(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6208944
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるための工程およびプラント
(51)【国際特許分類】
B29D 30/08 20060101AFI20170925BHJP
【FI】
B29D30/08
【請求項の数】41
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-545466(P2012-545466)
(86)(22)【出願日】2010年12月21日
(65)【公表番号】特表2013-514909(P2013-514909A)
(43)【公表日】2013年5月2日
(86)【国際出願番号】IB2010003337
(87)【国際公開番号】WO2011077236
(87)【国際公開日】20110630
【審査請求日】2013年11月27日
【審判番号】不服2015-21794(P2015-21794/J1)
【審判請求日】2015年12月8日
(31)【優先権主張番号】MI2009A002270
(32)【優先日】2009年12月22日
(33)【優先権主張国】IT
(31)【優先権主張番号】61/282,167
(32)【優先日】2009年12月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598164186
【氏名又は名称】ピレリ・タイヤ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】マンチーニ,ジャンニ
【合議体】
【審判長】
島田 信一
【審判官】
尾崎 和寛
【審判官】
出口 昌哉
(56)【参考文献】
【文献】
特開平9−174712(JP,A)
【文献】
特表2003−534160(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/081220(WO,A1)
【文献】
特開平3−270835(JP,A)
【文献】
特許第4005163(JP,B2)
【文献】
特許第3848721(JP,B2)
【文献】
特開平11−99564(JP,A)
【文献】
国際公開第02/094545(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/00-30/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のワークステーションを含む組立プラントにおいて、各タイヤサイズの異なる種類の車両車輪用グリーンタイヤを基本半製品の使用によって組み立てるための工程であって、a)グリーンタイヤのカーカス構造を組み立てるステップであって、前記カーカス構造が少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状アンカー構造とを含むステップと、
b)グリーンタイヤのクラウン構造を組み立てるステップであって、前記クラウン構造が少なくとも1つのベルト構造とトレッドバンドとを含むステップと、
c)少なくとも2つのワークステーションのそれぞれにおいて、第1の基本半製品の少なくとも1つの第1の供給ユニット(12)と、第2の基本半製品の少なくとも1つの第2の供給ユニット(12)とを設けるステップであって、前記少なくとも1つの第1の基本半製品と前記少なくとも1つの第2の基本半製品は互いに異なるステップと、
d)前記少なくとも2つのワークステーションのそれぞれにおいて、前記第1の基本半製品または前記第2の基本半製品の少なくとも1つの部分を形成ドラム上に並べて配置することにより前記被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を組み立てるステップと、を含み、
前記少なくとも1つの第1の基本半製品と前記少なくとも1つの第2の基本半製品はそれぞれ、中に少なくとも1つの繊維または金属補強コードを有するエラストマー材料の連続的な細長い要素、または、中に少なくとも1つの繊維または金属補強コードを有するエラストマー材料の連続的な細長い要素を定寸に切断することにより得られるエラストマー材料のストリップである、工程。
【請求項2】
前記少なくとも2つのワークステーションのそれぞれにおいて、前記第1の基本半製品または前記第2の基本半製品の少なくとも1つから前記被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を前記組み立てるステップが、
−第1のベルトストリップを取り付けるステップと、
−第2のベルトストリップを前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に取り付けるステップと、
−前記半径方向外側のベルトストリップの半径方向外側の位置に周方向に配置され、かつ少なくともその軸方向外側部分に取り付けられる少なくとも1つの第1の繊維または金属コードの層を取り付けるステップと、
−第1のカーカスプライを取り付けるステップと、
−第2のカーカスプライを前記第1のカーカスプライの半径方向外側の位置に取り付ける
ステップと、の中の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の工程。
【請求項3】
前記クラウン構造を組み立てるステップが、
−少なくとも1つのエラストマー材料の連続的な細長い要素を隣接するおよび/または半径方向に並置されたコイル状に形成ドラムの半径方向外側の表面上に巻き付けることにより前記トレッドバンドを組み立てるステップを含む、請求項1または2に記載の工程。
【請求項4】
前記トレッドバンドを組み立てるステップが少なくとも2つの異なるエラストマー材料の連続的な細長い要素の使用により実施される、請求項3に記載の工程。
【請求項5】
前記被加工タイヤを組み立てるステップが少なくとも1つの形成ドラム上で実施される請求項1に記載の工程。
【請求項6】
−前記被加工タイヤの前記カーカス構造を組み立てるステップは少なくとも1つのカーカス構造組立ライン(2')の第1の形成ドラム(6)上で実施され、
−前記被加工タイヤの前記クラウン構造を組み立てるステップは少なくとも1つのクラウン構造組立ライン(3')の少なくとも1つの第2の形成ドラム(7)上で実施される、
請求項5に記載の工程。
【請求項7】
e)前記被加工タイヤの少なくとも1つの組み付けおよび成形ワークステーション(4)において、前記カーカス構造を、前記クラウン構造に組み付けながら、トロイダル状に成形するステップをさらに含む、請求項1に記載の工程。
【請求項8】
e)前記被加工タイヤの少なくとも1つの組み付けおよび成形ワークステーション(4)において、前記カーカス構造を、前記クラウン構造に組み付けながら、トロイダル状に成形するステップをさらに含み、
各カーカス構造が、前記各々の第1の形成ドラム(6)に関連付けられており、前記各々の第1の形成ドラム(6)の上で、前記被加工タイヤの前記成形および組み付けが終了するまで組み立てられる、請求項6に記載の工程。
【請求項9】
−前記少なくとも1つの第1の基本半製品と前記少なくとも1つの第2の基本半製品を基本半製品準備ライン(28)に配置するステップをさらに含む、請求項1に記載の工程。
【請求項10】
−前記少なくとも1つの第1の基本半製品と前記少なくとも1つの第2の基本半製品を各々の一時保管ユニット(29)に搬送するステップをさらに含む、請求項9に記載の工程。
【請求項11】
−前記少なくとも1つの第1の基本半製品と前記少なくとも1つの第2の基本半製品を一時保管ユニット(29)から前記対応するワークステーションの前記対応する供給ユニット(12)に搬送するステップをさらに含む、請求項1に記載の工程。
【請求項12】
前記被加工タイヤが1つのワークステーションから前記次のワークステーションに少なくとも1つのロボットアーム(27)によって搬送される、請求項1に記載の工程。
【請求項13】
複数のワークステーションに供給される基本半製品の使用によって、各タイヤサイズの異なる種類の車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるためのプラント(1;1')であって、−それぞれに互いに異なる少なくとも1つの第1の基本完成品と少なくとも1つの第2の基本完成品が供給される、少なくとも1つの第1のワークステーションと少なくとも1つの第2のワークステーションと、
−前記少なくとも1つの第1の基本半製品と前記少なくとも1つの第2の基本半製品とが
