(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6209218
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】ターボ機械用排気ハウジングハブ
(51)【国際特許分類】
F01D 25/24 20060101AFI20170925BHJP
F02C 7/00 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
F01D25/24 D
F01D25/24 T
F02C7/00 E
F02C7/00 F
【請求項の数】12
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-538532(P2015-538532)
(86)(22)【出願日】2013年10月22日
(65)【公表番号】特表2015-533399(P2015-533399A)
(43)【公表日】2015年11月24日
(86)【国際出願番号】FR2013052519
(87)【国際公開番号】WO2014068220
(87)【国際公開日】20140508
【審査請求日】2016年10月11日
(31)【優先権主張番号】1260439
(32)【優先日】2012年10月31日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】516227272
【氏名又は名称】サフラン・エアクラフト・エンジンズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ・スサ,マリオ・セザール
(72)【発明者】
【氏名】ノエル,フレデリク
(72)【発明者】
【氏名】ポミエ,ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】レノン,オリビエ
【審査官】
山崎 孔徳
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−245225(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0268575(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 25/24
F02C 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸受支持部(5)に取り付けられる内側取付フランジ(24)、環状接続壁(22)、および環状内側流路壁(20)を含み、接続壁(22)は内側流路壁(20)を内側取付フランジ(24)に接続するターボ機械の排気ハウジング(1)のハブ(2)であって、接続壁(22)の半径方向断面は湾曲していること、およびハブ(2)はさらに接続壁(22)と内側流路壁(20)との間で半径方向に伸びる一連のリブ(28)を含むことを特徴とするハブ(2)。
【請求項2】
接続壁(22)、内側流路壁(20)、および内側取付フランジ(24)が、一体的に形成される、請求項1に記載のハブ(2)。
【請求項3】
接続壁(22)の半径方向断面の湾曲部には変曲点がない、請求項1または請求項2のいずれかに記載のハブ(2)。
【請求項4】
接続壁(22)が、ハウジング(1)の上流側に向けて配向された凹面を有する、請求項1〜請求項3のうちの一項に記載のハブ(2)。
【請求項5】
接続壁(22)の半径方向断面が、内側流路壁(20)に取り付けるための内側取付フランジ(24)を含み、
‐ハブ(2)の下流側に向かって半径方向に伸びる略直線状の第1の部分(22a)と、
‐湾曲形状で、凹面がハブ(2)の上流側に向けて配向された第2の部分(22b、22c)と
を含む、請求項1〜請求項4のうちの一項に記載のハブ(2)。
【請求項6】
接続壁(22)と内側流路壁(20)との接合部に位置する接続壁(22)の上流側端部が、内側流路壁(20)に略平行な接平面を有する、請求項1〜請求項5のうちの一項に記載のハブ(2)。
【請求項7】
内側流路壁(20)と接続壁(22)との交差部分に余肉部(29)をさらに含む、請求項1〜請求項6のうちの一項に記載のハブ(2)。
