には、回路(例えば、コントローラ122)は、送信信号104及びフィードバック信号112の捕捉304をほぼ同時にトリガすることができる。幾つかの構成では、回路102(例えば、コントローラ122)は、前置歪み補償器106(の出力)後に送信信号104bを捕捉する304。その他の構成では、回路102(例えば、コントローラ122)は、前置歪み補償器106(の出力)前に送信信号104aを捕捉する304。
【0055】
フィードバック信号112は、電力増幅器110の後に捕捉される304。幾つかの構成では、回路102(例えば、コントローラ122)は、デュプレクサ及びスイッチ(
図1に示されていない)の前でフィードバック信号112を捕捉する304ことができる。その他の構成では、回路102(例えば、コントローラ122)は、デュプレクサ及びスイッチ(
図1に示されていない)の後でフィードバック信号112を捕捉する304ことができる。
【0056】
回路102は、現在のバイアス電圧(例えば、Vcc(i))に対応する電力増幅器の特性を決定する306ことができる(ここで、iは、現在のバイアス電圧を表すインデックスである)。例えば、回路102(コントローラ122)は、現在のバイアス電圧に対応する捕捉された304送信信号104及びフィードバック信号112に基づいて電力増幅器の特性を決定する306。電力増幅器の特性は、現在のバイアス電圧での電力増幅器の応答(例えば、出力電圧(例えば、Vout)対入力電圧(例えば、Vin))を示すことができる。応答は、電力増幅器の直線性(例えば、電力増幅器の特性がほぼ直線である電圧の範囲)を示すことができる。
【0057】
幾つかの構成では、回路102(例えば、コントローラ122)は、電力増幅器の特性を次のように決定する306。コントローラ122が捕捉された304送信信号104及びフィードバック信号112からマッチしている信号を抽出する。例えば、コントローラ122は、マッチしている信号を抽出するために周波数誤り訂正、位相訂正粗マッチング、微細
マッチング及び等化のうちの1つ以上を行う。コントローラ122は、電力増幅器の特性(例えば、電力増幅器110のAMAM/AMPM特性)を決定する306ために位相訂正も行い、及び、任意選択で、ビニングと平均化、曲線当てはめ及び/又はその他の同等のデータ縮小法を行う。
【0058】
回路102(例えば、コントローラ122)は、電圧の組内の次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))に対応する次のプリディストーションを決定する308ことができる。次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))は、電圧の組内の(現在のバイアス電圧よりも)低い電圧であることができる。この次のプリディストーションは、データフィードバック及び/又は予め格納された校正に基づいて決定される308。幾つかの構成では、例えば、(電力増幅器110の)Vosat及びバイアス(例えば、電源)電圧Vccの関係を決定する校正を事前に行うことができる。校正結果は、デバイスに予め格納することができる。データフィードバックは、ワンショット(one shot)又は適応型であることができる。
【0059】
ワンショットでプリディストーションを決定する308(例えば、予測する)一例が次に説明される。コントローラ122は、次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1)に対応する次の電力増幅器の特性を決定する(例えば、予測する)ために飽和電圧(例えば、Vosat)及び様々なバイアス電圧(例えば、Vcc)での利得に基づいて決定された306電力増幅器の特性(例えば、現在の電圧Vcc(i)に対応するAMAM曲線)をスケーリングする。次に、コントローラ122は、プリディストーションを決定する308ために次の電圧に対応する次の電力増幅器の特性を反転させる。
【0060】
回路102(例えば、コントローラ122)は、次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))に対応する性能を推定する310ことができる。例えば、コントローラ122は、次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))に対応する1つ以上の性能メトリックを推定する。性能(例えば、1つ以上の性能メトリック)を推定する310ことは、次の電圧に対応する決定された308次のプリディストーションに基づくこともできる。1つ以上の性能メトリックの例は、隣接チャネル漏洩比(ACLR)と、隣接チャネル電力比(ACPR)と、ピーク対平均比(PAR)と、エラーベクトルマグニチュード(EMV)と、出力電力(例えば、Pout)と、受信帯域雑音(RxMB)と、利得と、を含む。
【0061】
回路102(例えば、コントローラ122)は、電力増幅器が1つ以上の要求事項に従って増幅された送信信号を生成するのを可能にする電圧の組及びプリディストーションから最小バイアス電圧を決定することを試みて、電圧の組内の次のバイアス電圧に対応する次のプリディストーションを決定する308こと及び次のバイアス電圧に対応する性能を推定する310ことを繰り返すことができる。幾つかの構成では、繰り返しは次のように実施することができる。
【0062】
回路102(例えば、コントローラ122)は、次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))及び対応するプリディストーションが、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号1208を生成するのを可能にするかどうかを決定する312ことができる。例えば、コントローラ122は、次の電圧(例えば、Vcc(i+1))及び対応するプリディストーションが、電力増幅器110が1つ以上の性能上の要求事項を満たす増幅された送信信号108を生成するのを可能にするかどうかを決定する。幾つかの構成では、この決定312は、次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))に対応する推定された310性能を1つ以上の性能ターゲットと比較することによって行うことができる。例えば、回路102(例えば、コントローラ122)は、1つ以上の性能メトリックを、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EVM)、出力電力(例えば、Pout)、受信帯域雑音(RxBN)及び/又は利得に関する1つ以上の性能ターゲットと比較することができる。これらの構成では、推定された310性能メトリックが性能ターゲットを満たす場合は、次のバイアス電圧及び対応するプリディストーションが、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号を生成するのを可能にする。そうでない場合は、次のバイアス電圧及び対応するプリディストーションは、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号を生成するのを可能にしない。
【0063】
電圧の組内の次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))及び対応するプリディストーションが、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号108を生成することを可能にする場合は、回路102(例えば、コントローラ122)は、次の繰り返しに進むか又は戻り、プリディストーションを決定し308及び電圧の組内の1つ以上の後続する(例えば、より低い)電圧に対応する性能を推定する310ことができる。例えば、回路102(例えば、コントローラ122)は、現在のバイアス電圧を低下させ318、電圧の組内の次のバイアス電圧に対応するプリディストーションを決定する308ことに戻ることができる。例えば、インデックスiを増加させることができる(例えば、i=i+1)。換言すると、インデックスiは、増加させることができ、例えば、バイアス電圧Vcc(i+1)<Vcc(i)であることができる。現在のバイアス電圧を低下させても318実際にはバイアス電圧118を設定又は更新できないことが注目されるべきである。例えば、コントローラ122は、設定される314まではバイアス電圧118を設定するためのパラメータを電源制御信号120で送信することはできない。
