【文献】
HTC Corporation,Performance enhancement in the RRC connection re-establishment procedure[online],3GPP TSG-RAN WG2♯66bis,3GPP,2009年 7月 3日,R2-093997,[検索日 2017.04.04],インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_66bis/Docs/R2-093997.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記接続要求メッセージは、RRCConnectionRequestメッセージであり、前記接続要求メッセージは、前記ユーザ端末からの前のランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャシグナリングの受信なしに受信される、請求項1に記載の方法。
前記接続要求メッセージは、RRCConnectionRequestメッセージであり、前記ユーザ端末からの前のランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャシグナリングの受信なしに、前記接続要求メッセージは、前記受信機モジュールにおいて受信される、請求項8に記載のターゲット基地局。
前記接続要求メッセージは、RRCConnectionRequestメッセージであり、前記接続要求メッセージは、前記ユーザ端末からの前のランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャシグナリングの受信なしに受信される、請求項14に記載のターゲット基地局。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示は、一般に、ワイヤレス通信システムおよび順方向ハンドオーバまたは無線リンク障害などの間のセル間接続を可能にするためのシステムおよび方法に関する。
【0024】
様々な実施形態では、本明細書で説明する技法および装置は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワーク、LTEネットワークなど、ワイヤレス通信ネットワーク、ならびに他の通信ネットワークのために使用され得る。本明細書で説明する「ネットワーク」および「システム」という用語は互換的に使用され得る。
【0025】
CDMAネットワークは、Universal Terrestrial Radio Access(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA(登録商標))、時分割同期CDMA(TD−SCDMA)、ならびにUTRA/UMTS−TDD1.28Mcps低チップレート(LCR)を含む。cdma2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。
【0026】
OFDMAネットワークは、Evolved UTRA(「E−UTRA」)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash−OFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。特に、Long Term Evolution(LTE)は、E−UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E−UTRA、GSM、UMTSおよびLTEは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)と称する団体から提供されている文書に記載されており、cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)と称する団体からの文書に記載されている。これらの様々な無線技術および規格は当技術分野で知られているか、または開発されている。たとえば、3rd Generation Partnership Project(3GPP)は、グローバルに適用可能な第3世代(3G)モバイルフォン仕様を定義することを目的とする電気通信協会のグループ間のコラボレーションである。3GPP Long Term Evolution(LTE)は、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)モバイルフォン規格を改善することを目的とした3GPPプロジェクトである。3GPPは、次世代のモバイルネットワーク、モバイルシステム、およびモバイルデバイスのための仕様を定義し得る。明快のために、本装置および本技法のいくつかの態様について以下ではLTE実装形態に関して説明し、以下の説明の大部分でLTE用語を使用するが、その説明は、LTE適用例に限定されるものではない。したがって、本明細書で説明する装置および方法は様々な他の通信システムおよび適用例に適用され得ることが当業者には明らかであろう。
【0027】
ワイヤレス通信システム中の論理チャネルは、制御チャネルとトラフィックチャネルとに分類され得る。論理制御チャネルは、システム制御情報をブロードキャストするためのダウンリンク(DL)チャネルであるブロードキャスト制御チャネル(BCCH)、ページング情報を転送するDLチャネルであるページング制御チャネル(PCCH)、ならびに1つまたは複数のMTCHのためのマルチメディアブロードキャストおよびマルチキャストサービス(MBMS)スケジューリングおよび制御情報を送信するために使用されるポイントツーマルチポイントDLチャネルであるマルチキャスト制御チャネル(MCCH)を含み得る。概して、無線リソース制御(RRC)接続を確立した後、このチャネルは、MBMSを受信するUEによって使用されるだけである。専用制御チャネル(DCCH)は、専用制御情報を送信するポイントツーポイント双方向チャネルであり、RRC接続を有するUEによって使用される。
【0028】
論理トラフィックチャネルは、ユーザ情報の転送のための、1つのUEに専用の、ポイントツーポイント双方向チャネルである専用トラフィックチャネル(DTCH)、およびトラフィックデータを送信するためのポイントツーマルチポイントDLチャネルのためのマルチキャストトラフィックチャネル(MTCH)を含み得る。
【0029】
トランスポートチャネルは、ダウンリンク(DL)トランスポートチャネルとアップリンク(UL)トランスポートチャネルとに分類され得る。DLトランスポートチャネルは、ブロードキャストチャネル(BCH)、ダウンリンク共有データチャネル(DL−SDCH)、およびページングチャネル(PCH)を含み得る。ULトランスポートチャネルは、ランダムアクセスチャネル(RACH)、要求チャネル(REQCH)、アップリンク共有データチャネル(UL−SDCH)、および複数のPHYチャネルを含み得る。PHYチャネルは、DLチャネルとULチャネルとのセットを含み得る。
【0030】
さらに、DL PHYチャネルは以下を含み得る。
【0031】
共通パイロットチャネル(CPICH)
同期チャネル(SCH)
共通制御チャネル(CCCH)
共有DL制御チャネル(SDCCH)
マルチキャスト制御チャネル(MCCH)
共有UL割当てチャネル(SUACH)
肯定応答チャネル(ACKCH)
DL物理共有データチャネル(DL−PSDCH)
UL電力制御チャネル(UPCCH)
ページングインジケータチャネル(PICH)
負荷インジケータチャネル(LICH)
UL PHYチャネルは以下を含み得る。
【0032】
物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)
チャネル品質インジケータチャネル(CQICH)
肯定応答チャネル(ACKCH)
アンテナサブセットインジケータチャネル(ASICH)
共有要求チャネル(SREQCH)
UL物理共有データチャネル(UL−PSDCH)
ブロードバンドパイロットチャネル(BPICH)
「例示的」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用する。「例示的」として本明細書で説明するいかなる態様および/または実施形態も、必ずしも他の態様および/または実施形態よりも好適または有利なものと解釈すべきではない。
【0033】
様々な態様および/または実施形態の説明のために、本明細書では以下の用語および略語が使用され得る。
【0034】
AM 確認型モード
AMD 確認型モードデータ
ARQ 自動再送要求
BCCH ブロードキャスト制御チャネル
BCH ブロードキャストチャネル
C− 制御−
CCCH 共通制御チャネル
CCH 制御チャネル
CCTrCH コード化複合トランスポートチャネル
CP サイクリックプレフィックス
CRC 巡回冗長検査
CTCH 共通トラフィックチャネル
DCCH 専用制御チャネル
DCH 専用チャネル
DL ダウンリンク
DSCH ダウンリンク共有チャネル
DTCH 専用トラフィックチャネル
FACH 順方向リンクアクセスチャネル
FDD 周波数分割複信
GERAN GSM無線アクセスネットワーク
L1 レイヤ1(物理レイヤ)
L2 レイヤ2(データリンクレイヤ)
L3 レイヤ3(ネットワークレイヤ)
LI 長さインジケータ
LSB 最下位ビット
MAC 媒体アクセス制御
MBMS マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス
MCCH MBMSポイントツーマルチポイント制御チャネル
MRW 移動受信ウィンドウ
MSB 最上位ビット
MSCH MBMSポイントツーマルチポイントスケジューリングチャネル
MTCH MBMSポイントツーマルチポイントトラフィックチャネル
PCCH ページング制御チャネル
PCH ページングチャネル
PDU プロトコルデータユニット
PHY 物理レイヤ
PhyCH 物理チャネル
RACH ランダムアクセスチャネル
RLC 無線リンク制御
RRC 無線リソース制御
SAP サービスアクセスポイント
SDU サービスデータユニット
SN シーケンス番号
SUFI スーパーフィールド
TCH トラフィックチャネル
TDD 時分割複信
TFI トランスポートフォーマットインジケータ
TM トランスペアレントモード
TMD トランスペアレントモードデータ
TTI 送信時間間隔
U− ユーザ−
UE ユーザ機器
UL アップリンク
UM 非確認応答モード
UMD 非確認応答モードデータ
UMTS Universal Mobile Telecommunications System
UTRA UMTS Terrestrial Radio Access
UTRAN UMTS Terrestrial Radio Access Network
MBSFN マルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(Multicast broadcast over a single frequency network)
MCE MBMS調整エンティティ(coordinating entity)
MCH マルチキャストチャネル(multicast channel)
DL−SCH ダウンリンク共有チャネル(downlink shared channel)
MSCH MBMS制御チャネル
PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel)
PDSCH 物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel)
MIMOシステムは、データ送信用の複数(N
T)個の送信アンテナと複数(N
R)個の受信アンテナとを採用する。N
T個の送信アンテナとN
R個の受信アンテナとによって形成されるMIMOチャネルは、空間チャネルと呼ばれることもあるN
S個の独立チャネルに分解され得る。線形受信機が使用される場合の最大空間多重化N
Sは、min(N
T,N
R)であり、N
S個の独立チャネルの各々は1つの次元に対応する。これは、スペクトル効率のN
Sの増加を与える。複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成された追加の次元数が利用された場合、MIMOシステムは改善されたパフォーマンス(たとえば、より高いスループットおよび/またはより大きい信頼性)を与えることができる。空間次元は、ランクに関して記述され得る。
【0035】
MIMOシステムは時分割複信(TDD)実装形態と、周波数分割複信(FDD)実装形態とをサポートする。TDDシステムでは、順方向および逆方向リンク送信が同一周波数領域を使用するので、相反定理により逆方向リンクチャネルからの順方向リンクチャネルの推定が可能である。これにより、複数のアンテナがアクセスポイントにおいて利用可能であるとき、アクセスポイントは順方向リンク上で送信ビームフォーミング利得を抽出することが可能になる。
【0036】
システム設計は、ビームフォーミングおよび他の機能を可能にするためにダウンリンクおよびアップリンクのための様々な時間周波数基準信号をサポートし得る。基準信号は、知られているデータに基づいて生成される信号であり、パイロット、プリアンブル、トレーニング信号、サウンディング信号などと呼ばれることもある。基準信号は、チャネル推定、コヒーレント復調、チャネル品質測定、信号強度測定など、様々な目的のために受信機によって使用され得る。複数のアンテナを使用するMIMOシステムは、概して、アンテナ間での基準信号の送信の調整を行うが、LTEシステムは、概して、複数の基地局またはeNBからの基準信号の送信の調整を行わない。
【0037】
3GPP仕様36.211は、セクション5.5において、PUSCHまたはPUCCHの送信に関連する復調、ならびにPUSCHまたはPUCCHの送信に関連しないサウンディングのための特定の基準信号を定義している。たとえば、表1は、ダウンリンクおよびアップリンク上で送信され得る、LTE実装形態のためのいくつかの基準信号を記載しており、各基準信号について短い説明を与えている。セル固有基準信号は、共通パイロット、ブロードバンドパイロットなどと呼ばれることもある。UE固有基準信号は、専用基準信号と呼ばれることもある。
【0039】
