(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヘッダ情報と符号化された画像データを含むビットストリームが入力されるビットストリーム解析部と、前記ビットストリーム解析部から供給される前記符号化された画像データに対して復号処理を施し、前記復号処理の結果である復号データにフィルタ処理を施す、画像復元部とを備える画像復号装置であって、
前記符号化された画像データは、1フレームの原画像が矩形領域である複数のタイルに分割され、前記タイル毎に符号化された画像データであり、前記複数のタイルのそれぞれは、前記符号化の単位である符号化ブロックを行列状に1個以上含み、
前記ビットストリームは、前記1フレーム内の左上のタイルから順次右のタイルを経て順次下のタイルに至る順序で、タイル毎の前記符号化された画像データを含み、それぞれのタイル内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、符号化ブロック毎の前記符号化された画像データを含み、
前記ヘッダ情報は、前記各タイルのサイズ情報を含み、
前記画像復元部は、前記1フレーム内のタイル境界の有無に関わらず、前記1フレーム内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、前記復号処理と、左右で隣接するタイル間の境界がある場合のタイル境界部の前記フィルタ処理と、を順次実行し、
前記画像復号装置は、前記ビットストリーム解析部からアクセス可能な解析用データバッファをさらに備え、
前記ビットストリーム解析部は、前記ヘッダ情報に基づいて、前記画像復元部による復元処理の対象行の、各タイルの先頭に配置される符号化ブロックが格納される、前記ビットストリーム内の位置を算出して、前記解析用データバッファに保持し、
前記ビットストリーム解析部は、前記解析用データバッファに保持される、前記画像復元部による復元処理の対象行の、各タイルの先頭に配置される符号化ブロックが格納される、前記ビットストリーム内の前記位置に基づいて、対応する画像データを前記ビットストリームから読み出して、前記画像復元部に供給する、画像復号装置。
ヘッダ情報と符号化された画像データを含むビットストリームが入力されるビットストリーム解析部と、前記ビットストリーム解析部から供給される前記符号化された画像データに対して復号処理を施し、前記復号処理の結果である復号データにフィルタ処理を施す、画像復元部とを備える画像復号装置であって、
前記符号化された画像データは、1フレームの原画像が矩形領域である複数のタイルに分割され、前記タイル毎に符号化された画像データであり、前記複数のタイルのそれぞれは、前記符号化の単位である符号化ブロックを行列状に1個以上含み、
前記ビットストリームは、前記1フレーム内の左上のタイルから順次右のタイルを経て順次下のタイルに至る順序で、タイル毎の前記符号化された画像データを含み、それぞれのタイル内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、符号化ブロック毎の前記符号化された画像データを含み、
前記ヘッダ情報は、前記各タイルのサイズ情報を含み、
前記画像復元部は、前記1フレーム内のタイル境界の有無に関わらず、前記1フレーム内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、前記復号処理と、左右で隣接するタイル間の境界がある場合のタイル境界部の前記フィルタ処理と、を順次実行し、
前記画像復号装置は、前記ビットストリーム解析部から出力される、前記符号化された画像データを一時的に格納して、前記画像復元部に供給する、画像データバッファをさらに備え、
前記ビットストリーム解析部は、前記ビットストリーム内に格納される通りの順序で、前記画像データを前記画像データバッファに出力し、前記ヘッダ情報に基づいて、タイル毎のデータサイズを算出して、前記画像復元部に出力し、
前記画像復元部は、前記タイル毎のデータサイズに基づいて、復号処理の対象である画像データが格納されるアドレスを算出し、前記画像データバッファから前記画像データを読み出して前記復号処理を施す、画像復号装置。
ヘッダ情報と符号化された画像データを含むビットストリームが入力されるビットストリーム解析部と、前記ビットストリーム解析部から供給される前記符号化された画像データに対して復号処理を施し、前記復号処理の結果である復号データにフィルタ処理を施す、画像復元部とを備える画像復号装置であって、
前記符号化された画像データは、1フレームの原画像が矩形領域である複数のタイルに分割され、前記タイル毎に符号化された画像データであり、前記複数のタイルのそれぞれは、前記符号化の単位である符号化ブロックを行列状に1個以上含み、
前記ビットストリームは、前記1フレーム内の左上のタイルから順次右のタイルを経て順次下のタイルに至る順序で、タイル毎の前記符号化された画像データを含み、それぞれのタイル内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、符号化ブロック毎の前記符号化された画像データを含み、
前記ヘッダ情報は、前記各タイルのサイズ情報を含み、
前記画像復元部は、前記1フレーム内のタイル境界の有無に関わらず、前記1フレーム内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、前記復号処理と、左右で隣接するタイル間の境界がある場合のタイル境界部の前記フィルタ処理と、を順次実行し、
前記画像復号装置は、前記ビットストリーム解析部から出力される、前記符号化された画像データを一時的に格納して、前記画像復元部に供給する、複数の画像データバッファをさらに備え、
前記複数の画像データバッファは、前記復号処理対象の複数のタイルに対応付けられ、
前記ビットストリーム解析部は、前記画像データを対応する前記画像データバッファに出力し、
前記画像復元部は、復号処理の対象である画像データが格納される、前記画像データバッファから前記画像データを読み出して前記復号処理を施す、画像復号装置。
ヘッダ情報と符号化された画像データを含むビットストリームが入力されるビットストリーム解析部と、前記ビットストリーム解析部から供給される前記符号化された画像データに対して復号処理を施し、前記復号処理の結果である復号データにフィルタ処理を施す、画像復元部とを備える画像復号装置であって、
前記符号化された画像データは、1フレームの原画像が矩形領域である複数のタイルに分割され、前記タイル毎に符号化された画像データであり、前記複数のタイルのそれぞれは、前記符号化の単位である符号化ブロックを行列状に1個以上含み、
前記ビットストリームは、前記1フレーム内の左上のタイルから順次右のタイルを経て順次下のタイルに至る順序で、タイル毎の前記符号化された画像データを含み、それぞれのタイル内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、符号化ブロック毎の前記符号化された画像データを含み、
前記ヘッダ情報は、前記各タイルのサイズ情報を含み、
前記画像復元部は、前記1フレーム内のタイル境界の有無に関わらず、前記1フレーム内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、前記復号処理と、左右で隣接するタイル間の境界がある場合のタイル境界部の前記フィルタ処理と、を順次実行し、
