(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記加速度センサによって検出した加速度があらかじめ設定した閾値以上であり、且つ前記加速度がピークに達した時間が予め設定した時間の所定の範囲内であるときに、前記確認シグナルを発生するように前記確認シグナル発生部を制御する、
請求項4記載の薬剤注入装置。
前記制御部は、前記加速度センサによって検出した加速度があらかじめ設定した閾値以上であり、且つ前記加速度がピークに達した時間が、予め設定した時間の所定の範囲内であるときに、前記指示シグナルを変更し、前記確認シグナルを発生するように前記指示シグナル発生部を制御する、
請求項6記載の薬剤注入装置。
前記制御部は、前記加速度センサによって検出した加速度があらかじめ設定した閾値以上であり、且つ前記加速度がピークに達した時間が予め設定した時間の所定の範囲内であるときに、揺動回数としてカウントする、
請求項10記載の薬剤注入装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
<1.構成>
(1−1.薬剤注入装置の構成)
図1は、本実施の形態の薬剤注入装置の外観を示す斜視図である。
図2は、本実施の形態の薬剤注入装置のカートリッジホルダを開いた状態を示す斜視図である。
図3は、本実施の形態の薬剤注入装置の内部構成を示す横断面図である。
【0014】
図1及び
図2に示すように本実施の形態の薬剤注入装置は、略筒状の本体ケース1を備えており、この本体ケース1の上面には電源スイッチ2が設けられ、下面には、
図3に示すように、注射針装着部3が設けられている。尚、本明細書では、説明の便宜上、電源スイッチ2が設けられている側を上方とし、その反対側の注射針装着部3が設けられている側を下方とする。
【0015】
また、この本体ケース1の表面部分には、上方から下方に向かって、薬剤注入スイッチ4、表示部5、選択スイッチ6、確認スイッチ7が順に設けられている。この表示部5が設けられている側を薬剤注入装置の表側とし、その反対側を裏側とする。
さらに、本体ケース1には、
図1、
図2に示すように、カートリッジホルダ8が開閉自在に設けられている。カートリッジホルダ8は、
図2に示すように、その下側を中心にして、その上側が外側に開くように回動可能に構成されている。
図3を用いて説明すると、カートリッジホルダ8は、その下側(注射針装着部3側)に回動軸8bを有しており、この回動軸8bを中心にして、その上側(電源ボタン2側)の端8cが外側に開く(矢印A参照)。
【0016】
つまり、カートリッジホルダ8を、まず
図2に示すように開放し、次に、カートリッジホルダ8内に薬剤カートリッジ9を挿入し、その後、
図1に示すようにカートリッジホルダ8を閉じれば、
図3に示すように、薬剤カートリッジ9は本体ケース1内に装填されることになる。また、カートリッジホルダ8が閉じられ、薬剤カートリッジ9が装填されているか否かを検出するカートリッジ検出スイッチ10が設けられている。カートリッジ検出スイッチ10は、例えばプッシュ型の検出スイッチであり、
図3に示すようにカートリッジホルダ8の上端近傍に配置されている。薬剤カートリッジ9が装着された状態で、カートリッジホルダ8を閉じることにより、薬剤カートリッジ9の側面部がカートリッジ検出スイッチ10を押し、オン状態となり、薬剤カートリッジ9が装填されたことが検出される。
【0017】
また、本実施の形態の薬剤注入装置には、
図3〜
図5に示すように、カートリッジホルダ8に装着された薬剤カートリッジ9を照明するホルダ照明部11が設けられている。
図4は、本実施の形態の薬剤注入装置のカートリッジホルダ及びその周辺を示す要部拡大斜視図であり、
図5は、本実施の形態の薬剤注入装置の薬剤カートリッジを装着した状態を示す縦断面図である。
【0018】
また、このホルダ照明部11による、薬剤カートリッジ9の照明状態を確認するために、このカートリッジホルダ8の本体ケース1の外表面に相当する部分には、確認窓8aが設けられている。
図5に示すように、ホルダ照明部11は、カートリッジホルダ8の背面側に配置されている。また、カートリッジホルダ8の背面側には、開口部80が形成されている。この開口部80を通して、ホルダ照明部11からの光が薬剤カートリッジ9に照射される。
【0019】
その状態で、薬剤注入装置の外部から、確認窓8aを通して、内部に装着されている薬剤カートリッジ9を確認することになる。
図5の例では、ホルダ照明部11と確認窓8aの位置関係は、薬剤カートリッジ9の中心に対して、90度の角度位置に配置されている。
また、本実施の形態では、
図5に示すように、ホルダ照明部11は、2つのライト11a、11bを有している。
【0020】
さらに、
図3に示すように、本体ケース1内に装填された薬剤カートリッジ9には、
図3における上方から下方へと挿入されるピストン12が設けられている。
このピストン12は、ピストン送りねじ13、歯車14を介して、駆動モータ15により駆動されるようになっている。
また、この
図3に示すように、注射針装着部3には、注射針検出スイッチ16が設けられており、この
図3に示すように、注射針装着部3に注射針17が装着されると、それをこの注射針検出スイッチ16が検出するようになっている。
【0021】
図6(a)は、注射針17が装着されていない状態の注射針装着部3近傍の構成を示す図である。
図6(a)に示すように、注射針検出スイッチ16は、注射針装着部3の近傍に配置されている。注射針検出スイッチ16は、回動部160と、検知部161を有している。回動部160は、回動軸160aを中心に回動可能に構成されており、図示しないバネ部材等によって下方に付勢されている。そして、検知部161は、回動部160の上方への回動(矢印B参照)により、スイッチがON状態となり、注射針17の注射針装着部3への装着を検知する。
【0022】
図6(b)は注射針17の構成を示す図である。
図6(b)に示すように、注射針17は、注射針装着部3に装着するためのキャップ部170を有している。このキャップ部170は、円筒形状であり、その内側が螺子形状に形成されている。一方、注射針装着部3の外側は螺子形状に形成されており、この螺子形状がキャップ部170の螺子形状と螺合することによって注射針装着部3に注射針17が装着される。
