特許第6208907号(P6208907)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6208907
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】取引企業開拓支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20120101AFI20170925BHJP
   G06Q 10/00 20120101ALI20170925BHJP
【FI】
   G06Q40/02 300
   G06Q10/00
【請求項の数】12
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-60870(P2017-60870)
(22)【出願日】2017年3月27日
【審査請求日】2017年4月25日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.平成29年1月20日,株式会社伊予銀行が配信開始 2.株式会社日本金融通信社が発行した、ニッキン、平成29年1月27日付、第6面
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500113567
【氏名又は名称】株式会社伊予銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100087745
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 善廣
(74)【代理人】
【識別番号】100106611
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 幸史
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】篠田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】三木 智也
【審査官】 松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−191623(JP,A)
【文献】 特開2009−301399(JP,A)
【文献】 特開2010−097514(JP,A)
【文献】 特開2012−208953(JP,A)
【文献】 特開2004−021627(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
今回登録された今回企業固有情報と、前記今回企業固有情報よりも以前に登録されている前回企業固有情報とが異なる企業を対象企業として抽出し、前記対象企業に関する情報を担当者に配信することで営業活動を支援する取引企業開拓支援方法であって、
サーバーが、
企業情報データベースから前記企業別に前記今回企業固有情報を抽出する今回企業固有情報抽出ステップと、
前記企業情報データベースから前記企業別に前回企業固有情報を抽出する前回企業固有情報抽出ステップと、
前記企業別に、前記今回企業固有情報抽出ステップで抽出した今回企業固有情報と、前記前回企業固有情報抽出ステップで抽出した前回企業固有情報とを比較する企業固有情報比較ステップと、
前記企業固有情報比較ステップで比較した結果、前記今回企業固有情報と前記前回企業固有情報とが異なる前記企業を一次対象企業として抽出する一次対象企業抽出ステップと、
前記企業情報データベースに今回登録された企業情報を基に、売上高及び評価点の少なくともいずれかが、設定した金額又は点数以上である前記企業を二次対象企業として抽出する二次対象企業抽出ステップと、
顧客情報データベースに登録している顧客企業の中から、既に取引関係にある既取引先企業を抽出し、前記二次対象企業抽出ステップで抽出した前記二次対象企業から前記既取引先企業を除外する三次対象企業抽出ステップと、
前記一次対象企業抽出ステップで抽出した前記一次対象企業であり、かつ前記三次対象企業抽出ステップで抽出した三次対象企業を前記対象企業として抽出する配信対象企業抽出ステップと、
前記配信対象企業抽出ステップで抽出した前記対象企業に関し、企業名とともに前記今回企業固有情報を前記担当者に配信する情報配信ステップと
を有する
ことを特徴とする取引企業開拓支援方法。
【請求項2】
前記今回企業固有情報を、今回登録された今回メイン取引銀行コードとし、
前記前回企業固有情報を、前回登録された前回メイン取引銀行コードとし、
前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回メイン取引銀行コードと前記前回メイン取引銀行コードとを比較し、
前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回メイン取引銀行コードと前記前回メイン取引銀行コードとが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の取引企業開拓支援方法。
【請求項3】
前記今回企業固有情報抽出ステップでは、今回登録された全ての取引銀行コードを抽出し、
前記前回企業固有情報抽出ステップでは、前回登録された全ての前記取引銀行コードを抽出し、
前記今回企業固有情報抽出ステップで抽出した前記取引銀行コードから今回取引銀行数を算出し、
前記前回企業固有情報抽出ステップで抽出した前記取引銀行コードから前回取引銀行数を算出し、
前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回取引銀行数と前記前回取引銀行数とを比較し、
前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回取引銀行数と前記前回取引銀行数とが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の取引企業開拓支援方法。
【請求項4】
前記今回企業固有情報を、今回登録された今回代表者氏名情報とし、
前記前回企業固有情報を、前回登録された前回代表者氏名情報とし、
前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回代表者氏名情報と前記前回代表者氏名情報とを比較し、
前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回代表者氏名情報と前記前回代表者氏名情報とが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法。
【請求項5】
前記今回企業固有情報抽出ステップでは、前記今回代表者氏名情報として、今回漢字氏名情報と今回ふりがな氏名情報を抽出し、
前記前回企業固有情報抽出ステップでは、前記前回代表者氏名情報として、前回漢字氏名情報と前回ふりがな氏名情報を抽出し、
