特許第6208567号(P6208567)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6208567
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】現像装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20170925BHJP
【FI】
   G03G15/08 226
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-251802(P2013-251802)
(22)【出願日】2013年12月5日
(65)【公開番号】特開2015-108742(P2015-108742A)
(43)【公開日】2015年6月11日
【審査請求日】2016年2月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208743
【氏名又は名称】キヤノンファインテックニスカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】特許業務法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】牧野 雄作
【審査官】 國田 正久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−045450(JP,A)
【文献】 特開2001−331034(JP,A)
【文献】 特開平04−362680(JP,A)
【文献】 特開2011−007905(JP,A)
【文献】 特開2012−058589(JP,A)
【文献】 特開平06−027799(JP,A)
【文献】 特開平06−003938(JP,A)
【文献】 特開2003−076140(JP,A)
【文献】 特開平09−319179(JP,A)
【文献】 実開昭60−122969(JP,U)
【文献】 特開昭63−155068(JP,A)
【文献】 特開平04−125677(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に接触して、前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制するブレードと、
前記ブレードを保持する保持部材と、
前記保持部材に保持される前記ブレードの前記現像剤担持体と接触する側と反対側に、前記ブレードから所定量の間隔を有して配置され、前記ブレードが前記現像剤担持体に接触して変形することで、前記ブレードを前記反対側から押圧する押圧手段と、
前記保持部材と前記押圧手段とを締結する締結部材を備え、
前記締結部材により締結される、前記保持部材に対する前記押圧手段の位置を調整して、前記所定量の間隔を変更可能な位置調整手段と
を具備することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記位置調整手段は、前記保持部材の位置を移動することなく、前記押圧手段の位置を移動することで、前記所定量の間隔を調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記押圧手段は、
前記ブレードを押圧する、前記ブレードと共に変形可能な押圧部材と、
該押圧部材を保持する第2の保持部材と、
を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記現像剤担持体は、潜像を担持する像担持体に現像剤を供給する現像スリーブであり、
前記ブレードは前記現像スリーブに摺擦し、前記現像スリーブの外周面の現像剤の量を規制することを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
【請求項5】
前記現像スリーブに供給するための現像剤を収容する現像容器をさらに具備し、
前記ブレードと、前記押圧部材と、前記保持部材と、前記第2の保持部材と、前記締結部材は、前記現像スリーブの外周面の現像剤の量を規制する現像剤量規制ユニットとして組み上げられた後に、前記現像剤量規制ユニットが前記現像容器に固定されることを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
【請求項6】
前記位置調整手段は、前記ブレードが前記現像剤担持体に接触した状態で、前記ブレードに対する前記押圧手段の位置を調整可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の現像装置。
【請求項7】
画像を形成する画像形成部を有し、
