(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6208723
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】有機化合物を含む防錆剤の濃度検出機能を有する放電加工機
(51)【国際特許分類】
B23H 1/10 20060101AFI20170925BHJP
B23H 7/02 20060101ALI20170925BHJP
C23F 11/10 20060101ALI20170925BHJP
G01N 21/77 20060101ALI20170925BHJP
G01N 21/78 20060101ALI20170925BHJP
G01N 33/20 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
B23H1/10 A
B23H7/02 S
B23H7/02 J
C23F11/10
G01N21/77 B
G01N21/78 Z
G01N33/20 N
G01N33/20 H
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-168128(P2015-168128)
(22)【出願日】2015年8月27日
(65)【公開番号】特開2017-42884(P2017-42884A)
(43)【公開日】2017年3月2日
【審査請求日】2016年11月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】韓 楠
(72)【発明者】
【氏名】中島 廉夫
【審査官】
奥隅 隆
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭58−066632(JP,A)
【文献】
特開昭61−142443(JP,A)
【文献】
特表2001−519902(JP,A)
【文献】
特開2013−082797(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23H 1/00−11/00
C23F 11/10
G01N 21/77
G01N 21/78
G01N 33/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物を防錆剤が添加された加工液に浸漬して加工する放電加工機において、
防錆剤に含まれる有機化合物と呈色試薬に含まれる遷移金属イオンとからなる金属錯体に起因する加工液の特性値を検出する特性値検出手段と、
前記特性値検出手段により検出された特性値に基づいて防錆剤の濃度を検出する濃度検出手段と、
を備えた放電加工機。
【請求項2】
前記金属錯体に起因する加工液の特性値は色、光の透過率、屈折率のいずれか1つ、または、これらの組合せであることを特徴とする請求項1に記載の放電加工機。
【請求項3】
前記特性値検出手段は、予め定めた量の加工液に予め定めた量の呈色試薬を添加して濃度検出用試料を生成する試料生成手段を備え、前記濃度検出用試料の加工液の特性値を検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電加工機。
【請求項4】
前記加工液中の防錆剤の濃度に基づいて防錆効果度を判定する防錆効果度判定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の放電加工機。
【請求項5】
前記加工液中の防錆剤の濃度または防錆効果度を放電加工機の操作画面に表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の放電加工機。
【請求項6】
防錆剤添加手段と、
防錆剤を含まない加工液の添加手段と、
加工液中の防錆剤の濃度または防錆効果度を予め定めた一定範囲内に調整する濃度調整手段と、
を備え、
前記濃度調整手段からの指令に従って、清水槽に防錆剤を添加する、または、防錆剤を含まない加工液を添加することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の放電加工機。
【請求項7】
前記加工液の色、光の透過率、屈折率の検出を、撮像手段を用いて行うことを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の放電加工機。
【請求項8】
前記撮像手段は、ロボットに接続されていることを特徴とする請求項7に記載の放電加工機。
【請求項9】
前記試料生成手段における加工液もしくは呈色試薬の添加、または、前記濃度調整手段からの指令に基づく清水槽の加工液への防錆剤もしくは防錆剤を含まない加工液の添加をロボットが実行することを特徴とする請求項3〜8のいずれか一つに記載の放電加工機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークの腐食を防止する防錆剤を使用する放電加工機、特にその防錆剤の濃度検出機能を有する放電加工機に関する。
【背景技術】
【0002】