前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回漢字氏名情報と前記前回漢字氏名情報とを比較するとともに、前記今回ふりがな氏名情報と前記前回ふりがな氏名情報とを比較し、
前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回漢字氏名情報と前記前回漢字氏名情報とが異なり、かつ前記今回ふりがな氏名情報と前記前回ふりがな氏名情報とが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出する
ことを特徴とする請求項4に記載の取引企業開拓支援方法。
【請求項6】
前記今回企業固有情報を、今回登録された今回主要販売先情報とし、
前記前回企業固有情報を、前回登録された前回主要販売先情報とし、
前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回主要販売先情報と前記前回主要販売先情報とを比較し、
前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回主要販売先情報と前記前回主要販売先情報とが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法。
【請求項7】
前記今回企業固有情報抽出ステップでは、前記今回主要販売先情報として、一般、客、個人、者、法人、及び官公庁の文字情報の中で少なくとも1つの前記文字情報が含まれていれば抽出せず、
前記前回企業固有情報抽出ステップでは、前記前回主要販売先情報として、一般、客、個人、者、法人、及び官公庁の文字情報の中で少なくとも1つの前記文字情報が含まれていれば抽出しない
ことを特徴とする請求項6に記載の取引企業開拓支援方法。
【請求項8】
前記今回企業固有情報を、今回登録された今回主要仕入先情報とし、
前記前回企業固有情報を、前回登録された前回主要仕入先情報とし、
前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回主要仕入先情報と前記前回主要仕入先情報とを比較し、
前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回主要仕入先情報と前記前回主要仕入先情報とが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法。
【請求項9】
前記今回企業固有情報抽出ステップでは、今回登録された、最新期売上高、前期売上高、前々期売上高、及び最新決算期を抽出し、
前記前回企業固有情報抽出ステップでは、前回登録された前記最新決算期を抽出し、
前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回最新決算期と前記前回最新決算期とを比較し、
前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回最新決算期と前記前回最新決算期とが異なり、かつ前記今回企業固有情報抽出ステップで抽出した前記最新期売上高、前記前期売上高、及び前々期売上高から売上高増減を算出し、前記売上高増減があらかじめ設定した売上増加条件を満たす前記企業を前記一次対象企業として抽出する
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法。
【請求項10】
前記今回企業固有情報を、今回登録された今回事業所数とし、
前記前回企業固有情報を、前回登録された前回事業所数とし、
前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回事業所数と前記前回事業所数とを比較し、
前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回事業所数が前記前回事業所数より増加した前記企業を前記一次対象企業として抽出する
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法。
【請求項11】
前記三次対象企業抽出ステップでは、
前記顧客情報データベースに登録している前記顧客企業に関し、与信残高又は与信枠が有る前記顧客企業に対して既存融資先情報を付与し、
前記既存融資先情報が付与された前記顧客企業を前記既取引先企業として抽出する
ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法。
【請求項12】
前記サーバーが、
取引関係にない未取引先企業を新規に登録する際には、前記企業情報データベースに既に登録されている前記未取引先企業に関する情報に、新たな顧客管理コードを登録する紐付けステップと、
前記未取引先企業を、新規開拓対象企業として登録する際には、前記顧客情報データベースには、前記新規開拓対象企業の情報とともに、新規開拓対象企業であることを区分する新規開拓区分を登録する新規開拓区分登録ステップと
を有し、
前記二次対象企業抽出ステップでは、更に、前記紐付けステップで前記顧客管理コードが登録されている前記企業を前記二次対象企業として抽出し、
前記三次対象企業抽出ステップでは、更に、前記新規開拓区分登録ステップで前記新規開拓区分が登録されている前記企業を前記二次対象企業として抽出する
ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変化が生じた企業に関する情報を配信することで営業活動を支援する取引企業開拓支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、新規取引先に入金した法人と、新規取引先からの入金を受けた法人との少なくとも一方を特定することで、新事業立ち上げ、新製品開発、及び新規顧客の獲得等をした法人に対する営業を効果的に支援する法人営業支援システムを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−3984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によれば、新事業立ち上げ、新製品開発、及び新規顧客の獲得等をした法人を的確に把握することができる。
しかし、入金情報によって判断するため、新事業立ち上げや新製品開発などの状況推測に対する確実性が高い反面、企業の新たな事業展開や金融ニーズを早い段階で推測することはできない。
【0005】
