特許第6209085号(P6209085)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ポイディアンの特許一覧

特許6209085電気装置の内蔵式ハイブリッド電源システム、およびこれを管理するユニットおよび方法
<>
  • 特許6209085-電気装置の内蔵式ハイブリッド電源システム、およびこれを管理するユニットおよび方法 図000002
  • 特許6209085-電気装置の内蔵式ハイブリッド電源システム、およびこれを管理するユニットおよび方法 図000003
  • 特許6209085-電気装置の内蔵式ハイブリッド電源システム、およびこれを管理するユニットおよび方法 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6209085
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】電気装置の内蔵式ハイブリッド電源システム、およびこれを管理するユニットおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20170925BHJP
   H01M 8/00 20160101ALI20170925BHJP
   H01M 8/04858 20160101ALI20170925BHJP
   H01M 8/0606 20160101ALI20170925BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20170925BHJP
【FI】
   H02J7/00 B
   H01M8/00 A
   H01M8/04 P
   H01M8/06 R
   H01M8/04 J
   H02J7/00 303E
【請求項の数】15
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-558379(P2013-558379)
(86)(22)【出願日】2012年3月9日
(65)【公表番号】特表2014-514898(P2014-514898A)
(43)【公表日】2014年6月19日
(86)【国際出願番号】EP2012054091
(87)【国際公開番号】WO2012123350
(87)【国際公開日】20120920
【審査請求日】2015年3月2日
(31)【優先権主張番号】1152219
(32)【優先日】2011年3月17日
(33)【優先権主張国】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515137141
【氏名又は名称】ポイディアン
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムニエール,エリク
(72)【発明者】
【氏名】ブルジェ,ジャン−マリ
(72)【発明者】
【氏名】ド ジェンティーレ,マリオン
【審査官】 赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0076661(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0207161(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0227276(US,A1)
【文献】 特開2006−236741(JP,A)
【文献】 特開2002−075388(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H01M 8/00
H01M 8/04
H01M 8/04858
H01M 8/0606
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器(5)の給電の連続性を管理するための方法であって、前記方法は、電力貯蔵モジュール(3)および気体燃料電気化学的発電ユニットに依存し、
前記電気機器(5)の前記給電は、断続電源(6)によって優先的に提供されることを特徴とし、かつ前記方法は、
前記電源の電力(P6)が前記機器(5)の動作電力(P5)を超過し、かつ前記電力貯蔵モジュール(3)の電力(P3)がフル充電しきい値である第1の電力しきい値(P3M)にある場合に、前記電気化学的発電ユニット(4)において燃料を生成しかつ貯蔵するために、前記電源(6)によって、前記機器(5)、前記電力貯蔵モジュール(3)および前記電気化学的発電ユニット(4)に給電するステップ(E2−E3−E4)と、
前記電力貯蔵モジュールの前記電力(P3)が放電しきい値であり且つ前記第1のしきい値より低い第2の電力しきい値(P3m)になると直ちに、かつ前記電気化学的発電ユニットにより充電される前記電力貯蔵モジュールの電力が前記第1の電力しきい値(P3M)に達するまで、前記電気化学的発電ユニット(4)内の燃料を減らし(E7−E8−E9)、前記電気化学的発電ユニットによって前記機器(5)に給電し(E7−EC)かつ前記電気化学的発電ユニットによって前記電力貯蔵モジュール(3)を充電する(E7)ステップと、
前記電源の電力(P6)が前記機器(5)の前記動作電力(P5)を超過しかつ前記電力貯蔵モジュールの電力(P3)が前記第1および第2の電力しきい値(P3M、P3m)の範囲に含まれる場合に、前記電源(6)によって前記機器(5)に給電し(E3−EC)かつ前記断続電源(6)によって前記電力貯蔵モジュール(3)を充電する(E3)ステップと、
前記断続電源(6)の前記電力(P6)が前記機器(5)の前記動作電力(P5)より低くかつ前記電力貯蔵モジュールの前記電力(P3)が前記第1および第2の電力しきい値(P3M、P3m)の範囲に含まれる場合に、少なくとも前記電力貯蔵モジュール(3)によって前記機器(5)に給電する(E6−EC)ことより成るステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記機器の給電と同時的に、前記電気化学的発電ユニット(4)の前記給電を前記電力貯蔵モジュール(3)の充電の関数として管理するためにユニット(2)に給電する(EC)ことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電気化学的発電ユニット(4)において、
電解設備(41)が前記電源(6)によって給電されると、前記電解設備(41)によって燃料を生成し(E4)、かつ前記生成された燃料を貯蔵タンク(42)内に貯蔵することと、
前記電力貯蔵モジュールの電力が前記第2の電力しきい値になれば直ちに、かつ電池によって給電される前記電力貯蔵モジュールの電力が前記第1の電力しきい値に達するまで、燃料電池セル(40)内の前記貯蔵タンク(42)から燃料を減らすこと(E7)より成るステップを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記燃料は水素であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項5】
水素の貯蔵を低減する(E7)間に、外気(47E)からの蒸気(47P)を凝縮水(43EC)に凝縮すること(E8)を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記水素を貯蔵すること(E4)は、合金により水素を吸着して水素化物を形成することを含み、かつ前記凝縮(E8)は、結果的に、蒸気(47E)で充填された空気の熱を前記水素化物の合金への吸熱反応へ伝達することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