【0023】
図6(c)は、注射針17が装着された状態の注射針装着部3近傍の構成を示す図である。
図6(a)から
図6(c)に示すように、注射針17を装着することにより、キャップ部170によって回動部160は上方に押され、回動軸160を中心に上方へ回動する。この回動により、検知部161のスイッチがオン状態となり、注射針17が装着されたことが検出される。
【0024】
(1−2.薬剤注入装置の制御ブロック)
図7は、薬剤注入装置の制御ブロックを示す図である。
電源スイッチ2、薬剤注入スイッチ4、表示部5、選択スイッチ6、確認スイッチ7(
図1または
図2参照)、カートリッジ検出スイッチ10、ホルダ照明部11、駆動モータ15、エンコーダ15b、注射針検出スイッチ16、ブザー22、加速度センサ24及び電池27は、
図7の制御ブロック図に示すように、制御部18に接続されている。
【0025】
駆動モータ15は、制御部18内においてモータ駆動回路19を介して、CPU30に接続されている。次に、照明部11は、制御部18内において照明制御回路20を介してCPU30に接続されている。
ここで、ホルダ照明部11には、LED照明や小型ランプ照明などを用いることが出来、それに応じて照明制御回路20は、それぞれ、LED制御回路であったり、ランプ制御回路であったりすることになる。
【0026】
次に表示部5は、制御部18内において表示回路21を介してCPU30に接続されている。表示部5には、LCD(液晶)パネルや有機ELパネルなどを用いることが出来る。
さらに、この制御部18内において、ブザー22(指示シグナル発生部の一例)が、ブザー駆動回路23を介してCPU30に接続されている。もちろん、ブザー22は、メロディ、音楽、音声などを出力するサウンダやスピーカであっても良い。このサウンダやスピーカの場合には、それぞれ、サウンド駆動回路や音声合成回路を有することになる。このブザー22は、通常、基板に配置されることが多いが、本体ケース1の外表面またはその近傍に配置しても良い。
【0027】
また、本体ケース1内に配置した加速度センサ24が、制御部18内において検出回路25を介してCPU30に接続されている。加速度センサ24としては、ピエゾ抵抗型などの用いることが出来、本実施の形態では基板に配置されている。
動作プログラムや設定データなどが収納されたメモリ26が設けられている。さらに、全体に電源を供給するための電池27が設けられている。この電池27は、乾電池などの一次電池でも、ニッケル水素やリチウムイオンなどの二次電池でも良い。また、制御部18には、CPU30と接続されたタイマ31が設けられており、時刻をカウントすることが出来る。
【0028】
<2.動作>
次に、本実施の形態の薬剤注入装置の動作について説明するとともに、薬剤注入装置の制御方法の一例についても述べる。
図8は、本実施の形態の薬剤注入装置の動作の全体フローを示す図である。
(2−1.全体の動作概要)
はじめに、電源スイッチ2が操作される(S1)と、制御部18は、薬剤の残量の確認を行い(S2)、薬剤が使用期限内であるかの確認を行う(S3)。詳細には、例えば制御部18は、薬剤カートリッジの交換した日時、薬剤注入回数、薬剤注入量などをメモリ26に記録し、記録した内容に基づいて判定を行う。そして、薬剤が足りていない場合、または薬剤の使用期限が切れている場合には、制御はS4へと進み、使用者によって薬剤カートリッジ9の交換が行われる。このときに、薬剤交換を促す旨のメッセージを表示部5に表示してもよい。
【0029】
S2及びS3において、まだ薬剤カートリッジ9内の薬剤残量が足りており、薬剤が使用期限内である場合には、薬剤混合処理が行われる(S5)。
次に、適切に薬剤が混合され、薬剤混合処理が終了すると、エアー抜き処理が行われる(S6)。
エアー抜き処理が終了すると、次に、薬剤注入処理(S7)が行われ、薬剤残量の表示が行われる(S8)。
【0030】
次に、電源がオフされ、薬剤注入装置の動作が終了する(S9)。
以下に、各動作について詳細に説明する。
(2−2.薬剤混合処理)
次に、薬剤混合処理(S5)について詳細に説明する。
図9は、本実施の形態の薬剤混合処理における動作を示すフロー図である。
【0031】
薬剤混合処理では、はじめに、カートリッジ検出スイッチ10によって、カートリッジホルダ8に薬剤カートリッジ9が装着されているか否かが判定される(S11)。
ここで、カートリッジホルダ8に薬剤カートリッジ9が装着されていないと、制御部18が判断した場合には、この制御部18は、表示部5に、「(薬剤)カートリッジを装着して下さい」との指示を表示する(S12)。
【0032】
また、カートリッジホルダ8に薬剤カートリッジ9が装着されたと、カートリッジ検出スイッチ10経由で制御部18が判断した場合には、次に、制御部18は、注射針検出スイッチ16によって注射針装着部3に注射針17が装着されているか否かの判断をする(S13)。このS13が、注射針検出工程の一例に対応する。
そして、注射針検出スイッチ16を用いて注射針装着部3に注射針17が装着されていると判断された場合には、制御部18は、表示部5に「注射針を取り外して下さい」との指示を表示させる(S14)。
【0033】
つまり、本実施形態で用いられる薬剤カートリッジ9に充填された薬剤は、薬剤を溶液に溶解・混合したもので、長期間(例えば、数時間)放置すると、薬剤と溶液分離するものである。そのため、薬剤注入前に、本体ケース1を揺動し、薬剤と溶液の分離を解消する(十分に混合させる)必要がある。
このように薬剤の注入前に本体ケース1を揺動させる必要があるが、注射針17による揺動時の怪我を避けるために(安全のために)、注射針17を取り外すことが指示される。
【0034】
また、注射針17を取り外すのは、安全面以外にも、本体ケース1の揺動時に、薬剤カートリッジ9内の薬剤(薬液)が注射針17を通して、こぼれ出ることを防止する目的もある。
(S13)において、注射針17が注射針装着部3に装着されていないと判断されると、制御部18は、表示部5に、「ブザーに合わせて、装置を振って下さい」との指示を表示する(S15)。このS15が、揺動指示表示工程の一例に対応する。
【0035】