供給される前記ワークステーションのそれぞれの、前記第1の基本半製品の少なくとも1つの第1の供給ユニット(12)と前記第2の基本半製品の少なくとも1つの第2の供給ユニット(12)とを含み、
−前記第1のワークステーションと前記第2のワークステーションのそれぞれが、前記ワークステーション自体に供給される前記第1の基本半製品と前記第2の基本半製品とのうち選択した少なくとも1つの基本半製品の部分を形成ドラム上に並べて配置することにより前記被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を組み立てるように適合されており、
前記少なくとも1つの第1の基本半製品と前記少なくとも1つの第2の基本半製品はそれぞれ、中に少なくとも1つの繊維または金属補強コードを有するエラストマー材料の連続的な細長い要素、または、中に少なくとも1つの繊維または金属補強コードを有するエラストマー材料の連続的な細長い要素を定寸に切断することにより得られるエラストマー材料のストリップである、プラント(1;1')。
【請求項14】
基本半製品の一時保管ユニット(29)を少なくとも1つ含む、請求項13に記載のプラント。
【請求項15】
少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品とが供給される前記ワークステーションは4つである、請求項13に記載のプラント。
【請求項16】
前記第1のワークステーションと前記第2のワークステーションのそれぞれに供給される前記異なる基本半製品は2つである、請求項13に記載のプラント。
【請求項17】
前記第1の基本半製品と前記第2の基本半製品とが供給される各ワークステーションには、半製品の対応する供給ユニット(12)が設けられる、請求項13に記載のプラント。
【請求項18】
基本半製品準備ライン(28)をさらに含む、請求項13に記載のプラント。
【請求項19】
少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品とが供給される前記少なくとも1つの第1のワークステーションと前記少なくとも1つの第2のワークステーションとの少なくとも1つが、
−少なくとも1つの第1のベルトストリップを取り付けるためのデバイスが設けられる第1のベルト取付けワークステーション(9)と、
−前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に第2のベルトストリップを取り付けるためのデバイスが設けられる第2のベルト取付けワークステーション(31)と、
−前記半径方向外側のベルトストリップの周方向に配置され、少なくとも前記ベルトストリップの軸方向外側部分に取り付けられる、少なくとも1つの第1の繊維または金属コードの層を取り付けるためのデバイスが設けられるコード取付けワークステーション(10)と、
−少なくとも1つの第1のカーカスプライを取り付けるためのデバイスが設けられるプライ取付けワークステーション(8)と、の中の1つを含む、請求項13に記載のプラント。
【請求項20】
前記タイヤが組み立てられる少なくとも1つの形成ドラムをさらに含む、請求項13に記載のプラント。
【請求項21】
−第1の形成ドラム(6)上の少なくとも1つのカーカス構造組立ライン(2;2')であって、前記カーカス構造が少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状アンカー構造とを含む、少なくとも1つのカーカス構造組立ライン(2;2')と、
−第2の形成ドラム(7)上の少なくとも1つのクラウン構造組立ライン(3;3')であって、前記クラウン構造が少なくとも1つのベルト構造とトレッドバンドとを含む、少な
くとも1つのクラウン構造組立ライン(3;3')と
をさらに含む、請求項13に記載のプラント。
【請求項22】
−グリーンタイヤを得るために、前記カーカス構造を前記クラウン構造に組み付けることにより成形するように適合された、前記被加工タイヤの少なくとも1つの組み付けおよび成形ワークステーション(4;4')をさらに含む、請求項21に記載のプラント。
【請求項23】
以下のタイプの少なくとも1つのワークステーション、すなわち、
−少なくとも1つのトレッドバンド組立ワークステーション(11)であって、エラストマー材料の連続的な細長い要素を、隣接するおよび/または半径方向に並置されたコイル状に形成ドラムの半径方向外側の表面上に巻き付けることにより配置するように適合された前記トレッドバンドの少なくとも1つの取付けデバイス(30)が設けられる少なくとも1つのトレッドバンド組立ワークステーション(11)
をさらに含む、請求項13に記載のプラント。
【請求項24】
前記トレッドバンド組立ワークステーション(11)が、少なくとも2つの前記取付けデバイス(30)であって、そのそれぞれが他方と異なるエラストマー材料の連続的な細長い要素を供給する少なくとも2つの前記取付けデバイス(30)を含む、請求項23に記載のプラント。
【請求項25】
前記被加工タイヤを1つのワークステーションから次のワークステーションに搬送するためのデバイスをさらに含む、請求項13に記載のプラント。
【請求項26】
前記搬送デバイスが少なくとも1つのロボットアーム(27)を含む、請求項25に記載のプラント。
【請求項27】
複数のワークステーションを含む組立プラント(1;1')において、基本半製品の使用によって、各タイヤサイズの異なる種類の車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるための方法であって、
−nk個の異なる基本半製品を、前記複数のワークステーションのうちのm個のワークステーションのk番目のワークステーション(kは1〜mである)それぞれに供給するステップであって、前記m個のワークステーションには前記nk個の基本半製品が供給される、ステップと、
−前記m個のワークステーションのk番目のワークステーションそれぞれにおいて、前記ワークステーション自体に供給される前記nk個の基本半製品から選択される少なくとも1つの基本半製品の部分を形成ドラム上に並べて配置することにより前記被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を組み立てるステップと、を含み
各サイズのグリーンタイヤの前記異なる種類は、Πk=1,m nkに等しく、
mおよび各nkは2以上であり、
nkは、前記m個のワークステーションのk番目のワークステーションに供給される異なる基本半製品の数を示し、前記nk個の基本半製品はnk個の供給ユニットによって供給され、
前記nk個の基本半製品はそれぞれ、中に少なくとも1つの繊維または金属補強コードを有するエラストマー材料の連続的な細長い要素、または、中に少なくとも1つの繊維または金属補強コードを有するエラストマー材料の連続的な細長い要素を定寸に切断することにより得られるエラストマー材料のストリップである、方法。
【請求項28】
mが3以上である請求項27に記載の方法。
【請求項29】
mが4に等しい請求項27に記載の方法。
【請求項30】
k番目のワークステーションそれぞれにおいてnkは2に等しい、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
k番目のワークステーションの少なくとも1つのnkは3以上である、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
−基本半製品の各々の一時保管ユニット(29)に、事前に用意された基本半製品を保管するステップ
をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
−基本半製品準備ライン(28)に配置された前記基本半製品を前記各々の一時保管ユニット(29)に搬送するステップ
をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
−前記nk個の基本半製品を前記一時保管ユニット(29)から前記対応するk番目のワークステーションの対応する半製品供給ユニット(12)に搬送するステップ
をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記k番目のワークステーションに供給される前記nk個の基本半製品から選択される少なくとも1つの基本半製品から開始して前記被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を前記組み立てるステップが、
−少なくとも1つのエラストマー材料の連続的な細長い要素を、隣接するおよび/または半径方向に並置されたコイル状に形成ドラムの半径方向外側の表面上に巻き付けるステップ