【0064】
明確化を目的として、現在のバイアス電圧を低下させる318ことは、次の例に従って行うことができる。“新しい”現在の電圧(例えば、Vcc(i))を前回の繰り返しからの“古い”次の電圧(例えば、前のVcc(i+1))まで低下させる(例えば、設定する)ことができる。この場合は、“新しい”次の電圧(例えば、新しいVcc(i+1))が、電圧の組内の後続する(例えば、より低い)電圧である(例えば、組内に後続する電圧が存在する場合)。従って、回路102は、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にする電圧の組内の最小バイアス電圧118及び対応するプリディストーションが決定されるまで(可能な場合)次の電圧(例えば、Vcc(i+1))を決定し308及び対応するプリディストーションを推定する310ことができる。(現在のバイアス電圧を低下させた318後に)次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))が電圧の組内に存在しない場合は、回路102の動作は、少なくとも1つのパラメータを設定する314ことに進むことができる。
【0065】
電圧の組内の次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))及び対応する次のプリディストーションが、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にしない場合は、回路102(例えば、コントローラ122)は、少なくとも1つのパラメータを設定する314ことができる。例えば、コントローラ122は、現在のバイアス電圧118(例えば、VCC(i))を示すパラメータを電源制御信号120で送信することができる。例えば、現在のバイアス電圧(例えば、VCC(i))は、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にする最小バイアス電圧であることができ、その理由は、それが、次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))が要求事項を満たすことができないと決定される前の最後の該バイアス電圧であったためである。
【0066】
さらに加えて又は代替として、コントローラ122は、送信信号104に対して前置歪み補償器106によって適用される(現在のバイアス電圧(例えば、Vcc(i)に対応する)プリディストーションを示す又は定義する1つ以上のパラメータをプリディストーション制御信号124で送信する。例えば、プリディストーション制御信号124は、プリディストーションを定義するAMAM/AMPMルックアップテーブル(LUT)を示すことができる。幾つかの構成では、回路102(例えば、コントローラ122)は、1つ以上の追加のパラメータ、例えば、1つ以上のベースバンド利得及び/又は1つ以上の無線トランシーバ(RTR)利得、を設定することができる。
【0067】
回路102は、組314パラメータにより送信信号104をプリディストーション及び増幅することができる。回路102は、その結果えられた増幅された送信信号108を送信することもできる。
【0068】
回路102は、1つ以上の基準に基づいて再評価が必要かどうかを決定する316ことができる。1つ以上の基準は、例えば、定期的なトリガ、(例えば、最後の捕捉304又は最後の設定314以降に)ある時間量が経過しているかどうか、及び(例えば、最後の捕捉304又は最後の設定314以降に)温度が変化(例えば、増大)しているかどうか、を含むことができる。再評価が必要であると回路102が決定した316場合は、回路102は、送信信号104及びフィードバック信号112を捕捉する304ことに戻ることができる。
【0069】
回路102は、さらに加えて又は代替で、欠陥性能が生じるかどうかを決定する316ことができる。欠陥性能は、1つ以上の要求事項が満たされていないときに生じることがある。例えば、回路102は、1つ以上の要求事項が満たされているかどうかを決定する316。1つ以上の要求事項の例は、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EMV)、出力電力(例えば、Pout)、受信帯域雑音(RxMB)及び/又は利得に関する要求事項を含む。
【0070】
欠陥性能が生じた場合は、回路102は、現在のバイアス電圧を初期電圧(例えば、Vcc(0)又は“安全である”とみなされるその他のいずれかのバイアス電圧)に設定する302ことに戻る(例えば、フォールバック)することができる。例えば、インデックスiは、0にリセットすることができる。例えば、回路102は、平均電力トラッキング(APT)に基づいて現在のバイアス電圧を初期電圧に設定する302ことができる。さらに加えて又は代替で、初期バイアス電圧は、アルゴリズムが電圧を(例えば、Vcc(i)からVcc(i+1)に)低下させる一方で決定しているその他のバイアス電圧であることができる。それらのステップのいずれでも、1つ以上の計算は、予測される性能上の要求事項(例えば、ACLR、RxBN、利得、等)において十分なマージンを有するという意味でバイアス電圧が“安全である”とみなすことができる。従って、そのステップ中に利用されるバイアス電圧(例えば、Vcc)は、次の“安全な”フォールバックポイントになることができる。しかしながら、再評価が必要でない場合及び/又は欠陥性能が生じない場合は、回路102は、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にする電圧の組からの最小電圧である現在のバイアス電圧118(例えば、Vcc(i))に基づいて現在の設定により動作を続けることができる。
【0071】
図4は、電力増幅器の特性426の一例を示したグラフである。特に、
図4は、3.35ボルト(V)の現在のバイアス電圧418に対応する電力増幅器の特性426の一例を示す。電力増幅器の特性426は、増幅器入力電圧430対増幅器出力電圧428の絶対値に関して例示される。
図4において、横軸(例えば、x)は、送信信号(例えば、アップコンバージョンされて電力増幅器110への入力になる送信信号104b)の振幅の最下位ビット(LSB)で表記される。さらに、縦軸(例えば、y)は、フィードバック信号(例えば、フィードバック信号112)をデジタル化するために使用されるダウンコンバージョンフィードバック経路及びアナログ−デジタル変換器(ADC)の実装に依存して、任意の利得スケーリングを有することができるフィードバック受信機(例えば、コントローラ122)の最下位ビット(LSB)が単位である。
【0072】
例えば、回路102(例えば、コントローラ122)は、3.35Vの現在のバイアス電圧418に対応する捕捉された送信信号104及びフィードバックされた信号112に基づいて電力増幅器の特性426を決定する。電力増幅器の特性426は、現在のバイアス電圧418での電力増幅器110の応答(例えば、出力電圧(例えば、Vout)対入力電圧(例えば、Vin))を示すことができる。応答は、電力増幅器110の直線性(例えば、電力増幅器の特性426がほぼ直線である電圧の範囲)を示すことができる。
【0073】
幾つかの構成では、回路102(例えば、コントローラ122)は、電力増幅器の特性を次のように決定する。コントローラ122は、捕捉された送信信号104及びフィードバック信号112からマッチしている信号を抽出する。例えば、コントローラ122は、マッチしている信号を抽出するために周波数誤り訂正、粗マッチング、微細マッチング及び等化のうちの1つ以上を実施する。コントローラ122は、位相訂正及び任意選択でビニングも行う。コントローラ122は、電力増幅器の特性426(例えば、電力増幅器110のAMAM/AMPM特性)を決定するために曲線当てはめをさらに行う。
