(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、主走査方向の入力解像度×副走査方向の入力解像度が300×300dpiであり且つ主走査方向の出力解像度×副走査方向の出力解像度が300×300dpiであるように、主走査方向の入力解像度及び副走査方向の入力解像度と主走査方向の出力解像度及び副走査方向の出力解像度とがそれぞれ同じである場合には、90度回転処理を行うとき、画像データの欠損を生じることなく、90度回転処理した出力データを出力することができる。
【0005】
しかしながら、主走査方向の出力解像度と副走査方向の出力解像度とが異なる場合、
図7に示す従来の画像処理方法では、90度回転処理の後に、減画素処理を含む解像度変換を必要とするため、次のような問題を有している。
【0006】
図7において、(A)は50%グレーの原稿画像を示し、(B)は、主走査方向A(左右の矢印方向)の入力解像度aが300dpiであり、副走査方向B(上下の矢印方向)の入力解像度bが600dpiである条件で、50%グレーの原稿画像を読み取った画像データを示している。
図7の(C)は、300×600dpiの入力解像度で読み取られた画像データを、90度回転処理することを示している。
図7の(D)は、90度回転処理した中間データに対してQ列の画素を間引くことによって、主走査方向Cの出力解像度cとして主走査方向B’の入力解像度bを600dpiから300dpiに減画素処理するとともに、副走査方向Dの出力解像度dとして副走査方向A’の入力解像度aを300dpiから600dpiに増画素処理することによって解像度変換することを示している。すなわち、
図7の(D)では、主走査方向C(左右の矢印方向)の出力解像度cが300dpi、副走査方向D(上下の矢印方向)の出力解像度dが600dpiで出力データを出力することを示している。したがって、
図7の(D)の場合、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが300×600dpiで読み取られた画像データは、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが300×600dpiである出力データに画像処理されている。
【0007】
同様に、
図7の(E)は、90度回転処理した中間データに対してP列の画素を間引くことによって、主走査方向Cの出力解像度cとして主走査方向B’の入力解像度bを600dpiから300dpiに減画素処理するとともに、副走査方向Dの出力解像度dとして副走査方向A’の入力解像度aを300dpiから600dpiに増画素処理することによって解像度変換することを示している。したがって、
図7の(E)の場合、300×600dpiの入力解像度で読み取られた画像データは、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが300×600dpiである出力データに画像処理されている。
【0008】
図7に示した従来の画像処理方法によれば、
図7の(D)及び(E)の画像処理工程において、主走査方向Cの出力解像度c(副走査方向Bの入力解像度b)を600dpiから300dpiに解像度変換するときに、それぞれ、Q列又はP列の画素を間引く減画素処理をしているため、画像データの欠損を生じており、画質が劣化するという問題がある。
【0009】
したがって、この発明の解決すべき技術的課題は、主走査方向の出力解像度と副走査方向の出力解像度とが異なる場合に、画質の劣化を抑制することができる画像処理装置及び画像処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記技術的課題を解決するために、この発明によれば、以下の画像処理装置及び画像処理方法が提供される。
【0011】
すなわち、この発明の一態様に係る画像処理装置は、
主走査方向の入力解像度及び副走査方向の入力解像度で原稿画像を読み取って画像データを作成する画像読取部と、
前記画像データを画像処理して出力データを作成する画像処理部と、
前記出力データに基づいて主走査方向の出力解像度及び副走査方向の出力解像度で出力画像を出力する画像出力部と、
を備える画像処理装置において、
前記主走査方向の出力解像度と前記副走査方向の出力解像度とが異なり且つ前記画像処理部が90度回転処理を行う場合、
前記画像読取部は、前記主走査方向の出力解像度及び前記副走査方向の出力解像度のうちの低い方の出力解像度に合わせた前記主走査方向の入力解像度及び前記副走査方向の入力解像度で原稿画像を読み取って、前記主走査方向の入力解像度及び前記副走査方向の入力解像度が同じである画像データを作成し、
前記画像処理部は、同じ解像度を有する前記画像データを90度回転処理することによって中間データを作成し、前記中間データを前記主走査方向の出力解像度及び前記副走査方向の出力解像度に合うように解像度変換することによって前記出力データを作成することを特徴とする。
【0012】
