(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記サーベイ結果分析手段による分析結果は、前記組織の属性と、前記組織に対して行われた長期スパンでの前記サーベイのサーベイ集計結果とに基づいて決定された前記組織の改善するべき項目を含み、
前記サーベイ設問設定手段は、前記組織の改善するべき項目に基づいて短期スパンでの前記小規模サーベイに用いるサーベイ設問を選択する、
請求項1に記載のエンゲージメントシステム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明の
エンゲージメントシステムを用いて行われる組織の構成員のワーク
エンゲージメントの診断とアクションプランニングのタイミングについて説明する図である。本発明の
エンゲージメントシステムでは、組織の構成員のワーク
エンゲージメントの診断とアクションプランニングを長期スパン(例えば、半年)と短期スパン(例えば、1ヶ月)に分けて実行する。
【0013】
本発明の
エンゲージメントシステムが行う長期スパンでの組織の構成員のワーク
エンゲージメントの診断は、現在の組織の状態を分析するために行われるものであり、組織の事業モデルや規模、成長の段階などの様々な側面から見た場合における長期スパンで解決するべき課題を特定するために行われる。本発明の
エンゲージメントシステムが行う長期スパンでの診断では、現在の組織の状態を全体的に分析するために、多くのサーベイ設問(アンケート項目)を用いたサーベイ(アンケート)調査を行う。本発明の
エンゲージメントシステムは、サーベイの結果に基づいて組織の現状を分析して様々な側面から見た場合における長期スパンで解決するべき課題を特定し、特定した課題を解決するための長期スパンでのアクションプランを設定する。
【0014】
一方で、本発明の
エンゲージメントシステムが行う短期スパンでの組織の構成員のワーク
エンゲージメントの診断は、長期スパンでの診断において特定された課題に関連する部分的な組織の状態を分析するために行われるものであり、当該課題の部分的な解決状況の把握と当該課題を解決するために必要となる短期スパンで解決するべき副次的課題を特定するために行われる。本発明の
エンゲージメントシステムが行う短期スパンでの診断では、長期スパンでの課題の解決過程における現在の組織の状態を部分的に分析するために、長期スパンで用いられたサーベイ設問(アンケート項目)の内で、分析対象とする部分に関連する少数のサーベイ設問を用いた小規模サーベイ(アンケート)調査を行う。本発明の
エンゲージメントシステムは、小規模サーベイの結果に基づいて長期スパンでの課題の解決過程における組織の部分的な現状を分析して長期スパンでの課題に関連する短期スパンで解決するべき副次的課題を特定し、特定した副次的課題を解決するための短期スパンでのアクションプランを設定する。
【0015】
図2に、本発明の一実施形態による
エンゲージメントシステムの全体構成を示す。本実施形態の
エンゲージメントシステム1は、複数の回答者端末装置10、複数の管理者端末装置12、複数の現場マネージャ端末装置14、少なくとも1つのサーベイサーバ100、及び管理サーバ200とがインターネットなどの通信回線を介して接続されて構成される。
【0016】
回答者端末装置10は、本実施形態の
エンゲージメントシステム1が管理対象としている組織の構成員が使用する端末であり、組織の構成員によるサーベイ(アンケート)の回答入力に用いられる。
管理者端末装置12は、本実施形態の
エンゲージメントシステム1が管理対象としている組織の管理者(経営者、人事社員など)が利用する端末であり、後述するサーベイサーバ100にアクセスして構成員に対するサーベイの実施登録を行ったり、後述する管理サーバ200にアクセスしてサーベイ分析の実施と分析結果の閲覧、過去に行われたサーベイの分析結果や他組織で行われたサーベイの分析結果との比較提供、アクションプランの閲覧・設定・進捗管理などの業務を行うために用いられる。
現場マネージャ端末装置14は、本実施形態の