【0074】
図5は、推定される電力増幅器の特性532の一例を示したグラフである。特に、
図5は、3.35Vの現在のバイアス電圧に対応する(測定された)電力増幅器の特性526の一例及び3.05Vの次のバイアス電圧に対応する(推定された)電力増幅器の特性532の一例を示す。(推定された)電力増幅器の特性532は、増幅器入力電圧540対増幅器出力電圧528の絶対値に関して例示される。
図5では、軸は、上記の
図4に関して同様に詳述されるような単位を有することができる。
【0075】
回路102(例えば、コントローラ122)は、電圧の組内の次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1)=3.05V)に対応するプリディストーションを決定することができる。次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1))は、電圧の組内の現在の電圧(例えば、Vcc(i)=3.35V)と比較してより低い電圧を有することができる。プリディストーションは、データフィードバック及び/又は予め格納された校正に基づいて決定される。
【0076】
特に、
図5は、プリディストーションをワンショットで決定する(例えば、予測する)例の一部分を示す。コントローラ122は、決定された(例えば、測定された)電力増幅器の特性526(例えば、次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i+1)=3.05Vに対応する次の電力増幅器の特性532を決定(例えば、予測)するために飽和電圧(例えば、Vosat)及び様々なバイアス電圧(例えば、Vcc)での利得に基づいて現在の電圧(Vcc(i)=3.35Vに対応するAMAM曲線)をスケーリングする。
【0077】
図6は、デジタルプリディストーションルックアップテーブル638の例を示したグラフである。特に、プリディストーションの例640、642は、デジタルプリディストーション入力634対デジタルプリディストーション出力636に関して示される。横軸及び縦軸は、プリディストーション中のデジタル送信信号(例えば、送信信号104)の振幅の最下位ビット(LSB)で表すことができる。例示されるプリディストーション640、642は、デジタルプリディストーションAMAMルックアップテーブル(LUT)638に実装することができる。プリディストーションは、AMAM LUTに加えてAMPM LUT内に実装することができ及び/又はAMAM LUTは、幾つかの構成ではAMPM LUTと同じテーブル内に組み入れることができることが注目されるべきである。
【0078】
図6では、現在のバイアス電圧(例えば、Vcc(i)=3.35V)に対応する第1のプリディストーション640が例示される。次のバイアス電圧(例えば、Vcc(i)=3.05V)に対応する第2のプリディストーション642も例示される。第2のプリディストーション642は、
図5に例示される次のバイアス電圧(Vcc(i+1)=3.05V)に対応する(推定される)次の電力増幅器の特性532に基づいて回路102(例えば、コントローラ122)によって決定することができる。換言すると、
図6は、
図5において説明される例の後続する一部分を例示し、コントローラ122は、第2のプリディストーション642を決定するために次の電圧(例えば、Vcc(i+1)=3.05V)に対応する電力増幅器の特性532を反転させる。この例では、コントローラ122は、第2のプリディストーション642が、電力増幅器110が要求事項に従って増幅された送信信号108を生成するのを可能にする電圧の組内の最小バイアス電圧に対応する場合に、デジタルプリディストーションAMAM LUT638を設定するために前置歪み補償器106にプリディストーション制御信号124でパラメータを送信することができる。
【0079】
図7は、電力消費量を低減させるための電子デバイス702の一構成を例示したブロック図である。電子デバイス702は、
図1と関係させて説明される回路102の一例であることができる。電子デバイス702は、電力増幅器710と、前置歪み補償器706と、コントローラ722と、電源716と、変調器746と、コンディショナ748と、デジタル−アナログ変換器750(DAC)と、アップコンバータ752と、ダウンコンバータ754と、アナログ−デジタル変換器756(ADC)と、を含む。電子デバイス702に含まれる要素又はコンポーネントのうちの1つ以上は、ハードウェア、ソフトウェアまたは両方の組み合わせ内に実装することができる。例えば、電子デバイス702に含まれる要素又はコンポーネントのうちの1つ以上は、回路、回路コンポーネント(例えば、抵抗器、トランジスタ、キャパシタ、誘導子、等)、メモリブロック、レジスタ、処理ブロック及び/又はメモリに格納された、プロセッサで実行される命令(例えば、ソフトウェアコード)に実装することができる。
【0080】
電力増幅器710は、送信信号704を増幅することができる。幾つかの構成では、電力増幅器710は、無線送信のために送信信号704の振幅を大きくすることができる。電力増幅器710は、電源716に結合される。電力増幅器710の性能は、電源716によって提供されるバイアス電圧718に基づいて変動する。例えば、電力増幅器710によって提供される増幅の大きさ及び/又は電力増幅器710の直線性は、提供されるバイアス電圧718に基づいて変化することができる。
【0081】
電源716は、電源電圧714及びコントローラ722によって提供される電源制御信号720に基づいてバイアス電圧718を生成する。電源716の一例は、切り換えモード電源(SMPS)である。例えば、電源716は、直流−直流(DC−DC)変換器であることができる。電源716は、電源電圧714をより低いバイアス電圧718に低減させることができる。電源電圧714は、例えば、バッテリ、電力アダプタ及び/又はその他の電源によって提供することができる。
【0082】
変調器746は、前置歪み補償器706に結合され、それは、コントローラ722及びコンディショナ748に結合される。送信情報744が変調器746に提供される。変調器746は、変調方式(位相偏移変調(PSK)、直交振幅変調(QAM)、等)により送信情報744を変調し、前置歪み補償器706に提供される変調された送信信号704aを生成する。前置歪み補償器706は、変調された送信信号704aにプリディストーションを適用することができる。しかしながら、前置歪み補償器706は、変調された送信信号704aにプリディストーションを適用することが常にできるわけではない(例えば、増幅された送信信号708を直線化するためにプリディストーションが要求されないとき)。結果的に得られる(プリディストーションされた)送信信号704bは、コンディショナ748に提供される。コンディショナ748は、コンディショニングされた送信信号704cを生成するために(プリディストーションされた)送信信号704bに関して1つ以上の動作を行うことができる。例えば、コンディショナ748は、(プリディストーションされた)送信信号704bに関して、アップサンプリング、フィルタリング、等を行うことができる。
【0083】
コンディショナ748は、コントローラ722及びデジタル−アナログ変換器750に結合される。コンディショニングされた送信信号704cは、コントローラ722及びデジタル−アナログ変換器750に提供される。デジタル−アナログ変換器750は、コンディショニングされた送信信号704cをアナログ送信信号704dに変換する。デジタル−アナログ変換器750は、アップコンバータ752に結合される。アナログ送信信号704dは、アップコンバータ752に提供され、それは、アナログ送信信号704dを(例えば、無線周波数(RF)範囲内に)アップコンバージョンしてアップコンバージョンされた送信信号704eを生成し、それは、電力増幅器710に提供される。
