特許第6208520号(P6208520)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6208520
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】コジェネレーションシステム
(51)【国際特許分類】
   F24H 1/00 20060101AFI20170925BHJP
   F24H 1/18 20060101ALI20170925BHJP
   F24D 17/00 20060101ALI20170925BHJP
   H01M 8/00 20160101ALI20170925BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20170925BHJP
   H01M 8/10 20160101ALN20170925BHJP
   H01M 8/12 20160101ALN20170925BHJP
【FI】
   F24H1/00 631A
   F24H1/18 Q
   F24H1/18 H
   F24D17/00 F
   H01M8/00 Z
   H01M8/04 J
   H01M8/04 N
   !H01M8/10
   !H01M8/12
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-209936(P2013-209936)
(22)【出願日】2013年10月7日
(65)【公開番号】特開2015-75256(P2015-75256A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2016年9月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000109026
【氏名又は名称】ダイニチ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078330
【弁理士】
【氏名又は名称】笹島 富二雄
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100167025
【弁理士】
【氏名又は名称】池本 理絵
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100136227
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷 玲子
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100114591
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 英文
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100154298
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 恭子
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100161001
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 篤司
(74)【代理人】
【識別番号】100179154
【弁理士】
【氏名又は名称】児玉 真衣
(72)【発明者】
【氏名】水野 康
(72)【発明者】
【氏名】横尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】柴崎 則久
(72)【発明者】
【氏名】吉村 勲
【審査官】 宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−164191(JP,A)
【文献】 特開2007−132613(JP,A)
【文献】 特開2007−010177(JP,A)
【文献】 特開2008−032320(JP,A)
【文献】 特開2011−012906(JP,A)
【文献】 特開2002−130825(JP,A)
【文献】 特開2003−056910(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0044663(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00