いくつかの実装形態では、システムは時分割複信(TDD)を利用し得る。TDDでは、ダウンリンクとアップリンクとは同じ周波数スペクトルまたはチャネルを共有し、ダウンリンク送信とアップリンク送信とは同じ周波数スペクトル上で送られる。したがって、ダウンリンクチャネル応答はアップリンクチャネル応答と相関し得る。相反定理により、アップリンクを介して送られた送信に基づいてダウンリンクチャネルを推定することが可能になり得る。これらのアップリンク送信は、(復調後に基準シンボルとして使用され得る)基準信号またはアップリンク制御チャネルであり得る。アップリンク送信は、複数のアンテナを介した空間選択チャネルの推定を可能にし得る。
【0040】
LTE実装形態では、ダウンリンク、すなわち、基地局、アクセスポイントまたはeノードB(eNB)から端末またはUEへのリンクのために直交周波数分割多重が使用される。OFDMの使用は、スペクトルの柔軟性についてのLTE要件を満たし、高いピークレートで極めて広いキャリアのためのコスト効率の高いソリューションを可能にし、十分に確立された技術であり、たとえば、OFDMは、IEEE802.11a/g、802.16、HIPERLAN−2、Digital Video Broadcasting(DVB)およびDigital Audio Broadcasting(DAB)などの規格において使用される。
【0041】
時間周波数物理リソースブロック(本明細書ではリソースブロック、または簡潔のために「RB」としても示される)は、OFDMシステムにおいて、トランスポートデータに割り当てられたトランスポートキャリア(たとえば、サブキャリア)または間隔のグループとして定義され得る。RBは、時間および周波数期間にわたって定義される。リソースブロックは、スロットにおける時間および周波数のインデックスによって定義され得る時間周波数リソース要素(本明細書ではリソース要素、または簡潔のために「RE」としても示される)を含む。LTE RBおよびREのさらなる詳細は、たとえば、3GPP仕様TS36.211に記載されている。
【0042】
UMTS LTEは、20MHzから1.4MHzまでのスケーラブルなキャリア帯域幅をサポートし得る。LTEでは、RBは、サブキャリア帯域幅が15kHzであるときは12個のサブキャリアとして定義され、またはサブキャリア帯域幅が7.5kHzであるときは24個のサブキャリアとして定義される。例示的な実装形態では、時間領域において、無線フレームが10ms長であるように定義され得、それぞれ1ミリ秒(ms)の10個のサブフレームを含む。あらゆるサブフレームは、各スロットが0.5msである2つのスロットからなる。この場合、周波数領域におけるサブキャリア間隔は15kHzである。(スロットごとに)これらのサブキャリアのうち12個を互いに加えると、RBが構成され、したがって、この実装形態では、1つのリソースブロックは180kHzのチャネル帯域幅を占有する。6つのリソースブロックは1.4MHzのチャネル帯域幅を占有し、100個のリソースブロックは20MHzのチャネル帯域幅に適合する。
【0043】
ダウンリンクには、一般に、上記で説明したようにいくつかの物理チャネルがある。特に、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)は制御情報を送るために使用され、物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)はACK/NACKを送るために使用され、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)は制御シンボルの数を指定するために使用され、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)はデータ送信のために使用され、物理マルチキャストチャネル(PMCH)は単一周波数ネットワークを使用したブロードキャスト送信のために使用され、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)はセル内の重要なシステム情報を送るために使用される。LTEにおいてPDSCH上でサポートされる変調フォーマットは、QPSKと、16QAMと、64QAMとを含む。様々な変調および符号化方式が、3GPP仕様において様々なチャネルについて定義される。
【0044】
アップリンクには、一般に、3つの物理チャネルがある。物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)は、初期アクセスおよびデータ送信のために使用される。UEがアップリンク同期していないとき、データは物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上で送られる。UEのためにアップリンク上で送信されるべきデータがない場合、制御情報が物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)上で送信される。アップリンクデータチャネル上でサポートされる変調フォーマットは、QPSKと、16QAMと、64QAMとを含む。
【0045】
仮想MIMO/空間分割多元接続(SDMA)が導入された場合、アップリンク方向のデータレートは、基地局におけるアンテナの数に応じて増加され得る。この技術を用いると、2つ以上のモバイルデバイスが同じリソースを再使用することができる。MIMO動作では、1人のユーザのデータスループットを向上させるためのシングルユーザMIMOと、セルスループットを向上させるためのマルチユーザMIMOとが区別される。
【0046】
3GPP LTEでは、移動局またはデバイスは、「端末」、「ユーザデバイス」または「ユーザ機器」(UE)と呼ばれることがある。基地局は、発展型ノードBまたはeNBと呼ばれることがある。半自律型基地局は、ホームeNBまたはHeNBと呼ばれることがある。したがって、HeNBはeNBの一例であり得る。HeNB、および/またはHeNBのカバレージエリアは、フェムトセル、HeNBセルまたは(アクセスが制限される)限定加入者グループ(CSG)セルと呼ばれることがある。
【0047】
本開示の様々な他の態様および特徴について以下でさらに説明する。本明細書の教示は多種多様な形態で実施され得、本明細書で開示されている特定の構造、機能、またはその両方は代表的なものにすぎないことは明らかであろう。本明細書の教示に基づいて、本明細書で開示される態様は他の態様とは独立に実装され得ること、およびこれらの態様のうちの2つ以上は様々な方法で組み合わせられ得ることを、当業者なら諒解されたい。たとえば、本明細書に記載の態様をいくつ使用しても、装置を実装し、または方法を実施し得る。さらに、本明細書に記載の態様のうちの1つまたは複数に加えて、あるいはそれら以外の他の構造、機能、または構造および機能を使用して、そのような装置を実装し得、またはそのような方法を実施し得る。さらに、態様は、請求項の少なくとも1つの要素を備え得る。
【0048】
図1に多元接続ワイヤレス通信システムの一実装形態の詳細を示し、多元接続ワイヤレス通信システムは、LTEシステムであり得、後でさらに説明する態様が実装され得る。基地局または発展型ノードB(eNB)100(アクセスポイントまたはAPとしても知られる)は、あるグループが104および106を含み、別のグループが108および110を含み、追加のグループが112および114を含む、複数のアンテナグループを含み得る。
図1では、アンテナグループごとに2つのアンテナのみが示されているが、アンテナグループごとにより多いまたはより少ないアンテナが利用され得る。基地局100のアンテナは、基地局に関連付けられたセルのカバレージエリアを画定し得る。
【0049】
ユーザ端末またはユーザ機器(UE)116(アクセス端末またはATとしても知られる)は、セルカバレージエリア内にあり得、アンテナ112および114と通信していることがあり、アンテナ112および114は、順方向リンク(ダウンリンクまたはDLとしても知られる)120上でUE116に情報を送信し、逆方向リンク(アップリンクまたはULとしても知られる)118上でUE116から情報を受信する。第2のUE122(および/または図示されていない追加の端末またはUE)はアンテナ106および108などの他のアンテナと通信していることがあり、アンテナ106および108は、順方向リンク126上でUE122に情報を送信し得、逆方向リンク124上でUE122から情報を受信し得る。アンテナ104(および/または図示されていない他のアンテナ)などの他のアンテナは、UE116、122、および/または他のUEもしくはワイヤレスネットワークノード(図示せず)の間で通信するために使用され得る。
【0050】
周波数分割複信(FDD)システムでは、通信リンク118、120、124および126は、通信のための異なる周波数を使用する。たとえば、順方向リンク120は、逆方向リンク118によって使用される周波数とは異なる周波数を使用し得る。時分割複信(TDD)システムでは、ダウンリンクとアップリンクとは同じスペクトルを共有し得る。
【0051】
アンテナの各グループ、および/またはアンテナが通信するように設計されたエリアは、しばしば、基地局のセクタと呼ばれ、セクタカバレージエリアに関連付けられ得、セクタカバレージエリアは基地局セルカバレージエリアのサブエリアであり得る。アンテナグループは、それぞれ、eNB100によってカバーされるセルエリアのセクタ中のUEに通信するように設計され得る。順方向リンク120および126を介した通信では、eNB100の送信アンテナは、異なるアクセス端末116および122に対して順方向リンクの信号対雑音比を改善するためにビームフォーミングを利用し得る。また、eNBは、それのカバレージエリア中にランダムに散乱されたUEに送信するためにビームフォーミングを使用し得、それにより、eNBがシングルアンテナを介してすべてのそれのUEに送信するよりも、近隣セル中のUEへの干渉が小さくなり得る。
【0052】
eNB100など、eNBは、UEとの通信に使用される固定局でもよく、アクセスポイント、ノードB、または何らかの他の等価な用語で呼ばれることもある。異種(heterogeneous)ネットワークなど、いくつかのシステム構成では、基地局またはeNBは、様々なタイプおよび/または電力レベルのうちの1つであり得る。たとえば、eNBは、マクロセル、フェムトセル、ピコセル、および/または他のタイプのセルに関連付けられ得る。eNBは、様々な電力レベルのいずれかを有するマクロセルeNBのタイプの1つなど、様々な異なる電力レベルのうちの1つであり得る。
【0053】
ユーザ端末またはUEは、アクセス端末、AT、ユーザ機器、ワイヤレス通信デバイス、端末、または何らかの他の等価な用語としても示され得る。ユーザ端末は、ワイヤレスハンドセット、コンピュータ、またはコンピュータとともに使用するワイヤレスモジュールもしくはデバイス、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータまたはデバイスの形態で、あるいは他の同様または等価なデバイスまたはシステムを介して実装され得る。
【0054】
次に
図2に注目すると、
図2は、LTEネットワークであり得るワイヤレス通信ネットワーク200の詳細を示している。ワイヤレスネットワーク200は、いくつかの基地局または進化型ノードB(eNB)ならびに他のネットワークエンティティを含み得る。eNBは、ユーザ端末またはUEと通信する基地局であり得、ノードB、アクセスポイント、APなどとも呼ばれることがある。各基地局またはeNBは、特定の地理的カバレージエリアならびに/あるいは時間および/または周波数多重化されたカバレージエリアに対して通信カバレージを与え得る。
【0055】
図2に示すように、例示的な通信ネットワーク200がセル202、204、および206を含み、それらのセルはそれぞれ、関連する基地局またはeNB242、244、および246をそれぞれ有する。セル202、204、および206は互いに隣接して示されているが、これらのセルおよび関連するeNBのカバレージエリアは、互いと重複し、および/または互いに連続し得る。たとえば、eNB242、244、および246などのeNBは、マクロセル、ピコセル、フェムトセルおよび/または他のタイプのセルに通信カバレージを与え得る。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし得、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーし得、1つまたは複数のマクロセルと重複し得、および/またはサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。同様に、フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーし得、マクロセルおよび/またはピコセルと重複し得、および/またはフェムトセルとの関連を有するUE、たとえば、自宅におけるユーザのためのUE、特殊サービスプランに加入しているユーザのためのUEのみに対して限定アクセスを可能にし得る。マクロセルのためのeNBは、マクロeNBまたはマクロ基地局またはマクロセルノードと呼ばれることがある。ピコセルのためのeNBは、ピコeNB、ピコ基地局またはピコセルノードと呼ばれることがある。フェムトセルのためのeNBは、フェムトeNB、ホームeNB、フェムト基地局またはフェムトセルノードと呼ばれることがある。
【0056】
バックホール/ネットワークコントローラ要素250は、eNBのセットに結合し、これらのeNBの協調および制御を行い得る。ネットワークコントローラ250は、単一のネットワークエンティティまたはネットワークエンティティの集合であり得る。ネットワークコントローラ250は、バックホール接続を介したeNB242、244、および246との、ならびに/あるいはコアネットワーク(CN)機能との通信を可能にし得る。また、eNB242、244、および246は、たとえば、
図4Aおよび
図4Bに示すように、たとえば、直接的にあるいはワイヤレスバックホールまたはワイヤラインバックホールを介して間接的に、互いに通信し得る。
【0057】
