特許第6208501号(P6208501)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6208501ブレーカの製造方法とこの方法で製造されるブレーカ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6208501
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】ブレーカの製造方法とこの方法で製造されるブレーカ
(51)【国際特許分類】
   H01H 11/00 20060101AFI20170925BHJP
   H01H 37/54 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
   H01H11/00 U
   H01H37/54 C
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-185786(P2013-185786)
(22)【出願日】2013年9月7日
(65)【公開番号】特開2015-53192(P2015-53192A)
(43)【公開日】2015年3月19日
【審査請求日】2016年5月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】591016334
【氏名又は名称】大塚テクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074354
【弁理士】
【氏名又は名称】豊栖 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100104949
【弁理士】
【氏名又は名称】豊栖 康司
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 史朗
(72)【発明者】
【氏名】中西 義博
【審査官】 高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−016510(JP,A)
【文献】 特開2012−160317(JP,A)
【文献】 特開2005−116511(JP,A)
【文献】 特開2006−331693(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 11/00
H01H 37/52−37/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装ケース(1)と、この外装ケース(1)に固定してなる固定接点(5)を有する固定接点金属板(4)と、前記固定接点金属板(4)の固定接点(5)と対向する位置に可動接点(7)を配置する弾性アーム(6A)を有し、かつ前記弾性アーム(6A)を可動できるように前記弾性アーム(6A)の一端の固定部(6B)を前記外装ケース(1)に固定してなる可動接点金属板(6)と、前記可動接点金属板(6)の弾性アーム(6A)を押して前記可動接点(7)を前記固定接点(5)から離すバイメタル(8)とを備え、
前記可動接点金属板(6)の弾性アーム(6A)は、前記バイメタル(8)に押されない状態で、それ自体の弾性で前記可動接点(7)を前記固定接点(5)に接触させる弾性を有し、
前記バイメタル(8)は、前記弾性アーム(6A)と外装ケース底部(1T)との間に配設され、
前記バイメタル(8)が熱変形しない非変形状態においては、前記弾性アーム(6A)の弾性で前記可動接点(7)が前記固定接点(5)に接触されてオン状態となり、
前記バイメタル(8)が熱変形する反転湾曲状態においては、前記バイメタル(8)が前記弾性アーム(6A)を押圧して前記可動接点(7)を前記固定接点(5)から離してオフ状態に切り換えるようにしてなるブレーカの製造方法であって、
前記可動接点金属板(6)に、厚さを200μm以下とする導電性のある弾性金属板を使用し、この弾性金属板からなる弾性アーム(6A)の先端部をプレス加工して、固定接点(5)側に突出する突出部(6D)を設けてこの突出部(6D)の表面を銀メッキして可動接点(7)とし、あるいは弾性アーム(6A)の先端部を銀メッキした後、プレス加工して表面に銀メッキ層(37)のある突出部(6D)を設けて可動接点(7)とし、表面を銀メッキとする突出部(6D)の可動接点(7)を備える可動接点金属板(6)を前記外装ケース(1)に固定し、
さらに、外装ケース(1)全体を、前記可動接点(7)を前記固定接点(5)に接触させると共に、可動接点(7)と固定接点(5)とに通電する状態で、前記可動接点(7)と前記固定接点(5)とを互いに衝突させ離反方向に超音波振動することを特徴とするブレーカの製造方法。
【請求項2】
外装ケース(1)と、この外装ケース(1)に固定してなる固定接点(5)を有する固定接点金属板(4)と、前記固定接点金属板(4)の固定接点(5)と対向する位置に可動接点(7)を配置する弾性アーム(6A)を有し、かつ前記弾性アーム(6A)を可動できるように前記弾性アーム(6A)の一端の固定部(6B)を前記外装ケース(1)に固定してなる可動接点金属板(6)と、前記可動接点金属板(6)の弾性アーム(6A)を押して前記可動接点(7)を前記固定接点(5)から離すバイメタル(8)とを備え、
前記可動接点金属板(6)の弾性アーム(6A)は、前記バイメタル(8)に押されない状態で、それ自体の弾性で前記可動接点(7)を前記固定接点(5)に接触させる弾性を有し、
前記バイメタル(8)は、前記弾性アーム(6A)と外装ケース底部(1T)との間に配設され、
前記バイメタル(8)が熱変形しない非変形状態においては、前記弾性アーム(6A)の弾性で前記可動接点(7)が前記固定接点(5)に接触されてオン状態となり、
前記バイメタル(8)が熱変形する反転湾曲状態においては、前記バイメタル(8)が前記弾性アーム(6A)を押圧して前記可動接点(7)を前記固定接点(5)から離してオフ状態に切り換えるようにしてなるブレーカの製造方法であって、
前記可動接点金属板(6)に、厚さを200μm以下とする導電性のある弾性金属板を使用し、この弾性金属板からなる前記弾性アーム(6A)の先端部を折曲加工して折り返し、折返片(6E)を固定接点(5)側に積層して、固定接点(5)側に突出する突出部(6D)を設けると共に、この突出部(6D)の表面を銀メッキして可動接点(7)とし、あるいは弾性アーム(6A)の先端部を銀メッキした後、折曲加工して表面に銀メッキ層(37)のある突出部(6D)を設けて可動接点(7)とし、表面を銀メッキとする突出部(6D)の可動接点(7)を備える可動接点金属板(6)を前記外装ケース(1)に固定し、
さらに、外装ケース(1)全体を、前記可動接点(7)を前記固定接点(5)に接触させると共に、可動接点(7)と固定接点(5)とに通電する状態で、前記可動接点(7)と前記固定接点(5)とを互いに衝突させ離反方向に超音波振動することを特徴とするブレーカの製造方法。
【請求項3】