前記画像形成部に請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に使用される現像装置に関し、特に現像容器内の現像剤担持体に当接するブレードの構成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現像剤により画像を形成する画像形成装置の現像容器には現像スリーブの表面に担持されている現像剤を一定の均一な厚さにするように現像剤の担持量を規制する現像ブレードが設けられている。現像ブレードは現像スリーブに当接されており弾性体が多く用いられている。また、現像ブレードは所定の圧を出す為に現像ブレードと現像スリーブの当接面とは逆の面に薄い板材等の押圧部材を接触させて配置され、保持部材により現像容器に取り付けられている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−150269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、現像ブレードと現像スリーブとの当接圧は、画像に影響を与えるために厳しく管理されている。従来の場合、当接圧が目標値から外れていた場合には、現像ブレードの位置を現像スリーブに対して調整するようにしているが、このようにすると現像ブレードと現像スリーブとのニップ領域の大きさが変化してしまう。ニップ領域の大きさが変化すると現像剤の量が変わり、画像に大きく影響を与えてしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、間隔を変更することで、ブレードの歪みの影響を矯正することができ、さらに、この間隔を微調整可能な現像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明の現像装置は、現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に接触して、前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制するブレードと、前記ブレードを保持する保持部材と、前記保持部材に保持される前記ブレードの前記現像剤担持体と接触する側と反対側に、前記ブレードから所定量の間隔を有して配置され、前記ブレードが前記現像剤担持体に接触して変形することで、前記ブレードを前記反対側から押圧する押圧手段と、前記保持部材と前記押圧手段とを締結する締結部材を備え、前記締結部材により締結される、前記保持部材に対する前記押圧手段の位置を調整して、前記所定量の間隔を変更可能な位置調整手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、間隔を変更することで、ブレードの歪みの影響を矯正することができ、さらに、この間隔は微調整可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態の画像形成装置の正面概略図である。
図2】本発明の実施形態の現像装置の構成を示す概略図である。
図3】本発明の実施形態の現像ブレードユニットの構成を示す側面図である。図3(a)は、押圧部材とブレードとの間隔がない場合、図3(b)は、押圧部材とブレードとの間隔を開けた場合をそれぞれ示している。
図4】本発明の実施形態の現像ブレードユニットの平面図である。
図5】本発明の実施形態の現像ブレードが現像スリーブに当接した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0010】
(複写機の全体構成)
図1は本発明の画像形成装置の実施形態の複写機の正面概略図である。
【0011】
図1に示されている画像形成装置100においては、例えば外部のコンピュータから送られてくる画像情報や原稿読取ユニット24で取り込んだ画像情報は、レーザ発光書込ユニット11により光変調情報に変換され射出される。レーザ発光書込ユニット11から射出されたレーザ光は、回転する感光体ドラム18上にスポット状に結像される。感光体ドラム18上に照射されたレーザ光は、往復走査され、感光体ドラム18上に画像情報に対応した静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム18上の静電潜像に対して、現像装置270によってトナーが供給されることによって未定着トナー像が形成される。
【0012】
一方、画像形成装置100の下部には紙等の記録媒体を給送する給送ユニット12が配置されている。給送ユニット12に設けられた積載カセット部12aには、記録媒体が積層状に蓄えられるようになっている。そして、は給送ローラ12bにより記録媒体が給送される。
【0013】
給送動作によって記録媒体は、レジストローラ15a、15bのニップ部に突き当てられることによって適宜のタイミングをとられ、感光体ドラム18と転写ローラ17との転写領域に送り込まれる。
【0014】
