特許第6208688号(P6208688)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6208688
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】車両用照明グレージングユニット
(51)【国際特許分類】
   B60Q 3/62 20170101AFI20170925BHJP
   F21S 8/10 20060101ALI20170925BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20170925BHJP
【FI】
   B60Q3/62
   F21S8/10 371
   F21Y115:10
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-553783(P2014-553783)
(86)(22)【出願日】2013年1月21日
(65)【公表番号】特表2015-508359(P2015-508359A)
(43)【公表日】2015年3月19日
(86)【国際出願番号】FR2013050124
(87)【国際公開番号】WO2013110885
(87)【国際公開日】20130801
【審査請求日】2015年12月21日
(31)【優先権主張番号】1250740
(32)【優先日】2012年1月26日
(33)【優先権主張国】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン−ゴバン グラス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100170874
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 和哉
(72)【発明者】
【氏名】アデール ブラ−ドゥバイユル
【審査官】 鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/092419(WO,A1)
【文献】 特表2011−522368(JP,A)
【文献】 独国特許発明第102004039883(DE,B3)
【文献】 特表2010−527144(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第10320614(DE,A1)
【文献】 特表2006−525941(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/092420(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00−19/00
B60Q 3/00− 3/06
F21V 1/00−15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用照明グレージングユニットであって、
第1の主要面(11)と第2の主要面(12)と周縁部とを有する無機ガラス製の第1の透明な板(1)と、
各々が発光面(31)を有する複数の発光ダイオード(LED)(3)と、
前記第1の透明な板の前記主要面の一方に設置される光抽出要素(7)と、を具備する照明グレージングユニットにおいて、
前記第1の透明な板が、内側縁部(14)により境界を区切られる貫通穴(4)により貫通されており、
前記複数の発光ダイオード(LED)(3)のうちの1つ以上は、それらの発光面(31)が前記内側縁部(14)に向けられた状態で、前記貫通穴(4)内に収容され、
前記光抽出要素(7)は、前記貫通穴(4)の直ぐ近くに設置されており、前記内側縁部(14)を前記光抽出要素(7)から分離する距離は10cm以下であ
前記複数の発光ダイオード(LED)(3)のうちの前記1つ以上が収容される前記貫通穴(4)が、カバー(9)により閉じられ、
前記カバー(9)が半透明又は透明な材料で形成されており、
当該照明グレージングユニットが、発光面(18)が前記内側縁部(14)の方に向けられる代わりに前記カバー(9)の方に向けられている発光ダイオード(15)を更に具備している、
照明グレージングユニット。
【請求項2】
第1の主要面(21)と第2の主要面(22)と周縁部(23)とを有する無機ガラス製の第2の透明な板(2)と、
前記第1の透明な板の前記第2の主要面(12)及び前記第2の透明な板の前記第1の主要面(21)に接着して接触する、透明な積層中間層(5)と、を更に具備する、請求項1に記載の照明グレージングユニット。