前記画像復号装置は、前記ビットストリーム解析部から出力される、前記符号化された画像データを一時的に格納して、前記画像復元部に供給する、画像データバッファをさらに備え、
前記ビットストリーム解析部は、前記ビットストリーム内に格納される通りの順序で、前記画像データをタイル毎のデータサイズを所定の固定長データサイズに変換して、前記画像データバッファに出力し、
前記画像復元部は、前記所定の固定長データサイズに基づいて、復号処理の対象である画像データが格納されるアドレスを算出し、前記画像データバッファから前記アドレスに基づいて前記画像データを読み出して前記復号処理を施す、画像復号装置。
1フレームの原画像が矩形領域である複数のタイルに分割され、前記複数のタイルのそれぞれが符号化の単位である符号化ブロックを行列状に1個以上含む符号化された画像データに対して復号処理を実行し、前記復号処理の結果である復号データにフィルタ処理を実行する画像復号装置であって、
前記1フレーム内の各タイルのサイズ情報と、前記1フレーム内の左上のタイルから順次右のタイルを経て順次下のタイルに至る順序でタイル毎に符号化され、それぞれのタイル内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で符号化ブロック毎に符号化された画像データと、を含むビットストリームを入力するビットストリーム解析部と、
前記ビットストリーム解析部に接続され、前記ビットストリームに格納された通りの順序で前記符号化された画像データを保持する画像データバッファと、
前記ビットストリーム解析部及び前記画像データバッファに接続され、前記1フレーム内のタイル境界の有無に関わらず、前記1フレーム内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、前記各タイルのサイズ情報から算出したアドレスに基づいて前記画像データバッファから復号処理の対象である符号化された画像データを読み出して、前記復号処理を実行し、左右で隣接するタイル間の境界がある場合の復号された画像データに対して前記フィルタ処理を実行する画像復元部と、を備え、
前記画像復元部は、1行の符号化ブロックに対する前記復号処理と前記フィルタ処理を連続して実行し、前記左右で隣接するタイル間の境界がある場合の左のタイルの前記復号処理の結果を直後に処理される右のタイルの前記フィルタ処理に使用する、画像復号装置。
1フレームの原画像が矩形領域である複数のタイルに分割され、前記複数のタイルのそれぞれが符号化の単位である符号化ブロックを行列状に1個以上含む符号化された画像データに対して復号処理を実行し、前記復号処理の結果である復号データにフィルタ処理を実行する画像復号装置の復号処理方法であって、
前記1フレーム内の各タイルのサイズ情報と、前記1フレーム内の左上のタイルから順次右のタイルを経て順次下のタイルに至る順序でタイル毎に符号化され、それぞれのタイル内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で符号化ブロック毎に符号化された画像データと、を含むビットストリームを入力し、
前記ビットストリームに格納された通りの順序で前記符号化された画像データを画像データバッファに保持し、
前記各タイルのサイズ情報に基づいて、前記画像データバッファから復号処理の対象である符号化された画像データを読み出すためのアドレスを算出し、
前記1フレーム内のタイル境界の有無に関わらず、前記1フレーム内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、前記アドレスに基づいて前記画像データバッファから前記復号処理の対象である符号化された画像データを読み出し、
前記読み出した画像データに対して前記復号処理を実行し、
左右で隣接するタイル間の境界がある場合の復号された画像データに対して前記フィルタ処理を実行し、
1行の符号化ブロックに対する前記復号処理と前記フィルタ処理は、連続して実行され、
前記左右で隣接するタイル間の境界がある場合の左のタイルの前記復号処理の結果は、直後に処理される右のタイルの前記フィルタ処理に使用される、画像復号装置の復号処理方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
【0020】
〔1〕<タイル境界に関わらず画像全体をラスタスキャン順で復号+フィルタ>
ヘッダ情報と符号化された画像データを含むビットストリームが入力されるビットストリーム解析部(11)と、前記ビットストリーム解析部から供給される前記符号化された画像データに対して復号処理を施し、前記復号処理の結果である復号データにフィルタ処理を施す、画像復元部(12)とを備える画像復号装置(10)であって、以下のように構成される。
【0021】
前記符号化された画像データは、1フレームの原画像が矩形領域である複数のタイルに分割され、前記タイル毎に符号化された画像データであり、前記複数のタイルのそれぞれは、前記符号化の単位である符号化ブロック(CTB)を行列状に1個以上含む。
【0022】
前記ビットストリームは、前記1フレーム内の左上のタイルから順次右のタイルを経て順次下のタイルに至る順序で、タイル毎の前記符号化された画像データを含み、それぞれのタイル内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、符号化ブロック毎の前記符号化された画像データを含む。
【0023】
前記ヘッダ情報は、前記各タイルのサイズ情報を含む。
【0024】
前記画像復元部は、前記1フレーム内のタイル境界の有無に関わらず、前記1フレーム内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、復号処理と、左右で隣接するタイル間の境界がある場合のタイル境界部のフィルタ処理と、を順次実行する。
【0025】
これにより、左右で隣接するタイル間のタイル境界部のフィルタ処理において、左のタイルの復号処理結果を、右のタイルのフィルタ処理が開始されるまで保持するための、タイル境界フィルタ用バッファを不要とすることができる。
【0026】
〔2〕<ビットストリーム解析部+解析用データ>
項1において、前記画像復号装置は、前記ビットストリーム解析部からアクセス可能な解析用データバッファ(2)をさらに備える。
【0027】
前記ビットストリーム解析部は、前記ヘッダ情報に基づいて、前記画像復元部による復元処理の対象行の、各タイルの先頭に配置される符号化ブロックが格納される、前記ビットストリーム内の位置を算出して、前記解析用データバッファに保持する。
【0028】
前記ビットストリーム解析部は、前記解析用データバッファに保持される、前記画像復元部による復元処理の対象行の、対応する画像データを前記ビットストリームから読み出して、前記画像復元部に供給する。前記ビットストリーム解析部は、各タイルの先頭に配置される符号化ブロックが格納される、前記ビットストリーム内の前記位置に基づいて、前記読み出しを行う。
【0029】
これにより、前記タイル境界フィルタ用バッファが不要となるため、代わりに必要とされる前記解析用データバッファの大きさを、前記タイル境界フィルタ用バッファの数分の1以下に抑えることができる。
【0030】
〔3〕<項2の画像復元部の構成>
項2において、前記画像復号装置は、前記画像復元部から出力される復号画像を格納するフレームバッファ(7)をさらに備える。
【0031】
前記画像復元部は、予測画像生成部(13)と差分画像生成部(14)と加算部(15)とフィルタ処理部(16)と第1バッファ(5)と第2バッファ(6)とを含む。
