(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年では駅のプラットホームに、乗客が進入してくる列車に接触したり、線路上に転落したりすることを防止するためにプラットホームの側縁に沿って可動式ホーム柵を設置することが行われている。可動式ホーム柵を設置する場合には風荷重に対する引抜力と狭隘箇所での施工が必要となる。
【0006】
しかし、特許文献1の基礎施工用装置は、杭を打設するための開口部がベース部の中心部に設けられているため可動式ホーム柵の設置工事に使用した場合には可動式ホーム柵はプラットホームの側縁近くに配置されることから基礎施工用装置の架台の一部がプラットホームの側縁から外側(線路側)にはみ出してしまい基礎施工用装置を安定して配置することができないという問題がある。
【0007】
また、可動式ホーム柵の設置工事は、列車の運行が停止される深夜に行う必要があり、施工間合い約3時間程度の中で安全に打設作業を行うことが要求される。従って、設置、打設、移動を迅速、且つ、連続して行うことが必要となる。この点、特許文献1の基礎施工用装置は小型ではあるが、搬送のために車両や台車等を用意する必要があり、また多数の打設が要求される様な場合には迅速な対応ができないおそれがあるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、打設箇所が、例えば、プラットホームの側縁近くや壁際である等の制限があり、しかも、作業場所が狭く大型の重機での施工が困難な狭隘箇所であっても使用することが可能な杭打ち装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、設置、打設、移動を迅速、且つ、連続して行うことが可能な杭打ち装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため請求項1に記載の本発明は、施工面に杭を打設するための杭打ち装置において、ベース部の中心よりも側縁部に近接した位置に形成された開口部と、前記開口部の一部又は全部を囲むようにして配置され、
前記杭を前記開口部内に配置するための保持手段が昇降可能に設けられた2つの支柱を含んで4箇所にそれぞれ立設された移動フレームと、前記移動フレームを前後左右の水平方向に移動
させて位置合わせを行う位置決め機構と、
ジャッキによって前記支柱をそれぞれ独立して上下させることで前記杭を施工面に対して垂直に位置させる水平調整機構とを備えていることを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するため請求項
2に記載の本発明は、請求項
1に記載の杭打ち装置において、前記ベース部には跳ね上げ可能な車輪が取り付けられていることを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するため請求項
3に記載の本発明は、請求項1
又は2に記載の杭打ち装置において、前記杭が、周囲にスパイラル状の羽根を備えたスパイラル杭であり、前記スパイラル杭を回転圧入するための回転駆動部材が着脱可能に連結される増力器を備えていることを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するため請求項
4に記載の本発明は、請求項
3に記載の杭打ち装置において、前記ベース部は、前記スパイラル杭を回転圧入した際の反力を受ける反力受具を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る杭打ち装置によれば、ベース部の中心よりも側縁部に近接した位置に杭を打設する開口部を設けたので、例えば、プラットホームの側縁近くや、壁際であっても安全に設置して杭を打設することができるという効果がある。そのため、作業場所が狭く大型の重機での施工が困難な狭隘箇所であっても容易に使用することが可能となる。
【0016】
また、本発明に係る杭打ち装置によれば、跳ね上げ可能な車輪を備えているので移動が容易であり、位置決め機構や水平調整機構を備えているので杭の打設位置を迅速に決定することができ、設置、打設、移動を迅速、且つ、連続して行うことができるという効果がある。
【0017】
さらに、本発明に係る杭打ち装置によれば、杭がスパイラル杭である場合にはベース部にスパイラル杭を回転圧入した際の反力を受ける反力受具を備えることとしたので杭打ち装置自体が位置ずれを起こすことなく確実にスパイラル杭を回転圧入させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係る杭打ち装置の好ましい一実施形態の正面図である。
【
図4】
図2に示す開口の周辺構成を示す斜視図である。
【
図6】本発明に係る杭打ち装置の移動を説明する図である。
【
図7】施工場所に杭打ち装置の反力受具を挿入した状態を示す図である。