いくつかの実装形態では、ワイヤレスネットワーク200は、マクロ基地局またはeNBのみを含む同種(homogeneous)ネットワークであり得る。ワイヤレスネットワーク200はまた、異なるタイプのeNB、たとえば、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、リレーノード(RN)などを含む異種ネットワークまたはhetnetであり得る。これらの様々なタイプのeNBは、様々な送信パワーレベル、様々なカバレージエリア、およびワイヤレスネットワーク200中の干渉に対する様々な影響を有し得る。
【0058】
たとえば、マクロeNBは、高い送信パワーレベル(たとえば、20ワット)を有するが、ピコeNB、フェムトeNB、および中継器は、より低い送信パワーレベル(たとえば、1ワット)を有し得る。本明細書で説明する様々な技法および態様は、同種ネットワークと異種ネットワークとのための異なる実装形態において使用され得る。
【0059】
ネットワーク200は、1つまたは複数のユーザ端末またはUEを含み得る。たとえば、ネットワーク200は、UE230、232、234、236、238、および240(および/または図示されていない他のUE)を含み得る。様々なUEはワイヤレスネットワーク200全体にわたって分散され得、各UEは、固定、移動、またはその両方であり得る。UEは、端末、移動局、加入者ユニット、局などとも呼ばれることがある。たとえば、UEは、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、パッドまたはテーブルデバイスなどであり得る。前に説明したように、UEは、ダウンリンク(DL)およびアップリンク(UL)を介してeNBと通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)はeNBからUEへの通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)はUEからeNBへの通信リンクを指す。UEは、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、リレーノード、および/または他のタイプのeNBと通信することが可能であり得る。
図2において、両矢印の実線は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上の、UEと、そのUEをサービスするように指定されたeNBであるサービングeNBとの間の所望の送信を示す。
図2に示すUEなどのUEは、互いに干渉を生じ得、および/または様々な基地局またはeNBから干渉を受信し得る。代替または追加として、UEは、UEモビリティ、干渉、負荷などにより、ある基地局との接続から別の基地局に移動し得る。前記のように、基地局間の通信は、直接的に、および/またはバックホールネットワークと連携して行われ得る。たとえば、基地局間の通信は、順方向ハンドオーバ中、無線リンク障害の場合、またはセル過負荷、他のネットワークタイプへの移行などの他のイベント中など、新しい接続を確立することと連携して行われ得る。接続転送およびハンドオーバパフォーマンスを改善することに関係する様々な態様について、後で本明細書で説明する。
【0060】
次に
図3に注目すると、
図3は、後で本明細書で説明する態様および機能が実装され得る例示的なLTE通信システム300における、基地局310(すなわち、eNB、HeNBなど)およびユーザ端末350(すなわち、UE、端末、ATなど)の一実施形態のブロック図を示している。特に、基地局310およびUE350は、後で本明細書で説明し、
図6中に含める接続/ハンドオーバ関係プロシージャを実行するように構成され得る。eNB350およびUE310は、たとえば、
図1、
図2、
図4A、
図4B、
図5、および
図7に示す基地局およびユーザ端末に対応し得る。
【0061】
他の基地局およびUEからシグナリングを送信および受信するために、ならびに本明細書で説明する他の機能を行うために、他のセルおよび/またはネットワークの他の基地局(図示せず)との通信などの様々な機能が、基地局310に示すプロセッサおよびメモリにおいて(および/または図示されていない他の構成要素において)実行され得る。
【0062】
たとえば、UE350は、基地局にアクセスするために基地局310および/または他の基地局(図示されていない、非サービング基地局、または本明細書で前に説明したような他のネットワークタイプの基地局など)から信号を受信し、DL信号を受信し、チャネル特性を判断し、チャネル推定を実行し、受信データを復調し、空間情報を生成し、電力レベル情報および/または基地局310または他の基地局(図示せず)に関連する他の情報を判断するための1つまたは複数のモジュールを含み得る。
【0063】
一実施形態では、基地局310は、順方向ハンドオーバなどの動作を可能にするために、本明細書で説明する他の基地局と連携し得る。これは、プロセッサ314、330およびメモリ332など、基地局310の1つまたは複数の構成要素(または図示されていない他の構成要素)において行われ得る。基地局310は、送信モジュール322など、eNB310の1つまたは複数の構成要素(または図示されていない他の構成要素)を含む送信モジュールをも含み得る。基地局310は、被サービスUEのリダイレクション、関連するMMEまたは他のネットワークノードとの通信、リダイレクション情報、PSサスペンション情報、ハンドオーバ、およびコンテキスト情報、ならびに/あるいは本明細書で説明するような他の情報をシグナリングすることなどの機能を行うための、プロセッサ330、342、復調器モジュール340、およびメモリ332などの1つまたは複数の構成要素(または図示されていない他の構成要素)を含む干渉消去モジュールを含み得る。
【0064】
基地局310は、本明細書で説明する基地局機能を実行し、ならびに/あるいはUEまたは他の基地局、MMEなどの他のノードと通信するために使用され得る送信機および/または受信機モジュールを管理するための、プロセッサ330、314、およびメモリ332などの1つまたは複数の構成要素(または図示されていない他の構成要素)を含むプロセッサモジュールを含み得る。基地局310は、受信機機能を制御するための制御モジュールをも含み得る。基地局310は、モジュール390などを介した、バックホール接続、CN要素、ならびに他の基地局/eNBへの接続など、他のシステムとのネットワーキング、または
図1〜
図2、ならびに
図4Aおよび
図4Bに示すような他の構成要素とのネットワーキングを行うためのネットワーク接続モジュール390を含み得る。
【0065】
同様に、UE350は、受信機354など、UE350の1つまたは複数の構成要素(または図示されていない他の構成要素)を含む受信モジュールを含み得る。UE350は、後で本明細書で説明するようにユーザ端末に関連する処理機能を実行するための、プロセッサ360および370、ならびにメモリ372など、UE350の1つまたは複数の構成要素(または図示されていない他の構成要素)を含むプロセッサモジュールをも含み得る。これは、たとえば、新しい接続/ハンドオーバを開始すること、RLFなどの障害を宣言すること、アクセス手順を実行することなどを含み得る。
【0066】
一実施形態では、UE350において受信される1つまたは複数の信号は、DL信号を受信し、ならびに/またはDL信号からMIBおよびSIB情報などの情報を抽出するために処理される。追加の処理は、チャネル特性、電力情報、空間情報、ならびに/あるいは基地局310などのeNBおよび/またはノードB(図示せず)などの他の基地局に関連する他の情報を推定すること、リダイレクションコマンドを可能にすること、リダイレクションターゲットとフォールバックターゲットなどの代替ターゲットとを探索し、位置を特定すること、ならびに基地局またはそれらの異なるネットワークのノードBなどの、他のセルまたはネットワークおよび関連するノードと通信することを可能にすることを含み得る。
【0067】
メモリ332(および/または
図3に示されていない基地局310の他のメモリ)は、本明細書で説明し、特に
図7、
図8、
図9、
図10、および
図12〜
図14に関する態様および機能に関連付けられたプロセスを実装するための、プロセッサ314、320、330、および342(および/または図示されていない基地局310の他のプロセッサ)などの1つまたは複数のプロセッサ上での実行のためのコンピュータコードを記憶するために使用され得る。同様に、メモリ372(および/または図示されていないユーザ端末350の他のメモリ)は、本明細書で説明する態様および機能に関連付けられたプロセスを実装するための、プロセッサ338、360、および370などの1つまたは複数のプロセッサ上での実行のためのコンピュータコードを記憶するために使用され得る。メモリは、たとえば、コンテキスト情報、セルおよびユーザ端末識別情報、ならびにワイヤレスデバイスおよびシステム動作に関連付けられた他の情報などの情報を記憶するために使用され得る。
【0068】
動作中、基地局310において、いくつかのデータストリームのトラフィックデータがデータソース312から送信(TX)データプロセッサ314に供給され得、そこで、そのデータは、処理され、1つまたは複数のUE350に送信され得る。一態様では、各データストリームは処理され、基地局310の(送信機322
1〜322
Ntおよびアンテナ324
1〜324
Ntとして示されている)それぞれの送信機サブシステム上で送信される。TXデータプロセッサ314は、コード化データを与えるために、各データストリームのトラフィックデータを、そのデータストリーム用に選択された特定のコーディング方式に基づいて受信し、フォーマットし、コーディングし、インターリーブする。特に、基地局310は、特定の基準信号と基準信号パターンとを判断することと、選択されたパターンにおいて基準信号および/またはビームフォーミング情報を含む送信信号を与えることとを行うように構成され得る。
【0069】
各データストリームの符号化データは、OFDM技法を使用してパイロットデータで多重化され得る。パイロットデータは、典型的には、知られている方法で処理され、チャネル応答を推定するために受信機システムにおいて使用され得る知られているデータパターンである。たとえば、パイロットデータは基準信号を含み得る。パイロットデータは、
図3に示すようにTXデータプロセッサ314に供給され、コード化データで多重化され得る。次いで、各データストリームの多重化されたパイロットデータおよびコード化データは、変調シンボルを与えるために、そのデータストリーム用に選択された特定の変調方式(たとえば、BPSK、QSPK、M−PSK、M−QAMなど)に基づいて変調(すなわち、シンボルマッピング)され得、データおよびパイロットは、異なる変調方式を使用して変調され得る。各データストリームのデータレート、コーディング、および変調は、メモリ332、あるいはUE350の他のメモリまたは命令記憶媒体(図示せず)に記憶された命令に基づいてプロセッサ330によって実行される命令によって判断され得る。
【0070】
次いで、すべてのデータストリームの変調シンボルがTX MIMOプロセッサ320に供給され得、TX MIMOプロセッサ320はさらに(たとえば、OFDM実装形態用に)その変調シンボルを処理し得る。次いで、TX MIMOプロセッサ320はNt個の変調シンボルストリームをNt個の送信機(TMTR)322
1 〜322
Ntに供給し得る。様々なシンボルは、送信のために関連するRBにマッピングされ得る。
【0071】
TX MIMOプロセッサ320は、シンボルがそこから送信されている1つまたは複数のアンテナに対応するビームフォーミング重みをデータストリームのシンボルに適用し得る。これは、基準信号によってまたは基準信号とともに与えられたチャネル推定情報、および/あるいはUEなどのネットワークノードから与えられた空間情報などの情報を使用することによって行われ得る。たとえば、ビームB=transpose([b
1 b
2 ..b
Nt])は、各送信アンテナに対応する重みのセットから構成される。ビームに沿って送信することは、そのアンテナのためのビーム重みによってスケーリングされるすべてのアンテナに沿って変調シンボルxを送信することに対応し、すなわち、アンテナt上で送信信号はbt*xである。複数のビームが送信されるとき、1つのアンテナ上の送信信号は、異なるビームに対応する信号の和である。これは、数学的にB
1x
1+B
2x
2+B
Nsx
Nsとして表され得、ただし、Ns個のビームが送信され、x
iは、ビームB
iを使用して送られる変調シンボルである。様々な実装形態では、ビームはいくつかの方法で選択され得る。たとえば、ビームは、UEからのチャネルフィードバック、eNBにおいて利用可能なチャネル知識に基づいて、または隣接するマクロセルなどとともに干渉緩和を可能にするためにUEから与えられた情報に基づいて、選択され得る。
【0072】
各送信機サブシステム322
1〜322
Ntは、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理して、1つまたは複数のアナログ信号を与え、さらに、それらのアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介して送信するのに適した変調信号を与える。次いで、送信機322
1〜322
NtからのNt個の変調信号は、それぞれNt個のアンテナ324
1〜324
Ntから送信される。
【0073】
UE350では、送信された変調信号はNr個のアンテナ352
1〜352
Nrによって受信され、各アンテナ352から受信された信号は、それぞれの受信機(RCVR)354
1〜352
Nrに供給される。各受信機354は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、およびダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化して、サンプルを与え、さらにそれらのサンプルを処理して、対応する「受信」シンボルストリームを与える。
【0074】
次いで、RXデータプロセッサ360は、特定の受信機処理技法に基づいてNr個の受信機354
1〜352
