(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、添付した図面を参照しながら、本願が属する技術分野で通常の知識を持った者が容易に実施できるように本願の実施の形態を詳しく説明する。しかし、本願は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施の形態に限定されない。さらに、図面において、本願を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書の全体を通じて類似した部分に対しては類似した図面符号を付けた。
【0011】
本願の明細書の全体において、ある部材が他の部材の「上に」位置しているとすると、これは、ある部材が他の部材に接している場合だけではなく、両部材の間にまた他の部材が存在する場合も含む。
【0012】
本願の明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とすると、これは、特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。本願の明細書の全体において使われている程度の用語「約」、「実質的に」などは、言及された意味に固有の製造及び物質許容誤差が提示される場合、その数値で、またはその数値に近隣接した意味として使われ、本願の理解を助けるために、適確であるか絶対的な数値が言及された開示内容を非良心的な侵害者が不当に用いることを防止するために使われている。本願の明細書の全体において使われている程度の用語「〜(する)ステップ」または「〜のステップ」は、「〜のためのステップ」を意味していない。
【0013】
以下、添付された図面を参照して本願を詳しく説明する。
【0014】
先ず、本願の一実施の形態による搭乗橋(以下、「本搭乗橋」という)について説明する。
【0015】
本搭乗橋は、固定トンネル110を含む。
【0016】
図1及び
図2を参照すると、固定トンネル110の一端はターミナル150に連結される。または、
図4を参照すると、固定トンネル110の一端は拡張固定トンネル190に連結される。拡張固定トンネル190は、ターミナル150と航空機との距離が遠い過ぎて一つの固定トンネル110と移動式トンネル130及び拡張トンネル170のみでは不十分である場合に備えられ得る。
【0017】
従来の固定トンネル110は、傾きと位置とが調節できず、ロタンダ120まで一直線で固定連結される。従って、従来には、傾きと位置との調節が可能な移動式搭乗橋のみを調節することで、サービス可能な航空機に対してロタンダ120から搭乗口まで連結されるようにする。
【0018】
これに対し、本搭乗橋に含まれた固定トンネル110は、
図2に示されるように、ロタンダ120に対して上下方向に回転することで、その傾きが調節できるが、これに関する詳しい説明は後述する。
【0019】
図9を参照すると、固定トンネル110は、ロタンダ120に連結される第1固定トンネル110aを含むことができる。また、固定トンネル110は、第1固定トンネル110aと並列配置されるようにロタンダ10に連結される第2固定トンネル110bを含むことができる。
【0020】
図9に示されるように、一つのロタンダ120に2つの固定トンネル110a、110bが連結され得るが、固定トンネル110a、110bの他端は、それぞれターミナル150の互いに異なる層に連結され得る。このとき、ロタンダ120は、2つの固定トンネル110a、110bの一端を全て収容できるように、一つの固定トンネル110と連結されるときに比べて広く形成されることができる。
【0021】
例えば、旅客がターミナル150から出る出口は3階、ターミナル150に入る入口は2階である場合、第1固定トンネル110aはターミナル150の2階に、第2固定トンネル110bはターミナル150の3階に連結され得る。このように、複数個の固定トンネル110a、110bにより旅客の動線を区切ることで、ターミナル150に入る旅客とターミナル150から出る旅客とが互いに交じり合ってトンネルが混雑することを防ぐことができる。
【0023】
図1及び
図2を参照すると、ロタンダ120の一端は、固定トンネル110の他端に連結される。
【0024】
本搭乗橋は、移動式トンネル130を含むことができる。
【0025】
図1を参照すると、移動式トンネル130は、ロタンダ120と航空機とを連結することができる。
【0026】
移動式トンネル130は、
図1に示されるように下部にホイールが取り付けられており、航空機とロタンダ120とが連結されるように移動することができる。
【0027】
このとき、移動式トンネル130は、ロタンダ120の他端に連結され得る。
【0028】
図10を参照すると、ロタンダ120a、120bと移動式トンネル130a、130bとは、それぞれ複数個であり得る。このとき、移動式トンネル130a、130bは、ロタンダ120a、120bと一対一で連結され得る。
【0029】
例えば、E級航空機のような大型航空機(例えば、B−747航空機など)は、旅客が迅速に降りられるように搭乗口が複数個であり得る。このように、搭乗口が複数個である場合、複数個の移動式搭乗橋(移動式トンネル130及び拡張トンネル170)及び複数個のロタンダ120が搭乗口にそれぞれ対応されて連結され得る。