前記銀メッキ層(37)の膜厚が2μm以上であって100μm以下である請求項1又は2に記載されるブレーカの製造方法。
【請求項4】
前記固定接点(5)が銀のインレイ材(35)である請求項1ないし3のいずれかに記載されるブレーカの製造方法。
【請求項5】
前記固定接点(5)の表面に、前記可動接点(7)の銀メッキ層(37)よりも厚い銀メッキ層(36)を設けてなる請求項1ないし3のいずれかに記載されるブレーカの製造方法。
【請求項6】
前記ブレーカが、パック電池に内蔵されるブレーカである請求項1ないし5のいずれかに記載されるブレーカの製造方法。
【請求項7】
前記固定接点金属板(4)と前記バイメタル(8)との間にPTCヒーター(9)を配置しており、
前記PTCヒーター(9)は、バイメタル(8)と固定接点金属板(4)の間にあって固定接点金属板(4)に接続され、かつ、接点のオフ状態において、前記バイメタル(8)を介して可動接点金属板(6)を前記可動接点金属板に接続するようにしてなる請求項1ないし6のいずれかに記載されるブレーカの製造方法。
【請求項8】
外装ケース(1)と、この外装ケース(1)に固定してなる固定接点(5)を有する固定接点金属板(4)と、前記固定接点金属板(4)の固定接点(5)と対向する位置に可動接点(7)を配置する弾性アーム(6A)を有し、かつ前記弾性アーム(6A)を可動できるように前記弾性アーム(6A)の一端の固定部(6B)を前記外装ケース(1)に固定してなる可動接点金属板(6)と、前記可動接点金属板(6)の弾性アーム(6A)を押して前記可動接点(7)を前記固定接点(5)から離すバイメタル(8)とを備え、
前記可動接点金属板(6)の弾性アーム(6A)は、前記バイメタル(8)に押されない状態で、それ自体の弾性で前記可動接点(7)を前記固定接点(5)に接触させる弾性を有し、
前記バイメタル(8)は、前記弾性アーム(6A)と外装ケース底部(1T)との間に配設され、
前記バイメタル(8)が熱変形しない非変形状態においては、前記弾性アーム(6A)の弾性で前記可動接点(7)が前記固定接点(5)に接触されてオン状態となり、
前記バイメタル(8)が熱変形する反転湾曲状態においては、前記バイメタル(8)が前記弾性アーム(6A)を押圧して前記可動接点(7)を前記固定接点(5)から離してオフ状態に切り換えるようにしてなり、
組み立てられた状態で、前記外装ケース全体が超音波振動されて、前記可動接点(7)と前記固定接点(5)が、前記可動接点(7)を前記固定接点(5)に接触させる通電状態における超音波振動で活性化されてなるブレーカであって、
前記可動接点金属板(6)が、厚さを200μm以下とする導電性のある弾性金属板であって、この弾性金属板からなる弾性アーム(6A)の先端部には、固定接点側に突出する可動接点(7)を設けており、この可動接点(7)は弾性金属板のプレス加工又は折曲加工で設けてなる突出部(6D)の表面に銀メッキ層(37)を設けてなる接点としてなることを特徴とするブレーカ。
【請求項9】
前記弾性アーム(6A)の先端に設けてなる可動接点(7)の突出部(6D)の平面形状が楕円形である請求項8に記載されるブレーカ。
【請求項10】
前記弾性アーム(6A)の先端に設けてなる可動接点(7)の突出部(6D)の平面形状が、弾性アーム(6A)の長手方向を短径として短手方向を長径とする楕円形である請求項9に記載されるブレーカ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、あらかじめ設定している温度よりも高くなるとバイメタルが変形して電流を遮断するブレーカの製造方法とブレーカに関し、とくに接点を超音波振動で活性化するブレーカの製造方法とブレーカに関する。
【背景技術】
【0002】
ブレーカは、パック電池等に内蔵されて、電池や内部の温度が異常に高くなる状態で電流を遮断する保護素子として使用される。たとえば、リチウムイオン電池のパック電池は、異常な使用状態で充放電されると温度が高くなるので、設定温度よりも高温になるとブレーカで電流を遮断する。また、モータ等は過負荷な状態や異常な電流が流れる状態で温度が異常に高くなることがあるので、この状態でもブレーカで電流を遮断して温度上昇を制限する。
【0003】
以上の用途に使用されるブレーカは、収納場所から小型化が要求される。この種の用途に使用される従来のブレーカを図12に示す。この図のブレーカは、固定接点金属板104と、可動接点金属板106との間にバイメタル108を配置している。さらに、この図のブレーカは、バイメタル108と固定接点金属板104との間にPTCヒーター109を配置している。バイメタル108は、設定温度になると反転するように熱変形して可動接点107を固定接点105から離してオフ状態とする。反転湾曲状態のバイメタル108が可動接点金属板106の弾性アーム106Aを押し上げて、可動接点107を固定接点105から離すからである。反転しない、すなわち非変形状態のバイメタル108は、可動接点金属板106の弾性アーム106Aを押し上げることなく、可動接点107を固定接点105に接触させてオン状態となる。
【0004】
図12の(a)は、バイメタル108が反転しない非変形状態にあって、オン状態となるブレーカを示している。このブレーカは、非変形状態のバイメタル108が可動接点金属板106を押し上げず、弾性アーム106Aの弾性で可動接点107を固定接点105に接触させる。周囲温度が高くなると、ブレーカは、図12の(b)で示すように、バイメタル108が熱変形して反転し、反転湾曲状態となって、可動接点107を固定接点105から離してオフ状態に切り換えられる。反転する反転湾曲状態のバイメタル108が可動接点金属板106の弾性アーム106Aを押し上げるからである。さらに、図のブレーカは、PTCヒーター109を内蔵するので、オフ状態でPTCヒーター109に微量に通電し、PTCヒーター109でバイメタル108を加熱してオフ状態に自己保持できる。また、異常時にPTCヒーター109が通電されて、ブレーカをオフ状態に切り換えることもできる。
【0005】
以上のブレーカは、小型化することから可動接点金属板の金属板を薄く小さくする必要がある。このため、可動接点金属板の弾性アームが可動接点を固定接点に弾性的に押圧する接点の接触圧が低くなる。たとえば、可動接点金属板に200μm以下の金属板を使用する小型ブレーカは、接点の接触圧が10g以下と相当に小さくなる。接触圧の小さい接点は、接触抵抗を小さい状態に保持することが難しい。接触抵抗が大きくなると、電流によるジュール熱が増加して、接点の損傷などが発生して接触抵抗は加速度的に大きくなり、また、プラスチック製の外装ケースなどが熱変形する等、種々の弊害の原因となる。
【0006】
この弊害を防止するために、接点に通電する状態で、接点を超音波振動させて活性化する方法が開発されている(特許文献1及び2参照)。
