【文献】
Qualcomm Incorporated,Techniques for D2D Discovery,3GPP TSG-RAN WG1#73,2013年 5月11日,R1-132503
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アンテナポートの個数が2以上である場合、前記第1装置は、前記ディスカバリ信号の受信時に、あらかじめ設定された個数のサブフレーム単位で同一のプリコーディングが用いられたと仮定する、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別に明示しない限り、選択的なものとして考慮されてもよい。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施されてもよく、また、一部の構成要素及び/又は特徴は結合されて本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に代えてもよい。
【0024】
本明細書では、本発明の実施例を、基地局と端末間におけるデータ送受信の関係を中心に説明する。ここで、基地局は、端末と直接に通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で、基地局により行われるとした特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)により行われてもよい。
【0025】
すなわち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)で構成されるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、又は基地局以外の他のネットワークノードにより行われるということは明らかである。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(AP:Access Point)などの用語に代えてもよい。中継機は、Relay Node(RN)、Relay Station(RS)などの用語に代えてもよい。また、「端末(Terminal)」は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)などの用語に代えてもよい。
【0026】
以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたもので、これらの特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱することなく他の形態に変更されてもよい。
【0027】
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置を省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示すこともできる。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
【0028】
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE−A(LTE−Advanced)システム、及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書でサポートすることができる。すなわち、本発明の実施例において本発明の技術的思想を明確にするために説明していない段階又は部分は、上記の標準文書でサーポートすることができる。なお、本文書で開示している全ての用語は、上記の標準文書によって説明することができる。
【0029】
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような種々の無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、下りリンクでOFDMAを採用し、上りリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展である。WiMAXは、IEEE 802.16e規格(WirelessMAN−OFDMA Reference System)及び進展したIEEE 802.16m規格(WirelessMAN−OFDMA Advanced system)によって説明することができる。明確性のために、以下では、3GPP LTE及びLTE−Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想はこれに制限されない。
【0030】
(LTA/LTA−Aリソース構造/チャネル)
図1を参照して無線フレームの構造について説明する。
【0031】
セルラーOFDM無線パケット通信システムにおいて、上り/下りリンク信号パケット送信はサブフレーム(subframe)単位に行われ、1サブフレームは、複数のOFDMシンボルを含む一定の時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1無線フレーム(radio frame)構造と、TDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2無線フレーム構造を支援する。
【0032】
図1(a)は、タイプ1無線フレームの構造を例示する図である。下りリンク無線フレームは10個のサブフレームで構成され、1個のサブフレームは時間領域(time domain)において2個のスロット(slot)で構成される。1個のサブフレームを送信するためにかかる時間をTTI(transmission time interval)という。例えば、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msであってよい。1スロットは時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。3GPP LTEシステムでは、下りリンクでOFDMAを用いているため、OFDMシンボルが1シンボル区間を表す。OFDMシンボルは、SC−FDMAシンボル又はシンボル区間と呼ぶこともできる。リソースブロック(RB)はリソース割当て単位であり、1スロットにおいて複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含むことができる。