F24D 17/00
F24H 1/18
H01M 8/00
H01M 8/04
H01M 8/10
H01M 8/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電装置から排出される熱を利用して貯湯タンク内の湯水を加熱するコジェネレーションシステムであって、
回路上に循環ポンプ及び膨張タンクを有して熱媒を循環させる熱媒循環回路と、
前記熱媒循環回路の一位置で、前記発電装置からの排熱と熱媒との間で熱交換を行う排熱回収用熱交換器と、
前記熱媒循環回路の他位置で、前記貯湯タンク内の湯水と熱媒との間で熱交換を行う湯水加熱用熱交換器と、
前記熱媒循環回路における前記湯水加熱用熱交換器の出口側と前記排熱回収用熱交換器の入口側との間で、熱媒を放熱させることができる放熱器と、
前記熱媒循環回路にて前記湯水加熱用熱交換器をバイパスして熱媒を循環可能な循環回路バイパス装置と、
を含んで構成され、
前記循環回路バイパス装置は、前記熱媒循環回路における前記湯水加熱用熱交換器の入口側に設けた第1の分岐部と、前記熱媒循環回路における前記湯水加熱用熱交換器の出口側に設けた第2の分岐部と、これら第1及び第2の分岐部をつなぐバイパス配管とを含んで構成される、コジェネレーションシステム。
【請求項2】
前記バイパス配管は着脱自在に構成される、請求項1記載のコジェネレーションシステム。
【請求項3】
前記貯湯タンクに水道水を流入させる入水通路と、
前記貯湯タンクからの湯水と前記入水通路の途中からの水道水とを混合する混合部と、
内部に加熱源を有し前記混合部からの湯水を加熱して給湯可能な給湯装置と、
前記混合部をバイパスして前記入水通路の途中からの水道水を前記給湯装置へ供給可能な混合部バイパス装置と、
を更に含んで構成される、請求項1又は請求項2記載のコジェネレーションシステム。
【請求項4】
前記コジェネレーションシステムは、発電ユニットと貯湯ユニットと給湯ユニットとに分割構成され、
前記発電ユニットは、少なくとも、前記循環ポンプと前記膨張タンクと前記排熱回収用熱交換器と前記放熱器とを含み、
前記貯湯ユニットは、少なくとも、前記貯湯タンクと前記湯水加熱用熱交換器と前記混合部とを含み、
前記給湯ユニットは、少なくとも、前記給湯装置を含み、
前記発電ユニット、前記貯湯ユニット及び前記給湯ユニットは、互いを経由せずに電源に連結する、請求項3記載のコジェネレーションシステム。
【請求項5】
前記発電ユニットは、前記循環回路バイパス装置を更に含む、請求項4記載のコジェネレーションシステム。
【請求項6】
前記給湯ユニットは、前記混合部バイパス装置を更に含む、請求項4又は請求項5記載のコジェネレーションシステム。
【請求項7】
前記混合部バイパス装置は、前記入水通路の途中に設けた第1の分岐部と、前記混合部から前記給湯装置への湯水の通路に設けた第2の分岐部と、これら第1及び第2の分岐部をつなぐバイパス配管とを含んで構成され、
このバイパス配管は着脱自在に構成される、請求項3〜請求項6のいずれか1つに記載のコジェネレーションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電装置から排出される熱を利用して貯湯タンク内の湯水を加熱するコジェネレーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コジェネレーションシステムは、一般に、発電装置を有する発電ユニットと、貯湯タンクを有する貯湯ユニットとに分割構成され、発電装置から排出される熱を利用して貯湯タンク内の湯水を加熱している。
【0003】
例えば、特許文献1に記載のシステムは、発電装置として燃料電池を用いた燃料電池コジェネレーションシステムであり、発電ユニットと貯湯ユニットとは、湯水の循環回路を介してつながれている。
すなわち、貯湯ユニット側の貯湯タンクの低温部から取り出した湯水をラジエータを介して発電ユニット側の熱交換器に送り、燃料電池から排出される熱を回収する。そして、排熱を回収した湯水は貯湯ユニット側の貯湯タンクに戻し、給湯可能とする。ラジエータは、貯湯タンク内の蓄熱量が満畜となった場合などに作動させ、余剰熱を大気に放熱して、発電運転を可能とする。
【0004】
また、特許文献2に記載のシステムでは、燃料電池から排出される熱を熱媒を介して貯湯タンク内の湯水に伝達すべく、発電ユニットと貯湯ユニットとは、熱媒の循環回路を介してつながれている。