続いて、制御部18は、加速度センサ24からの入力を有効状態とする(S16)。
そして、次に、制御部18は、ブザー22を制御し、所定間隔で(つまり、推奨する揺動周期に応じて)音を発生する(S17)。ブザー22としては、「ピッ」や「ブー」などのような音を発生させることが出来ればよい。このS17が、揺動指示工程の一例に対応する。
【0036】
使用者は、表示部5の「ブザーに合わせて、装置を振って下さい」との指示を確認しているので、ブザー22の発する音に合わせて、本体ケース1を揺動させることになる。
この本体ケース1の揺動状態は、加速度センサ24によって監視されており、制御部18は加速度センサ24によって検出された数値に基づいて適切に揺動が行われたか否かを判定する。すなわち、所定の条件(詳しくは後述するが、設定された閾値以上の加速度等の条件)で、設定された回数(例えば、10回)、本体ケース1が揺動されると(本体ケース1の揺動回数が所定回数に到達すると)、薬剤カートリッジ9に充填された薬剤の溶解・混合状態が適切な状態となるので、その状態まで、ブザー22による音の発生が継続される(S18)。すなわち、揺動回数が所定回数に達すると、ブザー22による音は停止される。また、S18における揺動状態の判定については
図10を用いて後述にて詳しく説明する。
【0037】
そして、この状態になると、制御部18は、加速度センサ24からの入力を無効状態とする(S19)。
一方、制限時間を経過しても、所定以上の加速度で所定回数振られていない場合(S20)、又はメニュー表示からキャンセルが選択された場合(S21)には、「薬剤混合をキャンセルします」との表示が行われる(S22)。そして、ステップS23において、エラー処理が行われた後に制御が終了する。
【0038】
上記S19において、加速度センサ24からの入力を無効状態にした後、制御部18は、ホルダ照明部11を連続的な点灯状態とする(S24)。このS24が、照明工程の一例に対応する。
その後、制御部18は、表示部5に「混合状態を確認して、OKなら確認スイッチをNGなら選択スイッチを押して下さい」との指示表示を行わせる(S25)。このS25が確認指示工程の一例に対応する。
【0039】
つまり、ホルダ照明部11が連続的に点灯状態となることで、確認窓8aを介して、カートリッジホルダ8内の薬剤カートリッジ9の状態の目視確認をするように使用者を誘導することができる。
本実施形態のように、ブザー22の音の発生に合わせ、且つ、加速度センサ24による検出が十分な状態で、本体ケース1を揺動させれば、薬剤カートリッジ9内の薬剤の混合状態は、適切なものとなっており、更にホルダ照明部11が点灯した状態で確認窓8aを介して薬剤カートリッジ9の状態を目視確認するようにすれば、より確実な混合状態で薬剤を注射することができる。
【0040】
従って、使用者が確認窓8aを介しての薬剤カートリッジ9の薬剤の混合状態を確認し、異常が無いことが確認されれば、次に使用者が確認スイッチ7を押すことによって制御が進む(S26)。
すると、制御部18は、ホルダ照明部11を消灯し、薬剤混合処理の制御は終了する。
一方、S25における表示に基づいて、使用者が薬剤の混合状態を確認し、混合が不十分と判断した場合には、選択スイッチ6が操作される(S28)。この場合は、制御はS15へと移動し、再度混合動作が行われる。
【0041】
以上の動作により、薬剤カートリッジ9の薬剤の混合状態を適切なものとすることができる。
(2−3.揺動状態の判定動作)
次に、上記S18において行われる揺動状態の判定動作について詳細に説明する。
図10は、揺動状態の判定動作のフローを示す図である。
図11(a)、(b)は、使用者が装置を揺動した際に、加速度センサ24によって検出された加速度のグラフを示す図である。
図11(a)、(b)では、横軸が時間(秒)であり、縦軸が加速度(G)を示している。
【0042】
揺動状態の判定の際には、揺動周期に合わせてブザー22によって音が発生されている(S17)。この音は、例えば、1秒毎に発生される。
制御部18は、加速度センサ24の検出値に基づいて、加速度のピーク(最大値及び最小値)の検出を行う(S31)。
図11(a)では、はじめにポイントAが検出される。
次に、制御部18は、検出された加速度のピークが、第1条件を満たしているか否かを判定する(S32)。ここで、第1条件は、加速度のピークの時間に関する条件であり、加速度がピークに達した時間が、予め設定した時間の所定の前後範囲内に収まっているという条件である。
【0043】
詳細には、本実施の形態では、例えば、1秒ごとに揺動における加速度がピークになると設定されており、このピークの時刻に合わせて、ブザー22によって音が発生する。
すなわち、
図11(a)のグラフでは、0秒をスタートとして、1秒後、2秒後、3秒後・・・に加速度がピークになると設定されており、音が発せられる。そして、制御部18は、使用者の揺動による加速度のピークが、加速度がピークになると、予め設定された時刻の許容範囲(例えば、前後0.15秒)以内の場合に、第1条件を満たすと判定する。例えば、ポイントAにおける時刻は、1秒よりも0.06秒前であり、この例の場合の許容範囲である前後0.15秒以内に入っているため、ポイントAにおける加速度のピークは、第1条件を満たしていると判定される。
【0044】
次に、制御部18は、検出された加速度のピークが、第2条件を満たしているか否かを判定する(S33)。第2条件は、加速度の絶対値に関する条件である。詳細には、本実施の形態では、制御部18は、ピーク時の加速度の絶対値が予め定められた所定の閾値(例えば、加速度1G)以上の場合に、第2条件を満たすと判定する。例えば、ポイントAにおける加速度の絶対値は1.1Gであるため、この例の閾値1G以上であり、第2条件を満たすと判定される。
【0045】
これにより、制御部18は、揺動回数を1回としてカウントする(S34)。
尚、S32及びS33が、判定工程の一例に対応する。
そして、揺動回数が、予め設定された所定回数になるまで、上記動作が繰り返される(S35)。
図11(a)に示すグラフでは、次に検出される加速度のピークは、ポイントBであり、ポイントBにおける加速度のピークに関して、S33、S34が判定される。ポイントBにおける時刻は2秒後よりも0.1秒前であり、加速度は−1.3Gとなっている。そのため、ポイントBにおいても、制御部18は第1条件及び第2条件を満たすと判定し、揺動回数が1回増えたとし、トータルの揺動回数を2回とする。尚、
