特許第6208881号(P6208881)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許62088812,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン類化合物の合成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6208881
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン類化合物の合成方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/14 20060101AFI20170925BHJP
【FI】
   C07D401/14
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-542760(P2016-542760)
(86)(22)【出願日】2014年12月16日
(65)【公表番号】特表2017-502046(P2017-502046A)
(43)【公表日】2017年1月19日
(86)【国際出願番号】CN2014093926
(87)【国際公開番号】WO2015096639
(87)【国際公開日】20150702
【審査請求日】2016年6月23日
(31)【優先権主張番号】201410743073.X
(32)【優先日】2014年12月6日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201310733995.8
(32)【優先日】2013年12月26日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515177893
【氏名又は名称】北京阿格蕾雅科技発展有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】515177907
【氏名又は名称】広東阿格蕾雅光電材料有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】魯 錦鴻
(72)【発明者】
【氏名】蔡 麗菲
【審査官】 前田 憲彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−188493(JP,A)
【文献】 特開2009−141339(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第1488707(CN,A)
【文献】 Polymer Chemistry,2011年,2(8),p.1699-1705
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 401/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン類化合物の合成方法であって、
式1に示す化合物を調製して取得し、そのうちR、Rがそれぞれ独立に水素、アルキル基または芳香基であるステップ(1)と、
【化1】

式1の化合物をN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールと中性条件下で反応して式2に示す化合物を取得し、そのうちRがジメチルアミノ基で、その反応式は以下に示すステップ(2)と、
【化2】

式1、式2に示す化合物は酢酸及び酢酸アンモニウムの存在下で還流反応して、最終生成物Iを取得し、そのうちR’が水素であるステップ(3)とを含む、2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン類化合物の合成方法。
【化3】
【請求項2】
2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン類化合物の合成方法であって、
式1に示す化合物を調製して取得し、そのうちR、Rがそれぞれ独立に水素、アルキル基または芳香基であるステップ(1)と、
【化4】

1の化合物を芳香族アルデヒドと強アルカリ条件下で反応して式2に示す化合物を取得し、そのうちRが芳基で、その反応式は以下に示すステップ(2)と、
【化5】

式1、式2に示す化合物は酢酸及び酢酸アンモニウムの存在下で還流反応して、最終生成物Iを取得し、そのうちRが芳基であるステップ(3)とを含む、2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン類化合物の合成方法。
【化6】
【請求項3】
前記ステップ(2)は、式1とN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールとを12時間還流反応し、濃縮して生成物を得る、請求項1に記載の合成方法。
【請求項4】
前記ステップ(2)は、式1と芳香族アルデヒドとを水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムの存在下で固相混合反応する、請求項に記載の合成方法。
【請求項5】
前記R、Rが水素で、Rがジメチルアミノ基、フェニルまたはピリジルで、R’が水素、フェニルまたはピリジルである、請求項3または4に記載の合成方法。
【請求項6】
前記ステップ(3)は、12時間〜24時間還流反応する、請求項に記載の合成方法。
【請求項7】
生成物Iは、反応混合物を冷却した後に析出し、ろ過して得られる、請求項に記載の合成方法。
【請求項8】
前記ステップ(1)は、Ullmannカップリング反応を通じて、ヨウ化第1銅を触媒とし、ジメチルホルムアミドを溶剤として以下の還流反応に基づいて取得し、そのうちXがハロゲンである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の合成方法。
