【文献】
セブンカードサービス株式会社,最大300ポイントもらえます nanacoモバイル新規ご入会&チャージキャンペーン,オンライン,2017年 4月17日,1,URL,https://web-beta.archive.org/web/20141223062847/https://www.nanaco-net.jp/campaign/775mb_1410.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記受付部は、前記ユーザが前記所定の銀行の口座を有している場合において、所定の入金依頼元から前記電子マネー用の口座への入金が行われた場合、当該入金の前記所定の銀行の口座への入金を受け付ける、
請求項3に記載の入金管理装置。
前記入金処理部は、前記受付部が第1の入金依頼元からの入金の前記所定の銀行の口座への入金を受け付けた場合には、前記所定の銀行の口座への入金処理時に、手数料を徴収せず、前記受付部が第2の入金依頼元からの入金の前記所定の銀行の口座への入金を受け付けた場合には、前記所定の銀行の口座への入金処理時に、手数料を徴収する、
請求項4に記載の入金管理装置。
前記通知部は、前記口座番号が記憶されていないと判定すると、取得した電話番号に関連付けられている連絡先に、前記電子マネー用の口座の開設手続を案内する案内情報を通知する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の入金管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る入金管理装置1の概要を示す図である。
入金管理装置1は、プリペイドカードを使用した電子マネーサービスを提供する装置であり、プリペイドカードに入金される電子マネーを管理する。
【0018】
入金管理装置1は、入金依頼元が使用するパソコンやスマートフォン等の依頼元端末2から、入金先のユーザの電話番号と、当該ユーザの電子マネー用の口座への入金額を示す情報とを含む入金依頼を受け付ける(
図1の(1))。ここで、入金依頼元は、例えばユーザに対して返金を行う企業、ユーザに対して特典等として電子マネーを付与する企業、所定の給付金を電子マネーによりユーザに給付する行政機関、ユーザがオークション等により販売した商品の販売先、ユーザの家族や友人、ユーザ自身等である。なお、本実施形態では、特に明示しない限り、入金依頼元は、ユーザ自身ではないものとする。また、図示は省略するが、ユーザ自身が入金を行う場合、ユーザ端末3から入金依頼を受け付けてもよい。
【0019】
入金管理装置1は、入金依頼において指定された電話番号に対応するユーザの電子マネー用の口座の有無を判定し(
図1の(2))、当該口座が有ると判定した場合には、当該口座への入金処理を行う(
図1の(3))。
このようにすることで、入金依頼元は、ユーザの口座番号を指定せずに、ユーザの電話番号を指定することにより当該ユーザへの入金を容易に行うことができる。
【0020】
入金管理装置1は、入金処理を行ったことに応じて、入金処理が完了した旨を示す入金完了情報を依頼元端末2に送信する。また、入金管理装置1は、ユーザの電子マネー用の口座が無いと判定し、入金処理を行うことができなかった場合には、入金処理が行うことができない旨を示すエラー情報を依頼元端末2に送信する。また、入金管理装置1は、ユーザの連絡先を特定し、当該連絡先に対応する、スマートフォン等のユーザ端末3に、入金完了情報又はエラー情報を送信する(
図1の(4))。
【0021】
ユーザは、ユーザ端末3を操作することにより、ユーザを識別するユーザ識別情報としてのユーザIDと、当該ユーザIDに対応するパスワードとを入金管理装置1に送信することによって電子マネーサービスにログインして、ユーザの電子マネー用の口座の残高や、入出金履歴を確認する。
【0022】
入金管理装置1は、ユーザ端末3から、所定の銀行の口座への入金依頼を受信する(
図1の(5))。ここで、所定の銀行は、例えば、電子マネーサービスの事業者と業務提携している金融機関である。
