特許第6209081号(P6209081)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6209081
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】砥石工具
(51)【国際特許分類】
   B24D 5/00 20060101AFI20170925BHJP
   B24B 55/02 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
   B24D5/00 P
   B24B55/02 Z
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-266324(P2013-266324)
(22)【出願日】2013年12月25日
(65)【公開番号】特開2015-120228(P2015-120228A)
(43)【公開日】2015年7月2日
【審査請求日】2016年7月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】315017775
【氏名又は名称】三菱重工工作機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078499
【弁理士】
【氏名又は名称】光石 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】230112449
【弁護士】
【氏名又は名称】光石 春平
(74)【代理人】
【識別番号】100102945
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 康幸
(74)【代理人】
【識別番号】100120673
【弁理士】
【氏名又は名称】松元 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100182224
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲三
(72)【発明者】
【氏名】有澤 秀彰
【審査官】 中里 翔平
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭58−143162(JP,U)
【文献】 特開平07−237131(JP,A)
【文献】 特開昭58−059765(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02324945(EP,A1)
【文献】 特開平05−269669(JP,A)
【文献】 特開2014−046368(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24D 3/00−99/00
B24B 55/00−55/12
DWPI(Derwent Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部を中空部が貫通する円筒状をなすヘッド部と、
前記ヘッド部の外周面の全体にわたって固着された砥粒とを備え、
前記中空部は、前記ヘッド部と同軸をなし、軸部側から供給される流体を、内部において流通させて、前記ヘッド部側から外部に排出させるものであり、
前記ヘッド部には、前記中空部と前記外周面との間を連通し当該ヘッド部の径方向より回転方向前方側へ傾斜角度を有し、加工時に発生する切屑を内部に吸い込むための連通孔が、複数形成されている
ことを特徴とする砥石工具。
【請求項2】
前記連通孔は、前記外周面側へ向かうほど前記傾斜角度が滑らかに増大する
ことを特徴とする請求項1に記載の砥石工具。
【請求項3】
前記連通孔は直線形状をなしている
ことを特徴とする請求項1に記載の砥石工具。
【請求項4】
前記連通孔は、前記ヘッド部の軸心側へ向かうほど前記ヘッド部の先端側に位置するように傾斜する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の砥石工具。
【請求項5】
前記連通孔は、前記ヘッド部の軸心側へ向かうほど径サイズが大きくなるテーパ形状をなしている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の砥石工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、砥石工具に関する。
【背景技術】
【0002】