【請求項3】
前記貫通穴(4)が、前記積層中間層(5)と前記第2の透明な板(2)を貫通して延びている、請求項2に記載の照明グレージングユニット。
【請求項4】
前記第2の透明な板(2)の前記貫通穴は、遮蔽要素(6)で満たされている、請求項3に記載の照明グレージングユニット。
【請求項5】
前記内側縁部(14)を前記光抽出要素(7)から分離する距離は5cm以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の照明グレージングユニット。
【請求項6】
前記光抽出要素(7)は、前記第1の透明な板(1)の前記第2の主要面(12)に設置された、不透明な拡散被覆である、請求項1から5のいずれか一項に記載の照明グレージングユニット。
【請求項7】
前記光抽出要素は、前記貫通穴(4)の周囲に配置された、1以上の区域の形態をとる、請求項1から6のいずれか一項に記載の照明グレージングユニット。
【請求項8】
前記光抽出要素(7)は、中心対称の様式の形態であるか、あるいは、軸対称を有する様式の形態である、請求項7に記載の照明グレージングユニット。
【請求項9】
前記カバー(9)は、取り外し可能なカバーであり、可逆的固定手段(10)により前記第1の透明な板(1)の第1の主要面(11)に固定されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の照明グレージングユニット。
【請求項10】
前記グレージングユニットの前記第1の透明な板(1)の前記第1の主要面(11)が、前記車両の内側に接している、請求項1からのいずれか一項に記載の照明グレージングユニットを有する車両。
【請求項11】
前記車両は自動車である、請求項10に記載の車両。
【請求項12】
前記照明グレージングユニットは、前記車両の屋根の一部である、請求項10又は11に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グレージングユニットの少なくとも一枚の板の貫通穴に収容された発光ダイオードを具備する車両用グレージングユニットに関する。本発明は、このタイプのグレージングユニットを備える車両に関するものでもある。
【背景技術】
【0002】
複数のLEDにより発せられた光が、ガラス板の縁部を通って入り、光抽出手段としても知られる拡散要素まで前記ガラス板により案内されるように、単層又は積層グレージングユニットの縁部に発光ダイオードモジュール(LEDモジュール)を組み込む既知の方法が存在する。
【0003】
これらの照明グレージングユニットは、この目的のために低電力のLEDを使用する周囲照明機能又は光信号伝達機能を基本的に有する。これらの縁部照明グレージングユニットの光出力は一般的に、導波路として作用するガラス及び/又はその近傍の物質による光吸収に起因する光の損失により制限される。
【0004】
しかし、より強力なLEDを使用することによりこの問題を克服しようとする試みは、過熱の問題を生じる。その理由は、閉じ込められた環境での作動中に、LEDモジュールによる発熱を除去することは、しばしば困難であることによる。自動車の分野又は他の分野において、常に存在する水分の作用からLEDモジュールを保護することがしばしば必要である。この保護は、カプセル化、即ち、液体の形で注入された後硬化される有機重合体によりLEDモジュールを外側被覆することによるか、あるいは多かれ少なかれ耐水性の容器内にLEDモジュールを取り外し可能又は取り外し不可能な方法で収容することによるかの何れかで通常実施される。LEDの長期過熱は、ほぼ必然的にLEDの寿命の望ましくない短縮につながる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、上記のものとは非常に異なるアプローチに基づいている。ますます強力なLEDを使用する試みの代わりに、本提案は、LEDと、導波路(ガラス板)からの光を抽出して車両の内側及び/又は外側に向かって光を拡散させる抽出手段との間において光が通過する光路を短くすることにより、グレージングユニットの全体の光出力を改善するものである。
【0006】
光抽出手段を板の周縁部のより近くに設置する代わりに、本提案は、照明ガラス板に貫通穴を穿孔することにより、抽出手段の近傍に追加の縁部を作成することである。この穴は、追加の縁部を介して光を放射する1つ以上のLEDを収容するのに十分な大きさであることが必要であり、この光はその後、穴の直ぐ近くにある抽出手段により真っ直ぐ後ろに抽出される。