断続電源(6)によって優先的に給電されることが可能な電気機器(5)の給電の連続性を管理するための管理ユニット(2)であって、前記機器は、電力貯蔵モジュール(3)および気体燃料電気化学的発電ユニット(4)によってさらに給電されることが可能であり、
前記管理ユニット(2)は、
前記電源が前記機器(5)の動作電力(P5)を超える電力(P6)を有することができ、かつ前記電力貯蔵モジュール(3)の電力(P3)が少なくともフル充電しきい値である第1の電力しきい値(P3M)に等しい電力を有することができる場合に、前記電気化学的発電ユニット(4)内で燃料を生成しかつ貯蔵するように、前記電源(6)によって、前記機器(5)、前記電力貯蔵モジュール(3)および前記電気化学的発電ユニット(4)に給電する(E4)ための手段(20、21−24)と、
前記電力貯蔵モジュールが放電しきい値であり且つ前記第1のしきい値より低い第2の電力しきい値(P3m)に等しい電力(P3)を有することができると直ちに、かつ前記電気化学的発電ユニット(4)により充電される前記電力貯蔵モジュールが前記第1の電力しきい値(P3M)に達することができるまで、前記電気化学的発電ユニット(4)内の燃料を減らし、前記電気化学的発電ユニットによって前記機器(5)に給電しかつ前記電気化学的発電ユニットによって前記電力貯蔵モジュール(3)を充電するための手段(20、23−24、46EV)と、
前記電力貯蔵モジュールが前記第2の電力しきい値(P3m)に等しい電力(P3)を有することができると直ちに、かつ前記電気化学的発電ユニットにより充電される前記電力貯蔵モジュールが第1の電力しきい値(P3M)に達することができるまで、および前記断続電源(6)が前記機器(5)の動作電力(P5)より低い電力(P6)を有することができ、かつ前記電力貯蔵モジュールが前記第1および第2の電力しきい値(P3M、P3m)間の範囲内の電力を有することができる場合に、少なくとも前記電力貯蔵モジュール(3)は前記機器(5)に給電できるように、前記機器(5)に給電しかつ前記電力貯蔵モジュール(3)を充電する電気化学的発電ユニット(4)と、
を備えることを特徴とする、管理ユニット(2)。
【請求項8】
前記電源(6)および前記電気化学的発電ユニット(4)へ接続されるスイッチ(21、23)と、前記電力貯蔵モジュール(3)、前記機器(5)および前記電気化学的発電ユニット(4)へ接続される電流変換器(22、24)と、制御手段(20)であって、前記電力貯蔵モジュールが前記第2の電力しきい値(P3m)に等しい電力を有することができると直ちに、かつ前記電気化学的発電ユニットにより充電される前記電力貯蔵モジュールが前記第1の電力しきい値(P3M)に達することができるまで前記機器(5)および前記電力貯蔵モジュール(3)に給電するように、かつ前記断続電源(6)が前記機器(5)の動作電力(P5)より低い電力(P6)を有することができ、かつ前記電力貯蔵モジュールが前記第1および第2の電力しきい値(P3M、P3m)間の範囲内の電力を有することができる場合に、少なくとも前記電力貯蔵モジュール(3)は前記機器(5)に給電できるように、前記スイッチおよび変換器を制御することができる制御手段(20)とを備えることを特徴とする請求項7に記載の管理ユニット。
【請求項9】
請求項7または請求項8に記載の前記管理ユニット(2)の制御下で機器(5)に給電するためのシステム(1)であって、前記システムは、前記断続電源(6)と、前記電力貯蔵モジュール(3)と、前記気体燃料電気化学的発電ユニット(4)とを備え、前記断続電源は再生可能エネルギー源(61、62)であることを特徴とするシステム(1)。
【請求項10】
請求項7または請求項8に記載の前記管理ユニット(2)の制御下で機器材料(5)に給電するためのシステム(1)であって、前記システムは、前記電力貯蔵モジュール(3)と、前記気体燃料電気化学的発電ユニット(4)とを備え、前記断続電源(6)は配電網であることを特徴とするシステム(1)。
【請求項11】
前記電気化学的発電ユニット(4)は、前記電力貯蔵モジュールが前記第2の電力しきい値(P3m)に等しい電力(P3)を有することができると直ちに、かつ前記電気化学的発電ユニットにより充電される前記電力貯蔵モジュールが第1の電力しきい値(P3M)に達することができるまで、前記機器(5)に給電しかつ前記電力貯蔵モジュールを充電するための燃料電池セル(40)と、前記電源が前記機器(5)の前記動作電力(P5)を超える電力(P6)を有することができ、かつ前記電力貯蔵モジュール(3)が少なくとも第1の電力しきい値(P3M)に等しい電力(P3)を有することができる場合に、燃料を生成するための電解設備(41)と、前記電解設備により生成される燃料を貯蔵するためと、バッテリ内の貯蔵燃料を減らすための貯蔵タンク(42)とを備える、請求項9または請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記燃料は水素であることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記電気化学的発電ユニット(4)は、前記セル(40)内の前記貯蔵タンク(42)から水素を減らす間に、外気(47E)からの蒸気を凝縮水(43EC)に凝縮するための凝集器(43)と、貯蔵水素を減らす間に凝縮水(43EC)を集めるためと、前記電解設備(41)が前記電源(6)により給電されることが可能である場合に、前記凝縮水(43EC)を前記電解設備(41)へ供給するための水タンク−取水器(44)とを備えることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記凝集器(43)は、前記セル(40)により供給される蒸気(47P)を凝縮することができる、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
電気機器(5)の給電の連続性を管理するための管理ユニット(2)内に実装されることが可能なコンピュータプログラムであって、前記プログラムは、前記プログラムが前記管理ユニット内で実行されると請求項1から請求項6までに記載の方法のステップを実装する命令を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器材料のための自立ハイブリッド給電システムに関し、具体的には、携帯電話網の基地局としての電気通信局に関する。本給電システムは、運搬可能であってもよい。
【背景技術】
【0002】
現時点で、電気通信オペレータは、配電網が装備されていない国々および地域において、携帯電話のための電気通信網を実装することを要求されている。このような電気通信網における局は、その電力消費について自立的であるべきであり、かつ世話を要しないものであるべきである。その自立性に加えて、自然災害時または紛争時の救助隊用に、かつ/または孤立したエリアにおいて使用される場合、局は、移動性、利用可能性および保護要件を満たすべきであり、かつ貧困地域において利用できるようにするために製造コストは低いものであるべきである。
【0003】
既知の自立ハイブリッド給電システムは、このような要件の一部しか満たしていない。これらは、概して、電気を生成する再生可能エネルギー源と、相対的自立性を保証する蓄電モジュールと、電気通信局の比較的永続的な給電を保証する電気制御ユニットとを備える。
【0004】