エンゲージメントシステム1が管理対象としている組織の現場マネージャ(部課長などの、組織内の部署を管理する者)が利用する端末であり、後述する管理サーバ200にアクセスしてアクションプランの閲覧・進捗管理などの業務を行うために用いられる。
なお、管理者端末装置12、現場マネージャ端末装置14は、管理者、現場マネージャに対するサーベイのための端末装置として(回答者端末装置10と同様に)機能するようにしても良い。
【0017】
サーベイサーバ100は、回答者端末装置10に対するサーベイ設問の提供と、回答者端末装置10からのサーベイ設問に対する回答の受付を行うサーバである。サーベイサーバ100は、サーベイ設問の提供や該サーベイ設問に対する回答の受付のインタフェースとなるインタフェースサーバ110と、サーベイ設問や組織の各構成員によるサーベイ設問に対する回答、組織の構成員・管理者・現場マネージャの識別情報、組織の構成員・管理者・現場マネージャの部署の識別情報、組織の識別情報、組織の事業モデル・規模・成長段階などを含む組織の属性情報、組織の構成員・管理者・現場マネージャの役職などの属性情報、組織が利用している各端末の識別情報などを記憶するデータベース120とを備える。
【0018】
サーベイサーバ100は、管理者端末装置12からサーベイ実施の登録を受けると、回答者端末装置10に対してデータベース120に記憶されているサーベイ設問をインタフェースサーバ110を介して提供し、提供したサーベイ設問に対する回答を回答者端末装置10から受け付ける。管理者端末装置12からサーベイ実施の登録には、長期スパンでのサーベイを実施するのか、または、短期スパンでの小規模サーベイを実施するのかを指示する情報が含まれている。サーベイサーバ100は、長期スパンでのサーベイの実施が指示された場合には、多くのサーベイ設問を用いたサーベイの実施を登録する。また、サーベイサーバ100は、短期スパンでのサーベイの実施が指示された場合には、サーベイを行う対象となる組織に対して最近実施された長期スパンでのサーベイの分析結果を後述する管理サーバ200から取得し、取得した長期スパンでのサーベイの結果に基づいて少数のサーベイ設問を選択し、選択された少数のサーベイ設問を用いた小規模サーベイの実施を登録する。サーベイサーバ100は、サーベイサーバ100が備えるデータベース120に格納した構成員によるサーベイ設問に対する回答を集計し、集計結果を後述する管理サーバ200が備えるデータベース220へと転送する。サーベイサーバ100が備えるインタフェースサーバ110は、一例としてメールサーバとして構成してもよく、その場合にはインタフェースサーバ110は上記した各端末装置とのやり取りをメールで送受信する。また、インタフェースサーバ110は、一例としてWEBサーバとして構成してもよく、その場合にはインタフェースサーバ110は上記した各端末装置とのやり取りをHTTPによりやり取りする。
【0019】
サーベイサーバ100は、組織の構成員を認証する機能を備えており、該認証機能によりサーベイ設問に対する回答を組織の構成員ごとに管理することができる。サーベイサーバ100は、組織の管理者を認証する機能を備えており、また、該認証機能により認証された組織の管理者が管理可能な組織の範囲を認可する機能を備える。サーベイサーバ100は管理対象となる組織毎に個別に用意しても良いし、複数の組織に対して1台のサーベイサーバ100を用意するようにしても良い。サーベイサーバ100は管理対象となる組織内に設置されていても良いし、
エンゲージメントシステム1を提供するサービス会社が管理するASPやクラウド内に設置されていても良い。
【0020】