この方法は、接点に通電する状態で超音波振動させることで、すなわち、可動接点を超音波振動させることで、可動接点と固定接点とをミクロに衝突させて、接点の接触部分を活性化して接触抵抗を小さい状態に安定化できる。通電状態で超音波振動される可動接点は、固定接点に叩きつけられて接触する状態と、わずかに離れる状態とを瞬間的に繰り返しながら活性化される。固定接点に叩きつけられ、また、離される可動接点は、固定接点から離れる瞬間に、接点間に流れていた電流のエネルギーを消費するために接点間にスパークを発生させる。接点間のスパークは対向する接触面の酸化被膜を除去して活性化し、さらに対向面である接触面を加熱する。その後、可動接点が固定接点に叩きつけられてさらに酸化被膜が除去された状態に活性化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−56755号公報
【特許文献2】特開2005−116511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上のように、通電状態で超音波振動を与えて接点を活性化する方法で製造されるブレーカは、接点の接触抵抗を小さくできる特徴がある。ただ、この方法は、接点を効果的に活性化するために、可動接点を理想的な状態で超音波振動させることが大切であるが、可動接点を理想的な状態で超音波振動させるのは極めて難しい。このため、接点を超音波振動させるために、ブレーカに大きな振動を与える必要がある。可動接点を効果的に超音波振動させるのが難しいのは、可動接点金属板が、弾性アームの先端に重い可動接点を固定しているからである。先端に重い可動接点を固定している弾性アームは、これに超音波振動を与えても、可動接点を効果的に、とくに可動接点を大きな振幅で超音波振動させるのが極めて難しい。先端に重量物の固定されない弾性アームは、超音波振動によって先端を大きく振動できる。ところが、先端に重い可動接点が固定されると、弾性アームの振動状態が変化して、先端の可動接点を大きな振幅で振動させるのが難しくなる。それは、図13に示すように、弾性アーム106Aの振動しやすい中間部が大きく振動して、可動接点107を設けている先端が重くなって振幅が小さくなるからである。
【0009】
本発明は、さらに以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、超音波振動によって接点をより効果的に活性化して接点の接触抵抗をより小さく安定にできるブレーカの製造方法とこの方法で製造されるブレーカを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1のブレーカの製造方法は、外装ケース1と、この外装ケース1に固定してなる固定接点5を有する固定接点金属板4と、この固定接点金属板4の固定接点5と対向する位置に可動接点7を配置する弾性アーム6Aを有し、かつ弾性アーム6Aを可動できるように弾性アーム6Aの一端の固定部6Bを外装ケース1に固定してなる可動接点金属板6と、この可動接点金属板6の弾性アーム6Aを押して可動接点7を固定接点5から離すバイメタル8とを備え、可動接点金属板6の弾性アーム6Aは、バイメタル8に押されない状態で、それ自体の弾性で可動接点7を固定接点5に接触させる弾性を有し、バイメタル8は、弾性アーム6Aと外装ケース底部1Tとの間に配設され、バイメタル8が熱変形しない非変形状態においては、弾性アーム6Aの弾性で可動接点7が固定接点5に接触されてオン状態となり、バイメタル8が熱変形する反転湾曲状態においては、バイメタル8が弾性アーム6Aを押圧して可動接点7を固定接点5から離してオフ状態に切り換えるようにしてなるブレーカの製造方法である。この製造方法は、可動接点金属板6に、厚さを200μm以下とする導電性のある弾性金属板を使用し、この弾性金属板からなる弾性アーム6Aの先端部をプレス加工して、固定接点5側に突出する突出部6Dを設けてこの突出部6Dの表面を銀メッキして可動接点7とし、あるいは弾性アーム6Aの先端部を銀メッキした後、プレス加工して表面に銀メッキ層37のある突出部6Dを設けて可動接点7とし、表面を銀メッキとする突出部6Dの可動接点7を備える可動接点金属板6を外装ケース1に固定し、さらに、外装ケース1全体を、可動接点7を固定接点5に接触させると共に、可動接点7と固定接点5とに通電する状態で、可動接点7と固定接点5とを互いに衝突させて離反方向に超音波振動する。
なお、本明細書において、「離反方向」とは、可動接点と固定接点とが互いに接近し、また離れる方向を意味するものとする。
【0011】
本発明の請求項2のブレーカの製造方法は、外装ケース1と、この外装ケース1に固定してなる固定接点5を有する固定接点金属板4と、この固定接点金属板4の固定接点5と対向する位置に可動接点7を配置する弾性アーム6Aを有し、かつ弾性アーム6Aを可動できるように弾性アーム6Aの一端の固定部6Bを外装ケース1に固定してなる可動接点金属板6と、この可動接点金属板6の弾性アーム6Aを押して可動接点7を固定接点5から離すバイメタル8とを備え、可動接点金属板6の弾性アーム6Aは、バイメタル8に押されない状態で、それ自体の弾性で可動接点7を固定接点5に接触させる弾性を有し、バイメタル8は、弾性アーム6Aと外装ケース底部1Tとの間に配設され、バイメタル8が熱変形しない非変形状態においては、弾性アーム6Aの弾性で可動接点7が固定接点5に接触されてオン状態となり、バイメタル8が熱変形する反転湾曲状態においては、バイメタル8が弾性アーム6Aを押圧して可動接点7を固定接点5から離してオフ状態に切り換えるようにしてなるブレーカの製造方法である。この製造方法は、可動接点金属板6に、厚さを200μm以下とする導電性のある弾性金属板を使用し、この弾性金属板からなる弾性アーム6Aの先端部を折曲加工して折り返し、折返片6Eを固定接点5側に積層して、固定接点5側に突出する突出部6Dを設けると共に、この突出部6Dの表面を銀メッキして可動接点7とし、あるいは弾性アーム6Aの先端部を銀メッキした後、折曲加工して表面に銀メッキ層37のある突出部6Dを設けて可動接点7とし、表面を銀メッキとする突出部6Dの可動接点7を備える可動接点金属板6を外装ケース1に固定し、さらに、外装ケース1全体を、可動接点7を固定接点5に接触させると共に、可動接点7と固定接点5とに通電する状態で、可動接点7と固定接点5とを互いに衝突させて離反方向に超音波振動する。
【0012】