【請求項8】
ハブ(2)がさらに、内側流路壁(20)から伸びて内側流路壁と一体的に形成され、ハウジング(1)と相補的形状のアームの第2の部分(44)に取り付けられるように設計されたアームの第1の部分(42)を含む、請求項1〜請求項7のうちの一項に記載のハブ(2)。
【請求項9】
余肉部(29)が、アームの第1の部分(42)の前縁(BA)に対して直角に伸びる、請求項7および請求項8に記載のハブ(2)。
【請求項10】
一連のリブ(28)の下流側で内側流路壁(20)から半径方向に伸びる環状リッジ(28c)をさらに含む、請求項1〜請求項9のうちの一項に記載のハブ(2)。
【請求項11】
長手方向軸(X)に沿って伸びる主方向を有するターボ機械用排気ハウジング(1)であって、
‐長手方向軸(X)を中心とした請求項1〜請求項10のうちの一項に記載のハブ(2)、
‐ハブ(2)と同軸の外側フレーム(3)、および
‐内側流路壁(20)を外側フレーム(3)に接続する1組のアーム(4)
を含む、排気ハウジング(1)。
【請求項12】
請求項11に記載の排気ハウジング(1)を含むことを特徴とする、ターボ機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的には、ターボ機械の分野に関し、特に、ターボ機械用排気ハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
ターボ機械は、長手方向軸に沿って伸びる主方向を有し、一般的には、ガスの流れ方向の上流側から下流側に向かって、ファン、低圧圧縮機、高圧圧縮機、燃焼室、高圧タービン、および特に排気ハウジングを含む低圧タービンを備える。排気ハウジングは、ターボ機械を通過する流体(もしくはガス流)の主流路を画定し、軸受支持部によって、ターボ機械のロータとステータとの同心度を維持し、さらに確実にモータの下流側端部をナセルに接続することができる。したがって、排気ハウジングは、非常に高い熱レベルにさらされる主要構造部の1つであり、非常に不安定な負荷が通過する場所である。
【0003】
この排気ハウジングは、通常は、
‐ターボ機械の軸を中心としたハブ、
‐ハブと同軸の外側フレーム、および
‐ハブと外側フレームとを接続する1組のアームもしくはスリーブ
を含む。
【0004】
ハブは、通常、(さまざまな形状の)フランジを備え、フランジの内側部分は、ロータをターボ機械の軸に中心合わせするための1つ(もしくはいくつかの)軸受支持部に接続され、外側部分は、取付支柱によって出口コーン(もしくは排気コーン、もしくは「プラグ」)に接続される。さらに、このフランジは、下方部で流路を画定し、アーム部を受容するように設計された開口部を有する金属薄板部品で覆われる。
【0005】
これらのハブは、通常、変形可能でない、もしくはわずかだけ変形可能な形状(特に、Y字状もしくはH字状)であり、このタイプの構造により、ハウジングの残りの部分、例えば、アームの前縁とフランジ(複数可)との交差部分に強い力が加わる。さらに、ターボ機械が動作している時に、排気ハウジングは高温および非常に高い温度過渡勾配を受ける。これは、特に、軸受支持部取付支柱の位置にある下方部とダクトプレートの位置にある上方部との間のハブに言えることである。最後に、ハブは、極限強度に関して、ブレードの損失により生じる力およびモーメントに耐えうるものでなければならない。
【0006】
したがって、ハブは十分な剛性を有する必要がある。しかし、ハブは、同時に、排気ハウジングの全体の耐用年数を保証することができるように、十分な内部変形(もしくはハブが接線方向アームに結合される場合、ハウジングの軸を中心とした自由回転)に機械的に対応しうるものでなければならない。
【0007】
ハブの剛性を考えると、強い過渡的温度勾配(平均的および/または局部的温度逸脱)による負荷は外側フレームの方向に、特に、アームの前縁および後縁の方向に変位される。しかし、変形を分散させて、排気ハウジングハブを構成するさまざまな部品に加わる力を制限するために、より可撓性のハブにした場合、ハブは、特に、振動して極限負荷を受けた状態のターボ機械の外側環境の影響を受けやすい。したがって、機械的拘束および振動拘束が変化した場合でも、ターボ機械が受ける機械力および振動力が変化した(温度場、極限負荷などが変更された)場合でも、安定して頑丈な状態を保つことができるように最小限の剛性を維持する必要がある。