すなわち、熱媒は、発電ユニット側で燃料電池からの排熱との熱交換により高温となった後、貯湯ユニット側へ送られる。熱媒は、貯湯ユニット側では貯湯タンク内の湯水との熱交換により低温となり、ラジエータを介して、再び発電ユニット側へ送られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−205631号公報
【特許文献2】特開2012−209173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のように、湯水を循環させて、排熱により湯水を直接的に加熱する直接加熱方式では、断水などで貯湯タンク内の水がなくなった場合には、燃料電池の排熱を放熱することができなくなるため、発電運転を停止しなければならない。また、停電などによる貯湯ユニット側の電源落ちで、湯水の循環が困難となった場合も、同様である。
【0007】
この点、特許文献2に記載のように、熱媒を循環させて、排熱により熱媒を介して湯水を間接的に加熱する間接加熱方式では、断水などで貯湯タンク内の水がなくなっても、熱媒を循環させて、ラジエータで放熱することができ、発電停止には至らない。
【0008】
しかし、貯湯ユニットの修理交換時などに、発電ユニットと貯湯ユニットとを切り離す必要を生じた場合には、発電ユニットだけで熱媒を循環させることができないため、発電運転を継続することができない。
【0009】
本発明は、このような実状に鑑み、貯湯タンク(貯湯ユニット)の修理交換時などにおいても、発電装置(発電ユニット)単独での運転が可能なコジェネレーションシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明に係るコジェネレーションシステムは、
回路上に循環ポンプ及び膨張タンクを有して熱媒を循環させる熱媒循環回路と、
前記熱媒循環回路の一位置で、発電装置からの排熱と熱媒との間で熱交換を行う排熱回収用熱交換器と、
前記熱媒循環回路の他位置で、前記貯湯タンク内の湯水と熱媒との間で熱交換を行う湯水加熱用熱交換器と、
前記熱媒循環回路における前記湯水加熱用熱交換器の出口側と前記排熱回収用熱交換器の入口側との間で、熱媒を放熱させることができる放熱器と、
前記熱媒循環回路にて前記湯水加熱用熱交換器をバイパスして熱媒を循環可能な循環回路バイパス装置と、
を含んで構成される。
そして、前記循環回路バイパス装置は、前記熱媒循環回路における前記湯水加熱用熱交換器の入口側に設けた第1の分岐部と、前記熱媒循環回路における前記湯水加熱用熱交換器の出口側に設けた第2の分岐部と、これら第1及び第2の分岐部をつなぐバイパス配管とを含んで構成される。
【0011】
また、上記のコジェネレーションシステムは、
前記貯湯タンクに水道水を流入させる入水通路と、
前記貯湯タンクからの湯水と前記入水通路の途中からの水道水とを混合する混合部と、
内部に加熱源を有し前記混合部からの湯水を加熱して給湯可能な給湯装置と、
前記混合部をバイパスして前記入水通路の途中からの水道水を前記給湯装置へ供給可能な混合部バイパス装置と、
を更に含んで構成されるのが望ましい。
【0012】
また、上記のコジェネレーションシステムは、発電ユニットと貯湯ユニットと給湯ユニットとに分割構成され、前記発電ユニットは、少なくとも、前記循環ポンプと前記膨張タンクと前記排熱回収用熱交換器と前記放熱器とを含み、前記貯湯ユニットは、少なくとも、前記貯湯タンクと前記湯水加熱用熱交換器と前記混合部とを含み、前記給湯ユニットは、少なくとも、前記給湯装置を含むのが望ましい。そして、前記発電ユニット、前記貯湯ユニット及び前記給湯ユニットは、互いを経由せずに電源に連結するのが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るコジェネレーションシステムでは、前記循環回路バイパス装置を用いて、熱媒の循環回路を、貯湯タンク側の湯水加熱用熱交換器をバイパスする構成とすることで、貯湯タンクの修理交換時においても、発電装置単独での運転が可能となる。従って、様々な状況において発電運転を継続できる。
【0014】
また、前記混合部バイパス装置を用いて、給湯可能な構成とすることで、貯湯タンクの修理交換時においても、ユーザーがお湯を使えるようになる。
【0015】
また、上記のようなユニット分けとし、発電ユニット、貯湯ユニット及び給湯ユニットは、互いを経由せずに電源に連結しているため、貯湯ユニットの修理交換時などに、発電ユニット及び給湯ユニットをそれぞれ作動させて、発電と給湯とを継続できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態を示す燃料電池コジェネレーションシステムの概略図