以上の請求項1及び請求項2の方法で製造されるブレーカは、超音波振動によって接点をより効果的に活性化して接点の接触抵抗をより小さく安定にできる特徴がある。それは、以上の製造方法で製造されるブレーカが、可動接点金属板を200μm以下と極めて薄い弾性金属板とし、さらに、この薄い金属板からなる弾性アームの先端に軽い可動接点を設けて超音波振動させるからである。弾性アーム先端の可動接点を軽くできるのは、薄い弾性金属板をプレス加工して突出部を設けてその表面に銀メッキ層を設けて可動接点を設け、あるいは薄い弾性金属板を折り返すように折曲加工して突出部を設けて、突出部の表面に銀メッキ層を設けて可動接点とするからである。弾性アームの先端に軽い可動接点を設けている弾性アームは、外装ケースを超音波振動させる状態において、先端の軽い可動接点の振幅、すなわち、可動接点が固定接点に接触する位置と離反する位置との距離を大きくできる。図14は、超音波振動されて、弾性アーム6Aの先端の可動接点7が振動される状態を示している。この図に示すように、超音波振動で可動接点が振動される振幅(L1)は、弾性アーム中央部の振幅(L2)よりも大きくなる。それは、弾性アームの先端に突出部を設けて、その表面に銀メッキ層を設けて可動接点とすることから、可動接点を極めて軽くできるからである。銀メッキ層の膜厚は弾性金属板の厚さに比較して十分に薄く、銀メッキ層によって弾性アームの先端がほとんど重くなることがない。軽い可動接点を先端に設けている弾性アームは、小さいエネルギーで先端を大きく振動できる。このため、以上のブレーカは、超音波振動によって弾性アーム6Aの先端、すなわち可動接点7の振幅(L1)を、図13に示す従来のブレーカの弾性アーム106Aに比較して、図14に示すように相当に大きくできる。固定接点に衝突し、また離れながら超音波振動で大きく振動する可動接点は、離反する状態では固定接点との間隔が広くなって接点間で発生するアークが大きくなり、また固定接点に衝突するときには運動のエネルギーが大きくなって接点の対向面は極めて効果的に活性化される。
【0013】
本発明のブレーカの製造方法は、銀メッキ層37の膜厚を2μm以上であって100μm以下とすることができる。
【0014】
本発明のブレーカの製造方法は、固定接点5を銀のインレイ材35とすることができる。
【0015】
本発明のブレーカの製造方法は、固定接点5の表面に、可動接点7の銀メッキ層37よりも厚い銀メッキ層36を設けることができる。
【0016】
本発明のブレーカの製造方法は、ブレーカを、パック電池に内蔵されるブレーカとすることができる。
【0017】
本発明のブレーカの製造方法は、固定接点金属板4とバイメタル8との間にPTCヒーター9を配置することができる。PTCヒーター9は、バイメタル8と固定接点金属板4の間に配置して、固定接点金属板4に接続し、かつ、接点のオフ状態において、バイメタル8を介して可動接点金属板6を固定接点金属板4に接続することができる。
以上の方法で製造されるブレーカは、オフ状態においてPTCヒーターに通電して、オフ状態に自己保持できるので、パック電池に内蔵されてより安全性を向上できる。パック電池が異常な状態で使用されてブレーカがオフに切り換えられた後には、電池を放電できるからである。
【0018】
本発明のブレーカは、外装ケース1と、この外装ケース1に固定してなる固定接点5を有する固定接点金属板4と、固定接点金属板4の固定接点5と対向する位置に可動接点7を配置する弾性アーム6Aを有し、かつ弾性アーム6Aを可動できるように弾性アーム6Aの一端の固定部6Bを外装ケース1に固定してなる可動接点金属板6と、可動接点金属板6の弾性アーム6Aを押して可動接点7を固定接点5から離すバイメタル8とを備えている。可動接点金属板6の弾性アーム6Aは、バイメタル8に押されない状態で、それ自体の弾性で可動接点7を固定接点5に接触させる弾性を有している。バイメタル8は、弾性アーム6Aと外装ケース底部1Tとの間に配設されている。ブレーカは、バイメタル8が熱変形しない非変形状態においては、弾性アーム6Aの弾性で可動接点7が固定接点5に接触されてオン状態となり、バイメタル8が熱変形する反転湾曲状態においては、バイメタル8が弾性アーム6Aを押圧して可動接点7を固定接点5から離してオフ状態に切り換えるようにしている。またブレーカは、組み立てられた状態で、外装ケース全体を超音波振動して、可動接点7を固定接点5に接触させる通電状態において超音波振動されて可動接点7と固定接点5を活性化している。さらに、ブレーカは、可動接点金属板6が、厚さを200μm以下とする導電性のある弾性金属板であって、この弾性金属板からなる弾性アーム6Aの先端部に、固定接点5側に突出する可動接点7を設けており、この可動接点7は弾性金属板のプレス加工又は折曲加工で設けてなる突出部6Dの表面に銀メッキ層37を設けてなる接点である。
【0019】
以上のブレーカは、超音波振動によって接点をより効果的に活性化して接点の接触抵抗をより小さく安定にできる特徴がある。それは、以上のブレーカが、可動接点金属板を200μm以下と極めて薄い弾性金属板とし、さらに、この薄い金属板からなる弾性アームの先端に軽い可動接点を設けて超音波振動させるからである。弾性アーム先端の可動接点を軽くできるのは、薄い弾性金属板をプレス加工して突出部を設けてその表面に銀メッキ層を設けて可動接点を設け、あるいは薄い弾性金属板を折り返すように折曲加工して突出部を設けて、突出部の表面に銀メッキ層を設けて可動接点とするからである。弾性アームの先端に軽い可動接点を設けている弾性アームは、外装ケースを超音波振動させる状態において、先端の軽い可動接点の振幅、すなわち、可動接点が固定接点に接触する位置と離反する位置との距離を大きくできる。固定接点に衝突し、また離れながら超音波振動で大きく振動する可動接点は、離反する状態では固定接点との間隔が広くなって接点間で発生するアークが大きくなり、また固定接点に衝突するときには運動のエネルギーが大きなって接点の対向面は極めて効果的に活性化される。
【0020】
本発明のブレーカは、弾性アーム6Aの先端に設けてなる可動接点7の突出部6Dの平面形状を楕円形とすることができ、さらに、突出部6Dの平面形状が、弾性アーム6Aの長手方向を短径として短手方向を長径とする楕円形とすることができる。このブレーカは、より長期間にわたって接点の接触抵抗を小さくできる特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施例にかかる製造方法で製造されるブレーカの斜視図である。
図2図1に示すブレーカのオン状態を示す垂直縦断面図である。
図3図1に示すブレーカのオフ状態を示す垂直縦断面図である。
図4図2に示すブレーカのIV−IV線断面図である。
図5図2に示すブレーカの分解断面図である。
図6図5に示すブレーカの本体ケースの平面図である。
図7図3に示すブレーカの接点構造を示す拡大断面図である。
図8】接点構造の他の一例を示す拡大断面図である。
図9】接点構造の他の一例を示す拡大断面図である。
図10】接点構造の他の一例を示す拡大断面図である。
図11図8に示す弾性アームの先端部を下から見た平面図である。
図12】従来のブレーカを示す断面図である。
図13】従来のブレーカの超音波振動による弾性アームの振動状態を示す概略断面図である。
図14】本発明のブレーカの超音波振動による弾性アームの振動状態を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのブレーカの製造方法を例示するものであって、本発明はブレーカの製造方法を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0023】