そこで本発明は、特に未取引先を対象とし、販売先や仕入先、売上の増減といった企業の変化を捉え、企業の新たな事業展開や金融ニーズを推測することができる取引企業開拓支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の取引企業開拓支援方法は、今回登録された今回企業固有情報と、前記今回企業固有情報よりも以前に登録されている前回企業固有情報とが異なる企業を対象企業として抽出し、前記対象企業に関する情報を担当者に配信することで営業活動を支援する取引企業開拓支援方法であって、サーバーが、企業情報データベースから前記企業別に前記今回企業固有情報を抽出する今回企業固有情報抽出ステップと、前記企業情報データベースから前記企業別に前回企業固有情報を抽出する前回企業固有情報抽出ステップと、前記企業別に、前記今回企業固有情報抽出ステップで抽出した今回企業固有情報と、前記前回企業固有情報抽出ステップで抽出した前回企業固有情報とを比較する企業固有情報比較ステップと、前記企業固有情報比較ステップで比較した結果、前記今回企業固有情報と前記前回企業固有情報とが異なる前記企業を一次対象企業として抽出する一次対象企業抽出ステップと、前記企業情報データベースに今回登録された企業情報を基に、売上高及び評価点の少なくともいずれかが、設定した金額又は点数以上である前記企業を二次対象企業として抽出する二次対象企業抽出ステップと、顧客情報データベースに登録している顧客企業の中から、既に取引関係にある既取引先企業を抽出し、前記二次対象企業抽出ステップで抽出した前記二次対象企業から前記既取引先企業を除外する三次対象企業抽出ステップと、前記一次対象企業抽出ステップで抽出した前記一次対象企業であり、かつ前記三次対象企業抽出ステップで抽出した三次対象企業を前記対象企業として抽出する配信対象企業抽出ステップと、前記配信対象企業抽出ステップで抽出した前記対象企業に関し、企業名とともに前記今回企業固有情報を前記担当者に配信する情報配信ステップとを有することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の取引企業開拓支援方法において、前記今回企業固有情報を、今回登録された今回メイン取引銀行コードとし、前記前回企業固有情報を、前回登録された前回メイン取引銀行コードとし、前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回メイン取引銀行コードと前記前回メイン取引銀行コードとを比較し、前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回メイン取引銀行コードと前記前回メイン取引銀行コードとが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の取引企業開拓支援方法において、前記今回企業固有情報抽出ステップでは、今回登録された全ての取引銀行コードを抽出し、前記前回企業固有情報抽出ステップでは、前回登録された全ての前記取引銀行コードを抽出し、前記今回企業固有情報抽出ステップで抽出した前記取引銀行コードから今回取引銀行数を算出し、前記前回企業固有情報抽出ステップで抽出した前記取引銀行コードから前回取引銀行数を算出し、前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回取引銀行数と前記前回取引銀行数とを比較し、前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回取引銀行数と前記前回取引銀行数とが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出することを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法において、前記今回企業固有情報を、今回登録された今回代表者氏名情報とし、前記前回企業固有情報を、前回登録された前回代表者氏名情報とし、前記企業固有情報比較ステップでは前記回代表者氏名情報と前記前回代表者氏名情報とを比較し、前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回代表者氏名情報と前記前回代表者氏名情報とが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出することを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項4に記載の取引企業開拓支援方法において、前記今回企業固有情報抽出ステップでは、前記今回代表者氏名情報として、今回漢字氏名情報と今回ふりがな氏名情報を抽出し、前記前回企業固有情報抽出ステップでは、前記前回代表者氏名情報として、前回漢字氏名情報と前回ふりがな氏名情報を抽出し、前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回漢字氏名情報と前記前回漢字氏名情報とを比較するとともに、前記今回ふりがな氏名情報と前記前回ふりがな氏名情報とを比較し、前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回漢字氏名情報と前記前回漢字氏名情報とが異なり、かつ前記今回ふりがな氏名情報と前記前回ふりがな氏名情報とが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出することを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法において、前記今回企業固有情報を、今回登録された今回主要販売先情報とし、前記前回企業固有情報を、前回登録された前回主要販売先情報とし、前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回主要販売先情報と前記前回主要販売先情報とを比較し、前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回主要販売先情報と前記前回主要販売先情報とが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出することを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項6に記載の取引企業開拓支援方法において、前記今回企業固有情報抽出ステップでは、前記今回主要販売先情報として、一般、客、個人、者、法人、及び官公庁の文字情報の中で少なくとも1つの前記文字情報が含まれていれば抽出せず、前記前回企業固有情報抽出ステップでは、前記前回主要販売先情報として、一般、客、個人、者、法人、及び官公庁の文字情報の中で少なくとも1つの前記文字情報が含まれていれば抽出しないことを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法において、前記今回企業固有情報を、今回登録された今回主要仕入先情報とし、前記前回企業固有情報を、前回登録された前回主要仕入先情報とし、前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回主要仕入先情報と前記前回主要仕入先情報とを比較し、前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回主要仕入先情報と前記前回主要仕入先情報