【0032】
前記第1バッファは、前記予測画像生成部から出力される予測画像情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対する予測画像生成処理に必要な、上方向フィルタ前画素情報を保持する。
【0033】
前記予測画像生成部は、前記ビットストリーム解析部から供給される前記画像データを構成する予測データと、前記第1バッファに保持される前記上方向フィルタ前画素情報と、前記フレームバッファに格納される復号済みの画素情報とに基づいて、予測画像を生成する。
【0034】
前記差分画像生成部は、前記ビットストリーム解析部から供給される前記画像データを構成する残差データに基づいて、差分画像を生成する。
【0035】
前記加算部は、前記予測画像と前記差分画像を加算して、フィルタ前復号画像を生成する。
【0036】
前記第2バッファは、前記フィルタ処理部から出力される復号画像の画素情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対するフィルタ処理に必要な、上方向フィルタ後画素情報を保持する。
【0037】
前記フィルタ処理部は、前記加算部から供給される前記フィルタ前復号画像と、前記第2バッファに保持される前記上方向フィルタ後画素情報とに基づいて、復号画像を生成し、前記画像復元部から出力する。
【0038】
これにより、項2の画像復元部を、好適に構成することができる。
【0039】
〔4〕<画像復元部の入力部にバッファ+タイル毎のデータサイズ>
項1において、前記画像復号装置は、前記ビットストリーム解析部から出力される、前記符号化された画像データを一時的に格納して、前記画像復元部に供給する、画像データバッファ(3)をさらに備える。
【0040】
前記ビットストリーム解析部は、前記ビットストリーム内に格納される通りの順序で、前記画像データを前記画像データバッファに出力し、前記ヘッダ情報に基づいて、タイル毎のデータサイズを算出して、前記画像復元部に出力する。
【0041】
前記画像復元部は、前記タイル毎のデータサイズに基づいて、復号処理の対象である画像データが格納されるアドレスを算出し、前記画像データバッファから前記画像データを読み出して前記復号処理を施す。
【0042】
これにより、画像復元部からの画像データの読み出し順序を項1記載の処理順序に適合させ、項2と項3の解析用データバッファ(2)に代えることができる。
【0043】
〔5〕<項4の画像復元部の構成>
項4において、前記画像復号装置は、前記画像復元部から出力される復号画像を格納するフレームバッファ(7)をさらに備える。
【0044】
前記画像復元部は、データ読み出し部(17)とバッファ位置情報格納部(18)と予測画像生成部(13)と差分画像生成部(14)と加算部(15)とフィルタ処理部(16)と第1バッファ(5)と第2バッファ(6)とを含む。
【0045】
前記バッファ位置情報格納部は、前記タイル毎のデータサイズに基づいて、復号処理の対象である画像データが格納される前記アドレスを保持する。
【0046】
前記データ読み出し部は、前記バッファ位置情報格納部に格納される前記アドレスに基づいて、前記画像データバッファから画像データを読み出し、読み出した前記画像データを構成する予測データを前記予測画像生成部に供給し、読み出した前記画像データを構成する残差データを前記差分画像生成部に供給する。
【0047】
前記第1バッファは、前記予測画像生成部から出力される予測画像情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対する予測画像生成処理に必要な、上方向フィルタ前画素情報を保持する。
【0048】
前記予測画像生成部は、前記データ読み出し部から供給される前記予測データと、前記第1バッファに保持される前記上方向フィルタ前画素情報と、前記フレームバッファに格納される復号済みの画素情報とに基づいて、予測画像を生成する。
【0049】
前記差分画像生成部は、前記データ読み出し部から供給される前記残差データに基づいて、差分画像を生成する。
【0050】
前記加算部は、前記予測画像と前記差分画像を加算して、フィルタ前復号画像を生成する。
【0051】
前記第2バッファは、前記フィルタ処理部から出力される復号画像の画素情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対するフィルタ処理に必要な、上方向フィルタ後画素情報を保持する。
【0052】
前記フィルタ処理部は、前記加算部から供給される前記フィルタ前復号画像と、前記第2バッファに保持される前記上方向フィルタ後画素情報とに基づいて、復号画像を生成し、前記画像復元部から出力する。
【0053】
これにより、項4の画像復元部を、好適に構成することができる。
【0054】
〔6〕<画像復元部の入力部にタイル毎のバッファ>
項1において、前記画像復号装置は、前記ビットストリーム解析部から出力される、前記符号化された画像データを一時的に格納する、複数の画像データバッファ(4_1、4_2、4_3、…)をさらに備える。
【0055】
前記複数の画像バッファは、前記復号処理対象の複数のタイルに対応付けられる。
【0056】
前記ビットストリーム解析部は、前記画像データを対応する前記画像データバッファに出力する。
【0057】
前記画像復元部は、復号処理の対象である画像データが格納される、前記画像データバッファから前記画像データを読み出して前記復号処理を施す。
【0058】
これにより、画像復元部からの画像データの読み出し順序を、項1記載の処理順序に適合させることができる。
【0059】
〔7〕<項6の画像復元部の構成>
項6において、前記画像復号装置は、前記画像復元部から出力される復号画像を格納するフレームバッファ(7)をさらに備える。
【0060】
前記画像復元部は、データ読み出し部(17)とバッファ位置情報格納部(18)と予測画像生成部(13)と差分画像生成部(14)と加算部(15)とフィルタ処理部(16)と第1バッファ(5)と第2バッファ(6)とを含む。
【0061】
前記バッファ位置情報格納部は、前記タイル毎に、既に読み出した画像データの量に基づいて、復号処理の対象である次の画像データが格納されるアドレスを保持する。
【0062】
前記データ読み出し部は、復号処理対象の画像データの属するタイルに対応する前記画像データバッファから、前記バッファ位置情報格納部に格納される前記アドレスに基づいて、画像データを読み出し、読み出した前記画像データを構成する予測データを前記予測画像生成部に供給し、読み出した前記画像データを構成する残差データを前記差分画像生成部に供給する。
【0063】
前記第1バッファは、前記予測画像生成部から出力される予測画像情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対する予測画像生成処理に必要な、上方向フィルタ前画素情報を保持する。
【0064】
前記予測画像生成部は、前記データ読み出し部から供給される前記予測データと、前記第1バッファに保持される前記上方向フィルタ前画素情報と、前記フレームバッファに格納される復号済みの画素情報とに基づいて、予測画像を生成する。
【0065】
前記差分画像生成部は、前記データ読み出し部から供給される前記残差データに基づいて、差分画像を生成する。
【0066】
前記加算部は、前記予測画像と前記差分画像を加算して、フィルタ前復号画像を生成する。