【化7】
【請求項9】
前記Xがブロミンである、請求項に記載の合成方法。
【請求項10】
前記式1の化合物は、完全に反応させた後、反応混合物を氷水に注入し、析出してろ過して得られる、請求項に記載の合成方法。
【請求項11】
前記式1の化合物を純化する方法は、ろ過物を乾燥した後にジクロロメタンに溶かしてろ過を行い、ろ液を乾燥して蒸発させることで油状物を取得し、メタノールを加えて浸漬して結晶体を析出させる、請求項10に記載の合成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化学合成分野に関し、特に2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン類化合物の非パラジウム触媒の合成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス素子は、新型のディスプレイ技術として、自己発光、視角が広く、エネルギー消耗が低く、効率が高く、薄く、色が豊富で、応答速度が速く、適用温度範囲が広く、駆動電圧が低く、フレキシブルで湾曲可能且つ透明であるディスプレイパネルを製作でき、環境に優しい等の独特な利点を有する。このため、有機エレクトロルミネッセンス素子の技術は、平面パネル型ディスプレイ及び新世代照明に応用でき、LCDのバックライトとしても応用できる。1987年からコダック社のTang等が真空薄膜蒸着技術を使用して、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq3)を発光層とし、トリフェニルアミン誘導体を正孔輸送層としてサンドイッチ式の2層素子を製作し、10Vの駆動電圧下で、発光輝度が1000cd/mにも達する(非特許文献1)。この突破的な進展は、科学技術業界及び産業界に広範に注目され、有機エレクトロルミネッセンスに対する研究及び応用が盛んとなった。その後、1989年において、サブジェクト.オブジェクト技術の発明は、さらに有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率及び稼動寿命を大幅に向上させた。1998年に、馬於光及び支志明等がエレクトロ燐光現象を発見することによって、有機エレクトロルミネッセンスの量子効率が25%より低い理論制限を突破し、100%までも向上され(非特許文献2)、有機エレクトロルミネッセンスの研究を新時代に進入させ、その研究分野を広くした。典型的な有機エレクトロルミネッセンス素子は陰極を含み、陽極は正孔輸送層、発光層及び電子輸送層を有し、陽極により発生して正孔輸送層を経由した正孔と、陰極により発生して電子輸送層を経由した電子とが発光層にて結合して励起子を形成し、その後発光する。燐光有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層は、ドーパントとホスト材料とを共にドーピングすることによって構成される。2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン(DCzPPy)は、まず、Kidoが2008年に開発されて双極性ホスト材料として用いられたFIrpicを加えてドーパントとし、高効率の青色燐光有機発光ダイオードに用いられた(非特許文献3)。Jeong−IkLeeは、DCzPPyを使用して白光有機発光ダイオードを製作する。DCzPPyは、高い三重項エネルギーの電子供与体カルバゾールと高い電子親和力の電子受容体ピリジンとを合わせた独特な分子構造であるため、高効率の青色及び白色燐光有機発光ダイオードの重要な双極性ホスト材料となる(非特許文献4)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Appl.Phys.Lett.1987,51,913−916
【非特許文献2】SyntheticMetals94(1998)245−248
【非特許文献3】Chem.Mater.2011,23,274−284
【非特許文献4】Adv.Mater.2010,22,5003−5007
【非特許文献5】Chem.Mater.2008,20,1691−1693
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の報告されたDCzPPyの合成方法(非特許文献5)は、高価なパラジウム触媒を使用する必要があるため生産コストが高くなるだけでなく、合成する3つのステップは、全ての実験ステップにおいて金属触媒を使用しなければならないため、最終製品の金属による汚染リスクが増加し、中間体及び最終製品は共にカラムクロマトグラフィーを使用して純化しなければならないため、量産に応用することが困難であった。
【0005】
この課題を解決するため、本発明は簡単で高効率の2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン類化合物の調製方法を提供し、従来の技術に存在する課題及び不足を有効に解決でき、良好な応用性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン類化合物の合成方法であって、
式1に示す化合物を調製して取得し、そのうちR、Rがそれぞれ独立に水素、アルキル基または芳香基であるステップ(1)と、
【0007】
【化1】
【0008】
式1の化合物をN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールと中性条件下で反応、または式1の化合物を芳香族アルデヒドと強アルカリ条件下で反応して式2に示す化合物を取得し、そのうちRがジメチルアミノ基または芳香基で、その反応式は以下に示すステップ(2)と、