を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項36】
前記連続的な細長い要素は2つであり、かつ異なるエラストマー材料から作成される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
k番目のワークステーションに供給される各基本半製品は、異なるk番目のワークステーションに供給される各基本半製品と異なる、請求項27に記載の方法。
【請求項38】
k番目のワークステーションに供給される各基本半製品は、m個のワークステーションの前記残りのワークステーションに供給される前記残りのすべての基本半製品と異なる、請求項27に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つの第1の基本半製品と前記少なくとも1つの第2の基本半製品は、エラストマー材料の種類、コード密度、および/またはコードの種類により互い異なっている、請求項1記載の工程。
【請求項40】
前記d)のステップにおいて、前記組み立てることは、処理されるグリーンタイヤの種類に基づいて、前記第1の基本半製品と前記第2の基本半製品の少なくとも1つを選択することにより行われる、請求項1記載の工程。
【請求項41】
前記d)のステップにおいて、前記被加工タイヤの前記構造部品は、カーカスプライ、交差するまたはゼロ度のベルトストリップ、ビードフィラー、繊維または金属材料から作られた補強インサートからなるグループから選択された部品で構成される、請求項1記載の工程。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるための工程および方法に関する。特に、本発明は、基本半製品を使用することによりグリーンタイヤを組み立てるための工程および方法に関する。
【0002】
本発明は、また、上述の組立工程の実施において使用可能な、車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるためのプラントに関する。
【背景技術】
【0003】
タイヤ製造サイクルでは、1つ以上の組立ラインにおいてタイヤそれ自体の種々の構成要素が作成されるおよび/または組み付けられる組立工程の後、所望のトレッド幾何学的形状および設計に従いタイヤ構造を画定するように適合された適切な加硫ラインにおいて成型および加硫工程が実行されることが想定される。
【0004】
タイヤは、一般に、実質的に半径方向の面(半径方向の面はタイヤの回転軸線を含む)に配置された補強コードによって補強された1つ以上のカーカスプライを含むトロイダルリング形状のカーカス構造を含む。各カーカスプライはその端部が、ビードの補強部をなすビードコアとして公知の少なくとも1つの金属補強環状構造、すなわちタイヤを、それに対応する装着用リムと組み付けることを可能にする機能を有するタイヤの半径方向内側端部と一体的に組み合わされている。前記カーカスに対してクラウン方向に配置されるのはトレッドバンドと呼ばれるエラストマー材料のバンドであり、成型および加硫ステップの最後に、その範囲内に、接地用の隆起したパターンが形成される。一般にベルト構造として公知の補強構造がカーカスとトレッドバンドとの間に配置される。そのような構造は、通常、自動車用タイヤの場合、少なくとも2つの半径方向に重なるゴム繊維のストリップを含み、このストリップには、各ストリップにおいて互いに平行に、かつ隣接するストリップのコードと交差して配置される、好ましくはタイヤの赤道面に対称な、通常金属の補強コードが設けられる。好ましくは、ベルト構造は、半径方向外側位置に、少なくとも下層のベルトストリップの端部上に、第3の繊維または金属コードの層もさらに含み、これは周方向に(0度で)配置される。
【0005】
最後に、チューブレスタイプのタイヤでは、ライナと呼ばれる半径方向内側層があり、これはタイヤそれ自体の気密性を確保するための不浸透特性を有する。
【0006】
本発明の目的および以下の特許請求の範囲において、「エラストマー材料」という用語は、少なくとも1つのエラストマーポリマーと少なくとも1つの補強フィラーとを含む組成物を意図する。好ましくは、そのような組成物は架橋剤および/または可塑剤などの添加剤をさらに含む。架橋剤により、そのような材料は加熱により架橋させることができ、それにより最終製品が形成される。
【0007】
本文脈において、「グリーンタイヤ」という用語は、組立工程により得られたものの未加硫のタイヤを意味する。
【0008】
本記載および以下の特許請求の範囲において、「基本半製品」とは、中に少なくとも1つの繊維または金属補強コードを有するエラストマー材料の連続的な細長い要素および/または一般に「ストリップ状の要素」と呼ばれる前記連続的な細長い要素を定寸に切断することにより得られるエラストマー材料のストリップを意味する。一般に、そのような半製品は、特に、例えば、カーカスプライ、ベルトストリップ、いくつかの種類の補強材の形成に寄与するストリップ状の要素の場合、交互に並んで配置される。好ましくは、そのような並んだ相互配置は実質的に円筒状のおよび/または実質的にトロイダルのおよび/または実質的に平らな配置面において実施される。
【0009】
本記載において、「技術的柔軟性」とは、各タイヤにおいて、エラストマー材料の種類または繊維コードまたは金属補強コードの種類が異なる基本半製品を使用する可能性を意味する。
【0010】
本発明の目的および以下の特許請求の範囲では、タイヤの「構造部品」という用語は、タイヤの機能を実施するように適合された、例えば、ライナ、サブライナ、カーカスプライ、アンダーベルトインサート、交差するまたはゼロ度のベルトストリップ、トレッドバンドの連結スキムコート、トレッドバンド、ビードコア、ビードフィラー、繊維または金属またはエラストマー材料のみから作られた補強インサート、耐摩耗インサート、サイドウォールインサートの中から選択した任意の構成要素を意味する。
【0011】
本発明の目的および以下の特許請求の範囲では、タイヤの「サイズ」という用語は、タイヤを特徴付ける一連の幾何学的特徴、つまり少なくともトレッドバンド幅、サイドウォール高さ、取り付け直径を意味する。
【0012】
本記載および以下の特許請求の範囲において、タイヤの「種類」とは、(例えば、1プライ構造つまたは2プライ構造、ラジアルカーカスプライまたはクロスカーカスプライ、ベルト構造有りまたは無し、ベルト構造の種類(クロスベルト、ゼロ度、クロスベルトとゼロ度)、1つ以上の層を有するトレッドバンドの種類、などのような)一連の構造的特徴および(例えば、種々の構造部品の組み合わせ、繊維または金属補強コードを構成する材料、補強コードの構成の種類等のような)技術的特徴を意味する。
【0013】
欧州特許出願公開第0 776 756 Al号は、内層と、少なくとも1つのカーカスプライと、2つのサイド部分と、2つのビードとを有し、少なくとも1つのベルトストリップとトレッドバンド層とを備えたクラウン構造を有するカーカスアセンブリを有する車両車輪用のタイヤを製造するための装置について記載している。ここで、少なくとも1つのカーカス製造ステーションおよび/またはベルト製造ステーションには、本質的に同一の材料の連結のために互いに独立して制御されうる少なくとも2つの連結デバイスと、各連結デバイスと関連する、同一構成要素を供給するための少なくとも1つの供給デバイスとが設けられる。
【0014】
同一出願人名義の国際公開第01/32409号は、作業ステーションが設けられ、そのそれぞれが、被加工タイヤの少なくとも1つの構造部品の作成および組み付けを行うように配置されているタイヤ組立ラインについて記載し、このラインでは、互いに異なる少なくとも1つの第1の種類のタイヤと第2の種類のタイヤを含む少なくとも1つの組のタイヤが同時に処理され、加硫ラインへのタイヤの搬送はロボットアームにより、前記作業ステーションのそれぞれへのタイヤの搬送速度に等しい搬送速度に従い実施される。
【0015】
同一出願人名義の国際公開第09/040594号パンフレットは、a)グリーンタイヤのカーカス構造を第1の形成ドラム上で組み立てるステップと、b)グリーンタイヤのクラウン構造を少なくとも1つの第2の形成ドラム上で組み立てるステップと、c)被加工タイヤの成形および組み付けのための少なくとも1つのステーションにおいて、前記カーカス構造を、、前記クラウン構造に組み付けながら、トロイダル状に成形するステップであって、前記組み付けおよび成形ステーションがカーカス構造の組立ラインおよびクラウン構造の組立ラインと同期され、各カーカス構造が、被加工タイヤの成形および組み付けステップc)の終了までそれが組み立てられる各々の第1の形成ドラムと関連付けられるステップと、d)グリーン形状のタイヤを成型および硬化するステップと、を含む、車両車輪用のタイヤを製造するための工程について記載する。