【0030】
図9に示されるように、搭乗口が2つである場合、搭乗口のそれぞれに連結される2つの搭乗橋の形態をダブルブリッジ(double bridge)という。
【0031】
このように、ロタンダ120a、120bと移動式トンネル130a、130bとが複数個である場合、ロタンダ120a、120bが全て昇下降できるように、ロタンダ120a、120bには、例えば、油圧装置125が設けられ得る。
【0032】
ロタンダ120a、120bの昇下降時に、固定トンネル110には、これらの昇下降に対応して第1ヒンジ部111と第2ヒンジ部113とが備えられることができ、移動式トンネル130a、130bには、それぞれ第3ヒンジ部123a、123bが備えられ得る。このとき、第1ヒンジ部111は、
図5に示されるようなスライドヒンジであってもよく、第2ヒンジ部113及び第3ヒンジ部123a、123bは、
図4に示されるような固定ヒンジであってもよい。また、第2ヒンジ部113は、
図10に示されるように固定トンネル110のヘッド部1101に設けられ得る。
【0033】
また、移動式トンネル130の他側は上昇または下降することができる。このような場合、移動式トンネル130の他側には前記移動式トンネル130の他側を昇下降させる駆動ユニット131が備えられ得る。
【0034】
このとき、駆動ユニット131は、
図4に示されるように、別途に昇下降ユニットの油圧装置125と別途に油圧装置135を備えることができる。
【0035】
例えば、
図4を参照すると、リフトコラム132に備えられた油圧パワーユニットから発生する油圧により外側コラム134が内側コラム136からスライドし、外側コラム134に連結された移動式トンネル130が上下に上り下りすることができる。これにより、航空機の敷居に適切に移動式トンネル130の高さを調節することができる。
【0036】
このとき、移動式トンネル130の下部に備えられたホイールにより移動式トンネル130が前後、左右、前進駆動などのように運転されることができ、移動式トンネル130が航空機の搭乗口に正確に接舷することができる。
【0037】
または、駆動ユニット131は、後述するように、昇下降ユニットの油圧装置125に連結されて駆動するものであり得る。
【0038】
図1を参照すると、移動式トンネル130の他端には、拡張トンネル170がさらに連結され得る。拡張トンネル170をスライド移動させて移動式トンネル130の一部が拡張トンネル内に挿入されるようにすることで、搭乗橋全体の長さを必要に応じて調節することができる。
【0039】
移動式トンネル130の他側に拡張トンネル170が備えられる場合、駆動ユニット131は、拡張トンネル170に備えられ得る。このような場合、拡張トンネル170と移動式トンネル130とは共に昇下降することができる。
【0040】
移動式トンネル130は、水平方向を軸に回転可能であり得る。
【0041】
ここで、水平方向とは、完全に水平である方向だけでなく、許容範囲内で斜めに傾いた水平方向を含む。
【0042】
即ち、移動式トンネル130は、略水平方向の軸を基準として上下方向に回転することができる。
【0043】
このとき、移動式トンネル130は、国内法などの基準により水平方向を軸に上下方向にそれぞれ4.7度まで回転可能であり得る。
【0044】
図1及び
図2に示されるように、ロタンダ120は、ロタンダコラム121により支持される。このようなロタンダコラム121は、
図2に示されるようにロタンダ120を上昇または下降させることができる。
【0045】
従来には、ロタンダコラム121がロタンダ120を固定支持するので、ロタンダ120の高さが一定に維持されていた。IATAでは、搭乗橋の傾斜路の傾きを上下方向それぞれ4.7度に制限している。このような規定に合わせて搭乗橋を設計すると、ロタンダの高さも固定されており、移動式トンネルの傾きも定められた範囲内でのみ調節可能であるので、搭乗橋によりサービス可能な機種が定まれるしかない。即ち、従来には、搭乗橋の設計時、ロタンダの高さと建物の高さによる航空機のサービス可能な機種を予め定めておき、これに該当しない航空機に対しては搭乗橋サービスを提供していなかった。
【0046】
このような搭乗橋の傾斜路の傾き角の制限は障害者を保護するものの、従来には、搭乗橋が使用されていない場合にも、搭乗橋サービスが可能な機種に該当しない航空機に対してはリモートで旅客を移送させなければならないという不便さをもたらす。これにより、航空機の処理時間が延長し、旅客が別途のシャトルバスのような移送手段に搭乗するために移動しなければならないなどのような不都合があった。また、移動式トンネルを制限角度である4.7度まで傾ける場合、搭乗橋が緩やかに傾いた場合より障害者に不便さを提供し得る。
【0047】
だけでなく、固定トンネルを制限角度である4.7度まで傾けて施工する場合、固定トンネルの傾きがそのまま固定されるので、サービス可能な航空機の機種を変更することができないという不都合もあった。
【0048】