【0067】
前記第2バッファは、前記フィルタ処理部から出力される復号画像の画素情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対するフィルタ処理に必要な、上方向フィルタ後画素情報を保持する。
【0068】
前記フィルタ処理部は、前記加算部から供給される前記フィルタ前復号画像と、前記第2バッファに保持される前記上方向フィルタ後画素情報とに基づいて、復号画像を生成し、前記画像復元部から出力する。
【0069】
これにより、項6の画像復元部を、好適に構成することができる。
【0070】
〔8〕<画像復元部の入力部に固定長データを格納するバッファ>
項1において、前記画像復号装置は、前記ビットストリーム解析部から出力される、前記符号化された画像データを一時的に格納して、前記画像復元部に供給する、画像データバッファ(3)をさらに備える。
【0071】
前記ビットストリーム解析部は、前記ビットストリーム内に格納される通りの順序で、前記画像データをタイル毎のデータサイズを所定の固定長データサイズに変換して、前記画像データバッファに出力する。
【0072】
前記画像復元部は、前記所定の固定長データサイズに基づいて、復号処理の対象である画像データが格納されるアドレスを算出し、前記画像データバッファから前記アドレスにもとづいて前記画像データを読み出して前記復号処理を施す。
【0073】
これにより、画像復元部からの画像データの読み出し順序を項1記載の処理順序に適合させ、項2と3の解析用データバッファ(2)に代えることができる。
【0074】
〔9〕<項8の画像復元部の構成>
項8において、前記画像復号装置は、前記画像復元部から出力される復号画像を格納するフレームバッファ(7)をさらに備える。
【0075】
前記画像復元部は、データ読み出し部(17)とバッファ位置情報算出部(19)と予測画像生成部(13)と差分画像生成部(14)と加算部(15)とフィルタ処理部(16)と第1バッファ(5)と第2バッファ(6)とを含む。
【0076】
前記バッファ位置情報算出部は、前記所定の固定長データサイズに基づいて、復号処理の対象である画像データが格納されるアドレスを算出する。
【0077】
前記データ読み出し部は、前記バッファ位置情報算出部で算出された前記アドレスに基づいて、前記画像データバッファから画像データを読み出し、読み出した前記画像データを構成する予測データを前記予測画像生成部に供給し、読み出した前記画像データを構成する残差データを前記差分画像生成部に供給する。
【0078】
前記第1バッファは、前記予測画像生成部から出力される予測画像情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対する予測画像生成処理に必要な、上方向フィルタ前画素情報を保持する。
【0079】
前記予測画像生成部は、前記データ読み出し部から供給される前記予測データと、前記第1バッファに保持される前記上方向フィルタ前画素情報と、前記フレームバッファに格納される復号済みの画素情報とに基づいて、予測画像を生成する。
【0080】
前記差分画像生成部は、前記データ読み出し部から供給される前記残差データに基づいて、差分画像を生成する。
【0081】
前記加算部は、前記予測画像と前記差分画像を加算して、フィルタ前復号画像を生成する。
【0082】
前記第2バッファは、前記フィルタ処理部から出力される復号画像の画素情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対するフィルタ処理に必要な、上方向フィルタ後画素情報を保持する。
【0083】
前記フィルタ処理部は、前記加算部から供給される前記フィルタ前復号画像と、前記第2バッファに保持される前記上方向フィルタ後画素情報とに基づいて、復号画像を出力する。
【0084】
これにより、項8の画像復元部を、好適に構成することができる。
【0085】
〔10〕<タイル境界に関わらず画像全体をラスタスキャン順で復号+フィルタ>
符号化された画像データを含むビットストリームが入力され、前記符号化された画像データに対して復号処理を施し、前記復号処理の結果である復号データにフィルタ処理を施す、画像復号装置(10)であって、以下のように構成される。
【0086】
前記符号化された画像データは、1フレームの原画像が矩形領域である複数のタイルに分割され、前記タイル毎に符号化された画像データであり、前記複数のタイルのそれぞれは、前記符号化の単位である符号化ブロック(CTB)を行列状に1個以上含む。
【0087】
前記ビットストリームは、前記1フレーム内の左上のタイルから順次右のタイルを経て順次下のタイルに至る順序で、タイル毎の前記符号化された画像データを含み、それぞれのタイル内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、符号化ブロック毎の前記符号化された画像データを含む。
【0088】
前記画像復号装置は、前記1フレーム内のタイル境界の有無に関わらず、前記1フレーム内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、復号処理と、左右で隣接するタイル間の境界がある場合のタイル境界部のフィルタ処理と、を順次実行する。
【0089】
これにより、左右で隣接するタイル間のタイル境界部のフィルタ処理において、左のタイルの復号処理結果を、右のタイルのフィルタ処理が開始されるまで保持する、タイル境界フィルタ用バッファを不要とすることができる。
【0090】
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
【0091】
〔実施形態1〕<タイル境界に関わらず画像全体をラスタスキャン順で復号+フィルタ>
図1は、実施形態1に係る画像復号装置の構成を示すブロック図である。
【0092】
画像復号装置10は、ビットストリーム解析部11と画像復元部12とを含んで構成される。ビットストリーム解析部11と画像復元部12とは、並列化されていないそれぞれ単一のハードウェアによる信号処理回路であり、特に制限されないが、例えば、クロックに同期して動作する、パイプライン構成のディジタル論理回路で構成される。また、特に制限されないが、例えば、公知のCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor field effect transistor)LSI(Large Scale Integrated circuit)の製造技術を用いて、シリコンなどの単一半導体基板上に形成される。
【0093】
ビットストリーム解析部11には、特に制限されないが、例えば、H.265/HEVCの規格に従う、ヘッダ情報と符号化された画像データを含む、ビットストリームが入力される。画像復元部12は、ビットストリーム解析部11から供給される符号化された画像データに対して復号処理を施し、復号処理の結果である復号データにフィルタ処理を施す。
【0094】
図2は、1フレームの画像におけるタイルとCTBの配置を示す説明図であり、
図3は、ビットストリームにおけるタイルとCTBの配置を示す説明図である。さらに
図4は、ビットストリームにおけるタイルとCTBの配置を示す、より詳細な説明図である。上側にはビットストリーム内のタイルの配置、下側にはさらに、ビットストリーム内の各タイルにおけるCTBの配置が示される。
【0095】