図11(a)のポイントC、Dにおいても、第1条件及び第2条件が満たされている。そのため、制御部18は、揺動回数を4回とカウントする。尚、S35が、終了検知工程の一例に対応する。
【0046】
尚、揺動回数が1回とは、
図12に示す例では、右側から左側に振る(矢印S参照)ことが1回としてカウントされ、次に、左側から右側に振る(矢印T参照)ことによって揺動回数は2回としてカウントされることになる。尚、ブザー22による音は、ほぼ
図12に示す右側に達したときと左側に達したとき、すなわち両端で発生する。このため、使用者は、両端でブザー22が鳴るようにタイミングを合わせて装置を振ることによって、適切な揺動の動作を行うことが出来る。いいかえると、適切な揺動の動作を指示するようにブザー22から音が発するように制御が行われる。
【0047】
一方、制限時間を越えても(S20)、加速度のピークが検出されない場合(S31)、第1条件を満足しない場合(S32)、第2条件を満足しない場合(S33)、又はキャンセルした場合(S21)には、制御はS22へと進む。
以上のように、制御部18は第1条件と第2条件の双方を満たした場合にのみ、揺動回数を1回としてカウントする。
【0048】
次に、
図11(b)に示すグラフを例に挙げて更に説明する。
図11(b)に示すグラフではポイントE,F,G,Hにおいて加速度のピークが検出される。ポイントEにおける時刻は、1秒から0.15秒遅れており、第1条件は満たされているが、絶対値が0.8Gであるため、第2条件が満たされていない。そのため、ポイントEにおいて加速度のピークを検出しても、揺動回数としてはカウントされない。また、ポイントF,Gでは、第1条件及び第2条件ともに満たされており、揺動回数が1回ずつカウントされる。ポイントHでは、その時刻が4秒よりも0.2秒早くなっており、第1条件を満たしていないため、揺動回数としてカウントされない。つまり、
図11(b)に示すグラフでは、揺動回数は2回としてカウントされる。
【0049】
以上のように、ブザー22によって揺動の動作を指示するような所定間隔(推奨する揺動周期。本実施の形態1では1秒毎)で音を発することにより、使用者は適切に揺動動作を行うことが出来、適切に薬剤を混合又は溶解することが出来る。
また、第1条件及び第2条件を満たした揺動動作のみ揺動回数としてカウントすることにより、使用者は、適切な揺動を適切な回数実行することになるため、より適切に薬剤を混合又は溶解することが出来る。
【0050】
(2−4.エアー抜き処理)
次に、
図8に示されているエアー抜き処理(S6)について詳細に説明する。
図13は、そのエアー抜き処理の動作を示すフロー図である。
はじめに、制御部18は、注射針検出スイッチ16によって注射針17が注射針装着部3に装着されているか否かの確認を行う(S41)。注射針17が装着されていないと検出された場合には、制御部18は、「注射針を取り付けてください。」と表示部5に表示させる(S42)。
【0051】
注射針17が装着されている場合には、制御部18は、「エアー抜きをします。薬剤注入スイッチを押してください。」と表示部5に表示させる(S43)。
このS43の表示に促され、使用者が薬剤注入スイッチ4を押す(S44)。
薬剤注入スイッチ4の押下げにより、制御部18は、駆動モータ15を始動し、エアー抜き動作を開始する(S45)。
【0052】
次に、制御部18は、エンコーダ15bの出力からピストン移動量を検出し、所定のエアー抜き量に相当する距離分ピストンを前進させる(S46)。
そして、制御部18は、ピストン12が所定量分進むと、駆動モータ15を停止し、エアー抜き動作を終了する(S47)。
次に、制御部18は、「完了の場合、確認スイッチを、再度エアー抜きをする場合は、選択スイッチを押してください。」と表示部5に表示させる(S48)。ここでは、使用者が目視にてエアー抜き状態を確認し、エアー抜き動作を完了するか再度エアー抜き動作を行うかを使用者に選択させる。
【0053】
そして、確認スイッチ7が押された場合、エアー抜き処理は終了する(S49)。
一方、選択スイッチ6が押された場合(S50)には、制御はS43へと戻り、再度エアー抜き動作が行われる。
上記のエアー抜き処理においては、エアー抜き動作の起動を、薬剤注入スイッチで兼用しているが、別個に、エアー抜きスイッチ(図示せず)を設けている場合には、このエアー抜きスイッチを使用する。つまり、S44において、エアー抜きスイッチを押下することにより、S45の駆動モータを始動するように構成しても良い。
【0054】
(2−5.薬剤注入処理)
次に、
図8に示されている薬剤注入処理(S7)について詳細に説明する。
図14は、薬剤注入処理の動作を示すフロー図である。
はじめに、制御部18は、「注入します。刺針して薬剤注入スイッチを押してください。」と表示部5に表示させる(S61)。これにより、使用者に、刺針を行って薬剤注入スイッチ4を押すことを促す。
【0055】
使用者が、皮膚に注射針を刺し込む刺針を行い(S62)、薬剤注入スイッチ4を押す(S63)と、制御部18は、駆動モータ15を始動させる(S64)。
制御部18は、エンコーダ15bの出力からピストン移動量を検出し、所定の薬剤注入量に相当する距離分ピストン12を前進させる(S65)。
そして、制御部18は、ピストン12が所定量分進むと、駆動モータ15を停止する(S66)。
【0056】
続いて、制御部18は、駆動モータ15停止後も針先から出る薬剤が完全に止まるまで、抜針せずに刺針した状態を保持するように、「しばらく抜針せずに保持してください。」と表示部5に表示させる(S67)。
S67の表示の開始から所定時間(例えば、10秒間)が経過するまで待機(S68)し、制御部18は、「抜針して注射針を取り外してください」と表示部5に表示させる(S69)。これにより、抜針して注射針17を取り外すように使用者に促す。
【0057】
表示部5の表示に基づいて使用者は、抜針して注射針17を取り外す(S70)。