【
図8】杭打ち装置の車輪を退避させる作業を説明する図である。
【
図9】杭打ち装置のビームの水平・鉛直を行う作業を説明する図である。
【
図10】下部杭を杭打ち装置に取り付ける作業を説明する図である。
【
図11】下部杭を杭打ち装置に取り付けた状態を示す図である。
【
図12】杭打ち装置に電動トルクレンチを取り付けた状態を示す図である。
【
図13】下部杭を地中等に圧入し終わった状態を示す図である。
【
図14】下部杭に上部の杭を溶接する作業を説明する図である。
【
図15】上部杭の上端を支持する作業を説明する図である。
【
図16】上部杭を地中等に圧入し終わった状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る杭打ち装置の好ましい一実施形態について図面を参照しつつ以下詳細に説明する。
図1は本発明に係る杭打ち装置の好ましい一実施形態の正面図、
図2は
図1に示す杭打ち装置の平面図、
図3は
図1に示す杭打ち装置の側面図である。
【0020】
[杭打ち装置の構成]
図示された杭打ち装置1は、概略として、四辺の下部に可倒式(=跳ね上げ式)の車輪2,2を備えたベース部(架台)10と、打設する杭を配置するためにベース部10の中心よりも側縁部に近接した位置に形成された略方形状の開口部40(
図4参照)と、開口部40の三辺をコの字形状に囲むようにして配置された移動フレーム4と、コの字形状の移動フレーム4の上面側の4箇所に立設された支柱3,3と、4本の支柱3,3の上部を取り囲むようにして配置された上部フレーム3aと、正面側の支柱3,3に沿って昇降可能に架け渡されたビーム8を備えて構成されている。
図1に示すように、上部フレーム3aの略中央部にはワイヤ支持持部材15が配置されている。また、ビーム8の略中央部には後述する杭を打ち込むための打込部材としての回転駆動部材、具体的には後述する電動トルクレンチ16
のトルクを増大するための増力器9が配置されている。
【0021】
増力器9は回転駆動部材の出力をギヤの組み合わせ等によって増大させてその回転力をスパイラル杭に付与する機器である。増力器9の下部にはスパイラル杭の頂部を装着して保持固定する図示しない保持手段を備えており、スパイラル杭は先端が開口部40内に挿通された鉛直状態でしっかりと保持される。尚、本実施形態では、打込部材としてスパイラル杭を回転させながら施工面へ回転圧入するための回転駆動部材、例えば、電動トルクレンチ16としているが、打込部材はこれに限定されるものではなく、例えば、振動を与えながら圧入する振動圧入機等であってもよい。そして、この場合には、増力器9の代わりに振動圧入機等を直接ビーム8に取り付けることもできる。
【0022】
コの字状の移動フレーム4は、断面H字状のH鋼によって形成されており、H鋼の下側の空間部の四隅にはボールベアリング5,5がそれぞれ配置されて移動フレーム4を前後左右の水平方向に適宜に移動させることができるようになっている。この構造によって水平方向の位置合わせを行う位置決め機構が形成される。尚、位置決め機構には所定の位置に位置決めした後に移動フレーム4が勝手に移動しないように固定するための図示しないストッパ機構が設けられている。また、移動フレーム4を形成するH鋼の上側の空間部の四隅にはそれぞれジャッキ6,6が配置され、ジャッキ6、6の上に配置された支持プレート4a,4aを挟んで支柱3,3が立設されている。この構造によってジャッキ6,6で移動フレーム4の四隅の角部をそれぞれ独立して上下させることで鉛直状態の微調整を可能とする水平調整機構が形成される。尚、
図8に示すように、各ジャッキ6,6は、油圧ポンプからの油圧調整が4連分岐バルブ13(
図9参照)を介して行われるようになっているので1つの油圧ポンプで鉛直状態の調整を行うことができる。
【0023】
ベース部10に形成された開口部40は、略方形状の空間を有してベース部1の中心よりも側縁部に近接した位置、より具体的には、一辺がベース部1の側縁部と隣接するようにして形成されており、開口部40の内周面は、
図4に示すように、リブ41によって囲繞されている。そして、この開口部40内に反力受具7が内嵌されている。反力受具7は、スパイラル杭を施工面に回転圧入する際に生じる反力を施工面の地盤によって支持することにより杭打ち装置1自身が反力によって回転したり位置ずれしないようにしっかりと保持するための部材である。本実施形態の反力受具7は、鋼板を四角形に組み合わせて形成された中空状の枠状部材であり、反力受具7の互いに対向する両側面には複数のボルト孔7c,7cが一列に並んで穿設されており、使用時には開口部40内に内嵌されてボルト41a,41aによってリブ41にしっかりと固定される。ボルト孔7c,7cを適宜に選択して反力受具7をベース部10に取り付けることにより、反力受具7をベース部10の側面と面一に配置したり、反力受具7をベース部10の側面よりも突出させるようにして配置できるようになっている。これにより反力受具7と凹部400との相対的な位置合わせが可能となる。一方、移動時などで反力受具7を使用しない場合には、開口部40から取り外されてビーム8に吊下支持されるようになっている。本実施形態では開口部40を一辺がベース部1