図2】ユニット分けした場合の燃料電池コジェネレーションシステムの概略図
図3】ユニット分けした場合の電源構成を示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す燃料電池コジェネレーションシステムの概略図である。
【0018】
燃料電池コジェネレーションシステムは、燃料電池により発電する一方、発電に伴って発生する熱を回収して給湯に利用する、熱電併給システムである。
燃料電池コジェネレーションシステムは、具体的には、燃料電池1、貯湯タンク2、給湯装置3などを含んで構成される。
【0019】
燃料電池1は、多数の燃料電池セルの集合体であり、水素含有ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電する。また、燃料電池1には、使用燃料にもよるが、燃料改質器などが、燃料電池1と別体に併設、あるいは一体的にモジュール化されるが、図示は省略した。
燃料電池1からは、発電に伴って発生する熱を排出するための排熱通路4が導出される。従って、この排熱通路4から、後述する熱交換器8により、燃料電池1の排熱を回収する。
【0020】
図1の排熱通路4は、燃料電池1の冷却のための冷却水循環回路として示している。燃料電池1としては、例えば固体高分子形燃料電池を用いることができる。
この場合、燃料電池1にて発電に伴って発生する熱は、冷却水循環回路4を流れる冷却水により燃料電池1外へ排出される。従って、燃料電池1を冷却して高温となった冷却水から、後述する熱交換器8により、燃料電池1の排熱を回収する。熱回収後の冷却水は再び燃料電池1へ戻される。
【0021】
貯湯タンク2は、燃料電池1の排熱を利用して加熱される湯水を貯留し、上部側から給湯に供する。貯留タンク2には、適宜、底部側へ水道水が補充される。
【0022】
燃料電池1の排熱を貯湯タンク2内の湯水に伝達するため、これらに跨がって、熱媒循環回路5が設けられる。
熱媒循環回路5は、回路上に、電動式の循環ポンプ6と膨張タンク7とを有して、熱媒を循環させる。
【0023】
熱媒循環回路5の一位置(燃料電池1側の位置)には、排熱回収用熱交換器8が設けられる。排熱回収用熱交換器8は、燃料電池1からの排熱と熱媒との間で熱交換を行う。排熱回収用熱交換器8は、具体的には、熱媒循環回路5の一部を構成し、燃料電池1からの排熱通路4の一部と熱的に接する熱媒通路5aを含んで構成される。
【0024】
熱媒循環回路5の他位置(貯湯タンク2側の位置)には、湯水加熱用熱交換器9が設けられる。湯水加熱用熱交換器9は、貯湯タンク2内の湯水と熱媒との間で熱交換を行う。湯水加熱用熱交換器9は、具体的には、熱媒循環回路5の一部を構成し、貯湯タンク2内を貫通して、貯湯タンク2内の湯水と熱的に接する熱媒通路5bを含んで構成される。
【0025】
熱媒循環通路5における湯水加熱用熱交換器9の出口側と排熱回収用熱交換器8の入口側との間には、電動式の冷却ファン10aを有する放熱器(ラジエータ)10が設けられる。
【0026】
尚、循環ポンプ6及び膨張タンク7については、本実施形態では、湯水加熱用熱交換器9と放熱器10との間に配置したが、これに限るものではなく、熱媒循環回路5上であれば、任意の位置に設けることができる。但し、循環ポンプ6については、耐熱性を考慮すると、図示のように湯水加熱用熱交換器9の出口側と排熱回収用熱交換器8の入口側との間に配置するのが望ましい。また、循環ポンプ6の耐熱性を重視する場合は、循環ポンプ6を放熱器10の上流側ではなく、下流側に配置してもよい。
【0027】
熱媒循環回路5には、また、湯水加熱用熱交換器9をバイパスして熱媒を循環可能な循環回路バイパス装置11が設けられる。
循環回路バイパス装置11は、本実施形態では、熱媒循環回路5における湯水加熱用熱交換器9の入口側に第1の分岐部として設けた第1の三方切換弁11aと、熱媒循環回路5における湯水加熱用熱交換器9の出口側に第2の分岐部として設けた第2の三方切換弁11bと、これら第1及び第2の三方切換弁11a、11b間に接続されるバイパス配管11cとを含んで構成される。バイパス配管11cは、常設でもよいし、着脱可能として必要時のみ取付けるようにしてもよい。
【0028】
貯湯タンク2からは、その上部から湯水を取り出すため、湯水取出通路12が導出される。