【0033】
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって異なってもよい。CPには、拡張CP(extended CP)及び一般CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが一般CPによって構成された場合、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個であってよい。OFDMシンボルが拡張CPによって構成された場合、1 OFDMシンボルの長さが増加するため、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、一般CPの場合に比べて少ない。拡張CPの場合に、例えば、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であってもよい。端末が速い速度で移動する場合などのようにチャネル状態が不安定な場合は、シンボル間干渉をより減らすために、拡張CPを用いることができる。
【0034】
一般CPが用いられる場合、1スロットは7個のOFDMシンボルを含み、1サブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。このとき、各サブフレームにおける先頭2個又は3個のOFDMシンボルはPDCCH(physical downlink control channel)に割り当て、残りのOFDMシンボルはPDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てることができる。
【0035】
図1(b)は、タイプ2無線フレームの構造を示す図である。タイプ2無線フレームは、2ハーフフレーム(half frame)で構成される。各ハーフフレームは、5サブフレーム、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period;GP)、及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)で構成され、ここで、1サブフレームは2スロットで構成される。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末の上り送信同期を取るために用いられる。保護区間は、上りリンク及び下りリンク間に下りリンク信号の多重経路遅延によって上りリンクで生じる干渉を除去するための区間である。一方、無線フレームのタイプにかかわらず、1個のサブフレームは2個のスロットで構成される。
【0036】
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるシンボルの数は様々に変更されてもよい。
【0037】
図2は、下りリンクスロットにおけるリソースグリッド(resource grid)を示す図である。同図で、1下りリンクスロットは時間領域で7個のOFDMシンボルを含み、1リソースブロック(RB)は周波数領域で12個の副搬送波を含むとしたが、本発明はこれに制限されない。例えば、一般CP(normal−Cyclic Prefix)では1スロットが7 OFDMシンボルを含むが、拡張CP(extended−CP)では1スロットが6 OFDMシンボルを含んでもよい。リソースグリッド上のそれぞれの要素をリソース要素(resource element)と呼ぶ。1リソースブロックは12×7個のリソース要素を含む。下りリンクスロットに含まれるリソースブロックの個数N
DLは、下り送信帯域幅による。上りリンクスロットは下りリンクスロットと同一の構造を有することができる。
【0038】
図3は、下りリンクサブフレームの構造を示す図である。1サブフレーム内で第1のスロットにおける先頭部の最大3個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当する。残りのOFDMシンボルは、物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Chancel;PDSCH)が割り当てられるデータ領域に該当する。3GPP LTEシステムで用いられる下り制御チャネルには、例えば、物理制御フォーマット指示子チャネル(Physical Control Format IndicatorChannel;PCFICH)、物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、物理HARQ指示子チャネル(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Chanel;PHICH)などがある。PCFICHは、サブフレームの最初のOFDMシンボルで送信され、サブフレーム内の制御チャネル送信に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を含む。PHICHは、上り送信の応答としてHARQ ACK/NACK信号を含む。PDCCHで送信される制御情報を、下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)という。DCIは、上りリンク又は下りリンクスケジューリング情報を含んだり、任意の端末グループに対する上り送信電力制御命令を含む。PDCCHは、下り共有チャネル(DL−SCH)のリソース割当て及び送信フォーマット、上り共有チャネル(UL−SCH)のリソース割当て情報、ページングチャネル(PCH)のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答(Random Access Response)のような上位層制御メッセージのリソース割当て、任意の端末グループ内の個別端末に対する送信電力制御命令のセット、送信電力制御情報、VoIP(Voice over IP)の活性化などを含むことができる。