NrからNr個の受信シンボルストリームを受信し、処理して、Ns個の「検出」シンボルストリームを与えて、Ns個の送信シンボルストリームの推定値を与える。次いで、RXデータプロセッサ360は、各検出シンボルストリームを復調し、デインターリーブし、復号して、データストリームに対するトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ360による処理は、一般に、基地局310においてTX MIMOプロセッサ320およびTXデータプロセッサ314によって実行される処理を補足するものである。
【0075】
プロセッサ370は、プリコーディング行列を周期的に判断し得る。次いで、プロセッサ370は、行列インデックス部分とランク値部分とを含み得る逆方向リンクメッセージを作成し得る。様々な態様では、逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を含み得る。次いで、逆方向リンクメッセージは、データソース336からいくつかのデータストリームのトラフィックデータをも受信し得るTXデータプロセッサ338によって処理され得、そのトラフィックデータは、次いで、変調器380によって変調され、送信機354
1〜354
Nrによって調整され、基地局310に戻され得る。基地局310に戻された情報は、基地局310からの干渉を緩和するためにビームフォーミングを行うための電力レベルおよび/または空間情報を含み得る。
【0076】
基地局310において、UE350からの変調信号は、アンテナ324によって受信され、受信機322によって調整され、復調器340によって復調され、RXデータプロセッサ342によって処理されて、UE350によって送信されたメッセージが抽出される。次いで、プロセッサ330は、ビームフォーミング重みを判断するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを判断し得、次いで、抽出されたメッセージを処理する。
【0077】
次に、
図4Aに注目すると、
図4Aは、ハンドオーバ中にあるいは他のセル間通信および/または協調のために使用され得るものなど、eNBと他のワイヤレスネットワーク要素との間の相互接続の1つの例示的なネットワーク実施形態400Aの詳細を示している。ネットワーク400Aは、マクロeNB402および/または複数の追加のeNBを含み得、複数の追加のeNBは、ピコセルeNB410(または、たとえば、図示されていない、他のマクロセルeNB、フェムトセルeNBなど)であり得る。ネットワーク400Aは、eNBゲートウェイ(または他のゲートウェイタイプ)434を含み得、eNBゲートウェイ434は、スケーラビリティの理由で、たとえば、HeNBゲートウェイであり得る。
【0078】
マクロeNB402およびゲートウェイ434は、それぞれ、モビリティ管理エンティティ(MME)442のプール440および/またはサービングゲートウェイ(SGW)446のプール444と通信し得る。eNBゲートウェイ434は、専用S1接続436のためのCプレーンおよびUプレーン中継器のように見え得る。S1接続436は、発展型パケットコア(EPC)とEvolved Universal Terrestrial Access Network(EUTRAN)との間の境界として指定された論理インターフェースであり得る。したがって、S1接続はコアネットワーク(CN)(図示せず)とのインターフェースを与え、コアネットワーク(CN)は他のネットワークにさらに結合され得る。
【0079】
eNBゲートウェイ434は、EPCから見てマクロeNB402として働き得る。コントロールプレーン(Cプレーン)インターフェースはS1−MMEであり得、UプレーンインターフェースはS1−Uであり得る。ハンドオーバまたは新しい接続確立などの間の情報の転送は、
図4Aに示すものなどeNB間の直接通信によって行われ得、ならびに/あるいは
図2に示すようなバックホールインターフェース250などを介して、バックホールネットワークと連携して行われ得る。
【0080】
eNBゲートウェイ434は、eNB410に対して単一のEPCノードとして働き得る。eNBゲートウェイ434は、eNB410のためのS1フレックス接続性を保証し得る。eNBゲートウェイ434は、単一のeNB410がn個のMME442と通信し得るように、1:n中継機能を与え得る。eNBゲートウェイ434は、S1セットアッププロシージャを介して動作させられたときにMME442のプール440に登録し得る。eNBゲートウェイ434は、eNB410とのS1インターフェース436のセットアップをサポートし得る。
【0081】
ネットワーク400Aは自己組織化ネットワーク(SON)サーバ438をも含み得る。SONサーバ438は、3GPP LTEネットワークの自動最適化を行い得る。SONサーバ438は、ネットワーク400Aにおける運用、管理および保守(OAM)機能を改善するための重要な推進要因であり得る。
【0082】
マクロeNB402とeNBゲートウェイ434との間にX2リンク420が存在し得る。X2リンク420は、共通のeNBゲートウェイ434に接続されたeNB410の各々の間にも存在し得る。X2リンク420は、SONサーバ438からの入力に基づいてセットアップされ得る。X2リンク420は、セル間干渉協調(ICIC)情報を搬送し得る。X2リンク420が確立され得ない場合、ICIC情報を搬送するためにS1リンク436が使用され得る。たとえば、接続確立および/またはハンドオーバの場合に、これらのリンクを使用して情報が交換され得る。
【0083】
マクロeNB402とeNB410との間で、本明細書でさらに説明するような様々な機能を管理するために、バックホールシグナリングが通信システム400Aにおいて使用され得る。たとえば、これらの接続は、本明細書で引き続きさらに説明するように、接続確立およびハンドオーバを可能にするために使用され得る。
【0084】
図4Bに、
図4Aに示した要素と同様の構成を含む、他のeNBおよびワイヤレスネットワーク要素とのeNB相互接続のネットワーク400Bの別の例示的な実施形態を示す。ただし、ネットワーク400Bでは、SONサーバが含まれず、eNB402などのマクロeNBが、ピコeNB410などの他のeNBと(および/または図示されていない他の基地局と)直接通信し得る。例示的なセル間接続性の例示のために
図4Aおよび
図4Bが示されているが、様々な実装形態では、基地局と他のネットワーク要素との間に接続性を与えるための他の構成もまた使用され得る。
【0085】
図2に関して前述したように、ユーザ端末またはUEは、たとえば、UEが移動しているとき、無線リンク障害(RLF)を宣言するとき、または場合によっては、異なるセルとの接続を確立することを望むときなどに、新しい基地局またはeNBとの接続を確立することを望み得る。そのような接続を実行する際に、様々なセル中の基地局は、UEに関連するコンテキスト情報などの情報を共有するために通信し得る。この情報は、
図4Aおよび
図4Bに示すような接続を介して共有され得、セル識別情報およびユーザ端末識別情報など、接続確立中にUEから提供された情報に基づき得る。
【0086】
次に
図5に着目すると、
図5は、順方向ハンドオーバ中に実行され得るものなど、接続プロセスが、ワイヤレス通信システム500におけるセル間で実施され得るワイヤレスネットワークの詳細を示している。図示のように、通信システム500は、セル510、セル520およびセル530として示される3つのセルを含む。各セルは、eNBなどの関連する基地局を含む。たとえば、基地局512はセル510に関連付けられ、セル510のカバレージエリア内のUEなどの1つまたは複数のユーザ端末にサービスし得る。同様に、セル520および530は、それぞれ関連付けられた基地局522および532を有し得る。システム500は3つのセル510、520および530を含むものとして示されているが、本開示の様々な態様に矛盾しない、異なる数のセル、セルカバレージエリア、基地局タイプ、ならびに他の構成要素を有する様々な他のシステム構成もまた使用され得ることに留意されたい。したがって、システム500は、限定ではなく説明の目的で特に例示された構成の3つのセルとともに示される。
【0087】
セル510、520、530、および/または他のセル(図示せず)のうちの1つまたは複数は、LTEネットワーク内のLTEセルであり得る。さらに、いくつかの構成では、UTRAN、GSM無線アクセスネットワーク(GERAN)などの他のセルおよび関連するセルタイプ(図示せず)がシステム500に含まれ得る。本明細書で後で説明するように、ハンドオーバおよび関連するプロシージャは、LTEシステムのコンテキストにおいて示されているが、場合によっては、ハンドオーバプロセスの一部として、他のワイヤレスネットワークタイプもまた含まれ得る。たとえば、LTEセルによって初めにサービスされた端末は、UTRANまたはGERANネットワークセルにハンドオーバされ得、その後、LTEセルまたは別のLTEセルとの通信を再確立しようと試み得る。本開示の様々な態様に矛盾しない他のネットワーク間ハンドオーバプロシージャもまた行われ得る。
【0088】
ユーザ機器(UE)であり得る、端末505などの1つまたは複数のユーザ端末は、ネットワーク500内のセルと通信し得る。たとえば、ユーザ端末またはUE505は、
図5に示すように、接続514などの接続を介して、セル510中の基地局512と初めに通信し得る。接続514は、基地局512と端末505との間のダウンリンク(DL)と、端末505と基地局512との間のアップリンク(UL)とを含み得る。セル510中で動作している間、UEは、S−TMSI、C−RNTI、および(接続セットアップ中にUEによって生成され得る)乱数などの関連するUE識別、ならびに/あるいは他のUE固有の識別情報を有し得る。UE識別は、S−TMSI/C−RNTIを与え得る、eNB512などの基地局によって与えられ得る。同様に、UEは、PCIなどのセル固有の識別を与えられ、それを記憶し得る。
【0089】
動作中、端末505は、セル510の基地局512によって初めにサービスされ得るが、セル520および/またはセル530などの別のセルならびにそれの関連する基地局またはeNBとの接続を確立することを望むことがある。たとえば、ある場合には、端末505は、
図5に示すように経路508などを介して、車両中で動作しているUE、あるいは場合によっては移動中のUEなどのモバイル端末であり得る。この場合、端末305は、第1のまたは現在のセル(たとえば、セル510)のカバレージエリアから出て、第2のまたはターゲットセル(たとえば、セル520)のカバレージエリア中に移動するときなどに、基地局の別の基地局にハンドオーバされ得る。これは、ハンドオーバプロシージャの一部として行われ得る。代替または追加として、新しい接続は、端末による無線障害の状態の判断および無線リンク障害(RLF)の宣言、セル負荷などの他のイベントに基づいて開始され得る。
【0090】
端末移動または移動性の場合、端末505は、初めにセル510の基地局512によってサービスされ得るが、セル520および530に向かって移動していることがある。たとえば、端末505は、初めに、経路508などを介して、セル520のカバレージエリア中に移動することがあり、セル520の基地局522との接続524を確立することを望むことがある。UE505と基地局512との間に確立された接続に基づいて、基地局512は、たとえば、データ無線ベアラ(DRB)セットアップ情報、ユーザサブスクリプション情報、および/またはUE505に関係する他の情報など、UE505に関連するコンテキスト情報を記憶し得る。UEコンテキスト情報は、ハンドオーバ中など、UEモビリティプロシージャ中に、別のセルの別の基地局に転送または移動され得る。
【0091】
さらに、UE505は、前に説明したように、セル510と基地局512とに関連する第1の識別情報を記憶し得る。たとえば、セル識別情報は、物理セル識別(PCI)であり得、UE識別は、割り振られたSAE一時的モバイル加入者識別(S−TMSI)、セル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)、および/または基地局512によって生成され得る乱数、ならびに/あるいは他のUE固有の識別情報であり得る。この第1の識別情報は、本明細書では説明のために、PCI1、ならびにS−TMS1またはC−RNTI1として示され得る。ただし、様々な実装形態では、(PCI情報、S−TMSI情報、および/またはC−RNTI情報の代わりに、または、それに加えて)他のセルおよびUE固有の識別情報もまた使用され得ることは明らかであろう。
【0092】
そのようなeNB間転送を実施するために、UE505は、3GPP TS23.401および3GPP TS36.331を含む3GPP仕様に定義されるような、基地局522と接続するプロセスを開始し得る。これは、
図4Aおよび
図4Bに示すようなセル間接続性を介して行われ得る、基地局512によって生成されたハンドオーバ要求に基づき得る。たとえば、基地局512は、たとえば、S1またはX2接続であり得るバックホール接続517を介して、ハンドオーバ要求をシグナリングし得る。ハンドオーバ関連情報は、類似するバックホール接続527を介して基地局522において受信され得る。例示的なハンドオーバタイミングのさらなる詳細については、
図6Aおよび
図6Bに関して以下で説明する。
【0093】
UE505が基地局522からRRCConnectionRestablishmentメッセージを受信する段階にUE505と基地局522との間の接続プロセスが進む場合、UEは、無線リソース制御(RRC)接続状態(RRC_Connected)になり、第2のセル識別情報(たとえば、第2のセルIDおよび新しいUE ID)を受信し、それを記憶し、ならびに前のまたは第1のセルおよびUE識別(たとえば、第1のセルによって割り当てられた第1のセルIDおよびUE識別情報)を削除する、または無視する。
【0094】
しかしながら、RLFが順方向ハンドオーバの完了の前に生じる(たとえば、UE505が、基地局522への接続/ハンドオーバを完了することができない)場合、UE505は、接続534を介して行われ得る、セル530中の基地局532などの第3の基地局およびセルに接続することを試み得、あるいはUE505は、セル再選択プロセスを実行することによって、セル510中の基地局512などの元のセルおよび/または別のセル(図示せず)に再接続することを試み得る。この場合、UE505は、次いで、接続534を介した基地局532などへの後続の接続/ハンドオーバを実行することを試みるために、基地局522に関連する情報(たとえば、msg2中で与えられた、基地局522に関連する第2のセルIDおよびUE識別)を使用する。