【0016】
米国特許出願公開第2007/0175567号は、コンベアを組み付け経路に沿って順次可動するための可動システムと、グリーンタイヤ構成要素を各コンベアに振り分けるための経路沿いに離間して配置された構成要素を振り分けるための複数のステーションと、を含み、各ステーションが、第1の位置決め構造に着脱可能に連結される第2の位置決め構造を有する少なくとも1つの可動コンベアと、グリーンタイヤ構成要素を供給するための手段と、グリーンタイヤ構成要素をコイルから巻き取り、それを各々のステーションに配置されたコンベアに供給するための供給機構と、選択した長さが巻き取られるとグリーンタイヤ構成要素を切断するための切断機構とを含む、タイヤを組み立てるための装置について記載している。
【0017】
国際公開第01/32409号パンフレットに記載されている種類の方法は、互いに同期した、自動化された、標準的な工程による組み立てのために基本半製品を使用して、トロイダル形成支持体上で組み立てられるタイヤの製造工程の生産性の向上を目的としている。しかしながら、そのような方法では高い技術的柔軟性を得ることはできない。実際には、そのような方法は、寸法、いくつかのタイヤの構造部品(1つまたは2つのカーカスプライ、ビード領域の補強要素など)の有無、ビードコアを形成するゴム被覆金属ワイヤ(rubber metal wires)のコイルのビード領域における配置、ゼロ度で延在するベルト層が多いか少ないか、トレッドバンドにおける層およびサブ層の存在などの、限られた特徴において異なるタイヤを製造するのに適切であるに過ぎない。
【0018】
欧州特許第0 776 756号に示される種類の方法は、その一方で、互いに異なる特徴を有する半製品からタイヤを得ることを可能にするため、技術的により柔軟であるが、それらは、例えば、製造されるべきタイヤの種類が変わると、それらの実施に大規模プラントが必要となるために、生産性の点において制限がある。
【0019】
国際公開第09/040594号パンフレットに記載されている工程は生産性の点において欧州特許第0 776 756号に示された種類の工程に類似しており、国際公開第01/32409号パンフレットに記載されている種類の工程と比較するとより柔軟性があるが、そのような工程の技術的柔軟性にもまた制限がある。実際は、そのような工程では、異なるサイズの、および異なる構造部品を有するタイヤを同時に製造することは可能であるが、限定数の半製品から開始される組み立て済み構造部品の選択を要する。この種の工程では、実際には、既定の基本半製品を用いたタイヤの組み立てが開始されると、選択した半製品を交換するために製造を中断しなければならず、結果として製造の障害となる。
【0020】
さらに、本出願人は、上方に示される種類の基本半製品を使用する製造タイヤプラントでは、多数の材料および/または半製品の管理がタイヤの種々の部分の製造ステップを同期させるにあたり問題となり、それによって製造プラントの全般的な管理に問題が生じ、生産性にマイナスとなることに気づいた。
【0021】
したがって、本出願人は、互いに大きく異なる技術的要件を有するタイヤを組み立て、国際公開第01/32409号パンフレットに示される種類の工程の生産性を向上させ、国際公開第09/040594号パンフレットに示される種類の工程の柔軟性を増加させ、大規模かつ管理困難な製造プラントを回避し、欧州特許第0 776 756号に示される工程のように同期するため、組立プラントと、半製品を使用する際に組立工程を中断することなく異なる基本半製品の中から基本半製品を選択する可能性を提供する工程とを有することが必要であることを認識した。
【0022】
そこで本出願人は、複数の基本半製品を複数のワークステーションのそれぞれに供給する、グリーンタイヤを組み立てるための工程を適用することにより、生産性も高く保ちつつ高い技術的柔軟性を備えた多様多種なタイヤを得ることが可能であることを認識した。
【0023】
本出願人は、タイヤの構造部品を組み立てるように適合された少なくとも2つのワークステーションに基本半製品の複数の供給ユニットが設けられ、基本半製品が互いに異なり、好ましくは予め配置されるおよび/または保管される、組立工程およびプラントによって、サイズだけでなく、種類、特に、基本半製品の種類が異なるタイヤを組み立てることが可能であることを見いだした。
【0024】
特に、その第1の態様によれば、本発明は、複数のワークステーションを含む組立プラントにおける、基本半製品の使用によって、各タイヤサイズの異なる種類の車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるための工程に関し、
a)グリーンタイヤのカーカス構造を組み立てるステップであって、前記カーカス構造が少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状アンカー構造とを含むステップと、
b)グリーンタイヤのクラウン構造を組み立てるステップであって、前記クラウン構造が少なくとも1つのベルト構造とトレッドバンドとを含むステップと、
c)少なくとも2つのワークステーションのそれぞれにおいて、第1の基本半製品の少なくとも1つの第1の供給ユニットと、第2の基本半製品の少なくとも1つの第2の供給ユニットとを設けるステップであって、前記少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品は互いに異なるステップと、
d)前記少なくとも2つのワークステーションのそれぞれにおいて、前記第1の基本半製品または第2の基本半製品の少なくとも1つから開始して被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を組み立てるステップと、を含む。
【0025】
本出願人は、前記工程は製造される各タイヤについて異なる基本半製品の使用に対応するため、乏しい技術的柔軟性という上述の欠点を未然に防ぐことを可能にし、最終製品の高い性能品質および高い生産性を維持すると考える。
【0026】
したがって、本発明による工程は技術的に柔軟性があり、かつ効率的である。
【0027】
本出願人は、そこで、ステーションのそれぞれに供給される複数の半製品の中から選択した基本半製品の使用によりタイヤの構造部品を組み立てるように適合された少なくとも2つのステーションを含むグリーンタイヤを組み立てるためのプラントによって、高い生産性を有しながら、互いに大きく異なるタイヤを組み立てることが可能であることを見いだした。
【0028】
特に、その第2の態様によれば、本発明は、複数のワークステーションに供給される基本半製品の使用によって、各タイヤサイズおいて、異なる種類の車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるためのプラントに関し、前記プラントは、
−それぞれに互いに異なる少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品とが供給される少なくとも1つの第1のワークステーションおよび少なくとも1つの第2のワークステーションと、
−前記少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品とが供給される各前記ワークステーションについて、前記第1の基本半製品の少なくとも1つの第1の供給ユニットおよび前記第2の基本半製品の少なくとも1つの第2の供給ユニットとを含み、
−前記第1のワークステーションおよび第2のワークステーションのそれぞれが、ワークステーション自体に供給される前記第1の基本半製品と第2の基本半製品とのうちで選択した少なくとも1つの基本半製品から開始して被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を組み立てるように適合されている。
【0029】
最後に、本出願人は、kが1〜mである、前記n
k個の基本半製品が供給されるm個のワークステーションのk番目のワークステーションそれぞれに、互いに異なるn
k個の基本半製品を供給するステップを提供する方法により、n
1・n
2・n
3......・n
mつまりΠ
k=1,m n
k個の異なる種類のグリーンタイヤを得ることが可能であることを見いだした。
【0030】
2以上であるmおよび各n