【0084】
電力増幅器710は、スイッチ/デュプレクサ(
図7に示されていない)に結合され、それらは、アンテナ(
図7に示されていない)に結合することができる。電力増幅器710は、ダウンコンバータ754に結合される。電力増幅器710は、増幅された送信信号708を生成することができる。増幅された送信信号708からダウンコンバータ754にフィードバック信号712aを提供することができる。フィードバック信号712aは、スイッチ又はデュプレクサの前又は後でコントローラ722によって捕捉することができることが注目されるべきである。
【0085】
ダウンコンバータ754は、フィードバック信号712aを(例えば、ベースバンド周波数範囲内に)ダウンコンバージョンしてダウンコンバージョンされたフィードバック信号712bを生成する。幾つかの構成では、ダウンコンバータ754は、アップコンバータ752よりも小さいダイナミックレンジを変換することが可能である。例えば、ダウンコンバータ754は、70乃至80dBの電力の電力範囲内にあることができるアナログ送信信号704dを変換することができるアップコンバータ752と比較して、20乃至30dBの電力の電力範囲内にあることができるフィードバック信号712aを変換することができる。幾つかの構成では、アップコンバータ752及びダウンコンバータ754は、同じ回路(例えば、無線トランシーバ(RTR))に実装することができ、その他の構成では、アップコンバータ752及びダウンコンバータ754は、別々の回路(例えば、無線トランシーバ(RTR))に実装することができる。ダウンコンバータ754は、アナログ−デジタル変換器756に結合される。ダウンコンバージョンされたフィードバック信号712bは、アナログ−デジタル変換器756に提供される。
【0086】
アナログ−デジタル変換器756は、ダウンコンバージョンされたフィードバック信号712bをデジタルフィードバック信号712cに変換する。アナログ−デジタル変換器756は、コントローラ722に結合される。デジタルフィードバック信号712cは、コントローラ722に提供される。
【0087】
幾つかの構成では、フィードバック信号712(例えば、フィードバック信号712a、ダウンコンバージョンされたフィードバック信号712b及びデジタルフィードバック信号712c)は、4つの信号を備えることができる。例えば、フィードバック信号712は、微分(differential)同相成分(例えば、I+及びI−)及び微分直交成分(例えば、Q+及びQ−)を備えることができる。これらの構成では、これらの4つの信号を利用するためにダウンコンバータ754、アナログ−デジタル変換器756及びコントローラ722を実装することができる。
【0088】
コントローラ722は、アナログ−デジタル変換器756、電源716、前置歪み補償器706、コンディショナ748及びデジタル−アナログ変換器750に結合される。コントローラ722は、コンディショニングされた送信信号704c及びデジタルフィードバック信号712cに基づいて電源716及び前置歪み補償器706を制御する。特に、コントローラ722は、電力増幅器710が要求事項に従って増幅された送信信号708を生成するのを可能にする電圧の組及びプリディストーションから最小バイアス電圧718を決定する。例えば、コントローラ722は、上記の
図2−3と関係させて説明される方法200、300のうちの1つ以上により、電力増幅器710が増幅された送信信号708を生成するのを可能にするこの最小バイアス電圧718及びプリディストーションを決定することができる。
【0089】
コントローラ722は、電源716に電源制御信号720を提供する。電源制御信号720は、電源716に特定のバイアス電圧718を生成させることができる。例えば、電源制御信号720は、特定のバイアス電圧718に対応する又は特定のバイアス電圧718を示す1つ以上のパラメータを含むことができる。
【0090】
コントローラ722は、電圧の組からバイアス電圧718を生成することを電源716に行わせることができる。電圧の組は、1つ以上の電圧を含むことができる。例えば、電圧の組は、コントローラ722が電源716に生成させることができる有限の組の個別電圧を備えることができる。幾つかの場合は、電圧の組は、コントローラ722、電源716又は両方の分解能(resolution)によって制限することができる。例えば、電源制御信号720は、有限数のビット、インジケータ又はパラメータによって表すことができる。従って、コントローラ722は、有限数のステップ又は有限数の値に基づいてバイアス電圧718を示すことができる。従って、電力増幅器710が1つ以上の要求事項に従って増幅された送信信号708を生成するのを可能にする電圧の組からの最小バイアス電圧718は、それらの要求事項が依然として満たされている場合の電圧の組内の可能な限り最低の電圧であることができる。従って、電圧の組(存在する場合)内のこの最小バイアス電圧718の次に低い電圧は、電力増幅器710が要求事項に従って増幅された送信信号708を生成するのを可能にしない。
【0091】
コントローラ722は、前置歪み補償器706にプリディストーション制御信号724も提供する。プリディストーション制御信号724は、特定のプリディストーションを送信信号704aに適用することを前置歪み補償器706に行わせることができる。例えば、プリディストーション制御信号724は、特定のプリディストーションを示す1つ以上のパラメータを含むことができる。幾つかの構成では、プリディストーション制御信号724は、プリディストーションを定義するAMAM/AMPMルックアップテーブル(LUT)を示すことができる。さらに加えて又は代替で、プリディストーション制御信号724は、(例えば、多項関数、ボルテラモデル、区分関数、等のうちの1つ以上に基づいて)プリディストーションを関数的に定義する1つ以上のパラメータを含むことができる。前置歪み補償器706は、デジタルプリディストーション又はアナログプリディストーションを提供するために実装することができることが注目されるべきである。例えば、前置歪み補償器706は、幾つかの構成ではデジタル信号プロセッサ(DSP)とともに実装することができる。
【0092】
前置歪み補償器706は、コントローラ722、変調器746及びコンディショナ748に結合される。前置歪み補償器706は、変調された送信信号704aにプリディストーションを適用することができる。例えば、前置歪み補償器706は、プリディストーション制御信号724によって指定されたプリディストーションを適用する。変調された送信信号104aにプリディストーションを適用することは、電力増幅器710が1つ以上の要求事項を満たす増幅された送信信号708を依然として生成する一方でより低いバイアス電圧718で動作するのを可能にすることができる。1つ以上の要求事項の例は、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EMV)、出力電力(例えば、Pout)、受信帯域雑音(RxBN)、及び/又は利得に関する1つ以上の指定値を含む。
【0093】
図8は、電力消費量を低減させるためのシステム及び方法を実装することができる無線通信デバイス802の一構成を例示したブロック図である。無線通信デバイス802は、アプリケーションプロセッサ868を含むことができる。アプリケーションプロセッサ868は、概して、無線通信デバイス802で機能を実施するための命令を処理する(例えば、プログラムを実行する)。アプリケーションプロセッサ868は、音声コーダ/デコーダ(コーデック)866に結合することができる。
【0094】