管理サーバ200は、サーベイサーバ100から転送されてきた組織の構成員によるサーベイ設問に対する回答の集計結果を受け取って更なる分析する機能と、分析結果に基づく組織の管理を支援する機能を備えたサーバである。管理サーバ200は、サーベイ(小規模サーベイを含む)の分析の実施と分析結果の閲覧、過去に行われたサーベイの分析結果や他組織で行われたサーベイの分析結果との比較提供、アクションプランの閲覧・設定・進捗管理などの業務を行うためのインタフェースとなるインタフェースサーバ210と、組織の各構成員によるサーベイ設問に対する回答やサーベイ設問に対する回答の分析結果、アクションプランや該アクションプランの実施状況、組織の構成員・管理者・現場マネージャの識別情報、組織の構成員・管理者・現場マネージャの部署の識別情報、組織の識別情報、組織の構成員・管理者・現場マネージャの役職などの属性情報、組織が利用している各端末の識別情報などを、組織ごとに記憶するデータベース220とを備える。
【0021】
管理サーバ200は、管理者端末装置12から組織の構成員によるサーベイ設問に対する回答の集計結果の分析を指示されると、サーベイサーバ100から転送されてデータベース220に記憶されている組織の構成員によるサーベイ設問に対する回答の集計結果を分析し、その分析結果を管理者端末装置12に対して提供すると共にデータベース220へと記憶する。管理サーバ200は、管理者端末装置12からの要求に応じて、分析結果として過去に同一の組織で行われたサーベイの集計結果と比較して提供したり、他組織で行われたサーベイの集計結果と比較して提供する。管理サーバ200は、管理者端末装置12からの要求に応じて、組織の構成員によるサーベイ設問に対する回答の集計結果に応じたアクションプランの提案と、提案したアクションプランから組織の選択したアクションプランの設定、及び、設定されたアクションプランの進捗管理を行う。また、管理サーバ200は、サーベイサーバ100からの要求に応じて、該要求に含まれる所定の組織において最近実施された長期スパンでのサーベイの分析結果を応答する。管理サーバ200が備えるインタフェースサーバ210は、一例としてメールサーバとして構成してもよく、その場合にはインタフェースサーバ210は上記した各端末とのやりとりをメールで送受信する。また、管理サーバ200が備えるインタフェースサーバ210は、一例としてWEBサーバとして構成してもよく、その場合にはインタフェースサーバ210は上記した各端末とのやりとりをHTTPによりやり取りする。
【0022】
管理サーバ200は、組織の管理者を認証する機能を備えており、また、該認証機能により認証された組織の管理者が管理可能な組織の範囲を認可する機能を備える。管理サーバ200は、組織の現場マネージャを認証する機能を備えており、また、該認証機能により認証された組織の現場マネージャが管理可能な組織内の部署の範囲を認可する機能を備える。管理サーバ200は、複数の組織を管理することが可能であり、
エンゲージメントシステム1を提供するサービス会社が管理するASPやクラウド内に設置される。
【0023】
図3に、本実施形態のサーベイサーバ100の機能ブロック図を示す。本実施形態のサーベイサーバ100は、サーベイ実施登録手段101、サーベイ設問送信手段、サーベイ設問回答受信手段103、サーベイ回答集計手段104、サーベイ結果転送手段105、サーベイ設問設定手段106を備える。
【0024】
サーベイ実施登録手段101は、管理者端末装置12からの要求に応じて構成員に対するサーベイの実施登録を行う。サーベイ実施登録手段101は、管理者端末装置12からの要求に含まれるサーベイを行う範囲(組織や、組織の中の部門など)や時期などの情報をサーベイ実施登録情報としてデータベース120に登録する。サーベイ実施登録手段101は、管理者端末装置12からの要求に長期スパンでのサーベイ実施の指示が含まれている場合、多くのサーベイ設問を用いたサーベイを実施する指示をサーベイ実施登録情報に含める。また、サーベイ実施登録手段101は、管理者端末装置12からの要求に短期スパンでの小規模サーベイを実施する指示が含まれている場合、後述するサーベイ設問設定手段106に対して、サーベイを行う範囲(組織や、組織の中の部門など)で最近実施された長期スパンでのサーベイの分析結果を管理サーバ200から取得し、取得したサーベイの分析結果に基づいてサーベイ設問を選択するように指令する。そして、サーベイ実施登録手段101は、サーベイ設問設定手段106が選択したサーベイ設問を用いた小規模サーベイを実施する指示をサーベイ実施登録情報に含める。