図1ないし図6に示すブレーカ30は、外装ケース1と、この外装ケース1の内部に配置している固定接点5を有する固定接点金属板4と、この固定接点金属板4の固定接点5と対向する位置に可動接点7を配置する弾性アーム6Aを有する可動接点金属板6とを備えている。さらに、図に示すブレーカ30は、無通電タイプのブレーカとするので、周囲温度で変形して可動接点金属板6をオンからオフに切り換えるバイメタル8を、可動接点金属板6と外装ケース底部1Tとの間に配設している。さらに、図のブレーカ30は、バイメタル8を加温するPTCヒーター9も備える。図のブレーカ30は、PTCヒーター9を備えるが、本発明のブレーカは、必ずしもPTCヒーターを内蔵する必要はない。
【0024】
可動接点金属板6の弾性アーム6Aは、バイメタル8で押圧されない状態では、それ自体の弾性で可動接点7を固定接点5に接触させる弾性を有する。バイメタル8は、弾性アーム6AとPTCヒーター9との間に配置される。このバイメタル8は、設定温度よりも低い状態では熱変形しない非変形状態にある。この状態ではバイメタル8が弾性アーム6Aを押さず、ブレーカ30は、弾性アーム6Aの弾性で可動接点7を固定接点5に接触させてオン状態となる。ブレーカ30は、設定温度よりも高くなると、バイメタル8が熱変形して反転して、反転湾曲状態となる。反転湾曲状態のバイメタル8は、中間部を外装ケース底部1TのPTCヒーター9に接触させて、両端の外周縁部で弾性アーム6Aを押し上げて可動接点7を固定接点5から離してオフ状態に切り換える。
【0025】
バイメタル8は、温度が上昇して熱変形するように、熱膨張率が異なる金属を積層したものである。バイメタル8は、外形を四角形とし、かつ中央凸に湾曲する形状である。バイメタル8は、弾性アーム6Aと外装ケース底部1Tとの間にあって、図においては、弾性アーム6AとPTCヒーター9との間にあって、設定温度になると熱変形して反転し、反転湾曲状態となる。
【0026】
バイメタル8は、非変形状態から反転湾曲状態に変形でき、かつ位置ずれしないように外装ケース1に設けたバイメタル収納部28に配置される。外装ケース1は、図6の平面図に示すように、四角形のバイメタル8を定位置に配置するバイメタル収納部28を設けている。外装ケース1は、バイメタル8の周囲に外周壁10を設けて、外周壁10の内側をバイメタル収納部28としている。外周壁10で囲まれるバイメタル収納部28は、その内形をバイメタル8の外形よりもわずかに大きくして、バイメタル8を非変形状態と反転湾曲状態に変形できる状態で定位置に配置している。
【0027】
可動接点金属板6は、弾性変形する金属板で、外装ケース1に固定される固定部6Bと、先端に可動接点7を設けている弾性アーム6Aとを有する。可動接点金属板6は、図2図3に示すように、固定部6Bを外装ケース1に固定して、先端側の弾性アーム6Aを、外装ケース1に設けている収納スペース20に配設している。可動接点金属板6は、外装ケース1に設けている第2の外壁11Bの上部に固定部6Bを固定している。可動接点金属板6は、固定部6Bの外側を外装ケース1から突出させており、この突出片6Xを可動側の接続端子41としている。
【0028】
可動接点金属板6は、収納スペース20に配置される弾性アーム6Aを、あるいは全体を弾性変形できる金属板としている。さらに、可動接点金属板6は、この弾性アーム6Aの先端部であって固定接点5と対向する面に可動接点7を設けている。この可動接点金属板6は、バイメタル8の非変形状態では、可動接点7を固定接点5に接触させてブレーカをオン状態とし、バイメタル8の反転湾曲状態では、バイメタル8に押される弾性アーム6Aを弾性変形して、可動接点7を固定接点5から離してブレーカをオフ状態とする。
【0029】
可動接点金属板6は、厚さを100μmとするリン青銅である。ただ、可動接点金属板は、厚さを200μm以下とする導電性のあるリン青銅以外の弾性金属板も使用できる。可動接点金属板6は、厚すぎると高い周波数の超音波振動で効率よく可動接点を振動できず、反対に薄すぎると電流容量が小さくなる。したがって、可動接点7を効率よく超音波で振動させることから、厚さが200μm以下の弾性金属板を使用し、電流容量を大きくすることから、厚さが50μm以上の金属板を使用する。
【0030】
図7の拡大断面図に示す可動接点金属板6は、弾性アーム6Aの先端部を折曲加工して折り返し、折返片6Eを固定接点5側に積層して、固定接点5側に突出する突出部6Dを設けて、突出部6Dの表面を銀メッキして可動接点7としている。この可動接点金属板6は、弾性アーム6Aの先端部を銀メッキした後、折曲加工して表面に銀メッキ層37のある突出部6Dを設けて可動接点7とすることができる。
【0031】
また、可動接点金属板6は、図8の拡大断面図に示すように、弾性金属板である弾性アーム6Aの先端部をプレス加工して、固定接点5側に突出する突出部6Dを設けて、この突出部6Dの表面を銀メッキして可動接点7とすることができる。可動接点金属板6は、弾性アーム6Aの先端を銀メッキした後、プレス加工して突出部6Dを設けてこの突出部6Dを可動接点7とすることもできる。図11は弾性アーム6Aの先端部を下から見た平面図である。この図に示す弾性アーム6Aは、突出部6Dの平面形状を楕円形としている。とくに、この図に示す突出部6Dは、弾性アーム6Aの長手方向を楕円の短径とし、短手方向を長径とする楕円形としている。この構造の可動接点7は、広い面積で固定接点に接触して、より長期間にわたって接点の接触抵抗を小さくできる。
【0032】
突出部6D表面の銀メッキ層37の膜厚は5μmである。ただし、銀メッキ層の膜厚は、2μm〜100μm、好ましくは3μm〜50μmとすることもできる。銀メッキ層37は、厚くして、接点をオンオフに切り換える耐久性を向上できる。
【0033】
図7の可動接点金属板6は、厚さが200μm以下と極めて薄い金属板をわずかな幅で折り返して突出部6Dとして、この突出部6Dの表面を銀メッキして可動接点7とするので、可動接点7を設けながら薄い弾性アーム先端の重量増加を少なくでき、超音波振動によって、可動接点7を大きな振幅で振動できる。したがって、このブレーカも、通電状態で超音波振動することで、接点を理想的な状態で活性化して、接触抵抗を小さい状態にできる。
【0034】
図8の可動接点金属板6は、突出部6Dの表面に銀メッキ層37を設けて可動接点7とするので、可動接点7を設けながら薄い弾性アーム先端の重量がほとんど増加しない。このため、超音波振動によって、可動接点7を大きな振幅で振動できる。したがって、このブレーカ30は、通電状態で超音波振動して接点をより理想的な状態で活性化して、接触抵抗を小さい状態にできる。
【0035】
さらに、図2ないし図5に示す可動接点金属板6は、バイメタル8側に凸部6Cを設けている。図の可動接点金属板6は、バイメタル8に接触する一対の凸部6Cを、バイメタル8側に突出して設けている。一対の凸部6Cは、図6に示すように、可動接点金属板6の長手方向に延びる中心線m上であって、可動接点金属板6の長手方向に離して配置している。この可動接点金属板6は、一対の凸部6Cにバイメタル8の両端の外周縁部を接触させて互いに押圧するようにしている。図に示す凸部6Cは、外形を円弧状としており、バイメタル8の外周縁部8bを横方向に摺動させることなく確実に接触させて互いに押圧できるようにしている。図示しないが、可動接点金属板は、バイメタルの両端部と対向する下面に、複数の凸部を設けることもできる。