注射針17が取り外されたことを、注射針検出スイッチ16によって検出すると、制御部18は、薬剤注入処理を終了する(S71)。尚、注射針17が取り外されていない場合には、制御部18は「注射針を取り外してください」と表示部5に表示させる(S72)。
【0058】
<3.主な特徴>
以上のように、本実施の形態の薬剤注入装置は、本体ケース1と、ピストン12と、駆動モータ15と、ブザー22(指示シグナル発生部の一例)と、制御部18とを備える。本体ケース1は、カートリッジホルダ8を有する。ピストン12は、カートリッジホルダ8に装着される薬剤カートリッジ9内に挿入される。駆動モータ15は、ピストン12を駆動する。ブザー22は、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動を指示する音(指示シグナルの一例)を発生する。制御部8は、駆動モータ15を動作させて薬剤注入を行う前に、揺動の動作を指示するような所定間隔(つまり、推奨する揺動周期)で音を発するようにブザー22を制御する。
【0059】
上述したように、本実施の形態の薬剤注入装置の制御方法は、S17(揺動指示工程の一例)を備える。S17では、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動を指示する音(指示シグナルの一例)を、揺動の動作を指示するような所定間隔(つまり、推奨する揺動周期)で発する。
以上のように、本実施形態においては、制御部18によって、ブザー22を用いて、薬剤注入前に所定間隔で音を発生させる構成としたので、このブザー22の音に合わせて、カートリッジホルダ8を有する本体ケース1を揺動することによって、カートリッジホルダ8に装着された薬剤カートリッジ9内の薬剤を、より適切に混合することが出来る。
【0060】
また、視力が弱い老人に対しても音によって適切に揺動の指示を行うことが可能となる。
また、以上のように、本実施の形態では、薬剤注入装置において、薬剤カートリッジを交換した際に、エアー抜き動作または薬剤注入動作の前に、
図9のS15に示すように、混合または溶解操作の指示を行なう旨の表示が行われる。
【0061】
この表示により、使用者に混合または溶解作業を促すことが出来る。
更に、
図9のS25に示すように、ホルダ照明部11を点灯した後に、混合操作後の混合状態(または溶解状態)の確認の指示を行なう旨の表示が行われる。
これにより、使用者に混合または溶解状態の確認を促すようにして、使用者に対し、適切に、混合または溶解を実施・確認させることが出来る。
【0062】
また、適切に混合または溶解を行なえるように、所定間隔(推奨する揺動周期)毎に、ブザーなどの指示シグナルを発生させ、使用者の作業性を向上させるようにしている。
以下の実施の形態においても、この混合または溶解を適切に行なうための発明が示されている。
<4.他の実施例>
上記実施の形態では、指示シグナル発生部の一例としてのブザー22によって単に「ピッ」などの音を発するだけであるが、上記のブザー22の代りに、メロディーを出力するサウンダ(図示せず)などにより、使用者の気に入った音楽やメロディーなどのサウンドを出力してもよい。
【0063】
(実施の形態2)
次に、本発明にかかる実施の形態2における薬剤注入装置について説明する。
本実施の形態2の薬剤注入装置は、実施の形態1と基本的な構成は同じであるが、実施の形態1では、使用者に揺動を指示する指示シグナルの一例として聴覚的手段である音が用いられていたが、本実施の形態2では、視覚的な手段である光が用いられる点が異なっている。以下の本実施の形態2の説明では、実施の形態1と異なる点を中心に説明を行う。尚、実施の形態1と同様の構成については同じ符号が付されている。
【0064】
<1.構成>
図15は、本実施の形態2の薬剤注入装置の外観を示す斜視図である。また、
図16は、本実施の形態2の薬剤注入装置の制御ブロックを示す図である。
図15に示すように、本実施の形態2の薬剤注入装置の確認スイッチ7の下方には、LED(Light Emitting Diode)28が設けられている。また、
図16に示すように、LED28は、制御部28内においてLED駆動回路29を介してCPU30に接続されている。尚、本実施の形態では、実施の形態1のブザー22は設けられていない。
【0065】
<2.動作>
本実施の形態2では、実施の形態1と同様の制御が行われるが、制御部18は、音の代わりにLED28から光を発生する。
図17は、本実施の形態2における薬剤混合処理の動作を示す図である。
図17に示すように、本実施の形態2では、
図9で説明したS15、S17の代わりにS115、S117が設けられている。すなわち、S13において注射針が装着されていないことが確認された後に、制御部18は、「光に合わせて装置を振ってください」と表示部5に表示させる。
【0066】
そして、S16において加速度センサ24を有効にした後に、制御部18は、LED28を制御して揺動周期に合わせて光を点滅させる(S117)。すなわち、
図11(a)、(b)に示した1秒後、2秒後、3秒後、4秒後、・・・の時点に光を発生させる。
使用者は、LED28が発生する光に指示されて、適切な揺動動作を行うことが出来る。
【0067】
<3.主な特徴>
以上のように、本実施の形態の薬剤注入装置は、本体ケース1と、ピストン12と、駆動モータ15と、LED28(指示シグナル発生部の一例)と、制御部18とを備える。本体ケース1は、カートリッジホルダ8を有する。ピストン12は、カートリッジホルダ8に装着される薬剤カートリッジ9内に挿入される。駆動モータ15は、ピストン12を駆動する。LED28は、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動を指示する光(指示シグナルの一例)を発生する。制御部8は、駆動モータ15を動作させて薬剤注入を行う前に、揺動の動作を指示するような所定間隔(つまり、推奨する揺動周期)、例えば1秒間隔で光を発するようにLED28をLED駆動回路29経由で制御する。
【0068】
また、上述したように、本実施の形態の薬剤注入装置の制御方法は、S117(揺動指示工程の一例)を備える。S117では、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動を指示する光(指示シグナルの一例)を、揺動の動作を指示するような所定間隔(つまり、推奨する揺動周期)で発する。