複数のPDCCHが制御領域内で送信されてもよく、端末は複数のPDCCHをモニタすることができる。PDCCHは一つ以上の連続する制御チャネル要素(Control Channel Element;CCE)の組み合わせ(aggregation)で送信される。CCEは、無線チャネルの状態に基づくコーディングレートでPDCCHを提供するために用いられる論理割当て単位である。CCEは、複数個のリソース要素グループに対応する。PDCCHのフォーマットと利用可能なビット数は、CCEの個数とCCEによって提供されるコーディングレート間の相関関係によって決定される。基地局は、端末に送信されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check;CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者又は用途によって無線ネットワーク臨時識別子(Radio Network Temporary Identifier;RNTI)という識別子でマスクされる。PDCCHが特定端末に対するものであれば、端末のcell−RNTI(C−RNTI)識別子をCRCにマスクすることができる。又は、PDCCHがページングメッセージに対するものであれば、ページング指示子識別子(Paging Indicator Identifier;P−RNTI)をCRCにマスクすることができる。PDCCHがシステム情報(より具体的に、システム情報ブロック(SIB))に対するものであれば、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(SI−RNTI)をCRCにマスクすることができる。端末のランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答であるランダムアクセス応答を示すために、ランダムアクセス−RNTI(RA−RNTI)をCRCにマスクすることができる。
【0039】
図4は、上りリンクサブフレームの構造を示す図である。上りリンクサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに区別できる。制御領域には上りリンク制御情報を含む物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)が割り当てられる。データ領域には、ユーザーデータを含む物理上り共有チャネル(Physical uplink shared channel;PUSCH)が割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末はPUCCHとPUSCHを同時に送信しない。一つの端末のPUCCHは、サブフレームにおいてリソースブロック対(RB pair)に割り当てられる。リソースブロック対に属するリソースブロックは、2スロットに対して互いに異なった副搬送波を占める。これを、PUCCHに割り当てられるリソースブロック対がスロット境界で周波数−ホップ(frequency−hopped)するという。
【0040】
(参照信号(Reference Signal;RS))
無線通信システムにおいてパケットを送信するとき、パケットは無線チャネルを介して送信されるため、送信過程で信号の歪が発生することがある。歪んだ信号を受信側で正しく受信するためには、チャネル情報を用いて受信信号から歪を補正しなければならない。チャネル情報を読み取るために、送信側、受信側の両方で知っている信号を送信し、当該信号がチャネルを介して受信される時の歪の度合によってチャネル情報を読み取る方法を主に用いる。この信号をパイロット信号(Pilot Signal)又は参照信号(Reference Signal)という。
【0041】
多重アンテナを用いてデータを送受信する場合は、各送信アンテナと受信アンテナ間のチャネル状況を知らなければ正しい信号を受信することができない。そのため、各送信アンテナ別に、より具体的にはアンテナポート別にそれぞれの参照信号が存在しなければならない。
【0042】
参照信号は上りリンク参照信号と下りリンク参照信号とに区別することができる。現在、LTEシステムには上りリンク参照信号として、
i)PUSCH及びPUCCHを介して送信された情報のコヒーレント(coherent)な復調のためのチャネル推定に用いられる復調参照信号(DeModulation−Reference Signal;DMRS)
ii)基地局が、ネットワークの異なる周波数上における上りリンクチャネル品質を測定するために用いるサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal;SRS)がある。
【0043】
一方、下りリンク参照信号としては、
i)セル内の全ての端末が共有するセル−特定参照信号(Cell−specific Reference Signal;CRS)
ii)特定端末のみのための端末−特定参照信号(UE−specific Reference Signal)
iii)PDSCHが送信される場合、コヒーレントな復調のために送信されるDMRS
iv)下りリンクDMRSが送信される場合、チャネル状態情報(Channel State Information;CSI)を伝達するためのチャネル状態情報参照信号(Channel State Information−Reference Signal;CSI−RS)
v)MBSFN(Multimedia Broadcast Single Frequency Network)モードで送信される信号に対するコヒーレントな復調のために送信されるMBSFN参照信号(MBSFN Reference Signal)
vi)端末の地理的位置情報を推定するために用いられる位置参照信号(Positioning Reference Signal)がある。
【0044】