【0095】
しかしながら、第2のセルへのハンドオーバを完了できなかったことにより元のセル識別情報および関連するコンテキストが検索できないことがあるので、UE505と基地局532との間の後続の順方向ハンドオーバは、次いで失敗することがある。これにより、接続を再確立するためにRRC接続プロセス(たとえば、RRCConnectionメッセージの送信および後続のシグナリング)を実行する必要があり得るので、潜在的に著しいサービス衝撃が生じ得る。たとえば、ソースeNBにおいてバッファされたデータは、ターゲットeNBによって受信され得、ターゲットeNBは、関連するMMEおよびゲートウェイとのコンテキスト/接続を再確立する必要がなくなる。これにより、パフォーマンスがより良好になる、および/またはデータ損失が防止され得る。反対に、コンテキストが失われた場合、バッファされたデータは検索され得ず、新しい接続が確立されるときに再送されなければならないことがある。
【0096】
たとえば、基地局532は、バックホール接続537などを介して、基地局522からコンテキスト情報を受信することを試み得るが、接続が完了していないために、基地局522は、ソースeNB(たとえば、eNB512)からフェッチされたコンテキストを削除していることがあるので、コンテキスト情報を配信することができない。その上、いくつかの場合において、この障害プロセスは複数回生じることがあり得る(たとえば、複数無線リンク障害(RLF)が生じ得る)。UEはeNBとの接続セットアップを完了していないことがあるので、後続の接続試行は同様に、フェッチされたコンテキストを保持できなかったことにより失敗し得る。
【0097】
たとえば、
図6Aに、第1の(ソース)セルと第2の(ターゲット)セルとの間の認証されたUEのハンドオーバが適切に完了される、例示的なハンドオーバプロセス600Aの簡略化されたタイミング図を示す。この例では、
図5のUE505に対応し得るユーザ端末またはUE610は、段階611において接続され、たとえば、LTEマクロセル、フェムトセル、ピコセルなどであり得る第1の基地局または第1のセルのeNB630によってサービスされる。段階611において、UE610は、記憶された第1のまたはソースセルUE識別情報(UE ID)を有する。eNB630は基地局512と対応し得、
図5に示すようにセル510をサービスし得る。eNB630は、たとえば、UE610からの報告、セル負荷、モビリティ情報、ならびに/あるいは他の同様のまたは関連する情報に基づいて、ハンドオーバが適切であると判断し得る。たとえば、eNB650は基地局522と対応し得、
図5に示すようなサービングセル520であり得る。第2のセルは一般に、別のLTEセルであるが、いくつかの実装形態では、第2のセルは、たとえば、UTRAN、GERANまたは他のネットワークタイプなど、別の無線アクセス技術を使用するセルであり得る。
【0098】
段階612において、UE610は、障害状態を検出または判断し、RLFを宣言し、ならびに/あるいは場合によっては新しいセルと接続することを決定する。段階614において、UEは、ターゲットeNB650をハンドオーバするためにアクセスを開始し得る。これは、たとえば、LTE Msg1をeNB650に送ること、および第2のまたはターゲットUE IDを含めて、第2の識別情報を含むMsg2をeNB650から受信することを含み得る。UE610は、次いで、eNB650にRRCConnectionReestablishmentRequestメッセージ641を送り、その後、eNB650からRRCConnectionReestablishmentメッセージ643(たとえば、LTE msg4)を送信する。段階616において、ターゲットセルeNB650は、たとえば、
図4Aおよび
図4Bに示すような接続などを介して、ソースセルeNB630からUEコンテキスト情報をフェッチする。RRCConnectionReestablishmentメッセージ643の受信後、UE610は、RRC_Connected段階になり、eNB650によって割り当てられた第2の識別情報を有する。
【0099】
第2の識別情報は、たとえば、(本明細書では、説明のためにPCI2として示される)第2のセルに関連するPCIと、(本明細書では、説明のためにC−RNTI2として示される)第2のUE識別とを含み得る。したがって、段階618において、UEは、ターゲットeNB650に関連する第2の識別情報を有し、ハンドオーバプロセスは、次いで、RRCConnectionReestablishmentCompleteメッセージ645をUE610からターゲットeNB650に送ることによって続けられる。RRCConnectionReestablishmentCompleteメッセージ645の送信後、eNB650は、RRCConnectionReconfigurationメッセージ647を送り、その後、RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージ649がUE610から送られる。RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージ649を送った後、ハンドオーバは、段階680において正常に完了する。この時点で、eNB650は、検索されたコンテキストを使用してUE610へのデータ送信を再開する。このプロセスの様々な追加の態様および詳細について、たとえば、3GPP TS36.331を含む3GPP仕様においてさらに説明し例示する。
【0100】
反対に、
図6Bに、
図5に関して前に説明したような例示的なハンドオーバの失敗を示すタイミング
図600Bを示す。この例では、処理は、(たとえば、
図6Aに関して図示および説明されるように)段階618を通って進む。しかしながら、UEがRRC_Connected状態になった後、RRCConnectionReestablishmentメッセージ643の受信および/またはRRCConnectionReestablishmentCompleteメッセージ645の送信後に障害が生じることがある。この場合、UEは、障害状態を検出または判断し、段階620においてRLFを宣言し、次いで、段階622において別のセルを探索し、その別のセルに接続することをと試みる。たとえば、UEは、第1の(ソース)セルに戻り(
図6Bに概略的には示されていない)、あるいは別のRRCConnectionEstablishmentRequestメッセージ651を送ることなどによって第3のセルならびに関連する基地局またはeNB670に接続することを試み得る。
【0101】
3GPP仕様、たとえば、3GPP TS36.331、セクション5.3.7において現在定義されたように、UEは、後続のRRCConnectionReestablishmentプロシージャ中(RRC_Connectedの確立の後に)前のセル識別情報(たとえば、eNB650から与えられるような第2のセルからのPCI2およびC−RNTI2)を使用する。しかしながら、第1の(ソース)セルおよび関連するeNB630に関連する最初のまたは第1の識別情報(たとえば、S−TMSI1またはPCI1、C−RNTI1、ならびに最初の乱数など、第1のUE ID情報)を基地局670が有しないために、段階624において基地局670はUE610についてのUEコンテキストを検索することができないので、順方向ハンドオーバ/RLF回復プロセスは失敗することがある。
【0102】
この問題に対処し、ならびに他の潜在的な利点を提供するために、UE505などのユーザ端末が交替ハンドオーバプロシージャを実行して、セル間ハンドオーバ/接続確立を可能にし得る。特に、UEは、UEが接続された最も最近のセルに関するセル識別情報と、UE固有の識別情報(たとえば、
図6Aおよび6Bに関して上述したように、S−TMSI1またはPC1、ならびにC−RNTI1)とを含み得る第1の識別情報を維持し得る。次いで、順方向ハンドオーバまたはRLFイベント中などにUEが第2の基地局に接続しようとするとき、ハンドオーバプロシージャが完了され、第2の基地局が第1の基地局からUEコンテキスト情報を取得するまで、UEは第1の識別情報を保持し、それを使用し得る。ハンドオーバプロシージャの完了前にRLFが生じる場合、UEは、1つまたは複数の後続の接続試行を実行するために(第2の基地局または後続の接続試行において与えられる他の中間基地局から与えられる任意の新しい識別情報を使用するのではなく)第1の識別情報を使用し得る。このようにして、UEが接続することを試みる後続の基地局は、UEコンテキスト情報が検索され得る第1の基地局に関連する識別情報を受信する。
【0103】
この交替プロシージャの実施形態の一例について、
図7のタイミング
図700に関して説明する。この例では、ハンドオーバプロセスは、段階618(たとえば、PCI2およびC−RNTI2を含む、eNB650からの第2の識別情報の受信)を通して
図6Aに関して前に説明したように進み得る。ただし、段階720において、UE610はソースまたは第1のセル識別情報を保持する。この情報は、たとえば、S−TMSI1、C−RNTI1および最初の乱数など、第1のセルに関連するUE識別、ならびに/あるいは他のUE識別情報であり得る。第1の識別はまた、(たとえば、C−RNTI1またはS−TMSI1が使用されるときの)PCI1など、第1のセルおよびeNB630に関連するPCIを含み得る。次いで、段階722において接続に失敗した場合、UE610はRLFを検出し、宣言する。段階722におけるRLF検出および宣言は、RRCConnectionReestablishmentメッセージ643の送信後に行われるものとして示されているが、場合によっては、このメッセージの送信前に行われ得ることに留意されたい。この状態に対処するために使用され得る追加のプロシージャに関係する態様について、後で本明細書で説明する。第1の識別情報は、UE610によって保持され、別のセルとのデータ接続が確立されるまで(第2の識別情報を使用するのではなく)後続の接続試行のために使用され得る。
【0104】
たとえば、段階724に示されるように、UE610は別のセルに接続することを試み得る。このセルは、たとえば、第1のセルおよび関連するeNB630、第3のセルおよび関連するeNB650、あるいは別のセルであり得る。例示のために、
図7に、UE610から第3のセルの基地局eNB670へのRRCConnectionReestablishmentRequestメッセージ751の送信を示すが、前記のように、場合によっては、第1のセル、第2のセル、または別のセル(図示せず)との再接続もまた試みられ得る。特に、段階724において、UE610は、RRCConnectionReestablishmentRequestプロシージャを実行する際に、後に受信した識別(PCI2およびC−RNTI2など)ではなく、第1のセル識別(たとえば、S−TMSI1またはC−RNTI1、第1の乱数、ならびにPCI1)を再び使用する。eNB670は、次いで、RRCConnectionReestablishmentメッセージ753で応答し、段階772において、第1の識別情報を使用して、eNB630からUEコンテキスト情報を検索する。UE610は、RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージ755を送り、eNB6709は、RRCConnectionReconfigurationメッセージ757を送り、UE610は、それに対してRRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージ759で応答する。UEは、様々な方法でRRCConnectionReconfigurationメッセージ757の受信を確認し得る。たとえば、UEは、レイヤ2においてハイブリッド自動再送要求(HARQ)ACK/NACKを受信し得、UEは、ターゲットeNBから、または他の機構を介してダウンリンク許可を受信し得る。段階782において、UEコンテキストが記憶され、UE610へのデータ送信が再開される。
【0105】
しかしながら、場合によっては、図示のように、たとえば、段階792において複数無線リンク障害(RLF)が生じることがある(その場合、メッセージ755、757および/または759が送られ得ず、段階772および/または782が実行され得ない)。たとえば、第3のセルおよび関連するeNB670への接続に失敗した場合、UE610は、第4のセルおよび関連する基地局(図示せず)に接続することを試み得、あるいはセル1または2などの前のセルと再接続することを試み得る。この場合、プロセス段階720、722および/または724が反復され得、UEは、後続の接続試行のために第1の識別情報を使用する。これは、任意の回数の接続試行にわたって、ならびに/あるいはタイマー311などのUEタイマーの満了または成功した接続イベントなどの終了イベントが生じるまで連続的に反復され得る。第3の(または後続の)基地局への接続が成功したとき、UEは、新たに与えられたUE IDを(たとえば、第3の基地局670への接続が成功した場合には、第3のIDを)使用し得る。複数RLFの場合、さらなる通信のために、次の成功した接続に関連するUE IDが使用され得る。
【0106】
次に
図8に着目すると、ワイヤレス通信システムにおけるハンドオーバを可能にするための例示的なプロセス800の一実施形態の詳細を示している。段階810において、
図5のUE505および/または
図7のUE610と対応し得るUEなどのユーザ端末において、第1の識別情報を受信する。その情報は、ユーザ端末を第1のセルに関連付ける第1のユーザ端末またはUE識別情報、ならびに/あるいはユーザ端末のコンテキストが検索され得るセルを識別する第1のセル識別情報を含み得る。第1のセル識別情報は、
図5のセル510などの第1のセルに関連し、eNB512および/または
図7のeNB630などの対応する第1の基地局から与えられ得る。段階820において、ユーザ端末のメモリに第1の識別情報を記憶する。
【0107】