この発明の他の態様に係る画像処理装置は、
主走査方向の入力解像度及び副走査方向の入力解像度で原稿画像を読み取って画像データを作成する画像読取部と、
前記画像データを画像処理して出力データを作成する画像処理部と、
前記出力データに基づいて主走査方向の出力解像度及び副走査方向の出力解像度で出力画像を出力する画像出力部と、
を備える画像処理装置において、
前記主走査方向の出力解像度と前記副走査方向の出力解像度とが異なり且つ前記画像処理部が90度回転処理を行う場合、
前記画像読取部は、前記主走査方向の出力解像度及び前記副走査方向の出力解像度のうちの低い方の出力解像度に合わせた前記主走査方向の入力解像度及び前記副走査方向の入力解像度で原稿画像を読み取って、前記主走査方向の入力解像度及び前記副走査方向の入力解像度が同じである画像データを作成し、
前記画像処理部は、同じ解像度を有する前記画像データを、前記副走査方向の出力解像度及び前記主走査方向の出力解像度に合うように解像度変換することによって中間データを作成し、前記中間データを90度回転処理することによって前記出力データを作成することを特徴とする。
【0013】
この発明の一態様に係る画像処理方法は、
主走査方向の入力解像度及び副走査方向の入力解像度で原稿画像を読み取って画像データを作成する画像読取部と、
前記画像データを画像処理して出力データを作成する画像処理部と、
前記出力データに基づいて主走査方向の出力解像度及び副走査方向の出力解像度で出力画像を出力する画像出力部と、
を備える画像処理装置の画像処理方法において、
前記主走査方向の出力解像度と前記副走査方向の出力解像度とが異なり且つ前記画像処理部が90度回転処理を行う場合、
前記画像読取部は、前記主走査方向の出力解像度及び前記副走査方向の出力解像度のうちの低い方の出力解像度に合わせた前記主走査方向の入力解像度及び前記副走査方向の入力解像度で原稿画像を読み取って、前記主走査方向の入力解像度及び前記副走査方向の入力解像度が同じである画像データを作成するステップと、
前記画像処理部は、同じ解像度を有する前記画像データを90度回転処理することによって中間データを作成し、前記中間データを前記主走査方向の出力解像度及び前記副走査方向の出力解像度に合うように解像度変換することによって前記出力データを作成するステップと、を有することを特徴とする。
【0014】
この発明の他の態様に係る画像処理方法は、
主走査方向の入力解像度及び副走査方向の入力解像度で原稿画像を読み取って画像データを作成する画像読取部と、
前記画像データを画像処理して出力データを作成する画像処理部と、
前記出力データに基づいて主走査方向の出力解像度及び副走査方向の出力解像度で出力画像を出力する画像出力部と、
を備える画像処理装置の画像処理方法において、
前記主走査方向の出力解像度と前記副走査方向の出力解像度とが異なり且つ前記画像処理部が90度回転処理を行う場合、
前記画像読取部は、前記主走査方向の出力解像度及び前記副走査方向の出力解像度のうちの低い方の出力解像度に合わせた前記主走査方向の入力解像度及び前記副走査方向の入力解像度で原稿画像を読み取って、前記主走査方向の入力解像度及び前記副走査方向の入力解像度が同じである画像データを作成するステップと、
前記画像処理部は、同じ解像度を有する前記画像データを、前記副走査方向の出力解像度及び前記主走査方向の出力解像度に合うように解像度変換することによって中間データを作成し、前記中間データを90度回転処理することによって前記出力データを作成するステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、主走査方向の出力解像度及び前記副走査方向の出力解像度のうちの低い方に合わせた主走査方向の入力解像度及び副走査方向の入力解像度で原稿画像を読み取って、主走査方向及び副走査方向の入力解像度を同じにした画像データを作成し、主走査方向及び副走査方向で同じ入力解像度を有する画像データを、90度回転処理したあと解像度変換するか、又は、解像度変換したあと90度回転処理することによって、出力データを作成している。したがって、画像処理において、画素を間引く減画素処理を行っていないため、画像データの欠損が無いので、画質の劣化を抑制することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、画像処理装置1及び画像処理方法を説明する。
【0018】
(画像処理装置1の全体構成)
図1は、この発明の第1実施形態に係る画像処理装置1の概略構成を示すブロック図である。この画像処理装置1は、画像読取部10と、メモリ部20と、画像処理部30と、画像出力部40と、を少なくとも備えており、例えば、デジタル印刷機やデジタル複写機やデジタル複合機のようなデジタル式の画像処理装置である。
【0019】
画像処理装置1は、
図1に図示しない、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等からなる制御部や、ユーザが各種指示(コマンド)を入力して各種設定を行うための操作部(操作パネル)や、表示部(表示パネル)等を備えている。