参照信号はその目的によって2種類に大別することができる。チャネル情報の取得のための参照信号とデータ復調のための参照信号がある。前者は、UEが下りリンクのチャネル情報を取得できるようにすることに目的があるため、広帯域で送信しなければならず、特定サブフレームで下りリンクデータを受信しない端末であってもその参照信号を受信しなければならない。また、これはハンドオーバーなどの状況でも用いられる。後者は、基地局が下りリンクデータを送信するとき、該当のリソースで併せて送る参照信号であり、端末は当該参照信号を受信することによってチャネル測定をし、データを復調することができる。この参照信号はデータの送信される領域で送信されなければならない。
【0045】
CRSはチャネル情報取得及びデータ復調の2つの目的に用いられ、端末特定参照信号はデータ復調用にのみ用いられる。CRSは、広帯域に対して毎サブフレームごとに送信され、基地局の送信アンテナ個数によって最大4個のアンテナポートに対する参照信号が送信される。
【0046】
例えば、基地局の送信アンテナ数が2個の場合、0番と1番のアンテナポートに対するCRSが送信され、4個の場合、0〜3番のアンテナポートに対するCRSがそれぞれ送信される。
【0047】
図5は、既存の3GPP LTEシステム(例えば、リリース−8)において定義するCRS及びDRSが下りリンクリソースブロック対(RB pair)上にマップされるパターンを示す図である。参照信号がマップされる単位としての下りリンクリソースブロック対は時間上で1サブフレーム×周波数上で12副搬送波の単位で表現することができる。すなわち、1リソースブロック対は、時間上で、一般CPの場合(
図5(a))は14個のOFDMシンボル長、拡張CPの場合(
図5(b))は12個のOFDMシンボル長を有する。
【0048】
図5は、基地局が4個の送信アンテナを支援するシステムにおいて、参照信号の、リソースブロック対上における位置を示している。
図5で、「0」、「1」、「2」及び「3」で表示されたリソース要素(RE)は、それぞれ、アンテナポートインデックス0、1、2及び3に対するCRSの位置を示す。一方、
図5で、「D」で表示されたリソース要素は、DMRSの位置を示す。
【0049】
(アンテナポート情報の伝達)
D2D通信で、例えば、ディスカバリ信号の送受信においてもマルチレイヤ送信又はSTBC(Space−Time Block Coded)/SFBC(space−frequency block coded)などの送信技法を用いることができる。ただし、一つのセル内における装置の間にも装置の能力(capability)であるアンテナポート構成(antenna port configuration)が異なってもよいため、装置のアンテナポートに関する情報のシグナリングが必要でありうる。ここで、アンテナポートに関する情報は、アンテナポート構成であってもよく、これは、物理的アンテナの個数、同時に送信可能なレイヤの最大の個数又はベースバンドで制御可能なアンテナポートの個数を示すことができる。
【0050】
ディスカバリ過程ではどの装置と通信するかがわからず、アンテナポート構成をあらかじめ知らせることに困難がありうる。そこで、以下では、ディスカバリ信号送受信過程において明示的/暗黙的にアンテナポートに関する情報の伝達方法について説明する。
【0051】
第1装置は、第2装置から送信されるディスカバリ信号を受信し、ディスカバリ信号に関連付いたDMRSを構成するシーケンスの初期値に関するシーケンス移動パターン(sequence shift pattern)からアンテナポート個数などのアンテナポートに関する情報を判断した後、これに基づいてディスカバリ信号を復号することができる。
【0052】
さらにいうと、PUSCHでディスカバリ信号が送信されると仮定すれば、PUSCHのためのDMRSシーケンスは、次式1のように定義される。
【0053】
【数1】
上記の式で、DMRSシーケンス
【0056】
【化3】
はサイクリックシフト(cyclic shift、CS)であり、
【0057】
【化4】
は、次式2によって決定される。
【0059】
【化5】
は、擬似ランダムシーケンス(pseudo−random sequence)であり、これは
【0060】
【化6】
に初期化される。シーケンスの初期値
【0061】
【化7】
は、次式3又は式4のとおりである。
【0063】
【数4】
式1で、u値は次の数式によって決定される。
【0066】
【化8】
は、数7によって決定される。
【0067】
【数7】
既存のLTE PUSCHのスクランブリングシーケンスは、次の式によって決定される。
【0068】
【数8】
(以上、数式と関連して、具体的に言及していない事項、パラメータなどについては、3GPP TS36.211 V12.1.0(2014−03)などの文書を参照されたい。)
上記の式3で、DMRSを構成するシーケンスの初期値に関連したシーケンス移動パターン(sequence shift pattern)
【0069】
【化9】
がアンテナポートの個数を示すことができる。例えば、アンテナポートの個数が2以上である場合、
【0070】
【化10】
を0に設定することができる。又は、アンテナポートが2以上である場合、オフセットXをさらに印加
【0071】
【化11】
してもよい。すなわち、シーケンス移動パターンには、あらかじめ設定された値Xだけのオフセットが付加されてもよい。又は、オフセット値のそれぞれにアンテナポートの個数がマップされていてもよい。ディスカバリ信号を受信した装置は、CSをブラインド復号し、CSがXだけ移動している場合、アンテナポートの個数が2以上(又は、Xにマップされているアンテナポートの個数)であると仮定することができる。
【0073】
【化12】