とが異なる前記企業を前記一次対象企業として抽出することを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法において、前記今回企業固有情報抽出ステップでは、今回登録された、最新期売上高、前期売上高、前々期売上高、及び最新決算期を抽出し、前記前回企業固有情報抽出ステップでは、前回登録された前記最新決算期を抽出し、前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回最新決算期と前記前回最新決算期とを比較し、前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回最新決算期と前記前回最新決算期とが異なり、かつ前記今回企業固有情報抽出ステップで抽出した前記最新期売上高、前記前期売上高、及び前々期売上高から売上高増減を算出し、前記売上高増減があらかじめ設定した売上増加条件を満たす前記企業を前記一次対象企業として抽出することを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法において、前記今回企業固有情報を、今回登録された今回事業所数とし、前記前回企業固有情報を、前回登録された前回事業所数とし、前記企業固有情報比較ステップでは、前記今回事業所数と前記前回事業所数とを比較し、前記一次対象企業抽出ステップでは、前記今回事業所数が前記前回事業所数より増加した前記企業を前記一次対象企業として抽出することを特徴とする。
請求項11記載の本発明は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法において、前記三次対象企業抽出ステップでは、前記顧客情報データベースに登録している前記顧客企業に関し、与信残高又は与信枠が有る前記顧客企業に対して既存融資先情報を付与し、前記既存融資先情報が付与された前記顧客企業を前記既取引先企業として抽出することを特徴とする。
請求項12記載の本発明は、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の取引企業開拓支援方法において、前記サーバーが、取引関係にない未取引先企業を新規に登録する際には、前記企業情報データベースに既に登録されている前記未取引先企業に関する情報に、新たな顧客管理コードを登録する紐付けステップと、前記未取引先企業を、新規開拓対象企業として登録する際には、前記顧客情報データベースには、前記新規開拓対象企業の情報とともに、新規開拓対象企業であることを区分する新規開拓区分を登録する新規開拓区分登録ステップとを有し、前記二次対象企業抽出ステップでは、更に、前記紐付けステップで前記顧客管理コードが登録されている前記企業を前記二次対象企業として抽出し、前記三次対象企業抽出ステップでは、更に、前記新規開拓区分登録ステップで前記新規開拓区分が登録されている前記企業を前記二次対象企業として抽出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、一次対象企業抽出ステップでは、企業変化のある企業を抽出でき、二次対象企業抽出ステップでは、営業対象として基本的な要件を備えた企業を抽出でき、三次対象企業抽出ステップでは、営業対象として新規な企業を抽出できるため、新規に取引企業として開拓するのに適した企業情報を担当者に配信できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施例による取引企業開拓支援方法の処理流れを示す概念図
図2】取引銀行数の変動情報を配信する場合の本実施例による取引企業開拓支援方法の処理流れを示す概念図
図3】売上高増加傾向情報を配信する場合の本実施例による取引企業開拓支援方法の処理流れを示す概念図
図4】本実施例による取引企業開拓支援方法を機能実現手段で現したブロック図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による取引企業開拓支援方法は、サーバーが、企業情報データベースから企業別に今回企業固有情報を抽出する今回企業固有情報抽出ステップと、企業情報データベースから企業別に前回企業固有情報を抽出する前回企業固有情報抽出ステップと、企業別に、今回企業固有情報抽出ステップで抽出した今回企業固有情報と、前回企業固有情報抽出ステップで抽出した前回企業固有情報とを比較する企業固有情報比較ステップと、企業固有情報比較ステップで比較した結果、今回企業固有情報と前回企業固有情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出する一次対象企業抽出ステップと、企業情報データベースに今回登録された企業情報を基に、売上高及び評価点の少なくともいずれかが、設定した金額又は点数以上である企業を二次対象企業として抽出する二次対象企業抽出ステップと、顧客情報データベースに登録している顧客企業の中から、既に取引関係にある既取引先企業を抽出し、二次対象企業抽出ステップで抽出した二次対象企業から既取引先企業を除外する三次対象企業抽出ステップと、一次対象企業抽出ステップで抽出した一次対象企業であり、かつ三次対象企業抽出ステップで抽出した三次対象企業を対象企業として抽出する配信対象企業抽出ステップと、配信対象企業抽出ステップで抽出した対象企業に関し、企業名とともに今回企業固有情報を担当者に配信する情報配信ステップとを有するものである。本実施の形態によれば、一次対象企業抽出ステップでは、企業変化のある企業を抽出でき、二次対象企業抽出ステップでは、営業対象として基本的な要件を備えた企業を抽出でき、三次対象企業抽出ステップでは、営業対象として新規な企業を抽出できるため、新規に取引企業として開拓するのに適した企業情報を担当者に配信できる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による取引企業開拓支援方法において、今回企業固有情報を、今回登録された今回メイン取引銀行コードとし、前回企業固有情報を、前回登録された前回メイン取引銀行コードとし、企業固有情報比較ステップでは、今回メイン取引銀行コードと前回メイン取引銀行コードとを比較し、一次対象企業抽出ステップでは、今回メイン取引銀行コードと前回メイン取引銀行コードとが異なる企業を一次対象企業として抽出するものである。本実施の形態によれば、メイン取引銀行の変動によって、財務や銀行取引方針の変化を予測できる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態による取引企業開拓支援方法において、今回企業固有情報抽出ステップでは、今回登録された全ての今回取引銀行コードを抽出し、前回企業固有情報抽出ステップでは、前回登録された全ての前回取引銀行コードを抽出し、今回企業固有情報抽出ステップで抽出した今回取引銀行コードから今回取引銀行数を算出し、前回企業固有情報抽出ステップで抽出した前回取引銀行コードから前回取引銀行数を算出し、企業固有情報比較ステップでは、今回取引銀行数と前回取引銀行数とを比較し、一次対象企業抽出ステップでは、今回取引銀行数と前回取引銀行数とが異なる企業を一次対象企業として抽出するものである。本実施の形態によれば、取引銀行数の変動によって、財務や銀行取引方針の変化を予測できる。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による取引企業開拓支援方法において、今回企業固有情報を、今回登録された今回代表者氏名情報とし、