よって、本搭乗橋は、ロタンダ120の高さが調節されるようにすることで、搭乗橋によりサービス可能な機種を多様にし、従来の搭乗橋が有する不都合を解消することができる。
【0049】
より具体的に、本搭乗橋は、移動式トンネル130の傾きが前述した規定により範囲(上下方向にそれぞれ4.7度)が定められるが、搭乗口が高い所に位置する航空機と搭乗橋とを接舷しようとする場合、ロタンダ120を上昇させ、これに対応するようにこれと連結された固定トンネル110の傾きを調節した後、航空機の搭乗口に連結されるように移動式トンネル130の傾きを調節することで、搭乗橋と航空機とを接舷させることができる。これとは逆に、搭乗口が低い所に位置する航空機と搭乗橋とを接舷しようとする場合、ロタンダ120を下降させ、これに対応するようにこれと連結された固定トンネル110の傾きを調節した後、航空機の搭乗口に連結されるように移動式トンネル130の傾きを調節することで、搭乗橋と航空機とを接舷させることができる。即ち、このように、本搭乗橋は、ロタンダ120を適切に上昇または下降させることで、サービス可能な航空機の機種が制限されず、全機種の航空機と接舷することができる。また、旅客がターミナル150に連結された搭乗橋により航空機の搭乗が可能であるので、別途の移送手段により航空機に搭乗することのような従来の不便さを無くすことができる。
【0050】
また、本搭乗橋は、従来に比べて搭乗橋の傾きが全体的に緩やかに設定されることができ、旅客の移動をより便利にする。
【0051】
具体的に、搭乗口が高い所に位置する航空機と搭乗橋とを接舷しようとする場合、従来にはロタンダの高さが定められているので、移動式トンネルを最大に傾けて移動式トンネルの他端の高さを最大限に高めることで(例えば、移動式トンネルの傾きを4.7に傾ける)搭乗橋を航空機と接舷させることができた。このような場合、搭乗橋ができるだけ最大の角度で傾くようになるので、旅客の移動が不便である。
【0052】
これに対し、本搭乗橋は、同一航空機に対して、ロタンダ120を上昇させることにより、固定トンネル110も傾くことができ(例えば、固定トンネルの傾きを約2度〜約3度に傾ける)、移動式トンネル130を少しだけ傾けることで(例えば、移動式トンネルの傾きを約1度〜約2度に傾ける)航空機と接舷されることができる。即ち、本搭乗橋は、従来に移動式トンネル130を最大に傾けれなければ接舷できなかった航空機に対して、ロタンダ120を上昇させることにより、移動式トンネル130を最大に傾けなくても接舷することができる。従って、従来に比べて搭乗橋の全体的な傾きが緩やかに設定されるので、旅客が便利に移動することができる。
【0053】
特に、ロタンダ120の昇下降に対応して固定トンネル110の傾きの調節も可能であるので、移動式トンネル130が制限角度まで傾かないように固定トンネル110の傾きを適切に調節することができ、障害者に便利さを提供することができる。
【0054】
ロタンダコラム121の駆動は、運転盤により制御されることができる。
【0055】
進入する航空機の高さを運転盤で選択すると、予め格納されたデータに応じて、ロタンダコラム121は自動でロタンダ120の高さを調節することができる。
【0056】
運転盤は、搭乗橋が接舷される航空機の到着時間から予め設定された時間前に、接舷される航空機の高さに応じてロタンダコラム121を駆動させることができる。これにより、運転盤でロタンダ120の高さを自動で予め調節した後、待機してから、航空機が止まれば運転者が移動式トンネルを移動させて航空機のドアに接舷するようにすることで、便利に航空機と搭乗橋とを接舷させることができる。
【0057】
ここで、予め設定された時間前とは、移動式トンネルがロタンダ120に連結される前のことを意味し得る。
【0058】
ロタンダコラム121は、昇下降ユニットを含む。従って、ロタンダ120は、昇下降ユニットにより上昇または下降することができる。
【0059】
例えば、昇下降ユニットは、油圧装置125であり得る。
【0060】
図8を参照すると、油圧装置125は、油圧を発生させる油圧パワーユニット1253、及び、油圧パワーユニット1253から発生した油圧を伝達する油圧ホース1251を含むことができる。
【0061】
このような場合、例えば、中空が形成された支持柱が備えられ、この中空に油圧装置を挿入し、油圧装置上に柱を挿入することで、柱が油圧装置により支持柱の内側で上下方向にスライド移動するようにして、ロタンダ120が昇下降することができる。
【0062】
このとき、
図8を参照すると、油圧ホース1251は駆動ユニット131に連結され、昇下降ユニットの油圧パワーユニット1253により駆動ユニット131を作動させることができる。
【0063】
例えば、上記で説明したように、移動式トンネル130を上昇または下降させるためには、リフトコラム132を駆動させるための駆動力が必要である。従って、昇下降ユニットの油圧装置125がロタンダ120を上昇または下降させることができるようにするとともに、駆動ユニット131に連結してこれを駆動させることができるようにすることで、移動式トンネル130の高さを調節することができる。
【0064】
より具体的に、