再生可能エネルギー源は、ほとんどがハイブリッドであって、風力発電機および太陽光発電パネル等の再生可能エネルギー電池を備える。このようなソリューションには、欠点が含まれる。例えば、その頂部で電気通信局を支持する、高すぎる風力タービンポールは、可搬性でなく、局へのアクセスはほぼ不可能である。別の例によれば、多くの風力発電所および/または大きすぎる、または多すぎる太陽光パネルは、可搬性の給電システムに不適である。
【0005】
蓄電モジュールは、サイズおよび重量が過剰であるという欠点を有する鉛酸バッテリ(鉛蓄電池)を備える可能性もあり、「シェルタ」等の可搬ボックス内でのその保護を困難にする。さらに、バッテリは、給電システムが据え付けられる場所の温度が上昇するにつれて熱の下で膨らむ傾向があり、その寿命は低減する。
【0006】
蓄電モジュールは、ほとんどの場合、ディーゼル発電機または燃料電池セルである可能性もある発電プラントに関連づけられる。この発電プラントは、再生可能エネルギーが、例えば、数日に渡って、夜間を含む無風および/または日差しのない間で不十分であることに起因する電池の放電を克服している。発電機は、騒がしく、環境に有害な煙を生成しかつ燃料が高価である。これは、頻繁な保全を必要とし、かつ盗難される可能性もある燃料を含む導管の設置を包含する。
【0007】
発電機のこれらの欠点を克服するために、発電機は、給電の連続性に関与する燃料電池(fuel cell)によって置換されることも可能である。電池の燃料は、メタノールまたは水素であることも可能である。メタノール燃料電池セルにおいて、メタノールは、セル(電池、隔室、cell)に供給する水素を生成するように再生され、二酸化炭素ガスが廃棄される。メタノールは、現地で生成されることができず、よって貯蔵されて詰め替えられなければならない。同様に、水素燃料電池(hydrogen cell, 以下、水素セルともいう)の水素も、詰め替えるために高圧下でシリンダ内に貯蔵されなければならない。
【0008】
水素は、燃料補給を回避するように、水電解を介して定期的に生成されることも可能である。このような場合、電解設備により生成される水素は、超高圧下で圧縮されかつ現場においてシリンダ(円筒容器)内に貯蔵されなければならず、可搬式給電システムとは相容れない重く複雑かつ高価な手段を要する。さらに、高圧水素の貯蔵に対する規制は限定的であって、水素の貯蔵は、例えば、注意を払うことによって保証されなければならない。給水源は、電解設備を稼働する現場に設けられなければならない。
【0009】
シリンダ内に水素を貯蔵する際の欠点を克服するために、最近では、可逆水素化反応を基礎とする水素貯蔵タンクが開発されている。しかしながら、このタイプの水素燃料電池、電解設備および水素貯蔵タンクを備える電気化学的発電ユニットは、電解設備に関して水自立性ではない。
【0010】
これら全ての給電システムにおいて、燃料電池セルを備える発電ユニットは、高コストであり、数千時間の寿命および低収量を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、断続電源(間欠的な電源)により等しく給電されることが可能な電気機器の給電システム、電力貯蔵モジュールおよび気体燃料電気化学的発電ユニットを、機器の給電に利用する電気化学的発電ユニットを可能な限り少なくして、これにより燃料電気化学的発電ユニットの寿命および給電システムの自立性を高め、かつその保全を低減するように、自動的に管理することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的に沿って、電気機器材料の給電の連続性を管理するための、電力貯蔵モジュールおよび気体燃料電気化学的発電ユニットに依存する方法は、前記電気機器の給電が断続電源によって優先的に提供されることを特徴とし、かつ本方法が、
電源電力が機器の動作電力を超過しかつ電力貯蔵モジュールがフル充電しきい値等の第1の電力しきい値にある場合、電気化学的発電ユニットにおいて燃料を生成しかつ貯蔵するために、機器電源によって、電力貯蔵モジュールおよび電気化学的発電ユニットに給電するステップと、
電力貯蔵モジュールの電力が第1のしきい値より低い第2の電力しきい値になると直ちに、かつ電気化学的発電ユニットにより充電される電力貯蔵モジュールが第1の電力しきい値に達するまで、電気化学的発電ユニット内の燃料を減らし、電気化学的発電ユニットによって機器に給電しかつ電気化学的発電ユニットによって電力貯蔵モジュールを充電するステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、電気化学的発電ユニットは、格別の二重条件が満たされかつこれが機器の動作電力を超える断続電源電力、および少なくともフル充電しきい値等の第1の電力しきい値に等しい電力貯蔵モジュールの電力に一致する場合にのみ、燃料を生成しかつ貯蔵する。電気化学的発電ユニットは、1つの格別な条件が満たされ、かつこれが放電しきい値等の第2の電力しきい値に達している少なくとも1つのバッテリを備える電力貯蔵モジュールの電力に一致する場合にのみ直ちに起動される。これらの2つの条件は、機器に給電するために、燃料電気化学的発電ユニットを可能な限り少なく、かつ断続電源および電力貯蔵モジュールを可能な限り頻繁に利用することを可能にする。実際に、発電ユニットに包含される燃料電池セルの寿命は、それが送出する電力とは独立していて電池の起動−停止の回数に依存するのに対して、電力貯蔵モジュールに包含されるバッテリは、充放電サイクルの回数が極めて多い場合でも、数年に至る長寿命を有する。また、上述の条件は、給電システムの、具体的には電気化学的発電ユニットの保全頻度も減らす。
【0014】
断続電源は、再生可能エネルギーデバイスであっても、低信頼性の配電網であってもよい。
【0015】
上述の2ステップの補充として、本発明による前記管理する方法は、さらに、電力貯蔵モジュールが第2の電力しきい値に到達していない限りにおいて、かつ電気化学的発電ユニットに貯蔵されるエネルギーを利用することなく実行されるべき下記のステップ、即ち、
電源電力が機器の動作電力を超過しかつ電力貯蔵モジュールの電力が第1および第2の電力しきい値の間に含まれる場合に、電源によって機器を給電しかつ断続電源によって電力貯蔵モジュールを充電することと、
断続電源電力が機器の動作電力より低くかつ電力貯蔵モジュールの電力が第1および第2の電力しきい値の間に含まれる場合に、少なくとも電力貯蔵モジュールによって機器に給電することより成るステップを含む。
【0016】
上述の第2のステップにおいて、少なくとも電力貯蔵モジュールによる機器の給電は、機器が、電力貯蔵モジュールおよび断続電源の双方によって給電されてもよく、または、2つの次の条件が満たされれば、即ち断続電源電力が機器の動作電力より低く、よってゼロである場合もあり、かつ電力貯蔵モジュールの電力が第2のしきい値より高い、即ち2つの電力しきい値の間に含まれていれば、電力貯蔵モジュールのみによって給電されてもよいことを意味する。
【0017】
機器の給電の連続性を管理することは、電気化学的発電ユニットの給電を電力貯蔵モジュールの充電の関数として管理するための管理ユニットによって自動的に実行されてもよい。この場合、給電システムの自立性を保持するために、管理ユニットの給電は、機器の給電と同時的であり、機器および管理ユニットは、給電の連続性が保証されるべきシステムの充電を行なう。
【0018】
電気化学的発電ユニットは、単独であっても、電力貯蔵モジュールの容量およびその所望される再充電速度の関数としてさらに多い別の電気化学的発電ユニットにより完成されてもよい。例えば水素燃料電池セルである燃料電池セルを用いる、本発明のある具体的な実施形態によれば、各電気化学的発電ユニットにおいて、