【0020】
ROMには各種制御プログラムが予め格納されており、RAMは、ROMから読み出されたプログラム、該プログラムを実行することにより作成されたデータ、外部から受信したデータ、処理中のデータ等を一時的に記憶することができる。CPUは、ROMに予め格納されている制御プログラムをRAM上にロードして実行することによって、画像処理装置1を構成する各種ハードウェアの制御を行い、画像処理等の各種情報処理を行う。
【0021】
画像読取部10は、原稿画像を光学的に読み取り、光学的に読み取られたアナログ画像信号をA/D変換してデジタルの画像データ2を生成するためのものであり、例えば、スキャナである。画像読取部10は、主走査方向Aの入力解像度と、副走査方向Bの入力解像度とが、a:b(ここで、a及びbは、1以上の自然数であり、通常、a<bの関係にある)という最大入力解像度で読み取ることができる。すなわち、画像読取部10では、通常、光学的な性能に左右される主走査方向Aの入力解像度aよりも、読取速度に左右される副走査方向Bの入力解像度bが大きくなる。そして、画像読取部10は、例えば、300×300dpiのように主走査方向Aの入力解像度aと副走査方向Bの入力解像度bとが同じである入力解像度や、300×600dpiのように主走査方向Aの入力解像度aと副走査方向Bの入力解像度bとが異なる入力解像度で原稿画像を読み取ることができる。
【0022】
メモリ部20は、適宜の不揮発性のデータ記憶装置や揮発性のデータ記憶装置であり、読み取られた画像データ2や画像処理後の出力データ4を保存する。また、メモリ部20は、画像データ2が一時的に格納される第1領域と、画像データ2を画像処理する過程で作成される中間データ3A,3Bが一時的に格納される第2領域と、を有して、画像処理を行う際のワーキングエリアとしても用いられる。
【0023】
画像処理部30は、制御部のCPU、集積回路、ROMおよびRAM等によって構成される。画像処理部30は、メモリ部20に保存されている画像データ2を読み出し、次のような画像処理を実行する。すなわち、画像処理部30は、画像データ2を90度回転処理することによって90度回転処理した中間データ3Aを作成した後、該中間データ3Aを解像度変換した中間データ3Bを作成する。そして、画像処理部30は、画像処理された後の中間データ3Bを出力データ4としてメモリ部20に書き込む。
【0024】
画像出力部40は、印刷指示に基づいて、メモリ部20に保存されている画像処理後の出力データ4を読み出して、出力データ4を用紙(記録紙、OHPフィルム等)に出力画像を印刷出力する。画像出力部40によって印刷出力される方式は、例えば、感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式(レーザビーム方式,LED方式)、微小ノズルアレイから微小インク滴を吐出して用紙上に直接に出力画像を印刷出力するインクジェット方式、製版された原紙(マスター)の穿孔部からインクを押し出して印刷出力する孔版印刷方式、熱転写方式及び昇華方式等である。
【0025】
(画像処理方法)
図2及び3は、それぞれ、
図1に示した画像処理装置1における画像処理方法を説明する模式的説明図及びフローチャートであり、
図2及び3を参照しながら、第1実施形態に係る画像処理方法を具体的に説明する。
【0026】
まず、
図2を参照しながら、画像処理方法の概略を説明する。
図2において、
図2の(A)は50%グレーの原稿画像を示し、
図2の(B)は、主走査方向A(左右の矢印方向)の入力解像度aが300dpiであり、副走査方向B(上下の矢印方向)の入力解像度bが300dpiである条件で、50%グレーの原稿画像を読み取った画像データ2を示している。(C)は、300×300dpiの入力解像度で読み取った画像データ2を、時計回りに90度回転処理することを示している。
図2の(D)は、90度回転処理した中間データ3Aに対して、副走査方向A’の入力解像度aを300dpiから600dpiに増画素処理することによって解像度変換することを示している。すなわち、
図2の(D)では、副走査方向A’の入力解像度a(言い換えると、主走査方向Aの入力解像度a)での各画素について同じ画素データを副走査方向Dに沿って出力解像度d(言い換えると、副走査方向A’の入力解像度aの2倍)になるように付け加える増画素処理によって解像度変換した中間データ3Bが作成されている。
【0027】
その結果、
図2の(D)は、解像度変換した中間データ3Bから、主走査方向Cの出力解像度c(言い換えると、主走査方向B’の入力解像度bであって、左右の矢印方向)が300dpi、副走査方向Dの出力解像度d(言い換えると、副走査方向A’の入力解像度aの2倍であって、上下の矢印方向)が600dpiである出力データ4を出力することを示している。したがって、