図8を参照すると、油圧パワーユニット1253に連結された油圧ホース1251を、移動式トンネル130の下部に備えられたケーブルチェーン137に布設してリフトコラム132まで延長して連結させることで、ロタンダ120を上昇または下降駆動させる油圧装置125がリフトコラム132を駆動させることができる。
【0065】
このような場合、一つの駆動装置のみを備えることで、ロタンダ120と移動式トンネル130との昇下降を全て調節することができるので、費用を節減することができ、効率的な搭乗橋昇下降システムの具現が可能である。
【0066】
油圧ホース1251は、ロタンダ120の昇下降に対応できるように、フレキシブルな形態で形成されることができる。
【0067】
このとき、油圧ホース1251は、ロタンダ120の上昇または下降時に連結が維持されるように、油圧装置125とフレキシブルに連結される第1フレキシブル部1251aを含むことができる。また、油圧ホース1251は、移動式トンネル130の他側の上昇または下降時に連結が維持されるように、駆動ユニット131とフレキシブルに連結される第2フレキシブル部1251bを含むことができる。
【0068】
第1フレキシブル部1251aは、移動式トンネル130の一側に備えられ、第2フレキシブル部1251bは、移動式トンネル130の他側に備えられ得る。
【0069】
このとき、
図8を参照すると、ロタンダ120の昇下降時に、移動式トンネル130の一端に比べて他端の上下方向の移動量がより多いので、これをカバーできるように、第2フレキシブル部1251bの長さが第1フレキシブル部1251aの長さに比べて長く形成されることが好ましい。
【0070】
例示として、第1フレキシブル部1251aは、
図8に示されるように、繰り返し折れ曲がった形態で備えられ得る。
図8には、S字のように横に2回折れ曲がった形態で示されているが、これに限定されるのではなく、第1フレキシブル部1251aにより移動式トンネル130の一側の上下方向の移動量(ロタンダ120の昇降量)が充分にカバーできる程度に繰り返し折り曲がるか、様々な形態で備えられ得る。
【0071】
また、例示として、第2フレキシブル部1251bは、
図8に示されるように、繰り返し折れ曲がった形態で備えられ得る。
図8には、S字が90度回転された模様のように縦に2回折れ曲がった形態で示されているが、これに限定されるのではなく、第2フレキシブル部1251bにより移動式トンネル130の他側の上下方向の移動量(ロタンダ120の昇降量)が充分にカバーできる程度に繰り返し折れ曲がるか、様々な形態で備えられ得る。
【0072】
また、油圧ホース1251は、移動式トンネル130において、長さ方向に拡張可能に連結される拡張トンネル170のスライド移動時に連結が維持されるように、ケーブルチェーン137にフレキシブルに連動される第3フレキシブル部1251cを含むことができる。
【0073】
図8を参照すると、搭乗橋の全体長さが拡張する方向に拡張トンネル170が移動する場合、第3フレキシブル部1251cの曲がった部分が伸びて油圧ホース1251の長さが移動式トンネル130の長さ方向に延びることで、油圧ホース1251と駆動ユニット131との連結が維持できる。これとは逆に、搭乗橋の全体長さが縮まる方向に拡張トンネル170が移動する場合、第3フレキシブル部1251cは、再び曲がって油圧ホース1251の長さが移動式トンネル130の長さ方向に縮むようにケーブルチェーン137に備えられ得る。
【0074】
また他の例として、昇下降ユニットは、スクリュージャッキ(不図示)であり得る。但し、昇下降ユニットの種類がこれにのみ限定されるのではなく、電動リフトなどのようにロタンダ120を昇下降させることができる様々な装置であり得る。
【0075】
このとき、固定トンネル110は、一端が水平方向を軸に回転可能なように、ターミナル150または拡張固定トンネル190とヒンジ締結され、他端が水平方向を軸に回転可能なように、ロタンダ120とヒンジ締結され得る。言い換えれば、固定トンネル110は、ロタンダ120の上昇または下降に対応し、ロタンダ120に対して上下方向に回転することができる。
【0076】
ここで、水平方向とは、上記で説明したように、完全に水平である方向だけでなく、許容範囲内で斜めに傾いた水平方向を含む。
【0077】
従来には、固定トンネル110がロタンダ120まで固定連結されているので、傾きが調節できなかった。
【0078】
これに対し、本搭乗橋は、ロタンダ120が上昇または下降できるので、これに対応するように固定トンネル110の傾きが調節できる。
【0079】
図2を参照すると、ロタンダ120が上昇する場合、固定トンネル110の他端がロタンダ120とともに上昇することにより、固定トンネル110がロタンダ120に対して下側方向に回転することができる。これとは逆に、図面には示されていないが、ロタンダ120が下降する場合、固定トンネル110の他端がロタンダ120とともに下降することにより、固定トンネル110がロタンダ120に対して上側方向に回転することができる。
【0080】
図3に示されるように、固定トンネル110とターミナルとの間に拡張固定トンネル190がさらに備えられる場合、ターミナル150に連結される拡張固定トンネル190は傾かず、ロタンダ120と隣接した固定トンネル110のみが傾き得る。