H.265/HEVCの規格に従えば、符号化された画像データは、1フレームの原画像が矩形領域である複数のタイルに分割され、タイル毎に符号化された画像データであり、複数のタイルのそれぞれは、符号化の単位である符号化ブロック(CTB)を行列状に1個以上含む。
図2に示すように、1フレームの画像が、m列n行のタイルに分割されており、各タイルは複数のCTBで構成されている。X1〜Xmは各タイルが列方向に含むCTBの数を表し、Y1〜Ynは各タイルが行方向に含むCTBの数を表している。例えば左上端のタイルTile[1,1]は、X1列Y1行のCTBで構成されている。ここで、m、n、X1〜Xm、Y1〜Ynはそれぞれ1以上の整数である。列方向に1列のタイルのみで構成され縦方向のタイル境界がない場合、また、行方向に1行のタイルのみで構成され横方向のタイル境界がない場合、さらには、1フレームが1個のタイルのみで構成される場合が含まれる。
【0096】
ビットストリームは、1フレーム内の左上のタイルから順次右のタイルを経て順次下のタイルに至る順序で、タイル毎に符号化された画像データを含み、それぞれのタイル内の左上の符号化ブロックから順次右の符号化ブロックを経て順次下の符号化ブロックに至る順序で、符号化ブロック毎の前記符号化された画像データを含む。ビットストリームを構成する符号化された画像データは、
図3に示すように、複数のタイルはフレーム内をラスタスキャンする順序で構成されている。即ち、左上端のTile[1,1]から右方向に、Tile[2,1]、…を経て1フレームの右端のTile[m,1]まで進み、次に下の段の、Tile[1,2]からTile[m,2]に進む。各タイル内は、さらにラスタスキャンする順序で構成されている。より詳細には、
図4に示すように、左上端のTile[1,1]の左上端のCTB1,1[1,1]から右方向にTile[1,1]の右端のCTB1,1[X1,1]まで進み、その後同じTile[1,1]の次の行のCTB1,1[1,2]から右方向に右端のCTB1,1[X1,2]へ進む。Tile[1,1]について下端のCTB1,1[1,Y1]〜CTB1,1[X1,Y1]が終わると、次に、右側のTile[2,1]に進む。Tile[2,1]内はラスタスキャンの順序で、CTB2,1[1,1]〜CTB2,1[X1,Y1]へ進む。以降順に右端のTile[m,1]まで進むと、その次は、下の行のTile[1,2]〜Tile[m,2]に進む。これを繰り返して1フレームの下端の行のTile[1,n]〜Tile[m,n]に進む。
【0097】
CTB毎に符号化された画像データは可変長である。ビットストリームは、上記のように符号化された画像データを含み、さらにヘッダ情報を含む。ヘッダ情報は、各タイルのサイズ情報を含む。
【0098】
図5は、実施形態1(他の実施形態も同様に妥当する)に係る画像復号装置におけるタイルとCTBの処理順序を示す説明図であり、
図6は、実施形態1(他の実施形態も同様に妥当する)に係る画像復号装置におけるタイルとCTBの処理順序を示す、より詳細な説明図である。
【0099】
画像復元部12は、1フレーム内にタイル境界があるかないかに関わらず、1フレーム内の左上の符号化ブロック(CTB)から順次右の符号化ブロック(CTB)を経て順次下の符号化ブロック(CTB)に至る順序で、復号処理と、左右で隣接するタイル間の境界がある場合のタイル境界部のフィルタ処理と、を順次実行する。
【0100】
ビットストリームが、上述のように、タイル内ではそれぞれのタイルの範囲内でのラスタスキャンの順序で、符号化された画像データを含むのに対し、復号処理は、
図5に示すように、タイル境界を無視して、1フレームの画面全体をラスタスキャンの順序で処理する。画像復元部12の処理は、符号化された画像データに対する復号処理と、その復号結果に対するフィルタ処理である。復号処理の結果は、外部のフレームバッファなどに転送されることなく、そのままフィルタ処理を施される。Tile[1,1]の1行目、Tile[2,1]の1行目から1フレームの右端のTile[m,1]の1行目までのCTBに対して、復号処理とフィルタ処理を行う。次に下の行のTile[1,1]の2行目、Tile[2,1]の2行目から1フレームの右端のTile[m,1]の2行目までの処理を行い、1行ずつ順次Tile[1,1] 、Tile[2,1]からTile[m,1]の各Y1行目までの処理を行う。その後、Tile[1,2]、Tile[2,2]〜Tile[m,2]のそれぞれの1行目からY2行目までの処理、Tile[1,3]、Tile[2,3]〜Tile[m,3]のそれぞれの1行目からY3行目までの処理を1行ずつ順次行う。その後さらに、1フレームの画面の最下段のタイルである、Tile[1,n]、Tile[2,n]〜Tile[m,n]のそれぞれの1行目からYn行目までの処理を1行ずつ順次行う。より詳細には、
図6に示すように、左上端のTile[1,1]の左上端のCTB1,1[1,1]から右方向にTile[1,1]の右端のCTB1,1[X1,1]まで進み、その後右隣のTile[2,1]の左上端のCTB2,1[1,1]から右方向にTile[2,1]の右端のCTB1,1[X2,1]まで進む。Tile[1,1]の右端のCTB1,1[X1,1]と右隣のTile[2,1]の左上端のCTB2,1[1,1]とに対しては、連続して画像復元部12によって、符号化された画像データに対する復号処理と、その復号結果に対するフィルタ処理とが施される。その後さらに、1フレームの画面の1行目の処理を進めて、右上端のTile[m,1]の右端のCTB1,1[Xm,1]まで進んだ後、2行目の処理に移行する。2行目も同様に、Tile[1,1]の左端のCTB1,1[1,2]から右方向に右端のCTB1,1[X1,2]、Tile[2,1]の2行目のCTB2,1[1,2]〜CTB2,1[X2,2]、さらに右端のCTBm,1[Xm,2]まで進む。その後最上段のタイルの処理を順次1行ずつ進めた後、2段目の処理に移る。2段目以降タイルについても同様に、タイル境界の有無に関わりなく、CTBを1行ずつ順次処理する。2段目のタイルTile[1,2]、Tile[2,2]〜Tile[m,2]の、1行目CTB1,2[1,1]〜CTB1,2[X1,1]、CTB2,2[1,1]〜CTB2,2[X2,1]からCTBm,2[1,1]〜CTBm,2[Xm,1]まで進む。次に2行目CTB1,2[1,2]〜CTB1,2[X1,2]、CTB2,2[1,2]〜CTB2,2[X2,2]からCTBm,2[1,2]〜CTBm,2[Xm,2]まで進む。さらに順次1行毎に、Y2行目の最下行CTB1,2[1,Y2]〜CTB1,2[X1,Y2]、CTB2,2[1,Y2]〜CTB2,2[X2,Y2]からCTBm,2[1,Y2]〜CTBm,2[Xm,Y2]まで進む。その後さらに最下段のタイルTile[1,n]、Tile[2,n]〜Tile[m,n]の、1行目CTB1,n[1,1]〜CTB1,n[X1,1]、CTB2,n[1,1]〜CTB2,n[X2,1]、CTBm,n[1,1]〜CTBm,n[Xm,1]に進む。さらに次の2行目CTB1,n[1,2]〜CTB1,n[X1,2]、CTB2,n[1,2]〜CTB2,n[X2,2]、CTBm,n[1,2]〜CTBm,n[Xm,2]から、1行ずつ順次、最終行CTB1,n[1,Yn]〜CTB1,n[X1,Yn]、CTB2,n[1,Yn]〜CTB2,n[X2,Yn]、CTBm,n[1,Yn]〜CTBm,n[Xm,Yn]まで進む。
【0101】
