(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ペーストは、65〜95wt%の前記ニッケル金属間化合物を含み、1〜10wt%の有機ビヒクル、1〜10wt%の少なくとも1つの溶剤および1〜10wt%のガラスをさらに含む、請求項1に記載の太陽電池接点。
前記ペーストは、70〜90wt%の前記ニッケル金属間化合物を含み、1〜10wt%の有機ビヒクル、1〜10wt%の少なくとも1つの溶剤および1〜10wt%のガラスをさらに含む、請求項1に記載の太陽電池接点。
焼成前に、前記接点の第4の層を形成する前記ニッケル金属間化合物の少なくとも一部上に堆積された高電導度層をさらに含み、前記高電導度層は、銀、銀コーティングニッケルおよび銀コーティング銅からなる群から選択された金属ペーストを含む、請求項1に記載の太陽電池接点。
前記ニッケル金属間化合物は、ホウ化ニッケル、ニッケルシリサイドおよびリン化ニッケルからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の太陽電池接点。
前記ペーストは、78〜82wt%の前記ニッケル金属間化合物を含み、3〜6wt%の有機ビヒクル、2〜4wt%の少なくとも1つの溶剤および2〜6wt%のガラスをさらに含む、請求項1に記載の太陽電池接点。
【発明を実施するための形態】
【0021】
光起電エネルギー変換のためのグリッドパリティに到達するコスト効率の良い光起電製品を達成するための可能な方法の1つとして、信頼性のある高効率でありかつコスト効率の良い太陽電池の利用がある。市場シェアが約80%である今日のPV市場を決定する技術として、二重側接点のc−Si太陽電池があり、堅牢および多用途であることが判明している。このような太陽電池加工コストの全体の約40%は、高価な接点ペースト(特に、銀含有ペースト)の利用に起因することが推定される。本発明者らの発見によれば、銀太陽電池の性能を維持しつつ銀含有量を低減するための代替策として、銀ペーストに類似する低接触抵抗を維持しつつ特定のベース金属を用いたセルを設計する方法がある。
【0022】
銀電極を有するc−Si太陽電池における電気特性の損失または劣化は、高オーム損失(すなわち、銀とシリコン基板との間の高接触抵抗)に主に起因する。接触抵抗を向上させるために、多大な労力が払われてきた(例えば、ガラスフリット組成、金属粉末形態および同時焼成設定プロファイルの変更または改変)。しかし、成功レベルは限られている(例えば、肉厚の絶縁層の形成は、従来のセルのフロント電極における限定要素である)。
【0023】
ベース金属接点の開発において多大な労力が払われてきたが、成功は限られている。なぜならば、実務的に不便な点が多く、非酸化性雰囲気(例えば、窒素、アルゴン、窒素/水素)中における焼成も必要になる。空気中での焼成が可能であり、Si表面との低接触抵抗を生成するより廉価な導電体組成物が市場において顕著に必要とされている(従来のパターンおよび新規セルアーキテクチャを含む)。よって、入念な研究を通じて、本発明者らは、コスト効率の良い太陽装置のために、産業レベル生成プロセス(例えば、高速空気焼成)に適合するベース金属材料を用いた低オーム損失を提供する新規ペーストを開発した。
【0024】
本明細書中において、本発明者らによる発見によれば、NiB、NiSi、NiPまたはその混合物を含む空気焼成ベース金属ペースト組成物を銀と共に用いた場合、標準的な銀ペーストに匹敵するかまたはこれを上回る結果が得られる。このようなニッケル金属間ペーストは、シリコン上における接触抵抗を伝送線方法(TLM)を用いて開発および試験されてきた。
【0025】
詳細には、NiBを、平均粒径が2〜5ミクロンである粉末状にした。70〜95%固体に基づいてガラスフリットを用いずに、ペースト(有機ビヒクルおよび溶剤を含む)を形成した。その結果得られた層を、良好に焼結した。
【0026】
このペースト組成物を、n+表面Siウエハー上において利用することが可能である。このn+表面Siウエハーは、(a)P型ウエハーセル:フロント電極、(b)N型ウエハーセル:バック電極、(c)P型MWT:フロント/バック電極およびプラグ電極、(d)N型:フロント電極、(e)EWT:プラグ電極または(e)p−PERC:フロント電極を含む。
【0027】
ペーストをこのような基板上に塗布する手順は、スクリーン印刷、インクジェット印刷、パッド印刷、ステンシル印刷、(ホットメルトペーストを用いた)ホットメルトインク印刷およびマイクロスプレーからなる群から選択される。現在において好適な方法は、スクリーン印刷である。
【0028】
本明細書中において上記したようなフィンガーのためのフロント接点ペーストとして本発明のニッケル金属間ペーストが利用可能であるが、少なくとも1つのさらなる層を第1のニッケル金属間層上に塗付することが可能であることが想定される。上層ペースト組成物は、Ag、AgコーティングされたNi、またはこれらの組み合わせを含む。良好な接着、および高バルク電導度を確保するために、上層のガラス組成物を下層のガラス組成物と適合させることが必要である。
【0029】
一実施形態によれば、ペースト組成物の同時焼成は、ピーク焼成温度が600℃〜800℃の範囲で200インチ/分(ipm)ベルト速度(BS)において典型的な太陽炉プロファイル中で行うことができる。
【0030】
n表面のペースト組成物の接点抵抗率を、伝送線測定(TLM)を用いて確認した。2つの温度におけるNiB/n−Siの接点抵抗率を報告し、Ag/n−Siウエハーについては1つの温度における結果を以下の表1中に示す。
【0032】
本ペースト組成物は、ニッケル金属間化合物、ガラスフリットおよび金属添加物を含み得る。銀、銀コーティングニッケルおよび銀コーティング銅を含む高電導度層が任意選択として用いられる。例示目的のため、ペースト組成物は、78〜82wt%のニッケル金属間化合物を含み得、3〜6wt%の有機ビヒクル、2〜4wt%の少なくとも1つの溶剤および2〜6wt%のガラスをさらに含む。
【0033】
ペースト組成物は、例えば、光への露出によって発生した電流を収集するシリコンベースの太陽電池のためのフロント接点を形成するためまたは電子を外部負荷へ伝導するバック接点を形成するための膜ペーストとして用いることができる。セル効率(η)および曲線因子(FF)によって測定されるようなセル電気性能は、銀/シリコンインターフェースの微細構造および電気特性による影響を受ける。太陽電池の電気特性は、直列抵抗(R
S)およびシャント抵抗(R
Sh)によっても特徴付けられる。フロント接点インターフェースの組成および微細構造により、R
Sが主に決定される。本ペースト組成物により、効率(η)および曲線因子(FF)によって測定されるような低直列抵抗(R
S)および高シャント抵抗(R
Sh)を高性能太陽電池へ提供することができる。
【0034】
本発明のペースト組成物および方法により、フロント接点成分間(典型的にはNiとSiとの間)のガラス媒体を通じた最適化された相互作用、結合および接点形成を促進することができる。このペースト組成物をシリコン基板上に印刷および焼成して、ガラスを溶融させ、内部の金属を焼結させることができる。焼成後、Ni/Si導電性アイランドが形成されることにより、導電性ブリッジがバルクペーストとシリコンウエハーとの間に得られる。鉛枠ガラスが用いられる場合、鉛枠ガラスにより、比較的低温における優れた流量特性に起因する低焼成温度が可能となる。
【0035】
このペーストは、任意の適切な技術により基板上に塗布することができる。一実施形態において、ペーストの塗付は、スクリーン印刷、ステンシル印刷、押し出し、パッド印刷、インクジェット印刷、ホットメルト印刷、または当業者が認識する任意の適切な微細堆積直接書き込み技術によって行うことができる。ペースト組成物を用いて、太陽電池の接点を形成することができる。ペーストを基板上にスクリーン印刷し、基板上に形成されたペーストを比較的低温(550℃〜850℃のウエハー温度;炉設定温度は650℃〜1000℃)まで焼成して、低抵抗接点を例えばリンドープシリコンウエハーのN側とペースト組成物との間に形成する。
【0036】
金属間コンポーネント。本ペースト組成物は、任意の適切なニッケル金属間化合物を任意の適切な形態で含み得る。ニッケル金属間化合物の源は、個々の金属粉末あるいは(その後微細に分割される)このような金属の粒子または焼結混合物であるか、または、ニッケルとその他の金属との合金であり得る。ニッケルシリサイド、ホウ化ニッケルおよびリン化ニッケルを主なニッケル金属間としているが、他も可能である(例えば、ニッケルアルミナイド、ニッケルスズ、ニッケルインジウム、ニッケルチタンおよびニッケルクロム)。有機ニッケル化合物と、有機ホウ素化合物、有機シリコン化合物および有機リン化合物のうち少なくとも1つとの堆積により、ニッケル金属間化合物をin situ形成することができる。他の金属も、ニッケル金属間化合物中において有用であり得る(例えば、バナジウム、アンチモンおよびイットリウム)。
【0037】