貯湯タンク2には、その底部側へ水道水を補給するため、水道水の入水口13からの入水通路14が接続される。入水通路14の途中からは水分岐通路15が分岐している。
【0029】
前記湯水取出通路12と前記水分岐通路15とは、混合部としての、混合弁16に接続されている。
混合弁16は、貯湯タンク2からの湯水と入水通路14途中からの水道水とを混合し、給湯通路17へ出力する。混合弁16は電動式で、湯と水との混合割合を調整可能であり、設定湯温に応じて調整される。
【0030】
給湯通路17は、給湯口18へ通じており、その途中に給湯装置3が設けられる。
給湯装置3は、補助加熱のための加熱源を有し、湯温が設定湯温より低い場合に、湯水を加熱して給湯することができる。
【0031】
前記入水通路14と前記給湯通路17との間には、混合部としての混合弁16をバイパスして、前記入水通路14の途中からの水道水を給湯装置3へ供給可能な混合部バイパス装置19が設けられる。
【0032】
混合部バイパス装置19は、本実施形態では、入水通路14の途中に第1の分岐部として設けた第1の三方切換弁19aと、混合弁16から給湯装置3への給湯通路17に第2の分岐部として設けた第2の三方切換弁19bと、これら第1及び第2の三方切換弁19a、19b間に接続されるバイパス配管19cとを含んで構成される。バイパス配管19cは、常設でもよいし、着脱可能として必要時のみ取付けるようにしてもよい。
【0033】
次に本実施形態の作用を説明する。
通常運転時は、燃料電池1の排熱が、排熱回収用熱交換器8にて回収される。熱媒循環回路5内の熱媒は、排熱回収用熱交換器8での熱交換により高温となった後、湯水加熱用熱交換器9にて貯湯タンク2内の湯水を加熱する。その後、熱媒は、膨張タンク7、循環ポンプ6、及び、放熱器10を通って、再び、排熱回収用熱交換器8に戻る。
放熱器10は、貯湯タンク2内の蓄熱量が満蓄となった場合などに、冷却ファン10aが作動することで、余剰熱を大気に放熱して燃料電池1の冷却を継続し、発電運転を可能とする。
【0034】
給湯時には、貯湯タンク2内の湯水が、湯水取出通路12から混合弁16へ供給される。そして、設定湯温に応じて、混合弁16にて入水通路14途中からの水道水と混合され、給湯通路17から給湯装置3へ供給される。給湯装置3は、加熱源を有し、湯温が設定湯温より低い場合に、湯水を加熱して給湯する。
【0035】
次に貯湯タンク2の修理交換時について説明する。
このときは、熱媒循環回路5のバイパス装置11を作動させる。具体的には、第1及び第2の三方切換弁11a、11bをバイパス位置に切換える。バイパス配管11cが着脱式の場合は、バイパス配管11cを装着した後、第1及び第2の三方切換弁11a、11bをバイパス位置に切換える。
これにより、熱媒循環回路5の熱媒は、排熱回収用熱交換器8、第1の三方切換弁11a、バイパス配管11c、第2の三方切換弁11b、膨張タンク7、循環ポンプ6、及び、放熱器10を循環し、貯湯タンク2側の湯水加熱用熱交換器9をバイパスする。
そして、放熱器10の冷却ファン10aを作動させることで、燃料電池1から回収した排熱を大気に放熱して燃料電池1の冷却を継続することで、発電運転を継続できる。
このため、貯湯タンク2の修理交換に数日を要するとしても、その間の発電運転が可能である。
【0036】
その一方、混合部バイパス装置19を作動させることで、給湯装置3による給湯が可能となる。具体的には、第1及び第2の三方切換弁19a、19bをバイパス位置に切換える。バイパス配管19cが着脱式の場合は、バイパス配管19cを装着した後、第1及び第2の三方切換弁19a、19bをバイパス位置に切換える。
これにより、入水口13からの水道水は、入水通路14の途中から、第1の三方切換弁19a、バイパス配管19c、第2の三方切換弁19bを通って、給湯装置3に供給され、混合弁16をバイパスする。
給湯装置3は、加熱源を有しているので、水を加熱して、給湯することができる。
【0037】
従って、貯湯タンク2の修理交換時に、混合部バイパス装置19を介して給湯装置3に給水することで、給湯装置3内で水を加熱して、給湯することができる。
このため、貯湯タンク2の修理交換に数日を要するとしても、その間の給湯が可能である。よって、ユーザーがお湯を使えないという不便を解消できる。
【0038】
以上述べたように、本実施形態の燃料電池コジェネレーションシステムでは、循環回路バイパス装置11を用いて、熱媒循環回路5を、貯湯タンク2側の湯水加熱用熱交換器9をバイパスする構成とすることで、貯湯タンク2の修理交換時などにおいても、燃料電池1単独での運転が可能となる。従って、様々な状況において発電運転を継続できる。