0の側縁部と隣接するようにして形成し、移動フレーム4を開口部40の三辺をコの字形状に囲むようにして形成したが、開口部40をベース部10のやや中心よりに形成し、開口部40の四辺全てを移動フレーム40でロの字形状に取り囲むように形成することもできる。
【0024】
反力受具7の他の実施形態としては
図5に示すものがある。
図5に示す反力受具7は、ベース部10から延伸するようにして伸びるアーム部7aの先端に取り付けられており、枠状に形成された反力受具7を地盤内に挿入することによってスパイラル杭を回転圧入した際の反力を吸収して杭打ち装置1自身が反力によって回転したり位置ずれしないようにしっかりと保持する。アーム部7aは、例えば、所定の長さのH鋼を用いることができ、H鋼の側面が施工面と接するように横配置した状態で一方端側がベース部10にボルト等によって着脱自在に固定される。アーム部7aの先端側に取り付けられる反力受具7は、上述したような鋼板を四角形に組み合わせて形成された中空状の枠状部材を用いることができ、この枠状部材が施工面に設けた凹所400に挿入可能に所定の段差が形成されるようにしてアーム部7aの先端に取り付けられた鋼板7bにボルト等の締結具によって着脱自在に固定される。反力受具7のその他の実施形態として図示はしないが、例えば、アーム部7aの先端に図示しないウエイトを取り付けた構造ものや、或いは、アーム部7aの先端を近くにある既存の構造物に直接固定することで反力受とすることもできる。
【0025】
杭打ち装置1の
図1における右側には回転圧入するスパイラル杭をワイヤ61及びフック62によって吊り上げる(
図10参照)ための電動ウィンチ19bが配置され、他方杭打ち装置1の
図1における左側にはワイヤ63によってビーム8を上下に移動させるための電動ウィンチ19aが配置されている。また、
図1における左右の支柱3,3には、作業者30の作業を容易にするための足場17a,17bがそれぞれ取り付けられている。尚、支柱3,3は、
図3に示すように、
図3における右側と左側とでその高さが異なっている。スパイラル杭を吊下支持するための機構を備えた右の支柱3,3を相対的に低くすることで狭隘箇所での作業に支障をきたさないようにすると共に、ビーム8を上下方向に案内すると共に施工面へ回転圧入するスパイラル杭を保持する右側の支柱3,3はその高さをできるだけ高くすることで少しでも長い杭を打設できるようにするためである。
【0026】
車輪2,2は、自由な方向へ走行することができるように360°回転可能に、且つ、ベース部10が施工面に接地できるように可倒可能にベース部10に取り付けられている。すなわち、杭打ち装置1を図示しないジャッキ等によってジャッキアップした状態で作業者30が車輪2,2を斜め上方へ跳ね上げ操作することにより、車輪2,2を地面から離してベース部10を施工面に接地させることができるようになっている。
【0027】
杭打ち装置1の
図1における右側には、杭打ち装置1を移動させるための駆動力となる搬送アシスト装置20が着脱できるように形成されている。搬送アシスト装置20はギヤ機構等を内蔵したモータ22を備え、その回転力をベルト23を介して車輪24に伝達する構成となっている。モータ22の正転・逆転・停止及び回転速度は付属するコントローラ18によって制御することができると共にブレーキ機能を備えている。杭打ち装置1の車輪2,2は自由な方向へ走行することができるようになっているので搬送アシスト装置20によって杭打ち装置1を簡便、且つ、自由に移動させることができる。尚、搬送アシスト装置20を反対側(杭打ち装置1の
図1における左側)にも着脱できるように形成することもできる。
【0028】
[杭打ち装置の動作]
次に、
図6〜
図17を参照して杭打ち装置1の使用の手順について説明する。
図6〜
図17はそれぞれ杭打ち装置1の設置から作業完了までの各状態を示す正面図である。尚、施工現場には予め反力受具7が挿入される凹所400が予め設けられているものとする。まず、作業者30は杭打ち装置1と搬送アシスト装置20を施工現場近くまでトラック等で運搬する。次に、
図6に示すように、杭打ち装置1に搬送アシスト装置20を連結して所定の施工場所へ移動する。施工場所に到達後、作業者30は搬送アシスト装置20を杭打ち装置1から取り外す。
【0029】
杭打ち装置1を所定の施工箇所に配置したら、
図7に示すように、作業者30は杭打ち装置1の反力受具7を開口部40内に内嵌しつつ、予め施工場所の地面等に設けられた凹所400に挿入する。そして、反力受具7をその側面に穿設された所定のボルト孔7c,7cを選択して(ここではベース部10の側面と面一になるようなボルト孔7c,7cを選択して)ボルト41a,41aによってリブ41に固定する。次いで、