【0023】
入金管理装置1は、ユーザ端末3のユーザの、所定の銀行の口座の有無を判定する(
図1の(6))。入金管理装置1は、所定の銀行の口座が有ると判定した場合には、ユーザ端末3から入金額の指定を受け付け、当該所定の銀行の口座への入金処理を行う(
図1の(7))。
【0024】
入金管理装置1は、所定の銀行の口座への入金処理を行ったことに応じて、入金完了情報をユーザ端末3に送信する(
図1の(8))。
このようにすることで、ユーザは、電子マネー用の口座や、所定の銀行の口座といった複数の口座を有している場合に、簡単な操作で、電子マネー用の口座から所定の銀行の口座に入金することができる。
【0025】
続いて、入金管理装置1の構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る入金管理装置1の構成を示す図である。入金管理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。
【0026】
通信部11は、インターネット等の通信ネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えばLANコントローラを含んで構成されている。通信部11は、通信ネットワークを介して依頼元端末2及びユーザ端末3と通信を行う。
【0027】
記憶部12は、ROM、RAM及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶している。また、記憶部12は、複数のユーザの電話番号と、ユーザIDとを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部121と、ユーザIDと、ユーザの電子マネー用の口座の口座番号とを関連付けて記憶する口座情報記憶部122とを備える。
【0028】
図3は、ユーザ情報記憶部121に記憶されている情報の一例を示す図である。
図3に示すように、ユーザ情報記憶部121は、ユーザIDと、ユーザ名と、ユーザの電話番号と、ユーザの連絡先と、所定の銀行口座の有無を示す情報とを関連付けて記憶する。ここで、電話番号は、ユーザ端末3に割り当てられている電話番号である。連絡先は、ユーザ端末3に関連付けられているメールアドレスである。所定の銀行口座の有無には、初期状態として「無」が格納されている。所定の銀行口座の有無は、例えば、制御部13が、ユーザから所定の銀行の口座番号の指定を受け付けたことに応じて、「無」から「有」に更新される。
【0029】
図4は、口座情報記憶部122に記憶されている情報の一例を示す図である。
図4に示すように、口座情報記憶部122は、ユーザIDと、電子マネー用の口座の口座番号と、電子マネーの残高と、電子マネーの入出金履歴とを関連付けて記憶する。
【0030】
ここで、口座番号は、例えば、プリペイドカードを識別するためにプリペイドカードに付されている所定桁数の番号である。ユーザIDに関連付けられている口座番号が「−」である場合、当該ユーザIDのユーザが、プリペイドカードを所持しないことを示している。
【0031】
図5は、入出金履歴の一例を示す図である。
図5に示す入出金履歴は、
図4のユーザID「TARO97」に対応するものである。
図5に示すように、入出金履歴には、入出金が行われた日付、入出金の区分、入出金額、入金依頼元を識別する依頼元識別情報又は出金先を識別する出金先識別情報、入金方法、及び入出金後の残高が関連付けられている。
【0032】
なお、本実施形態では、電子マネーの出金時に、より前に入金された金額が出金に割り当てられるものとする。
図5に示される例では、2015/5/11と、2015/5/12とにそれぞれ入金が行われているが、2015/5/13の出金は、2015/5/11に入金された金額から、割り当てられるものとする。入金管理装置1は、電子マネーの残高を入金ごとに記憶しておき、電子マネーの出金時に、出金が割り当てられた入金に対応する残高から出金額を減算することにより、現時点の残高が、どの入金に対応している残高であるのかを管理することができる。