【0025】
サーベイ設問送信手段102は、データベース120に登録されたサーベイ実施登録情報を参照し、該サーベイ実施登録情報に登録されている時期になると、該サーベイ実施登録情報に登録されているサーベイ(小規模サーベイを含む)を行う範囲の回答者端末装置10に対して、データベース120から読み出したサーベイ設問を回答者端末装置10へと送信する。サーベイ設問送信手段102は、実施するサーベイが長期スパンでのサーベイである場合、データベース120から多くのサーベイ設問を読み出して回答者端末装置10へと送信し、実施するサーベイが短期スパンでの小規模サーベイである場合、サーベイ実施登録情報に含まれる選択されたサーベイ設問をデータベース120から読み出して回答者端末装置10へと送信する。
【0026】
サーベイ設問回答受信手段103は、サーベイ設問送信手段102が送信したサーベイ設問に対する回答を回答者端末装置10から受信し、受信したサーベイ設問に対する回答をデータベース120へと記憶する。サーベイ設問回答受信手段103が受信したサーベイ設問に対する回答は、少なくとも当該回答をした組織の構成員の識別情報と関連付けてデータベース120へと記憶される。
【0027】
サーベイ回答集計手段104は、データベース120に記憶されたサーベイ設問に対する回答に対する集計処理を実行し、集計した結果をデータベース120へと記憶する。サーベイ回答集計手段104による集計方法については後述する。
【0028】
サーベイ結果転送手段105は、データベース120に記憶されたサーベイ設問に対する回答の集計結果をサーベイ結果として管理サーバ200へと転送する。サーベイ結果転送手段105が管理サーバ200へと転送するサーベイ実施の結果は、少なくともそれぞれのサーベイ設問に対する回答に対して当該回答をした組織の構成員が所属する組織の識別情報、及当該回答をした組織の識別情報と関連付けられて、管理サーバ200へと転送される。
【0029】
サーベイ設問設定手段106は、サーベイ実施登録手段101からの指令に基づいて、管理サーバ200からサーベイを行う範囲(組織や、組織の中の部門など)で最近実施された長期スパンでのサーベイの分析結果を取得し、取得した長期スパンでのサーベイの分析結果に基づいて小規模サーベイに用いるサーベイ設問を選択する。より具体的には、サーベイ設問設定手段106は、管理サーバ200から取得した長期スパンでのサーベイ分析結果から、現在改善対象としている診断結果に係る項目のスコアに強く影響するサーベイ設問を小規模サーベイに用いるサーベイ設問として選択する。
【0030】
サーベイ設問設定手段106は、管理者端末装置12に対して最近実施された長期スパンでのサーベイの分析結果を表示させ、その結果に基づいて管理者に小規模サーベイに用いるサーベイ設問を選択させるようにしても良い。また、サーベイ設問設定手段106は、長期スパンでのサーベイの分析結果と、サーベイを行う範囲(組織や、組織の中の部門など)の事業モデル・規模・成長段階などの属性情報と、小規模サーベイに用いる設問との関係を定義する、データベース120にあらかじめ登録されているルールや事例等の知識に基づいて、推論エンジン等により小規模サーベイに用いるサーベイ設問を自動的に選択するようにしても良い。このような構成を取る場合、ルールや事例等の知識は、サーベイする会社の業種等に応じて個別に蓄えるようにしても良く、また、推論エンジン等についても適用可能な1つの知識を用いて推論するような単純なものでも、複数の知識を併用して複雑な推論をするようなものでも良い。また、機械学習を用いて適切な小規模サーベイに用いるサーベイ設問を選択するようにしても良いし、その他の長期スパンでのサーベイの分析結果などから短期スパンで用いるサーベイ設問を選択できる妥当な方法を用いるようにしても良い。更に、これら各方法を組み合わせて小規模サーベイに用いるサーベイ設問を選択するようにしても良い。なお、サーベイ設問設定手段106は、サーベイ回答の分析手法などの妥当性について後に検証すること等を目的として、または、回答者によるサーベイに対する惰性的な回答を防止することを目的として、小規模サーベイ用のサーベイ設問にランダムな設問を織り交ぜるようにしても良い。