前回企業固有情報を、前回登録された前回代表者氏名情報とし、企業固有情報比較ステップでは、今回代表者氏名情報と前回代表者氏名情報とを比較し、一次対象企業抽出ステップでは、今回代表者氏名情報と前回代表者氏名情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出するものである。本実施の形態によれば、代表者の変更によって、営業方針や取引方針の変更を予測できる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第4の実施の形態による取引企業開拓支援方法において、今回企業固有情報抽出ステップでは、今回代表者氏名情報として、今回漢字氏名情報と今回ふりがな氏名情報を抽出し、前回企業固有情報抽出ステップでは、前回代表者氏名情報として、前回漢字氏名情報と前回ふりがな氏名情報を抽出し、企業固有情報比較ステップでは、今回漢字氏名情報と前回漢字氏名情報とを比較するとともに、今回ふりがな氏名情報と前回ふりがな氏名情報とを比較し、一次対象企業抽出ステップでは、今回漢字氏名情報と前回漢字氏名情報とが異なり、かつ今回ふりがな氏名情報と前回ふりがな氏名情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出するものである。本実施の形態によれば、代表者が変更になった企業を抽出する際に、漢字氏名情報とふりがな氏名情報との一致性を確認することで、単なる漢字間違いやふりがな間違いによる抽出を除くことができ、対象企業を正確に抽出することができる。
【0014】
本発明の第6の実施の形態は、第1から第5のいずれかの実施の形態による取引企業開拓支援方法において、今回企業固有情報を、今回登録された今回主要販売先情報とし、
前回企業固有情報を、前回登録された前回主要販売先情報とし、企業固有情報比較ステップでは、今回主要販売先情報と前回主要販売先情報とを比較し、一次対象企業抽出ステップでは、今回主要販売先情報と前回主要販売先情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出するものである。本実施の形態によれば、主要販売先の変動によって、取引条件、運転資金の変更による資金調達の変化を予測できる。
【0015】
本発明の第7の実施の形態は、第6の実施の形態による取引企業開拓支援方法において、今回企業固有情報抽出ステップでは、今回主要販売先情報として、一般、客、個人、者、法人、及び官公庁の文字情報の中で少なくとも1つの文字情報が含まれていれば抽出せず、前回企業固有情報抽出ステップでは、前回主要販売先情報として、一般、客、個人、者、法人、及び官公庁の文字情報の中で少なくとも1つの文字情報が含まれていれば抽出しないものである。本実施の形態によれば、主要販売先が変更になった企業を抽出する際に、実質的に主要販売先の変更ではない情報を除外でき、対象企業を正確に抽出することができる。
【0016】
本発明の第8の実施の形態は、第1から第7のいずれかの実施の形態による取引企業開拓支援方法において、今回企業固有情報を、今回登録された今回主要仕入先情報とし、
前回企業固有情報を、前回登録された前回主要仕入先情報とし、企業固有情報比較ステップでは、今回主要仕入先情報と前回主要仕入先情報とを比較し、一次対象企業抽出ステップでは、今回主要仕入先情報と前回主要仕入先情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出するものである。本実施の形態によれば、主要仕入先の変動によって、取引条件、運転資金の変更による資金調達の変化を予測できる。
【0017】
本発明の第9の実施の形態は、第1から第8のいずれかの実施の形態による取引企業開拓支援方法において、今回企業固有情報抽出ステップでは、今回登録された、最新期売上高、前期売上高、前々期売上高、及び最新決算期を抽出し、前回企業固有情報抽出ステップでは、前回登録された最新決算期を抽出し、企業固有情報比較ステップでは、今回最新決算期と前回最新決算期とを比較し、一次対象企業抽出ステップでは、今回最新決算期と前回最新決算期とが異なり、かつ今回企業固有情報抽出ステップで抽出した最新期売上高、前期売上高、及び前々期売上高から売上高増減を算出し、売上高増減があらかじめ設定した売上増加条件を満たす企業を一次対象企業として抽出するものである。本実施の形態によれば、必要運転資金の増加を予測できる。また、本実施形態によれば、今回最新決算期と前回最新決算期とが異なることで最新情報であることを判別するため、決算情報が新しくなったタイミングで1回だけ情報配信することができ、同一情報を複数回配信されることを防止することができる。
【0018】
本発明の第10の実施の形態は、第1から第9のいずれかの実施の形態による取引企業開拓支援方法において、今回企業固有情報を、今回登録された今回事業所数とし、前回企業固有情報を、前回登録された前回事業所数とし、企業固有情報比較ステップでは、今回事業所数と前回事業所数とを比較し、一次対象企業抽出ステップでは、今回事業所数が前回事業所数より増加した企業を一次対象企業として抽出するものである。本実施の形態によれば、事業所数の増加によって、必要運転資金の増加が予測できる。
【0019】
本発明の第11の実施の形態は、第1から第10のいずれかの実施の形態による取引企業開拓支援方法において、三次対象企業抽出ステップでは、顧客情報データベースに登録している顧客企業に関し、与信残高又は与信枠が有る顧客企業に対して既存融資先情報を付与し、既存融資先情報が付与された顧客企業を既取引先企業として除外するものである。本実施の形態によれば、既に取引のある企業の中でも、特に融資中の企業を除外することで、新規融資先企業に絞ることができる。
【0020】
本発明の第12の実施の形態は、第1から第11のいずれかの実施の形態による取引企業開拓支援方法において、サーバーが、取引関係にない未取引先企業を新規に登録する際には、企業情報データベースに既に登録されている未取引先企業に関する情報に、新たな顧客管理コードを登録する紐付けステップと、未取引先企業を、新規開拓対象企業として登録する際には、顧客情報データベースには、新規開拓対象企業の情報とともに、新規開拓対象企業であることを区分する新規開拓区分を登録する新規開拓区分登録ステップとを有し、二次対象企業抽出ステップでは、更に、紐付けステップで顧客管理コードが登録されている企業を二次対象企業として抽出し、三次対象企業抽出ステップでは、更に、新規開拓区分登録ステップで新規開拓区分が登録されている企業を二次対象企業として抽出するものである。本実施の形態によれば、紐付けステップでは、あらかじめ営業対象として可能性のある企業を候補として登録でき、新規開拓区分登録ステップでは、更に営業対象として可能性の高い企業に関する情報に絞ることができる。