放電加工機で加工するとき、ワーク(例えば:鉄材、超硬など)を長時間加工槽内の加工液(水)に漬けた場合、腐食が発生する。ワークに腐食が発生すると、加工品の外観、精度、強度などに影響する。そこでワークの腐食を防止するため、一般的に防錆剤を加工液(水)に添加している。
【0003】
防錆剤の有効成分は大きく分けて無機化合物と有機化合物がある。有機化合物の具体例としては有機アミン類、カルボン酸などが挙げられる。有機化合物はワークの表面に付着し、ワークを保護する有機皮膜を形成することで防錆効果を発揮する。
【0004】
防錆剤の濃度が低過ぎると防錆効果は落ちるが、逆に濃度が高すぎると様々な障害を引き起こす。(例えば:ゴム系または樹脂系配管の劣化を加速する可能性がある。)そのため、防錆剤の濃度を適切な範囲内に保つ必要がある。
【0005】
防錆剤はワーク表面に付着する以外に、加工から生じたスラッジや配管にも付着し、消耗されるために濃度が低下する。また、非加工中には、加工液(水)の蒸発により防錆剤の濃度が上昇する。防錆剤の濃度を検出してコントロールすることが重要である。
【0006】
特許文献1には、放電加工機に使用される水系加工液に、苛性ソーダ、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムなどのイオン型(無機化合物)の防錆剤を用いる技術が開示されている(段落「0024」、「0025」)。これらの濃度を、液性測定センサが有する導電率計により測定される導電率に基づいて求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−20185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一方、防錆剤(有効成分:有機化合物)の濃度検出方法は、一般的に高速クロマドグラフィーを用いて、UV吸収強度より有機化合物の濃度を算出する。しかし、設備が揃っていない製造現場では水中の有機化合物の濃度検出が難しい。特許文献1に開示されるものは無機化合物の防錆剤であって、有機化合物の防錆剤濃度の測定には適用できない。そのため、加工液中の防錆剤濃度の検出を諦めて、定期的に防錆剤を追加するか、または錆が発生してから防錆剤を追加することが一般的な方法である。しかし、何れの方法を採用しても加工液中の防錆剤の濃度を適切な範囲に留めることができないため、背景技術で説明した障害を引き起こすか、あるいは、防錆剤の効果を十分発揮することができない。
そこで本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、有機化合物を含む防錆剤の濃度検出機能を有する放電加工機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願の請求項1に係る発明は、被加工物を防錆剤が添加された加工液に浸漬して加工する放電加工機において、防錆剤に含まれる有機化合物と呈色試薬に含まれる遷移金属イオンとからなる金属錯体に起因する加工液の特性値を検出する特性値検出手段と、前記特性値検出手段により検出された特性値に基づいて防錆剤の濃度を検出する濃度検出手段と、を備えた放電加工機である。
請求項2に係る発明は、前記金属錯体に起因する加工液の特性値は色、光の透過率、屈折率のいずれか1つ、または、これらの組合せであることを特徴とする請求項1に記載の放電加工機である。
請求項3に係る発明は、前記特性値検出手段は、予め定めた量の加工液に予め定めた量の呈色試薬を添加して濃度検出用試料を生成する試料生成手段を備え、前記濃度検出用試料の加工液の特性値を検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電加工機である。
【0010】
請求項4に係る発明は、前記加工液中の防錆剤の濃度に基づいて防錆効果度を判定する防錆効果度判定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の放電加工機である。
請求項5に係る発明は、前記加工液中の防錆剤の濃度または防錆効果度を放電加工機の操作画面に表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の放電加工機である。
請求項6に係る発明は、防錆剤添加手段と、防錆剤を含まない加工液の添加手段と、加工液中の防錆剤の濃度または防錆効果度を予め定めた一定範囲内に調整する濃度調整手段と、を備え、前記濃度調整手段からの指令に従って、清水槽に防錆剤を添加する、または、防錆剤を含まない加工液を添加することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の放電加工機である。
【0011】
請求項7に係る発明は、前記加工液の色、光の透過率、屈折率の検出を、撮像手段を用いて行うことを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の放電加工機である。
請求項8に係る発明は、前記撮像手段は、ロボットに接続されていることを特徴とする請求項7に記載の放電加工機である。