【0008】
したがって、同時に熱膨張を補償することができるハブを提案して、内側流路壁とアームの前縁との交差部分で360°にわたって半径方向変形を均一化するが、排気ハウジングの残りの部分の変形を妨げないことで早期崩壊を防ぐことが求められる。
【0009】
現在提案されている解決策は、全般的には、追加の部品が必要である、つまり追加のコストおよび無視できない質量が加わることが多い、あまりに複雑すぎるために実現するのが難しい、または大きすぎるという理由から、全てのタイプのターボ機械に適用できるものではない。
【0010】
例えば、ハウジングのさまざまな部品の相対膨張を補償するために、ハブと外側フレームとの間にアームを半径方向ではなく接線方向組み込むことが提案されている。この方法では、排気ハウジング内の温度勾配による部品の相対膨張の際に、ハブは外側フレームに対して回転し、そのことにより外側フレームがアームに強打されることを防ぎ、2つまたは複数の隣接部品間のさまざまな相対変形により外側フレームに穴が空くリスクを防ぐことができる。しかし、特定の排気ハウジングでは、ハブと外側フレームとの間の間隔が非常に狭く、このような接線方向のアームを実現することが制限される。したがって、この解決策は、全てのタイプのターボ機械に対して適用できるものではない。
【0011】
さらに、ダクトプレートとフランジを2つの異なる部品で製造することにより、動作部品の熱膨張時に相対運動可能にすることで、これらの部品に加わる力およびアームとの交差部分に加わる力を低減することが提案されている。しかし、ダクトプレートとハブを分離することは、フランジやナットのような追加の固定手段を使用しなければならず、このことによりハブのサイズが大きくなり、ひいてはハウジングの総重量およびコストが増加することになる。さらに、この実施形態では、隙間から空気流がかなり漏れる場合がある。したがって、一部の排気ハウジングでは、依然として、フランジとダクトプレートを一体的に、すなわち、一体部品で形成する必要がある。
【0012】
特開平09−324699号公報では、内側流路壁を含み、内側流路壁からベーン、および内側流路壁を内部取付支柱に接続するための湾曲形状接続壁が伸びるターボ機械のハウジングのハブが提案されている。しかし、この特許文献で提案されている湾曲形状は、空気流を妨げて、局部的な空気力学的摂動を引き起こす可能性がある。さらに、接続壁の中央部の凹面は空洞を形成し、非常に有害な温度レベルである寄生的温度勾配を生成する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平09−324699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、より多くのターボ機械に適用可能なハブおよびハウジングを提案することにより、ハウジングの耐用年数を改善すると同時に、外部振動負荷(例えば、ブレードの損失により引き起こされる負荷)、すなわち、ハウジングの接合部分(例えば、軸受、出口コーン、および排気ハウジングに隣接する全ての部品)から生じる負荷およびこのタイプのハウジングで動作時に得られる非常に大きな温度勾配に耐えることができるようにすること、および目標とするかさ高性、質量、および可撓性を満たすと同時に、安いコストで実現しやすくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述の目的を達成するために、本発明は、軸受支持部に取り付けられるように設計された内側取付フランジ、壁部、環状接続壁、および環状内側流路壁を含み、接続壁は内側流路壁を内側取付フランジに接続するターボ機械の排気ハウジングハブであって、接続壁の半径方向断面は湾曲しており、排気ハウジングハブはさらに接続壁と内側流路壁との間で半径方向に伸びる一連のリブを含む排気ハウジングハブを提案する。
【0016】