【実施例】
【0021】
以下本発明の一実施例による取引企業開拓支援方法について説明する。
図1は本実施例による取引企業開拓支援方法の処理流れを示す概念図である。
本実施例による取引企業開拓支援方法は、今回企業固有情報抽出ステップ10と、前回企業固有情報抽出ステップ20と、企業固有情報比較ステップ30と、一次対象企業抽出ステップ40と、二次対象企業抽出ステップ50と、三次対象企業抽出ステップ60と、配信対象企業抽出ステップ70と、情報配信ステップ80とを有する。
【0022】
企業情報データベース1には、企業別に企業固有情報が登録されている。企業情報データベース1は、定期的又は不定期に更新されるが、少なくとも今回登録される今回企業固有情報を今回データとして保有するとともに、今回登録される今回企業固有情報よりも以前に登録されている前回企業固有情報を前回データとして保有している。
また、企業情報データベース1には、顧客情報データベース2に登録している顧客企業に関しては、顧客企業に付与している顧客管理コードを登録している。すなわち、企業情報データベース1に登録されている企業の中で、顧客情報データベース2に登録している顧客企業については、顧客管理コードが登録されている。
顧客情報データベース2には、企業情報データベース1とは別に、顧客企業として企業固有情報が登録されている。顧客情報データベース2は、組織関係者、特に担当者によってデータが随時蓄積され、企業情報データベース1に登録されている企業固有情報と共通の項目を含み、その他に組織内部での特有情報が蓄積されている。特有情報は、例えば与信内容、与信枠、新規開拓先か否かの区分などのデータである。顧客情報データベース2に登録している顧客企業には、企業名を識別する顧客管理コードが付与されている。
【0023】
今回企業固有情報抽出ステップ10では、企業情報データベース1の今回データから企業別に今回企業固有情報を抽出する。
前回企業固有情報抽出ステップ20では、企業情報データベース1の前回データから企業別に前回企業固有情報を抽出する。
企業固有情報比較ステップ30では、企業別に、今回企業固有情報抽出ステップ10で抽出した今回企業固有情報と、前回企業固有情報抽出ステップ20で抽出した前回企業固有情報とを比較する。
一次対象企業抽出ステップ40では、企業固有情報比較ステップ30で比較した結果、今回企業固有情報と前回企業固有情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出する。
二次対象企業抽出ステップ50では、企業情報データベース1に今回登録された企業情報を基に、売上高及び評価点の少なくともいずれかが、設定した金額又は点数以上である企業を二次対象企業として抽出する。
三次対象企業抽出ステップ60では、顧客情報データベース2に登録している顧客企業の中から、既に取引関係にある既取引先企業を抽出し、二次対象企業抽出ステップ50で抽出した二次対象企業から、抽出した既取引先企業を除外する。
配信対象企業抽出ステップ70では、一次対象企業抽出ステップ40で抽出した一次対象企業であり、かつ三次対象企業抽出ステップ60で抽出した三次対象企業を対象企業として抽出する。
情報配信ステップ80では、配信対象企業抽出ステップ70で抽出した対象企業に関し、企業名とともに今回企業固有情報を担当者に配信する。
【0024】
本実施例による取引企業開拓支援方法は、紐付けステップ91と、新規開拓区分登録ステップ92とを有する。
紐付けステップ91では、取引関係にない未取引先企業を新規に登録する際には、企業情報データベース1に既に登録されている未取引先企業に関する情報に、新たな顧客管理コードを登録する。あらかじめ営業対象として可能性のある企業に対して、顧客管理コードを登録することで、開拓先候補を事前に登録できる。
新規開拓区分登録ステップ92では、未取引先企業を、新規開拓対象企業として登録する際には、顧客情報データベース2には、新規開拓対象企業の情報とともに、新規開拓対象企業であることを区分する新規開拓区分を登録する。
【0025】
以下に二次対象企業抽出ステップ50について詳細に説明する。
二次対象企業抽出ステップ50では、企業情報データベース1に今回登録された企業情報を基に、売上高があらかじめ設定した範囲内である企業を抽出する(ステップ51)。
また、企業情報データベース1に今回登録された企業情報を基に、評価点があらかじめ設定した範囲内である企業を抽出する(ステップ52)。
このように、売上高や評価点についてあらかじめ上限と下限とを設定することで、開拓先として適切な取引企業に絞り込むことができる。
二次対象企業抽出ステップ50では、更に、紐付けステップ91で顧客管理コードが登録されている企業を二次対象企業として抽出することが好ましい(ステップ53)。
このように、あらかじめ開拓先候補として登録している企業を対象として抽出することで、情報配信の効果を高めることができる。
更に、本発明による取引企業開拓支援方法を銀行が利用する場合には、特定の取引銀行(自行)を除外する(ステップ54)。すなわちステップ54では、自行が取引銀行として登録されている場合には、既取引先企業であるため、新規開拓先の候補から除外する。
【0026】
以下に三次対象企業抽出ステップ60について詳細に説明する。
三次対象企業抽出ステップ60では、顧客情報データベース2に登録している顧客企業に関し、与信残高又は与信枠が有る顧客企業に対して既存融資先情報を付与する(ステップ61)。
そして、ステップ61で既存融資先情報が付与された顧客企業を既取引先企業として除外する(ステップ62)。
このように、既に取引のある企業の中でも、特に融資中の企業を除外することで、新規融資先企業に絞ることができる。
更に、新規開拓区分登録ステップ92で新規開拓区分が登録されている企業を二次対象企業として抽出する(ステップ63)。
このように、新規開拓区分が登録されている企業を抽出することで、更に営業対象として可能性の高い企業に関する情報に絞ることができる。
【0027】
以上のように、本実施例によれば、一次対象企業抽出ステップ40では、企業変化のある企業を抽出でき、二次対象企業抽出ステップ50では、営業対象として基本的な要件を備えた企業を抽出でき、三次対象企業抽出ステップ60では、営業対象として新規な企業を抽出できるため、新規に取引企業として開拓するのに適した企業情報を担当者に配信できる。
【0028】
以下に、今回企業固有情報抽出ステップ10で抽出する今回企業固有情報を、今回登録された今回メイン取引銀行コードとし、前回企業固有情報抽出ステップ20でする前回企業固有情報を、前回登録された前回メイン取引銀行コードとした場合について説明する。