【0036】
図1ないし図6に示すブレーカ30は、外装ケース1を、プラスチック製の本体ケース2とプラスチック部を有する蓋ケース3で形成している。図1ないし図6の外装ケース1は、本体ケース2の底部13に固定接点金属板4をインサート成形して固定して、上面に蓋ケース3を固定している。本体ケース2は、両端部分に、第1の外壁11Aと第2の外壁11Bとを突出するように設けて、第1の外壁11Aと第2の外壁11Bとの間に収納スペース20を設けている。収納スペース20は、固定接点金属板4で底面を閉塞して、蓋ケース3で上面を閉塞している。したがって、外装ケース1は、底面側の表面には固定接点金属板4が露出している。
【0037】
可動接点金属板6と固定接点金属板4と蓋ケース3は、本体ケース2に固定される。本体ケース2は、バイメタル8やPTCヒーター9を収納する収納スペース20の両側に、第1の外壁11Aと第2の外壁11Bとを設け、さらに第1の外壁11Aと第2の外壁11Bとの間を連結する対向壁12を設けて、一対の対向壁12と、一対の外壁11とで収納スペース20の周囲を囲む外周壁10を構成している。したがって、収納スペース20は、周囲を外周壁10で囲み、底面を固定接点金属板4で閉塞し、さらに上面を蓋ケース3で閉塞して内部を閉塞された中空状としている。
【0038】
本体ケース2は、第1の外壁11Aに固定接点金属板4の一部を、図2図3においては固定接点金属板4の中間部4Bを第1の外壁11Aの途中にインサート成形して固定している。したがって、固定接点金属板4は、第1の外壁11Aを貫通する状態で本体ケース2に固定され、収納スペース20の内部に露出する部分を固定接点5とし、外部に引き出される突出片4Xを固定側の接続端子42としている。
【0039】
さらに、本体ケース2は、第2の外壁11Bに可動接点金属板6の固定部6Bを固定して、可動接点金属板6の弾性アーム6Aを収納スペース20に配置している。図2図3のブレーカ30は、第2の外壁11Bの上端面に可動接点金属板6の固定部6Bを固定している。本体ケース2は、図2図3、及び図6に示すように、第2の外壁11B上端面に、外周壁10の上面よりも一段低い段差凹部21を設けており、この段差凹部21に可動接点金属板6の固定部6Bを嵌合させて定位置に配置している。図の本体ケース2は、この嵌着凹部21の中央部から突出して、可動接点金属板6の固定部6Bを貫通する連結凸部15を設けている。可動接点金属板6の固定部6Bには、連結凸部15を貫通させる貫通孔6Fを設けている。図6に示す連結凸部15は、水平断面形状を長円形として、可動接点金属板6の固定部6Bを正確な姿勢で段差凹部21に配置できるようにしている。さらに、図6に示す段差凹部21は、可動接点金属板6の両側部を位置決めする位置決リブ22を第2の外壁11Bの上端部に形成している。図6に示す第2の外壁11Bは、その上端面において、位置決リブ22以外の部分を、外周壁10の上面よりも低くして嵌着凹部21を設けることにより、段差形状の位置決リブ22を形成している。可動接点金属板6は、固定部6Bの両側に位置決リブ22を案内する位置決凹部6Gを設けている。可動接点金属板6は、固定部6Bに開口された貫通孔6Fに連結凸部15が挿入されると共に、固定部6Bの両側に設けた位置決凹部6Gに位置決リブ22が案内されて、第2の外壁11Bの段差凹部21の定位置に配置される。固定部6Bが段差凹部21に配置された可動接点金属板6は、接着して第2の外壁11Bに固定され、あるいは本体ケース2に固定される蓋ケース3に挟まれて、すなわち、第2の外壁11Bの段差凹部21の底面と蓋ケース3の対向面とで上下両面から挟着されて外装ケース1の定位置に固定される。
【0040】
蓋ケース3は、図1ないし図6に示すように、本体ケース2の上端開口部側において、可動接点金属板6の外側に積層される積層金属板25と、この積層金属板25を固定している連結プラスチック26とを備えている。蓋ケース3は、内面側、すなわち、本体ケース2側に積層金属板25を表出させており、この積層金属板25で可動接点金属板6の上方をカバーする状態で、本体ケース2の開口部側に配置されている。図1ないし図6に示す蓋ケース3は、上面側において積層金属板25のほぼ全面を連結プラスチック26で被覆して絶縁している。積層金属板25は、連結プラスチック26にインサート成形して固定される。インサート成形される積層金属板25は、連結プラスチック26を成形する金型の成形室に仮止めされ、成形室に溶融状態のプラスチックを注入して連結プラスチック26に固定される。
【0041】
以上の蓋ケース3は、連結プラスチック26の外周縁部を本体ケース2の外周壁10の上面に固定して、本体ケース2に固定している。蓋ケース3の連結プラスチック26は、図5に示すように、本体ケース2の外周壁10と対向する外周縁部に、本体ケース2側に突出する外周壁27を備えており、この外周壁27の内側に積層金属板25を表出させている。連結プラスチック26の外周壁27は、本体ケース2の両端部に設けている第1の外壁11Aと第2の外壁11Bに固定され、さらに対向壁12に固定される。
【0042】
図5に示す外装ケース1は、蓋ケース3と本体ケース2とを正確に位置決めしながら連結するために、互いに嵌合する連結凸部15、17と連結凹部16、18とを備えている。本体ケース2は、前述のように、第2の外壁11Bの上面において、可動接点金属板6の固定部6Bを貫通して位置決めする連結凸部15を突出して設けている。蓋ケース3は、本体ケース2の第2の外壁11B側の端部において、この連結凸部15と対向する位置に、連結凸部15を案内する連結凹部16を設けている。さらに、図5に示す蓋ケース3は、本体ケース2の第1の外壁11A側の端部の両側において、外周壁27の下面から本体ケース2に向かって突出する連結凸部17を設けている。本体ケース2は、図6に示すように、これらの連結凸部17と対向する対向壁12の上面に、連結凸部17を案内する連結凹部18を設けている。以上の外装ケース1は、本体ケース2の第1の外壁11A側の端部において、蓋ケース3の両側の連結凸部17が本体ケース2の連結凹部18に案内されると共に、本体ケース2の第2の外壁11B側の端部において、可動接点金属板6の固定部6Bを貫通する連結凸部15が蓋ケース3の連結凹部16に案内されて、蓋ケース3が本体ケース2の正確な位置に連結される。
【0043】