【0033】
制御部13は、例えばCPUである。制御部13は、記憶部12に記憶されている各種プログラムを実行することにより、入金管理装置1に係る機能を制御する。
制御部13は、取得部131と、判定部132と、入金処理部133と、通知部134と、特典付与部135と、受付部136とを備える。
【0034】
取得部131は、入金依頼元の依頼元端末2から、依頼元識別情報と、電子マネー用の口座への入金額と、入金先のユーザの電話番号と、入金方法とを取得する。例えば、取得部131は、依頼元端末2のユーザが電子マネーサービスにログインし、入金を行う操作を受け付けると、
図6(a)に示す入金画面を依頼元端末2に表示させる。
図6(a)では、入金先の電話番号の入力欄と、入金額の入力欄と、「次へ」と表示されている確認ボタンとが設けられている。それぞれの入力欄に電話番号及び入金額が入力された状態で確認ボタンが選択されると、取得部131は、依頼元端末2のユーザに予め関連付けられている依頼元識別情報と、電子マネー用の口座への入金額と、入金先のユーザの電話番号と、入金方法とを取得する。
【0035】
ここで、依頼元端末2のユーザと、入力された電話番号に対応するユーザとが異なる場合、入金方法は、「他者からの振込」となる。また、ユーザが、店舗等で自身のプリペイドカードに対して入金を行った場合、入金方法は「現金チャージ」となり、ユーザが、プリペイドカードの管理画面(不図示)から入金を行った場合、入金方法は、「振込チャージ」となる。
【0036】
判定部132は、取得部131が取得した電話番号に関連付けられているユーザIDに対応する口座番号が口座情報記憶部122に記憶されているか否かを判定する。具体的には、判定部132は、取得部131が電話番号を取得すると、ユーザ情報記憶部121において、当該電話番号に関連付けられているユーザIDを特定する。判定部132は、口座情報記憶部122を参照し、特定したユーザIDに関連付けられている口座番号が存在するか否かを判定する。
【0037】
判定部132は、ユーザの口座番号が記憶されていると判定すると、ユーザ情報記憶部121において、取得した電話番号に関連付けられているユーザ名を特定する。続いて、判定部132は、
図6(b)に示すように、入力された電話番号と、入力された入金額と、特定したユーザ名とを含む確認画面を依頼元端末2に表示させる。依頼元端末2のユーザが確認画面において「入金する」と表示されている入金ボタンを選択すると、取得部131は、入金先への入金を指示する入金指示情報を取得する。
【0038】
入金処理部133は、判定部132がユーザの口座番号が記憶されていると判定すると、口座番号に対応する口座に、取得部131が取得した入金額の入金処理を行う。具体的には、入金処理部133は、判定部132がユーザの口座番号が記憶されていると判定し、取得部131が入金指示情報を取得すると、口座情報記憶部122において、ユーザの口座番号に関連付けられている残高を、取得部131が取得した入金額だけ増加させる。また、入金処理部133は、入出金履歴として、入金日と、入出金区分「入金」と、入金額と、依頼元識別情報と、入金方法とを関連付けて記憶させる。
【0039】
通知部134は、判定部132がユーザの電子マネー用の口座の口座番号が記憶されていると判定すると、入金処理が行われたことに応じて、入金依頼元に入金完了情報を通知する。このようにすることで、入金依頼元は、電子マネー用の口座に対して入金が正常に行われたことを確認することができる。
【0040】
また、通知部134は、ユーザの電子マネー用の口座の口座番号が記憶されていないと判定すると、入金依頼元に、入金処理を行うことができない旨を示すエラー情報を通知する。このようにすることで、入金依頼元は、入金を行うことができなかったことを把握し、ユーザに連絡を取る等の対応を行うことができる。
【0041】