この場合には、企業固有情報比較ステップ30では、今回メイン取引銀行コードと前回メイン取引銀行コードとを比較し、一次対象企業抽出ステップ40では、今回メイン取引銀行コードと前回メイン取引銀行コードとが異なる企業を一次対象企業として抽出する。
取引銀行コードは、一般に4桁の銀行コードと3桁の店番号とで構成されている。抽出する今回メイン取引銀行コードと前回メイン取引銀行コードとは上4桁の銀行コードとする。3桁の店番号を除外して抽出することで、メイン取引銀行の変動情報だけを抽出できる。
このように、メイン取引銀行の変動情報を配信することで、財務や銀行取引方針の変化を予測できる。
【0029】
以下に、今回企業固有情報抽出ステップ10で抽出する今回企業固有情報を、今回登録された今回代表者氏名情報とし、前回企業固有情報抽出ステップ20でする前回企業固有情報を、前回登録された前回代表者氏名情報とした場合について説明する。
この場合には、企業固有情報比較ステップ30では、今回代表者氏名情報と前回代表者氏名情報とを比較し、一次対象企業抽出ステップ40では、今回代表者氏名情報と前回代表者氏名情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出する。
なお、今回企業固有情報抽出ステップ10では、今回代表者氏名情報として、今回漢字氏名情報と今回ふりがな氏名情報を抽出し、前回企業固有情報抽出ステップ20では、前回代表者氏名情報として、前回漢字氏名情報と前回ふりがな氏名情報を抽出する。企業固有情報比較ステップ30では、今回漢字氏名情報と前回漢字氏名情報とを比較するとともに、今回ふりがな氏名情報と前回ふりがな氏名情報とを比較する。一次対象企業抽出ステップ40では、今回漢字氏名情報と前回漢字氏名情報とが異なり、かつ今回ふりがな氏名情報と前回ふりがな氏名情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出する。
このように、代表者が変更になった企業を抽出する際に、漢字氏名情報とふりがな氏名情報との一致性を確認することで、単なる漢字間違いやふりがな間違いによる抽出を除くことができ、対象企業を正確に抽出することができる。
そして、代表者の変動情報を配信することで、財務や銀行取引方針の変化を予測できる。
【0030】
以下に、今回企業固有情報抽出ステップ10で抽出する今回企業固有情報を、今回登録された今回主要販売先情報とし、前回企業固有情報抽出ステップ20でする前回企業固有情報を、前回登録された前回主要販売先情報とした場合について説明する。
この場合には、企業固有情報比較ステップ30では、今回主要販売先情報と前回主要販売先情報とを比較し、一次対象企業抽出ステップ40では、今回主要販売先情報と前回主要販売先情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出する。
なお、今回企業固有情報抽出ステップ10では、今回主要販売先情報として、一般、客、個人、者、法人、及び官公庁の文字情報の中で少なくとも1つの文字情報が含まれていれば抽出せず、前回企業固有情報抽出ステップ20では、前回主要販売先情報として、一般、客、個人、者、法人、及び官公庁の文字情報の中で少なくとも1つの文字情報が含まれていれば抽出しないことが好ましい。
このように、主要販売先が変更になった企業を抽出する際に、実質的に主要販売先の変更ではない情報を除外することで、対象企業を正確に抽出することができる。
そして、主要販売先の変動情報を配信することで、取引条件、運転資金の変更による資金調達の変化を予測できる。
【0031】
以下に、今回企業固有情報抽出ステップ10で抽出する今回企業固有情報を、今回登録された今回主要仕入先情報とし、前回企業固有情報抽出ステップ20でする前回企業固有情報を、前回登録された前回主要仕入先情報とした場合について説明する。
この場合には、企業固有情報比較ステップ30では、今回主要仕入先情報と前回主要仕入先情報とを比較し、一次対象企業抽出ステップ40では、今回主要仕入先情報と前回主要仕入先情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出する。
このように、主要仕入先の変動情報を配信することで、取引条件、運転資金の変更による資金調達の変化を予測できる。
【0032】
以下に、今回企業固有情報抽出ステップ10で抽出する今回企業固有情報を、今回登録された今回事業所数とし、前回企業固有情報抽出ステップ20でする前回企業固有情報を、前回登録された前回事業所数とした場合について説明する。
この場合には、企業固有情報比較ステップ30では、今回事業所数と前回事業所数とを比較し、一次対象企業抽出ステップ40では、今回事業所数が前回事業所数より増加した企業を一次対象企業として抽出する。
このように、事業所数の増加情報を配信することで、必要運転資金の増加が予測できる。
【0033】
図2は、取引銀行数の変動情報を配信する場合の本実施例による取引企業開拓支援方法の処理流れを示す概念図である。図1と同一処理には同一符号を付して説明を省略する。
今回企業固有情報抽出ステップ10では、今回登録された全ての今回取引銀行コードを抽出する。
そして、今回企業固有情報抽出ステップ10で抽出した今回取引銀行コードから今回取引銀行数を算出する(ステップ11)。
前回企業固有情報抽出ステップ20では、前回登録された全ての前回取引銀行コードを抽出する。
そして、前回企業固有情報抽出ステップ20で抽出した前回取引銀行コードから前回取引銀行数を算出する(ステップ21)。
企業固有情報比較ステップ30では、ステップ11で算出した今回取引銀行数とステップ21で算出した前回取引銀行数とを比較する。
一次対象企業抽出ステップ40では、ステップ11で算出した今回取引銀行数とステップ21で算出した前回取引銀行数とが異なる企業を一次対象企業として抽出する。
このように、取引銀行数の変動情報を配信することで、必要運転資金の増加が予測できる。
なお、本実施例では、取引銀行数の変動があれば抽出するものとして説明したが、取引銀行数の増加だけを抽出することもできる。
【0034】
図3は、売上高増加傾向情報を配信する場合の本実施例による取引企業開拓支援方法の処理流れを示す概念図である。図1と同一処理には同一符号を付して説明を省略する。
今回企業固有情報抽出ステップ10では、今回登録された、最新期売上高、前期売上高、前々期売上高、及び最新決算期を抽出する。
前回企業固有情報抽出ステップ20では、前回登録された最新決算期を抽出する。
企業固有情報比較ステップ30では、今回最新決算期と前回最新決算期とを比較する。
一次対象企業抽出ステップ40では、今回最新決算期と前回最新決算期とが異なり、かつ今回企業固有情報抽出ステップ10で抽出した最新期売上高、前期売上高、及び前々期売上高から売上高増減を算出し、売上高増減があらかじめ設定した売上増加条件を満たす企業を一次対象企業として抽出する。