復号処理は、符号化ブロック単位で行われるが、フィルタ処理は、隣接する画素のデータを必要とする。タイル境界におけるフィルタ処理では、隣接するタイルでの復号処理の結果を必要とする。タイルが左右で隣接するときには、先に処理される左のタイルの右端の復号された画像データが、右側のタイルの左端の画素のためのフィルタ処理の際に使われる。タイルが上下で隣接するときには、先に処理される上側のタイルの下端の復号された画像データが、下側のタイルの上端の画素のためのフィルタ処理の際に使われる。左右または上下に隣接するタイルでのフィルタ処理に使われる復号された画像データは、タイルの端(右端または下端)の1画素分には限られず、フィルタのタップ数により、複数画素であってもよい。
【0102】
復号処理を、ビットストリームの画像データの並びと同じ順序で進める、従来の方式では、左上端のタイルTile[1,1]の1行目から順次Y1行目までの復号処理を行い、その後、右側のTile[2,1]の復号処理に進む。フィルタ処理は、Tile[1,1]の1行目から順次Y1行目まで実行した後、右側のTile[2,1]におけるフィルタ処理に移る。Tile[1,1]の1行目から順次Y1行目までの右端の復号データは、右側のTile[2,1]におけるフィルタ処理が始まるまで、保持されなければならない。したがって、従来技術による画像復元部には、左右で隣接するタイル間のタイル境界部のフィルタ処理において、左のタイルの復号処理結果を、右のタイルのフィルタ処理が開始されるまで保持されることとなり、タイル境界フィルタ用バッファが必要となる。これを避けるためには、左のタイルの復号処理結果を例えば外付けのフレームバッファに一旦格納し、右のタイルのフィルタ処理が開始されたときに再度読み出す必要がある。いずれにしても、右のタイルのフィルタ処理が開始されるまで、何らかの方法で左のタイルの復号処理結果を保持しておく必要がある。
【0103】
一方、本実施形態によれば、タイル境界の有無に関わらず、1行の復号処理とフィルタ処理を連続して処理するため、タイル境界においても、左のタイルの復号処理結果を、右のタイルのフィルタ処理に直接受け渡すことができるため、上記のようなタイル境界フィルタ用バッファを必要としない。なお、上下タイル境界におけるタイル境界フィルタ用バッファは、従来技術と本実施形態で、どちらも同様に必要である。また、本実施形態によれば、タイル境界の処理に必要なデータの転送量を減らすことができる。さらに、フィルタ処理を復号のパイプラインに組み込むことができるので、性能の向上を図ることができる。
【0104】
〔実施形態2〕<ビットストリーム解析部+解析用データ>
図7は、実施形態2に係る画像復号装置10の構成例を示すブロック図である。
【0105】
本実施形態2に係る画像復号装置10は、ビットストリーム解析部11と画像復元部12とを含み、さらに、ビットストリーム解析部11からアクセス可能な解析用データバッファ2と画像復元部12からアクセス可能なフレームバッファ7とを含んで構成される。フレームバッファ7は、外部メモリであってもよいし、画像復号装置10を構成するビットストリーム解析部11や画像復元部12と同一チップ上に構成されても良い。
【0106】
ビットストリーム解析部11には、ヘッダ情報と符号化された画像データを含むビットストリームが入力される。ビットストリーム解析部11は、ビットストリーム内のヘッダ情報に基づいて、画像復元部12による復元処理の対象行の、ビットストリーム内の位置を算出して、解析用データバッファ2に保持する。ビットストリーム内の位置とは、各タイルの先頭に配置される符号化ブロックが格納される位置である。ビットストリーム解析部11は、解析用データバッファ2に保持される、復元処理対象の符号化ブロックが格納される位置に基づいて、対応する画像データをビットストリームから読み出して、画像復元部12に供給する。
【0107】
これにより、前記タイル境界フィルタ用バッファを不要とすることができる。そのために、代わりに必要とされる、解析用データバッファの大きさは、前記タイル境界フィルタ用バッファの数分の1以下である。
【0108】
タイル境界フィルタ用バッファの大きさは、1フレームの画面の縦幅即ち縦方向のライン数から算出される。例えば、1ライン当たり、画素情報16バイトとフィルタ情報2バイトが必要であるとすると、1000ラインで18,000バイトとなる。これに対し、解析用データは、横方向のタイル数(1フレームの画面の水平方向に分割されたタイルの数)×4バイトでよい。例えば、横方向に3分割されているとき、必要な解析用データは、12バイトとなる。解析用データバッファの大きさは、横方向のタイル数について想定される最大値を考慮して、決められる。1フレームの画面の横幅を2048画素とし、CTBを8画素×8画素で構成し、1CTBで1タイルを構成したと仮定しても、横方向のタイル数は256であり、必要な解析用データは、1024バイトとなる。上述の例による、タイル境界フィルタ用バッファの大きさ18,000バイトの約1/18である。以上のように、解析用データバッファの大きさは、タイル境界フィルタ用バッファの数分の1以下に抑えることができる。
【0109】
図8は、
図7の画像復号装置10において特に画像復元部12の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0110】
画像復元部12は、予測画像生成部13と差分画像生成部14と加算部15とフィルタ処理部16とバッファA(5)とバッファB(6)とを含んで構成される。バッファA(5)は、予測画像生成部13から出力される予測画像情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対する予測画像生成処理に必要な、フィルタ処理前の上方向画素情報を保持する。
【0111】
H.265/HEVCの規格に従えば、ビットストリーム解析部11から供給される画像データは、予測データと残差データで構成される。予測画像生成部13は、ビットストリーム解析部11から供給される画像データを構成する予測データと、バッファA(5)に保持されるフィルタ処理前の上方向画素情報と、フレームバッファ7に格納される復号済みの画素情報とに基づいて、予測画像を生成する。差分画像生成部14は、ビットストリーム解析部11から供給される画像データを構成する残差データに基づいて、差分画像を生成する。加算部15は、予測画像と差分画像を加算して、フィルタ前復号画像を生成する。
【0112】
バッファB(6)は、フィルタ処理部16から出力される復号画像の画素情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対するフィルタ処理に必要な、フィルタ処理後の上方向画素情報を保持する。フィルタ処理部16は、加算部15から供給されるフィルタ前復号画像と、バッファB(6)に保持されるフィルタ処理後の上方向画素情報とに基づいて、復号画像を生成し、画像復元部12からフレームバッファ7に出力する。
【0113】
これにより、画像復元部12を、好適に構成することができる。フィルタ処理部15には、フィルタ処理後の上方向画素情報を格納するためのバッファB(6)が接続されるが、左方向画素情報を格納するためのバッファは不要である。加算部15から供給される復号画像が直接フィルタ処理部16に入力されるように構成されており、画像復元部12の処理は、1フレーム内にタイル境界があるかないかに関わらず、ラスタスキャンの順序で進められるので、左のタイルの復号画像が直後に処理される右側のタイルのフィルタ処理16に入力されるためである。また、パイプライン構成も、復号とフィルタ処理を一括して最適化することができるので、性能の向上を図ることができる。