音声コーデック866は、音声信号を符号化及び/又は復号するために使用される回路であることができる。音声コーデック866は、1つ以上のスピーカー858、イヤピース860、出力ジャック862及び/又は1つ以上のマイク864に結合することができる。スピーカー858は、電気信号又は電子信号を音響信号に変換する電子−音響トランスデューサを含むことができる。例えば、スピーカー858は、音楽を再生する、スピーカーでの会話を出力する、等のために使用することができる。イヤピース860は、音響信号(例えば、音声信号)を使用者に出力するために使用することができる他のスピーカー又は電子−音響トランスデューサであることができる。例えば、イヤピース860は、使用者のみがイヤピース860から出力された音響信号を信頼できる形で聞くことができるように設計することができる。出力ジャック862は、音声を出力するために無線通信デバイス802にその他のデバイス、例えば、ヘッドフォン、を結合するために使用することができる。スピーカー858、イヤピース860及び/又は出力ジャック862は、概して音声コーデック866から音声信号を出力するために使用することができる。1つ以上のマイク864は、音響信号(例えば、使用者の声)を、音声コーデック866に提供される電気信号又は電子信号に変換する音響−電気トランスデューサであることができる。
【0095】
アプリケーションプロセッサ868は、電力管理回路876に結合することもできる。電力管理回路876の一例は、電力管理集積回路(PMIC)であり、無線通信デバイス802の電力消費量を管理するために使用することができる。電力管理回路876は、バッテリ878に結合することができる。バッテリ878は、概して、無線通信デバイス802に電力を提供することができる。無線通信デバイス802内に含められており、機能するための電力を要求するコンポーネントのうちの1つ以上をバッテリ878及び/又は電力管理回路876に(例えば、直接及び/又は間接的に)結合できることが注目されるべきである。
【0096】
アプリケーションプロセッサ868は、入力を受信するために1つ以上の入力デバイス880に結合することができる。入力デバイス880の例は、赤外線センサ、画像センサ、加速度計、タッチセンサ、キーパッド、等を含む。入力デバイス880は、ユーザによる無線通信デバイス802との対話を可能にすることができる。アプリケーションプロセッサ868は、1つ以上の出力デバイス882に結合することもできる。出力デバイス882の例は、プリンタ、プロジェクタ、画面、触覚デバイス、等を含む。出力デバイス882は、無線通信デバイス802がユーザによって経験することができる出力を生成するのを可能にすることができる。
【0097】
アプリケーションプロセッサ868は、アプリケーションメモリ884に結合することができる。アプリケーションメモリ884は、電子情報を格納することが可能なあらゆる電子デバイスであることができる。アプリケーションメモリ884の例は、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、フラッシュメモリ、等を含む。アプリケーションメモリ884は、アプリケーションプロセッサ868のための格納場所を提供することができる。例えば、アプリケーションメモリ884は、アプリケーションプロセッサ868上で実行されるプログラムを機能させるためのデータ及び/又は命令を格納することができる。
【0098】
アプリケーションプロセッサ868は、ディスプレイコントローラ886に結合することができ、それは、ディスプレイ888に結合することができる。ディスプレイコントローラ886は、ディスプレイ888上で画像を生成するために使用されるハードウェアブロックであることができる。例えば、ディスプレイコントローラ886は、アプリケーションプロセッサ868からの命令及び/又はデータを翻訳し、ディスプレイ888上に提示することができる画像に変換することができる。ディスプレイ888の例は、液晶ディスプレイ(LCD)パネル、発光ダイオード(LED)パネル、陰極線管(CRT)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、等を含む。
【0099】
アプリケーションプロセッサ868は、ベースバンドプロセッサ870に結合することができる。ベースバンドプロセッサ870は、概して、通信信号を処理する。例えば、ベースバンドプロセッサ870は、受信された信号を復調及び/又は復号することができる。さらに加えて又は代替で、ベースバンドプロセッサ870は、送信の準備のために信号を符号化及び又は変調することができる。
【0100】
ベースバンドプロセッサ870は、コントローラ822と、前置歪み補償器806と、を含むことができる。コントローラ822は、上述されるコントローラ122、722のうちの1つ以上と同様であることができる。さらに加えて又は代替で、前置歪み補償器806は、上述される前置歪み補償器106、706のうちの1つ以上と同様であることができる。
【0101】
ベースバンドプロセッサ870は、ベースバンドメモリ890に結合することができる。ベースバンドメモリ890は、電子情報を格納することが可能ないずれかの電子デバイス、例えば、SDRAM、DDRAM、フラッシュメモリ、等、であることができる。ベースバンドプロセッサ870は、ベースバンドメモリ890から情報(例えば、命令及び/又はデータ)を読み取ること及び/又はベースバンドメモリ890に情報を書き込むことができる。さらに追加して又は代替で、ベースバンドプロセッサ870は、通信動作を行うためにベースバンドメモリ890に格納される命令及び/又はデータを使用することができる。
【0102】
ベースバンドプロセッサ870は、無線周波数(RF)トランシーバ872に結合することができる。RFトランシーバ872は、電力増幅器810及び1つ以上のアンテナ874に結合することができる。RFトランシーバ872は、無線周波数信号を送信及び/又は受信することができる。例えば、RFトランシーバ872は、電力増幅器810及び1つ以上のアンテナ874を用いてRF信号を送信することができる。RFトランシーバ872は、1つ以上のアンテナ874を用いてRF信号を受信することもできる。無線通信デバイス802の例は、携帯電話、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、オーディオプレーヤー、無線モデム、ゲームシステム、等を含む。
【0103】
幾つかの構成では、無線周波数トランシーバ872は、1つ以上のアップコンバータ及び/又はダウンコンバータを含むことができる。例えば、無線周波数トランシーバ872は、
図7と関係させて説明されるアップコンバータ752に類似するアップコンバータを含むことができる。さらなる追加で又は代替で、無線周波数トランシーバ872は、
図7と関係させて説明されるダウンコンバータ754に類似するダウンコンバータを含むことができる。
【0104】
幾つかの構成では、電力増幅器810は、上述される電力増幅器110、710のうちの1つ以上に類似することができる。電力増幅器810は、電源816に結合することができ、それは、バッテリ878及びベースバンドプロセッサ870に結合することができる。幾つかの構成では、電源816は、上述される電源116、716のうちの1つ以上に類似することができる。
【0105】
図9は、電子デバイス902で利用することができる様々なコンポーネントを例示する。例示されるコンポーネントは、同じ物理的構造物内又は別個のハウジング又は構造物内に配置することができる。ここにおいて説明される回路102及び電子デバイス702のうちの1つ以上を、
図9において説明される電子デバイス902に従って実装することができる。電子デバイス902は、プロセッサ998を含む。プロセッサ998は、汎用のシングル又はマルチチップマイクロプロセッサ(例えば、ARM)、専用マイクロプロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイ、等であることができる。プロセッサ998は、中央処理装置(CPU)と呼ばれることがある。
図9の電子デバイス902では単一のプロセッサ998のみが示されるが、代替構成では、プロセッサの組み合わせ(例えば、ARM及びDSP)を使用可能である。
【0106】