【0081】
このように固定トンネル110がロタンダ120に対して上下方向に回転することができ、従来には、移動式トンネル130のみを4.7度傾けることで接舷可能であった航空機に対して、本搭乗橋は、例えば、ロタンダ120の高さを調節して固定トンネル110を2.4度に傾けた後、移動式トンネル130を2.3度に傾けることで、接舷可能である。即ち、本搭乗橋は、従来に比べて全体的な傾きを緩やかに維持することができ、旅客の移動に便利さを提供することができる。
【0082】
特に、上記で説明したように、固定トンネル110の傾き調節により、移動式トンネル130が制限角度まで傾かないようにすることができ、障害者に便利さを提供することができる。
【0083】
このとき、固定トンネル110は、ロタンダ120に対して上下方向にそれぞれ4.7度まで回転することができる。
【0084】
即ち、
図2に示されるように、固定トンネル110がロタンダ120に対して上側方向に回転する場合の回転角であるaは最大4.7度であり得る。または、固定トンネル110がロタンダ120に対して下側方向に回転する場合の回転角であるbは、最大4.7度であり得る。
【0085】
これにより、国内法などに定まれている規定を遵守しながら、移動式トンネル130だけでなく、固定トンネル110の回転が可能にすることで、航空機サービスの範囲を広げることができ、搭乗橋の傾きを緩やかにすることができる。
【0086】
具体的に、移動式トンネル130の傾きを上下方向にそれぞれ4.7度ずつ調節できるだけでなく、固定トンネル110の傾きを上下方向にそれぞれ4.7度ずつ調節できるので、搭乗橋全体の傾きを上下方向にそれぞれ9.4度ずつ調節することができるので、従来に比べて様々な航空機に対するサービスが可能である。
【0087】
また、上記で説明したように、従来には、移動式トンネル130を4.7度に傾けなければ接舷できなかった航空機に対し、本搭乗橋は、例えば、固定トンネル110を2.4度に調節することで、移動式トンネル130を2.3度までだけ傾けても接舷することができるので、搭乗橋の傾きを緩やかにすることができる。
【0088】
固定トンネル110には、ロタンダ120に対する上下方向の回転が可能なようにヒンジユニットが備えられ得る。
【0089】
ヒンジユニットは、固定トンネル110の一端に備えられる第1ヒンジ部111を含むことができる。また、ヒンジユニットは、固定トンネル110の他端に備えられる第2ヒンジ部113を含むことができる。
【0090】
図2を参照すると、ロタンダ120が上昇する場合、固定トンネル110の他端がこれと共に上昇されることにより、固定トンネル110が傾くように第1ヒンジ部111と第2ヒンジ部113とが駆動されることができる。
【0091】
第1ヒンジ部111は、固定トンネル110の一端及びターミナル150のうちいずれか一つ、または、固定トンネル110の一端及び拡張固定トンネル190のうちいずれか一つに設けられる第1ヒンジ1111を含むことができる。また、第1ヒンジ部111は、固定トンネル110の一端及びターミナル150のうち他の一つ、または、固定トンネル110の一端及び拡張固定トンネル190のうち他の一つに設けられる第1ヒンジ固定部材1113を含むことができる。
【0092】
このとき、第1ヒンジ1111または第1ヒンジ固定部材1113は、固定トンネル110の一端の下部に備えられ得る。従って、ヒンジが駆動される場合、固定トンネル110の下部とターミナル150の下部との間、または、固定トンネル110の下部と拡張固定トンネル190の下部との間は広がらず 、固定トンネル110の上部とターミナル150の上部との間、または、固定トンネル110の上部と拡張固定トンネル190の上部との間が広がるか接することにより、旅客の移動時に安全性が保障できる。
【0093】
例えば、第1ヒンジ1111は、
図2及び
図3に示されるように、固定トンネル110の一端に締結され得る。
【0094】
このとき、
図2及び
図3に示されるように、第1ヒンジ1111の他端は、固定トンネル110の一端の下面に締結され得る。また、第1ヒンジ1111の一端は、第1ヒンジ固定部材1113に締結され得る。これにより、第1ヒンジ1111は、第1ヒンジ固定部材1113と締結された一端を中心に上下方向に回転することで、固定トンネル110の傾きが調節されるようにできる。
【0095】
また、第1ヒンジ固定部材1113は、
図1及び
図2に示されるように、ターミナル150の壁面に備えられ得る。または、
図3に示されるように、拡張固定トンネル190に備えられ得る。但し、第1ヒンジ固定部材1113の位置がこれにのみ限定されるのではなく、例えば、ターミナル支持台151または拡張固定トンネル支持台191(
図3を参照)などのように様々な所に備えられ得る。
【0096】
第2ヒンジ部113は、固定トンネル110の他端及びロタンダ120の一端のうちいずれか一つに設けられる第2ヒンジ1131を含むことができる。また、第2ヒンジ部113は、固定トンネル110の他端及びロタンダ120の一端のうち他の一つに設けられる第2ヒンジ固定部材1133を含むことができる。
【0097】