図2に示した画像処理方法においては、300×300dpiの入力解像度で読み取った画像データ2が、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが300×600dpiである出力データ4に画像処理されている。
【0028】
次に、
図3を参照しながら、画像処理方法の具体的手順を説明する。
【0029】
ステップS10では、画像データ2の90度回転処理を行なうか否かの判断を行う。すなわち、読み取る原稿の向きと、図示しない入力手段又は検出手段により画像処理装置1に入力された出力用紙の向きと、を比較して、画像データ2の90度回転処理を行なう必要があるか否かについて判断を行う。ステップS10において、読み取る原稿の向きと出力用紙の向きとが一致する場合には、画像データ2の90度回転処理が不要であり、ステップS28の通常読み取り処理に進む。
【0030】
ステップS28では、画像処理装置1が備えている最大入力解像度(機種によって異なるが、例えば、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが、300×600dpiや400×400dpiや600×600dpi)で通常読み取り処理を行う。そして、90度回転処理や解像度変換(増画素処理)といった画像処理行うことなく、画像処理装置1が備えている最大出力解像度(例えば、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが、300×600dpiや400×400dpiや600×600dpi)で出力データ4を出力する。
【0031】
また、読み取る原稿の向きと出力用紙の向きとが一致しない場合、必要に応じて画像データ2の90度回転処理を行なうため、ステップS12に進む。
【0032】
ステップS12では、画像処理装置1の出力解像度において、主走査方向Cの出力解像度cよりも副走査方向Dの出力解像度dが高いか否かの判断を行う。ステップS12において、主走査方向Cの出力解像度cと副走査方向Dの出力解像度dとが同じである場合には、画像データ2の解像度変換が不要であり、ステップS30の通常読み取り処理に進む。また、主走査方向Cの出力解像度cよりも副走査方向Dの出力解像度dが高い場合、ステップS14に進む。
【0033】
ステップS14では、画像処理装置1が備えている最大入力解像度(例えば、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが、300×600dpi)に対して、副走査方向Bの入力解像度bを低くして、主走査方向Aの入力解像度aと副走査方向Bの入力解像度bとを同じにした解像度(例えば、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが、300×300dpi)で読み取り処理を行う。主走査方向Aの入力解像度aと副走査方向Bの入力解像度bとが同じである画像データ2(例えば、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが、300×300dpi)を作成して、当該画像データ2をメモリ部20に保存する。
【0034】
ステップS16では、メモリ部20に保存された画像データ2(例えば、300×300dpi)を読み出す。ステップS18では、読み出された画像データ2(例えば、300×300dpi)に対して、時計回りの90度回転処理を行って、90度回転処理した中間データ3A(例えば、主走査方向B’(左右の矢印方向)の入力解像度b×副走査方向A’(上下の矢印方向)の入力解像度aが、300×300dpi)を作成する。ステップS20では、90度回転処理した中間データ3Aを、解像度変換(増画素処理)して、解像度変換した中間データ3Bを作成する。解像度変換した中間データ3Bは、例えば、主走査方向Cの出力解像度c(言い換えると、主走査方向B’の入力解像度bであって、左右の矢印方向)×副走査方向Dの出力解像度d(言い換えると、副走査方向A’の入力解像度aの2倍であって、上下の矢印方向)が、300×600dpiである。ステップS22では、解像度変換した中間データ3Bを、出力データ4(例えば、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが、300×600dpi)としてメモリ部20に保存する。
【0035】
ステップS24では、1枚の原稿における全ての領域について、上記画像処理が終了したか否かについて判断を行う。ステップ24において、1枚の原稿における全ての領域について上記画像処理が終了していない場合には、ステップS16に戻り、1枚の原稿における全ての領域に対して90度回転処理/解像度変換処理が終了するまで90度回転処理/解像度変換処理を繰り返し、上記画像処理が終了している場合には、画像処理のフローを終了する。
【0036】