は、仮想セルID(virtual cell ID)であってもよい。これは、D2Dディスカバリ信号のDMRSにインターセル間のディスカバリも支援させるためである。仮想セルIDは、同一のクラスター内では同一の値であってもよい。又は、仮想セルIDは、全てのセルの装置が同一の値を使用してもよい。セルIDに関連したパラメータは、物理セルIDとして可能な値(0〜503)、仮想セルID(0〜509)として可能な値と異なる値であってもよい。すなわち、物理セルID又は仮想セルIDとして可能な値の範囲とは異なる範囲から選択される値であってもよい。一例として、仮想セルID範囲を外れる値のうち、510を2Dディスカバリ信号のDMRS設定及びスクランブリングシーケンス設定に使用することができる。このように意図的に、セルIDに関連したパラメータを物理セルID又は仮想セルIDの範囲から外れるようにすることによって、D2D信号受信装置は既存のPUSCHと擬似−直交性(pseudo−orthogonality)を保障することができる((in−network and/ or ‘out−of−network’)。D2D装置は、セルID範囲から外れた値の一つとしてあらかじめ定められたものであってもよく、セルID範囲から外れた値のうち、限られた個数のセットからランダムに選択されたものであってもよく、ネットワークが設定した特定値であってもよい。)。また、‘in network’装置と‘out−of−network’装置は別個の方法でセルIDに関連したパラメータを設定することができる。例えば、‘out−of−network’とin−network UEとも、セルID範囲を外れたDMRSベースシーケンスを用いるとしても、その値として互いに異なる値を使用するように事前に設定することができる。或いは、クラスターヘッド(cluster head)や同期化ヘッド(synchronization head)が物理層或いは上位層信号でセルIDの範囲を外れた値の中からシグナリングした値であってもよい。これは、隣接したin network’D2D装置とDMRS及びスクランブリングシーケンスの擬似−直交性を保障するためである。また、‘in network’装置は、ネットワークで設定された値を使用するのに対し、‘out−of−network’UEは、セルID範囲を外れた値のうち、事前に設定された値を用いたり、セルID範囲を外れた値のうち、事前に設定された限られたセットからランダムに選択した値を用いることができる。又は、セルIDに関連したパラメータのデフォルト(default)値を、既存のセルID範囲に存在しない値に固定したり、セルID範囲に存在しない値で構成された集合から一つを選択するように動作する状況で、ネットワークが必要によって(例えば、特定セルのPUSCH DM RSとの直交性を保障するために)、セルIDの範囲まで含む領域で一つの値を設定できるように動作してもよい。)
このような仮想セルIDは、上位層シグナリングで装置に伝達されてもよく、あらかじめ設定された値(例えば、RRC Idle状態の装置のための)であってもよい。又は、クラスターヘッド、同期化ヘッドなどのような特定装置が送信する値であってもよい。この場合、同一クラスター内の装置に共通にシグナルされるものであってもよい。
【0074】
上述した説明で、一方、CS初期値パラメータはセルIDとは別に与えられてもよい。また、上述した方式のうち、シーケンスホッピングに用いられるシード値(例えば、
【0075】
【化13】
は、あらかじめ定められてもよく、RRCでシグナルされてもよく、物理層制御信号で直接伝達されてもよい。上記のDMRSシーケンスとスクランブリングシーケンス設定における初期値設定と同様に、CSの初期値設定に用いられるセルID値も意図的に物理セルID或いは仮想セルID範囲(range)を外れる値を用いることができる。例えば、510をCS初期値設定に用いることができる。このとき、物理層制御信号は、基地局がD2D装置に直接シグナリングしてもよく、D2D装置間のD2D制御チャネルで装置間に直接指示する値であってもよい。
【0076】
一方、D2Dスクランブリングシーケンス設定のために、
【0077】
【化14】
は、上記の提案方法に従うが、式8で
【0078】
【化15】
は、D2D信号送信のために設定されなければならない。D2D信号受信装置がRRC遊休状態である可能性があり、その場合にはeNBから
【0079】
【化16】
のシグナリングを受け難いので、事前に特定値として設定されていることが好ましい。一例として、
【0080】
【化17】
は、特定値又は0に設定されてもよい。
【0081】
【化18】
はスロットインデックスを意味し、
【0082】
【化19】
として、D2D信号が送信されるリソースのスロットインデックスを用いることができる。
【0083】
一方、上記提案した方式は、D2D装置間に特定チャネル無しで直接受信すべき情報に対しては、同一のDMRSシーケンス/CS設定/スクランブリングシーケンス設定方式が用いられてもよい。例えば、D2D通信の制御チャネルの場合は、D2D通信データパケットを受信する前に全てのUEがデコーティング可能でなければならず、これは、D2Dディスカバリ信号の受信と略同様である。全てのUEがD2D信号を受信するためには、DMRSシーケンス/CS設定/スクランブリングシーケンス設定方式が事前に設定されていなければならず、また、既存PUSCHとの共存のために、既存セルIDで使用しないIDで生成されることが好ましい。このため、D2D通信の制御チャネルのDMRSシーケンス/CS設定/スクランブリングシーケンス設定は、セルIDを外れるIDのうちの一つ(例えば、510又は511)に事前に設定されていてもよい。
【0084】
アンテナポートの個数を知らせる他の方法として、ディスカバリ信号に関連付いた所定のリソース領域が用いられてもよい。アンテナポートの個数は、所定のリソース領域で送信されるビットシーケンスによって示すことができる。具体的に、アンテナの個数を示すための反復コード又はアンテナの個数を特定ビットシーケンスでスプレッドして所定リソース領域で送信することができる。このとき、第1装置は、アンテナポートの個数を示すためのフィールドは(常に)SISO(Single Input Single Output)技法で送信されると仮定することができる。
【0085】
具体的に、例えば、次の表1のように、アンテナポートの個数を、所定のリソース領域にマップされる5ビットで示すことができる。
【0086】
【表1】
すなわち、5ビットをon/off keyingを用いて5個のREにマップすることができ、具体的なマッピングの例示は
図6(a)に示す。
図6(a)を参照すると、所定のリソース領域は、ディスカバリ信号に関連付いたDMRSが送信されるリソース領域に隣接しているが、これは、チャネル推定性能を最大化させるためである。第1装置は、例示のように、あらかじめ定められた位置のREを復調してアンテナポートの個数を読み取り、これを用いてディスカバリ信号を復号することができる。