電子デバイス902は、プロセッサ998と電子的通信状態にあるメモリ992も含む。すなわち、プロセッサ998は、メモリ992から情報を読み取る及び/又はメモリ992に情報を書き込むことができる。メモリ992は、電子情報を格納することが可能な電子コンポーネントであることができる。メモリ992は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、RAM内のフラッシュメモリデバイス、プロセッサとともに含まれる搭載メモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、等であることができ、それらの組み合わせを含む。
【0107】
データ996a及び命令994aは、メモリ992内に格納することができる。命令994aは、1つ以上のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャ、等を含むことができる。命令994aは、単一のコンピュータによって読み取り可能な文又は数多くのコンピュータによって読み取り可能な文を含むことができる。命令994aは、上述される方法200、300のうちの1つ以上を実装するためにプロセッサ998によって実行可能であることができる。命令994aを実行することは、メモリ992に格納されるデータ996aの使用を含むことができる。
図9は、(命令994a及びデータ996aから来ることができる)プロセッサ998内にロード中の幾つかの命令994b及びデータ996bを示す。
【0108】
電子デバイス902は、その他の電子デバイスと通信するための1つ以上の通信インタフェース903を含むこともできる。通信インタフェース903は、有線通信技術、無線通信技術、又は両方に基づくことができる。異なるタイプの通信インタフェース903の例は、シリアルポート、パラレルポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)、イーサネットアダプタ、IEEE1394バスインタフェース、小型コンピュータシステムインタフェース(SCSI)バスインタフェース、赤外線(IR)通信ポート、Bluetooth無線通信アダプタ、等を含む。
【0109】
電子デバイス902は、1つ以上の入力デバイス905と、1つ以上の出力デバイス909、とも含むことができる。異なる種類の入力デバイス905の例は、キーボード、マウス、マイク、リモコン、ボタン、ジョイスティック、トラックボール、タッチパッド、ライトペン、等を含む。例えば、電子デバイス902は、音響信号を捕捉するための1つ以上のマイク907を含むことができる。一構成では、マイク907は、音響信号(例えば、声、話し声)を電気又は電子信号に変換するトランスデューサであることができる。異なる種類の出力デバイス909の例は、スピーカー、プリンタ、等を含む。例えば、電子デバイス902は、1つ以上のスピーカー911を含むことができる。一構成では、スピーカー911は、電気又は電子信号を音響信号に変換するトランスデューサであることができる。電子デバイス902に典型的に含めることができる1つの特定のタイプの出力デバイスは、表示装置913である。ここにおいて開示される構成とともに使用される表示装置913は、あらゆる適切な画像投影技術、例えば、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)、ガスプラズマ、エレクトロルミネセンス、等を利用することができる。メモリ992に格納されたデータを、表示装置913上に示されるテキスト、グラフィックス及び/又は動いている画像(適宜)に変換するためのディスプレイコントローラ915も提供することができる。
【0110】
電子デバイス902の様々なコンポーネントは、1つ以上のバスによってまとめて結合することができ、それらは、電力バスと、制御信号バスと、状態信号バスと、データバスと、等を含むことができる。簡略化を目的として、様々なバスは、
図9ではバスシステム901として例示される。
図9は、電子デバイス902の1つの可能な構成のみを例示することが注目されるべきである。様々なその他のアーキテクチャ及びコンポーネントを利用することができる。
【0111】
図10は、無線通信デバイス1002内に含めることができる幾つかのコンポーネントを例示する。ここにおいて説明される回路102及び電子デバイス702のうちの1つ以上を、
図10において説明される無線通信デバイス1002に従って実装することができる。
【0112】
無線通信デバイス1002は、プロセッサ1037を含む。プロセッサ1037は、汎用のシングル又はマルチチップマイクロプロセッサ(例えば、ARM)、専用マイクロプロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイ、等であることができる。プロセッサ1037は、中央処理装置(CPU)と呼ばれることがある。
図10の無線通信デバイス1002では単一のプロセッサ1037のみが示されるが、代替構成では、プロセッサの組み合わせ(例えば、ARM及びDSP)を使用可能である。
【0113】
無線通信デバイス1002は、プロセッサ1037と電子的通信状態にあるメモリ1017も含む(すなわち、プロセッサ1037は、メモリ1017から情報を読み取る及び/又はメモリ1017に情報を書き込むことができる)。メモリ1017は、電子情報を格納することが可能な電子コンポーネントであることができる。メモリ1017は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、RAM内のフラッシュメモリデバイス、プロセッサとともに含まれる搭載メモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、等であることができ、それらの組み合わせを含む。
【0114】
データ1019及び命令1021は、メモリ1017内に格納することができる。命令1021は、1つ以上のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャ、コード、等を含むことができる。命令1021は、単一のコンピュータによって読み取り可能な文又は数多くのコンピュータによって読み取り可能な文を含むことができる。命令1021は、上述される方法200、300のうちの1つ以上を実装するためにプロセッサ1037によって実行可能であることができる。命令1021を実行することは、メモリ1017に格納されるデータ1019の使用を含むことができる。
図10は、(命令1021及びデータ1019から来ることができる)プロセッサ1037内にロード中の幾つかの命令1021a及びデータ1019aを示す。
【0115】
無線通信デバイス1002は、無線通信デバイス1002と遠隔場所(例えば、他の電子デバイス、無線通信デバイス、等)との間での信号の送信及び受信を可能にするための送信機1033と受信機1035とを含むこともできる。送信機1033及び受信機1035は、総称してトランシーバ1031と呼ぶことができる。トランシーバ1031にはアンテナ1029を電気的に結合することができる。無線通信デバイス1002は、複数の送信機、複数の受信機、複数のトランシーバ及び/又は複数のアンテナを含むこともできる(示されていない)。
【0116】
幾つかの構成では、無線通信デバイス1002は、音響信号を捕捉するための1つ以上のマイク1023を含むことができる。一構成では、マイク1023は、音響信号(例えば、音声、話し声)を電気又は電子信号に変換するトランスデューサであることができる。さらに加えて又は代替で、無線通信デバイス1002は、1つ以上のスピーカー1025を含むことができる。一構成では、スピーカー1025は、電気又は電子信号を音響信号に変換するトランスデューサであることができる。
【0117】
無線通信デバイス1002の様々なコンポーネントは、1つ以上のバスによってまとめて結合することができ、それらは、電力バスと、制御信号バスと、状態信号バスと、データバスと、等を含むことができる。簡略化を目的として、様々なバスは、
図10ではバスシステム1027として例示される。
【0118】
上記の説明では、様々な用語と関係させて参照数字が時々使用されている。用語が参照数字と関係させて使用される場合は、1つ以上の図において示される特定の要素を指し示すことを意味する。用語が参照数字なしで使用される場合は、概して特定の図に限定させずに指し示すことを意味する。