このとき、第2ヒンジ1131または第2ヒンジ固定部材1133は、固定トンネル110の他端の下部に締結され得る。従って、ヒンジが駆動される場合、固定トンネル110の下部とロタンダ120の下部との間は広がらず、固定トンネル110の上部とロタンダ120の上部との間が広がるか接することで、旅客の移動時に安全性が保障できる。
【0098】
例えば、第2ヒンジ1131は、
図2及び
図3に示されるように、固定トンネル110の他端に締結され得る。
【0099】
このとき、
図2及び
図3に示されるように、第2ヒンジ1131の一端は固定トンネル110の他端の下面に締結され得る。また、第2ヒンジ1131の他端は第2ヒンジ固定部材1133に締結され得る。これにより、第2ヒンジ1131は、第2ヒンジ固定部材1133と締結された他端を中心に上下方向に回転することで、固定トンネル110の傾きが調節されるようにできる。
【0100】
また、第2ヒンジ固定部材1133は、
図1〜
図3に示されるように、ロタンダ120の下部に備えられ得る。但し、第2ヒンジ固定部材1133の位置がこれにのみ限定されるのではなく、例えば、ロタンダコラム121のように様々な所に備えられ得る。
【0101】
図5を参照すると、第1ヒンジ1111及び第2ヒンジ1131のうちいずれか一つは、スライドヒンジであり得る。このとき、第1ヒンジ固定部材1113は、第1ヒンジ1111がスライド移動できるように第1ヒンジガイド部を含むことができる。また、第2ヒンジ固定部材1133は、第2ヒンジ1131がスライドできるように第2ヒンジガイド部を含むことができる。
【0102】
例えば、第1ヒンジガイド部は、
図5に示されるように、第1ヒンジガイドホーム1113aが形成された第1ヒンジレール1113bであり得る。また、第2ヒンジガイド部は、
図5に示されるように、第2ヒンジガイドホーム1133aが形成された第2ヒンジレール1133bであり得る。以下では、第1ヒンジガイド部と第2ヒンジガイド部とがそれぞれ第1ヒンジレール1113b、第2ヒンジレール1133bの場合を仮定して説明する。
【0103】
図5を参照すると、第1ヒンジレール1113bと第2ヒンジレール1133bとは、それぞれターミナル150の下部とロタンダ120の下部に溶接により堅固に固定されることができる。また、第1ヒンジレール1113bと第2ヒンジレール1133bの下部には、それぞれターミナル150の下部とロタンダ120の下部に溶接された第1ステイ1113cと第2ステイ1133cにより支持されることで、より堅固に固定されることができる。このとき、第1ヒンジ1111と第2ヒンジ1113とが側面に離脱せず、定められた区間でのみ水平方向に移動できるように、第1ガイドホーム1113aと第2ガイドホーム1133aとの周りは、壁面により塞がれていることが好ましい。
【0104】
また、第1ガイドホーム1113aと第2ガイドホーム1133aとの水平方向の長さは、固定トンネル110の長さに比例して定められることができる。
【0105】
図5を参照すると、第1ヒンジ1111は、第1ガイドホーム1113aの内部で移動される第1ヒンジホイール1111aを含むことができる。このとき、第1ヒンジホイール1111aは、第1連結軸1111bにより第1留め金1111cに連結され、第1留め金1111cが固定トンネル110の下部に溶接されることで、固定トンネル110の下部に連結され得る。第1連結軸1111bは、第1ヒンジホイール1111aのスライド移動による力を第1留め金1111cに伝達し、ロタンダ120の昇下降時に固定トンネル110が水平方向にも移動できるようにすることができる。
【0106】
これと同様に、
図5を参照すると、第2ヒンジ1113は、第2ガイドホーム1133aの内部で移動される第2ヒンジホイール1131aを含むことができる。このとき、第2ヒンジホイール1131aは、第2連結軸1131bにより第2留め金1131cに連結され、第2留め金1131cが固定トンネル110の下部に溶接されることで、固定トンネル110の下部に連結され得る。第2連結軸1131bは、第2ヒンジホイール1131aのスライド移動による力を第2留め金1131cに伝達し、ロタンダ120の昇下降時に固定トンネル110が水平方向にも移動できるようにすることができる。
【0107】
第1ヒンジ1111及び第2ヒンジ1131のうちいずれか一つがスライドヒンジである場合、これのスライド移動効果について説明すると、以下の通りである。
【0108】
例えば、第1ヒンジ1111が
図4に示されているようなスライドヒンジであり、第2ヒンジ1131が
図3に示されているような固定ヒンジである場合、
図6を参照すると、Yは、ロタンダ120の昇下降により固定トンネル110が傾くことによる第1ヒンジ1111のスライド移動を示したものであり、Xは、ロタンダ120の昇下降により固定トンネル110が傾くことによる第2ヒンジ1131の移動を示したものである。
【0109】
より具体的に、