砥石工具は、円板状や円柱状等の台金の外面に砥粒を多数固着させたものであり、当該台金が高速度で回転しながらワークに対して一定量の切り込み及び送りが与えられることにより、ワークを研削加工することができるものである。このような砥石工具において、ワークの被削面の面粗度を向上させようとして、砥粒のサイズを小さくすると、切屑の逃げ場となるチップポケット(気孔)が狭くなって、目詰まりが発生しやすくなってしまう。
【0003】
このため、例えば、下記特許文献1等においては、砥粒を固着された台金の外面に研削液を供給する供給孔を形成し、当該台金の外面から研削液を送り出すことにより、目詰まりの発生を抑制することを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−144597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1等に記載されている砥石工具においては、高送り加工等のように単位時間当たりに発生する切屑の量が多くなってしまうと、やはり目詰まりを発生してしまうおそれがあった。
【0006】
このようなことから、本発明は、高送り加工等のように単位時間当たりに発生する切屑の量が多くても、目詰まりの発生を大きく抑制することができる砥石工具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する第1の発明に係る砥石工具は、
内部を中空部が貫通する円筒状をなすヘッド部と、
前記ヘッド部の外周面の全体にわたって固着された砥粒とを備え、
前記中空部は、前記ヘッド部と同軸をなし、軸部側から供給される流体を、内部において流通させて、前記ヘッド部側から外部に排出させるものであり、
前記ヘッド部には、前記中空部と前記外周面との間を連通し当該ヘッド部の径方向より回転方向前方側へ傾斜角度を有し、加工時に発生する切屑を内部に吸い込むための連通孔が、複数形成されている
ことを特徴とする。
【0008】
上記課題を解決する第2の発明に係る砥石工具は、
上記第1の発明に係る砥石工具において、
前記連通孔は、前記外周面側へ向かうほど前記傾斜角度が滑らかに増大する
ことを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決する第3の発明に係る砥石工具は、
上記第1の発明に係る砥石工具において、
前記連通孔は直線形状をなしている
ことを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決する第4の発明に係る砥石工具は、
上記第1から3のいずれか1つの発明に係る砥石工具において、
前記連通孔は、前記ヘッド部の軸心側へ向かうほど前記ヘッド部の先端側に位置するように傾斜する
ことを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決する第5の発明に係る砥石工具は、
上記第1から4のいずれか1つの発明に係る砥石工具において、
前記連通孔は、前記ヘッド部の軸心側へ向かうほど径サイズが大きくなる
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る砥石工具によれば、高送り加工等のように単位時間当たりに発生する切屑の量が多い場合であっても、目詰まりの発生を大きく抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例1に係る砥石工具の概略構成図である。
図2図1の砥石工具の断面図である。(a)は、軸心方向に沿った断面図であり、(b)は、ヘッド部の径方向に沿った断面図である。
図3】本発明の実施例1に係る砥石工具の作動説明図である。
図4図3の砥石工具の断面図である。(a)は、軸心方向に沿った断面図であり、(b)は、ヘッド部の径方向に沿った断面図である。
図5】本発明の実施例2に係る砥石工具の断面図である。(a)は、軸心方向に沿った断面図であり、(b)は、ヘッド部の径方向に沿った断面図である。
図6】本発明の実施例2に係る砥石工具の作動を説明する断面図である。(a)は、軸心方向に沿った断面図であり、(b)は、ヘッド部の径方向に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る砥石工具を実施例にて図面を用いて説明する。
【0015】
[実施例1]