【0031】
図4に、本実施形態の管理サーバ200の機能ブロック図を示す。本実施形態の管理サーバ200は、サーベイ結果受信手段201、サーベイ結果分析手段202、サーベイ分析結果表示手段203、アクションプラン設定手段206、アクションプラン進捗管理手段207、サーベイ分析結果送信手段208を備える。
【0032】
サーベイ結果受信手段201は、サーベイサーバ100から転送されてきたサーベイ結果を受信して、データベース220へと記憶する。サーベイ結果受信手段201が受信したサーベイ結果は、少なくとも当該サーベイが実施された組織の識別情報と関連付けてデータベース220へと記憶される。
【0033】
サーベイ結果分析手段202は、管理者端末装置12からの要求に応じてデータベース220に記憶されたサーベイ設問に対する回答の集計結果を分析し、分析結果としての情報を生成してデータベース220に記憶する。サーベイ結果分析手段202が実行するサーベイ設問に対する回答の集計結果の分析については後述する。
【0034】
サーベイ分析結果表示手段203は、管理者端末装置12からの要求に応じてデータベース220に記憶されたサーベイの分析結果を表示する。サーベイ分析結果表示手段203は、例えば、表示要求がされた組織のサーベイ分析結果と、他の組織におけるサーベイ分析結果とを比較して表示したり、表示要求がされた組織や部門内での分析結果などを表示するようにしても良いし、性別毎、年齢毎などで比較した分析結果や、経年でのサーベイ分析結果の変化を表示するようにしても良い。
【0035】
アクションプラン設定手段206は、サーベイ結果分析手段202がサーベイ設問に対する回答の集計・分析結果に基づいて分析した、現在の組織の状況に対して適切な少なくとも1つの改善項目に沿って、組織又は組織の部署における組織開発のためのアクションプランを設定し、データベース220へと記憶する。
【0036】
アクションプラン進捗管理手段207は、アクションプラン設定手段206により設定された組織又は組織の部署における組織開発のためのアクションプランの進捗状況を、管理者端末装置12、及び現場マネージャ端末装置14とのやり取りを介して管理する。
【0037】
サーベイ分析結果送信手段208は、サーベイサーバ100からの要求に基づいて、要求されたサーベイを行う範囲(組織や、組織の中の部門など)で最近実施された長期スパンでのサーベイの分析結果をデータベース220から取得し、取得したサーベイの分析結果をサーベイサーバ100へと送信する。
【0038】
以下では、
図5〜
図11を用いて、本実施形態の
エンゲージメントシステム1で実施されるサーベイ、およびサーベイ分析について説明する。
図5は、本実施形態の
エンゲージメントシステム1で実施されるサーベイで用いられるサーベイ設問への回答ページの例と、サーベイ設問の例を示す図である。本実施形態の
エンゲージメントシステム1で実施されるサーベイでは、組織や上司に対するワーク
エンゲージメントを測るための複数のサーベイ設問を組織の構成員に対して提示し、該サーベイ設問に対する回答を受け付ける。組織の構成員に対して提示されるサーベイ設問は、
図6に例示されるような、組織の構成員の組織や仕事、上司、職場に対する満足度と、複数の診断領域に係る項目に対する構成員の期待度(会社に何を期待しているか)と満足度(会社の何に満足しているか)を測るための設問となっている。本実施形態の
エンゲージメントシステム1で診断領域に係る項目は、診断領域の特徴を示すグループ(マネジメントに関する診断領域の項目グループなど)にグルーピングされていても良い。各サーベイ設問には、例えば、それぞれのサーベイ設問に対する組織の構成員による回答に応じて、組織の構成員の組織や仕事、上司、職場に対する満足度に関する得点と、それぞれの診断領域のおける期待度と満足度に関する得点とが定義されており、本実施形態の