図6(b)には、
図6(a)のような物理ドメインにおけるマッピングのための、論理ドメインでアンテナポート構成指示フィールドとディスカバリ信号とで構成されたディスカバリ関連フィールドを示す。
【0087】
更に他の方法として、基地局がディスカバリ信号の送信リソースを特定装置に直接指示する場合(type 2 discovery)、基地局が直接、送受信装置にアンテナポートの個数を併せてシグナリングしてもよい。実施例として、上りリンク承認DCIに用いるアンテナポートの個数を、CRCマスキングして送信する。ここで、ディスカバリ信号受信装置が上りリンク承認DCIを受信する場合、それに用いられたCRCマスキングは、D2Dディスカバリ信号送信装置が使用するアンテナポートの個数であるということを、事前に規則として定めることができる。
【0088】
他の例示として、基地局(又はクラスターヘッド)は、基地局内の(又はクラスターメンバーの)装置が有するアンテナポートの個数を知っているため、同一のアンテナポートの個数を有する装置をグループ化し、特定時間又は周波数リソース領域で同一のアンテナポートの個数を有するディスカバリ信号を送信するように指示することができる。このとき、基地局は、同一のアンテナポートの個数を有する装置がディスカバリ信号を送信するリソース領域を、事前に物理層又は上位層信号でD2D装置にシグナリングすることができる。ディスカバリ信号受信装置は、特定時間/周波数リソース領域ではアンテナポートの個数が同一であると仮定し、当該アンテナポートの個数に事前に設定された送信方式を仮定して復号を行うことができる。具体例として、
図7のように、周波数領域を、アンテナポートの個数に関連付けて分割することができ、各分割された領域では、特定アンテナポートの個数を有する装置がディスカバリ信号を送信することができる。すなわち、第1装置は、ディスカバリ信号が送信される周波数領域から、アンテナポートの個数を判断することができる。
【0089】
(ビームサイクリングを用いた場合のバンドリング(bundling))
以下では、本発明の一実施例に係るPRBバンドリングについて説明する。
送信モード9又は10における信号送信にPRBバンドリングが適用されると、信号受信装置は、PRBバンドリングが適用されたリソース領域でインターポレーション(interpolation)/コンバイニング(combining)を行うことができる。ディスカバリ信号送信ではPMI(Precoding Matrix Indicator)/RI(Rank Indicator)報告がないので、ディスカバリ信号送信側のビームサイクリング(Beam cycling、ビームを時間又は周波数領域でランダムに又はあらかじめ定められたパターンで変更してダイバーシチを得る方法)を適用してディスカバリ信号を送信する場合に、同一のプリコーディングを仮定してもよいリソース単位があらかじめ設定されていたり又はシグナルされる必要がある。受信装置にとって同一時点に複数のバンドリング仮定下に復調を行うことは難しく、しかも、誤ったリソース単位に対するインターポレーションは誤った推定結果につながるためである。
【0090】
時間領域、周波数領域、又は時間−周波数領域で設定可能なPRBバンドリング粒度(granularity)は、基地局が装置に又はD2D送信装置がD2D受信装置に、物理層/上位層シグナリングによってあらかじめ設定されていてもよく又はシグナルされてもよい。
【0091】
バンドリング粒度は、システム帯域幅、ネットワークが設定したディスカバリ信号送信領域又はディスカバリリソースセットに特定に(specifically)/従属して(dependently)決定されてもよい。
【0092】
時間領域でバンドリング粒度はn OFDMシンボル、nスロット(short block構造ではスロットの半分)又はnサブフレーム単位(nは整数)であってもよい。例えば、D2DにおいてTTIバンドリングが用いられ、各TTIが連続して送信される場合、アンテナポートが2個以上である装置(例えば、上記の説明において第1装置)は、n個のサブフレームごとに異なるプリコーディングが用いられたと仮定(すなわち、n個のサブフレームで同一のプリコーディングが用いられたと仮定)することができる。
図8には、TTIバンドリングがD2Dに用いられた場合、時間領域におけるバンドリング粒度の例示を示す。
図8(a)は、バンドリング粒度が4、
図8(b)はバンドリング粒度が2、
図8(c)はバンドリング粒度が1サブフレーム(SF)である場合を示している。仮に、バンドリング粒度が周波数ホッピングと併せて設定された場合に、バンドリング粒度においてインターポレーションによるチャネル推定を行うと、チャネル推定性能が大きく低下しうる。このため、バンドリングと周波数ホッピングを同時に設定せず、受信装置も、バンドリングと周波数ホッピングが同時に設定されていないと仮定して復号を行うことができる。仮に、D2DにTTIバンドリングと周波数ホッピングが同時に設定される場合、装置は常にバンドリング粒度が特定値(例えば、1サブフレーム)であると見なし/仮定して復号を行うことができる。仮にD2DにTTIバンドリングが設定されたが、これらのサブフレームが連続しない場合には、連続するサブフレームの間でのみバンドリングを行うことができる。この場合、TTIバンドリングが設定され、PRBバンドリング粒度が別途のシグナリングによって連続したサブフレームごとに設定されたり、又は、暗黙的に(implicit)、受信装置が連続したサブフレームでのみPRBバンドリングを行うことができる。仮に、バンドリング粒度がD2Dペアに割り当てられたサブフレームにおいて連続したサブフレーム長よりも大きく設定された場合、受信装置は常に、連続したサブフレームでのみPRBバンドリングを行うことができる。このとき、周波数ホッピングがバンドリングと併せて設定された場合、バンドリング粒度は常に1サブフレーム(又は、1スロット、周波数ホッピングが設定された場合には、D2D受信装置のPRBバンドリング粒度は周波数ホッピング単位に連動)であってもよい。
【0093】