また、通知部134は、ユーザ情報記憶部121を参照し、取得部131が取得した電話番号に関連付けられているユーザの連絡先を特定する。そして、通知部134は、判定部132がユーザの電子マネー用の口座の口座番号が記憶されていると判定すると、入金処理が行われたことに応じて、ユーザの連絡先に入金完了情報を通知する。このようにすることで、ユーザは、電子マネー用の口座に対して入金が行われたことを確認することができる。
【0042】
通知部134は、判定部132がユーザの電子マネー用の口座の口座番号が記憶されていないと判定すると、ユーザの連絡先にエラー情報を通知する。ここで、通知部134は、エラー情報に、入金依頼元を識別する依頼元識別情報や、入金額を示す情報を含めてもよい。このようにすることで、ユーザは、どの入金依頼元からの入金が行われなかったのかを確認することができる。よって、入金依頼元は、ユーザに対して入金することができない旨を通知する手間を省くことができる。また、通知部134は、ユーザの電子マネー用の口座の口座番号が記憶されていないと判定すると、ユーザの連絡先に、電子マネー用の口座の開設手続を示す案内情報を通知する。このようにすることで、ユーザは、エラー情報とともに口座の開設手続を示す案内情報を確認するので、入金依頼元からの入金が可能となるように、電子マネー用の口座を開設しようとする。これにより、電子マネーサービスの事業者は新たなユーザを獲得することができる。
【0043】
なお、通知部134は、連絡先としてユーザ端末3に関連付けられている連絡先にメールを送信することにより、ユーザに各種情報を通知したが、これに限らない。例えば、通知部134は、取得部131が取得したユーザの電話番号に基づいて、各種情報を含むSMS(Short Message Service)のメッセージをユーザ端末3に送信してもよい。
【0044】
特典付与部135は、電子マネー用の口座の開設を検出する。例えば、特典付与部135は、電子マネー用の口座の開設手続に係る処理が行われたことを検出し、開設手続を行ったユーザに特典を付与する。ここで、特典は、クーポンや、新規に開設された電子マネー用の口座に対する所定額の入金等である。
【0045】
受付部136は、ユーザが所定の銀行の口座を有している場合には、電子マネー用の口座から、所定の銀行の口座への入金を受け付ける。具体的には、受付部136は、ユーザが所定の銀行の口座を有している場合において、所定の入金依頼元から電子マネー用の口座への入金が行われているとき、ユーザ端末3から、当該入金の所定の銀行の口座への入金を受け付ける。ここで、所定の入金依頼元は、ユーザ端末3のユーザとは異なる入金依頼元であり、例えば、企業、自治体、ユーザの知り合い等である。
【0046】
より具体的には、受付部136は、ユーザ端末3から、電子マネーの口座の残高の所定の銀行の口座への入金依頼を受け付けると、ユーザ情報記憶部121を参照して、ユーザが所定の銀行の口座を有しているか否かを判定する。
【0047】
受付部136は、ユーザが所定の銀行の口座を有していないと判定すると、所定の銀行の口座が無く、所定の銀行の口座への入金を行うことができない旨を示すエラー情報をユーザ端末3に送信する。
【0048】
また、受付部136は、ユーザが所定の銀行の口座を有していると判定すると、口座情報記憶部122に記憶されている入出金履歴を参照し、現在の残高に対応する入金に係る入金依頼元と、入金額とを特定する。そして、受付部136は、特定した入金依頼元に、所定の入金依頼元が含まれている場合には、当該所定の入金依頼元に関連付けられている入金額を上限として、電子マネーの口座から所定の銀行の口座への入金を受け付ける。
【0049】
例えば、
図5に示される入出金履歴の例では、現在の残高2,500円が、2015/5/11の入金額2,000円のうちの1,500円と、2015/5/12の入金額1,000円とに対応している。ここで、2015/5/11の入金は、ユーザ自身による入金ではなく、所定の入金依頼元に該当することから、受付部136は、2015/5/11の入金額の一部である1,500円を上限として、電子マネーの口座から所定の銀行の口座への入金を受け付ける。
【0050】
図7は、所定の銀行の口座への残高の移動を受け付けるための受付画面の一例である。