上記以外の本明細書中において有用な有機金属化合物を挙げると、有機バナジウム化合物、有機アンチモニー化合物および有機イットリウム化合物がある。この有機金属化合物は、金属が有機部分に結合された化合物である。例えば、有機金属化合物は、金属、炭素および/または窒素を分子中に含む有機化合物である。さらに、上記した金属化合物に加えて、有機コバルト化合物、有機スズ化合物、有機ジルコニウム化合物、有機亜鉛化合物および有機リチウム化合物からなる群から選択された第2の金属添加剤をペースト組成中に含めて、ニッケル金属間化合物をin situ形成することができる。
【0038】
有機金属化合物は、任意の適切な有機部分を含み得る(例えば、C
1〜C
50直鎖または分岐鎖、飽和または不飽和、脂肪族、脂環式、芳香族、アラリファティック、ハロゲン化または他の置換、任意選択的に1つ以上のヘテロ原子(例えば、O、N、S、またはSi)および/または炭化水素部分(例えば、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、またはアルキルシリル部分)を含むもの)。
【0039】
有機金属化合物の特定例を挙げると、金属アルコキシドがある。この金属は、ホウ素、シリコン、バナジウム、アンチモン、リン、イットリウム、またはこれらの組み合わせであり得る。いくつかの機関によれば、ホウ素およびシリコンは半金属であり、リンは非金属である。本文書の目的のため、他の特性を付加する意図無く、「有機金属」という用語は、有機ホウ素化合物、有機シリコン化合物および有機リン化合物を含むものとして用いられ得る。アルコキシド部分は、例えば1〜20個の炭素原子の分岐または非分岐アルキル基を有し得る。本明細書中において想定される各アルコキシドを挙げると、ニッケルアルコキシド、ホウ素アルコキシド、リンアルコキシド、シリコンアルコキシド、バナジウムアルコキシド、バナジルアルコキシド、アンチモンアルコキシド、イットリウムアルコキシド、第二コバルトアルコキシド、第一コバルトアルコキシド、第二スズアルコキシド、第一スズアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、亜鉛アルコキシド、およびリチウムアルコキシドがある。
【0040】
ホウ素アルコキシドの例を挙げると、ホウ素メトキシド、ホウ素エトキシド、ホウ素プロポキシド、およびホウ素ブトキシドがある。類似の例として、ニッケルアルコキシド、リンアルコキシド、アンチモンアルコキシド、イットリウムアルコキシド、第二コバルトアルコキシド、第一コバルトアルコキシド、ニッケルアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、スズアルコキシド、亜鉛アルコキシドおよびリチウムアルコキシドが利用可能である。
【0041】
有機金属化合物の他の例として金属アセチルアセトネートがあり、ここで、金属は、ニッケル、ホウ素、リン、バナジウム、アンチモン、イットリウム、またはこれらの組み合わせであり得る。有機バナジウム化合物の例を挙げると、ニッケルアセチルアセトネート(例えば、Ni(AcAc)
3(ニッケル(III)2,4−ペンタンジオナートとも呼ばれる))がある。ここで、(AcAc)はアセチルアセトネート(2,4−ペンタンジオナートとも呼ばれる)である。
【0042】
同様に、アンチモンアセチルアセトネート、イットリウムアセチルアセトネート、第二コバルトアセチルアセトネート、第一コバルトアセチルアセトネート、ニッケルアセチルアセトネート、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジブチルスズアセチルアセトネート、亜鉛アセチルアセトネートおよびリチウムアセチルアセトネートが利用可能である。例えば、アンチモン2,4−ペンタンジオナート、イットリウム2,4−ペンタンジオナート、またはこれらの組み合わせが利用可能である。
【0043】
有機金属化合物のさらに他の例を挙げると、金属2−メチルヘキサノアート、金属2−エチルヘキサノアートおよび金属2−プロピルヘキサノアートがある。特定の例を挙げると、ホウ素2−メチルヘキサノアート、リン2−メチルヘキサノアート、シリコン2−メチルヘキサノアート、バナジウム2−メチルヘキサノアート、アンチモン2−メチルヘキサノアート、イットリウム2−メチルヘキサノアート、コバルト2−メチルヘキサノアート、ニッケル2−メチルヘキサノアート、ジルコニウム2−メチルヘキサノアート、スズ2−メチルヘキサノアート、亜鉛2−メチルヘキサノアートリチウム2−メチルヘキサノアート、ホウ素2−エチルヘキサノアート、リン2−エチルヘキサノアート、シリコン2−エチルヘキサノアート、バナジウム2−エチルヘキサノアート、アンチモン2−エチルヘキサノアート、イットリウム2−エチルヘキサノアート、コバルト2−エチルヘキサノアート、ニッケル2−エチルヘキサノアート、ジルコニウム2−エチルヘキサノアート、スズ2−エチルヘキサノアート、亜鉛2−エチルヘキサノアート、リチウム2−エチルヘキサノアート、バナジウム2−プロピルヘキサノアート、ホウ素2−プロピルヘキサノアート、リン2−プロピルヘキサノアート、シリコン2−プロピルヘキサノアート、アンチモン2−プロピルヘキサノアート、イットリウム2−プロピルヘキサノアート、コバルト2−プロピルヘキサノアート、ニッケル2−プロピルヘキサノアート、ジルコニウム2−プロピルヘキサノアート、スズ2−プロピルヘキサノアート、亜鉛2−プロピルヘキサノアートおよびリチウム2−プロピルヘキサノアートがある。
【0044】
有機金属化合物のさらに他の例を挙げると、金属アクリレートおよび金属メタクリレートがある。ここで、金属は、ニッケル、ホウ素、リン、バナジウム、アンチモン、イットリウム、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、スズ、亜鉛またはリチウムであり得る。また、金属間にホウ素を導入するように、ホウ素を含む酸が利用可能である(例えば、ホウ酸、H
3BO
3;2−アセトアミドピリジン−5−ボロン酸、5−アセチル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−ジオン;2−アセチルフェニルボロン酸;3−アセチルフェニルボロン酸;4−アセチルフェニルボロン酸;3−アミノカルボニルフェニルボロン酸;4−アミノカルボニルフェニルボロン酸、3−アミノ−4−フルオロフェニルボロン酸;4−アミノ−3−フルオロフェニルボロン酸、Boron Molecular、Research Triangle、NCから市販されているもの)。
【0045】
ニッケル金属間化合物がin situ形成された場合、ペースト組成物は、有機金属化合物(単数または複数)を適切な量だけ含む。一実施形態において、ペースト組成物は、有機金属化合物を60〜95wt%の量だけ含み、好適には65〜90wt%の量だけ含み、より好適には70〜85wt%の量だけ含む。
【0046】
金属添加剤は、任意の適切な形態(例えば、粒子(例えば、球状、不規則形状、薄片、凝集))をとってもよいし、あるいは、コロイド懸濁液または粒子フリーの溶液および上記の組み合わせの形態をとってもよい。金属添加剤が粒子形態をとる場合、金属添加剤粒子は、任意の適切なサイズを持ち得る。一実施形態において、金属添加剤粒子のメジアン粒径は、約0.05ミクロン以上および約50ミクロン以下である。別の実施形態において、金属添加剤粒子のメジアン粒径は、約0.05ミクロン以上および約10ミクロン以下である。さらに別の実施形態において、金属添加剤粒子のメジアン粒径は約0.05ミクロン以上および約5ミクロン以下である。
【0047】
金属間化合物粒子は、任意の適切なサイズを持ち得る。一実施形態において、金属間粒子は、D
50粒径が約0.05〜約10ミクロンである。好適には、金属間粒子は、D
50サイズが1〜8ミクロンであり、より好適には2〜5ミクロンである。別の実施形態において、金属間粒子は、メジアン粒径が約1〜9ミクロンであり、好適には2〜8ミクロンであり、より好適には3〜7ミクロンである。粒径の測定は、Honeywell Microtrac X100 instrumentを用いて行う。
【0048】
ガラスフリット。本明細書中において用いられるガラスフリットは重要ではなく、ペースト組成物は、任意の適切なガラスフリットを含み得る。初期事項として、本明細書中においてペースト中に用いられるガラスフリットは、意図的に鉛および/またはカドミウムを含んでもよいし、あるいは、意図的に鉛および/またはカドミウムを含まなくてもよい。一実施形態において、ガラスフリットは、実質的に鉛フリーのガラスフリットである。別の実施形態において、ガラスフリットは全て、鉛およびカドミウムフリーである。ガラスは、部分的に結晶性または非結晶性であり得る。部分的に結晶性のガラスが好適である。ガラスフリットと、1つ以上の結晶性または部分的に結晶性または非結晶性の構造との混合物が利用可能である。組成物の詳細と、ガラスフリットの製造とについて、例えば同一出願人による米国特許出願公開第2006/0289055号および第2007/0215202号ならびに仮明細書第61/407,588号中に記載がある。本明細書中、同文献を参照により援用する。
【0049】
通常は回避されるが、これらのフリットの焼成温度をより低くするために、酸化タリウムまたは酸化バナジウムを実質的に添加することができる。同様に、これらのフリットの焼成温度をより低くするために、実質的な量の酸化テルルまたは酸化ゲルマニウムを添加することができる。
【0050】