ハブは、排気ハウジング内の非常に大きな温度勾配に耐えることができ、また排気ハウジングが外側フレームの膨張を抑制しすぎないように、一般的には「呼吸する」ことができるほど十分な可撓性を示す。さらに、局部的に最適に補強されたリブにより、ファンブレードの可能性のある損失によりハブの境界に極度の力およびモーメントが生じた場合の負荷に耐えることができる。最後に、このように形成されたハブは、排気ハウジングが受ける動的負荷に耐えられるような寸法であると同時に、質量の仕様を順守し、他の機械的作業もしくは溶接作業の必要なしに一回の鋳造作業で製造することができる。
【0017】
ハウジングハブの特定の好適であるが非限定的な特徴は、
‐接続壁、内側流路壁、および内側取付フランジは一体的に形成されること、
‐接続壁の半径方向断面の湾曲部には変曲点がないこと、
‐接続壁は、ハウジングの上流側部分に向けて配向された凹面を有すること、
‐接続壁の半径方向断面は、内側流路壁の近くの内側取付フランジと、ハブの下流側部分に向かって半径方向に伸びる略直線状の第1の部分と、湾曲状で、凹面がハブの上流側に向けて配向された第2の部分とを含むこと、
‐接続壁と内側流路壁との接合部に位置する接続壁の上流側端部(ガスの流れ方向に対して)は、内側流路壁に略平行な接平面を有すること、
‐ハブはさらに、内側流路壁と接続壁との交差部分に余肉部を含むこと、
‐ハブはさらに、内側流路壁から伸びて内側流路壁と一体的に形成され、ハウジングと相補的形状のアームの第2の部分に取り付けられるように設計されたアームの第1の部分を含むこと、
‐余肉部は、アームの第1の部分の前縁に沿って伸びること、および
‐ハブはさらに、一連のリブの下流側で内側流路壁から半径方向に伸びる環状リッジを含むこと
である。
【0018】
第2の態様によれば、本発明はさらに、長手方向軸に沿って伸びる主方向を有し、
‐長手方向軸を中心とした上述のハブ、
‐ハブと同軸の外側フレーム、および
‐内側流路壁を外側フレームに接続する1組のアーム
を含むターボ機械用排気ハウジングを提案する。
【0019】
第3の態様によれば、本発明は、上記ハウジングを含むターボ機械を提案する。
【0020】
本発明の他の特徴、目的、利点は、非限定的な例として挙げられた添付図面を参照した後述の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明のターボ機械の排気ハウジングの一例の部分断面図である。
【
図2】本発明のハブ2の一実施形態の斜視図である。
【
図3】
図1の排気ハウジング例の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明をターボ機械の排気ハウジングへの適用に関して後述する。しかし、本発明は、温度勾配を受け、大きな負荷に耐えることができる必要のある任意の環状ハウジングに適用される限り、以下の内容に限定されない。
【0023】
本発明のターボ機械の排気ハウジング1は、長手方向軸Xに沿って伸びる主方向を有し、
‐排気ハウジング1の軸Xを中心としたハブ2、
‐ハブ2と同軸の外側フレーム3、および
‐ハブ2と外側フレーム3とを接続する1組のアーム4
を含む。
【0024】
ハブ2は、略環状形状であり、内側は内側取付フランジ24によって軸受支持部5に接続され、下流側では、外側部分は外側取付フランジ26によって排気出口コーンに接続される。
【0025】
ハブ2は、外側フレーム3に対向して位置決めされ、内側ガス流路を画定するように設計された環状内側流路壁20を含み、そこから環状接続壁22が半径方向内側に伸びる。
図1に示されているように、接続壁22と内側流路壁20との交差部分は、排気ハウジング1のアーム4の前縁BAと合致し、この領域で半径方向変位を360°にわたって均一化し、過負荷の発生を抑えることができるように形成された余肉部を含むことができる。
【0026】
内側取付フランジ24は、接続壁22と一体部品で形成されて、接続壁22の自由端23から伸び、外側取付フランジ26は、内側流路壁20と一体的に形成されて、内側流路壁20の自由端21から伸びる。
【0027】