図7に示すように、受付画面には、所定の銀行への残高の移動可能額と、所定の銀行に移動する金額の入力欄と、「入金する」と表示されている入金ボタンとが表示されている。
図7に示す受付画面において、金額が入力された状態で入金ボタンが選択されると、受付部136は、所定の銀行の口座への入金額を受け付ける。
【0051】
入金処理部133は、受付部136が入金を受け付けたことに応じて、電子マネー用の口座から、所定の銀行の口座への入金処理を行う。このようにすることで、ユーザは、電子マネーの残高を所定の銀行に移動させて、電子マネーを現金化することができる。
【0052】
受付部136が第1の入金依頼元からの入金の、所定の銀行の口座への入金を受け付けた場合には、入金処理部133は、所定の銀行の口座への入金処理時に手数料を徴収しなくてもよい。また、受付部136が第2の入金依頼元からの入金の、所定の銀行の口座への入金を受け付けた場合には、入金処理部133は、所定の銀行の口座への入金処理時に手数料を徴収してもよい。すなわち、入金処理部133は、第2の入金依頼元からの入金を所定の銀行の口座に移動する場合には、電子マネーの口座の残高から、移動する金額と、手数料とを減算するようにしてもよい。
【0053】
ここで、第1の入金依頼元及び第2の入金依頼元を示す情報は、例えば、入金依頼元を識別する依頼元識別情報と関連付けて記憶部12に記憶されているものとする。例えば、第1の入金依頼元は、企業や公共機関であり、第2の入金依頼元は、ユーザの知り合いである。このようにすることで、入金管理装置1は、入金依頼元の種別に応じて、所定の銀行に入金する場合に、手数料を徴収するか否かを切り替えることができる。
【0054】
[入金依頼元からの入金依頼に係る処理の流れ]
続いて、入金管理装置1における処理の流れについて説明する。まず、入金依頼元からの入金依頼に係る処理の流れについて説明する。
図8は、入金依頼元からの入金に係る処理の流れを示すシーケンス図である。なお、本シーケンスにおいて、入金依頼元はユーザ自身ではないものとする。
【0055】
まず、取得部131は、依頼元端末2から、電話番号、入金額、及び依頼元識別情報を含む入金依頼を受信する。
続いて、判定部132は、ユーザ情報記憶部121を参照し、受信した入金依頼に含まれる電話番号に関連付けられているユーザIDを特定する(S1)。
【0056】
続いて、判定部132は、口座情報記憶部122を参照し、特定したユーザIDに関連付けられているユーザの電子マネー用の口座情報が有るか否かを判定する(S2)。
通知部134は、判定部132がユーザの電子マネー用の口座情報が無いと判定すると、入金処理を行うことができない旨を示すエラー情報を依頼元端末2及びユーザ端末3に通知する。
【0057】
入金処理部133は、判定部132がユーザの電子マネー用の口座情報が有ると判定すると、ユーザの口座番号に関連付けられている残高を、取得部131が取得した入金額だけ増加させる入金処理を行う(S3)。
その後、通知部134は、入金処理が完了した旨を示す入金完了情報を依頼元端末2及びユーザ端末3に送信する。
【0058】
[ユーザによる入金額の移動に係る処理の流れ]
続いて、電子マネー用の口座から所定の銀行への残高の移動に係る処理の流れについて説明する。
図9は、電子マネー用の口座から所定の銀行への残高の移動に係る処理の流れを示すシーケンス図である。
【0059】
まず、受付部136は、ユーザ端末3から、電子マネーの口座の残高の所定の銀行への入金依頼を受け付ける。
続いて、受付部136は、ユーザ情報記憶部121を参照して、ユーザが所定の銀行の口座を有しているか否かを判定する(S11)。
【0060】
受付部136は、ユーザが所定の銀行の口座を有していると判定すると、口座情報記憶部122に記憶されている入出金履歴を参照して、所定の銀行口座への移動可能額を特定し(S12)、当該移動可能額を上限とした移動額を受け付けるための受付画面をユーザ端末3に送信する。
【0061】