感光体ドラム18の転写領域には、感光体ドラム18の表面に接触するようにして転写ローラ17が接触するように配置されている。転写ローラ17には転写バイアスが印加され、その転写バイアスによって、感光体ドラム18上に形成されたトナー像が記録媒体に静電的に転写される。
【0015】
さらに、未定着トナーを担持した記録媒体は、定着装置19に向かって搬送される。定着装置19には、記録媒体に熱を加える定着フィルム19aが環状をなすように配置されているとともに、定着フィルム19aに対面して加圧する加圧ローラ19bが配置されている。そして、定着フィルム19aおよび加圧ローラ19bのニップ部における加圧・加熱作用に基づく定着作用によって、記録媒体上の未定着トナーが融解され、記録媒体上にトナー像が固定され定着される。
【0016】
また、トナー像が定着された記録媒体は、排出ローラ21により排出トレイ23上に排出されるように構成されている。
【0017】
(現像装置の構成)
次に、現像装置270の構成について説明する。図2は、現像装置270の構成を示す概略図である。
【0018】
同図に示すように、現像装置270は、現像剤を収容する現像容器271を備えている。現像容器271には、現像剤が蓄えられた円筒状のトナーボトル272が着脱自在に設けられている。トナーボトル272が現像装置270に装着されることによってトナーT(現像剤)の補給が行なわれる。
【0019】
一方、現像容器271の感光体ドラム18と対面する部分には、トナーTを外周面に担持する現像スリーブ273(現像剤担持体)が回転自在に配置されている。そして、トナーボトル272内に蓄えられたトナーTは、撹拌部材274,275,276の回転駆動作用によって現像容器271内を移動して現像スリーブ273まで搬送される。
【0020】
現像スリーブ273は、磁性材料からなる中空の円筒状部材であり、内部に複数の磁極を有するローラ状の永久磁石からなるマグネットローラ277を有し、制御部30により制御されるモータ29によって矢印Bの方向に回転駆動される。そして、マグネットローラ277により形成される磁界によって現像スリーブ273の外周表面上にトナーTが汲み上げられて付着される。
【0021】
現像スリーブ273と感光体ドラム18とが対向する現像領域においては、現像スリーブ273の内部に設けられたマグネットローラ277から磁界が発生する。更に、該現像スリーブ273に対して現像バイアス電源31により印加される現像バイアス電圧により磁界が形成される。それらの電界作用によって、現像スリーブ273の外周表面上に薄層状に塗布されたトナーTの粒子が感光体ドラム18側に向かって飛翔する。そして、感光体ドラム18の表面上に形成されている静電潜像にトナーTの粒子が付着されて現像が行なわれ、トナー像として可視化される。
【0022】
即ち、現像容器271内に蓄えたトナーTを現像スリーブ273の表面上に摩擦帯電させながら担持しつつ現像スリーブ273に現像バイアス電圧を印加する。これによって、感光体ドラム18の表面上の静電潜像にトナーTを供給して現像を行う。
【0023】
現像装置270により感光体ドラム18の表面の静電潜像を現像する際には、制御部30により制御される現像バイアス電源31から現像スリーブ273に対して直流バイアス成分と交流バイアス成分とを重畳した現像バイアス電圧が印加される。そして、その現像バイアス電源31から現像スリーブ273に印加される現像バイアス電圧による電位差と、感光体ドラム18との間に現像電界が形成され、その現像電界によって静電潜像の現像が行なわれる。
【0024】
図2に示すように、現像容器271には、現像剤の層厚を規制する(所定の処理を実行する)現像ブレードユニット280(現像剤量規制ユニット)が設けられている。そして、現像ブレードユニット280の途中部分における腹面部分が現像スリーブ273の外周表面に対して接触するように配置されている。
【0025】
(現像ブレードユニットの構成)
次に、現像ブレードユニット280について説明する。
【0026】
図3は、現像ブレードユニット280の構成を示す側面図である。図3(a)は、押圧部材とブレードとの間隔がない場合、図3(b)は、押圧部材とブレードとの間隔を開けた場合をそれぞれ示している。
【0027】
これらの図に示すように、現像ブレードユニット280は、弾性ゴム材等からなる弾性板状部材から形成されている現像ブレード281を有している。現像ブレード281の、現像ブレード281と現像スリーブ273との当接面と反対側には、押圧部材282が設けられている。現像ブレード281は、保持部材283(第1の保持部材)に固定されている。また、押圧部材282は、L字状の調整部材284(第2の保持部材)に固定されている。
【0028】
そして、調整部材284と保持部材283とは、ビス285(固定部材)により締結(固定)されて、画像形成装置100の装置本体に設けられた現像装置270の現像容器271に固定される。調整部材284は、ビス285を締結する際に、調整部材284の位置を調整することができるようになっている。調整部材284の保持部材283に対する位置を調整することにより、図3(a)のように、現像ブレード281と押圧部材282との間隔が設けられていない状態や、図3(b)のように、間隔G(所定の間隔)を設けるように調整可能である。