【0119】
表現“決定すること”は、非常に様々な行動を包含し、従って、“決定すること”は、算出すること、計算すること、処理すること、導き出すこと、調査すること、検索すること(例えば、テーブル、データベース又は他のデータ構造において検索すること)、確認すること、等を含むことができる。さらに、“決定すること”は、受信すること(例えば情報を受信すること)、アクセスすること(例えばメモリ内のデータにアクセスすること)、等を含むことができる。さらに、“決定すること”は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立すること、等を含むことができる。
【0120】
“に基づく”という表現は、別の意味であることが明示されない限り、“のみに基づく”という意味ではない。換言すると、“に基づく”という表現は、“のみに基づく”及び“少なくとも〜に基づく”の両方を表す。
【0121】
ここにおいて説明される機能は、プロセッサによって読み取り可能な又はコンピュータによって読み取り可能な媒体上に1つ以上の命令として格納することができる。用語“コンピュータによって読み取り可能な媒体”は、コンピュータ又はプロセッサによってアクセスすることができるあらゆる利用可能な媒体を意味する。一例として、及び制限することなしに、該媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD−ROM又はその他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置又はその他の磁気記憶装置、又は、希望されるプログラムコードを命令又はデータ構造の形態で格納するために用いることができ及びコンピュータによってアクセス可能なあらゆるその他の媒体、を備えることができる。ここにおいて用いられるときのディスク(disk及びdisc)は、コンパクトディスク(CD)(disc)と、レーザディスク(disc)と、光ディスク(disc)と、デジタルバーサタイルディスク(DVD)(disc)と、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)と、Blu−ray(登録商標)ディスク(disc)と、を含み、ここで、diskは、通常は磁気的にデータを複製し、discは、レーザを用いて光学的にデータを複製する。コンピュータによって読み取り可能な媒体は、有形で非一時的であることができることが注目されるべきである。用語“コンピュータプログラム製品”は、コンピューティングデバイス又はプロセッサ及びそのコンピューティングデバイス又はプロセッサによって実行、処理又は計算することができるコード又は命令(例えば、“プログラム”)の組み合わせを意味する。ここで使用される場合において、用語“コード”は、コンピューティングデバイス又はプロセッサによって実行可能であるソフトウェア、命令、コード又はデータを意味することができる。
【0122】
ソフトウェア又は命令は、送信媒体を通じて送信することもできる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、より対線、デジタル加入者ライン(DSL)、又は無線技術、例えば、赤外線、無線、及びマイクロ波、を用いてウェブサイト、サーバ、又はその他の遠隔ソースから送信される場合は、該同軸ケーブル、光ファイバケーブル、より対線、DSL、又は無線技術、例えば赤外線、無線、及びマイクロ波、は、送信媒体の定義の中に含まれる。
【0123】
ここにおいて開示される方法は、説明される方法を達成させるための1つ以上のステップ又は行動を備える。方法のステップ及び/又は行動は、請求項の適用範囲を逸脱することなしに互換することができる。換言すると、説明されている方法を適切に運用するためにステップ又は行動の特定の順序が要求されないかぎり、特定のステップ及び/又は行動の順序及び/又は使用は、請求項の適用範囲を逸脱することなしに変更することができる。
【0124】
請求項は、上記の正確な構成及びコンポーネントに限定されないことが理解されるべきである。ここにおいて説明されるシステム、方法、及び装置の手配、動作及び詳細は、請求項の適用範囲を逸脱することなしに様々な修正、変更及び変形を行うことができる。
以下に本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
電力増幅器と、
前記電力増幅器に結合された前置歪み補償器と、
前記電力増幅器に結合された電源と、
前記電力増幅器、前記前置歪み補償器及び前記電源に結合されたコントローラと、を備え、
前記コントローラは、送信信号およびフィードバック信号を同時並行して捕捉し、及び、前記電力増幅器が要求事項に従って増幅された送信信号を生成するのを可能にする電圧の組及びプリディストーションから最小バイアス電圧を決定する、電力消費量を低減させるための回路。
[C2]
前記最小バイアス電圧を決定することは、
現在のバイアス電圧に対応する電力増幅器の特性を決定することと、
電圧の前記組内の次のバイアス電圧に対応する次のプリディストーションを決定することであって、前記次のバイアス電圧は、前記現在のバイアス電圧よりも低いことと、
前記次のバイアス電圧に対応する性能を推定することと、を備えるC1に記載の回路。
[C3]
前記コントローラは、前記次のプリディストーションを決定すること及び性能を推定することをさらに繰り返すC2に記載の回路。
[C4]
前記次の電圧に対応する性能を推定することは、前記次のバイアス電圧に対応する1つ以上の性能メトリックを推定することを備え、前記1つ以上の性能メトリックは、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EVM),受信帯域雑音(RxBN)、送信チェーン全体の利得及び送信チェーン全体の電力から成るグループの中の少なくとも1つを含むC2に記載の回路。
[C5]
前記コントローラは、
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にするかどうかをさらに決定し、
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にする場合は前記バイアス電圧を低下させ、及び
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にしない場合は少なくとも1つのパラメータを設定するC2に記載の回路。
[C6]
少なくとも1つのパラメータを設定することは、
前記現在のバイアス電圧を示すパラメータを電源制御信号で送信することと、
前記現在のバイアス電圧に対応するプリディストーションを示す1つ以上のパラメータをプリディストーション制御信号で送信することと、を備えるC5に記載の回路。
[C7]
前記コントローラは、
1つ以上の基準に基づいて再評価が必要であるかどうかをさらに決定し、及び
欠陥性能が生じたかどうかを決定するC2に記載の回路。
[C8]
前記コントローラは、欠陥性能が生じた場合に平均電力トラッキング(APT)に基づいて前記現在のバイアス電圧を初期電圧にさらに設定するC7に記載の回路。
[C9]
前記次のプリディストーションを決定することは、
前記次のバイアス電圧に対応する次の電力増幅器の特性を決定するために前記電力増幅器の特性をスケーリングすることと、
前記次の電力増幅器の特性を反転させることと、を備えるC2に記載の回路。
[C10]
前記要求事項は、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EVM),受信帯域雑音(RxBN)、送信チェーン全体の利得及び送信チェーン全体の電力から成るグループの中の少なくとも1つに関する指定値を備えるC1に記載の回路。
[C11]
前記コントローラは、スイッチ又はデュプレクサの前で前記電力増幅器の出力部から前記フィードバック信号を捕捉するC1に記載の回路。
[C12]