ユーザ端末3は、受付画面を介して、ユーザから所定の銀行口座への移動額の入力を受け付け(S13)、受付画面に設けられている入金ボタンが選択されたことに応じて、移動額を入金管理装置1に送信する。
【0062】
入金管理装置1の受付部136が、移動額を受信することにより所定の銀行の口座への入金を受け付けると、入金処理部133は、電子マネー用の口座から、所定の銀行の口座への入金処理を行う(S14)。入金処理部133は、入金処理が完了すると、入金完了情報をユーザ端末3に送信する。
【0063】
[第1の実施形態における効果]
以上の通り、第1の実施形態に係る入金管理装置1は、入金依頼元から、電子マネー用の口座への入金額と、入金先のユーザの電話番号とを取得し、取得した電話番号に関連付けられているユーザIDに対応する口座番号が口座情報記憶部122に記憶されていると判定すると、当該口座番号の口座に入金額の入金処理を行う。
【0064】
このようにすることで、入金依頼元は、ユーザの口座番号を指定せずに、ユーザの電話番号を指定することにより当該ユーザへの入金を容易に行うことができる。また、例えば、ユーザは、複数の口座を有している場合に、入金依頼元に対して、入金先の口座を示す情報として電子マネー用の口座に対応する電話番号を指定することにより、入金依頼元からの入金を電子マネー用の口座で一元管理することができる。そして、ユーザは、必要に応じて、電子マネー用の口座から、他の口座に対して容易に入金を行うことができる。
【0065】
また、入金管理装置1は、電子マネー用の口座の口座番号が記憶されていると判定すると、入金処理が行われたことに応じて、入金依頼元に入金処理が行われたことを通知し、口座番号が記憶されていないと判定すると、入金依頼元に、入金処理を行うことができない旨を示すエラー情報を通知する。このようにすることで、入金依頼元は、入金依頼に対応する入金が行われたか否かを把握することができる。
【0066】
なお、第1の実施形態では、入金管理装置1は、依頼元端末2に入金完了情報やエラー情報を通知したが、他の情報を通知してもよい。例えば、通知部134は、入金先のユーザが、所定の銀行の口座を有していない場合に、依頼元端末2に、ユーザが所定の銀行の口座を有しておらず、入金された金額の電子マネーを現金化できない旨を通知してもよい。
【0067】
また、取得部131は、入金依頼元の依頼元端末2から、依頼元識別情報と、電子マネー用の口座への入金額と、入金先のユーザの電話番号と、入金方法とを取得したが、さらに、ユーザの名前の一部(例えば、先頭の二文字)を取得してもよい。そして、判定部132は、ユーザ情報記憶部121において、取得部131が取得した電話番号及びユーザの名前の一部が関連付けられて記憶されている場合に、当該電話番号に関連付けられているユーザIDを特定し、口座情報記憶部122において当該電話番号に関連付けられている口座番号を特定してもよい。このようにすることで、入金依頼元が異なるユーザに誤入金することを抑制することができる。
【0068】
<第2の実施形態>
[入金方法に基づいて他の口座への入金を許可する]
続いて、第2の実施形態に係る入金管理装置1について説明する。第2の実施形態に係る入金管理装置1は、入金方法に基づいて他の口座への入金を許可する点で第1の実施形態と異なり、その他の点では同じである。以下、第1の実施形態と異なる部分について説明を行う。第1の実施形態と同じ部分については適宜説明を省略する。
【0069】
第2の実施形態において、受付部136は、所定の入金方法で電子マネー用の口座に入金された入金額の、電子マネー用の口座とは異なる口座(他の口座)への入金を受け付ける。ここで、他の口座には、ユーザが有する所定の銀行の口座の他に、ユーザが有する他の銀行の口座、ユーザが有する他のプリペイドカードの口座、他のユーザが有する所定の銀行の口座、他のユーザが有する他の銀行の口座、他のユーザが有するプリペイドカードの口座、他のユーザが有する他のプリペイドカードの口座が含まれる。
【0070】