kを提供することにより、高い技術的柔軟性を達成することが可能である。
【0031】
特に、その第3の態様によれば、本発明は、複数のワークステーションを含む組立プラントにおける、基本半製品の使用によって各タイヤサイズの異なる種類の車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるための方法に関し、前記方法は、
−n
k個の異なる基本半製品を、前記n
k個の基本半製品が供給されるm個のワークステーションのk番目のワークステーションそれぞれに供給するステップと、
−k番目のワークステーションそれぞれにおいて、ワークステーションそれ自体に供給される前記n
k個の基本半製品から選択される少なくとも1つの基本半製品から開始して、被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を組み立てるステップとを含み、
各サイズのグリーンタイヤの前記異なる種類が
Π
k=1,m n
kに等しく、
mおよび各n
kは2以上である。n
kおよびmが変化する、特に、それらが増加するため、そのような方法は各サイズにおいて非常に多数の異なるタイヤを組み立てることを可能にし、同じプラント生産性でより高い技術的柔軟性が達成される。
【0032】
本発明は、その上記態様の少なくとも1つにおいて、以下の好適な特徴の少なくとも1つを有しうる。
【0033】
本発明の工程の好適な実施形態によれば、前記少なくとも2つのワークステーションのそれぞれにおける前記第1の基本半製品または第2の基本半製品の少なくとも1つから加工されるタイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を組み立てるステップは、
−第1のベルトストリップを取り付けるステップと、
−第2のベルトストリップを前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に取り付けるステップと、
−半径方向外側のベルトストリップの半径方向外側の位置に周方向に配置され、かつ少なくともその軸方向外側部分に取り付けられる、少なくとも1つの第1の繊維または金属コードの層を取り付けるステップと、
−第1のカーカスプライを取り付けるステップと、
−第2のカーカスプライを前記第1のカーカスプライの半径方向外側の位置に取り付けるステップと、の中の少なくとも1つを含む。
【0034】
好ましくは、クラウン構造を組み立てるステップは、
−少なくとも1つのエラストマー材料の連続的な細長い要素を、隣接するおよび/または半径方向に並置されたコイル状に形成ドラムの半径方向外側の表面上に巻き付けることによりトレッドバンドを組み立てるステップを含む。
【0035】
さらにより好ましくは、前記トレッドバンドを組み立てるステップは少なくとも2つの異なるエラストマー材料の連続的な細長い要素の使用により実施される。
【0036】
特に好適な実施形態によれば、被加工タイヤを組み立てるステップは少なくとも1つの形成ドラム上で実施される。
【0037】
有利には、被加工タイヤのカーカス構造を組み立てるステップは少なくとも1つのカーカス構造組立ラインの第1の形成ドラム上で実施され、被加工タイヤのクラウン構造を組み立てるステップは少なくとも1つのクラウン構造組立ラインの少なくとも1つの第2の形成ドラム上で実施される。
【0038】
さらに、本発明による工程は、好ましくは、
e)被加工タイヤの少なくとも1つの組み付けおよび成形ワークステーションにおいて、カーカス構造を、前記クラウン構造に組み付けながら、トロイダル状に成形するステップを含む。
【0039】
有利には、各カーカス構造は、各々の第1の形成ドラムに関連付けられ、各々の第1の形成ドラムの上で、被加工タイヤの成形および組み付けが終了するまで組み立てられる。
【0040】
好ましくは、本発明の工程は前記少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品を基本半製品準備ラインに配置するステップを提供する。
【0041】
有利には、本発明の工程は前記少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品を各々の一時保管ユニットに搬送するステップをさらに提供する。
【0042】
好適な実施形態によれば、工程は、また、前記少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品を一時保管ユニットから、対応するワークステーションの対応する供給ユニットに搬送するステップを含む。
【0043】
有利には、被加工タイヤは1つのワークステーションから次のワークステーションに少なくとも1つのロボットアームによって搬送される。
【0044】
好適な実施形態によれば、本発明のプラントは基本半製品の少なくとも1つの一時保管ユニットを含む。
【0045】
有利には、少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品とが供給されるワークステーションは4つである。
【0046】
好ましくは、前記第1のワークステーションおよび第2のワークステーションのそれぞれに供給される異なる基本半製品は2つである。
【0047】
好ましくは、前記第1の基本半製品および第2の基本半製品が供給される各ワークステーションには、対応する半製品の供給ユニットが設けられる。
【0048】
好適な実施形態によれば、組立プラントは基本半製品準備ラインをさらに含む。
【0049】
有利には、少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品とが供給される前記少なくとも1つの第1のワークステーションと少なくとも1つの第2のワークステーションとのうち少なくとも1つは、
−少なくとも1つの第1のベルトストリップを取り付けるためのデバイスが設けられる第1のベルト取付けワークステーションと、
−前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に第2のベルトストリップを取り付けるためのデバイスが設けられる第2のベルト取付けワークステーションと、
−半径方向外側のベルトストリップの周方向に配置され、少なくともその軸方向外側部分に取り付けられる、少なくとも1つの第1の繊維または金属コードの層を取り付けるためのデバイスが設けられるコード取付けワークステーションと、
−少なくとも1つの第1のカーカスプライを取り付けるためのデバイスが設けられるプライ取付けワークステーションと、の中の1つを含む。
【0050】
プラントは、好ましくは、タイヤが組み立てられる少なくとも1つの形成ドラムをさらに含む。
【0051】
好適な実施形態によれば、プラントは、
−第1の形成ドラム上の少なくとも1つのカーカス構造組立ラインであって、前記カーカス構造が少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状アンカー構造とを含む、カーカス構造組立ラインと、
−第2の形成ドラム上の少なくとも1つのクラウン構造組立ラインであって、前記クラウン構造が少なくとも1つのベルト構造とトレッドバンドを含む、クラウン構造組立ラインとをさらに含む。
【0052】
有利には、グリーンタイヤを得るために、前記カーカス構造を前記クラウン構造に組み付けながら成形するように適合された、被加工タイヤの少なくとも1つの組み付けおよび成形ワークステーションも設けられる。
【0053】
好ましくは、本発明のプラントは、エラストマー材料の連続的な細長い要素を、隣接するおよび/または半径方向に並置されたコイル状に、形成ドラムの半径方向外側の表面上に巻き付けながら配置するように適合された前記トレッドバンドの少なくとも1つの取付けデバイスが設けられる少なくとも1つのトレッドバンド組立ワークステーションを含む。
【0054】
有利には、前記トレッドバンド組立ワークステーションは少なくとも2つの前記取付けデバイスを含み、そのそれぞれが他方と異なるエラストマー材料の連続的な細長い要素を供給する。
【0055】
本発明の好適な実施形態によれば、プラントは被加工タイヤを1つのワークステーションから次のワークステーションに搬送するためのデバイスをさらに含む。
【0056】
好ましくは、前記搬送デバイスは少なくとも1つのロボットアームを含む。
【0057】
本発明の方法の好適な実施形態によれば、前記n
k個の基本半製品が供給されるワークステーションの数mは3以上である。
【0058】
より好ましくは、mは4に等しい。
【0059】