前記コントローラは、スイッチ又はデュプレクサの後で前記電力増幅器の出力部から前記フィードバック信号を捕捉するC1に記載の回路。
[C13]
送信信号およびフィードバック信号を同時並行して捕捉することと、
電力増幅器が要求事項に従って増幅された送信信号を生成するのを可能にする電圧の組及びプリディストーションから最小バイアス電圧を決定することと、を備える、回路によって電力消費量を低減させるための方法。
[C14]
前記最小バイアス電圧を決定することは、
現在のバイアス電圧に対応する電力増幅器の特性を決定することと、
電圧の前記組内の次のバイアス電圧に対応する次のプリディストーションを決定することであって、前記次のバイアス電圧は、前記現在のバイアス電圧よりも低いことと、
前記次のバイアス電圧に対応する性能を推定することと、を備えるC13に記載の方法。
[C15]
前記次のプリディストーションを決定すること及び性能を推定することを繰り返すことをさらに備えるC14に記載の方法。
[C16]
前記次の電圧に対応する性能を推定することは、前記次のバイアス電圧に対応する1つ以上の性能メトリックを推定することを備え、前記1つ以上の性能メトリックは、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EVM),受信帯域雑音(RxBN)、送信チェーン全体の利得及び送信チェーン全体の電力から成るグループの中の少なくとも1つを含むC14に記載の方法。
[C17]
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にするかどうかをさらに決定することと、
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にする場合は前記現在のバイアス電圧を低下させることと、
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にしない場合は少なくとも1つのパラメータを設定することと、をさらに備えるC14に記載の方法。
[C18]
少なくとも1つのパラメータを設定することは、
前記現在のバイアス電圧を示すパラメータを電源制御信号で送信することと、
前記現在のバイアス電圧に対応するプリディストーションを示す1つ以上のパラメータをプリディストーション制御信号で送信することと、を備えるC17に記載の方法。
[C19]
1つ以上の基準に基づいて再評価が必要であるかどうかを決定することと、
欠陥性能が生じたかどうかを決定することと、をさらに備えるC14に記載の方法。
[C20]
欠陥性能が生じた場合に平均電力トラッキング(APT)に基づいて前記現在のバイアス電圧を初期電圧に設定することをさらに備えるC19に記載の方法。
[C21]
前記次のプリディストーションを決定することは、
前記次のバイアス電圧に対応する次の電力増幅器の特性を決定するために前記電力増幅器の特性をスケーリングすることと、
前記次の電力増幅器の特性を反転させることと、を備えるC14に記載の方法。
[C22]
前記要求事項は、隣接チャネル漏洩比(ACLR)、隣接チャネル電力比(ACPR)、ピーク対平均比(PAR)、エラーベクトルマグニチュード(EVM),受信帯域雑音(RxBN)、送信チェーン全体の利得及び送信チェーン全体の電力から成るグループの中の少なくとも1つに関する指定値を備えるC13に記載の方法。
[C23]
前記フィードバック信号は、スイッチ又はデュプレクサの前で前記電力増幅器の出力部からを捕捉されるC13に記載の方法。
[C24]
前記フィードバック信号は、スイッチ又はデュプレクサの後で前記電力増幅器の出力部からを捕捉されるC13に記載の方法。
[C25]
命令を有する非一時的な有形のコンピュータによって読み取り可能な媒体であって、前記命令は、
送信信号及びフィードバック信号を同時並行して捕捉することを回路に行わせるためのコードと、
電力増幅器が要求事項に従って増幅された送信信号を生成するのを可能にする電圧の組及びプリディストーションから最小バイアス電圧を決定することを前記回路に行わせるためのコードと、を備える、命令を有する非一時的な有形のコンピュータによって読み取り可能な媒体、を備える、電力消費量を低減させるためのコンピュータプログラム製品。
[C26]
前記最小バイアス電圧を決定することを前記回路に行わせるための前記コードは、
現在のバイアス電圧に対応する電力増幅器の特性を決定することを前記回路に行わせるためのコードと、
電圧の前記組内の次のバイアス電圧に対応する次のプリディストーションを決定することを前記回路に行わせるためのコードであって、前記次のバイアス電圧は、前記現在のバイアス電圧よりも低いコードと、
前記次のバイアス電圧に対応する性能を推定することを前記回路に行わせるためのコードと、を備えるC25に記載のコンピュータプログラム製品。
[C27]
前記命令は、
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にするかどうかを決定することを前記回路に行わせるためのコードと、
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にする場合は前記現在のバイアス電圧を低下させることを前記回路に行わせるためのコードと、
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にしない場合は少なくとも1つのパラメータを設定することを前記回路に行わせるためのコードと、をさらに備えるC26に記載のコンピュータプログラム製品。
[C28]
前記命令は、
1つ以上の基準に基づいて再評価が必要であるかどうかを決定することを前記回路に行わせるためのコードと、
欠陥性能が生じたかどうかを決定することを前記回路に行わせるためのコードと、をさらに備えるC26に記載のコンピュータプログラム製品。
[C29]
前記次のプリディストーションを決定することを前記回路に行わせるための前記コードは、
前記次のバイアス電圧に対応する次の電力増幅器の特性を決定するために前記電力増幅器の特性をスケーリングすることを前記回路に行わせるためのコードと、
前記次の電力増幅器の特性を反転させることを前記回路に行わせるためのコードと、を備えるC26に記載のコンピュータプログラム製品。
[C30]
送信信号及びフィードバック信号を同時並行して捕捉するための手段と、
前記電力増幅器が要求事項に従って増幅された送信信号を生成するのを可能にする電圧の組及びプリディストーションから最小バイアス電圧を決定するための手段と、を備える、電力消費量を低減させるための装置。
[C31]
前記最小バイアス電圧を決定するための前記手段は、
現在のバイアス電圧に対応する電力増幅器の特性を決定するための手段と、
電圧の前記組内の次のバイアス電圧に対応する次のプリディストーションを決定するための手段であって、前記次のバイアス電圧は、前記現在のバイアス電圧よりも低い手段と、
前記次のバイアス電圧に対応する性能を推定するための手段と、を備えるC30に記載の装置。
[C32]
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にするかどうかを決定するための手段と、
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にする場合は前記現在のバイアス電圧を低下させるための手段と、
前記次のバイアス電圧及び前記次のプリディストーションが、前記電力増幅器が前記要求事項に従って前記増幅された送信信号を生成するのを可能にしない場合は少なくとも1つのパラメータを設定するための手段と、をさらに備えるC31に記載の装置。
[C33]
1つ以上の基準に基づいて再評価が必要であるかどうかをさらに決定するための手段と、
欠陥性能が生じたかどうかを決定するための手段と、をさらに備えるC31に記載の装置。
[C34]
前記次のプリディストーションを決定するための前記手段は、
前記次のバイアス電圧に対応する次の電力増幅器の特性を決定するために前記電力増幅器の特性をスケーリングするための手段と、
前記次の電力増幅器の特性を反転させるための手段と、を備えるC31に記載の装置。