接続壁22の半径方向断面(長手方向軸Xに垂直な面内にある)は湾曲しており、竪琴もしくはコンマの形状を有することにより、ハブ2はアーム4および外側フレーム3の膨張に対応できるほど十分な可撓性を有することができるが、内側流路壁20とアーム4の前縁との交差部分では、温度および機械的観点から、内側流路壁20の半径方向変形を360°にわたって均一化することができるのに十分な剛性を有することができる。接続壁22の半径方向断面の凹面は、変曲点がなく上流側に向けて配向されることにより、(開閉することで)変形して、ハブ2の温度勾配により引き起こされる排気ハウジング1の外側フレーム3に対する相対膨張を補償することができる。接続壁22は、実際に、より可撓性な形状を有することで、さまざまな異なる変形の影響を受けて曲げ変形することができる。
【0028】
例えば、
図4に示されているように、接続壁22の半径方向断面は、内側流路壁20に取り付けるための内側取付フランジ24を含み、
‐外側取付フランジ26に向かって半径方向に伸びる略直線状の第1の部分22aであって、20°〜60°、好ましくは、およそ40°の角度αで(排気ハウジング内のガスの流れ方向の)下流側に向かって全体的に傾斜した半径方向断面を有し、この場合、角度αは接続壁の第1の部分22aが伸びる軸Xaとアーム4の前縁BAの傍を通る排気ハウジングの軸に略垂直な軸Yとの間で測定される、第1の部分22aと、
‐湾曲形状の第2の部分22bであって、凹面はハブ2の上流側に向けて配向され、例えば、その半径方向断面は、15mm〜30mm、好ましくは15mm〜20mm、例えば、およそ18.5mmの半径R2を有する第2の部分2bと、
‐湾曲形状の第3の部分22cであって、凹面はハブの上流側に向けて配向され、上流側端部は接続壁22と内側流路壁20との接合部に位置し、この第2の上流側端部では、第3の部分22cは内側流路壁20に略平行な接線部分を有することで、排気ハウジング内のガス流を乱さない緩やかな接合部を形成し、第3の部分22cと内側流路壁20は接点を有し、例えば、第3の部分の断面は、5mm〜20mm、好ましくは10mm〜15mm、例えば、およそ12mmの半径R1を有する第3の部分と
を含むことができる。
【0029】
第2の部分22bと第3の部分22cが一体になって、接続壁22の凹部を形成する。
【0030】
一方の第1の部分22aと、他方の第2の部分22bおよび第3の部分22cとは、ほぼ等しい湾曲長を有する。さらに、接続壁22と内側流路壁20との交差部分は、接続壁22の自由端23のほぼ垂直上方に位置する、すなわち、ハウジング1の軸Xを通る同じ半径方向面に位置する。
【0031】
接続壁22は、比較的薄くすることができる。例えば、接続壁の厚さは、およそ内側流路壁の厚さである、すなわち、1mm〜3mmである。
【0032】
したがって、ハブ2は、さまざまな負荷を受ける時に、開いて曲がる(曲率は停止時より大きい)もしくは伸びて内側取付フランジ24から内側流路壁20を分離する接続壁22の位置で変形することができるので、ハブ2もしくは排気ハウジング1の残りの部分が損傷するのを防ぐことができる。
【0033】
内側流路壁20は、接続壁22と一体的に、すなわち一体部品で形成されることにより、漏れの危険性を排除し、ハブ2のかさ高性および全体的な質量を低減することができる。さらに、ハブ2の全体的な質量を最適化するように、内側流路壁20は、前縁BA以外で比較的薄く、前縁BAでは、後述するように、内側流路壁20は、360°にわたって半径方向変形を均一化するように環状余肉部29を有する。
【0034】
内側流路壁20および接続壁22は、ハブ2用の従来の材料、すなわち、長期にわたって使用する際に、ハブ2が受ける非常に高い温度(およそ650℃〜700℃)に耐えることができると同時に、低サイクルおよび振動疲労に耐えることができ、負荷に対して十分な耐性を有する材料で、鋳造によって製造されるのが好ましい。例えば、壁20および壁22は、ニッケルクロム合金製とすることができる。
【0035】
排気ハウジング1のアーム4は、ハブ2の内側流路壁20と外側フレーム3との間に伸びる。実現可能性の課題に関しては、アーム4は、アーム4の基部を形成し、内側流路壁20から半径方向に伸びる第1の部分42と、壁4本体を形成し、外側フレーム3から半径方向に伸びる第2の部分44との2つの部分で形成されるのが好ましい。