図7を参照すると、ロタンダ120は、鉛直方向に上昇するので、AからB′に移動する。一方、ロタンダ120の上昇時に、第1ヒンジ1111が第2ヒンジ1131と同様に固定ヒンジの場合であれば、第2ヒンジ1131は、AからBに移動される。従って、第1ヒンジ1111と第2ヒンジ1131とが全て固定ヒンジの場合、ロタンダ120の上昇時にロタンダ120に引っ張る力が作用するか、ロタンダ120が円滑に上昇することができない。よって、第1ヒンジ1111をa位置からb位置にスライド移動させて、第2ヒンジ1131を垂直方向だけでなく水平方向に移動、即ち、AからB′に移動させることで、ロタンダ120を円滑に上昇させることができる。
【0110】
これとは逆の場合を検討すると、
図7を参照すれば、ロタンダ120は鉛直方向に下降するので、AからC′に移動する。一方、ロタンダ120の下降時に、第1ヒンジ1111が第2ヒンジ1131と同様に固定ヒンジの場合であれば、第2ヒンジ1131はAからCに移動される。従って、第1ヒンジ1111と第2ヒンジ1131とが全て固定ヒンジである場合、ロタンダ120の上昇時にロタンダ120に引っ張る力が作用するか、ロタンダ120が円滑に上昇することができない。よって、第1ヒンジ1111をa位置からb位置にスライド移動させて、第2ヒンジ1131を垂直方向だけでなく水平方向に移動、即ち、AでC′に移動させることで、ロタンダ120を円滑に上昇させることができる。
【0111】
ここで、
図7は、理解の便宜のために、角度などを誇張して示した図であり、
図7に示された角度は
図6に示されるように4.7度に制限され得る。
【0112】
例えば、固定トンネル110の傾きが4.7度になるまでロタンダ120が最大に上昇した場合、固定トンネル110の長さが20Mの場合を基準にしたとき、第1ヒンジ1111は、aからbに約67.3mmだけスライドして移動されることができる。これとは逆に、固定トンネル110の傾きが4.7度になるまでロタンダ120が最大に下降した場合、固定トンネル110の長さが20Mの場合を基準にしたとき、第1ヒンジ1111は、aからbに約67.3mmだけスライドして移動されることができる。このとき、第1ヒンジガイドホーム(1112)の水平方向長さは約10cmであり得る。
【0113】
第1ヒンジ1111及び第2ヒンジ1113のうちいずれか一つがスライドヒンジである場合、他の一つは
図3に示された固定ヒンジであり得る。
【0114】
移動式トンネル130には、ロタンダ120に対する上下方向の回転が可能なように一端に第3ヒンジ部(123)が備えられ得る。
【0115】
第3ヒンジ部(123)は、移動式トンネル130の一端及びロタンダ120の他端のうちいずれか一つに設けられる第3ヒンジ(1231)を含むことができる。また、第3ヒンジ部(123)は、移動式トンネル130の一端及びロタンダ120の他端のうち他の一つに設けられる第3ヒンジ固定部材(1233)を含むことができる。
【0116】
このとき、第3ヒンジ(1231)または第3ヒンジ固定部材(1233)は、移動式トンネル130の一端の下部に備えられ得る。
【0117】
例えば、第3ヒンジ(1231)は、
図2に示されるように、移動式トンネル130の一端に締結され得る。従って、ヒンジが駆動される場合、ロタンダ120の下部と移動式トンネル130の下部との間は広がらず、ロタンダ120の上部と移動式トンネル130の上部との間が広がるか接することで、旅客の移動時に安全性が保障できる。
【0118】
このとき、
図1〜
図3に示されるように、第3ヒンジ(1231)の他端は、移動式トンネル130の一端の下面に締結され得る。また、第3ヒンジ(1231)の一端は、第3ヒンジ固定部材(1233)に締結され得る。これにより、第3ヒンジ(1231)は、第3ヒンジ固定部材(1233)と締結された一端を中心に上下方向に回転することで、移動式トンネル130の傾きが調節されるようにできる。
【0119】
また、第3ヒンジ固定部材(1233)は、
図1〜
図3に示されるように、ロタンダ120の下部に備えられ得る。但し、第3ヒンジ固定部材(1233)の位置がこれにのみ限定されるのではなく、例えば、ロタンダコラム121のように様々な所に備えられ得る。
【0120】
一方、以下では、本願の一実施の形態による搭乗橋高さ制御システム(以下、「本搭乗橋高さ制御システム」という)について説明する。
【0121】
本搭乗橋高さ制御システムは、本搭乗橋に含まれたロタンダ120を上昇または下降させる。このとき、本搭乗橋高さ制御システムは、一つの搭乗橋または複数の搭乗橋それぞれに適用され得る。
【0122】
本搭乗橋高さ制御システムは、運航管理サーバ10を含む。
【0123】
運航管理サーバ10には、航空機の到着ゲート情報、各ゲート別に駐機される航空機便名情報及び機種情報を含む航空機の運航情報が格納されている。このような航空機の運航情報は、空港総合通信網(不図示)に伝達されて共有されることができる。
【0124】
図11を参照すると、スケジュール管理者(100)は、航空機の運航情報のリアルタイムに変更される正確な情報を運航管理サーバ10に入力して運航管理サーバ10の航空機の運航情報をリアルタイムでアップデートできる。
【0125】
運航管理サーバ10は、後述する制御部(30)に航空機の運航情報を伝達することができる。
【0126】
本搭乗橋高さ制御システムは、入力部(40)を含むことができる。
【0127】
入力部(40)は、ロタンダ120を上昇または下降させるための入力情報を伝達することができる。