以上のように、本実施形態においては、制御部18によって、LED28を、薬剤注入前に、所定間隔で点滅させる構成としたので、このLED28の点滅に合わせて、本体ケース1を揺動することによって、カートリッジホルダ8に保持された薬剤カートリッジ9内の薬剤を、より適切に混合することが出来る。
【0069】
また、聴力が弱い老人に対しても光によって適切に揺動の指示を行うことが可能となる。
<4.他の実施形態>
(A)
上記実施の形態2では、本体ケース1の外側にLED28が設けられており、このLED28からの光を、揺動を指示する指示シグナルの一例としていたが、LED28が設けられていない場合には、ホルダ照明部11によって発せられる光を指示シグナルの一例として用いてもよい。
【0070】
この場合、制御部18は、
図17に示すS117において、ホルダ照明部11の点滅を開始し、所定回数に達すると混合または溶解が完了したものと判断して、ホルダ照明部11の点滅を停止し、S24においてホルダ照明部11を点灯するように制御を行う。このときのホルダ照明部11は、指示シグナル発生部の一例に対応する。また、LED28は設ける必要がない。
【0071】
このように、薬剤の混合状態の適切化を図るための指示を、カートリッジホルダ8のホルダ照明部11を点滅させることで、実行する構成とすれば、薬剤注入装置としての構成を簡素化することができる。
また、制御部18によって、カートリッジホルダ8のホルダ照明部11を、薬剤注入前に、所定間隔で点滅させる構成としたので、このホルダ照明部11の点滅に合わせて、本体ケース1を揺動することによって、カートリッジホルダ8に保持された薬剤カートリッジ9内の薬剤を、より適切に混合することが出来る。
【0072】
(B)
上記実施の形態2では、LED28を用いて所定間隔で光のみを発生し、上記実施の形態1では、ブザー22を用いて所定間隔で音のみを発生し、手動混合操作(本体ケース1を揺動させる操作)を行っているが、LED28とブザー22を同時に備え、光と音を同時に発生するように制御が行われてもよい。尚、LED28とブザー22の双方が設けられた制御ブロックは、後述する
図18と同様である。
【0073】
すなわち、LED28の所定間隔の点滅に合わせて、ブザー22もLED28の点滅(つまり、推奨する揺動周期)に同期して、「ピッ、ピッ」などのブザー音を出力させることにより、より正確に、本体ケース1を揺動することが出来る。
また、このように制御することで、聴力が弱い使用者や、視力が弱い使用者の双方に対応することが出来る。
【0074】
更に、ブザー22の代わりにメロディーを出力するサウンダ(図示せず)などにより、使用者の気に入った音楽やメロディーなどのサウンドを出力しても用いる場合には、LED28と連動することにより、よりリズミカルに、より正確に、手動混合動作を行わせることが出来る。
この場合、上記のメロディーや音楽または音声などは、メモリ26内に、音のデータ(サウンドデータ)として格納しておき、予め選択したメロディーなどが、上記手動混合操作時に、LED28の点滅に同期して、上記サウンダから出力されるものである。LED28の点滅とブザーまたはサウンドの同期については、制御部18のソフトウェア(プログラムによる)制御方法でも、別途、同期回路(図示せず)のようなハードウェア制御方法でも実現可能である。
【0075】
尚、このように光と音を同期して発生させる場合に、LED28の代わりに、ホルダ照明部11を用いてもよい。
このように、LED28の視覚的な誘導と、ブザー22の聴覚的な誘導との協同により、よりユーザフレンドリ且つ混合状態の適切化を図る薬剤注入装置を実現することが出来る。
【0076】
(C)
また、上記実施の形態1では、指示シグナルの一例として音が用いられ、上記実施の形態2では、指示シグナルの一例として光が用いられたが、これらの代わりに、振動が用いられてもよい。この場合、バイブレータが制御部18に電気的に接続され、光、音の代わりに振動が所定間隔で発せられる。
【0077】
また、指示シグナルの一例として光、音及び振動のすべてを同時に発するように構成されてもよい。
(D)
また、上記実施の形態2では、LED28は1つしか設けられていないが、2つ以上設けられていてもよい。
【0078】
例えば、
図15における左右方向に並んで2つ配置し、右左と交互に点灯させるような制御が行われてもよい。この場合、右側のLEDが点灯した際に装置を右側に振り、左側のLEDが点灯した際に装置を左側に振るようにすることで、使用者はLEDの左右の点滅に合わせて装置を振ることが出来るため、より適切に混合動作を行うことが出来る。
更に、LED28の代わりにホルダ照明部11を用いる場合には、ホルダ照明部11のライト11a、11bを交互に点灯させるように制御を行ってもよい。
【0079】
(実施の形態3)
次に、本発明にかかる実施の形態3について説明する。本実施の形態3の薬剤注入装置の基本的な構成は実施の形態2と同様であるが、本実施の形態3では、使用者に揺動を指示する指示シグナルの一例として光を用い、実施の形態1で用いたブザー22による音を揺動が適切か否かを使用者が確認する確認シグナルの一例として用いる。そのため、本相違点を中心に説明する。尚、実施の形態1及び2と同様の構成には、同一の符号が付されている。
【0080】
<1.構成>
本実施の形態3の薬剤注入装置の外観構成は、実施の形態2の
図15と同様である。
図18は、本実施の形態3の薬剤注入装置の制御ブロックを示す図である。
図18に示すように、本実施の形態3の薬剤注入装置は、実施の形態2と比較すると、ブザー22を備えている。実施の形態1においても説明したが、このブザー22は、制御部18内においてブザー駆動回路23を介してCPU30に電気的に接続されている。
【0081】
<2.動作>
図19は、本実施の形態3の薬剤注入装置の制御方法における揺動状態の判定動作を示すフロー図である。
図17に示すS117において、揺動周期に合わせて所定間隔で光が点滅すると、
図19に示す揺動状態の判定動作が行われる。実施の形態1,2と同様に、制御部18が、加速度のピークを検出し、検出された加速度のピークが第1条件を満たし、かつ第2条件を満たしているか判定される(S31、S32、及びS33)。そして、第1条件及び第2条件を満たしている場合には、制御部18は揺動回数を1回としてカウントする。