本発明の実施例1に係る砥石工具について、まず、図1,2を用いて説明する。図1は、本実施例に係る砥石工具10の概略構成図である。図2は、図1の砥石工具10の断面図であり、図2(a)は、軸心方向に沿った断面図、図2(b)は、ヘッド部の径方向に沿った断面図である。
【0016】
本実施例に係る砥石工具10は、図1及び図2(a)(b)に示すように、内部に連絡孔11aを有する管状をなす軸部11の先端側(図1及び2(a)中、下方側)には、軸部11の連絡孔11aと接続する中空部12aが貫通する円筒状をなすヘッド部12が同軸をなして一体的に連結されており、ヘッド部12は、軸部11よりも大径をなしている。
【0017】
ヘッド部12には、中空部12aと外周面との間を連通する連通孔12bがヘッド部12の周方向及び軸方向に所定の間隔ごとに複数形成されている。
【0018】
連通孔12bは、図2(b)に示すように、中空部12aとの境界部分(最も軸心側)においては、ヘッド部12の径方向(図2(b)の一点鎖線はその一方向を示している)を向いているものの、そこから外周面側へ向かうほど、ヘッド部12の径方向より回転方向(図2(b)の矢印が指す(砥石工具10の)回転方向)前方側に傾斜する円弧を描いている。換言すれば、連通孔12bは、ヘッド部12の径方向より回転方向前方側へ傾斜角度を有し、ヘッド部12の外周面側へ向かうほど傾斜角度が滑らかに増大している。
【0019】
また、連通孔12bは、図2(a)に示すように、ヘッド部12の軸心側へ向かうほどヘッド部12の先端側(図2(a)中、下方側)に位置する。すなわち、連通孔12bは螺旋形状をなしている。
【0020】
さらに、連通孔12bは、図2(a)(b)に示すように、ヘッド部12の軸心側へ向かうほど径サイズが大きくなるテーパ形状をなしている。
【0021】
一方、ヘッド部12の外周面上には、電着法によるNiめっきからなる結合材13を介して、砥粒14が連通孔12bを閉塞することのないように外周面の全体にわたって固着されている。なお、図2(a)(b)中、14aは、砥粒14同士の間のチップポケット(気孔)である。
【0022】
ここで、図3は、本実施例に係る砥石工具10の作動説明図である。また、図4は、図3の砥石工具10の断面図であり、図4(a)は、軸心方向に沿った断面図、図4(b)は、ヘッド部の径方向に沿った断面図である。
【0023】
上述のような軸部11及びヘッド部12からなる金属製(鉄、マルエージング鋼等)の台金の、特にヘッド部12の外周面全体に、結合材13を介して砥粒14を固着した、本実施例に係る砥石工具10においては、図3,4に示すように、軸部11を介してヘッド部12を高速度で回転させると共に、軸部11の連絡孔11aの内部に流体である研削液2を供給しながら、ワーク1に対して一定量の切り込み及び送りを与えつつ、当該ワーク1との接触部分に研削液2を別途供給すると、砥粒14がワーク1を研削加工すると共に、軸部11の連絡孔11a内に供給された研削液2が、ヘッド部12の中空部12aに供給されて、当該中空部12a内を流通してヘッド部12の先端側(図4中、下方側)から外部へ排出される。
【0024】
このとき、ヘッド部12の中空部12a内は、研削液2の流通によって、連通孔12b内を吸引するようになる。このため、ヘッド部12の連通孔12bは、ワーク1から発生した切屑1aをチップポケット14aから内部に吸い込んで中空部12a内に送り込むようになる。そして、中空部12a内に送り込まれた切屑1aは、研削液2と共にヘッド部12の先端側から外部へ排出される。
【0025】
つまり、本実施例に係る砥石工具10においては、ワーク1と接触して当該ワーク1を研削しているときに、チップポケット14a内の切屑1aを連通孔12bの内部に吸い込んで中空部12aに送出し、ヘッド部12aの先端側から外部へ排出するようにしたのである。
【0026】
このため、本実施例に係る砥石工具10においては、砥粒14のサイズが小さくて、チップポケット14aが狭くなっていても、当該チップポケット14aに切屑1aを詰まらせることなく、確実に中空部12aに送出し、ヘッド部12aの先端側から外部に排出することができる。
【0027】
したがって、本実施例に係る砥石工具10によれば、高送り加工等のように単位時間当たりに発生する切屑1aの量が多い場合であっても、目詰まりの発生を大きく抑制することができる。
【0028】
また、本実施例における連通孔12bは、ヘッド部12の径方向より回転方向前方側へ傾斜角度を有し、ヘッド部12の外周面側へ向かうほど傾斜角度が滑らかに増大しているので、砥石工具10の回転力を利用して、当該連通孔12b内に吸い込んだ切屑1aを詰まらせることなく、確実に切屑1aを中空部12aに送出し、ヘッド部12aの先端側から外部に排出することができる。