電解設備が電源によって給電されると、電解設備によって燃料を発生し、かつ生成された燃料を貯蔵タンク内に貯蔵することと、
電力貯蔵モジュールの電力が第2の電力しきい値になれば直ちに、かつセルによって給電される電力貯蔵モジュールの電力が第1の電力しきい値に達するまで、燃料電池セル内の貯蔵タンクから燃料を減らすことから成るステップが提供されてもよい。
【0019】
本発明の別の特徴によれば、電解設備へ供給されるべき水の自立性は、水素の貯蔵が減らされる間の外気からの蒸気の凝縮水への凝縮によって保証される。水素の貯蔵は、水素化物を形成するための合金による水素の吸着を含んでもよく、かつ凝縮は、蒸気を充填される空気における熱が水素化物から合金への吸熱反応へ伝達されることから結果的に生じてもよい。
【0020】
また、本発明は、断続電源によって優先的に給電されることが可能な電気機器材料の給電の連続性を管理するための管理ユニットにも関し、前記機器は、電力貯蔵モジュールおよび気体燃料電気化学的発電ユニットによってさらに給電されることが可能である。管理ユニットは、上述の格別の条件に関連して、下記の手段、即ち、
電源が機器の動作電力を超える電力を有することができ、かつ電力貯蔵モジュールの電力が少なくとも第1の電力しきい値に等しい電力を有することができる場合に、電気化学的発電ユニット内で燃料を生成しかつ貯蔵するように、電源によって、機器、電力貯蔵モジュールおよび電気化学的発電ユニットに給電するための手段と、
電力貯蔵モジュールが第1のしきい値より低い第2の電力しきい値に等しい電力を有することができると直ちに、かつ電気化学的発電ユニットにより充電される電力貯蔵モジュールが第1の電力しきい値に達することができるまで、電気化学的発電ユニット内の燃料を減らし、電気化学的発電ユニットによって機器に給電しかつ電気化学的発電ユニットによって電力貯蔵モジュールを充電するための手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
これらの手段の関数(機能、function)がプログラム可能コントローラ型の制御手段によって制御されるために、管理ユニットは、電源および電気化学的発電ユニットへ接続されるスイッチと、電力貯蔵モジュール、機器および電気化学的発電ユニットへ接続される電流変換器とを備えてもよい。制御手段は、電力貯蔵モジュールが第2の電力しきい値に等しい電力を有することができると直ちに、かつ電気化学的発電ユニットにより充電される電力貯蔵モジュールが第1の電力しきい値に達することができるまで、電気化学的発電ユニットが機器および電力貯蔵モジュールに給電できるように、かつ断続電源が機器の動作電力より低い電力を有することができ、かつ電力貯蔵モジュールが第1および第2の電力しきい値の間に含まれる電力を有することができるときに、少なくとも電力貯蔵モジュールが機器に給電できるように、スイッチおよび変換器を制御できてもよい。
【0022】
様々な電力の測定値に依存する可能性がある上述の条件を満たすために、本発明による管理ユニットは、さらに、電源により供給される電力を測定するための手段と、電気化学的発電ユニットが電力貯蔵モジュールを充電できる場合に、電気化学的発電ユニットにより供給される電力を測定するための手段と、電気化学的発電ユニットに含まれる電解設備の供給電圧を導くための手段と、機器の動作電力を測定するための手段と、電力貯蔵モジュールの電力を測定するための手段とを備えてもよい。
【0023】
また、本発明は、本発明による管理ユニットの制御下で電気機器材料に給電するためのシステムにも関する。本システムは、断続電源と、電力貯蔵モジュールと、気体燃料電気化学的発電ユニットとを備え、かつ断続電源が1つまたは複数の風力発電機および/または1つまたは複数の太陽光発電パネルを備えることができる再生可能エネルギー源であることを特徴とする。
【0024】
別の実施形態によれば、本システムは、電力貯蔵モジュールと、気体燃料電気化学的発電ユニットとを備え、かつ断続電源が配電網であることを特徴とする。このような実施形態では、本システムは、分配網がオフに切換される場合、または分配網により送出される電力が機器の給電用としては異常に低すぎる場合の非常給電システムとして動作する。
【0025】
これら二つの実施形態において、給電システムは、電気、燃料および水において完全に自立性であり、無音であり、汚染性でなくかつモジュール化可能であってもよく、少なくとも約15年の寿命を有し、かつほとんど保全を必要としない場合がある。
【0026】
システムの寿命を延ばすために、電力貯蔵モジュールは、少なくとも1つのリチウムイオン電池を備えてもよい。
【0027】
電気化学的発電ユニットが燃料電池セルを備える場合、燃料電池セルは、電力貯蔵モジュールが第2の電力しきい値に等しい電力を有することができると直ちに、かつ電気化学的発電ユニットにより充電される電力貯蔵モジュールが第1の電力しきい値に達することができるまで、機器に給電しかつ電力貯蔵モジュールを充電することができる。電気化学的発電ユニットが、さらに、電源が機器の動作電力を超える電力を有することができかつ電力貯蔵モジュールが少なくとも第1の電力しきい値に等しい電力を有することができるときに燃料を生成するための電解設備、および電解設備により生成される燃料を貯蔵しかつセル内の燃料を減らすための貯蔵タンクも備えている場合、燃料補給は不要である。
【0028】
燃料が水素であれば、電気化学的発電ユニットは、セル内の貯蔵タンクから水素を減らす間に外気からの蒸気を凝縮水に凝縮(凝集)するための凝集器(condencer,コンデンサ)と、水素を減らす間に凝縮水を集め、かつ電解設備が電源により給電されることが可能である場合に凝縮水を電解設備へ供給するための集水タンクとを備えてもよい。システムの設置場所の気候条件に依存して、凝集器は、セルにより供給される蒸気を凝縮することができる場合がある。
【0029】
最後に、本発明は、本発明による管理ユニット内に実装されることが可能であるコンピュータプログラムに関する。本プログラムは、管理ユニット内で本プログラムが実行されると本発明の方法を実装する命令を備えることを特徴とする。
【0030】
本発明の追加の特徴および優位点は、添付の図面を参照して非限定的な例として行う本発明の幾つかの実施形態に関する以下の説明を読めば、容易に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、本発明による給電システムを示す概略ブロック図である。
図2図2は、システムに含まれる気体燃料電気化学的発電ユニットを示す略ブロック図である。
図3図3は、本発明による給電を管理するための方法のアルゴリズムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1を参照すると、本発明による給電システム1は、給電管理ユニット2と、電力貯蔵モジュール3と、例えば2つの電気化学的発電ユニットである少なくとも1つの気体燃料電気化学的発電ユニット4とを備える。システム1は、電気機器材料5へ電力を供給し、かつ断続電源6へ接続されるように適合化される。
【0033】
電気機器5は、給電システムの充電として動作し、かつ例えば、携帯端末のエミッタおよび受信器において動作する電気通信局である。機器5は、給電システム1によって、機器により提供されるサービスの関数として変わる動作電力P5を永続的に供給される。例えば、機器は、電力貯蔵モジュール3の出口における公称電圧に一致する48Vの連続電圧下で給電される。
【0034】