また、ステップS12において、主走査方向Cの出力解像度cと副走査方向Dの出力解像度dとが同じである場合、ステップS30では、画像処理装置1が備えている最大入力解像度(例えば、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが、400×400dpiや600×600dpi)で通常読み取り処理を行う。通常読み取り処理によって、主走査方向Aの入力解像度aと副走査方向Bの入力解像度bとが同じである画像データ2を作成して、当該画像データ2をメモリ部20に保存する。
【0037】
ステップS32では、メモリ部20に保存された画像データ2(例えば、400×400dpiや600×600dpi)を読み出す。ステップS34では、読み出された画像データ2(例えば、400×400dpiや600×600dpi)を、時計回りの90度回転処理する。ステップS36では、90度回転処理した中間データ3Aを、出力データ4(例えば、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが、400×400dpiや600×600dpi)としてメモリ部20に保存する。
【0038】
ステップS38では、1枚の原稿における全ての領域について、上記画像処理が終了したか否かについて判断を行う。ステップ38において、1枚の原稿における全ての領域について上記画像処理が終了していない場合には、ステップS32に戻り、1枚の原稿における全ての領域に対して90度回転処理が終了するまで90度回転処理を繰り返し、上記画像処理が終了している場合には、画像処理のフローを終了する。
【0039】
このように、第1実施形態では、主走査方向Cの出力解像度cと副走査方向Dの出力解像度dとが異なり且つ画像処理部が90度回転処理を行う場合、主走査方向Cの出力解像度c及び副走査方向Dの出力解像度dのうちの低い方に合わせた入力解像度で原稿画像を読み取って、主走査方向Aの入力解像度aと副走査方向Bの入力解像度bとを同じにした画像データ2が作成されている。そして、主走査方向A及び副走査方向Bで同じ入力解像度を有する画像データ2は、90度回転処理した中間データ3Aと、さらに副走査方向Dの出力解像度dを解像度変換(増画素処理)した中間データ3Bとを介して、出力データ4に加工されている。したがって、画像処理において、画素を間引く減画素処理を行っていないため、画像データ2の欠損が無いので、画質の劣化を抑制することができるという効果を奏する。
【0040】
次に、
図4乃至6を参照しながら、この発明の第2実施形態に係る画像処理装置1及び画像処理方法について説明する。なお、第2実施形態において、上記第1実施形態での構成要素と同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
【0041】
(画像処理装置1の全体構成)
図4は、この発明の第2実施形態に係る画像処理装置1の概略構成を示すブロック図である。この画像処理装置1は、画像読取部10と、メモリ部20と、画像処理部30と、画像出力部40と、を少なくとも備えている。
【0042】
画像処理部30は、制御部のCPU、ROMおよびRAMによって構成される。画像処理部30は、メモリ部20に保存されている画像データ2を読み出し、次のような画像処理を実行する。すなわち、画像処理部30による画像処理は、画像データ2を解像度変換することによって解像度変換した中間データ3Cを作成した後、該中間データ3Cを90度回転処理することによって90度回転処理した中間データ3Dを作成する。そして、画像処理部30は、画像処理した後の中間データ3Dを出力データ4としてメモリ部20に書き込む。
【0043】
(画像処理方法)
図5及び6は、それぞれ、
図4に示した画像処理装置1における画像処理方法を説明する模式的説明図及びフローチャートであり、
図5及び6を参照しながら、第2実施形態に係る画像処理方法を具体的に説明する。
【0044】
まず、
図5を参照しながら、画像処理方法の概略を説明する。
図5において、
図5の(A)は50%グレーの原稿画像を示し、
図5の(B)は、主走査方向A(左右の矢印方向)の入力解像度aが300dpiであり、副走査方向B(上下の矢印方向)の入力解像度bが300dpiである条件で、50%グレーの原稿画像を読み取った画像データ2を示している。
図5の(C)は、300×300dpiの入力解像度で読み取った画像データ2を、主走査方向Aの入力解像度aを300dpiから600dpi(入力解像度a’)に増画素処理することによって解像度変換することを示している。すなわち、
図5の(C)では、主走査方向Aの入力解像度aでの各画素について同じ画素データを主走査方向Aに沿って入力解像度aの2倍になるように付け加えることによって解像度変換(すなわち、増画素処理)した中間データ3Cを作成している。
図5の(D)は、解像度変換した中間データ3Cに対して、時計回りに90度回転処理することによって、90度回転処理した中間データ3Dを作成することを示している。
【0045】
その結果、
図5の(D)では、主走査方向Cの出力解像度c(言い換えると、副走査方向Bの入力解像度bであって、左右の矢印方向)が300dpiであり、解像度変換によって副走査方向Dの出力解像度d(言い換えると、主走査方向Aの入力解像度a’であって、上下の矢印方向)が600dpiになった出力データ4を作成している。したがって、