【0009】
【化2】
【0010】
式1、式2に示す化合物を酢酸及び酢酸アンモニウムの存在下で還流反応して、最終生成物Iを取得し、そのうちR’が水素または芳香基であるステップ(3)とを含む。
【0011】
【化3】
【0012】
前記ステップ(2)は、式1とN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールとを12時間還流反応し、濃縮して生成物を得る。
【0013】
前記ステップ(2)は、式1と芳香族アルデヒドとを水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムの存在下で固相混合反応する。
【0014】
前記R、Rが水素、アルキル基で、Rがジメチルアミノ基、フェニルまたはピリジルで、R’が水素、フェニルまたはピリジルである。
【0015】
前記ステップ(3)は、12時間〜24時間還流反応し、反応混合物を冷却した後に析出させ、ろ過して生成物Iを得る。
【0016】
前記ステップ(1)は、Ullmannカップリング反応を通じて、ヨウ化第1銅を触媒とし、ジメチルホルムアミドを溶剤として以下の還流反応に基づいて取得し、そのうちXがハロゲンである。
【0017】
【化4】
【0018】
前記Xがブロミンである。
【0019】
前記式1の化合物は、完全に反応させた後、反応混合物を氷水に注入し、析出してろ過して得られる。
【0020】
前記式1の化合物を純化する方法は、ろ過物を乾燥した後にジクロロメタンに溶かしてろ過を行い、ろ液を乾燥して蒸発させることで油状物を取得し、メタノールを加えて浸漬して結晶体を析出させる。
【0021】
本発明の反応は、具体的に以下の反応式に示す前記技術的解決手段に基づいて実現する。
【0022】
【化5】
【0023】
第1ステップは、Ullmannカップリング反応を通じて、ヨウ化第1銅を触媒とし、ジメチルホルムアミドを溶剤とし、窒素ガスの保護下で8時間加熱還流反応して化合物1を得る。第2ステップは、化合物1をN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールに加えて12時間加熱還流反応して化合物2を得る。第3ステップは、化合物1及び化合物2の閉環ピリジン合成反応によってDCzPPyを得る。中間体化合物1、2及び最終生成物は、ろ過によって反応混合物から分離できるため、カラムクロマトグラフィーを使用して純化する必要が無い。
【0024】
本発明の調製方法は、その他の2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン誘導体の合成(以下の式に示す)に横展開することができる。
【0025】
【化6】
【0026】
本発明の調製方法は、環状化してピリジン環を形成することによって取得するもので、生成物3a、3b、2を得る時に、純化する必要が無く、直接的に次の反応に用いることができるため非常に簡単で、最終生成物Iを反応終了後に反応混合液から析出させることができ、生成物の抽出も非常に便利である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 DCzPPy
1.1 化合物1(MB02−1)の合成(参考文献:US20120305900A1、US20110240968A1)
カルバゾール(10mmol)、3−ブロモアセトフェノン(10mmol)、炭酸カリウム(20mmol)、ヨウ化第1銅(1mmol)、1,10−フェナントロリン(1mmol)をそれぞれ秤量して撹拌磁子を有する100mL三角フラスコに入れ、その後にこの器具を真空化して酸素ガスを除去すると共に窒素ガスを注入する。窒素ガスの保護下で、18−crown−6(0.3mmol)、20mLの脱水ジメチルホルムアミドを順に加え、溶剤の還流温度まで加熱して反応を開始する。36時間の反応時間を経て、TLC(展開溶媒は石油エーテル:ジクロロメタン=2:1)で初期反応物の反応がほぼ完了したことを確認し、反応を停止する。反応液を500mLの氷水に注入し、黄色の沈殿物が大量に析出され、2時間静置して減圧吸引ろ過し、ろ過ケーキを真空乾燥箱に入れて40℃で加熱乾燥する。加熱乾燥物をジクロロメタン溶液に入れ、薄緑色の無機塩沈殿物が析出され、砂中子ろ過して収集したろ液を回転蒸発し、油状物を得る。油状物を10mLのメタノールで浸漬し、5時間後、白色針状の結晶体が析出される。生成物の収率83%、HPLC純度99%。HNMR(400MHz,CDCl)δ:8.18(s,2H),8.16(s,1H),8.06(d,J=7.7Hz,1H),7.80(d,J=7.8Hz,1H),7.73(t,J=7.7Hz,1H),7.47−7.36(m,4H),7.32(t,J=7.3Hz,2H),2.67(s,3H).
【0028】
1.2 化合物2(MB02−2)の合成
それぞれ1つの反応フラスコ、コンデンサーパイプ、加熱撹拌器を用いて実験装置を組み立て、反応容器に化合物1(1.75mmol)、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(10mL)を順に加え、その後に還流温度まで加熱して12時間反応する。反応を開始する時の反応液は黄色の溶液であった。反応を完了した後、減圧回転で蒸発して黄色の固体状態とされたターゲット生成物を得た。生成物の収率97%、HPLC純度99%。HNMR(400MHz,CDCl)δ:8.16(d,J=7.7Hz,2H),8.08(s,1H),8.02(s,1H),7.87(d,J=12.3Hz,1H),7.66(d,J=4.0Hz,2H),7.41(s,4H),7.30(dd,J=7.6,3.7Hz,2H),5.70(d,J=12.2Hz,1H),3.17(s,3H),2.90(s,3H).