連結凸部15、17と連結凹部16、18を介して定位置に連結される蓋ケース3と本体ケース2は、超音波溶着して連結プラスチック26が本体ケース2に固定される。図5に示す蓋ケース3は、連結プラスチック26の外周壁27の下面であって、本体ケース2の外周壁10との対向面に位置して、超音波振動で溶融される溶融凸条19を設けている。図の蓋ケース3は、外周壁27の下面に沿って溶融凸条19を突出して設けている。この蓋ケース3は、可動接点金属板6の固定部6Bと対向する部分を除く外周縁部に、底面視略コ字状の溶融凸条19を設けている。この蓋ケース3は、前述の連結凸部15、17と連結凹部16、18とを介して本体ケース2の定位置に連結する状態で、外周部を超音波振動させて、溶融凸条19を摩擦熱で溶融させて本体ケース2の外周壁10に溶着させる。さらに、超音波振動される蓋ケース3と本体ケース3は、互いに連結された連結凸部15、17と連結凹部16、18の接触部分も摩擦熱で溶融されて互いに溶着される。ただ、外装ケースは、蓋ケースの連結プラスチックと本体ケースとを接着して、あるいは嵌着構造や係止構造で連結して固定することもできる。
【0044】
図1図2に示すブレーカ30は、バイメタル8が熱変形しない状態で、可動接点7を確実に固定接点5に接触できるように、弾性アーム6Aの後端部を下方に押圧する押圧凸部25Aを積層金属板25の内面から突出して設けている。この可動接点金属板6は、弾性アーム6Aの後端部が押圧凸部25Aで下向きに押圧されることで、弾性アーム6Aの先端部が下方に付勢されて、先端の可動接点7を確実に固定接点5に接触させる。
【0045】
さらに、図2ないし図5に示す外装ケース1は、本体ケース2の収納スペース20の底部にPTCヒーター9を配置するヒーター収納部29を設けている。ヒーター収納部29は、バイメタル収納部28の内側にあって、その底部に設けられる。ヒーター収納部29は、PTCヒーター9を定位置に抜けないように固定する凹部である。PTCヒーター9は、このヒーター収納部29に接着して固定され、あるいは抜けないように嵌着して固定される。ヒーター収納部29は収納スペース20の中央部にあって、その底面を固定接点金属板4の先端部4Aで閉塞している。ヒーター収納部29は、ここにPTCヒーター9を挿入できるように、内形をPTCヒーター9の外形よりもわずかに大きくしている。また、ヒーター収納部29は、外周縁に沿って凸部14を設けている。ヒーター収納部29に挿入されるPTCヒーター9は、凸部14の上面からわずかに突出して、上面に湾曲するバイメタル8を載せている。
【0046】
収納スペース20は、ヒーター収納部29の底面を固定接点金属板4で閉塞し、ヒーター収納部29の外側底面を本体ケース2のプラスチックで閉塞している。本体ケース2は、ヒーター収納部29の外側で収納スペース20の底を閉塞しているプラスチック製の底部13に、固定接点金属板4をインサート成形して本体ケース2に固定している。
【0047】
図1ないし図6に示すブレーカ30は、本体ケース2の収納スペース20に、底から順番に、PTCヒーター9とバイメタル8と可動接点金属板6の弾性アーム6Aを収納して、本体ケース2の第1の外壁11Aには固定接点金属板4の中間部4Bを固定して、第2の外壁11Bには可動接点金属板6の固定部6Bを固定している。
【0048】
固定接点金属板4は、インサート成形して本体ケース2に固定している。固定接点金属板4は、先端部4Aを収納スペース20の底部13に埋設し、中間部4Bを収納スペース20の底部13から本体ケース2の第1の外壁11Aに埋設するようにインサート成形して、本体ケース2に固定している。図2図3の固定接点金属板4は、ヒーター収納部29の底部を閉塞する部分よりも、第1の外壁11Aに埋設される部分を高くするように段差部4Dを設けて、段差部4Dを本体ケース2の底部13に埋設して、段差部4Dの後端側を底部13の上面に露出させて、この露出部を固定接点5としている。
【0049】
固定接点金属板4は、図7図8に示すように、金属板に銀のインレイ材35を圧入して固定接点5としている。固定接点5の金属板は、銅や銅合金、あるいはニッケルやニッケル合金である。インレイ材35は厚くして、接点の寿命を長くできるので、厚さは200μmとしている。ただ、固定接点金属板4は、図9図10に示すように、表面を銀メッキして、銀メッキ層36を固定接点5とすることができる。固定接点5の銀メッキ層36は、可動接点7の銀メッキ層37よりも厚く、たとえば6μmである。ただ、固定接点の銀メッキ層の膜厚は、5μm〜100μm、好ましくは3μm〜50μmとして、可動接点よりも厚くすることができる。固定接点の銀メッキ層を厚くすることで、固定接点を損傷しやすい極性に接続して、接続の寿命を長くできる。
【0050】
PTCヒーター9は、通電されることによって発熱して、バイメタル8を加熱する。PTCヒーター9は、対向面を円形あるいは長円形とする厚みのあるPTCヒーターで、上面と下面に電極を設けている。上下面に電極を設けているPTCヒーター9は、下面を固定接点金属板4に接触して、上面をバイメタル8を介して可動接点金属板6に接触できるようにしている。このPTCヒーター9は、可動接点金属板6の可動接点7が固定接点5に接触するオン状態では、可動接点金属板6とバイメタル8とが非接触状態となって通電されず、可動接点金属板6の可動接点7が固定接点5から離れてオフ状態となる状態では、可動接点金属板6に接触するバイメタル8と固定接点金属板4とを介して通電されて発熱し、バイメタル8を加熱する。加熱されるバイメタル8は、図3に示すように、可動接点7を固定接点5から離すオフ状態に保持する。
【0051】
このブレーカ30は、オフ状態に切り換えられた状態で、可動接点7をオフ状態に保持するので、パック電池に使用して安全性を向上できる。それは、パック電池が異常な温度になってブレーカ30がオフに切り換えられた後は、パック電池の電池からPTCヒーター9に通電され続けてバイメタル8が加熱されるので、ブレーカ30がオン状態に復帰することなく、電池が放電されるまで電流を遮断する状態に保持できるからである。電池が完全に放電されると、PTCヒーターに通電できなくなってPTCヒーターがバイメタルを加温できなくなり、ブレーカがオン状態に復帰するが、この状態では、電池は放電できなくなっているので、安全性は確保される。また、パック電池を充電器に接続して充電する状態でパック電池が異常な温度になって、ブレーカで電流を遮断する場合においても、充電器から供給される電力でPTCヒーターに通電してオフ状態に保持できるので、ブレーカがオン状態に復帰することなく、充電器から電力が供給される間は電流を遮断する状態に保持できる。したがって、このパック電池は、ブレーカがオフに切り換えられた後は、通電状態が解除されるまでPTCヒーターに通電してブレーカをオフ状態に保持できるので、安全性をより向上できる。
【0052】