図5に示した画像処理方法においては、300×300dpiの入力解像度で読み取った画像データ2を、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが300×600dpiである出力データ4に画像処理している。
【0046】
次に、
図6を参照しながら、画像処理方法の具体的手順を説明する。
【0047】
ステップS50では、画像データ2の90度回転処理を行なうか否かの判断を行う。すなわち、読み取る原稿の向きと、図示しない入力手段又は検出手段により画像処理装置1に入力された出力用紙の向きと、を比較して、画像データ2の90度回転処理を行なう必要があるか否かについて判断を行う。ステップS50において、読み取る原稿の向きと出力用紙の向きとが一致する場合には、画像データ2の90度回転処理が不要であり、ステップS68の通常読み取り処理に進む。
【0048】
ステップS68では、画像処理装置1が備えている最大入力解像度(例えば、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが、300×600dpiや400×400dpiや600×600dpi)で通常の読み取り処理を行う。そして、90度回転処理や解像度変換といった画像処理を行うことなく、画像処理装置1が備えている最大出力解像度(例えば、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが、300×600dpiや400×400dpiや600×600dpi)で出力データ4を出力する。
【0049】
また、ステップS50において、読み取る原稿の向きと出力用紙の向きとが一致しない場合、必要に応じて画像データ2の90度回転処理を行なうため、ステップS52に進む。
【0050】
ステップS52では、画像処理装置1の出力解像度において、主走査方向Cの出力解像度cよりも副走査方向Dの出力解像度dが高いか否かの判断を行う。ステップS52において、主走査方向Cの出力解像度cと副走査方向Dの出力解像度dとが同じである場合には、画像データ2の解像度変換が不要であり、ステップS70の通常読み取り処理に進む。また、主走査方向Cの出力解像度cよりも副走査方向Dの出力解像度dが高い場合、ステップS54に進む。
【0051】
ステップS54では、画像処理装置1が備えている最大入力解像度(例えば、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが、300×600dpi)に対して、副走査方向Bの入力解像度bを低くして、主走査方向Aの入力解像度aと副走査方向Bの入力解像度bとを同じにした解像度(例えば、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが、300×300dpi)で読み取りを行う。主走査方向Aの入力解像度aと副走査方向Bの入力解像度bとが同じである画像データ2(例えば、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが、300×300dpi)を作成して、当該画像データ2をメモリ部20に保存する。
【0052】
ステップS56では、メモリ部20に保存された画像データ2(例えば、300×300dpi)を読み出す。ステップS58では、読み出された画像データ2(例えば、300×300dpi)が、
図5の(C)に示すように、主走査方向A(左右の矢印方向)の入力解像度a’で解像度変換(増画素処理)して、解像度変換した中間データ3Cを作成する。解像度変換した中間データ3Cは、例えば、主走査方向Aの入力解像度a’(左右の矢印方向)×副走査方向Bの入力解像度b(上下の矢印方向)が、600×300dpiである。
【0053】
ステップS60では、解像度変換した中間データ3Cを、時計回りの90度回転処理して、90度回転処理した中間データ3Dを作成する。90度回転処理した中間データ3Dは、例えば、主走査方向Cの出力解像度c(言い換えると、副走査方向Bの入力解像度bであって、左右の矢印方向)×副走査方向Dの出力解像度d(言い換えると、主走査方向Aの入力解像度a’であって、上下の矢印方向)が、300×600dpiである。ステップS62では、90度回転処理した中間データ3Dを、出力データ4(例えば、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが、300×600dpi)としてメモリ部20に保存する。
【0054】
ステップS64では、1枚の原稿における全ての領域について、上記画像処理が終了したか否かについて判断を行う。ステップ64において、1枚の原稿における全ての領域について上記画像処理が終了していない場合には、ステップS56に戻り、1枚の原稿における全ての領域に対して解像度変換処理/90度回転処理が終了するまで解像度変換処理/90度回転処理を繰り返し、上記画像処理が終了している場合には、画像処理のフローを終了する。