【0082】
次に、制御部18は、ブザー22を制御して音を発生させる(S334)。このS334が、通知工程の一例に対応する。
そして、揺動回数が所定回数に達すると、薬剤混合処理が終了する。
すなわち、本実施の形態3では、所定間隔でLED28を点滅させるとともに、第1条件及び第2条件を満たす適切な揺動動作が行われた場合に、ブザー22によって音が発生する。
【0083】
これにより、使用者は、LED28に合わせて行う揺動動作が適切であるか否かを確認することが出来る。
<3.主な特徴>
以上のように、本実施の形態3の薬剤注入装置は、本体ケース1と、ピストン12と、駆動モータ15と、LED28(指示シグナル発生部の一例)と、ブザー22(確認シグナル発生部の一例)と、加速度センサ24と、制御部18とを備える。本体ケース1は、カートリッジホルダ8を有する。ピストン12は、カートリッジホルダ8に装着される薬剤カートリッジ9内に挿入される。駆動モータ15は、ピストン12を駆動する。LED28は、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動を指示する光(指示シグナルの一例)を発生する。ブザー22は、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動が適切か否かを確認する音(確認シグナルの一例)を発生する。加速度センサ24は、本体ケース1の加速度を検出する。加速度センサ24は、本体ケース1の加速度を検知する。制御部18は、駆動モータ15を動作させて薬剤注入を行う前に、揺動の動作を指示するような所定間隔(推奨する揺動周期)で光を発するようにLED28を制御する。制御部18は、加速度センサの検出値に基づいて、揺動の動作が適切な場合に、音を発生するようにブザー22を制御する。
【0084】
また、本実施の形態の薬剤注入装置の制御方法は、揺動指示工程の一例であるS117(
図17参照)と、判定工程の一例であるS32及びS33と、通知工程の一例であるS334を備える(
図19参照)。
S117では、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動を指示する光(指示シグナルの一例)を、揺動の動作を指示するような所定間隔で発する。S32及びS33では、S117によって指示された揺動が、所定の揺動動作であるか否かを判定する。S334は、所定の揺動動作であると判定された場合、その旨を知らせる。
【0085】
このように、本実施の形態3では、所定間隔でLED28を点滅させるとともに、制御部18が適切な揺動動作であると判定した場合に、ブザー22を用いて音を発生させる。
以上のように制御することにより、音を聞くことにより使用者は自らが行っている揺動動作が適切な動作であるか否かを認識できるとともに、光に合わせて揺動動作を行うことが出来る。
【0086】
また、多少のタイムラグが発生するものの、ほぼ
図12に示す右側と左側で発生するため、適切な揺動タイミングを認識しやすい。
<他の実施例>
(A)
上記実施の形態3では、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動を指示する指示シグナルの一例として、LED28の光を用い、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動が適切か否かを確認する確認シグナルの一例として、ブザー22の音を用いたが、反対であってもよい。
【0087】
すなわち、指示シグナルの一例としてブザー22の音を用い、確認シグナルの一例としてLED28の光を用いてもよい。
この場合は、指示シグナルとしてのブザー22は、揺動周期である所定間隔で、「ピッ、ピッ」という音を発する。また、確認シグナルとしてのLED28は、揺動が適切であれば点滅し、不適切であれば点滅しないようにする。
【0088】
これにより、使用者は、LED28が点滅しないことで、揺動が不適切であることを認識することができる。
これとは別に、確認シグナルとしてのLED28を多色光(RGB)タイプのLEDにすることも可能であり、この場合は、揺動が適切であれば「緑色」または「青色」の点滅を行ない、不適切であれば「赤色」または「橙色」の点滅を行なうという構成にするものである。
【0089】
これにより、使用者に対し、視覚的に、揺動状態を認識させることが出来る。
また、揺動が不適切である場合に、上記のブザー22の音を、「ブー」という通常とは異なる音にしても良い。
更に、指示シグナル又は確認シグナルの一例として振動を用いてもよい。振動を用いる場合には、制御部18に電気的に接続されたバイブレータが設ければよい。指示シグナルと確認シグナルの組み合わせとして、光、音及び振動のいずれかを適宜組み合わせてもよい。
【0090】
また、指示シグナルとして、光、音及び振動の2種類を用いて、他の1種類を確認シグナルとして用いてもよいし、その逆であってもよい。
(B)
また、実施の形態3では、指示シグナルを発生する指示シグナル発生部の一例として、LED28用い、確認シグナルを発生する確認シグナル発生部の一例として、ブザー22を用いていたが、ブザー22又はLED28のどちらか一方を、確認シグナル発生部と兼ねられた指示シグナル発生部の一例として用いてもよい。
【0091】
例えば、LED28を用いずに、ブザー22のみを用いる場合、指示シグナルの一例としては「ピッ」という音を発し、確認シグナルの一例としては「ブー」というように音を変化させればよい。
すなわち、「ピッ、ピッ、ピッ」という音に合わせて装置を揺動し始め、第1条件と第2条件を満たし適切な揺動と認められた場合に音を変化させて「ブー」と鳴らすことにより、使用者は自らの揺動動作が適切であると確認することが出来る。このように、確認シグナルの一例として用いる場合には、指示シグナルの一例として用いる場合から音の高低又は強弱を変化してやればよい。
【0092】
一方、ブザー22を用いずに、LED28のみを用いる場合は、指示シグナルの一例として用いる場合と、確認シグナルの一例として用いる場合とで、光の色又は強弱を変更すればよい。
(C)