図8に示すように、杭打ち装置1をジャッキアップして車輪2を跳ね上げる。この作業を4つの車輪2についてそれぞれ実施してベース部10を施工面に接地させる。次いで、
図9に示すように、4連分岐バルブ13を介して移動フレーム4の四隅にある各ジャッキ6,6を適宜に動作させて鉛直状態の調整を行い、さらに、ボールベアリング5,5によって移動フレーム4を前後左右に適宜に水平移動させて水平方向の位置合わせを行う。
【0030】
次に、作業者30は、
図10に示すように、電動ウィンチ19a及びワイヤ63を用いてビーム8を上方へ上昇させ、さらに、電動ウィンチ19b、フック62及びワイヤ61を用いて最初に圧入する下部杭(スパイラル杭)50を吊り上げる。この下部杭50には、その上部に後述するスパイラル杭が上部杭51として溶接によって連結される。次いで、
図11に示すように、下部杭50の頂部を増力器9の下部に装着する。そして、
図12に示すように、打込部材である電動トルクレンチ16を増力器9に固定する。次いで、作業者30は電動トルクレンチ16を動作させて下部杭50を凹所400に回転圧入する。このとき、電動ウィンチ19aを制御することによりビーム8を下部杭50の下降と連動させるようにして降下させる。そして、
図13に示すように、下部杭50の上部の所定長が露出した状態となるまで回転圧入する。尚、
図13は、回転圧入後にビーム8を最上位置まで上昇させて上部杭51の取り付けに備えて待機した状態を示している。
【0031】
次に、作業者30は、上部杭51を準備し、
図10に示したようにして増力器9の直下へ吊り上げる。次いで、作業者30は溶接機70を準備し、
図14に示すように、下部杭50の上部に上部杭51を溶接55によって同軸に溶着する。そして、下部杭50の場合と同様に、上部杭51の上端を増力器9の下部に装着する。そして、増力器9に電動トルクレンチ16を取り付けて回動自在に固定する。さらに、作業者30は、電動トルクレンチ16を動作させると共にビーム8を下降させながら上部杭51と下部杭50をさらに回転圧入する。このとき、上部杭51の上部の所定長が露出するまでに回転圧入を行う。尚、必要であれば上部杭51の上にさらに別の上部杭を次々と連結させる場合もある。
【0032】
次に、
図15に示すように、上部杭51の上部に連結部材53を介して上部杭51を所定の深さまで打ち込むためのやっとこ52をさらに取り付ける。そして、やっとこ52の上端を増力器9の下部に装着し、電動トルクレンチ16を動作させると共にビーム8を下降させながらやっとこ52、上部杭51及び下部杭50を一体に回転圧入し、上部杭51の上部が所定の位置に至るまで圧入する。この状態を
図16に示す。尚、やっとこ52はその後引き抜かれる。
【0033】
回転圧入作業が終了したら、作業者30は、
図17に示すように、反力受具7をリブ41と連結されていたボルト41a,41aを取り外し、開口部40及び凹所400から抜き取った後、ベース部10をジャッキアップして退避させておいた4つの車輪2,2を順次元に戻して接地させる。そして、作業者30は、
図6に示すように、搬送アシスト装置20を進行方向の反対側に取り付け、杭打ち装置1を次の施工箇所へ移動させて上述の作業を繰り返す。
【0034】
[実施形態の効果]
本実施形態に係る杭打ち装置によれば、ベース部10の中心よりも側縁部に近接した位置に杭を打設する際の通路となる開口部40を設けたので、プラットホームの側縁近くや、壁際であっても安全に設置して杭を打設することができるという効果がある。また、作業場所が狭く大型の重機での施工が困難な狭隘箇所であっても容易に杭打ちすることができるという効果がある。
【0035】
また、本実施形態に係る杭打ち装置によれば、施工面に対して水平方向及び鉛直方向の位置決め機構を備えているので、杭の打設位置を迅速に決定することができ、跳ね上げ可能な車輪2,2及び搬送アシスト装置20を取り付け可能としたので杭打ち装置1の移動が容易であり、設置、打設、移動を迅速、且つ、連続して行うことができるという効果がある。
【0036】
さらに、本実施形態に係る杭打ち装置によれば開口部40に取り付けられる反力受具7を備えているので、スパイラル杭を回転圧入する場合でも杭打ち装置1自体が反力による回転を効果的に抑制してスパイラル杭を確実に回転圧入させることができるという効果がある。
【0037】
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。上述した杭打ち装置の動作の説明では反力受具7は開口部40に取り付けるものに基づいて説明をしたが、アーム部7aの先端に枠体を取り付けた反力受具7、アーム部7aの先端にウエイトを取り付けた反力受具7、アーム部7aの先端を構造物に直接固定した反力受具7を用いることももちろん可能である。