以後参照していく図1に示されている第1の使用法によれば、断続電源6は、例えば風力モジュールと、太陽エネルギーモジュールとを備える再生可能エネルギーデバイスである。風力モジュールは、例えば、図1における実施形態による断続的交流三相出口電流または断続的直流電流を発生するための少なくとも1つの風力発電機61を備える。太陽エネルギーモジュールは、少なくとも1つの太陽光発電パネル62を備える。例えば、2つ、または3つの太陽光発電パネル62が、並列してユニット2へ接続される。太陽光パネルは、断続的直流電流を生成する。
【0035】
全世界的に、電源6は、システム1の設置場所の地理的位置の関数として変わる再生可能電力P6を供給することができる。
【0036】
電力貯蔵モジュール3は、バッテリ31を備え、かつ例えば、48Vの公称電圧を有する。バッテリは、例えばリチウムイオン型であって、多くの充放電サイクル向けに数年の寿命を提供する。バッテリの容量は、機器5に永続的に給電する場合に、充放電サイクルが約24時間を要する類のものである。これらのバッテリは、放電電力と称される最小充電電力P3mからフル充電電力と称される最大充電電力P3Mまでの範囲の永続的に測定される電力P3を送出する。バッテリは、システム1が設置される場所において、風および/または太陽光が十分にある期間では電源6によって充電され、かつ風および/または太陽光がない期間ではバッファとして作用し、よって、電力P3が放電電力P3mに達していない限り機器5に電力を供給する。放電電力P3mは、管理ユニット2および機器5に給電するに足るものであり、かつ以下に記述する前記給電システム1を管理するための方法サイクルに従って電気化学的発電ユニット4内のセルを始動させるに足るものである。約24時間を超える、かつ10日を超えて長期に渡る場合もある風および太陽光がない期間中、電気化学的発電ユニット4は、バッテリ31を迅速に、典型的には約3時間で再充電するために、電力P3が放電電力P3mに達する度毎に管理ユニット2によって起動される。ユニット4もまた、バッテリが再充電されている間の、またはバッテリが不十分である場合の機器5の電力供給を保証する。
【0037】
図1に示されているような給電システムの実施形態によれば、2つの電気化学的発電ユニット4は同一であり、燃料として水素を有する。以下、そのうちの一方について、図2を参照して説明する。
【0038】
各電気化学的発電ユニット4は、モジュールとして、水素燃料電池40(水素セル40)と、電解設備41と、水素貯蔵タンク42と、凝集器43と、水タンク−取水器44と、浄水器45とを備える。あるいは、水素貯蔵タンク、凝集器、水タンク−取水器および浄水器は両ユニット4に共通であって、各々が個々の電解設備41および個々の水素燃料電池40を備える。
【0039】
水素燃料電池40は、例えば、PEM(「プロトン交換膜」)技術を基礎とする。二水素としての水素は、セルの陽極40Aにおいて酸化されるべく、水素貯蔵モジュール42から、管理ユニット2の管理下でソレノイドバルブ46EVが開放されているライン46を介して放出される。したがって、周囲空気から到来する酸素は、セル40の出口において電流を供給するために、セルの陰極40C上でイオン交換によって還元され、かつ、空気は、代替例によれば、凝集器43と接続されることが可能なライン47Pにおいて蒸気で充填される。作動中、水素燃料電池40は、電気機器5の作動に必要な電力P5より遙かに高い電力を迅速に供給する。
【0040】
管理ユニット2の制御下で、電解設備41は、電源6によって電気を供給され、かつ取水器44により、管理ユニット2の制御下で開かれるソレノイドバルブ48EVを有するライン48を介して、かつ浄水器45を介して水を供給される。電解設備は、集められて浄化された水を酸素と水素に分解するように、低圧および低温で作動する。酸素は、電解設備の陽極41Aにおいて、空気中へ逃げる。電解設備の陰極41Cでは、低圧下で水素が生成され、管理ユニット2の制御下で開かれるソレノイドバルブ49EVを有するライン49を介してタンク42に貯蔵される。例えば、電解設備41は小型であり、高分子膜PEMとして固体電解質を備える。水の電気分解は、水素貯蔵タンク42が満たされるまでの電気分解の持続時間およびソレノイドバルブ48EVおよび49EVの開放を管理する管理ユニット2の出口における電気の供給により、電解設備41内でトリガされる。
【0041】
水素貯蔵タンク42および蒸気凝集器43は、好ましくは少なくとも1つの容器の形式を有する。
【0042】
タンク42は、ボックス42Cを含み、これらは、円筒形式を有してもよくかつ例示された実施形態によれば垂直に積層されている。各ボックス42Cは、電解設備41の陰極41Cにより生成される水素を直に貯蔵するためにライン49へ接続される貯蔵入口42Sと、水素をセル40の陽極40Aへ向かって直に減らすためにライン46へ接続される貯蔵低減用出口42Dとを有する。あるいは、入口42Sおよび出口42Dは、ボックスの単一の貯蔵用/貯蔵低減用マウスとして合わされてもよい。
【0043】
凝集器43は、例えば中空の金属カラムの形式を有し、前記カラムは、高位部分に、発電ユニット外部の周囲空気47Eを受け入れるための吸気入口43AE、および下位部分に、外部への排気出口43Sおよび水タンク−取水器44へと方向づけられる凝縮水回収出口43ECを有する。凝集器43は、強制対流システムおよび熱交換器を含む。対流システムは、例えば、管理ユニット2によって制御されかつ高位部分において吸気口43AEの先に配置される電気ファン43Vを備える。熱交換器は、例えば、換気空気と接触するように凝集器43の内部へと配向されるフィンと、凝集器および貯蔵タンク42のボックス42Cに共通する、例えばグラファイト内に作られる伝熱性の壁を構成するベースとを有する放熱器43Rの形式を有する。
【0044】
水タンク−取水器44は、凝集器43により生成される凝縮水43ECを重力によって集めるための容器を備える。場合により、取水器44は、雨水44pを集める。取水器44は、そのソレノイド48EVが給水のために管理ユニット2の制御下で開かれるライン48を介して浄水器45へ、かつ電解設備41が貯蔵されるべき水素を生成するために断続電源6によって給電される場合には、電解設備41へ接続される。浄水器45は、集められる水を、電解設備41により要求される水質に適合するように浄化する。
【0045】
水素貯蔵タンク42は、電解設備41により生成される水素を直に貯蔵し、かつ水素をエネルギーベクトルとして水素燃料電池40へ直に供給する。タンク42は、電解設備41によって典型的には約10バールである低圧で生成される水素を、ライン49において管理ユニット2の制御下で開かれるソレノイドバルブ49EVを介して充填される。タンク42内の各ボックス42Cは、放熱器43Rのベースに接触して、ランタンとニッケルの合金等の希土類および金属ベース合金を含む。
【0046】
水素の貯蔵が発熱性となる時点で、高可逆性質量吸着容量を有する合金は、電解設備41により生成される水素を吸収して水素化物LaNi等の水素化物基質を形成し、熱は外部へ放出される。生成される水素のこの直接的貯蔵は、気体または液体水素をシリンダ内に貯蔵する場合のように水素の数百バールの圧縮を基礎とせず、よって極めて高いエネルギー収量を有する。
【0047】