【0114】
〔実施形態3〕<画像復元部の入力部にバッファ+タイル毎のデータサイズ>
図9は、実施形態3に係る画像復号装置10の別の構成例を示すブロック図である。
【0115】
本実施形態3に係る画像復号装置10は、ビットストリーム解析部11と画像復元部12とを含み、さらに、ビットストリーム解析部11から出力される符号化された画像データを一時的に格納する、画像データバッファ3と、画像復元部12らアクセス可能なフレームバッファ7とを含んで構成される。ビットストリーム解析部11には、ヘッダ情報と符号化された画像データを含むビットストリームが入力される。ビットストリーム解析部11は、ビットストリーム内に格納される通りの順序で、画像データを画像データバッファ3に出力し、ビットストリーム内のヘッダ情報に基づいて、タイル毎のデータサイズを算出して、画像復元部12に出力する。ビットストリーム内に格納される通りの順序とは、タイルをラスタスキャンの順序で、タイル内ではそれぞれのタイルの範囲内でのラスタスキャンの順序である。画像復元部12は、ビットストリーム解析部11から入力されるタイル毎のデータサイズに基づいて、復号処理の対象である画像データが格納される、画像データバッファ3におけるアドレスを算出し、画像データバッファ3からそのアドレスに基づいて画像データを読み出して復号処理を施す。
【0116】
これにより、画像復元部12への画像データの読み出し順序を実施形態1に記載の処理順序に適合させ、実施形態2の解析用データバッファ2を不要とすることができる。また、ビットストリーム解析部11は、入力されたビットストリームを先頭から順に処理するので、一旦メモリ上に退避し、処理に際して再度読み出すようなデータ転送を不要とすることができる。
【0117】
図10は、
図9の画像復号装置10において特に画像復元部12の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0118】
画像復元部12は、データ読み出し部17とバッファ位置情報格納部18と予測画像生成部13と差分画像生成部14と加算部15とフィルタ処理部16とバッファA(5)とバッファB(6)とを含んで構成される。
【0119】
バッファ位置情報格納部18は、ビットストリーム解析部11から入力されるタイル毎のデータサイズに基づいて、復号処理の対象である画像データが格納される、画像データバッファ3におけるアドレスを保持する。データ読み出し部17は、バッファ位置情報格納部18に格納される前記アドレスに基づいて、画像データバッファ3から画像データを読み出し、読み出した画像データを構成する予測データを予測画像生成部13に供給し、読み出した画像データを構成する残差データを差分画像生成部14に供給する。
【0120】
バッファA(5)は、予測画像生成部13から出力される予測画像情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対する予測画像生成処理に必要な、フィルタ処理前の上方向画素情報を保持する。予測画像生成部13は、データ読み出し部17から供給される予測データと、バッファA(5)に保持されるフィルタ処理前の上方向画素情報と、フレームバッファ7に格納される復号済みの画素情報とに基づいて、予測画像を生成する。差分画像生成部12は、データ読み出し部17から供給される残差データに基づいて、差分画像を生成する。加算部15は、予測画像と差分画像を加算して、フィルタ前復号画像を生成する。
【0121】
バッファB(6)は、フィルタ処理部16から出力される復号画像の画素情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対するフィルタ処理に必要な、フィルタ処理後の上方向画素情報を保持する。フィルタ処理部16は、加算部15から供給されるフィルタ前復号画像と、バッファB(6)に保持される、フィルタ処理後の上方向画素情報とに基づいて、復号画像を生成し、画像復元部12からフレームバッファ7に出力する。
【0122】
これにより、実施形態2と同様に、画像復元部12を、好適に構成することができる。フィルタ処理部15には、フィルタ処理後の上方向画素情報を格納するためのバッファB(6)が接続されるが、左方向画素情報を格納するためのバッファは不要である。加算部15から供給される復号画像が直接フィルタ処理部16に入力されるように構成されており、画像復元部12の処理は、1フレーム内にタイル境界があるかないかに関わらず、ラスタスキャンの順序で進められるので、左のタイルの復号画像が直後に処理される右側のタイルのフィルタ処理16に入力されるためである。また、パイプライン構成も、復号とフィルタ処理を一括して最適化することができるので、性能の向上を図ることができる。
【0123】
〔実施形態4〕<画像復元部の入力部にタイル毎のバッファ>
図11は、実施形態4に係る画像復号装置10の別の構成例を示すブロック図である。
【0124】
本実施形態4に係る画像復号装置10は、ビットストリーム解析部11と画像復元部12とを含み、さらに、ビットストリーム解析部11から出力される、符号化された画像データを一時的に格納して、画像復元部12に供給する、複数の画像データバッファ(4_1、4_2、4_3、…)と、画像復元部12からアクセス可能なフレームバッファ7とを含んで構成される。複数の画像データバッファ(4_1、4_2、4_3、…)は、前記復号処理対象の複数のタイルにそれぞれ対応付けられている。ビットストリーム解析部11は、画像データを複数の画像データバッファ(4_1、4_2、4_3、…)のうち対応するいずれかに出力する。画像復元部12は、復号処理の対象である画像データが格納される、画像データバッファ(4_1、4_2、4_3、…のいずれか)から画像データを読み出して復号処理を施す。
【0125】
これにより、画像復元部からの画像データの読み出し順序を実施形態1に記載の処理順序に適合させ、実施形態2の解析用データバッファ2を不要とすることができる。また、ビットストリーム解析部11は、入力されたビットストリームを先頭から順に処理するので、一旦メモリ上に退避し、処理に際して再度読み出すようなデータ転送を不要とすることができる。
【0126】
図12は、
図11の画像復号装置10において特に画像復元部12の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0127】
画像復元部12は、データ読み出し部17とバッファ位置情報格納部18と予測画像生成部13と差分画像生成部14と加算部15とフィルタ処理部16とバッファA(5)とバッファB(6)とを含んで構成される。
【0128】
バッファ位置情報格納部18は、タイル毎に、画像データバッファ(4_1、4_2、4_3、…)から既に読み出した画像データの量に基づいて、復号処理の対象である次の画像データが格納されるアドレスを保持する。
【0129】
データ読み出し部17は、復号処理対象の画像データの属するタイルに対応する画像データバッファ(4_1、4_2、4_3、…のいずれか)から、バッファ位置情報格納部18に格納されるアドレスに基づいて、画像データを読み出し、読み出した画像データを構成する予測データと残差データを、それぞれ予測画像生成部13と差分画像生成部14に供給する。
【0130】