本発明の方法の好適な実施形態によれば、k番目のワークステーションそれぞれにおいて、k番目のステーションに供給される基本半製品の数n
kは2に等しい。
【0060】
有利には、k番目のワークステーションの少なくとも1つのn
kは3以上である。
【0061】
本発明の方法の一実施形態によれば、k番目のワークステーションに供給される各基本半製品は、異なるk番目のワークステーションに供給される各基本半製品とは異なる。
【0062】
好ましくは、k番目のワークステーションに供給される各基本半製品は、m個のワークステーションの残りのワークステーションに供給される残りすべての基本半製品と異なる。
【0063】
好ましくは、本発明の方法は、
−事前に用意された基本半製品を、基本半製品の各々の一時保管ユニット内に保管するステップ
をさらに含む。
【0064】
有利には、また、
−基本半製品準備ラインに配置された前記基本半製品を各々の一時保管ユニットに搬送するステップ
を含む。
【0065】
好適な実施形態によれば、本発明の方法は、
−前記n
k個の基本半製品を一時保管ユニットから、対応するk番目のワークステーションの対応する半製品供給ユニットに搬送するステップ
をさらに含む。
【0066】
好ましくは、k番目のワークステーションに供給される前記n
k個の基本半製品から選択される少なくとも1つの基本半製品から開始して被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を組み立てるステップは、
−少なくとも1つのエラストマー材料の連続的な細長い要素を、隣接するおよび/または半径方向に並置されたコイル状に形成ドラムの半径方向外側の表面上に巻き付けるステップ
を含む。
【0067】
より好ましくは、前記連続的な細長い要素は2つであり、かつ異なるエラストマー材料から作成される。
【0068】
発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照して発明を限定しない例を示すことにより作成された本発明による組立プラント、工程および方法のいくつかの好適な実施例についての以下の説明からより明確になろう。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【
図1】本発明の第1の実施形態による方法および工程が実施される車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるためのプラントの概略レイアウトを示す。
【
図2】本発明のさらなる実施形態による方法および工程が実施される車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるためのプラントの概略レイアウトを示す。
【発明を実施するための形態】
【0070】
図1を参照すると、参照番号1は、車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるためのプラントを全体的に示す。
【0071】
図1に示される第1の好適な実施形態によれば、プラント1は、カーカス構造組立ライン2とクラウン構造組立ライン3とを含む。
【0072】
カーカス構造組立ライン2は、複数のワークステーションと、カーカス構造が組み立てられる少なくとも1つの第1の形成ドラムとを含む。同様に、クラウン構造組立ライン3は、複数のワークステーションと、クラウン構造が組み立てられる少なくとも1つの第2の形成ドラムとを含む。
【0073】
そのようなプラント1において組み立てられるべきタイヤのカーカス構造は少なくとも1つのカーカスプライと一対の環状アンカー構造とを含む。クラウン構造は少なくとも1つのベルト構造とトレッドバンドとを含む。
【0074】
プラント1は、グリーンタイヤを得るために、カーカス構造を、クラウン構造に組み付けながら成形するように適合された、被加工タイヤの複数の組み付けおよび成形ワークステーション4を含む。
【0075】
本発明によれば、プラント1は、それぞれに互いに異なる少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品とが供給される少なくとも1つの第1のワークステーションと少なくとも1つの第2のワークステーションを含む。
【0076】
基本半製品は、例えば、エラストマー材料の種類、密度(つまり半製品の断面における単位幅毎のコードの数)、コードの種類(繊維、金属)、(基本フィラメントから開始する)スキームにより異なってもよい。
【0077】
そのような半製品は、対応する供給ユニット12によって各々のワークステーションに供給される。
【0078】
したがって、プラント1は、前記第1の基本半製品の少なくとも1つの第1の供給ユニット12と、前記第2の基本半製品の少なくとも1つの第2の供給ユニット12とを含み、少なくとも2つのワークステーションのそれぞれには少なくとも1つの第1の基本半製品と少なくとも1つの第2の基本半製品とが供給される。
【0079】
本発明によれば、前記第1のワークステーションおよび第2のワークステーションのそれぞれが、ワークステーションそれ自体に供給される前記第1の基本半製品と第2の基本半製品とのうちで選択した少なくとも1つの基本半製品から開始して被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を組み立てるように適合されている。
【0080】
好ましくは、基本半製品の供給ユニット12は半製品供給デバイスを含む。
【0081】
プラント1は、基本半製品の一時保管ユニット29をさらに含む。そのような一時保管ユニット29は好ましくは基本半製品のコイルを含む。
【0082】
図1に示される第1の実施形態では、2つの基本半製品が対応する供給ユニット12によって供給される4つのワークステーションであって、
−前記第2の形成ドラム上に少なくとも第1のベルトストリップを取り付けるためのデバイスが設けられる第1のベルト取付けワークステーション9と、
−前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に第2のベルトストリップを取り付けるためのデバイスが設けられる第2のベルト取付けワークステーション31と、
−少なくともその軸方向外側部分に取り付けられる、半径方向外側のベルトストリップ上に、周方向に、つまりゼロ度で配置される、少なくとも1つの第1の繊維または金属コードの層を取り付けるためのデバイスが設けられるコード取付けワークステーション10と、
−少なくとも1つの第1のカーカスプライを前記第1の形成ドラム上に取り付けるためのデバイスが設けられるプライ取付けワークステーション8と、が示される。
【0083】
そのような
図1は、また、前記トレッドバンドを取り付けるための少なくとも2つのデバイス30が設けられるトレッドバンド組立ステーション11を示す。そのような取付けデバイス30のそれぞれは、隣接するおよび/または半径方向に並置されたコイル状に、エラストマー材料の連続的な細長い要素を、それを第2の形成ドラムの半径方向外側の表面上に、より正確には、すでに組立済みのベルト構造の半径方向外側の表面上に巻き付けることにより配置するように適合されている。
【0084】
ここで
図2を参照すると、プラント1'は第1の実施形態に関して上記したすべてに加え、以下に記載されるさらなる要素を含むことがわかる。2つの図では、同じ参照符号は同じ要素に対応する。
【0085】
プラント1'は、カーカス構造組立ライン2'と、クラウン構造組立ライン3'と、第1の実施形態に関するプラント1に類似する組み付けおよび成形ワークステーション4と、を含む。
【0086】
カーカス構造組立ライン2'は、複数のワークステーションと、カーカス構造が組み立てられる少なくとも1つの第1の形成ドラム6とを含む。同様に、クラウン構造組立ライン3は、複数のワークステーションと、クラウン構造が組み立てられる少なくとも1つの第2の形成ドラム7とを含む。
【0087】
プラント1'は、次に供給ユニット12によりワークステーションに供給されるように適合された基本半製品を配置するように適合された基本半製品準備ライン28を含む。
【0088】
図2の例によって示される実施形態によれば、プラント1'のカーカス構造組立ライン2'は、
−少なくとも1つのビード補強布を形成ドラム上に取り付けるためのデバイスが設けられる補強布13を取り付けるためのステーション13と、
−前記形成ドラムの半径方向外側の位置に耐摩耗要素の少なくとも第1の部分を取り付けるためのデバイスが設けられる第1の耐摩耗取付けステーション14と、
−形成ドラムの半径方向外側の位置にライナ層を取り付けるためのデバイスが設けられるライナ取付けステーション15と、