【0007】
この技術的解決案により、抽出前の光が通過する光路をわずか数センチメートルに短縮することができる。このタイプのグレージングユニットの光出力及び照明電力は、抽出手段とグレージングユニットの縁部との間の距離とは無関係である。1つ以上の追加の縁部を作成することにより、放射表面をかなり増大することが可能であり、低電力供給源か又は高電力供給源であるかどうかに係わらず、光源の数を増加することが出来る。
【0008】
従って、本発明は、車両用照明グレージングユニットであって、第1の主要面と第2の主要面と周縁部とを有する無機ガラス製の第1の透明な板と、各々が発光面を有する複数の発光ダイオード(LED)と、第1の板の主要面の一方に好適に設置された光抽出要素と、を具備しており、第1の板が、内側縁部により境界を区切られた貫通穴により貫通されていること、及び1つ以上のLEDは、それらの発光面が内側縁部に向けられた状態で貫通穴内に収容されることを特徴とする、車両用照明グレージングユニットを提案する。
【0009】
明らかに、本発明はまた、LEDを収容する複数の貫通穴を有する照明グレージングユニットも含む。これらの穴は、種々の幾何学的形状を有することができ、前記幾何学的形状は、穿孔方法の技術的実施可能性により及び穿孔されたガラス板の強度により主に制限される。本発明がなされた時点において、好適には丸みを帯びた角を有する長方形又は円形の形状は、板の強度及び穿孔の容易さの点で最良の結果が得られた。しかし、将来において製造するのに技術的により簡単になり得る別のより複雑な穴形状は、明らかにやはり本発明に含まれる。
【0010】
一つ以上の貫通穴は、複数のLED又は複数のLEDモジュールを収容するために十分に大きいことが好ましい。しかし、それらは、それを越えるとグレージングユニットの強度が大幅に減少する可能性のある特定のサイズを超えてはならない。各貫通穴の面積は、100cm以下であることが好ましく、10〜50cmの範囲にあることが有利である。
【0011】
本発明に係るグレージングユニットは、好適には積層グレージングユニットであり、即ち、それは、第1の板に加えて、第1の主要面と第2の主要面と周縁部とを備える無機ガラスの第2の透明な板と、2枚のガラス板、又はより正確には第1の板の第2の主要面及び第2の板の第1の主要面に付着接触するやはり透明な積層中間層と、を好適に具備する。
【0012】
本出願において、用語「第1の板」は、穿孔されていて且つ穴の内側縁部により光が当てられる板を常に意味する。第2の板は、通常は光が当てられない。本発明に係るグレージングユニットは、第1の板が車両の乗客室に接するものであり、第2の板が車両の外側により近く設置されるもの、つまり車両の外側の大気と直接的に接する場合があるものであるように車両に搭載されることが好ましい。
【0013】
用語「第1の主要面」は、第1と第2の板の両者に関連して、車両の内側の方に向けられた板の表面を意味する。論理的には、用語「第2の主要面」は、車両の外側の方に面するか又は面することが意図される各板の表面を意味する。
【0014】
例えば、本出願人によって市販される、プラニルクス(Planilux(登録商標))の無色ソーダ石灰無機ガラスが、第1の板に好適に使用される。第1の板は、典型的には、単一板のグレージングユニットの場合には2.5〜6mmの範囲の厚みを有し、積層グレージングユニットの場合には、1.4〜3.2mmの範囲の厚さを有し、好適には1.4〜2.1mmの範囲の厚さを有する。
【0015】
明らかに、第2の板は、第1の板のように、やはり無色透明であってよい。一実施形態において、本発明に係る積層グレージングユニットは、2枚の無色のプラニルクス(Planilux(登録商標))の板により形成される。
【0016】
第1の板とは異なり、第2の板は、例えば、やはり本出願人により市販される、ビーナス(Venus(登録商標))TSA3+又はTSA4+ガラスの着色ガラスで有利に作られる。第2の板は、典型的には、1.4〜2.1mmの範囲の厚みを有する。
【0017】
第2の板が第1の板より大きく、従ってその周囲の少なくとも一部において第1の板を越えて延びているかもしれない。この変形形態は、もし第1の板が貫通穴を介してだけではなく、その周縁部を介しても光を当てられる場合には有用であり得る。周縁部を介して作動し且つLEDモジュールを具備する補助的な照明システムは、その場合、第2の板が第1の板を越えて延びる地点において第2の板の第1の面に取り付けられ得る。
【0018】