エンゲージメントシステム1が備えるサーベイ回答集計手段104は、組織毎、組織の部署毎又は構成員の属性毎などで、当該組織の構成員又は組織の部署に属する構成員からのサーベイ設問に対する回答に基づいて、組織の構成員の組織や仕事、上司、職場に対する満足度、及びそれぞれの診断領域に係る項目の期待度・満足度について前記得点を集計(例えば加点平均など)する。サーベイ回答集計手段104は、更に診断領域の特徴を示すグループごとに、各項目の集計結果を平均した値を求めるようにしても良い。上記得点の定義は、複数のサーベイ設問への回答の組み合わせに対して定義されていても良く、また、単なる得点が定義されているだけではなく、回答に応じた特定の項目の加点や減点、集計した得点に対する倍率などが定義されていても良い。
【0039】
図7は、本実施形態の
エンゲージメントシステム1で実施されるサーベイについて、組織や上司に対するワーク
エンゲージメントの観点で整理して表示する例を示している。本実施形態の
エンゲージメントシステム1が備えるサーベイ結果分析手段202は、サーベイを実施した組織について、集計した組織の構成員の組織や仕事、上司、職場に対する満足度、及びそれぞれの診断領域に係る項目の期待度・満足度の得点に基づいて算出される総合的な構成員の
エンゲージメントを示す値(以下、
エンゲージメントスコアとする)を算出し、算出した
エンゲージメントスコアについて、データベース220に記憶されている複数の組織の過去に算出された
エンゲージメントスコアの中での偏差値などを求めて、データベース220に記憶されている複数の組織の中の順位などを導出するようにしてもよい。
エンゲージメントスコアは、例えば組織の構成員の組織や仕事、上司、職場に対する満足度、及びそれぞれの診断領域に係る項目の期待度・満足度に対してそれぞれ重みづけした値を合計するなどして算出することができる。
エンゲージメントスコアは、組織毎、組織の部署毎又は構成員の属性毎に算出するようにしてもよい。算出された
エンゲージメントスコアの順位や偏差値は、例えば同業界の組織や部署と比較して表示しても良く、また、同規模の組織や部署と比較して表示してもよい。このような表示をすることにより、同業他社と比べて
組織の部署や構成における仕事へのモチベーションが低い
、すなわちエンゲージメントが低い場合には組織の立て直しが必要であると判断でき、また、同業他社と比べて
エンゲージメントが高い(組織状態が良い)時には事業を伸ばすタイミングであると判断することもできる。
【0040】
図8は、本実施形態の
エンゲージメントシステム1で実施されるサーベイについて、診断領域の項目を期待度と満足度の2軸で整理して表示する例を示している。
図7に示すように、本実施形態の
エンゲージメントシステム1が備えるサーベイ結果分析手段202は、サーベイ設問に対する回答の集計結果に基づいて
図6に例示する診断項目を、期待度について集計した得点と満足度について集計した得点とをそれぞれ軸とした2次元グラフを分析結果として作成することができる。このようなプロットを行うことにより、例えば、組織の構成員の期待度・満足度が共に高い項目については組織の強みであり今のところ改善が不要であり、一方で組織の構成員の期待度が高く満足度が低い項目は組織の弱みであるため何らかの改善を行う必要がある、といったことが一見して把握できるようになる。
図8に示した例では、例えば、マネジメントに関する診断領域の項目(I.情報提供、J.情報収集、K.判断行動、L.支援行動)については総じて期待度が低いことから、組織の構成員は十分に自立して仕事ができていることが把握できる。また、組織風土に関する項目(E.組織風土)については期待度が高く、満足度が低いので、組織風土の改善を行う必要があることが把握できる。
【0041】
図9は、本実施形態の
エンゲージメントシステム1で実施されるサーベイについて、部署や役職、性別、入社年次などの観点で整理して表示する例を示している。本実施形態の
エンゲージメントシステム1が備えるサーベイ結果分析手段202は、サーベイを実施した組織の部署や役職などの属性ごとに、上司に関する仕事の