−前記ライナの半径方向外側の位置にサブライナ層を取り付けるためのデバイスが設けられるサブライナ取付けステーション16と、
−少なくとも第1のカーカスプライをサブライナ層の半径方向外側の位置に取り付けるためのデバイスが設けられるプライ取付けステーション8と、
−前記少なくとも1つのカーカスプライに複数の第1の中間要素を取り付けるためのデバイスが設けられる第1の中間要素を取り付けるためのステーション17と、
−複数の内部補強材を前記第1の中間要素に取り付けるためのデバイスが設けられる内部補強材取付けステーション18と、
−前記少なくとも1つのカーカスプライの軸方向対向端に少なくとも1つの一対の環状アンカー構造を取り付けるためのデバイスが設けられる環状アンカー構造を取り付けるためのステーション19と、
−耐摩耗要素の少なくとも第2の部分を取り付けるためのデバイスが設けられる第2の耐摩耗取付けステーション20と、
−被加工タイヤのサイドの少なくとも第1の部分を取り付けるためのデバイスが設けられる第1のサイドウォール組立ステーション21と、をさらに含む。
【0089】
プラント1'のカーカス構造組立ライン2'は、任意選択で、図に示されないワークステーションすなわち、
−自己密封材料の層をサブライナ層の半径方向外側の位置に取り付けるためのデバイスが設けられる自己密封材料取付けステーションと、
−前記少なくとも1つのカーカスプライに複数の外部補強材を取り付けるためのデバイスが設けられる外部補強材取付けステーションと、
−前記少なくとも1つのカーカスプライに外部プライを取り付けるためのデバイスが設けられる外部プライ取付けステーションと、を含んでもよい。
【0090】
プラント1'のクラウン構造組立ライン3'は、
−アンダーベルト層を形成ドラム上に取り付けるためのデバイスが設けられるアンダーベルト層取付けステーション22と、
−前記形成ドラムの半径方向外側の位置に少なくとも第1のベルトストリップを取り付けるためのデバイスが設けられる第1のベルト取付けステーション9と、
−少なくとも1つの第2の中間要素を第1のベルトストリップ上に配置するためのデバイスが設けられる第2の中間要素配置ステーション23と、
−前記第2の中間要素の半径方向外側の位置に第2のベルトストリップを取り付けるためのデバイスが設けられる第2のベルト取付けステーション31と、
−第1のベルトストリップの端部を第2のベルトストリップ上に折り返すためのデバイスが設けられるベルト折り返しステーション24と、
−少なくともその軸方向外側部分に取り付けられる、半径方向外側のベルトストリップ上に、周方向に、つまりゼロ度で配置されるコードの少なくとも第1の層を取り付けるためのデバイスが設けられるコード取付けワークステーション10と、
−少なくとも1つのサブ層をコード層の半径方向外側の位置に取り付けるためのデバイスが設けられる1つのサブ層取付けワークステーション25と、
−4つのトレッドバンド組立ワークステーション11であって、そのそれぞれに、前記サブ層の半径方向外側の位置に少なくとも1つのトレッドバンドを取り付けるためのデバイスが設けられる4つのトレッドバンド組立ワークステーション11と、
−トレッドバンドの軸方向外側の位置の少なくともサイドウォールの第2の部分を組み立てるためのデバイスが設けられる第2のサイドウォール組立ステーション26と、を含む。
【0091】
プラント1'は、基本半製品を供給するためのユニット12をさらに含む。
【0092】
特に、以下のワークステーションすなわち、
−第1のベルト取付けステーション9と、
−第2のベルト取付けステーション31と、
−コード取付けステーション10と、のそれぞれにおいて、
プラント1'には前記ステーションのそれぞれに供給される2つの対応する異なる基本半製品の2つの供給ユニット12が設けられる。
【0093】
プライ取付けステーション8においては、その一方で、プラント1'は、同じプライ取付けステーション8に供給される3つの対応する異なる基本半製品の3つの供給ユニット12を含む。
【0094】
また、プラント1'は基本半製品の一時保管ユニット29を含む。そのような基本半製品の一時保管ユニット29は、好ましくは基本半製品のコイルを含む。
【0095】
プラント1'は、被加工タイヤを1つのワークステーションから次のワークステーションに搬送するためのデバイスをさらに含む。
【0096】
特に、前記搬送デバイスのそれぞれは1つのロボットアーム27を含む。
【0097】
プラント1'は、また、組み立て済みのグリーンタイヤの成型および硬化ライン5を含む。
【0098】
図に示されない別の実施形態によれば、2つ以上のプライ取付けステーション、特に、第1のカーカスプライを取り付けるように適合されたステーションと、さらなるカーカスプライを取り付けるように適合されたさらなるステーションとを提供することが可能である。
【0099】
図に示されない本発明のプラントのさらなる実施形態は、1つ以上のベルトストリップを取り付けるための単一のステーションを提供する。
【0100】
図1に示される組立プラント1を参照して、本発明によるタイヤを組み立てるための工程の好適な実施形態がここで説明される。
【0101】
グリーンタイヤのカーカス構造はカーカス構造組立ライン2のワークステーションに供給される基本半製品の使用によって組み立てられる。
【0102】
被加工タイヤのカーカス構造は、好ましくは、
図1に矢印で示される方向に、同じカーカス構造が完成するまで1つのワークステーションから次のワークステーションに搬送される。
【0103】
カーカス構造の組立時、被加工タイヤが、半製品の2つの供給ユニット12が設けられるプライ取付けステーション8に搬送されると、その中に供給される2つの半製品の1つを製造されるべきタイヤの技術的要件に基づき選択することが可能である。第1のカーカスプライが選択した半製品を使用して取り付けられると、再度プライ取付けステーション8に供給される2つの半製品の1つを選択することにより第1のプライの半径方向外側の位置に第2のプライを取り付けるか、タイヤを次のワークステーションに搬送することが可能である。
【0104】
被加工タイヤがプライ取付けステーション8の外に搬送されると、プライ取付けステーション8はさらなる被加工タイヤを受容し、前のカーカス構造に等しいまたは異なるカーカス構造を組み立てることによって少なくとも第1のカーカスプライ取り付けるために、再度、その中に供給される2つの基本半製品の1つを選択することが可能である。
【0105】
被加工タイヤのクラウン構造は、一方で、クラウン構造組立ライン3において当該クラウン構造組立ライン3のワークステーションに供給される基本半製品の使用により組み立てられる。
【0106】
被加工タイヤのクラウン構造は、好ましくは、
図1に矢印で示される方向に、クラウン構造が完成するまで1つのワークステーションから次のワークステーションに搬送される。
【0107】
クラウン構造の組立時、クラウン構造が第1のベルト取付けステーション9に、第2のベルト取付けステーション31に、およびコード取付けステーション10に搬送されると、そのようなステーションのそれぞれにおいて、その中に供給される2つの基本半製品の1つ選択することが可能であり、結果として選択した半製品の組み合わせに従い異なるクラウン構造が得られる。
【0108】
したがって、得られたクラウン構造およびカーカス構造は、その後、組み付けおよび成形ステーション4において組み立てられ、そこから異なる種類の組み立て済みタイヤが得られる。
【0109】
図2に示される組立プラント1'を参照して、本発明によるタイヤを組み立てるための工程の第2の好適な実施形態がここで説明される。
【0110】
基本半製品は基本半製品準備ライン28に配置される。
【0111】
そのような基本半製品は、対応する一時保管ユニット29に搬送され、それらは対応する供給ユニット12に搬送されるまでそこに留まる。
【0112】
第2の実施形態によれば、本発明の工程は、プライ取付けステーション8に供給されるように適合された互いに異なる3つの対応する基本半製品の3つの供給ユニット12の配置を提供する。プライ取付けステーション8では前記3つの基本半製品の少なくとも1つから開始して被加工タイヤの少なくとも1つの第1のプライを取り付けるように適合されている。
【0113】
工程は、第1のベルト取付けワークステーション9と、第2のベルト取付けワークステーション31と、コード取付けワークステーション10とのうちのそれぞれに供給するように適合された2つの対応する異なる基本半製品の2つの供給ユニット12を配置するためのステップをさらに提供する。このようにして、少なくとも1つの基本半製品を、以下の工程作業のそれぞれのために対応するステーションに供給される2つの半製品のなかから選択することが可能である。