請求項9に係る発明は、前記試料生成手段における加工液もしくは呈色試薬の添加、または、濃度調整装置からの指令に基づく清水槽の加工液への防錆剤もしくは防錆剤を含まない加工液の添加をロボットが実行することを特徴とする請求項3〜8のいずれか一つに記載の放電加工機である。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、有機化合物を含む防錆剤の濃度検出機能を有する放電加工機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】濃度検出手段を備えた放電加工機の概略構成を示す図である。
【
図2】特性値の一つである加工液の屈折率nと防錆剤の濃度Cとの関係を表すグラフである。
【
図3】清水槽内の加工液の防錆剤の濃度を制御するフローチャートである。
【
図4】ロボットと濃度検出手段を備えた放電加工機の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
放電加工機は、金属材料などの導電性を有する加工物を放電加工する装置である。放電加工機は、通常、加工物を内部に配置して放電加工するための加工槽と、ワイヤ電極などの電極と、加工槽に供給される清浄な加工液を貯留する清水槽と、放電加工機の全体を制御する制御装置などから構成される。加工槽は加工物が浸漬される加工液が貯留されるように構成されている。
【0015】
放電加工機で加工するとき、ワーク(例えば:鉄材、超硬など)を長時間加工槽内の加工液(水)に漬けた場合、腐食が発生する。ワークに腐食が発生すると、加工品の外観、精度、強度などに影響する。そこでワークの腐食を防止するため、本発明では、防錆剤を加工液(水)に添加する。防錆剤の有効成分として有機化合物を用いる。有機化合物の具体例としては有機アミン類、カルボン酸などが挙げられる。有機化合物はワークの表面に付着し、ワークを保護する有機皮膜を形成することで防錆効果を発揮する。
【0016】
背景技術で説明したように、防錆剤の濃度が低過ぎると防錆効果は落ちるが、逆に濃度が高すぎると様々な障害を引き起こす。(例えば:ゴム系または樹脂系配管の劣化を加速する可能性がある。)そのため、防錆剤の濃度を適切な範囲内に保つ必要がある。
【0017】
本発明は防錆剤(有効成分:有機化合物)と呈色試薬(遷移金属イオン)とからなる金属錯体の発色を利用し、その色の変化に伴う特性の変化を検出器(例えば:光センサー)で検出する。一定時間ごとに、一定量の加工液をサンプリングし、そこに一定量の呈色試薬を添加し、加工液の色の変化を光センサーで検出する。防錆剤の濃度が一定値より下回ると加工液の色が薄くなり、その変化を光センサーで検出して、制御装置に防錆剤を添加する指令を出す。また、防錆剤の濃度が一定値より上回ると、加工液の色が濃くなり、その変化を光センサーで検出して、制御装置に加工液を添加する指令を出す。以下、本発明の実施形態を説明する。
【0018】
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態である濃度検出手段を備えた放電加工機の概略構成を示す図である。清水槽1には図示しない加工槽に供給される清浄な加工液2が貯留される。清水槽1には、清水槽1内に貯留される清浄な加工液の体積を測定するセンサーが設けられており、時々刻々の加工液の量である総体積V
tを測定し、制御装置6に測定結果が送られる。サンプリングセル4は一定量の加工液を貯留可能な容器である。サンプリングセル4は防錆剤の濃度を検出するために用いられる光が入射し、貯留された加工液を透過した後に、光センサーなどの検出器5に受光されるように少なくとも一部は光透過性を有する。
【0019】
サンプリングセル4には、配管11を介して清水槽1から加工液2が供給される。管路11の途中にはサンプリングセル4への加工液2の供給をオン、オフするバルブ9が設けられている。サンプリングセル4には、管路12を介して呈色試薬容器3から呈色試薬13も供給される。光センサーなどの検出器5は、図示しない光源からサンプリングセル4内の加工液に入射した光を受光する検出器である。検出器5は加工液2中の防錆剤に含まれる有機化合物と呈色試薬13に含まれる遷移金属イオンとからなる金属錯体に起因する加工液の特性値を検出する。
【0020】
加工液2中の防錆剤の濃度を検出する濃度検出装置の制御装置6は、バルブ9,10を開閉制御することにより、一定時間ごとに一定量の加工液をサンプリングセル4に入れると同時に、一定量の呈色試薬13をサンプリングセル4に添加する。制御装置6はその混合液の特性値(加工液の色、加工液の透過率、または、加工液の屈折率n)を光センサーなどの検出器5を用いて検出する。特性値の検出が終了すると、サンプリングセル4内の加工液は図示しない排出用配管から排出され図示しない汚水槽に回収される。この場合は、フィルタによって呈色試薬13を除去する必要がある。あるいは、サンプリングセル4から廃棄処分してもよい。
【0021】