満足度や各診断領域の項目グループ、各診断領域の項目について集計した得点や該得点の偏差値などを分析結果として算出することができる。このような表示をすることにより、例えば
図9に示すように、中部支社では会社への不満が強く上司への満足度が高くなっていることから、会社経営に対する不満が出ていることが把握でき、また、本社のメンバーの
満足度や上司満足度や著しく悪いことから現場での上司(現場マネージャ)と部下との折り合いがついていないことが把握できる。なお、サーベイ分析結果表示手段203は、管理者端末装置12や現場マネージャ端末装置14からの要求に応じて特定の個人に関するサーベイ設問に対する回答を提供するように構成してもよい。
【0042】
図10は、本実施形態の
エンゲージメントシステム1で実施されるサーベイ結果について、過去に蓄積した同社・同部署の分析結果と比較して表示する例を示している。本発明の
エンゲージメントシステム1が備えるサーベイ結果分析手段202は、サーベイを実施した組織又は当概組織の部署ごとに、上司に関する仕事の
満足度や各診断領域の項目グループ、各診断領域の項目について集計した得点や該得点の偏差値などの経年推移を求めることができる。このような表示をすることにより、例えば
図10に示した経年全社比較を見て、全体的な水準は高いけど半年前と比べて
エンゲージメントが下がっているので調査が必要であると判断したり、
図10に示した経年部署比較を見て、第二営業部は組織が改善する兆しが見られないので組織編成のやり直しが必要であると判断したりすることができる。なお、サーベイ結果分析手段202は、
図8に示した各診断領域に係る項目を期待度と満足度に基づいてプロットした2次元グラフ上に、各診断領域に係る項目の経年変化を描画するようにしてもよい。
【0043】
図11は、事業モデルや規模、組織の成長の段階などで示される組織や部門の属性と、該属性を備えた組織や部門に生じやすい問題点の関係を定義するテーブルの例である(なお、
図11では説明を簡単にするために、事業規模と組織の成長段階の属性のみを示している)。また、
図12は、組織や部門に生じる問題点と、該問題点が組織や部門に生じている場合にスコアが低下する可能性のある診断領域にかかる項目との関係を定義するテーブルの例である。本実施形態の
エンゲージメントシステム1が備えるサーベイ結果分析手段202は、このようなテーブルや関数などの形式で定義された、組織や部門の属性と、スコアが低下する可能性のある診断領域にかかる項目との関係に基づいて、サーベイを行った組織や部門においてスコアが低下する可能性のある診断領域にかかる項目を特定し、特定した診断領域にかかる項目と、
図8に示した診断領域に係る項目の期待度及び満足度の値に基づいて、サーベイを行った組織や部門などの改善するべき項目を決定する。サーベイ結果分析手段202は、例えば、組織や部門の属性に基づいて特定されたスコア低下が生じる可能性のある診断領域に係る項目の内で、サーベイ回答の結果から満足度の低いワースト3の項目を改善するべき項目として決定するようにしても良い。また、過去の組織改善のデータに基づいて、サーベイを行った組織や部門と類似する状況にある場合に最も効果的な改善が見られた診断領域に係る項目を改善するべき項目として決定するようにしても良い。更に、その他の基準に基づいて改善するべき項目として決定するようにしても良い。
このようにして分析された改善するべき診断領域に係る項目は、サーベイ設問設定手段106による小規模サーベイに用いるサーベイ設問の選択や、アクションプラン設定手段206によるアクションプランの設定に利用される。
【0044】
図13は、本実施形態の
エンゲージメントシステム1のデータベース220に登録されているアクションプランの例を示す図である。
図13に示すように、本実施形態の
エンゲージメントシステム1で用いられるアクションプランは、アクションプランの内容、アクションプランの実施項目、及びアクションプランを実施することにより改善が見込まれる項目などを含むデータとして定義される。本発明の