バッファA(5)は、予測画像生成部13から出力される予測画像情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対する予測画像生成処理に必要な、フィルタ処理前の上方向画素情報を保持する。
【0131】
予測画像生成部13は、データ読み出し部17から供給される予測データと、バッファA(5)に保持されるフィルタ処理前の上方向画素情報と、フレームバッファ7に格納される復号済みの画素情報とに基づいて、予測画像を生成する。差分画像生成部14は、データ読み出し部17から供給される残差データに基づいて、差分画像を生成する。加算部15は、予測画像と差分画像を加算して、フィルタ前復号画像を生成する。
【0132】
バッファB(6)は、フィルタ処理部16から出力される復号画像の画素情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対するフィルタ処理に必要な、フィルタ処理後の上方向画素情報を保持する。フィルタ処理部16は、加算部15から供給されるフィルタ前復号画像と、バッファB(6)に保持されるフィルタ処理後の上方向画素情報とに基づいて、復号画像を生成し、画像復元部12からフレームバッファ7に出力する。
【0133】
これにより、実施形態2と同様に、画像復元部12を、好適に構成することができる。フィルタ処理部15には、フィルタ処理後の上方向画素情報を格納するためのバッファB(6)が接続されるが、左方向画素情報を格納するためのバッファは不要である。加算部15から供給される復号画像が直接フィルタ処理部16に入力されるように構成されており、画像復元部12の処理は、1フレーム内にタイル境界があるかないかに関わらず、ラスタスキャンの順序で進められるので、左のタイルの復号画像が直後に処理される右側のタイルのフィルタ処理16に入力されるためである。また、パイプライン構成も、復号とフィルタ処理を一括して最適化することができるので、性能の向上を図ることができる。
【0134】
〔実施形態5〕<画像復元部の入力部に固定長データを格納するバッファ>
図13は、実施形態5に係る画像復号装置10の別の構成例を示すブロック図である。
【0135】
本実施形態3に係る画像復号装置10は、ビットストリーム解析部11と画像復元部12とを含み、さらに、ビットストリーム解析部11から出力される、符号化された画像データを一時的に格納して、画像復元部12に供給する、画像データバッファ3と、画像復元部12らアクセス可能なフレームバッファ7とを含んで構成される。
【0136】
ビットストリーム解析部11は、ビットストリーム内に格納される通りの順序で、画像データをタイル毎のデータサイズを所定の固定長データサイズに変換して、画像データバッファ3に出力する。画像復元部12は、前記所定の固定長データサイズに基づいて、復号処理の対象である画像データが格納されるアドレスを算出し、画像データバッファ3から画像データを読み出して復号処理を施す。
【0137】
実施形態2では、ビットストリーム解析部11は、画像データをタイル毎のデータサイズをビットストリーム内に格納される通りの可変長のまま、画像データバッファ3に出力する。そのため、各タイルの各行の先頭にある画像データが格納されているアドレスを算出するためには、各タイルのサイズを知る必要がある。そのため、ビットストリーム解析部11は、ビットストリームのヘッダ情報からタイル毎のデータサイズを求め、画像復元部12に供給している。
【0138】
一方、本実施形態5においては、画像データをタイル毎のデータサイズを所定の固定長データサイズに変換して、画像データバッファ3に出力する。このため、画像復元部12は、ビットストリームにおけるタイル毎のデータサイズを個別に知らなくても、上記所定の固定長データサイズに基づいて、各タイルの各行の先頭にある画像データが格納されているアドレスを算出することができる。
【0139】
以上のように、ビットストリーム解析部11から画像復元部12に、タイル毎のデータサイズを供給することなく、画像復元部からの画像データの読み出し順序を実施形態1に記載の処理順序に適合させ、実施形態2の解析用データバッファ2を不要とすることができる。また、ビットストリーム解析部11は、入力されたビットストリームを先頭から順に処理するので、一旦メモリ上に退避し、処理に際して再度読み出すようなデータ転送を不要とすることができる。
【0140】
図14は、
図13の画像復号装置10において特に画像復元部12の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0141】
画像復元部12は、データ読み出し部17とバッファ位置情報算出部19と予測画像生成部13と差分画像生成部14と加算部15とフィルタ処理部16とバッファA(5)とバッファB(6)とを含んで構成される。
【0142】
バッファ位置情報算出部19は、前記所定の固定長データサイズに基づいて、復号処理の対象である画像データが格納される、画像データバッファ3におけるアドレスを算出する。データ読み出し部17は、バッファ位置情報算出部19で算出されたアドレスに基づいて、画像データバッファ3から画像データを読み出し、読み出した画像データを構成する予測データを予測画像生成部13に供給し、読み出した画像データを構成する残差データを差分画像生成部14に供給する。
【0143】
バッファA(5)は、予測画像生成部13から出力される予測画像情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対する予測画像生成処理に必要な、フィルタ処理前の上方向画素情報を保持する。予測画像生成部13は、データ読み出し部17から供給される予測データと、バッファA(5)に保持されるフィルタ処理前の上方向画素情報と、フレームバッファ7に格納される復号済みの画素情報とに基づいて、予測画像を生成する。差分画像生成部14は、データ読み出し部17から供給される残差データに基づいて、差分画像を生成する。加算部15は、予測画像と差分画像を加算して、フィルタ前復号画像を生成する。
【0144】
バッファB(6)は、フィルタ処理部16から出力される復号画像の画素情報のうち、処理対象の符号化ブロックの下側に隣接する符号化ブロックに対するフィルタ処理に必要な、フィルタ処理後の上方向画素情報を保持する。フィルタ処理部16は、加算部15から供給されるフィルタ前復号画像と、バッファB(6)に保持されるフィルタ処理後の上方向画素情報とに基づいて、復号画像を生成し、画像復元部12からフレームバッファ7に出力する。
【0145】
これにより、実施形態2と同様に、画像復元部12を、好適に構成することができる。フィルタ処理部15には、フィルタ処理後の上方向画素情報を格納するためのバッファB(6)が接続されるが、左方向画素情報を格納するためのバッファは不要である。加算部15から供給される復号画像が直接フィルタ処理部16に入力されるように構成されており、画像復元部12の処理は、1フレーム内にタイル境界があるかないかに関わらず、ラスタスキャンの順序で進められるので、左のタイルの復号画像が直後に処理される右側のタイルのフィルタ処理16に入力されるためである。また、パイプライン構成も、復号とフィルタ処理を一括して最適化することができるので、性能の向上を図ることができる。また、実施形態2で必要とされた、ビットストリーム解析部11から画像復元部12へのタイル毎のデータサイズの供給を不要とすることができる。
【0146】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。