段階830において、第1のセルと第2のセルとの間の順方向ハンドオーバ、ユーザ端末と第2のセルの第2の基地局との間の順方向ハンドオーバなどの接続の確立を開始する。その接続は、順方向ハンドオーバ、無線リンク障害(RLF)、ならびに/あるいは、たとえば、
図5および/または
図7に関して説明したような何らかの他のイベントに基づいて開始され得る。次いで、ユーザ端末は、
図5の基地局522または
図7の基地局650などの第2の基地局から第2の識別情報を受信し、第2の基地局との接続を確立するプロセスを開始する。第2の識別情報は、たとえば、PCI2およびC−RNTI2、ならびに第2の乱数を含み得る。段階840において、たとえば、3GPP仕様で定義されているような、無線リソース制御(RRC)接続(RRC_Connected)状態を第2の基地局と確立する。これは、ユーザ端末におけるRRCConnectionReestablishmentメッセージの受信後であり得る。
【0108】
段階850において、RLFを宣言する。これは、RRCConnectionReconfigurationプロセスの完了より前などの、RRC_Connected状態の確立と、接続の確立の完了または第2の基地局へのハンドオーバの終了との間の時間またはプロセス段階における第2の基地局に関連し得る。
【0109】
段階860において、第3のセルの第3の基地局との接続を開始する。第3の基地局は、たとえば、
図5の基地局532および/または
図7の基地局670に対応し得る。第3の基地局接続は、第2の(または後でアクセスされる)基地局から受信した第2の識別情報を使用するのではなく、S−TMSI1、またはPCI1、および/またはC−RNTI1、および/または第1の乱数などの第1の識別情報を使用して実行され得る。
【0110】
ユーザ端末は、たとえば、LTEユーザ機器(UE)であり得る。第1の基地局、第2の基地局、および/または第3の基地局(ならびに/あるいは複数RLF状況にある後続の基地局)は、たとえば、LTE eNBであり得る。代替的に、第2の基地局は、GERANまたはUTRAN基地局などの非LTE基地局であり得、第1基地局および第3の基地局(ならびに/あるいは後続の基地局)はLTE基地局であり得る。第1のセル識別情報は物理セル識別(PCI)を含み得る。第1のユーザ端末識別情報はSAE一時的モバイル加入者識別(S−TMSI)を含み得る。第1のユーザ端末識別情報は、C−RNTIおよび第1の乱数を含み得る。
【0111】
第3の基地局は、第1の基地局および第2の基地局とは異なる基地局であり得る。代替的に、第3の基地局と第1の基地局とは同じ基地局であり得る。代替的に、第3の基地局と第2の基地局とは同じ基地局であり得る。
【0112】
たとえば、プロセス800は、第3の基地局とのRRC_Connected状態を確立することと、第3の基地局とのRRC_Connected状態の確立と第3の基地局への接続の確立の完了との間の第3の基地局に関連する第2のRLFを宣言することとをさらに含み得る。プロセス800は、第1の識別情報を使用して第4のセルの第4の基地局との接続を開始することをさらに含み得る。プロセス800は、ハンドオーバまたは他の再接続を完了するように、第1の識別情報を使用して前にアクセスされたかまたはアクセスを試みられたものと異なるセルおよび/または同じセルに関して、1回または複数回のさらなる回数反復され得。
【0113】
たとえば、プロセス800は、ユーザ端末において、第2のセルに関連する第2の識別を受信することと、段階860または(
図8に示されていない)後続の接続段階中など、後続の接続を実行するための試行中に第2の識別を無視することをさらに含み得る。たとえば、ユーザ端末は、PCI2およびC−RNTI2などの第2の識別情報を第2の基地局から受信し得るが、複数RLFの場合など、他の基地局との接続を確立することを試みるときにはこの情報を無視し得る。プロセス800は、段階860の後など、ハンドオーバが完了した後、第2のまたは後でアクセスされるセルに関連する新しい識別情報を記憶することをさらに含み得る。プロセス800は、ハンドオーバが完了した後、第1の識別情報をユーザ端末から削除することをさらに含み得る。第1の識別情報は、第3の(または後続の)基地局への順方向ハンドオーバおよび関連する接続の完了の後に削除され得る。
【0114】
別の態様では、ハンドオーバプロシージャは、
図9に関してさらに説明するように、第2のセルの第2の基地局におけるRRC_Connected状態の確立の後の接続障害中によりロバストにされ得る。
図9に、ハンドオーバ中のRLFの影響を緩和し得る交替ハンドオーバプロシージャに関連するタイミング
図900を示す。このシナリオでは、UEからのRRCConnectionReestablishmentRequestメッセージの送信とターゲット基地局との接続の完了との間にRLFが生じ得る。たとえば、
図6Aに関して前に説明したように処理が段階614に進み、UE610からのLTE Msg1 913の送信と、eNB650からのLTE Msg2 915の受信とが実行される。たとえば、Msg1を受信すると、段階918において、eNB650は、第2の識別(たとえば、C−RNTI2)を生成し、それをMsg2 915中でUE610に送る。段階950において、UE610は第2の識別を有し、RRCConnectionReestablishmentRequestメッセージ641(たとえば、LTE Msg3)をeNB650に送る。次いで、eNB650は、RRCConnectionReestablishmentメッセージ943(たとえば、LTE Msg 4)を生成し、それをUE610に送る。段階952において、UE610はメッセージ943を受信する。
【0115】
しかしながら、段階952において(すなわち、メッセージ641の送信およびメッセージ943の受信後に)、UE610においてRLFが生じることがあり、したがって、UE610は、接続を完了することが可能でないことがある。UE610は、次いで、セル再選択プロシージャを実行し、(たとえば、後続のMsg1、Msg2などのシグナリングを介して)段階954において第2のセルおよび関連するeNB650に再接続することを試みる。後続のMsg1を受信すると(図示せず)、eNB650は、段階956において、UE610への送信のために第3の識別(たとえば、C−RNTI2−2)を生成する。eNB650から後続のMsg2を受信すると(図示せず)、UE610は、第3の識別を有することになる。次いで、UE610は、別のRRCConnectionReestablishmentRequest955(たとえば、Msg3)を送り、次いで、eNB650は、それに対してRRCConnectionReestablishmentメッセージ957(たとえば、Msg4)で応答する。次いで、段階958において、UE610は第3の識別(C−RNT2−2)を用いてRRC_Connected状態になり、次いで、RRCConnectionReestablishmentCompleteメッセージ959をeNB650に送る。
【0116】
図9に示すように、段階952におけるRLFの宣言より前に、eNB650は、段階930において、UE610によって与えられた第1の識別情報に基づき得るUEコンテキスト情報を検索する。段階962において、eNB650は、識別(たとえば、C−RNT2、C−RNT2−2)をマージして、コンテキスト情報をマージされた識別に関連付け、マージされた識別は、C−RNT2―2に関連する値またはデータの形態で残る。たとえば、段階962において、eNB650は、C−RNT2−2を、UEによって与えられた元のコンテキスト情報(たとえば、C−RNT1、PCI1、またはS−TMSI1などのソース識別情報)から段階930において最初に検索されたコンテキストに関連付ける。
【0117】
図10に、
図9に示すようなeNB650などのターゲット基地局において通信システムにおいて順方向ハンドオーバを可能にするために使用され得るプロセス1000の一実施形態の詳細を示す。段階1005において、
図9に示すようなUE610などのUEは、ターゲット基地局650などのターゲット基地局との接続を確立することを試みる。LTE Msg1などの接続メッセージを生成し、送ることによって接続を開始する。ターゲット基地局は第2の識別情報を生成し、それをUEに送り(1010)、段階1007において、UEにおいてLTE Msg2中などで第2の識別情報を受信する。第2の識別情報は、本明細書で前に説明したようなC−RNTI2などのターゲット基地局において生成された情報であり得る。
【0118】
段階1015において、UEは、完全なUE識別情報を含み得る接続再確立要求メッセージを送る。段階1020において、ターゲット基地局は接続再確立メッセージを受信し、段階1030において、ターゲット基地局は、UEから第1の識別情報を受信する。第1の識別情報は、ソースまたは第1の基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含み得る。たとえば、第1の識別情報は、本明細書で前に説明したような第1の識別情報であり得る。段階1030は、接続再確立メッセージを受信する段階1020と一体化され得る。
【0119】
段階1040において、ターゲットまたは第2のセルで、第1の識別情報に基づいてソースまたは第1のセルからUEコンテキストを検索する。段階1050において、基地局は接続再確立メッセージを送り、その接続再確立メッセージは、段階1035においてUEにおいて受信される。
【0120】
接続の完了より前に、ユーザ端末は段階1045においてRLFを宣言し、その後、段階1055において基地局に再接続することを試みる。段階1060において、基地局は第3の識別情報を生成し、それをユーザ端末に送る。第3の識別情報は、たとえば、本明細書で前に説明したようなC−RNTI2−2などの別のC−RNTIであり得る。段階1065において、UEは第3の識別情報を受信し、それを記憶する。受信された第3の識別情報は、その後、以下で説明するように、接続を続けるためにUEおよび基地局によって使用され得る。
【0121】
段階1070において、基地局は、ユーザ端末から第1の識別情報を受信する。たとえば、ユーザ端末による前の接続試行の知識に基づいて、段階1080において、基地局は、UEコンテキスト情報を第3の識別情報に関連付ける。段階1090において、基地局とユーザ端末との間でデータ接続プロセスを続ける。段階1090において、基地局とユーザ端末との間でデータ接続プロセスを続け、UEは、新たに割り振られた識別で記憶された基地局/UE識別を更新する。
【0122】
第1の識別情報は、たとえば、第1の基地局に関連する物理セル識別(PCI)およびセル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)を含み得る。第1の識別情報はSAE一時的モバイル加入者識別(S−TMSI)を含み得る。第2の識別情報は、第2の基地局によって生成されたC−RNTI(たとえば、C−RNTI2)を含み得る。第3の識別情報は、(ユーザ端末が第2の基地局に戻り、再接続することを試みると仮定して)第2の基地局によって生成されたC−RNTI(たとえば、C−RNTI2−2)を含み得る。この方法は、RRCConnectionReestablishmentメッセージを送ることをさらに含み得、RLFは、RRCConnectionReestablishmentメッセージの受信の前に生じる。
【0123】
前に説明したように、
図6Aは、例示的な正常なハンドオーバプロシージャを示しており、UEコンテキストはソースセルからターゲットセルに転送される。
図11に、ターゲットセルがソースセルからUEコンテキスト情報を取得することができない、同様のハンドオーバプロシージャ1100のタイミング図を示す。詳細には、プロセスは、
図6Aに関して説明したように、UE610からeNB650へのRRCConnectionReestablishmentRequestメッセージ641の送信に進む。しかしながら、段階1124において、eNB650は、ソース基地局eNB630からUEコンテキスト情報を検索することができない。この場合、たとえば、3GPP TS36.331、セクション5.3.7を含む3GPP規格に従って、UEコンテキストの検索に失敗すると、eNB650は、RRCConnectionReestablishmentRejectメッセージ1143をUE610に送る。これは、接続遅延を生じ得、および/または場合によっては順方向ハンドオーバ性能を低下させ得る完全なRACHプロシージャを実行することを含めて、UEにおける新しい完全な接続プロセス1150の実行を必要とする。
【0124】
いくつかの態様によれば、
図12のタイミング
図1200に示すような実施形態に示される交替プロシージャは、コンテキストの検索に失敗した場合にハンドオーバ性能を改善するために実行され得る。
図12に示すように、処理は、
図6Aにおいて前に示したように、RRCConnectionReestablishmentRequestメッセージ641の送信に進む。段階1244において、eNB650は、eNB630からUE610のコンテキストを検索することを試みる。段階1246において、コンテキストの検索に失敗する。次いで、段階1248において、eNB650はコンテキスト検索失敗メッセージを生成する。このメッセージは、RRCConnectionReestablishmentRejectメッセージの代わりにUE610に与えられ得、新しい接続を開始することなしに接続プロセスを続けることをUEに通知するように構成され得る。たとえば、eNB650は、RRCConnectionReestablishmentContextFailメッセージ1251を送り得、RRCConnectionReestablishmentContextFailメッセージ1251は、UE610によって受信され得る。受信後、UEは、次いで段階1254において、RRCConnectionRequestメッセージ1261を送る(が、RACHプロシージャを実行しない)ことなどよって、接続確立プロセスを継続する。次いで、eNB650は、接続プロセスを続けるために、RRCConnectionSetupメッセージ1263を送る。
【0125】
図13に、
図12に示すようなeNB650などの基地局において実行され得るプロセス1300の一実施形態の詳細を示す。段階1310において、