ペースト組成物は、任意の適切なガラスフリットを含み得る。以下の表中に、本発明の実行におけるガラスフリット組成物を示す。Sb
2O
5+V
2O
5などの記載は、Sb
2O
5またはV
2O
5またはこれら2つの組み合わせが記載の量だけ存在することを意味する。
【0055】
これらの表中、酸化物の原子価状態のうちの1つ(例えば、Fe
2O
3)を化学式によって示しているが、他の原子価状態の酸化物(例えば、FeOまたはFe
3O
4)も、これらの式によって暗示される。
これらのフリットは、湿潤および流量特性の調節のために、他の酸化物も含み得る(例えば、MoO
3、WO
3、In
2O
3、および/またはGa
2O
3)。
【0056】
本ペースト組成物は、任意の適切な量のガラスフリットを含み得る。一実施形態において、ペースト組成物は、ガラスフリットを約1〜15wt%、好適には2〜12wt%、より好適には2〜10wt%より好適には2〜8wt%およびより好適には3〜6wt%含み得る。
【0057】
無機/他の添加剤。本ペースト組成は、他の任意の添加剤を任意選択的に含み得る。一実施形態において、リンを多様な方法でペースト組成物へ添加することにより、フロント接点の抵抗を低減することができる。例えば、特定のガラスを粉末またはフリット形態の酸化物の形態のP
2O
5により変更してもよいし、あるいは、リンをリン酸エステルおよび他の有機リン化合物を介してペーストへ付加してもよい。より単純にいうと、銀および/または金属添加剤が粒子の形態をとる場合、リンをコーティングとして銀および/または金属添加剤粒子へ付加した後、ペーストを作製することができる。このような場合、ペースティングの前に、銀および/または金属添加剤粒子を液体リンおよび溶剤と混合する。例えば、約85〜約95wt%の銀および/または金属添加剤粒子、約5〜約15wt%の溶剤および約0.1〜約10wt%の液体リンを混合し、溶剤を蒸発させる。銀および/または金属添加剤粒子をリンでコーティングすることにより、ペースト中におけるリンおよび銀および/または金属添加剤を密に混合することが支援される。
【0058】
他の添加剤(例えば、微細シリコンまたは炭素粉末または双方)をペーストへ付加することにより、銀低減および沈降反応を制御することができる。焼成雰囲気(例えば、N
2またはN
2/H
2/H
2O混合物流中での焼成)を調節することにより、インターフェースにおける銀沈降またはバルクガラス中における銀沈降を制御することも可能である。しかし、特殊な雰囲気は不要である。微細な低融点金属添加物(例えば、金属酸化物と別個の元素金属添加剤)(例えば、Pb、Bi、In、Ga、Sn、Ni、およびZnまたは少なくとも1つの他の金属をそれぞれ含む合金)を付加することにより、より低い焼成温度において接点を提供するかまたは焼成窓を幅広にすることができる。典型的には、このような金属付加は、本明細書中のペーストの導電性金属部分のうち約1wt%未満の割合で存在する。アルミニウム、バリウム、ビスマス、マグネシウム、亜鉛、ストロンチウム、リチウムおよび/またはカリウムを提供する有機金属化合物が利用可能である(例えば、アセテート、アクリレート、メタクリレート、ギ酸塩、ネオデカン酸塩、メトキシド、エトキシド、メトキシエトキシド、および上記の金属のステアレート)。ケイ酸カリウムも、適切なカリウム源である。
【0059】
ガラス成分を所望の組成範囲において配合するために、(a)ガラスの混合物または(b)ガラスおよび結晶性添加剤の混合物または(c)1つ以上の結晶性添加剤の混合物が利用可能である。その目的は、接触抵抗を低減することと、太陽電池電気性能を向上させることである。接点特性の調節のために、結晶性材料(例えば、Bi
2O
3、Sb
2O
3、Sb
2O
5、In
2O
3、Ga
2O
3、SnO、MgO、ZnO,Cr
2O
3、Fe
2O
3、Pb
3O
4、PbO、SiO
2、ZrO
2、V
2O
5、Al
2O
3、B
2O
3、TiO
2、Nb
2O
5、Ta
20
5、Tl
2O、TeO
2およびGeO
2)をガラス成分へ付加することができる。上記の酸化物は、ガラス状(すなわち、非結晶性)形態で付加することも可能である。上記した酸化物の組み合わせおよび反応生成物は、所望の特性のガラス成分を設計する際にも適している。例えば、ガラス成分の製剤において、PbOおよびSiO
2(例えば、4PbO・SiO
2、2PbO・SiO
2、3PbO・SiO
2,3PbO・2SiO
2、およびPbO・SiO
2)の反応によって単独または混合物として形成された結晶性またはガラス状の低融点ケイ酸鉛が利用可能である。上記した酸化物の他の反応生成物(例えば、ケイ酸ビスマス(例えば、Bi
2O
3・SiO
2、3Bi
2O
3・5SiO
2)、ケイ酸亜鉛(例えば、2ZnO・SiO
2およびZrO
2・SiO
2)も利用可能である。同様に、ニオブ酸塩(例えば、ビスマスニオブ酸塩)、チタン酸塩(例えば、チタン酸ビスマス)が利用可能である。さらなる鉱物形態のこれらの酸化物(例えば、ケイ酸亜鉛鉱およびジルコン)を反応生成物の代わりに付加してもよい。しかし、上記の酸化物の合計量は、本明細書中のいずれかの箇所において開示した多様な実施形態において指定した範囲内に収まる。
【0060】
また、これらの酸化物の色素反応生成物(例えば、コバルトアルミン酸塩、ケイ酸コバルト)、黒色色素(例えば、銅鉄マンガン酸化物)も他の結晶性添加剤として利用可能であることが想定される。
【0061】
例示的ペースト組成物は、65〜95wt%のニッケル金属間化合物を含み、1〜10wt%の有機ビヒクル、1〜10wt%の少なくとも1つの溶剤および1〜10wt%のガラスをさらに含む。例示的ペースト組成物は、70〜90wt%のニッケル金属間化合物を含み、1〜10wt%の有機ビヒクル、1〜10wt%の少なくとも1つの溶剤および1〜10wt%のガラスをさらに含むことが好ましい。
【0062】
有機ビヒクル。ペースト組成物は、任意の適切なビヒクル(例えば、キャリア)を含み得る。ほとんどの導電性組成物のための有機ビヒクルまたはキャリアは典型的には、樹脂を溶剤中に溶解した溶液である。一実施形態において、ビヒクルは、チキソトロピック剤をさらに含む。溶剤の沸点は通常約130℃〜約350℃である。一実施形態において、樹脂は、エチルセルロースである。樹脂の他の例を挙げると、エチルヒドロキシエチルセルロース、ウッドロジン、ガムロジン、エチルセルロースおよびフェノール樹脂の混合物、低級アルコールのポリメタクリレート、およびエチレングリコールモノアセテートモノブチルエーテルがある。本発明のペーストは、約10〜20wt%の有機物(例えば、3〜6wt%のビヒクル)、2〜4wt%の溶剤および3〜5wt%の可塑剤を含む。
【0063】
溶剤の例を挙げると、テルペン(例えば、アルファ−またはベータ−テルピネオール)またはより高沸点のアルコール(例えば、ダワノール(登録商標)(ジエチレングリコールモノエチルエーテル))、またはこれらと他の溶剤(例えば、ブチルカルビトール(登録商標)(ジエチレングリコールモノブチルエーテル);ジブチルカルビトール(登録商標)(ジエチレングリコールジブチルエーテル)、ブチルカルビトール(登録商標)アセテート(ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、ヘキシレングリコール、Texanol(登録商標)(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチラート)、ならびに他のアルコールエステル、ケロシンおよびジブチルフタル酸エステル)との混合物がある。
可塑剤(例えば、Santicizer(登録商標)ブランド)(製造元:Ferro Corporation)が適切である。
【0064】
一実施形態において、有機ビヒクルは、接点の変更のための有機金属化合物(例えば、リンまたは銀に基づくもの)を含む。各用途のための所望の粘度要求および揮発度要求を得るために、これらの溶剤および他の溶剤の多様な組み合わせを製剤することができる。他の分散剤、界面活性剤およびレオロジー改質剤を含めることができる。
【0065】
水素化ヒマシ油およびその誘導体を、有機チキソトロピック剤として利用することができる。チキソトロペは必ずしも必要ではない。なぜならば、溶剤/樹脂特性と、任意の懸濁液の固有のずり流動化との組み合わせででも、この点において適切であるからである。さらに、脂肪酸エステル(例えば、N−タロー−l,3−ジアミノプロパンジ−オレイン酸塩;N−タロートリメチレンジアミンジアセテート;N−ココトリメチレンジアミン、ベータジアミン;N−オレイルトリメチレンジアミン;N−タロートリメチレンジアミン;およびN−タロートリメチレンジアミンジオレイン酸塩、およびこれらの組み合わせ)などの湿潤剤が利用可能である。
【0066】
上記の組成範囲が好適であり、本明細書中の教示内容などの当業者が認識する範囲に限定することは意図されず、これらの範囲は、最終製品の処理および形成のための特定の用途、特定のコンポーネントおよび条件に応じて異なり得る点に留意されたい。
【0067】