【0035】
このように、売上高増加傾向情報を配信することで、必要運転資金の増加を予測できる。
また、今回最新決算期と前回最新決算期とが異なることで最新情報であることを判別するため、決算情報が新しくなったタイミングで1回だけ情報配信することができ、同一情報を複数回配信されることを防止することができる。
なお、本実施例において、売上増加条件は、例えば前期売上高に対する最新期売上高が増加、前々期売上高に対する前期売上高が増加、及び前期売上高に対する最新期売上高が10%以上増加とすることができる。
【0036】
図4は本実施例による取引企業開拓支援方法を機能実現手段で現したブロック図である。
サーバー100は、一次対象企業抽出手段110と、二次対象企業抽出手段120と、三次対象企業抽出手段130と、配信対象企業抽出手段140と、顧客管理コード付与手段151と、新規開拓区分付与手段152とを備えている。
サーバー100は、ネットワークを介して本店及び各支店の端末200と接続されている。
【0037】
一次対象企業抽出手段110は、顧客固有情報抽出手段111と、顧客固有情報比較手段112と、顧客固有情報算出手段113とを備え、今回企業固有情報と前回企業固有情報とが異なる企業を一次対象企業として抽出する。
二次対象企業抽出手段120は、売上高判定手段121と、評価点判定手段122と、顧客管理コード有無判定手段123とを備え、企業情報データベース1に今回登録された企業情報を基に、売上高及び評価点の少なくともいずれかが、設定した金額又は点数以上である企業を二次対象企業として抽出する。
三次対象企業抽出手段130は、既存融資先情報付与手段131と、既存融資先情報有無判定手段132と、新規開拓区分有無判定手段133とを備え、顧客情報データベース2に登録している顧客企業の中から、既に取引関係にある既取引先企業を抽出し、二次対象企業抽出手段120で抽出した二次対象企業から、抽出した既取引先企業を除外する。
配信対象企業抽出手段140は、一次対象企業抽出手段110で抽出した一次対象企業であり、かつ三次対象企業抽出手段130で抽出した三次対象企業を対象企業として抽出する。
配信対象企業抽出手段140で抽出した対象企業は、企業名とともに今回企業固有情報を端末200に配信される。
【0038】
顧客管理コード付与手段151は、取引関係にない未取引先企業を新規に登録する際に、企業情報データベース1に既に登録されている未取引先企業に関する情報に、新たな顧客管理コードを登録する。
新規開拓区分付与手段152は、未取引先企業を、新規開拓対象企業として登録する際に、新規開拓対象企業の情報とともに、新規開拓対象企業であることを区分する新規開拓区分を顧客情報データベース2に登録する。
【0039】
顧客固有情報抽出手段111は、企業情報データベース1の今回データから企業別に今回企業固有情報を抽出し、企業情報データベース1の前回データから企業別に前回企業固有情報を抽出する。
顧客固有情報比較手段112は、顧客固有情報抽出手段111で抽出した今回企業固有情報と前回企業固有情報とを企業別に比較する。企業固有情報をメイン取引銀行コードとした場合には、今回メイン取引銀行コードと前回メイン取引銀行コードとを比較する。企業固有情報を代表者氏名情報とした場合には、今回漢字氏名情報と前回漢字氏名情報とを比較するとともに、今回ふりがな氏名情報と前回ふりがな氏名情報とを比較する。企業固有情報を主要販売先情報とした場合には、今回主要販売先情報と前回主要販売先情報とを比較する。企業固有情報を主要仕入先情報とした場合には、今回主要仕入先情報と前回主要仕入先情報とを比較する。企業固有情報を事業所数とした場合には、今回事業所数と前回事業所数とを比較する。企業固有情報を取引銀行数とした場合には、今回取引銀行数と前回取引銀行数とを比較する。
顧客固有情報算出手段113は、企業固有情報を取引銀行数とした場合には、今回取引銀行コードから今回取引銀行数を算出し、前回取引銀行コード数から前回取引銀行数を算出する。また、顧客固有情報算出手段113は、売上高増加傾向情報を配信する場合には、最新期売上高、前期売上高、及び前々期売上高から売上高増減を算出する。
【0040】
売上高判定手段121は、企業情報データベース1に今回登録された企業情報を基に、売上高があらかじめ設定した範囲内にある企業か否かを判定する。
評価点判定手段122は、企業情報データベース1に今回登録された企業情報を基に、評価点があらかじめ設定した範囲内にある企業か否かを判定する。
顧客管理コード有無判定手段123は、顧客管理コードが登録されている企業か否かを判定する。
既存融資先情報付与手段131は、顧客情報データベース2に登録している顧客企業に関し、与信残高又は与信枠が有る顧客企業に対して既存融資先情報を付与する。
既存融資先情報有無判定手段132は、既存融資先情報付与手段131で既存融資先情報が付与された顧客企業か否かを判定する。
新規開拓区分有無判定手段133は、新規開拓区分が登録されている顧客企業か否かを判定する。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明によれば、今回登録された今回企業固有情報と、以前に登録されている前回企業固有情報とが異なる企業を対象企業として抽出し、抽出した対象企業に関する情報を担当者に配信することで営業活動を支援することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 企業情報データベース
2 顧客情報データベース
S10 今回企業固有情報抽出ステップ
S20 前回企業固有情報抽出ステップ
S30 企業固有情報比較ステップ
S40 一次対象企業抽出ステップ
S50 二次対象企業抽出ステップ
S60 三次対象企業抽出ステップ
S70 配信対象企業抽出ステップ
S80 情報配信ステップ
S91 紐付けステップ
S92 新規開拓区分登録ステップ
100 サーバー
110 一次対象企業抽出手段
120 二次対象企業抽出手段
130 三次対象企業抽出手段
140 配信対象企業抽出手段
151 顧客管理コード付与手段
152 新規開拓区分付与手段
200 端末
【要約】
【課題】特に未取引先を対象とし、販売先や仕入先、売上の増減といった企業の変化を捉え、企業の新たな事業展開や金融ニーズを推測することができる取引企業開拓支援方法を提供すること。
【解決手段】サーバーが、今回企業固有情報抽出ステップ10と、前回企業固有情報抽出ステップ20と、企業固有情報比較ステップ30と、一次対象企業抽出ステップ40と、二次対象企業抽出ステップ50と、三次対象企業抽出ステップ60と、配信対象企業抽出ステップ70と、情報配信ステップ80と、紐付けステップ91と、新規開拓区分登録ステップ92とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4