【0029】
さらに、本実施例における連通孔12bが、ヘッド部12の軸心側へ向かうほどヘッド部12の先端側に位置するので、中空部12a内を先端側へ向かい流通する研削液2及び切屑1aが、連通孔12b内へ流入することを大きく抑制できる。
【0030】
そして、本実施例における連通孔12bが、ヘッド部12の軸心側へ向かうほど径サイズが大きくなるので、当該連通孔12b内に吸い込んだ切屑1aを詰まらせることなく、より確実に切屑1aを中空部12aに送出し、ヘッド部12aの先端側から外部に排出することができる。
【0031】
なお、上記テーパ形状のテーパ率、及び、上記傾斜角度は、ワーク1研削時の砥石工具10の回転方向や重量を考慮し、流体力学的に中空部12aに切屑1aをより送出しやすい値とするのがよい。その際、上述では、連通孔12bの中空部12aとの境界部分が、ヘッド部12の径方向を向いているとしたが、これに限らず、当該境界部分においても、連通孔12bはヘッド部12の径方向より回転方向前方側へ傾斜角度を有するものとしてもよい。
【0032】
また、本実施例に係る砥石工具10の台金部分は、3次元積層法を用いて容易に成形することができる。3次元積層法では、3D‐CADにて設計を行うため、連通孔12bの数が多くても容易に成形することができる。台金部分を成形した後、電着法により、結合材13を介して砥粒14を固着することで、本実施例に係る砥石工具10を製造することができる。なお、電着法を行う際、連通孔12bの内部には砥粒14が固着しないようにするのが好ましいが、もし固着してしまっても差し支えない。
以上が、本発明の実施例1に係る砥石工具の説明である。
【0033】
[実施例2]
本発明の実施例2に係る砥石工具は、本発明の実施例1に係る砥石工具の、連絡孔、中空部及び連通孔の形状を変更したものである。以下では、本発明の実施例1に係る砥石工具と共通する部分の説明は一部省略する。
【0034】
本発明の実施例2に係る砥石工具について、図5,6を用いて説明する。図5は、本実施例に係る砥石工具20の断面図であり、図5(a)は、軸心方向に沿った断面図、図5(b)は、ヘッド部の径方向に沿った断面図である。図6は、本実施例に係る砥石工具の作動を説明する断面図であり、図6(a)は、軸心方向に沿った断面図、図6(b)は、ヘッド部の径方向に沿った断面図である。
【0035】
本実施例における連通孔22bは、図5(a)に示すように、ヘッド部22の軸心側へ向かうほどヘッド部12の先端側(図5(a)の下方側)に位置し、また、連通孔22bは、図5(b)に示すように、ヘッド部22の径方向より回転方向(図5(b)の矢印が指す(砥石工具20の)回転方向)前方側へ傾斜角度を有する直線形状をなしている。
【0036】
なお、本実施例における連通孔22bは、実施例1における連通孔12bと異なり、ヘッド部22の外周面側と軸心側とで傾斜角度が変化しないことから、本実施例におけるヘッド部22内部の中空部22a及び軸部21内部の連絡孔21aの径サイズが、実施例1の中空部11a及び連絡孔11aの径のサイズよりも、自ずと大きくなる。
【0037】
上述のような軸部21及びヘッド部22からなる金属製(鉄、マルエージング鋼等)の台金の、特にヘッド部22の外周全体に、結合材23を介して砥粒24を固着した、本実施例に係る砥石工具20においては、図6に示すように、軸部21を介してヘッド部22を高速度で回転させると共に、軸部21の連絡孔21aの内部に流体である研削液2を供給しながら、ワークに対して一定量の切り込み及び送りを与えつつ、当該ワーク1との接触部分に研削液2を別途供給すると、砥粒24がワーク1を研削加工すると共に、軸部21の連絡孔21a内に供給された研削液2が、ヘッド部22の中空部22aに供給されて、当該中空部22a内を流通してヘッド部22の先端側(図6中、下方側)から外部へ排出される。
【0038】
このとき、ヘッド部22の中空部22a内は、研削液2の流通によって、連通孔22b内を吸引するようになる。このため、ヘッド部22の連通孔22bは、ワーク1から発生した切屑1aをチップポケット24aから内部に吸い込んで中空部22a内に送り込むようになる。そして、中空部22a内に送り込まれた切屑1aは、研削液2と共にヘッド部22の先端側から外部へ排出される。
【0039】
つまり、本実施例に係る砥石工具20においては、ワーク1と接触して当該ワーク1を研削しているときに、チップポケット24a内の切屑1aを連通孔22bの内部に吸い込んで中空部22aに送出し、ヘッド部22aの先端側から外部へ排出するようにしたのである。