ペースト調製。ペースト組成物は、ニッケル金属間、ガラスフリットおよび金属添加物を有機ビヒクルと組み合わせ、ニッケル金属間、ガラスフリットおよび金属添加物を有機ビヒクル中において分散させることにより、形成することができる。あるいは、Ag粉末およびNi粉末が、ペーストの金属成分として利用可能である。さらに、Ag粉末と、ニッケルおよびリンの化合物またはニッケルおよびホウ素の化合物を含む金属添加物と組み合わせることができる。利用されるビヒクルの量および型は、最終の所望の製剤粘度、ペーストの製粉微粉度および所望の湿潤印刷厚さによって決定することができる。本発明による組成物の調製において、微粒子無機固体を有機ビヒクルと混合し、適切な装置(例えば、スリーロールミル)によって分散させて懸濁液を形成すると、9.6秒ー1のせん断速度における粘度範囲が約50〜約200kcps、好適には約55〜約120kcpsの組成物が得られた。このせん断速度は、Brookfield粘度計HBT(スピンドルCP−51、25℃において測定)上において決定した。
【0068】
ペーストの印刷および焼成。接点(例えば、焼成フロント接点膜)または他のコンポーネント(例えば、太陽電池のためのもの)を形成するプロセスにおいて、上記したペースト組成物が利用可能である。接点の形成方法は、(1)ペースト組成物をシリコン基板(例えば、シリコンウエハー)へ塗布することと、(2)ペーストを乾燥させることと、(3)ペーストを加熱(例えば、焼成)して、ペーストの金属を焼結し、シリコンへの接点を形成することと、を含む。ペーストの印刷されたパターンの加熱または焼成は、適切な温度において行われる(例えば、約650〜約1000℃の炉設定温度、または約550〜約850℃のウエハー温度)。一実施形態において、炉設定温度は約750〜約960℃または750〜850℃であり、ペーストは空気中において焼成される。反射防止SiNx層は、焼成時においてガラスに起因して酸化および腐食すると考えられており、Si基板との反応によってNi/Siアイランドが形成され、シリコンへエピタキシャル接合される。焼成条件については、シリコン/ペーストインターフェースにおいてシリコンウエハー上の導電性金属/Siアイランドの密度が十分になるように選択し、これにより、低抵抗率接点が得られ、高効率、高曲線因子の太陽電池が得られる。
【0069】
典型的なARCは、シリコン化合物(例えば、窒化ケイ素(一般的にSiN
x:H)によって作製される。この層は絶縁体として機能し、接触抵抗を増加させる傾向となる。よって、ガラス成分によってこのARC層を腐食させることは、フロント接点形成において必要なステップである。エピタキシャル銀/シリコン導電性アイランドをインターフェースに形成することにより、シリコンウエハーとペーストとの間の抵抗の低減を促進することができる。このようなエピタキシャル銀/シリコンインターフェースが得られない場合、当該インターフェースにおける抵抗が受容不可能なほど高くなる。本明細書中のペーストおよびプロセスにより、エピタキシャル銀/シリコンインターフェースを生成することが可能となり、その結果、広範な処理条件(最低焼成温度が約650℃と低いが、焼成温度は約850℃(ウエハー温度)まで上昇し得る条件)下において低抵抗を有する接点が得られる。
【0070】
例示的焼成条件を挙げると、50〜300インチ/分(ipm)(好適には150〜250(例えば、200ipm)で移動している赤外線ベルト炉中における以下の温度プロファイルがある:℃(400、400、500、600、700〜800±50℃)。
【0071】
接点の作製方法。本発明による太陽電池接点は、本明細書中に開示される任意の導電性ペーストを(例えばスクリーン印刷を所望の湿潤厚さ(例えば、約10〜約80ミクロン)まで行うことにより)基板へ塗布することにより、生成することができる。200〜400メッシュスクリーンを用いて、自動スクリーン印刷技術を用いることができる。その後、印刷されたパターンの乾燥を250℃以下(好適には約80〜約250℃)で約0.5〜20分間を行った後、焼成を行う。空気焼成時において、乾燥印刷されたパターンの焼成時間は、ベルトコンベヤ炉内においてピーク温度においてわずか1秒〜約30秒である。ガラスが溶融され、金属が焼結される。
【0072】
ここで
図1A〜
図1Eを参照して、太陽電池フロント接点形成の多数の可能な例示的実施形態のうちの1つが例示されている。太陽電池フロント接点は一般的には、ペースト組成物をソーラーグレードSiウエハーへ塗付することにより生成することができる。詳細には、
図1Aは、単結晶シリコンまたは多結晶性シリコンの基板10の生成の模式図である。基板は、光反射を低下させるテクスチャード加工表面を持ち得る。太陽電池の場合、牽引または鋳造プロセスから形成されたインゴットからスライスされた基板が用いられる場合が多い。器具(例えば、スライスに用いられる線鋸)に起因する基板表面の損傷およびウエハーをスライスするステップからの汚染は典型的には、約10〜20ミクロンの基板表面を、水性アルカリ溶液(例えば、KOHまたはNaOH)を用いてまたはHFおよびHNO
3の混合物を用いてエッチング除去することにより除去される。基板を任意選択的にHC1およびH
2O
2の混合物によって洗浄することにより、基板表面に付着し得る重金属(例えば、鉄)を除去することができる。その後、例えば水性アルカリ溶液(例えば、水性水酸化カリウムまたは水性水酸化ナトリウム)を用いて反射防止テクスチャード加工表面を形成する場合もある。このようにして得られた基板を、典型的シリコンウエハーの厚さが約160〜200ミクロンであるため、厚さ寸法を誇張して図示する。
【0073】
図1Bは、p型基板が用いられる場合に、n型層20を形成してp−n接合を生成する様子の模式図である。リン拡散層は、多様な適切な形態(例えば、オキシ塩化リン(POCI
3)、有機リン化合物および他の本明細書中に開示されるもの)のうち任意の形態で供給される。リン源は、シリコンウエハーの片側のみに選択的に塗付することができる。拡散温度および時間を制御することにより、拡散層の深さを変更することができ、拡散層の深さは一般的には約0.2〜0.5ミクロンであり、シート抵抗率は約40〜約120オーム/□である。リン源は、リン含有液体コーティング材料を含み得る(例えば、リンケイ酸ガラス(PSG))。リン源は、プロセス(例えば、スピンコーティング)によって基板表面の片側のみに塗付することができ、拡散は、適切な条件下におけるアニーリングによって影響を受ける。一実施形態によれば、n型層20は基板の光受容表面上に形成される。
【0074】
図1Cは、反射防止膜(ARC)/保護膜30を基板10上に形成する様子を示す。反射防止膜(ARC)/保護膜30は、SiN
x、TiO
2またはSiO
2であってもよく、上記のn型拡散層20上に形成することができる。反射防止膜(ARC)/保護膜30を、基板10の両側上に堆積させてもよい。窒化ケイ素膜は、水素による保護を誇張するためにSiNx:Hと表される場合がある。ARC30により、太陽電池の入射光に対する表面反射率が低下し、その結果、生成される電流が増加する。ARC30の厚さは屈折率に依存するが、厚さを約700〜約900Åにすると、約1.9〜約2.0の屈折率を得るために適している。ARCは、多様な手順(例えば、低圧CVD、プラズマCVD、または熱CVD)によって形成することができる。SiN
xコーティングの形成に熱CVDが用いられる場合、出発材料はジクロロシラン(SiCl
2H
2)およびアンモニア(NH
3)ガスである場合が多く、膜形成は少なくとも700℃の温度で実行される。熱CVDが用いられる場合、出発ガスの熱分解を高温において行うと、窒化ケイ素膜中において水素が実質的に無くなり、その結果、シリコンと窒素との間において実質的に化学量論組成物比(Si
3N
4)が得られる。ARCを形成するための他の方法も利用可能である。
【0075】
図1Dは、本ペースト組成物500をARC膜30上に塗付する様子を示す。ペースト組成物の塗付は、任意の適切な技術によって行うことができる。例えば、ペースト組成物の塗付は、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ステンシル印刷、ホットメルトインク印刷、またはマイクロスプレーにより基板10のフロント側上へ行うことができる。ペースト組成物は、基板10の反対側に塗付してもよい。ペースト組成物500を約125℃において約10分間乾燥させる。ペーストビヒクルから溶剤が乾燥されかつこの段階において溶剤が燃焼または除去されていない限り、他の乾燥時間および温度が可能である。本ペースト組成物500に加えて、高電導度層を基板10上にさらに堆積させてもよい。詳細には、高電導度層を本ペースト組成物500の少なくとも一部上に堆積させて、別の層を接点10上に形成することができる。高電導度層は、銀、銀コーティングニッケルおよび銀コーティング銅からなる群から選択される金属を含み得る。
【0076】
別の実施形態によれば、n型シリコンウエハーが利用可能である。本例において、p+層を基板の光受容表面上に配置することができ、反射防止層を基板のp+表面上に配置することができる。
【0077】