周波数領域ではバンドリング粒度は、n個のRBであってもよい。
図9には、いくつかの周波数領域におけるディスカバリ信号のバンドリング粒度の例示を示す。
図9(a)は、時間領域に2スロット及び周波数領域に1RBの粒度を、
図9(b)は、時間領域に2スロット及び周波数領域に2RB(1サブフレーム)の粒度を、
図9(c)は、時間領域に1スロット及び周波数領域に全体(システム)帯域幅の粒度、を有する場合をそれぞれ示している。例えば、
図9(b)のようなバンドリング粒度では、2個以上のアンテナポートの個数を有する装置は常にプリコーダサイクリング(precoder cycling)を行い、当該バンドリング粒度において常に同一のプリコーディングを仮定するとあらかじめ設定されてもよい。
【0094】
一方、ディスカバリ信号送信に周波数ホッピング及びビームサイクリングが併せて適用される場合には、周波数ホッピングの単位とビームサイクリングが行われるバンドリング粒度としては、次の4つの例を挙げることができる。i)ビームサイクリング周期はスロット単位、周波数ホッピングもスロット単位、ii)ビームサイクリング周期はスロット単位、周波数ホッピングはサブフレーム単位、iii)ビームサイクリング周期はサブフレーム単位、周波数ホッピングはスロット単位、iv)ビームサイクリング周期はサブフレーム単位、周波数ホッピングもサブフレーム単位。
【0095】
i)、iv)の場合、既に周波数領域でホッピングによってチャネルが変わったため、ビームサイクリングが適用されても更なるダイバーシチは得難い。ii)、iii)場合には、サブフレーム内でビームが変更されたりホッピングによってチャネルが変更されたため、ビームサイクリング又はホッピングによる更なるダイバーシチを得ることができる。この場合、D2D受信装置は、2スロット間のチャネル推定時にインターポレーションを行うことができない。ディスカバリ信号は、事前に全ての装置が周波数ホッピングするように設定されてもよく、この場合、複数の送信アンテナを有する装置はビームサイクリングをさらに行うことができる。このとき、ビームサイクリングによって更なる利得を得るためには、周波数ホッピング時間単位よりも小さい単位の時間ドメインバンドリング粒度が設定されなければならない。
【0096】
(D2Dコミュニケーション)
次に、本発明の実施例に係るD2Dコミュニケーションについて説明する。前述の方法により第1装置にとってアンテナポートの個数がわかった場合、コミュニケーションの制御(又は、D2Dの間に伝達される制御信号)に、ディスカバリで使用したアンテナポートの個数を用いてSFBC、アンテナ選択又はプリコーダサイクリングなどが適用されてもよい。制御信号以外のデータの送信時に、複数のアンテナポートを用いてSFBCをするか、アンテナ選択をするか、プリコーダサイクリングをするか、空間(spatial)マルチプレクシングをするかなどは、D2D制御(信号)を用いてシグナルすることができる。
【0097】
事前にアンテナポートの個数がわからない場合、コミュニケーションの制御領域には単一アンテナポート技法を用いることができる。このとき、D2Dコミュニケーションにおいて使用するアンテナポートの個数を制御信号のCRCにマスキングさせることができる。また、コミュニケーションに用いるMIMO送信技法(例えば、ビームサイクリングか、SFBCか)もCRCマスキングに含まれてもよい。
【0098】
又は、コミュニケーションの制御領域で用いられたアンテナポートの個数がCRCマスキングされ、受信装置が制御信号の復号時に全てのアンテナの個数に対してブラインド復号を行うとすれば、制御領域も同様、多重アンテナ技法によって送信されてもよい。この場合、制御領域の送信技法がビームサイクリングなのか、SFBCなのか、アンテナ選択なのかが事前に定められていなければならない。又は、MIMO送信技法もCRCマスキングに含まれており、全ての場合に対して制御信号の復号を試みてもよい。データ送信では、制御領域でシグナルされた技法を用いて多重アンテナ送信を行うことができる。例えば、コミュニケーションにおいて使用するMIMO技法に、単一レイヤ送信(single layer transmission)ではあるものの、スロットやRB単位のビームサイクリングが適用されてもよい。この時、制御信号でRBバンドリングが可能か否か及び/又はバンドリング粒度を知らせることができる。
【0099】
他の例として、D2Dデータが複数のPRBで送信される場合、D2D受信装置が同一プリコーディングを仮定してもよい領域が定められる必要がある。D2Dコミュニケーションのためのバンドリング粒度は、ディスカバリ信号送信のためのPRBバンドリング粒度と同一であってもよく異なってもよい。例えば、複数のディスカバリ信号が周波数領域でマルチプレクシングされると、単一のディスカバリ信号は少ない数のRBを占めることができる。この場合、ディスカバリ信号は、時間領域(例えば、スロット単位)でのみビームサイクリングを行うことができる。しかし、全帯域を使用するD2Dコミュニケーションの場合、周波数領域でビームサイクリングを行うこともできる。このため、D2Dコミュニケーションは、ディスカバリのバンドリング粒度とは異なるPRBバンドリング粒度が設定されてもよい。D2DコミュニケーションにおけるPRBバンドリング粒度は、事前に定められてもよいが、PMI/RI報告がある場合に限ってシステム帯域幅に従うように設定されてもよい。
【0100】
上述したDMRSシーケンスをシグナリングする方法は、単一のアンテナポート装置にも有効であり、一般的なD2D装置間のDMRSシーケンスを知らせる方法にも利用可能である。すなわち、DMRSベースシーケンス及びシーケンスホッピングはセルIDに基づいて決定されるが、このとき、シードとなるシード値(例えば、
【0101】
【化20】
)値は、あらかじめ定められたり、RRCでシグナリング又は物理層制御信号で伝達されてもよい。ここで、物理層制御信号は、基地局がD2D装置に直接シグナリングしてもよく、D2D装置間のD2D制御チャネルを介してそれらの装置間に直接知らせる値であってもよい。一例として、DMRSベースシーケンスの設定、シーケンスホッピング方式の決定、CSの決定及びスクランブリングシーケンス設定の初期化に用いられる