【0128】
例えば、入力部(40)は、運転者により直接機種の情報が入力されることで、入力情報を受けることができる。例示として、運転者が
図12に示されているような機種選択ボタンを押して直接機種の情報を入力部(40)に入力することができる。
【0129】
または、入力部(40)は、運転者によりロタンダ120の上昇または下降程度に関する情報が入力されることで、入力情報を受けることができる。これにより、運転者が任意にロタンダ120の上昇または下降程度を設定することで、ロタンダ120の昇下降を手動で調節することができる。
【0130】
図11を参照すると、入力部(40)は、入力情報を後述する制御部(30)に伝達することができる。
【0131】
本搭乗橋高さ制御システムは、制御部(30)を含む。
【0132】
図11を参照すると、制御部(30)は、運航管理サーバ10から航空機の運航情報を受けるか、入力部(40)から入力情報を受け、ロタンダ120を上昇または下降させる。
【0133】
このとき、搭乗橋管理者(300)は、搭乗橋の運転を監視及び制御することができるとともに、ロタンダ120の高さ調節を監視及び制御することができる。
【0134】
制御部(30)は、航空機の運航情報または入力情報に応じて予め設定された高さにロタンダ120を上昇または下降させることができる。
【0135】
制御部(30)は、運航管理サーバ10から航空機便名のデータの伝達を受け、該当航空機が駐機する該当ゲート(または駐機場)に、該当機種に対して予め設定された高さにロタンダ120を昇下降させることができる。
【0136】
例えば、制御部(30)には、駐機場毎に、これに配置された建物(例えば、ターミナル)と航空機駐機位置とのレベル値(例えば、建物と航空機駐機位置との高さ及び水平距離の差)、ロタンダ120の予め設定された高さなどが格納され得る。
【0137】
例示として、約20分後に到着して特定ゲートに進入する航空機の機種がB−747の場合、搭乗橋運転盤に設けられた運転モニタ(通常は、搭乗橋の長さ、高さ、トンネルの傾斜角、トンネルの内部温度などに関する情報が表示されている)に該当機種のデータが表示され、該当航空機の駐機場に格納された情報に応じてロタンダ120を上昇または下降させることができる。
【0138】
また、制御部(30)は、運転者が機種選択ボタン(例えば、
図12に示されているようなボタン)を押して入力部(40)に入力される機種の情報を受け、該当機種に対して予め設定された高さにロタンダ120を昇下降させることができる。
【0139】
また、制御部(30)は、航空機をドア敷居の高さにより分類して複数個のグループを形成し、複数個のグループ毎に予め設定された高さを設定し、航空機が属したグループの予め設定された高さにロタンダ120を上昇または下降させることができる。
【0140】
制御部(30)は、運航管理サーバ10または入力部(40)から航空機の種類に関する入力情報の伝達を受け、航空機がいずれのグループに属するのか判断して、該当グループの予め設定された高さに応じて自動でロタンダ120を上昇または下降させることができる。
【0141】
ロタンダ120の上昇または下降状態は、制御部(30)を通じてモニタリングされることができる。
【0142】
例えば、本搭乗橋高さ制御システムには、ロタンダ120の状態をディスプレイできるように運転モニタなどが備えられ得る。これにより、ロタンダ120の上昇または下降状態は、搭乗橋管理者(300)により受動で監視されることができ、制御部(30)により自動で監視されることもできる。
【0143】
従来には、ロタンダコラムがロタンダ120を固定支持するので、ロタンダ120の高さが一定に維持されていた。国内法及びIATAでは、搭乗橋の傾斜路の傾きを上下方向それぞれ4.7度に制限している。このような規定に合わせて搭乗橋を設計すれば、ロタンダの高さも固定されていて、移動式トンネルの傾きも定められた範囲内でのみ調節可能であるので、搭乗橋によりサービス可能な航空機の機種が制限されるしかない。
【0144】
よって、本搭乗橋は、ロタンダコラム121がロタンダ120を昇下降させることができ、これに対応して固定トンネル110の傾きを調節することができるので、サービス可能な航空機の機種を多様にすることができる。だけでなく、搭乗橋の全体的な傾きを従来に比べて緩やかにすることができ、旅客と障害者の移動に便利性を提供することができる。
【0145】
前述した本願の説明は例示のためのものであり、本願が属する技術分野の通常の知識を持った者は、本願の技術的思想や必須特徴を変更することなく他の具体的な形態に容易に変形が可能であるということが理解できるであろう。よって、以上で記述した実施の形態は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないことを理解しなければならない。例えば、単一型に説明されている各構成要素は分散して実施してもよく、同様に、分散して説明されている構成要素も結合された形態で実施してもよい。
【0146】
本願の範囲は、前記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が本願の範囲に含まれるものと解釈すべきである。