図1Dは、基板10の裏側上に裏側ペースト層を形成する様子をさらに示す。裏側ペースト層は、1つ以上のペースト組成物を含み得る。一実施形態において、第1のペースト70により、裏側接点の形成が促進され、第2のペースト80により、基板の裏側上のp+層の形成が促進される。第1のペースト70は、銀または銀/アルミニウムを含み得、第2のペースト80は、アルミニウムを含み得る。例示的な裏側銀/アルミニウムペーストとして、Ferro 3398、PS 33−610またはPS 33−612(販売元:Ferro Corporation、Cleveland、Ohio)がある。例示的な市販の裏側用のアルミニウムペーストとして、Ferro AL53−120 StandardまたはAL53−112、AL860、AL5116(販売元:Ferro Corporation、Cleveland、Ohio)がある。
【0078】
バック側ペースト層は、フロントペースト層500と同様に基板へ塗付し、乾燥することができる。本実施形態において、裏側は、後続プロセスにおいてより肉厚のp+層を形成する必要に部分的に起因して、湿潤厚さが約30〜50ミクロンになるまで主にアルミニウムペーストによって被覆される。
【0079】
その後、乾燥ペーストを支持するウエハーを、空気雰囲気を用いて炉設定温度約650℃〜約1000℃において1分間〜数分間にわたって赤外線ベルト炉中において焼成する。この焼成は一般的には、温度プロファイルに従って実行される。この温度プロファイルにより、有機物の約300℃〜約550℃におけるバーンアウトが可能となり、約650℃〜約1000℃のピーク炉設定温度の期間はわずか約1秒しか続かないが、より低い温度における焼成において、より長い焼成時間(例えば、1分間、3分間または5分間)も可能である。
【0080】
焼成は典型的には、空気雰囲気中において行われる。例えば、6ゾーン焼成プロファイルが利用可能であり、ベルト速度は約1〜約6.4メートル(40〜250インチ)/分、好適には5〜6メートル/分(約200〜240インチ/分)である。好適な例において、ゾーン1の長さは約18インチ(45.7cm)であり、ゾーン2の長さは約18インチ(45.7cm)であり、ゾーン3の長さは約9インチ(22.9cm)であり、ゾーン4の長さは約9インチ(22.9cm)であり、ゾーン5の長さは約9インチ(22.9cm)であり、ゾーン6の長さは約9インチ(22.9cm)である。各連続するゾーン中の温度は典型的には、先行部分の温度よりも常に高いわけではない(例えば、ゾーン1中の350〜500℃、ゾーン2中の400〜550℃、ゾーン3中の450〜700℃、ゾーン4中の600〜750℃、ゾーン5中の750〜900℃、およびゾーン6中の800〜970℃)。当然なことであるが、3個を超えるゾーンを有する焼成配置構成が本発明において想定される(例えば、4、5、6、7、8または9個以上のゾーン)。各ゾーンのゾーン長さは約5〜約20インチであり、焼成温度は650〜1000℃である。
【0081】
図1Eは、ペースト500の金属部分を焼結することと、ペースト500のガラスフリットを溶融することとにより、電気接点501を形成することを示す。
図1Eに模式的に示すように、焼成時において、フロント側ペースト500は、窒化ケイ素層30中を焼結および貫通して(内部を通過して焼結)することにより、電気接点501がn型層20と共に形成される。焼成時において、バック側上のアルミニウムを含むペースト80が溶融し、シリコンウエハー10と反応し、その後固化して高濃度のAlドーパントを含む部分的p+層40を形成する。この層は一般的には裏面場(BSF)層と呼ばれ、太陽電池のエネルギー変換効率の向上を支援する。裏電極81は、ペースト80の焼成によって形成され得る。銀または銀/アルミニウムを含むペースト70が焼成されて、バック接点となる。モジュール製作時におけるタブ取り付けのために、バック側ペースト71の領域が利用可能である。本明細書中に開示されるペースト、太陽電池接点および太陽電池の形成プロセスは、本発明の実施形態として想定される。
【0082】
本発明の別の実施形態によれば、メタルラップスルー(MWT)型の太陽電池接点を製造する方法が提供される。2つの主要表面を有するp型シリコンウエハーが提供され得る。n+層をウエハーの光受容側上に形成することができ、ウエハーの2つの主要表面のうち少なくとも1つへ保護層を塗付することができる。ウエハー中に複数の穴を形成することができ、各穴により、2つの主要表面が接続される。本発明によるニッケル金属間化合物を含むプラグペーストおよびバック接点ペーストを複数の穴の少なくとも一部へ塗付することができ、その後、第2の主要表面の少なくとも一部にアルミニウムペーストを塗付することにより、バック接点および裏面場を形成することができる。Ni−金属間ペーストをフロント保護層の少なくとも一部へ塗付することができ、その後、それぞれのペースト中の金属を焼結させるのに十分な時間および温度においてウエハーを焼結して、フロント接点およびバック接点をシリコンウエハー上に形成する。焼成は、空気雰囲気中において約650〜1000℃の炉設定温度(好適には約750〜960℃、より好適には約750〜850℃)においてIRベルト炉上において50〜300ipmで行われ得る。ペーストの塗付は、公知の方法によって行うことが可能である(例えば、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ステンシル印刷、ホットメルトインク印刷、およびマイクロスプレー)。
【0083】
別の実施形態によれば、MWT太陽電池接点を製造する方法は、2つの主要表面を有するn型シリコンウエハーを用い得る。p+層をウエハーの光受容側上に形成することができ、ウエハーの2つの主要表面のうち少なくとも1つへ保護を適用することができる。その後、複数の穴をウエハー中に形成することができ、各穴により、2つの主要表面が接続される。本発明によるニッケル金属間化合物を含むエミッタペーストは、2つの主要表面のうち少なくとも一部へ塗付され得る。第2の主要表面の少なくとも一部へアルミニウムペーストを塗付することにより、バック接点および裏面場を形成することができ、その後、それぞれのペースト中の金属を焼結させるのに十分な時間および温度においてウエハーを焼成することができ、シリコンウエハー上にフロント接点およびバック接点が形成される。
【0084】
本発明のさらに別の実施形態は、エミッタ−ラップスルー(EWT)太陽電池を製造する方法である。第1に、p型シリコンウエハーが提供され得、接点の第1の層が形成される。次に、公知の方法に従ってウエハー中に複数の穴が形成され得る。その後、n+層をウエハーの光受容側上にウエハーの穴に沿って配置して、接点の第2の層を形成する。ウエハーの光受容n+側の少なくとも一部をテクスチャリングすることができる。保護コーティングをウエハーの両側上に堆積させることができ、ニッケル金属間化合物を含むプラグペーストを複数の穴の少なくとも一部へ塗付することができる。次に、拡散バリア層によってプラグペーストから分離されたアルミニウムペーストを第2の主要表面の少なくとも一部に塗付することにより、バック接点および裏面場を形成することができる。最後に、それぞれのペースト中の金属を焼結させるのに十分な時間および温度においてウエハーを焼成して、フロント接点およびバック接点をシリコンウエハー上に形成する。一実施形態によれば、銀、銀コーティングニッケルおよび銀コーティング銅からなる群から選択された金属ペーストを含む高電導度ペーストをニッケル金属間化合物のうち少なくとも一部上に堆積させた後、バック接点および裏面場を形成することができる。
【0085】
別の実施形態によれば、不動態化されたエミッタおよびリアセル(PERC)を作製する方法が提供される。先ず、n+側を有するシリコンウエハーが設けられ得る。n+側の少なくとも一部をテクスチャリングし、ウエハーの両側上に保護コーティングを堆積させることができる。次に、ウエハーのテクスチャード加工側の少なくとも一部の上に、ニッケル金属間化合物を含むペーストを堆積させることができる。テクスチャード加工側と反対側上にアルミニウムペーストをさらに堆積させることができ、その後、ウエハーを焼成してペースト金属を焼結させて、ニッケル金属間化合物ペーストを各保護層を貫通する様態で焼成して、シリコンウエハーとの接点を形成する。別の実施形態によれば、焼成前に、銀、銀コーティングニッケルおよび銀コーティング銅からなる群から選択された金属ペーストを含む高電導度ペーストをニッケル金属間化合物の少なくとも一部上に堆積させることができる。ペーストの堆積は、公知の方法によって行うことができる(例えば、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ステンシル印刷、ホットメルトインク印刷、およびマイクロスプレー)。本実施形態によれば、焼成は、空気雰囲気において約650〜1000℃の炉設定温度(好適には約750−960℃、より好適には約750〜850℃)においてIRベルト炉上において50〜300ipmにおいて行われる。
【0086】
実験例。以下の例において、本発明を例示する。他に明記無き限り、以下の例ならびに本明細書中のいずれかの箇所および特許請求の範囲において、全ての部分およびパーセンテージは重量単位であり、全ての温度は摂氏で表され、圧力は大気圧またはその近隣である。
【0087】
ポリ結晶性シリコンウエハー(15.6cm×15.6cm、厚さ150〜250ミクロン)を窒化ケイ素反射防止膜でコーティングする。これらのウエハーのシート抵抗率は、約55−110Q/□である。EFFはセル効率(η)を示し、R