エンゲージメントシステム1が備えるアクションプラン設定手段206は、サーベイ結果分析手段202によるサーベイの分析結果に基づいて、管理者端末装置12に対して改善するべき診断領域に係る項目を提示すると共に、管理者端末装置12から組織の管理者が改善をしたいと考えている範囲(組織全体、一部の部署など)と、改善したい事項(
エンゲージメント、診断領域の項目グループ、診断領域の項目)などの指定を受け付けて、指定された情報に基づいてデータベース220から少なくとも1つのアクションプランを抽出して管理者端末装置12へと提案する。そして、提案されたアクションプランの中から管理者がアクションプランを選択すると、アクションプラン設定手段206は、選択されたアクションプランを改善したいと考えている範囲や、管理者が設定した実施開始時期、実施期日などと関連付けて実施対象アクションプランとして設定し、データベース220へと記憶する。設定された実施対象アクションプランはアクションプラン進捗管理手段207により管理され、管理者端末装置12、及び改善したいと考えている範囲にある現場マネージャ端末装置14から閲覧可能となる。また、設定された実施対象アクションプランに対しては、アクションプラン進捗管理手段207の管理の元で、改善したいと考えている範囲にある現場マネージャ端末装置14から当該アクションプランの進捗状況がデータベース220に登録できるようになり、登録された進捗状況を管理者端末装置12から閲覧することで、管理者は実施対象アクションプランの進捗状況を逐次把握することができるようになる。複数の実施対象アクションプランが設定されている場合には、複数の実施対象アクションプランの進捗状況を一覧表示できるようにしてもよい。
図12は、実施対象アクションプランの進捗状況表示の例を示している。
【0045】
データベース220に登録されているアクションプランはあらかじめ
エンゲージメントシステム1を提供するサービス会社が静的に作成しておくようにしても良いが、これに加えて、例えばアクションプラン進捗管理手段207により管理された過去に実施されたアクションプランの実施前と実施後のサーベイの分析結果に基づいて、アクションプランの実施前後に有意差が出た診断領域に係る項目を当該アクションプランにより改善された可能性のある項目として抽出し、これをアクションプランの改善点に追加したり、アクションプランによる改善点とされているにも関わらず当該アクションプランの実施前後で優位差が出なかった項目を当該アクションプランの改善点から取り除いたりするなど、アクションプランによる改善点などを動的に変化させるようにしても良い。
【0046】
以上、ここまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態の例にのみ限定されるものでなく、適宜の変更を加えることにより様々な態様で実施することができる。
例えば、上記した実施形態では、
エンゲージメントシステム1を、複数の回答者端末装置10、複数の管理者端末装置12、複数の現場マネージャ端末装置14、少なくとも1つのサーベイサーバ100、及び管理サーバ200とがインターネットなどの通信回線を介して接続された構成として説明したが、各端末を省略して構成したり、サーベイサーバ100を省略して管理サーバ200のみで
エンゲージメントシステム1を構成したりすることも可能である。このように構成する場合には、例えば、サーベイ設問を印刷した用紙を配布して組織の構成員に回答を記入させてサーベイ結果を収集し、管理サーバ200が備える入力手段でサーベイ結果を入力する。それぞれの分析結果については、管理者や現場マネージャは管理サーバ200の表示手段や入力手段を用いてサーベイ結果を閲覧したり、アクションプランの設定や進捗管理をするようにすればよい。
システムであって、複数のサーベイ設問に対する回答を集計したサーベイ集計結果を作成するサーベイ回答集計手段と、前記サーベイ集計結果を分析するサーベイ結果分析手段と、前記サーベイ結果分析手段が前記組織に対して行われた長期スパンでの前記サーベイのサーベイ集計結果を分析した結果に基づいて、短期スパンでの前記小規模サーベイに用いるサーベイ設問を選択するサーベイ設問設定手段と、を備える。