積層グレージングユニットにおいて使用される積層中間層は、例えばポリビニルブチラール(PVB)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)又はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等の、この目的のために通常使用される任意の透明な重合体材料により形成され得る。それは、0.2〜1.1mmの範囲の厚さを一般的に有し、無色であるか又は薄く着色されていてよい。
【0019】
積層グレージングユニットの場合において、貫通穴は、第1の板に限定されるか、又は積層中間層と第2の透明な板とを貫通して延びてもよい。この場合、穿孔は、積層後に、グレージングユニット上に好適に実施される。
【0020】
もし穴が、グレージングユニットの厚み全体を貫通して延びるならば、第2の板の貫通穴は、遮蔽要素で充填されることが有利である。この遮蔽要素は基本的に、穴内に設置されたLEDモジュールを隠す機能を有し、更に、液体の水及び好適には水蒸気に対してもシールを形成して外部の湿気からLEDモジュール及び乗客室を保護する機能を有する。
【0021】
この目的のために通常使用される、任意の適切な既知のタイプの材料を使用することが可能であり、前記材料は、エラストマーであってもなくてもよく、必要であればシール接合により第2の板に固定され得る不透明な重合体材料であることが好ましい。この要素は、とりわけ、反応射出成形(RIM)により形成されたカプセル化要素であってよい。
【0022】
光抽出要素は、貫通穴の直ぐ近くに設置されることが好ましい。これは、光源と光拡散手段との間の距離が増大すると、光出力が著しく低下するためである。穴の内側縁部を光抽出要素から分離する距離は、好適には20cm以下、特には10cm以下、理想的には5cm以下である。この距離は、内側縁部と、この内側縁部に最も近い抽出手段の地点との間の距離である。
【0023】
上述したように、光抽出手段は一般に、照明板の主要面の一方の上に設置される。もし光が車両の内側に向かって拡散されるべきであるならば、抽出手段は、第1の板の第2の主要面に設置される、好適には白色の不透明拡散被覆である。実際に、本実施形態は、車両の内側に向かって光の一部だけを拡散し更に無視できない部分が車両の外側に向かって拡散する、第1の板の第1の主要面に設置される半透明な被覆より有利である。
【0024】
逆に、もし光が主に車両の外側に向かって拡散されるべきであるならば、例えば信号光の場合には、不透明な拡散被覆が、照明板の第1の主要面、即ちこの板の内面に設置されることが有利である。
【0025】
光抽出要素は、貫通穴の周囲に配置される、1つ以上の拡散区域の形態をとってよい。中心対称の様式の形態であって、この様式の対称の中心が貫通穴の対称の中心に好適に重ね合わされる中心対称の様式の形態か、あるいは軸対称を有する様式の形態であって、対称の軸線が、貫通穴の対称の軸線に好適に重ね合わされる軸対称を有する様式の形態をとることが特に有利である。
【0026】
対称の中心のこの重ね合わせは、外観の観点から非常に満足できるだけでなく、光抽出手段の均一な光度にも寄与する。
【0027】
貫通穴内に設置されるLEDへの電力供給は、積層グレージングユニットに統合された、例えば積層中間層に組み込まれた電線等の電気導線により提供されてよく、代りに、この電線は、第1の板の第1の主要面(乗客室側)に取り付けられてもよく、また必要に応じてカバーにより保護されてよい。
【0028】
LEDが収容された第1の板の貫通穴は、可逆的固定手段により、貫通穴の内側縁部又は第1の板の第1の主要面に固定されたカバーであって、好適には取り外し可能なカバーにより閉じられることが有利である。
【0029】
このカバーは、車両内の乗客の視界からLEDモジュールを隠す機能を基本的に有する不透明なカバーであってよい。
【0030】
しかし、本出願人はまた、図2に示す実施形態も考案しており、図2の実施形態においては、カバーが半透明(拡散型)又は透明であり、また貫通穴は、内側縁部に光を放射するLEDだけではなく、その発光面が内側縁部に向けられる代わりにカバーに向けられるLEDも含む。
【0031】
この実施形態は、透明又は半透明なカバーを介する直接照明を、光抽出手段を介する間接照明に組み合わせており、特別に有利な光出力により特徴付けられる。
【0032】
本出願人はまた、図3に示す実施形態も考案しており、図3の実施形態においては、追加のLEDは、好適には第2の板の第1の面である、第2の板の主要面の一方に付着せしめられた、半透明、即ち拡散性で半透明のエナメルを通して、車両の内側に向かう代わりに、車両の外側に向けて光を放射する。