Sは事前に規定される。表6に示すようなペースト組成物をペースト状に製剤し、ペーストをシリコンウエハー上にそれぞれ塗付する。
【0089】
「IP」ガラスはPbO−Al
2O
3−B
2O
3−SiO
2ガラスであり、酸化物範囲は、PbO:30〜82wt%、SiO
2:10−50wt%、B
2O
3:0−15wt%、およびAl
2O
3:0〜8wt%である。このようなガラスのCTEは、37〜98x10−7/℃の範囲で変動し、その軟化点は425〜775℃の範囲で変動する。表中のガラスは全て市販されている。
【0090】
表6中に羅列する例示的ペーストは、所望のバルク抵抗率が2ミリオーム/□未満である。加えて、ペーストAは、N表面との良好な接点を得るために必要な低接触抵抗を有する。ペーストBおよびCは、低漏洩電流を可能にしつつ、窒化ケイ素に対して所望の良好な接着を有する。
【0091】
本ペースト組成物の印刷を、280または325メッシュスクリーンを用いて行う。この280または325メッシュスクリーンは、フロント接点フィンガーラインのために約110ミクロンの開口部を含み、約2.5mm間隔が線間に設けられる。フロント接点の印刷後、サンプルの乾燥を約250℃において約3分間行った。印刷されたウエハーを空気中において6ゾーン赤外線(IR)ベルト炉(Despatch製)を用いて同時焼成し、その際のベルト速度は約5メートル(200”)/分であり、最終ゾーンにおける温度設定点は880〜940℃である。これらのゾーンの長さはそれぞれ、18”、18”、9”、9”、9”および9”である。ほとんどのサンプルの焼成フィンガー幅は約80〜約160ミクロンであり、焼成厚さは約10〜50ミクロンである。
【0092】
太陽電池の電気性能の測定を、ASTM G−173−03に従って、ソーラーテスター(モデルNCT−M−180A、NPC Incorporated、Dumont、NJ)によってAM1.5の太陽条件下において行った。
【0093】
本明細書中の例は、太陽電池接点形成のための導電体ペーストの形成に用いられる導電性組成物に主に関するが、本発明は、抵抗および半導体ペースト、インク、テープなどを形成するための、本明細書中に開示される原理の使用も企図することが理解されるべきである。さらに、このような組成物は、厚い膜の形成に用いられる材料として考えられる場合もあるし、考えられない場合もある。よって、出願人の独自の導電性組成物を用いて、導電性、抵抗性または半導体の経路またはパターンを基板上に形成することができる。このような導電性組成物は、多様な形態(例えば、インク、ペースト、テープ)をとることができる。さらに、シリコン以外の基板を、本発明のペーストと共に用いることが可能である。本明細書中に開示される組成物の使用は、多様な電子コンポーネントおよびデバイスにおいて想定される。
【0094】
太陽電池接点に関連する第1の実施形態の項目1によれば、太陽電池接点は、焼成された組み合わせを含む。焼成された組み合わせは、焼成前に、(a.)接点の第1の層を形成する結晶性シリコンウエハーと、(b.)接点の第2の層を形成するシリコンウエハー上に堆積された反射防止層と、(c.)接点の第3の層を形成する反射防止層の少なくとも一部上に堆積されたニッケル金属間化合物を含むペーストとを含む。
【0095】
好適な実施形態の項目2は、項目1の太陽電池接点であって、ペーストは、65〜95wt%のニッケル金属間化合物を含み、1〜10wt%の有機ビヒクル、1〜10wt%の少なくとも1つの溶剤および1〜10wt%のガラスをさらに含む。
【0096】
好適な実施形態の項目3は、項目1の太陽電池接点であって、ペーストは、70〜90wt%のニッケル金属間化合物を含み、1〜10wt%の有機ビヒクル、1〜10wt%の少なくとも1つの溶剤および1〜10wt%のガラスをさらに含む。
【0097】
好適な実施形態の項目4は、項目1の太陽電池接点であって、焼成前に、接点の第4の層を形成するニッケル金属間化合物の少なくとも一部の上に堆積された高電導度層をさらに含み、高電導度層は、銀、銀コーティングニッケルおよび銀コーティング銅からなる群から選択された金属ペーストを含む。
【0098】
好適な実施形態の項目5は、項目1の太陽電池接点であって、ニッケル金属間化合物は、ホウ化ニッケル、ニッケルシリサイドおよびリン化ニッケルからなる群から選択される少なくとも1種である。
【0099】
好適な実施形態の項目6は、項目3の太陽電池接点であって、ニッケル金属間化合物は、粒径が2〜5ミクロンであるホウ化ニッケルである。
【0100】
好適な実施形態の項目7は、項目2の太陽電池接点であって、ニッケル金属間化合物は、ホウ化ニッケル、ニッケルシリサイドおよびリン化ニッケルからなる群から選択される少なくとも1種である。
【0101】
好適な実施形態の項目8は、項目1の太陽電池接点であって、ニッケル金属間化合物を含むペーストは、ホットメルトペーストである。
【0102】
好適な実施形態の項目9は、項目1の太陽電池接点であって、第3の層は、ガラスをさらに含む。
【0103】
好適な実施形態の項目10は、項目9の太陽電池接点であって、少なくとも第3の層は、
a.52〜88wt%のPbO、0.5〜15wt%のSiO
2、0.5〜10wt%のAl
2O
3)、0〜22wt%のZnO、0〜8wt%のTa
2O
5、0〜10wt%のZrO
2、0〜8wt%のP
2O
5、0〜15wt%の(Li
2O+Na
2O+K
2O)、0〜12wt%のB
2O
3および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、
b.55〜90wt%のBi
2O
3、1〜15wt%のB
2O
3、0〜20wt%のSiO
2、0〜13wt%のZnO、0〜12wt%のLi
2O、0〜12wt%のNa
2O、0〜12wt%のK
2O、0〜10wt%のNb
2O
5+Ta
2O
5、および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、および
c.30〜32wt%のB
2O
3+SiO
2、0〜34wt%のZnO、0〜22wt%のTiO
2、0〜10wt%のLi
2O、0〜23wt%のNa
2O、0〜13wt%のK
2O、0〜10wt%のP
2O
5、0〜13wt%のSb
2O
3+P
2O
5、0〜8wt%のZrO
2、0〜5wt%のF、および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、
からなる群から選択されたガラスをさらに含む。
【0104】
好適な実施形態の項目11は、項目1の太陽電池接点であって、高電導度層ペーストは、ガラスをさらに含む。
【0105】
好適な実施形態の項目12は、項目11の太陽電池接点であって、高電導度層ペーストは、
a.52〜88wt%のPbO、0.5〜15wt%のSiO
2、0.5〜10wt%のAl
2O
3)、0〜22wt%のZnO、0〜8wt%のTa
2O
5、0〜10wt%のZrO
2、0〜8wt%のP
2O
5、0〜15wt%の(Li
2O+Na
2O+K
2O)、0〜12wt%のB
2O
3および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、
b.55〜90wt%のBi
2O
3、1〜15wt%のB
2O
3、0〜20wt%のSiO
2、0〜13wt%のZnO、0〜12wt%のLi
2O、0〜12wt%のNa
2O、0〜12wt%のK
2O、0〜10wt%のNb
2O
5+Ta
2O
5、および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、および
c.30〜32wt%のB
2O
3+SiO
2、0〜34wt%のZnO、0〜22wt%のTiO
2、0〜10wt%のLi
2O、0〜23wt%のNa
2O、0〜13wt%のK
2O、0〜10wt%のP
2O
5、0〜13wt%のSb
2O
3+P
2O
5、0〜8wt%のZrO
2、0〜5wt%のF、および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、
からなる群から選択されたガラスをさらに含む。
【0106】
好適な実施形態の項目13は、項目1の太陽電池接点であって、ペーストは、78・82wt%のニッケル金属間化合物を含み、3〜6wt%の有機ビヒクル、2〜4wt%の少なくとも1つの溶剤および2〜6wt%のガラスをさらに含む。
【0107】
第2の実施形態の項目14は、焼成された組み合わせを含む太陽電池接点に関連し、焼成された組み合わせは、焼成前に、
a.接点の第1の層を形成するp型シリコンウエハーであって、シリコンウエハーは、ウエハーの光受容側上に配置されたn+層を有する、シリコンウエハーと、
b.接点の第2の層を形成するシリコンウエハーのn+側上の反射防止層と、
c.シリコンウエハー上に配置されたニッケル金属間化合物を含むペーストであって、接点の第3の層を形成する、ペーストと、
を含む。
【0108】
好適な実施形態の項目15は、項目14の太陽電池接点であって、ニッケル金属間化合物は、ホウ化ニッケル、ニッケルシリサイドおよびリン化ニッケルからなる群から選択される少なくとも1種である。
【0109】
第3の実施形態の項目16は、焼成された組み合わせを含む太陽電池接点に関連し、焼成された組み合わせは、焼成前に、