【0055】
また、ステップS52において、主走査方向Cの出力解像度cと副走査方向Dの出力解像度dとが同じである場合、ステップS70では、画像処理装置1が備えている最大入力解像度(例えば、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが、400×400dpiや600×600dpi)で通常読み取り処理を行う。通常読み取り処理によって、主走査方向Aの入力解像度aと副走査方向Bの入力解像度bとが同じである画像データ2を作成して、当該画像データ2をメモリ部20に保存する。
【0056】
ステップS72では、メモリ部20に保存された画像データ2(例えば、400×400dpiや600×600dpi)を読み出す。ステップS74では、読み出された画像データ2(例えば、400×400dpiや600×600dpi)に対して、時計回りの90度回転処理を行う。ステップS76では、90度回転処理した中間データ3Aを、出力データ4(例えば、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが、400×400dpiや600×600dpi)としてメモリ部20に保存する。
【0057】
ステップS78では、1枚の原稿における全ての領域について、上記画像処理が終了したか否かについて判断を行う。ステップ78において、1枚の原稿における全ての領域について上記画像処理が終了していない場合には、ステップS72に戻り、1枚の原稿における全ての領域に対して90度回転処理が終了するまで90度回転処理を繰り返し、上記画像処理が終了している場合には、画像処理のフローを終了する。
【0058】
このように、第2実施形態では、主走査方向Cの出力解像度cと副走査方向Dの出力解像度dとが異なり且つ画像処理部が90度回転処理を行う場合、主走査方向Cの出力解像度c及び副走査方向Dの出力解像度dのうちの低い方に合わせた入力解像度で原稿画像を読み取って、主走査方向Aの入力解像度aと副走査方向Bの入力解像度bとを同じにした画像データ2が作成されている。そして、主走査方向A及び副走査方向Bで同じ入力解像度を有する画像データ2は、主走査方向Aの入力解像度aを解像度変換(増画素処理)した中間データ3Cと、その後さらに90度回転処理した中間データ3Dとを介して、出力データ4に加工されている。したがって、画像処理において、画素を間引く減画素処理を行っていないため、画像データ2の欠損が無いので、画質の劣化を抑制することができるという効果を奏する。
【0059】
上記実施形態では、いずれも、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが、300×600dpiであり、主走査方向Cの出力解像度c及び副走査方向Dの出力解像度dの比が1:2である。そして、解像度変換では、主走査方向A(副走査方向A’)の入力解像度aでの各画素について同じ画素データを主走査方向A(副走査方向A’)の入力解像度aの2倍になるように付け加える増画素処理を行っている。しかしながら、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dは、300×400dpiであってもよい。この場合、主走査方向A(副走査方向A’)の入力解像度aでの3画素毎について3画素のいずれか1つの画素と同じ画素データを主走査方向A(副走査方向A’)の前記1つの画素に付け加える増画素処理を行う。また、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dは、300×500dpiであってもよい。この場合、主走査方向A(副走査方向A’)の入力解像度aでの3画素毎について3画素のいずれか2つの画素と同じ画素データを主走査方向A(副走査方向A’)の前記2つの画素に付け加える増画素処理を行う。
【0060】
また、上記実施形態では、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが、300×600dpiである場合を例示しているが、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが、400×600dpiである場合でも同様の画像処理を行うことができる。すなわち、主走査方向Aの入力解像度a×副走査方向Bの入力解像度bが400×400dpiで原稿画像を読み取って、主走査方向及び副走査方向で同じ入力解像度を有する画像データ2を作成し、当該画像データ2を、90度回転処理したあと解像度変換するか、又は、解像度変換したあと90度回転処理することによって、主走査方向Cの出力解像度c×副走査方向Dの出力解像度dが400×600dpiである出力データ4を作成することができる。この場合、主走査方向A(副走査方向A’)の入力解像度aでの4画素毎について4画素のいずれか2つの画素と同じ画素データを主走査方向A(副走査方向A’)の前記2つの画素に付け加える増画素処理を行う。