【0039】
また、本実施形態によれば、貯湯タンク2に水道水を流入させる入水通路14と、貯湯タンク2からの湯水と入水通路14途中からの水道水とを混合する混合部としての混合弁12と、内部に加熱源を有し混合弁12からの湯水を加熱して給湯可能な給湯装置3と、混合弁12をバイパスして入水通路14途中からの水道水を給湯装置3へ供給可能な混合部バイパス装置19と、を備えることにより、貯湯タンク2の修理交換時などに、ユーザーがお湯を使えるようになるという効果が得られる。
【0040】
また、本実施形態によれば、循環回路バイパス装置11は、熱媒循環回路5における湯水加熱用熱交換器9の入口側に設けた第1の分岐部としての三方切換弁11aと、熱媒循環回路5における湯水加熱用熱交換器9の出口側に設けた第2の分岐部としての三方切換弁11bと、これら第1及び第2の三方切換弁11a、11bをつなぐバイパス配管11cとを含んで構成され、バイパス配管11cが着脱自在に構成されることにより、サービスマンなどが、修理時など必要な時にのみ、バイパス配管11cを取付けて、バイパス切換えを行うようにすることができる。
【0041】
また、本実施形態によれば、混合部バイパス装置19は、入水通路14の途中に設けた第1の分岐部としての第1の三方切換弁19aと、混合部としての混合弁16から給湯装置3への湯水の通路(給湯通路)17に設けた第2の分岐部としての第2の三方切換弁19bと、これら第1及び第2の三方切換弁19a、19bをつなぐバイパス配管19cとを含んで構成され、バイパス配管19cが着脱自在に構成されることにより、サービスマンなどが、修理時など必要な時にのみ、バイパス配管19cを取付けて、バイパス切換えを行うようにすることができる。
【0042】
図2は、本発明の他の実施形態、特にユニット分けした場合の実施形態を示す燃料電池コジェネレーションシステムの概略図である。燃料電池1としては、例えば固体酸化物形燃料電池を用いることができる。
ユニット分け以外の、図1との相違点は、排熱通路4’である。
【0043】
図2の排熱通路4’は、燃料電池1からの排ガス通路として示している。
燃料電池1にて発電に伴って発生する熱、及び/又は、燃料電池1の発電に寄与しなかったオフガスの燃焼排ガスは、燃料電池1の排ガスとして、燃料電池1外へ排出される。この排ガスから、熱交換器8により、燃料電池1の排熱を回収する。また、排ガスから熱回収を行う場合は、排ガス中の水分を凝縮させて、発電に必要な水素含有ガスを生成するための改質反応などに用いる純水を回収する。図2の実施形態においても、貯湯タンク2内の蓄熱量が満蓄となった場合、又は貯湯タンク2の修理交換時などに、余剰熱を大気に放熱して燃料電池1の排ガスの冷却を継続し、発電運転を継続することができる。
【0044】
次に、ユニット分けについて説明する。
本実施形態の燃料電池システムは、発電ユニット100と、貯湯ユニット200と、給湯ユニット300とに分割構成される。発電ユニット100には主に燃料電池1が収納され、貯湯ユニット200には主に貯湯タンク2が収納される。また、給湯ユニット300には給湯装置3が含まれる。
【0045】
熱媒循環回路5は、発電ユニット100と貯湯ユニット200とに跨がって、設けられる。
ここにおいて、熱媒循環回路5に配置される循環ポンプ6、膨張タンク7、排熱回収用熱交換器8及び放熱器10は、発電ユニット100内に収納される。
これに対し、湯水回収用熱交換器9は、貯湯タンク2内に設けられるので、当然ながら、貯湯ユニット200内に収納される。
また、循環回路バイパス装置11は、貯湯ユニット200側ではなく、発電ユニット100側に配置される。
従って、発電ユニット100には、循環ポンプ6と膨張タンク7と排熱回収用熱交換器8と放熱器10と循環回路バイパス装置11とが含まれる。
【0046】
混合弁16は、貯湯ユニット200内に配置される。
従って、貯湯ユニット200には、貯湯タンク2と湯水回収用熱交換器9と混合弁16とが含まれる。
混合部バイパス装置19は、貯湯ユニット200側ではなく、給湯ユニット300側に配置される。
従って、給湯ユニット300には、給湯装置3と混合部バイパス装置19とが含まれる。
【0047】
次に、上記のようにユニット分けした場合の電源構成について、図3により説明する。
発電ユニット100、貯湯ユニット200、及び、給湯ユニット300は、互いを経由せずに、系統電源500に連結する。負荷400についても同様で、発電ユニット100、貯湯ユニット200、及び、給湯ユニット300を経由せずに、系統電源500に連結する。