【0036】
基部42は、ハブ2の内側流路壁20と一体的に形成されるのが好ましく、本体44は、例えば、鋳造によってフレーム3と一体的に形成することができる。壁の2つの部分42、44は、その後、互いに対向して位置決めされて、例えば、溶接面43に沿った溶接によって接合されることで、ハブ2と外側フレーム3とを接続することができる。
【0037】
1つの実現形態によれば、足部42の高さは、アーム4の全高の4分の1以下である。この場合、内側取付フランジ24および外側取付フランジ26の一部と、接続壁22と、内側流路壁20と、基部42とから成るハブ2の離型は、溶接面43が内側流路壁20からより大きく離間した場合よりも、さらに容易に行うことができる。しかし、溶接面43を考慮に入れると、アーム4を内側流路壁20に接続する半径を遮らないように、基部42の高さは0ではない。
【0038】
負荷状態、特に、極限負荷状態(ブレードの損失など)での性能もしくは軸受の性能を改善するために、ハブ2の内側流路壁20はさらにリブ28を含むことができる。リブ28は、排気ハウジング1の壁4に対向して、内側流路壁20と接続壁22との間に伸びるのが好ましい。このことが、熱的拘束および極限負荷により生じるハブ2の変形に対する耐変形性を改善する。
【0039】
例えば、ハブ2は、排気ハウジング1のそれぞれのアーム4に対向する2つのリブ28を含むことができる。
【0040】
リブ28は、内側流路壁20および接続壁22と一体的に形成される。
図2および
図3に示されているように、リブはそれぞれ、上部壁および下部壁の延長部に位置決めされる2つの半径方向リッジ28a、28bであって、アーム4の後縁BFと合致するまで内側流路壁20の下流側端部21に向かって接続壁22の軸Xに平行に伸びる半径方向リッジ28a、28bを含むことができる。したがって、リブの半径方向リッジ28a、28bは、まず、ガスの流れ方向の上流側から下流側に先細形状で、その後、合流する形となることで、アーム4およびハブ2の軸受支持部によって引き起こされる変化に十分に耐えることができるようになる。
【0041】
また、リブ28の高さ(軸Xに対する半径方向の高さ)は、接続壁20の位置の上流側端部と、アーム4の後縁BFに対して直角である下流側端部との間でさらに変化する。この場合、リブ28の高さは、
図2および
図3に示されているように、接続壁22の位置で最大であり、その後、下流側に向かってリッジ28aとリッジ28bとが合流するまで減少して、リブ28の下流側端部まで一定になることで、ハブ2の全体の質量を最適化すると同時に、リブ28によって負荷状態での性能を変わらずに保証することができる。
【0042】
さらに、ハブ2は、補剛材28cを含むことで、アーム4の後縁BFの近くの内側流路壁20の下流側で360°にわたって半径方向の変形を均一に分散させ、負荷状態のリブを支えることができる。補剛材28cは、特に、リブ28の下流側端部で、もしくはアーム4の後縁BFに対して直角に、内側流路壁20から半径方向に伸びるハブ2と同軸の環状リッジとすることができる。この場合、補剛材28cは、リブ28のリッジ28a、28bの下流側端部の高さに等しい高さまで伸びる。
【0043】
最後に、ハブ2はさらに、アーム4の前縁BAに対して直角に、接続縁部22と内側流路壁20との交差部分に環状余肉部29を含むことができる。
図1および
図3に示されているこの余肉部29により、実際に、排気ハウジング1が熱的拘束もしくは負荷を受けても、内側流路壁20の半径方向変形を360°にわたって均一化することができる。また、この余肉部29により、局部的にハブ2を補強して、ファンブレードの可能性のある損失によりハブ2の境界に過度の力およびモーメントが生じた場合の耐負荷性を向上させることができる。
【0044】
余肉部29は、好ましくは、局部的であり、内側流路壁20全体には伸びず、ハブ2の全体の質量を低減するために薄く保たれる。例えば、余肉部は、4mm〜8mm、一般的には、およそ5mmの厚さの半径方向断面を有することができる。図示されているように、余肉部29は、接続壁22と内側流路壁20との接合部に位置決めされ、全体的に接続壁22の第3の部分22cに沿って伸びる。