図12に示すようなUE610などのユーザ端末から送られた第1の識別情報を基地局において受信する。第1の識別情報は、
図12のeNB630などの第1の基地局またはソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含み得る。段階1320において、ターゲット基地局によるユーザ端末コンテキスト情報の検索を開始する。段階1330において、コンテキスト検索に失敗する。ユーザ端末コンテキストの検索に失敗したこと応答して、基地局は、段階1340において、コンテキスト検索失敗メッセージを生成し、それを送る。コンテキスト検索失敗メッセージは、コンテキスト検索に失敗したユーザ端末を知らせる情報を含み得るが、接続処理は続けることができる。
【0126】
段階1350において、基地局において、ユーザ端末から後続のメッセージを受信する。これは接続要求メッセージであり得る。段階1360において、接続要求に応答して、接続セットアップメッセージまたは接続拒否/リリースメッセージを送る。接続セットアップメッセージはRRCConnectionSetupメッセージであり得る。接続要求メッセージは、RRCConnectionRequestメッセージであり得、ユーザ端末から与えられた前のランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャシグナリングの受信なしに、接続要求メッセージが受信され得る。
【0127】
図14に、
図12に示すようなUE610などのユーザ端末において実行され得るプロセス1400の一実施形態の詳細を示す。段階1410において、ユーザ端末から
図12の基地局650などのターゲット基地局に第1の識別情報を送る。第1の識別情報は、
図12のeNB630などのソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含み得る。段階1420において、ソース基地局からコンテキスト検索失敗メッセージを受信する。このメッセージは、ソース基地局からユーザ端末コンテキストを検索できなかったこと応答して、ソース基地局によって生成され得る。プロセスは、ターゲット基地局とのRACHプロシージャを実行することなしに、接続要求メッセージ1430をターゲット基地局に送ることをさらに含み得る。接続要求メッセージは、コンテキスト検索失敗メッセージの受信後に送られる。
【0128】
接続要求メッセージは、たとえば、ユーザ端末から送られたRRCConnectionRequestメッセージであり得る。プロセス1400は、ターゲット基地局から接続セットアップメッセージを受信することと、接続セットアップ完了メッセージを送ることとをさらに含み得る。セットアップ完了メッセージはRRCConnectionSetupCompleteメッセージであり得る。
【0129】
図15に、UE350および/またはUE610など、本明細書で前に説明したユーザ端末に対応し得るユーザ端末1500の一実施形態の詳細を示す。端末1500は、1つまたは複数のプロセッサ、ならびに入出力モジュール、バス、メモリ、プログラマブルデバイスなどの関連する構成要素を含み得る、1つまたは複数のプロセッサモジュール1510を含み得る。プロセッサモジュール1510は、本明細書で説明するユーザ端末/UE処理機能と、特に
図7、
図8、
図9、
図10、および
図14に関連する処理機能とを実装するように構成され得る。コンピュータ可読媒体を含む1つまたは複数のモジュール1520は、プロセッサモジュール1510に結合され得、様々な本明細書で説明する機能を実行するためにコンピュータ可読媒体に格納されたプロセッサ実行可能命令を含み得る。ユーザ端末識別、セル識別情報、および/または本明細書で説明する他のデータもしくは情報など、情報を記憶するように構成されたメモリなどの1つまたは複数のメモリモジュール1530は、本明細書で説明する機能を実行することを可能にするためにプロセッサモジュール1510に結合され得る。
【0130】
端末1500はまた、他のワイヤレスネットワークノードと通信するように構成された1つまたは複数の送信機モジュール1540を含み得る。これらの他のノードは、たとえば、eNB630、650および670などの基地局であり得る。送信機モジュール1540は、本明細書で説明する送信関連の処理機能の実行を可能にするために、プロセッサモジュール1510におよび/またはメモリもしくは他のモジュール(図示せず)に結合され得る。同様に、端末1500は、本明細書で説明する受信関連の処理機能の実行を可能にするために、特にeNB630、650および670などの基地局に関して、同様にプロセッサモジュール1510におよび/またはメモリもしくは他のモジュール(図示せず)に結合され得る1つまたは複数の受信機モジュール1550を含み得る。
【0131】
図16に、eNB310またはeNB630、650もしくは670など、本明細書で前に説明した基地局に対応し得る、基地局1600の一実施形態を示す。基地局1600は、1つまたは複数のプロセッサ、ならびに入出力モジュール、バス、メモリなどの関連する構成要素を含み得る、1つまたは複数のプロセッサモジュール1610を含み得る。プロセッサモジュール1610は、本明細書で説明する基地局/eNB処理機能と、特に
図7、
図9、
図10、
図12、および
図13に関連する処理機能とを実装するように構成され得る。コンピュータ可読媒体1620を含む1つまたは複数のモジュール1620が、プロセッサモジュール1510に結合され得、本明細書で説明する様々な機能を実行するためにコンピュータ可読媒体に格納されたプロセッサ実行可能命令を含み得る。ユーザ端末識別、セル識別情報、ユーザ端末コンテキスト、および/または本明細書で説明する他のデータもしくは情報など、情報を記憶するように構成されたメモリなどの1つまたは複数のメモリモジュール1630が、本明細書で説明する機能を実行することを可能にするためにプロセッサモジュール1610に結合され得る。
【0132】
基地局1600はまた、他のワイヤレスネットワークノードと通信するように構成された1つまたは複数の送信機モジュール1640を含み得る。これらの他のノードは、たとえば、UE310および610などのユーザ端末であり得る。これらはまた、eNB630、650および670などの他の基地局であり得る。送信機モジュール1640は、本明細書で説明する送信関連の処理機能の実行を可能にするために、プロセッサモジュール1610におよび/またはメモリもしくは他のモジュール(図示せず)に結合され得る。同様に、基地局1600は、本明細書で説明する受信関連の処理機能の実行を可能にするために、特にUE310および610などのユーザ端末、ならびにeNB630、650および670などの基地局に関して、同様にプロセッサモジュール1610におよび/またはメモリもしくは他のモジュール(図示せず)に結合され得る1つまたは複数の受信機モジュール1650を含み得る。基地局1610はまた、1つまたは複数のバックホールインターフェースモジュール1660を含み得る。モジュール1660は、
図3、
図4Aおよび
図4Bに関して示したようなバックホール接続を使用して通信するように構成され得る。インターフェースは、S1接続などのワイヤード接続を介し得、および/またはX2接続などのワイヤレス接続性を含み得る。特に、基地局1600はターゲット基地局であり得、インターフェースモジュール1660は、本明細書で前に説明したような基地局630などのソース基地局などの他の基地局からUEコンテキスト情報を検索するように構成され得る。
【0133】
いくつかの構成では、ワイヤレス通信のための装置は、本明細書で説明する様々な機能を実行するための手段を含む。一態様では、上述の手段は、
図3、
図7、
図15、および
図16に示すものなどの実施形態が常駐し、上述の手段によって具陳される機能を実行するように構成された、1つまたは複数のプロセッサおよび関連メモリであり得る。上述の手段は、たとえば、本明細書で説明するような接続およびハンドオーバ機能、ならびに他の機能を実行するための、
図1〜
図5、
図7、
図15、および
図16に示すようなUE、eNBおよび/または他のネットワークノードに常駐するモジュールまたは装置であり得る。別の態様では、上述の手段は、上述の手段によって具陳される機能を実行するように構成されたモジュールまたは装置であり得る。
【0134】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能、方法およびプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装した場合、機能は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして符号化され得る。コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含むことができる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0135】
開示するプロセスおよび方法中のステップまたは段階の特定の順序または階層は、例示的な手法の例であることを理解されたい。設計の選好に基づいて、プロセス中のステップの特定の順序または階層は本開示の範囲内のまま再構成され得ることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0136】
情報および信号は多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0137】
さらに、本明細書で開示する実施形態に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課せられた設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0138】
本明細書で開示する実施形態に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0139】
本明細書で開示する実施形態に関して説明する方法、プロセスまたはアルゴリズムのステップまたは段階は、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている他の形態の記憶媒体に存在してよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読むことができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐し得る。ASICはユーザ端末内に常駐し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐し得る。
【0140】
特許請求の範囲は、本明細書で示した態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲の言い回しに矛盾しない全範囲を与えられるべきであり、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」を意味するものではなく、「1つまたは複数の」を意味するものである。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は「1つまたは複数の」を指す。項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、個々のメンバーを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、ならびにa、bおよびcをカバーするものとする。
【0141】
開示した態様の前述の説明は、当業者が本開示を実施または使用できるようにするために提供されるものである。これらの態様への様々な修正は当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の態様に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で示した態様に限定されるものではなく、本明細書で開示する原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与えられるべきである。以下の特許請求の範囲およびそれらの等価物は本開示の範囲を定義するものとする。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
通信システムにおいて順方向ハンドオーバを可能にするための方法であって、
ユーザ端末において、第1のセルの第1の基地局から、前記第1のセルに関連する第1の識別情報を受信することと、
前記ユーザ端末と第2のセルの第2の基地局との間の順方向ハンドオーバを開始することと、
前記第2のセルに関連する第2の識別情報を受信することと、
前記第2の基地局との無線リソース制御(RRC)接続(RRC_Connected)状態を確立することと、
前記RRC接続状態の確立と前記第2の基地局への前記接続の確立の完了との間の無線リンク障害(RLF)を宣言することと、
前記第1の識別情報を使用して第3のセルの第3の基地局との接続を開始することとを備える、方法。
[C2]
前記第1の識別情報が、前記第1の基地局に関連する物理セル識別(PCI)およびセル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)と、前記ユーザ端末によって生成された乱数とを備える、C1に記載の方法。
[C3]
前記第1の識別情報がSAE一時的モバイル加入者識別(S−TMSI)を備える、C1に記載の方法。
[C4]
RLFを前記宣言することが、RRCConnectionReconfigurationプロシージャの完了の前に行われる、C1に記載の方法。
[C5]
前記第3の基地局が、前記第1の基地局および前記第2の基地局とは異なる基地局である、C1に記載の方法。
[C6]
前記第3の基地局と前記第1の基地局とが同じ基地局である、C1に記載の方法。
[C7]
前記第3の基地局との前記RRC_Connected状態を確立することと、
前記第3のセルに関連する第2の識別情報を受信することと、
前記第3の基地局とのRRC_Connected状態の確立と前記第3の基地局への前記接続の確立の完了との間の前記第3の基地局に関連する第2のRLFを宣言することと、