【0048】
発電ユニット100内には、燃料電池1の他、パワーコンディショナー(PCS)101と各種の補機102とが収納される。パワーコンディショナー101は、燃料電池1からの直流電力を交流電力に変換して出力する機能等を有する。補機102としては、電動式の燃料供給用ポンプ及び酸化剤供給用ポンプなどを挙げることができる。
パワーコンディショナー101の出力ラインは、発電ユニット100内で補機102に連結される一方、発電ユニット100外で系統電源500に連結されている。
従って、補機102はパワーコンディショナー101からの発電電力又は系統電源500からの系統電力で駆動可能である。
【0049】
貯湯ユニット200の電源ラインは、系統電源500とパワーコンディショナー101との連結部に接続されている。
従って、貯湯ユニット200には発電ユニット100から電源が供給される一方、不足する時、又は発電ユニット100の停止時は、系統電源500から供給可能である。
【0050】
給湯ユニット300の電源ラインは、系統電源500とパワーコンディショナー101との連結部に接続されている。
従って、給湯ユニット300には発電ユニット100から電源が供給される一方、不足する時、又は発電ユニット100の停止時は、系統電源500から供給可能である。
【0051】
各種の負荷400の電源ラインも、系統電源500とパワーコンディショナー101との連結部に接続されている。
従って、負荷400には発電ユニット100から電源が供給される一方、不足する時、又は発電ユニット100の停止時は、系統電源500から供給可能である。
【0052】
本実施形態によれば、燃料電池コジェネレーションシステムは、発電ユニット100と貯湯ユニット200と給湯ユニット300とに分割構成され、発電ユニット100は、少なくとも、循環ポンプ6と膨張タンク7と排熱回収用熱交換器8と放熱器10とを含み、貯湯ユニット200は、少なくとも、貯湯タンク2と湯水加熱用熱交換器9と混合弁(混合部)16とを含み、給湯ユニット300は、少なくとも、給湯装置3を含み、発電ユニット100、貯湯ユニット200及び給湯ユニット300は、互いを経由せずに電源に連結しているため、貯湯ユニット200の修理交換時などに、発電ユニット100及び給湯ユニット300を作動させて、発電と給湯とを継続できる。
【0053】
また、本実施形態によれば、発電ユニット100が循環回路バイパス装置11を更に含む構成であるので、貯湯ユニット200の修理交換時に、発電ユニット100単独で熱媒循環回路を構成するのが容易となる。
但し、循環回路バイパス装置11は、貯湯ユニット200内に配置しなければよく、貯湯ユニット200外、すなわち、発電ユニット100と貯湯ユニット200との間に配置してもよい。
【0054】
また、本実施形態によれば、給湯ユニット300が混合部バイパス装置19を更に含む構成であるので、貯湯ユニット200の修理交換時に、給湯ユニット300単独で給湯可能な構成とするのが容易となる。
但し、混合部バイパス装置19は、貯湯ユニット200内に配置しなければよく、貯湯ユニット200外、すなわち、貯湯ユニット200と給湯ユニット300との間に配置してもよい。
【0055】
尚、以上では、発電装置として燃料電池を用いた燃料電池コジェネレーションシステムについて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、コジェネレーションシステム一般に適用可能である。
【0056】
また、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0057】
1 燃料電池
2 貯湯タンク
3 給湯装置
4 冷却水循環回路(排熱通路)
4’ 排ガス通路(排熱通路)
5 熱媒循環回路
5a、5b 熱媒通路
6 循環ポンプ
7 膨張タンク
8 排熱回収用熱交換器
9 湯水加熱用熱交換器
10 放熱器
10a 冷却ファン
11 循環回路バイパス装置
11a、11b 三方切換弁
11c バイパス配管
12 湯水取出通路
13 入水口
14 入水通路
15 水分岐通路
16 混合弁(混合部)
17 給湯通路
18 給湯口
19 混合部バイパス装置
19a、19b 三方切換弁
19c バイパス配管
100 発電ユニット
101 パワーコンディショナー
102 補機
200 貯湯ユニット
300 給湯ユニット
400 負荷
500 系統電源
図1
図2
図3