a.接点の第1の層を形成するn型シリコンウエハーであって、シリコンウエハーは、ウエハーの光受容側上に配置されたp+層を有する、シリコンウエハーと、
b.接点の第2の層を形成するシリコンウエハーのp+側上の反射防止層と、
c.シリコンウエハー上に配置されたニッケル金属間化合物を含むペーストであって、接点の第3の層を形成する、ペーストと、
を含む。
【0110】
好適な実施形態の項目17は、項目16の太陽電池接点であって、ニッケル金属間化合物は、ホウ化ニッケル、ニッケルシリサイドおよびリン化ニッケルからなる群から選択される少なくとも1種である。
【0111】
第4の実施形態の項目18は、N型ウエハーを有する太陽電池の形成方法に関し、この方法は、
a.n+側およびp+側を有するシリコンウエハーを設けることと、
b.ウエハーのp+側の少なくとも一部をテクスチャリングして、テクスチャード加工側を形成することと、
c.ウエハーの両側上に保護コーティングを堆積させることと、
d.テクスチャード加工側と反対側上(n+側)にニッケル金属間化合物を含むペーストを堆積させることと、
e.ウエハーのテクスチャード加工側の少なくとも一部上にニッケル金属間化合物を含むペーストを堆積させることと、
f.ウエハーを焼成してペースト金属を焼結して、ニッケル金属間ペーストを各保護層を貫通する様態で焼成してシリコンに対する接点を形成することと、
を含む。
【0112】
好適な実施形態の項目19は、項目18の方法であって、(f)の後かつ(g)の前において、方法は、(f1)ニッケル金属間化合物の少なくとも一部上に高電導度ペーストを堆積させることであって、高電導度ペーストは、銀、銀コーティングニッケルおよび銀コーティング銅からなる群から選択される金属ペーストを含む、ことをさらに含む。
【0113】
好適な実施形態の項目20は、項目18の方法であって、(c)、(d)および(f)のうち少なくとも1つにおける堆積は、スクリーン印刷およびインクジェット印刷、ステンシル印刷、ホットメルトインク印刷およびマイクロスプレーからなる群から選択される少なくとも1種の手順によって実行される。
【0114】
好適な実施形態の項目21は、項目18の方法であって、ニッケル金属間化合物は、ホウ化ニッケル、ニッケルシリサイドおよびリン化ニッケルからなる群から選択される少なくとも1つである。
【0115】
好適な実施形態の項目22は、項目21の方法であって、ホウ化ニッケル、ニッケルシリサイドおよびリン化ニッケルからなる群からなる群から選択される少なくとも1つは、有機ニッケル化合物および、有機ホウ素化合物、有機シリコン化合物および有機リン化合物の少なくとも1つの堆積によってin situ形成される。
【0116】
好適な実施形態の項目23は、項目18の方法であって、ニッケル金属間化合物は、有機ニッケル化合物および有機ホウ素化合物の堆積によってin situ形成されるホウ化ニッケルである。
【0117】
好適な実施形態の項目24は、項目18の方法であって、ニッケル金属間化合物は、粒径が2〜5ミクロンであるホウ化ニッケルである。
【0118】
好適な実施形態の項目25は、項目18の方法であって、p+ペーストおよびニッケル金属間化合物を含むペーストのうち少なくとも1つは、ホットメルトペーストである。
【0119】
好適な実施形態の項目26は、項目18の方法であって、p+ペーストおよびニッケル金属間化合物を含むペーストのうち少なくとも1つは、ガラスをさらに含む。
【0120】
好適な実施形態の項目27は、項目18の方法であって、ニッケル金属間化合物を含むペーストは、78〜82wt%のニッケル金属間化合物を含み、3〜6wt%の有機ビヒクル、2〜4wt%の少なくとも1つの溶剤および2〜6wt%のガラスをさらに含む。
【0121】
好適な実施形態の項目28は、項目26の方法であって、ガラスは、
a.52〜88wt%のPbO、0.5〜15wt%のSiO
2、0.5〜10wt%のAl
2O
3)、0〜22wt%のZnO、0〜8wt%のTa
2O
5、0〜10wt%のZrO
2、0〜8wt%のP
2O
5、0〜15wt%の(Li
2O+Na
2O+K
2O)、0〜12wt%のB
2O
3および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、
b.55〜90wt%のBi
2O
3、1〜15wt%のB
2O
3、0〜20wt%のSiO
2、0〜13wt%のZnO、0〜12wt%のLi
2O、0〜12wt%のNa
2O、0〜12wt%のK
2O、0〜10wt%のNb
2O
5+Ta
2O
5、および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、および
c.30〜32wt%のB
2O
3+SiO
2、0〜34wt%のZnO、0〜22wt%のTiO
2、0〜10wt%のLi
2O、0〜23wt%のNa
2O、0〜13wt%のK
2O、0〜10wt%のP
2O
5、0〜13wt%のSb
2O
3+P
2O
5、0〜8wt%のZrO
2、0〜5wt%のF、および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、
からなる群から選択されたガラスである。
【0122】
好適な実施形態の項目29は、項目18の方法であってであって、焼成は、空気雰囲気中において行われる。
【0123】
好適な実施形態の項目30は、項目18の方法であって、焼成は、IRベルト炉上において750〜850℃で50〜300ipmで行われる。
【0124】
第5の実施形態の項目31は、メタルラップスルー太陽電池接点の製造方法に関し、この方法は、
a.2つの主要表面を有するp型シリコンウエハーを提供することと、
b.ウエハーの光受容側上にn+層を形成することと、
c.2つの主要表面のうち少なくとも1つに保護層を塗付することと、
d.ウエハー中に複数の穴を形成することであって、各穴により、2つの主要表面が接続される、ことと、
e.ニッケル金属間化合物を含むプラグペーストおよびバック接点ペーストを複数の穴の少なくとも一部へ塗付することと、
f.第2の主要表面の少なくとも一部へアルミニウムペーストを塗付することにより、バック接点および裏面場を形成することと、
g.フロント保護層の少なくとも一部へNi金属間ペーストを塗付することと、
h.それぞれのペースト中の金属を焼結させかつシリコンへのフロント接点およびバック接点を形成するのに十分な時間および温度においてウエハーを焼成することと、
を含む。
【0125】
好適な実施形態の項目32は、項目31の方法であって、焼成は、約650〜約1000℃の炉設定温度において行われる。
【0126】
好適な実施形態の項目33は、項目31の方法であって、焼成は、約750〜約960℃の炉設定温度において行われる。
【0127】
好適な実施形態の項目34は、項目31の方法であって、焼成は、約750〜約850℃の炉設定温度において行われる。
【0128】
好適な実施形態の項目35は、項目31の方法であって、焼成は空気雰囲気中において行われる。
【0129】
好適な実施形態の項目36は、項目31の方法であって、焼成は、IRベルト炉上において50〜300ipmで行われる。
【0130】
好適な実施形態の項目37は、項目31の方法であって、(c)、(d)および(e)のうち少なくとも1つにおける堆積は、スクリーン印刷およびインクジェット印刷、ステンシル印刷、ホットメルトインク印刷およびマイクロスプレーからなる群から選択される少なくとも1種によって実行される。
第6の実施形態の項目38は、エミッタラップスルー(EWT)太陽電池の製造方法に関し、この方法は、
a.接点の第1の層を形成するp型シリコンウエハーを設けることと、
b.ウエハー中に複数の穴を形成することと、
c.光受容側上に配置されかつ接点の第2の層を形成するウエハーの穴に沿ったn+層を形成することであって、ウエハーの光受容n+側の少なくとも一部をテクスチャリングして、テクスチャード加工側を形成する、ことと、
d.ウエハーの両側上に保護コーティングを堆積させることであって、ニッケル金属間化合物を含むプラグペーストを複数の穴の少なくとも一部へ塗付することと、
e.拡散バリア層によってプラグペーストから分離されたアルミニウムペーストを第2の主要表面の少なくとも一部へ塗付することにより、バック接点および裏面場を形成することと、
f.それぞれのペースト中の金属を焼結させかつシリコンへのフロント接点およびバック接点を形成するのに十分な時間および温度においてウエハーを焼成することと、
を含む。
【0131】
好適な実施形態の項目39は、項目38の方法であって、(d)の後かつ(e)の前に、方法は、(d1)ニッケル金属間化合物の少なくとも一部上に高電導度ペーストを堆積させることであって、高電導度ペーストは、銀、銀コーティングニッケルおよび銀コーティング銅からなる群から選択される金属ペーストを含む、ことをさらに含む。
【0132】
好適な実施形態の項目40は、項目38の方法であって、ニッケル金属間化合物は、ホウ化ニッケル、ニッケルシリサイドおよびリン化ニッケルからなる群から選択された少なくとも1つである。
【0133】
好適な実施形態の項目41は、項目38の方法であって、ニッケル金属間化合物は、粒径が2〜5ミクロンであるホウ化ニッケルである。
【0134】