検出器5で検出されたデータを制御装置6に送られる。制御装置は取得した特性値を濃度Cに換算し、制御装置6の図示しない操作画面に表示する。特性値の一つである加工液の屈折率nは防錆剤の濃度Cと比例する(
図2)。
【0022】
防錆効果は防錆剤の濃度Cに依存する。防錆効果を発揮できる防錆剤の濃度範囲を(C1〜C2)とする。C1は防錆効果を発揮できる防錆剤の濃度下限の値であり、C2は濃度上限の値である。C1とC2の値は予め実験を行って求めておくことができる。加工物の材質、添加剤の種類によって異なる。C<C1の場合、防錆効果はない。C1<C<C2の場合、防錆効果があり、且つ機械に悪影響を与えない。C>C2の場合、機械に悪影響を与える。
【0023】
防錆効果判定手段を含む制御装置6は、上述の通り、サンプリングセル4で計測した加工液2の防錆剤の実測濃度Cを、基準範囲(C1〜C2)と比較して防錆効果度を判定する。実測濃度Cが予め定めた基準範囲から外れた場合に、操作画面に警告が出すとともに、以下に示す方法で、機械が自動的に濃度を基準範囲に調整する。
【0024】
C<C1のとき、防錆剤濃度が低くなり、防錆効果が十分ではないと判断する。防錆剤濃度の目標値C
目標は(C1+C2)/2とし、清水槽1内の加工液の総体積をVとする。制御装置6が目標値に到達するまでに必要な防錆剤の量Mを計算する(M=[C
目標−C]×V)。制御装置6は防錆剤添加装置7に指令を出し、防錆剤を清水槽1内の加工液に添加する。
【0025】
C>C2のとき、制御装置6が必要な加工液の追加量V
追加を計算する。追加する前の清水槽1内の加工液の総体積をV
tとする。そして、必要な加工液の追加量はV
追加=C×V
t/C
目標−V
tである。制御装置6は加工液添加装置8に指令を出し、添加剤を含まない加工液を清水槽1内の加工液に添加する。
【0026】
図3は清水槽内の加工液の防錆剤の濃度を制御するフローチャートである。以下、各ステップにしたがって説明する。
●[ステップsa01]特性値の検出を行う。
●[ステップsa02]防錆剤の濃度Cの算出を行う。
●[ステップsa03]防錆剤の濃度Cは濃度下限C1以上かつ濃度上限以下であるか判断し、C<C1の場合にはステップsa04へ移行し、C1≦C≦C2の場合にはステップsa01に戻り、C2<Cの場合にはステップsa05へ移行する。
●[ステップsa04]C<C1のとき、防錆剤濃度が低くなり、防錆効果が十分ではないと判断する。防錆剤濃度の目標値C
目標は(C1+C2)/2とし、清水槽1内の加工液の総体積をVとする。制御装置6が目標値に到達するまでに必要な防錆剤の量Mを計算する(M=[C
目標−C]×V)。制御装置6は防錆剤添加装置7に指令を出し、防錆剤を添加する。防錆剤の添加処理が終了するとステップsa01に戻る。
【0027】
●[ステップsa05]C>C2のとき、制御装置6が必要な加工液の追加量V
追加を計算する。追加する前の清水槽1内の加工液の総体積をV
tとする。そして、必要な加工液の追加量はV
追加=C×V
t/C
目標−V
tである。制御装置6は加工液添加装置8に指令を出し、加工液を添加する。防錆剤を含まない加工液の添加処理が終了するとステップsa01に戻る。
【0028】
<実施形態2>
図3は本発明の他の実施形態であるロボットと濃度検出手段を備えた放電加工機の概略構成を示す図である。
【0029】
ロボット14を搭載する放電加工機において、実施形態1で説明したサンプリングセルに加工液を添加する工程をロボットで実現する。ロボット14が清水槽1から一定量の加工液を取ってサンプリングセル4に入れる。その後、ロボット14が一定量の呈色試薬を取って、サンプリングセル4に入れる。
【0030】
ロボット14でサンプリングセル4中の混合液をよく混合し、サンプリングセル4をロボット14のビジョンセンサ15(ロボット14に備わった撮像装置)のところに運んで、混合液の色(特性値)をロボット14のビジョンセンサ15で検出する。2次元の画像処理によって特性値を求めることができるので、サンプリングセル4中での防錆剤が加工液に不均一な濃度で含まれていた場合でも平均的な特性値を求めることができる。
【0031】
制御装置6は防錆効果度を推定して、その情報をロボット14にフィードバックする。ロボット14は必要に応じて、防錆剤もしくは防錆剤を含まない加工液の供給を実行する。配管11に備わったバルブ9の開閉、配管12に備わった配管11の開閉の制御を制御装置6からの指令によりロボット14が行うようにしてもよい。同様に、防錆剤添加装置7および加工液添加装置8から清水槽1に接続された配管の途中に設けられたバルブ(図示せず)の開閉制御することにより、防錆剤の添加もしくは防錆剤を含まない加工液の供給を実行してもよい。なお、ロボット14は図示しない加工槽内の被加工物の取り出しなどの作業に用いられるものを用いても良い。
【符号の説明】
【0032】
1 清水槽
2 加工液
3 呈色試薬容器
4 サンプリングセル
5 検出器
6 制御装置
7 防錆剤添加装置
8 加工液添加装置
9 バルブ
10 バルブ
11 管路
12 管路
13 呈色試薬
14 ロボット
15 ビジョンセンサ