上記実施の形態3では、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動を指示する指示シグナルの一例として、LED28の光を用い、薬剤カートリッジ9内の薬剤を混合又は溶解するための揺動が適切か否かを確認する確認シグナルの一例として、ブザー22の音を用いたが、指示シグナルを用いず、確認シグナルのみを用いてもよい。
【0093】
この場合、S115における表示が、「装置を振ってください」との表示のみになり、揺動開始のタイミングがわかり難いため、ブザー22で通常よりも大きい音を発する等の制御をしてもよい。
(D)
上記実施の形態1〜3では、制御部18は、加速度センサ24によって検出する本体ケース1の揺動回数が所定回数に到達するまで、指示シグナル発生部の一例としてのLED28又はブザー22によって光又は音を発生させていたが、このような制御に限らなくてもよい。例えば、実施の形態1においてブザー22を発生させた(
図9のS17)以降において、所定時間、所定間隔で音を発生し、所定時間経過後に音を停止するように制御が行われてもよい。尚、実施の形態2、3におけるLED28についても同様の制御が行われてもよい。
【0094】
この場合、実施の形態1、2では、加速度センサ24が用いられないため、加速度センサ24は設けられていなくてもよい。
このように、ブザー22又はLED28による光又は音を所定時間発生させる構成とし、その間、本体ケース1の揺動を実行すれば、薬剤カートリッジ9内の薬剤が適切に混合される場合もある。
【0095】
(E)
上記実施の形態1〜3では、第1条件及び第2条件を満たした場合に、適切な揺動の動作であると判定していたが、第1条件又は第2条件のどちらか一方のみを満たした場合、適切な揺動の動作であると判定が行われてもよい。
また、上記実施の形態1〜3におけるピーク時の加速度の絶対値の閾値及び加速度がピークに達する時間の幅は、一例であり適宜変更される。すなわち、薬剤の種類によっては、遅く揺動する方が混合又は溶解しやすい場合もあるため、薬剤の種類に応じて第1条件及び第2条件の数値は適宜変更される。
(F)
上記実施の形態1〜3では、使用者への指示は、表示部5に指示メッセージを表示することにより行なっていたが、これ以外にも、使用者への指示は可能である。例えば、音声出力を搭載することにより、指示メッセージを音声により使用者に指示することが出来る。実施の形態1、3では、ブザー22の代わりに音声出力を設けるように構成されてもよい。
【0096】
この場合には、手動混合操作の開始指示も「スタート」という音声により、途中経過も「残り、5回」という音声により、または、終了時には「お疲れ様」という音声により、豊富な対応ができ、より細かな手動操作支援ができるものである。
(G)
上記実施の形態1〜3では、注射針装着部3は、例えば
図3に示すように、本体ケース1のカートリッジホルダ8部分に設けられていたが、これに限られるわけではなく、薬剤カートリッジ9の先端部分に設けていても良い。
【0097】
(H)
上述では、LED28は手動混合操作の誘導に用いられ、ホルダ照明部11は混合状態の確認に使用されているが、LED28及びホルダ照明部11は、これ以外に薬剤注入装置の薬剤注入後の注射針を皮膚から取り外すタイミングを示すために使用することができる。
【0098】
具体的には、上述の薬剤カートリッジ9内の薬剤の溶解・混合が終了し、エアー抜き動作を行い、その後、皮膚に注射針17を注射し、次に注入用のピストン12を駆動する駆動モータ15により、薬剤注入が自動で行われる。
その薬剤の注入終了後、一定時間の経過後(
図14のS68)、上記のLED28又はホルダ照明部11を点滅させる。このLED28又は照明部11の点滅を使用者が確認して、皮膚から注射針を抜く(つまり、薬剤注入装置の本体ケース1を皮膚より離す)ことになる(S70)。
【0099】
尚、実施の形態1、3の薬剤注入装置のようにブザー22が設けられている場合には、ブザー22をLED28又はホルダ照明部11の点滅開始に連動させ、ブザー22をONすることにより、使用者に通知しても良い。
また、LED28又はホルダ照明部11を複数の色が発色できるLEDなどを利用することにより、注入中の色と、皮膚からの抜針可能時の色とを変化させる(例えば、赤から緑に変化させる)ことに、使用者に通知させることもできる。
【0100】
(I)
上記実施の形態1〜3では、S2において薬剤が残っているか否かの判定を、制御部18が行っているが、これに限らなくてもよい。例えば、次のような制御であってもよい。S2において表示部5に、薬剤の残量の確認を促す表示を行い、使用者が確認スイッチ7を操作することによって制御がS3に移動する。そして、S3においても、表示部5に、薬剤が使用期限内であるかの確認を指示する表示を行い、使用者が確認スイッチ7を操作することによって制御がS3に移動する。
【0101】
このように、使用者に確認させるように指示を行う制御であってもよい。
(J)
尚、上述した実施の形態1〜3の薬剤注入装置の制御方法の各ステップ(S)、処理、工程等の全部または一部は、例えばプログラムを用いて実現されてもよい。そして、上記実施の形態1〜3の薬剤注入装置の制御方法の各ステップ、処理、工程等の全部または一部は、コンピュータにおいて、中央演算装置(CPU)により行われても良い。上記プログラムはコンピュータと協働して動作する。
【0102】
又、上記プログラムの利用形態としては、例えばコンピュータにより読取り可能なROM等の記録媒体に記録されていてもよい。更に、プログラムの利用形態として、例えばインターネット等の伝送媒体、光、電波などの伝送媒体中を伝送し、コンピュータによって読取られる態様であってもよい。例えば、上記実施の形態の薬剤注入装置がUSB等によってコンピュータと接続され、上述した情報読取り方法を実現するプログラムがインターネットを通じて伝送されてもよい。このコンピュータはCPU等のハードウェアに限らなくてもよく、ファームウェアや、OSであってもよい。また、実施の形態の情報読取り方法の各ステップ、処理、工程等の全部または一部をハードウェアにより実現しても良いし、ソフトウェアにより実現しても良い。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。