好適な実施形態の項目42は、項目38の方法であって、エミッタペーストおよびニッケル金属間化合物を含むアルミニウムペーストのうち少なくとも1つは、ホットメルトペーストである。
【0135】
好適な実施形態の項目43は、項目38の方法であって、エミッタペーストおよびアルミニウムペーストのうち少なくとも1つは、ガラスをさらに含む。
【0136】
好適な実施形態の項目44は、項目38の方法であって、ニッケル金属間化合物を含むペーストは、78〜82wt%のニッケル金属間化合物を含み、3〜6wt%の有機ビヒクル、2〜4wt%の少なくとも1つの溶剤および2〜6wt%のガラスをさらに含む。
好適な実施形態の項目45は、項目38の方法であって、エミッタペーストおよびアルミニウムペーストのうち少なくとも1つは、ガラスをさらに含む。
【0137】
好適な実施形態の項目46は、項目45の方法であって、ガラスは、
a.52〜88wt%のPbO、0.5〜15wt%のSiO
2、0.5〜10wt%のAl
2O
3)、0〜22wt%のZnO、0〜8wt%のTa
2O
5、0〜10wt%のZrO
2、0〜8wt%のP
2O
5、0〜15wt%の(Li
2O+Na
2O+K
2O)、0〜12wt%のB
2O
3および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、
b.55〜90wt%のBi
2O
3、1〜15wt%のB
2O
3、0〜20wt%のSiO
2、0〜13wt%のZnO、0〜12wt%のLi
2O、0〜12wt%のNa
2O、0〜12wt%のK
2O、0〜10wt%のNb
2O
5+Ta
2O
5、および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、および
c.30〜32wt%のB
2O
3+SiO
2、0〜34wt%のZnO、0〜22wt%のTiO
2、0〜10wt%のLi
2O、0〜23wt%のNa
2O、0〜13wt%のK
2O、0〜10wt%のP
2O
5、0〜13wt%のSb
2O
3+P
2O
5、0〜8wt%のZrO
2、0〜5wt%のF、および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、
からなる群から選択されたガラスである。
【0138】
第7の実施形態の項目47は、不動態化されたエミッタおよびリアセル(PERC)の形成方法に関する。この方法は、
a.n+側を有するシリコンウエハーを設けることと、
b.ウエハーn+側の少なくとも一部をテクスチャリングして、テクスチャード側を形成することと、
c.ウエハーの両側上に保護コーティングを堆積させることと、
d.ウエハーのテクスチャード加工側の少なくとも一部上にニッケル金属間化合物を含むペーストを堆積させることと、
e.テクスチャード加工側と反対側上にアルミニウムペーストを堆積させることと、
f.ウエハーを焼成してペースト金属を焼結して、ニッケル金属間化合物ペーストを各保護層を貫通する様態で焼成してシリコンに対する接点を形成することと、
を含む。
【0139】
好適な実施形態の項目48は、項目47の方法であって、(t)の後かつ(g)の前に、方法は、(f1)ニッケル金属間化合物の少なくとも一部上に高電導度ペーストを堆積させることであって、高電導度ペーストは、銀、銀コーティングニッケルおよび銀コーティング銅からなる群から選択される金属ペーストを含む、ことをさらに含む。
【0140】
好適な実施形態の項目49は、項目47の方法であって、(c)、(d)および(f)のうち少なくとも1つにおける堆積は、スクリーン印刷およびインクジェット印刷、ステンシル印刷、ホットメルトインク印刷およびマイクロスプレーからなる群から選択される少なくとも1つによって実行される。
【0141】
好適な実施形態の項目50は、項目47の方法であって、ニッケル金属間化合物は、ホウ化ニッケル、ニッケルシリサイドおよびリン化ニッケルからなる群から選択される少なくとも1つである。
【0142】
好適な実施形態の項目51は、項目47の方法であって、ニッケル金属間化合物は、ホウ化ニッケル、ニッケルシリサイドおよびリン化ニッケルからなる群から選択される少なくとも1種であって、有機ニッケル化合物と、有機ホウ素化合物、有機シリコン化合物および有機リン化合物のうち少なくとも1つとの堆積によってin situ形成される。
【0143】
好適な実施形態の項目52は、項目47の方法であって、ニッケル金属間化合物はホウ化ニッケルであって、有機ニッケル化合物および有機ホウ素化合物の堆積によってin situ形成される。
【0144】
好適な実施形態の項目53は、項目47の方法であって、ニッケル金属間化合物は、粒径が2〜5ミクロンであるホウ化ニッケルである。
【0145】
好適な実施形態の項目54は、項目47の方法であって、p+ペーストおよびニッケル金属間化合物を含むペーストのうち少なくとも1つは、ガラスをさらに含む。
【0146】
好適な実施形態の項目55は、項目47の方法であって、ガラスは、
a.52〜88wt%のPbO、0.5〜15wt%のSiO
2、0.5〜10wt%のAl
2O
3)、0〜22wt%のZnO、0〜8wt%のTa
2O
5、0〜10wt%のZrO
2、0〜8wt%のP
2O
5、0〜15wt%の(Li
2O+Na
2O+K
2O)、0〜12wt%のB
2O
3および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、
b.55〜90wt%のBi
2O
3、1〜15wt%のB
2O
3、0〜20wt%のSiO
2、0〜13wt%のZnO、0〜12wt%のLi
2O、0〜12wt%のNa
2O、0〜12wt%のK
2O、0〜10wt%のNb
2O
5+Ta
2O
5、および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、および
c.30〜32wt%のB
2O
3+SiO
2、0〜34wt%のZnO、0〜22wt%のTiO
2、0〜10wt%のLi
2O、0〜23wt%のNa
2O、0〜13wt%のK
2O、0〜10wt%のP
2O
5、0〜13wt%のSb
2O
3+P
2O
5、0〜8wt%のZrO
2、0〜5wt%のF、および0〜25wt%のFe
2O
3+Co
2O
3+CuO+MnO
2を含むガラス、
からなる群から選択されたガラスである。
【0147】
好適な実施形態の項目56は、項目47の方法であって、焼成は、約650〜約1000℃の炉設定温度において行われる。
【0148】
好適な実施形態の項目57は、項目47の方法であって、焼成は、約750〜約960℃の炉設定温度において行われる。
【0149】
好適な実施形態の項目58は、項目47の方法であって、焼成は、約750〜約850℃の炉設定温度において行われる。
【0150】
好適な実施形態の項目59は、項目47の方法であって、焼成は空気雰囲気中において行われる。
【0151】
好適な実施形態の項目60は、項目47の方法であって、焼成は、IRベルト炉上において50〜300ipmで行われる。
第7の実施形態の項目61は、メタルラップスルー太陽電池接点の製造方法に関連し、この方法は、
a.2つの主要表面を有するn型シリコンウエハーを提供することと、
b.ウエハーの光受容側上にp+層を形成することと、
c.ウエハーの2つの主要表面のうち少なくとも1つに保護層を塗付することと、
d.ウエハー中に複数の穴を形成することであって、各穴により、2つの主要表面が接続される、ことと、
e.2つの主要表面のうち少なくとも一部へニッケル金属間化合物を含むエミッタペーストを塗付することと、
f.第2の主要表面の少なくとも一部へアルミニウムペーストを塗付することにより、バック接点および裏面場を形成することと、
g.それぞれのペースト中の金属を焼結させかつシリコンへのフロント接点およびバック接点を形成するのに十分な時間および温度においてウエハーを焼成することと、
を含む。
【0152】
上記の記載において、本発明の例などについて述べてきた。もちろん、コンポーネントまたは方法の考えられる組み合わせを本発明の記述目的のためにそれぞれ述べることは不可能であるが、当業者であれば、本発明の多数のさらなる組み合わせおよび置換が可能であることを認識する。よって、本発明は、添付の特許請求の意図および範囲内に収まるこのような変更、改変および変化を全て包含するものとして意図される。さらに、「含む(contain)」、「有する」、「含む(include)」および「含まれる(involve)」などの用語が詳細な説明または特許請求の範囲内において用いられる範囲において、このような用語は、「comprising」という用語と同様の意味として包含的に用いられることが意図される。なぜならば、「comprising」という用語は、請求項中において遷移語として用いられるからである。しかし、場合によっては、「含む(contain)」、「有する」、「含む(include)」および「含まれる(involve)」などの用語が詳細な説明または特許請求の範囲内において用いられる範囲において、このような用語は、「〜からなる」または「〜から実質的になる」という用語と同様に、部分的または全体的に網羅することが意図される。なぜならば、「〜からなる」または「〜から実質的になる」が請求項中における遷移語として用いられるからである。