【0029】
図4は、図3(b)において、矢印Cの方向から見た現像ブレードユニット280のビス285の付近の平面図である。
【0030】
同図に示すように、調整部材284には、ビス285のネジ部分が挿入される長穴284aが設けられており、ビス285を締結する際に、調整部材284の位置を現像ブレード281に対して調整できるように構成してある。なお、ビス285は、必要に応じて、長手方向に複数個、設けるようにすることができる。
【0031】
なお、調整部材284、ビス285、保持部材283、現像ブレード281は、位置調整手段を構成する。
【0032】
本実施形態では、現像ブレードユニット280を組み立てる際に、図3(b)に示す間隔Gを0.3mmにした。この間隔Gは、現像ブレード281が現像スリーブ273に当接した際に、現像ブレード281の歪みを矯正するためのものであり、0.1mm以上とするのが適当である。
【0033】
なお、現像ブレードユニット280を組み立て後、画像形成装置100の現像容器271に固定される。
【0034】
さらに、現像ブレードユニット280が現像容器271に固定され、現像ブレード281が現像スリーブ273に当接した状態で、ビス285を緩め、調整部材284を移動させ、再びビス285を締めることにより、押圧部材282による押圧力を調整することが可能である。
【0035】
(現像ブレードユニットの動作)
次に、現像ブレードユニット280の動作について説明する。
【0036】
図5は、現像ブレードユニット280の現像ブレード281が現像スリーブ273に当接した状態を示す図である。
【0037】
同図に示すように、現像ブレード281の平坦面部分が現像スリーブ273の外周面に現像スリーブ273の回転方向に対するカウンター方向に腹当たり状態で接触する。その際、現像ブレード281が変形して現像スリーブ273の外周面に接触した後に現像ブレード281の裏面と押圧部材282とが接触することとなる。
【0038】
このため、現像ブレード281単体が持っている弾性部材としての歪みを押圧部材282による押圧力の影響が無い状態で現像スリーブ273に沿わせて矯正することができる。このようにして現像ブレード281の歪みが矯正された後に、押圧部材282によって押圧されることで、現像ブレード281の歪みの影響をできるだけ受けないようにして、現像ブレード281が現像スリーブ273に押圧されて摺擦する。
【0039】
そして、現像ブレード281の当接位置よりも現像スリーブ273の外周面上で回転方向の下流側に均一な厚さのトナーTの薄層が塗布された状態が形成される。
【0040】
一方、現像ブレード281と、回転駆動される現像スリーブ273の外周面上に付着されているトナーTとの間の摩擦作用によって、トナーTの粒子に対して、感光体ドラム18の表面上に形成された静電潜像とは異極性の帯電電荷が付与される。
【0041】
現像ブレード281により現像スリーブ273の外周面上で薄層化されたトナーTは、現像スリーブ273の回転に伴って感光体ドラム18と対向する現像領域に搬送される。
【0042】
現像スリーブ273の外周面に当接してトナーTの量を規制する現像ブレード281は、例えば、ゴム硬度JISAで40°のウレタンゴムで形成される。また、現像ブレード281が現像スリーブ273の外周面に当接する当接力Pは、例えば、約30gf/cmに設定されている。ここで、当接力Pは現像スリーブ273の長手方向の単位長さ(1cm)当たりの当接荷重(gf)で示される。現像スリーブ273と現像ブレード281との間で当接するニップ幅は1.0mmに設定されている。
【0043】
なお、現像ブレードユニット280が現像容器271に固定され、現像ブレード281が現像スリーブ273に当接している状態で、ビス285を緩めることにより調整部材284を移動させて、再びビス285を締めることにより、間隔Gを調整可能である。
【0044】
このように現像ブレードユニット280の固定後に、調整部材284を移動させることにより現像ブレード281と現像スリーブ273との位置関係を変えることなく現像ブレード281が現像スリーブ273に当接する際の当接圧を調整することができる。このため、現像ブレード281と現像スリーブ273とのニップ領域の大きさが維持されたまま、当接圧を調整でき、画像に与える影響を防ぐことが可能である。
【符号の説明】
【0046】
100…画像形成装置
270…現像装置
271…現像容器
280…現像ブレードユニット
281…現像ブレード
282…押圧部材
283…保持部材
284…調整部材
284a…長穴
285…ビス
図1
図2
図3
図4
図5