−第1のベルトストリップを取り付けるステップ、
−第2のベルトストリップを前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に取り付けるステップ、
−半径方向外側のベルトストリップの半径方向外側の位置に周方向に配置され、かつ少なくともその軸方向外側部分に取り付けられる、少なくとも1つの第1の繊維または金属コードの層を取り付けるステップ。
【0114】
好適なケースでは、被加工タイヤのカーカス構造は1つのカーカス構造組立ライン2'の第1の形成ドラム6上で以下の工程作業により実施される。
−第1の形成ドラム6の半径方向外側の位置に少なくとも1つのビード補強布を取り付けるステップ、
−第1の形成ドラム6の半径方向外側の位置に耐摩耗要素の少なくとも1つの第1の部分を取り付けるステップ、
−形成ドラムの半径方向外側の位置にライナ層を取り付けるステップ、
−前記ライナの半径方向外側の位置にアンダーライナ層を取り付けるステップ、
−少なくとも1つの第1のカーカスプライを、プライ取付けステーション8に供給される3つの基本半製品の中から選択した少なくとも1つの基本半製品を使用してアンダーライナ層の半径方向外側の位置に取り付けるステップ、
−複数の第1の中間要素を前記少なくとも1つのカーカスプライに取り付けるステップ、
−複数の内部補強材を前記第1の中間要素に取り付けるステップ、
−少なくとも1つの一対の環状アンカー構造を前記少なくとも1つのカーカスプライの軸方向対向端に取り付けるステップ、
−耐摩耗要素の少なくとも第2の部分を取り付けるステップ、
−被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも1つの第1の部分を取り付けるステップ。
【0115】
別の実施形態によれば、カーカス構造の組み立ては、また、以下の工程作業の少なくとも1つを含む。
−自己密封材料の層を取り付けるステップ、
−前記少なくとも1つのカーカスプライに複数の外部補強材を取り付けるステップ、
−前記少なくとも1つのカーカスプライに外部プライを取り付けるステップ。
【0116】
好適なケースでは、被加工タイヤのクラウン構造はクラウン構造組立ライン3'の第2の形成ドラム上で以下の工程作業により実施される。
−第2の形成ドラム7の半径方向外側の位置にアンダーベルト層を取り付けるステップ、
−少なくとも1つの第1のベルトストリップを、第1のベルト取付けステーション9に供給される2つの基本半製品から選択した少なくとも1つの基本半製品を使用して、第2の形成ドラム7の半径方向外側の位置に取り付けるステップ、
−第1のベルトストリップ上に少なくとも第2の中間要素を配置するステップ、
−第2のベルトストリップを、第2のベルト取付けステーション31に供給される2つの基本半製品から選択した少なくとも1つの基本半製品を使用して、前記第1のベルトストリップの半径方向外側の位置に取り付けるステップ、
−第1のベルトストリップの端部を第2のベルトストリップ上に折り返すステップ、
−半径方向外側のベルトストリップの半径方向外側の位置に周方向に配置される少なくとも1つの第1の金属または繊維コードの層を、コード取付けステーション10に供給される2つの基本半製品から選択した少なくとも1つの基本半製品を使用して取り付けるステップ、
−少なくとも1つのサブ層をコード層上に取り付けるステップ、
−少なくとも1つのトレッドバンドを前記サブ層の半径方向外側の位置に取り付けるステップ、
−被加工タイヤのサイドウォールの少なくとも第2の部分を前記トレッドバンドの軸方向外側の位置に取り付けるステップ。
【0117】
そのような本発明の工程の第2の好適な実施形態によれば、トレッドバンドは、少なくとも組成が互いに異なる2つのエラストマー材料の連続的な細長い要素を、隣接するおよび/または半径方向に並置されたコイル状に第2の形成ドラム7の半径方向外側の表面上に巻き付けることによって組み立てられる。
【0118】
異なるカーカス構造およびクラウン構造が組み立てられると、工程では、被加工タイヤの1つの組み付けおよび成形ワークステーション4において、カーカス構造を、対応するクラウン構造に組み付けながら、トロイダル状に成形するステップを提供する。
【0119】
さらに、そのような実施形態によれば、各カーカス構造は、各々の第1の形成ドラム6に関連し、各々の第1の形成ドラム6の上で、被加工タイヤの成形および組み付けが終了するまで組み付けられる。
【0120】
被加工タイヤは、好ましくは、1つのワークステーションから次のワークステーションに少なくとも1つのロボットアーム27によって搬送される。
【0121】
タイヤの組立が完了すると、適切な成型および硬化ライン5においてタイヤの硬化および成型作業を提供することが可能である。
【0122】
図1および2を参照して、本発明による、各タイヤサイズの異なる種類の車両車輪用グリーンタイヤを組み立てるための方法がここで説明される。
【0123】
本発明の方法は、前記n
k個の基本半製品が供給されるm個のワークステーションのk番目のワークステーションそれぞれにn
k個の異なる基本半製品を供給するステップを提供する。換言すると、複数の基本半製品が供給されるm個のワークステーションのk番目のステーションそれぞれには可変数n
k個の異なる基本半製品が供給される。
【0124】
したがって、n
1は第1のワークステーションに供給される半製品の数とし、n
2は第2のワークステーションに供給される半製品の数、などとなる。
【0125】
したがって、方法は、k番目のワークステーションそれぞれにおいて、ワークステーションそれ自体に供給される前記n
k個の基本半製品から選択される少なくとも1つの基本半製品から開始して被加工タイヤの構造部品の少なくとも1つの部分を組み立てるステップを提供する。
【0126】
本発明の方法によれば、各サイズのグリーンタイヤの前記異なる種類は、
Π
k=1,m n
kに等しく、
ここでmおよび各n
kは2を超えるまたはそれに等しい。
【0127】
そのような方法を示される実施形態に適用することにより、以下の結果となる。
【0128】
第1の実施形態では、複数の半製品が供給されるステーションは4つであり、4つのステーションのそれぞれに供給される半製品の数は2に等しい。つまりm=4およびn
1=n
2=n
3=n
4=2である。
【0129】
したがって、本発明の方法を使用すると、各タイヤサイズについて、2×2×2×2、つまり16個の種類の異なるタイヤを、組立サイクルを中断することなく組み立てることが可能である。
【0130】
第2の実施形態では、複数の半製品が供給されるステーションは4つであり、前記ステーションの第1のステーションに供給される半製品の数は3に等しく、前記4つのステーションの残りの第2、第3および第4では2に等しい。つまりm=4、n
1=3、n
2=n
3=n
4=2である。
【0131】
したがって、本発明の方法を使用することにより、各タイヤサイズについて、3×2×2×2、つまり24個の種類の異なるタイヤを、組立サイクルを中断することなく組み立てることが可能である。
【0132】
最後に、トレッドバンドを組み立てるように適合されたワークステーションに設けられる供給デバイスのために、各サイズにおいて作成することができる異なる種類のタイヤの数は大きくなることに留意されたい。実際に、例えば、トレッドバンドを組み立てるように適合されたワークステーションでは、(トレッドバンド全体の組み立てに使用される)互いに異なる連続的な細長い要素の2つの供給デバイスが設けられる。上に示された第1の例では、16×2、つまり32種類の異なるタイヤが得られ、第2の例では24×2、つまり48種類の異なるタイヤが得られる。
【0133】
したがって、図に概略的に示される組立プラント1および1'は、各タイヤサイズおいて、異なる種類のグリーンタイヤを得ることを可能にする。当然、本発明の方法および工程により組み立てることができるタイヤの種類数、したがって、そのような方法および工程の柔軟性は、それらが異なるサイズのタイヤの組立も可能にすることを考えるとさらに増加する。
【0134】
上記および以下の特許請求の範囲のこの記載の範囲内において、量、パラメータ、割合などを示す数値はすべて、特に明記されない限り、常に用語「約」が前に付くものと見なされる。さらに、数値範囲はすべて、文書中に具体的に指定されるものを除き、最大の数値と最小の数値との考えうるあらゆる組み合わせと、考えうるあらゆる中間範囲とを含む。