【0033】
後者の実施形態は、例えば、車両の窓に一体化された、自動点滅繰り返し装置のような信号光の場合に対応する。
【0034】
本発明はまた、上述したように、照明グレージングユニットを備えた車両も提案する。上で説明したように、この種の車両では、グレージングユニットの第1の板の第1の主要面は、車両の内側に接している。
【0035】
車両は、航空機、船、又は任意の陸上車両であってよい。本発明に係るグレージングユニットは、特に、自動車の屋根の一部として、自動車において使用されることが好ましい。
【0036】
本発明は添付された図面を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1図1は、本発明に係る照明グレージングユニットの第1の実施形態を示す。
図2図2は、乗客室の直接照明用のLEDを更に具備する点において図1の実施形態とは異なる第2の実施形態を示す。
図3図3は、直接照明型のLEDが光を車両の外側に向かって拡散させる第3の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1に示される照明グレージングユニットは、車両の内側を向く第1の主要面11と車両の外側を向く第2の主要面12と周縁部(図示されない)とを備える第1の板1を有する積層グレージングユニットである。この第1のガラス板は、第1の主要面21と第2の主要面22と周縁部(図示されない)とを有する第2のガラス板2に、積層中間層5を介して接着されている。
【0039】
貫通穴4が、第2の板2と積層中間層5と第1の板1とを貫通しており、その結果第1の板1内に内側縁部14を形成する。第2の板の貫通穴は、第2の板の第2の表面22のレベルと同一平面にある不透明遮蔽要素6により遮蔽される。
【0040】
LED3が、その発光面31を内側縁部14に向けた状態で第1の板の貫通穴4に収容される。LEDモジュールは、取り外し可能な不透明なカバー9により支持され、前記カバー9は、クリップ16により、第1の板の第1の主要面11に固定される。光抽出手段7は、内側縁部14の直ぐ近くに設置される。この場合、この手段は、第1の板の第2の主要面12上に設置された、不透明な明るい色のエナメル被覆である。第2の板2の第1の主要面21上の不透明なマスキングエナメル被覆8は、LED3から車両の外側に向かう光の直接的な放射を防止するように設けられる。
【0041】
貫通穴4とLEDモジュール3と不透明なカバー9と光抽出手段7は、円形の中心対称性を有するが、これは、この図においては明らかではない。
【0042】
図2は、第2の板2が貫通穴を有さない一実施形態を示す。この場合において、第2の板2の第1の主要面21上の不透明な黒色エナメル被覆8は、外側に向かって隠す機能を提供する。その発光面31が、第1の板1を貫通する貫通穴4の内側縁部14を向くように配置される複数のLED3を有するLEDモジュールがこのエナメル被覆8上に固定される。これらの側方発光LEDは、光を第1の板1内に放射しており、第1の板1から、光は、この場合第1の板の第1の主要面11上に設置された半透明の明るい色のエナメル被覆である抽出手段7により抽出される。間接照明用の側方発光LED3に加えて、前方発光LED15が、その発光面18を車両の内側に向けた状態で前記穴の中央に配置される。このLED15により放射された光は、クリップ16により第1の板の第1の主要面11に可逆的に固定された拡散透明カバー9により拡散される。
【0043】
図3は、図2のように、直接及び間接照明を組み合わせた一実施形態を示しており、これらの2種類の照明は、この場合、車両の外側に向けて放射される。貫通穴4は、第1の板と積層中間層5とだけを貫通するが、第2の板は貫通しない。接着材16のビーズにより第1の板の第1の主要面11に固定された不透明なカバー9が、側方発光LED3を備える円形のLEDモジュールを搭載しており、前記側方発光LED3はその発光面31が穴4の内側縁部14に向けられている。これらのLED3により第1の板1内に放射された光は、直ぐに抽出されて、第1の板の第1の主要面11上の不透明なエナメル被覆7により外側に向かって拡散させられる。
【0044】
前方発光LED15は、それらの発光面18が第2の板2を向く状態で、LEDモジュール3の中央に設置される。これらのLED15により放射された光は、第2の板の第1の主要面上の半透明拡散エナメル被覆19により車両の外側に向けて拡散させられる。
図1
図2
図3