水素化反応は可逆性であることから、タンク42は、貯蔵された水素を、吸熱反応が水素化物を合金と水素とに変換する時点で凝集器43内に入れられる空気47Eにより供給される熱の伝達による脱着を介して減らす。水素は、より低い貯蔵低減圧力下で、かつより高い温度下で、管理ユニット2によりソレノイドバルブ46EVが開かれた放出ライン46を介して減らされる。数バールである貯蔵低減圧力は、水素貯蔵圧力より低く、かつ大気圧より略高く、セル40の圧力に一致する。金属は、次に、水素化物状態から、生成される水素を再び貯蔵する用意が整ったそのもとの状態に移る。水素の貯蔵を減らすために、ファン43Vは、管理ユニット2によって、脱着に必要な熱量がかなり湿った外気47Eにより供給されるように始動される。ファン43Vによって例えば流量約1m/秒で凝集器43内へ押しやられる空気43Fは、放熱器43Rのフィンに接触して冷たくなり、これから水素化物は、吸熱性の貯蔵水素低減に必要な熱を取りこむ。
【0048】
凝集器内へ押しやられる空気43Fが放熱器43Rを介する水素化物との熱交換の間に冷却される間、空気温度は、凝縮水が凍結温度に達して凍結することなく、空気の露点温度より高い温度約1゜Cに移り、飽和蒸気は、取水器44により回収され得る液体の水43ECに変換される。管理ユニット2内のコントローラ20は、放熱器43Rの表面温度が0゜Cに達しないことを確認するように、凝集器43内の温度計へ接続される。
【0049】
タンク42および凝集器43は、凝集器が浄水器45を介して電解設備へ十分な水を供給するような、かつ電解設備が貯蔵のために十分な水素を供給するような大きさにされ、よって、セル40は迅速に、機器5に給電しながら、典型的には数時間で再充電されるべきバッテリ31へ電力を供給する。バッテリ31は、管理ユニット2の制御下で周期的に、セル40によって迅速に充電され、かつ風がなく太陽光のない長期間、例えば約10日間、よって断続電源6が不活性である間、機器5に給電すべくゆっくりと放電する。バッテリが放電電力P3mからフル充電電力P3Mまで再充電される間、貯蔵タンク42により引き出される熱量は、セルの作動に必要な水素を生成するために電解設備が必要とする水量を超過する。例えば、水素の貯蔵が減らされる間、僅か約60分以内で約3リットルの凝縮水が生成される場合があり、これが、電解設備によって、水素3.75Nm(標準立方メートル)の生成に使用される。4kWのセルが3時間で消費する水素は、約11Nmであって、凝縮水約9リットルの生成、並びにバッテリを迅速に再充電するための12kWhの生成を可能にする。
【0050】
あるいは、システム1の設置場所での湿度測定および/または気温が低すぎる、または低くなり過ぎれば、貯蔵低減の間に外気47Eにより供給されてタンク42により放熱器43Rを介して引き出されるべき熱は、貯蔵低減時に稼働中であるセル40内で化学反応により放出される、蒸気を充填された熱気47P(熱い空気、Hot air)の流れで補充されてもよい。このような代替例において、蒸気を充填された熱気47Pは、セル40からラインを介して凝集器43のファン43Vより前の取込みインプット43APへ至る。水素燃料電池40の稼働により生成される蒸気は、電解設備41により生成されるタンク42内の水素の供給がセル40によるバッテリ31の再充電に必要な電気の生成にとって十分であるに足る凝縮水43ECを供給しない。この代替例では、ユニット4の毎年の保全時に再生可能な水の供給が用意されてもよい。
【0051】
図1に戻ると、管理ユニット2は、セントラルコントローラ20(中央制御器20)の周りに編成され、さらに、スイッチ21および23と、電流変換器22および24と、セントラルコントローラ20へ接続される充電コントローラ25とを備える。各変換器22、24の出口は、48ボルトのバイファイラバス26によって、または配電バーによって、管理ユニットに含まれる部材20から25までへ、電力貯蔵モジュール3へ、電気機器5へ、かつ電気化学的発電ユニット4へ接続される。各電流変換器22、24は、風力発電機61および太陽光パネル62の出口における交流または直流電流に適応されるようにプログラム可能であり、かつ、機器5の、バッテリ31の、かつユニット4における電解設備41の電流消費量を調整するようにセントラルコントローラ20によって導かれる充電調整器を含む。変換器22および24の数は、各々風力発電機61および太陽光パネル62の最大電力に依存する。
【0052】
給電システムを周期的に管理するためのこの方法は、主としてコントローラ20内にコンピュータプログラムとして実装される。コントローラ20は、機器5およびユニット2内に包含される部材の給電の連続性を自動的に保全し、断続電源6によって、または電気化学的発電ユニット4によってバッテリ31の充電を提供して、断続電源6が過剰な電力を生成するとバッテリ31に電力を貯蔵し、かつ好ましくは、システム1が機器5を構成する電気通信局によって動作およびアラーム状態の信号を再送信することを監視する。
【0053】
風力発電機61の出口端子は、各々、風力発電機61の出口における断続電流を48Vの公称連続電圧下で直流電流に変換するために、二状態の第1のスイッチ21によって変換器22の入口へ接続される。
【0054】
太陽光発電パネル62の出口端子は、各々、パネル62の出口における断続電流を公称連続電圧下で直流電流に変換するために、四状態の第2のスイッチ23の第1の入口によって変換器24の入口へ接続される。ユニット4内の水素燃料電池40の出口は、各々、水素燃料電池の出口における可変直流電流を公称連続電圧下で直流電流に変換するために、2つのスイッチ23の第2の入口によって変換器24の入口へ接続される。
【0055】
スイッチ21および23は、コントローラ20によって制御される状態を有する。スイッチ21および23の第1の状態において、風力発電機61および太陽光パネル62は、風および太陽光が十分である一期間中に、機器5に給電し、かつ場合により1つまたは2つのバッテリ31を充電し、または水素を生成するように電解設備41に給電する。前記2つのスイッチ23の第2の状態において、水素燃料電池40は、機器5の給電を保全しながらバッテリ31を迅速に再充電する。各変換器22、24は、それらの入口における可変性の電流および電圧に適応するための電子アダプタと、出口電圧安定器とを備える。各変換器22、24は、その出口電流を測定し、かつセントラルコントローラ20により、バッテリの充電に際してフル充電電圧まで、例えばバス26によってバッテリ31へ印加される出口電圧を変えるために測定される出口電流の関数として制御される。したがって、コントローラ20は、変換器の出口における電力を確立し、かつ一方で風力発電機61の、かつ太陽光発電パネル62の出口電力、延ては電源6の出口電力P6を、かつもう一方で水素燃料電池40の出口電力、延ては電気化学的発電ユニット4の出口電力P4を評価する。
【0056】
さらに保護された代替例によれば、スイッチ21、22は、スイッチの第2の出口を、セントラルコントローラ20の制御下で変換器22、24の欠陥品により置換されることを意図する非常用変換器2Sへ接続するための追加的な状態を含んでもよい。例えば、強風または強い日差しの期間中に出口電力が異常に低ければ、その変換器には欠陥がある。この目的に沿って、コントローラ20は、システム1の場所における風力および光の流れを測定しかつ監視するために、風速計および光度計(不図示)へ接続される。
【0057】
変換器22および24に包含される充電調整器によるセントラルコントローラ20は、バッテリ31の充電電圧を制御する。図1に示されているような実施形態によれば、両バッテリ31に渡って接続されるリレー回路27は、コントローラ20によって、バッテリの充電を放電電力P3mとフル充電電力P3Mとの間に保全しながらバッテリ31を過充電および重放電から保護し、かつ電源6またはセル40によってバッテリを再充電するための高電流を保証するように制御される。あるいは、リレー回路は省略され、バッテリ自体が、過充電および重放電からの保護を保証する電子回路を備える。