以上のブレーカ30は、組み立てられた後、接点に通電する状態で超音波振動させて接点を活性化する。ブレーカは、可動接点7と固定接点5とを互いに衝突させて離反方向に超音波振動させる。すなわち、ブレーカは、固定接点と可動接点とが互いに接近し衝突し、また互いに離れる方向に相対的に移動するように超音波振動させる。超音波振動させる状態で接点の電流は、抵抗負荷の状態で、好ましくは0.1A〜100Aとする。超音波振動時における接点電流を大きくして、接点はより効果的に活性化される。抵抗と直列にコイルを接続しているインダクタンスのある負荷は、電流を遮断するときにコイルに蓄えられる電流エネルギーが大きくなるので接点電流を小さくして接点を活性化できる。コイルに蓄えられる電流のエネルギーを消費するために、接点の放電電流が大きくなるからである。したがって、接点電流は、抵抗負荷とインダクタンス負荷とを考慮して最適な値に設定する。さらに、ブレーカは、接点の電流を大きくするとジュール熱で発熱してそれ自体でオフ状態に切り換えられる特性がある。超音波振動で接点を活性化するには、可動接点7を固定接点5に接触するオン状態に保持する必要がある。したがって、接点に大電流を流して超音波振動させる方法は、超音波振動させる時間を短くして、接点がオン状態にある状態で超音波振動させる。したがって、接点に大電流を流して超音波振動させる方法は、超音波振動させる時間を短くする。
【0053】
通電状態で接点を超音波振動させる時間は0.1ミリ秒〜1秒とする。超音波振動させる時間は、長くして接点をより効果的に活性化できるが、長すぎると接点の銀メッキ層37、36が損傷を受けるので、銀メッキ層37、36を損傷することなく接点を活性化できる時間に設定される。また、超音波振動による接点の活性化は、接点電流、負荷の種類、超音波振動の振幅にも影響を受け、接点電流と振幅が大きいと短時間で接点がより効果的に活性化される。したがって、超音波振動させる時間は、接点電流と超音波振動の振幅を考慮して前述の範囲で最適値に設定される。
【0054】
また、接点を超音波振動させる周波数は20KHz〜6GHz、好ましくは20KHz〜1GHzとする。超音波振動の周波数を高くして、単位時間に可動接点7と固定接点5との衝突回数と離反回数とを多くできる。ただ、超音波振動の周波数が高すぎると可動接点7が固定接点5から離れる間隔が狭くなって放電による活性化が低下し、反対に周波数が低すぎると衝突回数が少なくなって活性化が低下するので、超音波振動の周波数は、弾性アーム6Aの厚さや長さを考慮し、さらに弾性アーム6Aの共振周波数を考慮して、最適値に設定される。
【0055】
さらに、ブレーカを超音波振動させる振幅は0.01μm〜100μmとする。超音波振動の振幅を大きくして、可動接点7が固定接点5に衝突する運動のエネルギーを大きくでき、また可動接点7が固定接点5から離れる間隔を大きくできる。ブレーカを超音波振動させる振幅は、可動接点7を固定接点5から離す間隔に影響を与える。ただ、可動接点7が固定接点5から離れる間隔は、弾性アーム6Aを共振させることで、ブレーカを超音波振動させる振幅よりも大きくできる。したがって、ブレーカを超音波振動させる周波数を、弾性アーム6Aの共振周波数やその近傍、あるいはその共振周波数の整数倍、あるいは又、共振周波数の整数分の1に設定することで可動接点7を固定接点5から充分な間隔に離して、効果的に活性化できる。
【0056】
ブレーカを超音波振動させる振幅を大きくするには、ブレーカに接触してこれを超音波振動させる超音波振動子や超音波ホーンの出力を大きくする必要がある。大出力の超音波振動子や超音波ホーンをブレーカの外装ケース1に押圧して超音波振動させると、超音波振動子との接触箇所が超音波振動による発熱で変形する等の弊害があるので、ブレーカを超音波振動させる振幅は、接点を活性化できる範囲で小さく設定される。
【0057】
[実施例1]
可動接点金属板6に、厚さを100μmとするリン青銅を使用し、弾性アーム6Aの長さを5mm、横幅を1.5mm、弾性アーム6Aの先端部を長さ0.6mmで折り返して突出させて、突出部6D表面の銀メッキ層37の膜厚を5μm、固定接点を、厚さを30μmとするインレイ材(AgNi)とし、外装ケース1の外形を縦5.8mm×横3.7mm×高さ1.05mmとするブレーカを試作し、このブレーカを接点電流を20A、超音波振動の周波数を100KHz、振動の振幅を5μm、超音波振動させる時間を10msecとして、100個のブレーカを試作すると、このブレーカの接点の接触抵抗は、平均値で6.1mΩとなる。ちなみに、超音波振動させる以前の接点の接触抵抗は、平均値で13.9mΩとなる。さらに、超音波振動で接点を活性化したブレーカは、抵抗負荷で15Aの接点電流を通電する状態で12000回オンオフしても、接点の接触抵抗の増加は0.5mΩよりも小さく、極めて優れた特性を示す。
【0058】
[実施例2]
可動接点金属板6に、厚さを100μmとするリン青銅を使用し、弾性アーム6Aの長さを5mm、横幅を1.5mm、弾性アーム6Aの先端をプレス加工して突出させる突出高さを0.07mm、突出部6D表面の銀メッキ層37の膜厚を5μm、固定接点5を、厚さを30μmとするインレイ材(AgNi)とし、外装ケース1の外形を縦5.8mm×横3.7mm×高さ1.05mmとするブレーカを試作し、このブレーカを接点電流を20A、超音波振動の周波数を100KHz、振動の振幅を5μm、超音波振動させる時間を10msecとして、100個のブレーカを試作すると、このブレーカの接点の接触抵抗は、平均値で5.6mΩとなる。ちなみに、超音波振動させる以前の接点の接触抵抗は、平均値で13.7mΩとなる。さらに、超音波振動で接点を活性化したブレーカは、抵抗負荷で15Aの接点電流を通電する状態で12000回オンオフしても、接点の接触抵抗の増加はわずかに0.5mΩよりも小さく、極めて優れた特性を示す。
【0059】
以上のブレーカは、例えば、パック電池に使用されて、パック電池の電池と直列に接続される保護素子として使用することができる。保護素子であるブレーカは、電池温度や周囲温度を検出して、検出温度が設定温度を越えるとバイメタルを熱変形させて電流を遮断する。
【符号の説明】
【0060】
1…外装ケース 1T…外装ケース底部
2…本体ケース
3…蓋ケース
4…固定接点金属板 4A…先端部
4B…中間部
4D…段差部
4X…突出片
5…固定接点
6…可動接点金属板 6A…弾性アーム
6B…固定部
6C…凸部
6D…突出部
6E…折返片
6F…貫通孔
6G…位置決凹部
6X…突出片
7…可動接点
8…バイメタル
9…PTCヒーター
10…外周壁
11…外壁 11A…第1の外壁
11B…第2の外壁
12…対向壁
13…底部
14…凸部
15…連結凸部
16…連結凹部
17…連結凸部
18…連結凹部
19…溶融凸条
20…収納スペース
21…段差凹部
22…位置決リブ
25…積層金属板 25A…押圧凸部
26…連結プラスチック
27…外周壁
28…バイメタル収納部
29…ヒーター収納部
30…ブレーカ
35…インレイ材
36…銀メッキ層
37…銀メッキ層
41…可動側の接続端子
42…固定側の接続端子
104…固定接点金属板
105…固定接点
106…可動接点金属板
106A…弾性アーム
107…可動接点
108…バイメタル
109…PTCヒーター
m…中心線
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