【0040】
このため、本実施例に係る砥石工具20においては、砥粒24のサイズが小さくて、チップポケット24aが狭くなっていても、当該チップポケット24aに切屑1aを詰まらせることなく、確実に中空部22aに送出し、ヘッド部22aの先端側から外部に排出することができる。また、切屑1aを内部に取り込むため、切屑1aの飛散を抑制することができる。
【0041】
したがって、本実施例に係る砥石工具20によれば、高送り加工等のように単位時間当たりに発生する切屑1aの量が多い場合であっても、目詰まりの発生を大きく抑制することができる。
【0042】
また、本実施例における連通孔22bは、ヘッド部22の径方向より回転方向前方側へ傾斜角度を有する直線形状であるので、砥石工具20の回転力を利用して、確実に切屑1aを中空部12aに送出し、ヘッド部12aの先端側から外部に排出することができる。
【0043】
さらに、本実施例における連通孔22bが、ヘッド部22の軸心側へ向かうほどヘッド部22の先端側に位置するので、中空部22a内を先端側へ向かい流通する研削液2及び切屑1aが、連通孔22b内へ流入することを大きく抑制できる。
【0044】
なお、上記直線形状の傾斜角度は、ワーク1研削時の砥石工具20の回転方向や重量を考慮し、流体力学的に中空部22aに切屑1aをより送出しやすい値とするのがよい。また、連通孔22bは、実施例1の連通孔12bと同様に、ヘッド部22の外周面側へ向かうほど径サイズが大きくなるテーパ形状をなしているものとしてもよい。このようにすることで、連通孔22b内に蓄えた切屑1aが中空部22aの内部にまで入り込んでしまうことを抑制することができると共に、当該連通孔22b内に蓄えた切屑1aを、当該連通孔22b内に詰まらせることなく、確実に外部へ排出することができる。
【0045】
また、本実施例に係る砥石工具20の台金部分は、機械加工で作成することができる。そして、台金部分を成形した後、電着法により、結合材23を介して砥粒24を固着することで、本実施例に係る砥石工具20を製造することができる。
以上が、本発明の実施例2に係る砥石工具の説明である。
【0046】
なお、上記実施例1,2においては、軸部11よりも大径をなすヘッド部12,22を有する砥石工具10,20の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、軸部と同径又は軸部よりも小径をなすヘッド部を有する砥石工具であっても、上記実施例1,2と同様の作用効果を得ることができる。
【0047】
また、上記実施例1,2においては、研削液2を使用するようにしたが、本発明はこれに限らず、例えば、水等の他の液体や、空気等の気体を使用することも可能である。さらには、上記実施例1,2においては、連通孔12b,22bに研削液2を別途供給するものとしたが、表面側の切屑1aが先行する切屑1aを中空部12aへ押し出すため、連通孔12b,22bに何も供給せずとも、上記実施例1,2と同様の作用効果を得ることができる。
【0048】
以上、本発明に係る砥石工具について説明したが、換言すれば、本発明に係る砥石工具は、内部を中空部が貫通する円筒状をなすヘッド部と、前記ヘッド部の外周面の全体にわたって固着された砥粒とを備え、前記ヘッド部の前記中空部は、流体を供給され、前記ヘッド部には、前記中空部と前記外周面との間を連通し当該ヘッド部の径方向より回転方向前方側へ傾斜角度を有する連通孔が、複数形成されているものである。この構成により、本発明に係る砥石工具は、高送り加工等のように単位時間当たりに発生する切屑の量が多い場合であっても、目詰まりの発生を大きく抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明に係る砥石工具は、高送り加工等のように単位時間当たりに発生する切屑の量が多い場合であっても、目詰まりの発生を大きく抑制することができるので、金属加工産業等において、極めて有益に利用することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 ワーク
1a 切屑
2 研削液
10,20 砥石工具
11,21 軸部
11a,21a 連絡孔
12,22 ヘッド部
12a,22a 中空部
12b,22b 連通孔
13,23 結合材
14,24 砥粒
14a,24a チップポケット(気孔)
図1
図2
図3
図4
図5
図6