【0029】
1.3 化合物DCzPPyの合成
それぞれ1つの反応フラスコ、コンデンサーパイプ、加熱撹拌器を実験装置に取り付け、反応容器にMB02−1(0.71mmol)、MB02−2(0.71mmol)、カリウムtert−ブトキシド(1.05mmol)を順に加え、装置から酸素ガスを除去し、窒素ガスを注入して保護を行い、窒素ガスの保護下で無水THF (10mL)を加え、室温下で2時間撹拌することでオレンジイエローになる。室温で撹拌した後、反応器に酢酸(10mL)及び酢酸アンモニウム(42mmol)を加え、オレンジイエローを示し、コンデンサーパイプに注入し、還流温度下で2時間反応させる。反応の進行に伴って、固体物質が析出される。反応を停止し、ろ過してターゲット生成物を得る。生成物の収率88%、HPLC純度99%。HNMR(400MHz,CDCl)δ:8.34(s,2H),8.25(d,J=7.7Hz,2H),8.17(d,J=7.6Hz,4H),7.88(t,J=7.8Hz,1H),7.77(d,J=7.7Hz,2H),7.72(t,J=7.7Hz,2H),7.63(d,J=7.8Hz,2H),7.47(d,J=8.1Hz,4H),7.36(t,J=7.6Hz,4H),7.29(d,J=7.5Hz,4H).
【0030】
実施例2 化合物DCzPPyPhの合成
内径6cmのセラミック坩堝にそれぞれベンズアルデヒド(0.25mmol)、MB02−1(0.5mmol)、水酸化ナトリウム(0.5mmol)を加えて30分間研磨した後、反応混合物の状態が固体粉末状、濃厚状、固体粉末状のように変化する。研磨した後の固体粉末を丸底フラスコに移し、それぞれ酢酸(10mL)、酢酸アンモニウム(1.5mmol)を加えて還流温度まで加熱し、一夜反応させて反応を停止する。反応の進行に伴って、固体物質が析出される。反応を停止し、ろ過してターゲット生成物を取得できる。生成物の収率82%、HPLC純度95%。HNMR(400MHz,CDCl)δ:8.34(s,2H),8.25(d,J=7.7Hz,2H),8.17(d,J=7.6Hz,4H),7.88(t,J=7.8Hz,1H),7.77(d,J=7.7Hz,2H),7.72(t,J=7.7Hz,2H),7.63−7.51(m,6H),7.47(d,J=8.1Hz,4H),7.36(t,J=7.6Hz,4H),7.29(d,J=7.5Hz,4H).
【0031】
実施例3 化合物DCzPPyPyの合成
内径6cmのセラミック坩堝にそれぞれ2−ピリジンホルムアルデヒド(0.25mmol)、MB02−1(0.5mmol)、水酸化ナトリウム(0.5mmol)を加えて30分間研磨した後、反応混合物の状態が固体粉末状、濃厚状、固体粉末状のように変化する。研磨した後の固体粉末を丸底フラスコに移し、それぞれ酢酸(10mL)、酢酸アンモニウム(1.5mmol)を加えて還流温度まで加熱し、一夜反応させて反応を停止する。反応の進行に伴って、固体物質が析出される。反応を停止し、ろ過してターゲット生成物を取得できる。生成物の収率79%、HPLC純度95%。HNMR(400MHz,CDCl)δ:8.60(d,J=7.4Hz,1H),8.34(s,2H),8.25(d,J=7.7Hz,2H),8.17(d,J=7.6Hz,4H),7.88−7.85(m,2H),7.77(d,J=7.7Hz,2H),7.72(t,J=7.7Hz,2H),7.63(d,J=7.8Hz,2H),7.47(d,J=8.1Hz,4H),7.36−7.32(m,5H),7.29(d,J=7.5Hz,4H).
【0032】
これらの実施例は本発明が簡単・高効率の2,6−ビス[3’−(N−カルバゾリル)フェニル]ピリジン類化合物の調製方法を提供することを示し、従来の調整方法における高価なパラジウム触媒を使用する問題を解決し、生産コストを有効に低下させ、最終製品が金属に汚染するリスクを減少させる。本発明の調製方法は、中間体及び最終製品をカラムクロマトグラフィーにより純化する必要が無く、量産に適し、良好な応用性を有する。