【0102】
【化21】
は、D2D装置間に制御チャネルでD2D送信端末からD2D受信端末に直接シグナリングされてもよい。
【0103】
上述したDMRSシーケンスは、特定装置グループに共通に(CS(cyclic shift)パターンも装置間に同一であってもよい。)用いられてもよく、この場合には、リソース割り当ての衝突がないようにしてスケジューリングされなければならない。衝突が発生しても全く同一な参照信号が用いられることを防止するために、DMRSのCS値又はCSパターンは装置ごとに異なってもよい。CSは、D2D装置間に制御信号で直接シグナリングされてもよく、基地局又はクラスターヘッド又は同期化参照装置からシグナリングされてもよい。
【0104】
(本発明の実施例に係る装置構成)
図10は、本発明の実施形態に係る送信ポイント装置及び端末装置の構成を示す図である。
【0105】
図10を参照すると、本発明に係る送信ポイント装置10は、受信モジュール11、送信モジュール12、プロセッサ13、メモリ14及び複数個のアンテナ15を備えることができる。複数個のアンテナ15は、MIMO送受信を支援する送信ポイント装置を意味する。受信モジュール11は、端末からの上りリンク上の各種の信号、データ及び情報を受信することができる。送信モジュール12は、端末への下りリンク上の各種の信号、データ及び情報を送信することができる。プロセッサ13は、送信ポイント装置10の動作全般を制御することができる。
【0106】
本発明の一実施例に係る送信ポイント装置10におけるプロセッサ13は、前述した各実施例において必要な事項を処理することができる。
【0107】
送信ポイント装置10のプロセッサ13は、その他にも、送信ポイント装置10が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を担い、メモリ14は、演算処理された情報などを所定時間記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に代えてもよい。
【0108】
続いて、
図10を参照すると、本発明に係る端末装置20は、受信モジュール21、送信モジュール22、プロセッサ23、メモリ24及び複数個のアンテナ25を備えることができる。複数個のアンテナ25は、MIMO送受信を支援する端末装置を意味する。受信モジュール21は、基地局からの下りリンク上の各種の信号、データ及び情報を受信することができる。送信モジュール22は、基地局への上りリンク上の各種の信号、データ及び情報を送信することができる。プロセッサ23は、端末装置20の動作全般を制御することができる。
【0109】
本発明の一実施例に係る端末装置20におけるプロセッサ23は、前述した各実施例において必要な事項を処理することができる。
【0110】
端末装置20のプロセッサ23は、その他にも、端末装置20が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を果たし、メモリ24は、演算処理された情報などを所定時間記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に代えてもよい。
【0111】
上記のような送信ポイント装置及び端末装置の具体的な構成は、前述した本発明の様々な実施例で説明した事項が独立して適用されたり、又は2つ以上の実施例が同時に適用されるように具現することができ、重複する内容は明確性のために説明を省略する。
【0112】
また、
図10の説明において、送信ポイント装置10についての説明は、下り送信主体又は上り受信主体としての中継機装置にも同一に適用することができ、端末装置20についての説明は、下り受信主体又は上り送信主体としての中継機装置にも同一に適用することができる。
【0113】
以上の本発明の実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって実現することができる。
【0114】
ハードウェアによる実現の場合に、本発明の実施例に係る方法は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって実現することができる。
【0115】
ファームウェアやソフトウェアによる実現の場合に、本発明の実施例に係る方法は、以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態として具現することができる。ソフトウェアコードはメモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動することができる。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によってプロセッサとデータを授受することができる。
【0116】
以上、開示された本発明の好ましい実施例についての詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した当業者に理解されるように、本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更することもできる。例えば、当業者は、上記の実施例に記載された各構成を互いに組み合わせる方式で用いてもよい。したがって、本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。
【0117】
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱することなく、他の特定の形態として具体化することができる。そのため、上記の詳細な説明はいずれの面においても制約的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的解釈によって定めなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を有するものである。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成してもよく、出願後の補正によって新しい請求項として含めてもよい。