【0058】
両バッテリ31間には、充電コントローラ25が接続され、両バッテリ31に渡って測定される電圧および電流である充電電力P3をセントラルコントローラ20へ伝達する。あるいは、充電コントローラ25は、バッテリ内に包含される電子ユニットへ統合される。
【0059】
また、セントラルコントローラ20は、後述するような管理方法の間、セル40の作動時、および電解設備41の作動時に、各々ソレノイドバルブ46EVおよびファン43V、およびソレノイドバルブ48EVおよび49EVも制御する。またコントローラ20は、断続電源6および各電気化学的発電ユニット4の作動を監視するために、風速計、光度計、流量計、マノメータ、温度計等の様々な測定デバイスAM(不図示)へも接続される。
【0060】
図1および図2に関する先の説明から明らかであるように、本発明の給電システム1は、幾つかの小型でほとんど嵩張らない、接続可能なモジュールであってもよく、よって、孤立した場所またはアクセスがほぼ不可能な場所に、または自然災害後または紛争時の人民救助任務中に設置されるべくヘリコプタで輸送されることが可能であってもよい。さらに、本システムは、僅か年一回の保全で15年の寿命を有するように設計される。
【0061】
本発明による給電のための周期的管理方法は、水素燃料電池40およびバッテリ31が著しく異なる寿命および動作特性を有するという観察を基礎とする。典型的には、リチウムイオン電池31は、約15年より長い寿命を有し、かつ、その差がバッテリの重放電と過充電との差の約60%に相当する電力P3mとP3Mとの間の少なくとも7000回の充放電サイクルに耐えることができる。水素燃料電池40は、最小電力から最大電力までの範囲の電力を供給するように適合化され、かつ、送出する電力に関わらず、約5000時間の寿命を有していて、例えば、48Vの電圧下では、セルにより供給される電流は20Aから100Aまでの範囲に及ぶ。送出する電力から独立している水素燃料電池の寿命は、約1000回より多い、その起動−停止の回数に依存する。
【0062】
水素燃料電池40を節約し、かつこれによりセル起動の利用を可能な限り延長するために、セルは、バッテリが完全に放電されて、その放電しきい値P3mに達する場合にのみ起動され、かつセルは、バッテリが充電されるとき、または放電されているときには、機器5の作動に必要な電力P5を絶対に直に供給しない。別段で述べれば、機器5の供給の電気的連続性は、断続電源6が機器5を作動させるに足る電力を供給すれば、断続電源6によって、または電源6が単独で機器5を動作させるには不十分な電力を供給するのであれば、電力貯蔵モジュール3および電源6によって、または電源6がそれ以上電力を供給せず、かつバッテリにおいて利用可能な電力が放電電力P3mに達していなければ、電力貯蔵モジュール3のみによって、コントローラ20の制御下で優先的に保全される。最後の方策として、バッテリの放電電力P3mに達すると、水素燃料電池40は、それらの最大電力を生成するように起動され、共に両バッテリ31を迅速にフル充電電力P3Mまで充電して機器5の作動に必要な電力を保証する。リチウムイオン電池31は、約10時間の再充電持続時間を要する他のバッテリ、例えば鉛酸バッテリに比較すると、極めて迅速に、約3時間以内で再充電される。バッテリが充電されると直ちに、水素燃料電池40は停止され、かつゆっくりと放電するバッテリ31は、場合により、電源6と共に機器5の給電を保証する。これにより、セル40の起動の累積持続時間は、バッテリが単独で、または電源6と共に機器5の作動を実装することができる限り低減される。
【0063】
例えば、容量480Ahr、および最小および最大電流240Aおよび480Aに一致する放電電力P3mおよびフル充電電力P3M、即ち(480−240)/20=12時間の放電および自立性持続時間、を有するバッテリ31と共に、機器5へ直流充電電流20Aを永続的に供給するために、機器用電流20Aとバッテリ充電用電流100−20=80Aとに分散される最大電流100Aに一致する最大電力P4を有する水素燃料電池40は、240/80=3時間に渡ってバッテリを充電し、12+3=15時間の放電/充電サイクルに対応する。セルが一年に111回使用されるとすると、給電システム1の寿命は、約半年を超える寿命を有するセルの場合で、5000/(111x3)=15年である。
【0064】
次に、図3を参照すると、本発明による周期的管理の方法は、主としてコントローラ20内で実行されるステップE1からE10までを含む。最初に、システム1を設置した時点で、バッテリ31がフル充電され、かつシステムが始動されると直ちに、断続電源6がスイッチ21および23および変換器22および24を介して電気機器5へ接続され、かつ、機器5の作動に必要な電力を、バッテリ31の寄与により、またはその寄与なしに供給する。
【0065】
本明細書に記載しているように、永続的な測定ステップEMにおいて、セントラルコントローラ20は、太陽光パネル62により供給される電力P62またはセル40により供給されるP4を変換器24の入力において測定される電流の関数として評価し、かつ風力発電機61により供給される電力P61を当該発電機のロータ回転数の関数として、かつ延ては、電源6により供給される電力P6=P61+P62を評価する。コントローラ20は、バッテリの充電に際して水素を生成するために断続電源6により供給される利用可能電力の関数として変わる、電解設備41の供給電圧V41を制御する。コントローラ20は、バッテリの充電に際して電解設備41の電圧ランプを制御するために、機器5およびバッテリ31が利用可能な電力およびこれらによって消費される電流、よって、機器5およびユニット2の作動に必要な電力P5、および充電コントローラ25を介するバッテリの電力P3を永続的に評価する。コントローラ20は、測定デバイスAMから、物理的大きさの測定値を永続的に受信する。
【0066】
機器5および管理ユニット2は、給電の連続性のステップECにおいて述べるように、それらの作動に必要な電力を変換器22および24の出口を介し、バス26を介して永続的に受け取る。前記必要な電力は、以後、包括的に、調整器25により永続的に測定されかつ調整器25によりコントローラ20へ通知される充電電力P5と称する。永続的に、という言い回しは、測定が1秒の約数十分の1の超短周期で実行されることを意味する。
【0067】
ステップE1において、コントローラ20は、断続電源6により供給される測定された電力P6を充電電力P5と比較する。風および/または日差しが豊富な期間中に電源6が高電力を供給する結果として、電力P6が充電電力P5を超えていれば、コントローラ20は、利用可能な過剰電力P6−P5をバッテリの充電用に、または水素の製造用に割り当てる評定を下す。ステップE2において、コントローラ20は、バッテリ31の電力P3を、そのフル充電電力P3Mと比較する。P3<P3Mであって、機器5およびユニット2がバッテリのインピーダンスより低いインピーダンスを示していれば、断続電源6により供給される電力P6は、機器5およびユニット2の給電用に優先的に使用され、バッテリ31は、ステップE3において、バッテリがそのフル充電電力P3Mに達するまで電源6により供給される過剰電力P6−P5を蓄積する。バッテリがそのフル充電電力P3Mを有する、ステップE2とは反対の事例では、コントローラ20は、過剰電力P6−P5もまた電解設備41の給電用に使用され、よってその陰極41CがステップE4において貯蔵タンク42内に貯蔵される水素を生成するように、電解設備41の供給電圧V41を制御する。このような場合、コントローラ20は、生成される水素がライン49を介してタンク42内に貯蔵されていく限り、ソレノイドバルブ49EVの開放も制御する。