前記第1の識別情報を使用して第4のセルの第4の基地局との接続を開始することとをさらに備える、C1に記載の方法。
[C8]
前記第3の基地局とのRRC_Connected状態を前記確立することの間、前記第2の識別情報を無視することをさらに備える、C7に記載の方法。
[C9]
ユーザ端末において、第1のセルの第1の基地局から、前記第1のセルに関連する第1の識別情報を受信することと、
前記ユーザ端末と第2のセルの第2の基地局との間の順方向ハンドオーバを開始することと、
前記第2のセルに関連する第2の識別情報を受信することと、
前記第2の基地局との無線リソース制御(RRC)接続(RRC_Connected)状態を確立することと、
前記RRC接続状態の確立と前記第2の基地局への前記接続の確立の完了との間の無線リンク障害(RLF)を宣言することと、
前記第1の識別情報を使用して第3のセルの第3の基地局との接続を開始することとを行うための、プロセッサによって実行可能なコードを含むコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品。
[C10]
第1のセルの第1の基地局から、前記第1のセルに関連する第1の識別情報を受信するように構成された受信機モジュールと、
第2のセルの第2の基地局との順方向ハンドオーバを開始するように構成された送信機モジュールと、
前記受信機モジュールとともに、前記RRC接続状態の確立と前記第2の基地局への前記接続の確立の完了との間の無線リンク障害(RLF)を宣言するように構成されたプロセッサモジュールとを備え、
前記送信機モジュールが、RLFの前記宣言後に、前記第1の識別情報と第1のユーザ端末情報とを使用して第3のセルの第3の基地局との接続を開始するようにさらに構成された、通信デバイス。
[C11]
前記第1の識別情報が、前記第1の基地局に関連する物理セル識別(PCI)およびセル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)と、前記ユーザ端末によって生成された乱数とを備える、C10に記載の通信デバイス。
[C12]
前記第1の識別情報が、SAE一時的モバイル加入者識別(S−TMSI)を備える、C10に記載の通信デバイス。
[C13]
RLFを前記宣言することが、RRCConnectionReconfigurationプロシージャの完了の前に行われる、C10に記載の通信デバイス。
[C14]
ユーザ端末において、第1のセルの第1の基地局から、前記第1のセルに関連する第1の識別情報を受信するための手段と、
前記ユーザ端末と第2のセルの第2の基地局との間の順方向ハンドオーバを開始するための手段と、
前記第2のセルに関連する第2の識別情報を受信するための手段と、
前記第2の基地局との無線リソース制御(RRC)接続(RRC_Connected)状態を確立するための手段と、
前記RRC接続状態の確立と前記第2の基地局への前記接続の確立の完了との間の無線リンク障害(RLF)を宣言するための手段と、
前記第1の識別情報を使用して第3のセルの第3の基地局との接続を開始するための手段とを備える、通信デバイス。
[C15]
通信システムにおいて順方向ハンドオーバを可能にするための方法であって、
ターゲット基地局において、ユーザ端末から、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を受信することと、
前記ユーザ端末に第2の識別情報を送ることと、
前記ユーザ端末から新しい再確立要求を受信することと、
前記ユーザ端末に第3の識別情報を送ることと、
前記ユーザコンテキスト情報を前記第3の識別情報に関連付けることとを備える、方法。
[C16]
前記第1の識別情報が、前記第1の基地局に関連する物理セル識別(PCI)およびセル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)と、前記ユーザ端末によって生成された乱数とを備える、C15に記載の方法。
[C17]
前記第1の識別情報がSAE一時的モバイル加入者識別(S−TMSI)を備える、C15に記載の方法。
[C18]
前記第2の識別情報が、前記第2の基地局によって生成された第1のC−RNTIを備える、C15に記載の方法。
[C19]
前記第3の識別情報が、前記第2の基地局によって生成された第2のC−RNTIを備える、C18に記載の方法。
[C20]
前記ソース基地局から前記ユーザ端末コンテキスト情報を検索することをさらに備える、C15に記載の方法。
[C21]
RRCConnectionReestablishmentメッセージを送ることをさらに備え、前記RRCConnectionReestablishmentメッセージの受信の前にRLFが生じる、C15に記載の方法。
[C22]
ターゲット基地局において、ユーザ端末から、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を受信することと、
前記ユーザ端末に第2の識別情報を送ることと、
前記ユーザ端末におけるRLFの宣言後に、前記ユーザ端末から前記第1の識別情報を受信することと、
前記ユーザ端末に第3の識別情報を送ることと、
前記ユーザコンテキスト情報を前記第3の識別情報に関連付けることとを行うための、プロセッサによって実行可能なコードを含むコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品。
[C23]
ユーザ端末から、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を受信するように構成された受信機モジュールと、
前記ユーザ端末に第2の識別情報を送るように構成された送信機モジュールであって、前記受信機モジュールが、前記ユーザ端末におけるRLFの宣言後に、前記ユーザ端末から前記第2の識別情報を受信するようにさらに構成され、前記送信機モジュールが、前記ユーザ端末に第3の識別情報を送るようにさらに構成された、送信機モジュールと、
前記ユーザコンテキスト情報を前記第3の識別情報に関連付けるように構成されたプロセッサモジュールと
を備える、通信デバイス。
[C24]
前記第1の識別情報が、前記第1の基地局に関連する物理セル識別(PCI)およびセル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)と、前記ユーザ端末によって生成された乱数とを備える、C23に記載の通信デバイス。
[C25]
前記第1の識別情報が、SAE一時的モバイル加入者識別(S−TMSI)を備える、C23に記載の通信デバイス。
[C26]
前記第2の識別情報が、前記第2の基地局によって生成された第1のC−RNTIを備える、C23に記載の通信デバイス。
[C27]
前記第3の識別情報が、前記第2の基地局によって生成された第2のC−RNTIを備える、C26に記載の通信デバイス。
[C28]
前記ソース基地局から前記ユーザ端末コンテキスト情報を検索するように構成されたバックホールインターフェースモジュールをさらに備える、C24に記載の通信デバイス。
[C29]
前記送信機モジュールが、RRCConnectionReestablishmentメッセージを送るようにさらに構成され、前記RLFが、前記RRCConnectionReestablishmentメッセージの受信の前に生じる、C23に記載の通信デバイス。
[C30]
ターゲット基地局において、ユーザ端末から、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を受信するための手段と、
前記ユーザ端末に第2の識別情報を送るための手段と、
前記ユーザ端末におけるRLFの宣言後に、前記ユーザ端末から前記第1の識別情報を受信するための手段と、
前記ユーザ端末に第3の識別情報を送るための手段と、
前記ユーザコンテキスト情報を前記第3の識別情報に関連付けるための手段と
を備える、通信デバイス。
[C31]
通信システムにおいて順方向ハンドオーバを可能にするための方法であって、
ターゲット基地局において、ユーザ端末から、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を受信することと、
前記ソース基地局からの前記ユーザコンテキストの検索を開始することと、
前記ユーザコンテキストの検索に失敗したことに応答して、前記ユーザ端末にコンテキスト検索失敗メッセージを送ることと、
前記ユーザ端末から接続要求メッセージを受信することと
を備える、方法。
[C32]
前記接続要求メッセージの受信後に、前記ユーザ端末に接続セットアップメッセージを送ることをさらに備える、C31に記載の方法。
[C33]
前記接続セットアップメッセージがRRCConnectionSetupメッセージである、C32に記載の方法。
[C34]
前記接続要求メッセージがRRCConnectionRequestメッセージであり、前記ユーザ端末からの前のランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャシグナリングの受信なしに、前記接続要求メッセージが受信される、C31に記載の方法。
[C35]
ターゲット基地局において、ユーザ端末から、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を受信することと、
前記ソース基地局からの前記ユーザコンテキストの検索を開始することと、
前記ユーザコンテキストの検索に失敗したことに応答して、前記ユーザ端末にコンテキスト検索失敗メッセージを送ることと、
前記ユーザ端末から接続要求メッセージを受信することと
を行うための、プロセッサによって実行可能なコードを含むコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品。
[C36]
ターゲット基地局において、ユーザ端末から、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を受信するように構成された受信機モジュールと、
前記ソース基地局からの前記ユーザコンテキストの検索を開始するように構成されたプロセッサモジュールと、
前記ユーザコンテキストの検索に失敗したことに応答して、前記ユーザ端末にコンテキスト検索失敗メッセージを送るように構成された送信機モジュールであって、前記受信機モジュールが、前記ユーザ端末から接続要求メッセージを受信するようにさらに構成される、送信機モジュールと
を備える、通信デバイス。
[C37]
前記送信機モジュールが、前記接続要求メッセージの受信後に、前記ユーザ端末に接続セットアップメッセージを送るようにさらに構成された、C36に記載の通信デバイス。
[C38]
前記接続セットアップメッセージが、RRCConnectionSetupメッセージである、C36に記載の通信デバイス。
[C39]
前記接続要求メッセージがRCConnectionRequestメッセージであり、前記ユーザ端末からの前のランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャシグナリングの受信なしに、前記接続要求メッセージが前記受信機モジュールにおいて受信される、C36に記載の通信デバイス。
[C40]
ターゲット基地局において、ユーザ端末から、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を受信するための手段と、
前記ソース基地局からのユーザコンテキストの検索を開始するための手段と、
前記ユーザコンテキストの検索に失敗したことに応答して、前記ユーザ端末にコンテキスト検索失敗メッセージを送るための手段と、
前記ユーザ端末から接続要求メッセージを受信するための手段と
を備える、通信デバイス。
[C41]
通信システムにおいて順方向ハンドオーバを可能にするための方法であって、
ユーザ端末からターゲット基地局に、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を送ることと、
前記ターゲット基地局からコンテキスト検索失敗メッセージを受信することと、
前記コンテキスト検索失敗メッセージの受信後に、前記ターゲット基地局とのRACHプロシージャを実行することなしに、前記ターゲット基地局に接続要求メッセージを送ることとを備える、方法。
[C42]
前記接続要求メッセージがRRCConnectionRequestメッセージである、C41に記載の方法。
[C43]
前記ターゲット基地局から接続セットアップメッセージを受信することをさらに備える、C41に記載の方法。
[C44]
ユーザ端末からターゲット基地局に、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を送ることと、
前記ターゲット基地局からコンテキスト検索失敗メッセージを受信することと、
前記コンテキスト検索失敗メッセージの受信後に、前記ターゲット基地局とのRACHプロシージャを実行することなしに、前記ターゲット基地局に接続要求メッセージを送ることを行うための、プロセッサによって実行可能なコードを含むコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品。
[C45]
ユーザ端末からターゲット基地局に、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を送るように構成された送信機モジュールと、
前記ターゲット基地局からコンテキスト検索失敗メッセージを受信するように構成された受信機モジュールであって、前記送信機モジュールが、前記検索失敗メッセージの受信後に、前記ターゲット基地局とのRACHプロシージャを実行することなしに、前記ターゲット基地局に接続要求メッセージを送るようにさらに構成された、受信機モジュールとを備える、通信デバイス。
[C46]
ユーザ端末からターゲット基地局に、ソース基地局に記憶されたユーザコンテキスト情報の検索のための情報を含む第1の識別情報を送信するための手段と、
前記ターゲット基地局からコンテキスト検索失敗メッセージを受信するための手段と、
前記コンテキスト検索失敗メッセージの受信後に、前記ターゲット基地局とのRACHプロシージャを実行することなしに、前記ターゲット基地局に接続要求メッセージを送るための手段とを備える、通信デバイス。