【0068】
ステップE1に戻って、電源6により供給される電力P6の測定値が機器5およびユニット2に必要な充電電力P5を供給するには不十分であり、ゼロですらあれば、コントローラ20は、バッテリ31の電力P3をその放電しきい値P3mと比較し、または、代替例によれば、ステップE5において包含される電子ユニットにより伝達される電力P3の測定値を回復させる。バッテリの充電P3が十分でなければ、機器5およびユニット2は、ステップE6において、バッテリ31からの抽出分が追加される電源6による供給電力を供給される。これにより、先のステップE1からE6までの間、機器5およびユニット2は、バッテリの電力P3が放電しきい値P3mより高値に留まる限り、電源6および/またはバッテリ31によって給電される。
【0069】
ステップE5において、バッテリ31が、風および日差しの少ない期間、さらには風および日差しが全くない期間の後に放電されて、P3=P3mに相当する事態となれば、コントローラ20は、ファン43Vを始動して、タンク42がライン46を介してセル40の陽極40Aへと貯蔵水素を減らし、ステップE7においてセルが起動されるようにソレノイドバルブ46EVの開放を制御する。コントローラ20は、変換器がバス26を介してバッテリ31を、セルにより生成される電力の過剰分P4−P5でフル充電電力P3Mまで極めて迅速に充電するように、スイッチ23を制御して水素燃料電池40の出口を変換器24へ接続する。機器5およびユニット2の作動に必要な電力P5は、バッテリおよび機器5の電流消費量の関数として変わる水素量を吸収するセル40により発生される電力P4から抽出される。
【0070】
ステップE7と同時的なステップE8では、ファン43Vの作動により、外気47Eが凝集器43内へ押しやられ、放熱器43R上へと流れる。放熱器43Rは、換気される外気47Eの熱を捕捉し、かつこれを、セル40の作動に必要な水素を減らすべく水素化物を合金と水素とに変換する吸熱脱着の間に、貯蔵タンク42のボックス42C内の水素化物へ伝達する。放熱器43Rを介する熱交換は、外気47Eの蒸気を、タンク−取水器44に集められる凝縮水43ECに凝縮する。上述の代替例によれば、作動する水素燃料電池40により放出される熱気47P内の蒸気も、水43ECに凝縮される。ステップE7およびE8と同時的に、ステップE9において、コントローラ20は、充電コントローラ25によって通知されるバッテリ31、またはバッテリ内に包含される電子ユニットの再充電の進捗状況を監視する。
【0071】
ステップE9において、バッテリ31がそのフル充電電力P3Mに達すると直ちに、コントローラ20は、ステップE10において、ファン43Vを停止し、かつソレノイドバルブ46EVを閉止してセル40を停止し、かつ太陽光パネル62の出口を変換器24へ接続するようにスイッチ23を制御する。ステップE10の後、ステップE4およびE6の後と同様に、コントローラ40は、本方法のステップE1へと戻り、よって機器5およびユニット2は、ステップE2からステップE4までにおいて断続電源6により、またはステップE6において少なくともバッテリ31により、優先的に給電される。
【0072】
ステップE7の代替例によれば、コントローラ20は、スイッチ21も制御して、バッテリ31がフル充電電力P3Mに達するまで風力発電機61および変換器22を切断する。
【0073】
第2の用法によれば、断続電源6は、風力発電機61および太陽光パネル62に代わるローカル配電網であり、かつシステム1は、ローカル配電網に欠陥が生じた場合の非常用発電機として作用する。この第2の用法の場合、配電網は、スイッチ21および/または23を介して変換器22および/または24へ接続される。変換器は、コントローラ20によって構成される。電気機器5および管理ユニット2の給電を管理する方法は、先に述べたものと同様である。ステップE1からステップE4までにおいては、配電網が電力を供給する限り、機器5および管理ユニット2は、必要であれば、ステップE4において電解設備41により水素を生成するために動作可能な配電網により給電される。配電網がオフに切換されると直ちに、バッテリ31は、ステップE6において、当該配電網を中継する。配電網のオフ切換が、ステップE5において、バッテリの電力P3が放電しきい値P3mに達するまで発生すれば、バッテリは、ステップE7からステップE10までにおいて、セル40の起動を介して再充電される。
【0074】
ローカル配電網の故障は、多少なりとも頻繁な故障によって生じ得るが、暴風、地震または津波等の自然災害の結果として生じるネットワークの損傷にも起因し得る。
【0075】
電気機器5が電気通信局である場合、その給電が管理ユニット2により管理される局は、断続電源6の状態如何に関わらず、約10連続日を超える間の携帯端末との通信を不連続なしに保証する。例えば、携帯端末は、公共安全サービスのための専門家グループのそれであって、地上無線通信網に編成されている。電気通信局が、孤立した場所に、例えばほとんどアクセスが不可能な山の頂に設置されていれば、本発明による管理ユニット2は、断続電源が機器用電力を生成しない場合、または機器用として十分な電力を生成しない場合に、局の稼働を連続する数日に渡って維持することを可能にする。具体的には、断続電源が配電網である場合、システム1は、損傷した配電網を修繕する保全チームの関与を数日延ばすことを可能にする。
【0076】
他のアプリケーションによれば、電気機器5は、例えば井戸から水を汲み上げるためのポンプ等の電気モータ、または監視システムである。
【0077】
記述している発明は、断続電源によって優先的に給電される電気機器材料の給電の連続性を保証するための方法および給電管理ユニットに関する。ある実装によれば、本発明による方法のステップは、管理ユニットに、具体的には管理ユニット2のコントローラ20に組み込まれるコンピュータプログラムの命令によって決定される。本発明の管理ユニット内に実装されることが可能なプログラムは、前記プログラムが、実行されているプログラムを介してその作動が次に制御される管理ユニット内で実行されると、本発明による方法のステップを達成するプログラム命令を含む。
【0078】
結果的に、本発明は、本発明を実装するように適応される、コンピュータ読取り可能記録媒体およびデータを処理するための任意のデバイス上に、またはこれらの内部に記録されるコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラムにも適用される。このプログラムは、任意のプログラミング言語を用いてもよく、かつソースコード、オブジェクトコードまたは部分的にコンパイルされた形式等のソースコードとオブジェクトコードとの間の中間コードの形式、または本発明による方法を実装するための所望される他の任意の形式であってもよい。プログラムは、基地局において、インターネット等の通信網を介してダウンロードされてもよい。
【0079】
記録媒体は、プログラムを蓄えることができる任意のエンティティまたはデバイスであってもよい。例えば、媒体は、本発明によるコンピュータプログラムが記録される、例えばCD ROMまたはマイクロ電子回路のROMであるROM等の貯蔵媒体、またはUSBキー、または磁気記録媒体、例えばフロッピー(登録商標)ディスクまたはハードドライブをも備えてもよい。
図1
図2
図3