受付部136は、口座情報記憶部122に記憶されている入出金履歴を参照し、現在の残高に対応する入金に係る入金方法のうち、所定の入金方法と、入金額とを特定する。ここで、所定の入金方法は、例えば、「他者からの振込」である。そして、受付部136は、当該所定の入金方法に関連付けられている入金額を上限として、電子マネーの口座から他の口座への入金を受け付ける。
【0071】
例えば、
図5に示される入出金履歴の例では、現在の残高2,500円が、2015/5/11の入金額2,000円のうちの1,500円と、2015/5/12の入金額1,000円とに対応している。ここで、2015/5/11の入金は、入金方法が「他者からの振込」であることから、受付部136は、2015/5/11の入金額の一部である1,500円を上限として、電子マネーの口座から他の口座への入金を受け付ける。
【0072】
受付部136は、ユーザ端末3から、電子マネーの口座の、他の口座への入金を行う操作を受け付けると、
図10に示すように、他の口座への残高の移動を受け付けるための受付画面を表示させ、他の口座の指定、及び他の口座への入金額を受け付ける。
図10では、2015/5/11の入金額の一部である1,500円を上限として、電子マネーの口座から他の口座への入金が可能であることが確認できる。なお、
図10では、他の口座を示す情報として、金融機関名と、電話番号とを指定するものとしたが、これに限らず、金融機関名と、口座番号とを指定するものとしてもよい。
【0073】
なお、本実施形態では、所定の入金方法で電子マネー用の口座に入金された入金額の他の口座への入金を受け付けたが、所定の入金方法は、プリペイドカードのユーザによって、異なっていてもよい。例えば、企業が返金対応等を行ったり、行政機関が給付金を給付したりするために、電子マネーサービスを利用する場合には、これらのユーザは、プリペイドカードの口座に「振込チャージ」等によって入金し、その後、当該口座の残高から、ユーザ端末3のユーザ等に入金する。このため、例えば、企業や行政機関等が電子マネーサービスを利用する場合には、所定の入金方法には、「他者からの振込」の他に「振込チャージ」等、他の入金方法が含まれるようにしてもよい。
【0074】
[第2の実施形態における効果]
以上の通り、第2の実施形態に係る入金管理装置1は、ユーザ端末3から、所定の入金方法で電子マネー用の口座に入金された入金額の、電子マネー用の口座とは異なる他の口座への入金を受け付ける。このようにすることで、ユーザ端末3のユーザは、電子マネー用の口座の残高のうち、所定の入金方法で入金された入金額を、他の口座に容易に入金することができる。
【0075】
また、入金管理装置1が、所定の入金方法で入金された入金額に限定して他の口座への入金を受け付けるので、電子マネーサービスの事業者は、電子マネー用の口座の残高のうち、特定の用途で入金された電子マネーを除いて、他の口座に移動しないようにすることができる。よって、電子マネーサービスの事業者は、電子マネーサービスからの電子マネーの現金化を規制し、電子マネーサービスの利用率を高めることができる。
【0076】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。例えば、上述の実施形態では、入金管理装置1は、依頼元端末2から、ユーザの電話番号を取得することにより、当該電話番号に対応する電子マネー用の口座の口座番号に対して入金を行うこととしたが、これに限らない。例えば、入金管理装置1は、依頼元端末2から、ユーザに対応するユーザIDを取得することにより、当該ユーザIDに対応する電子マネー用の口座の口座番号に対して入金を行うこととしてもよい。
【0077】
また、特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、上述の実施形態では、入金管理装置1は、1台の装置であるとして説明したがこれに限らない。例えば、入金管理装置1は、ユーザ情報記憶部121と、銀行の口座とを記憶する契約者管理サーバと、口座情報記憶部122を記憶する電子マネー管理サーバとから構成されていてもよい。この場合において、契約者管理サーバは、入金依頼元から、依頼元識別情報と、電子マネー用の口座への入金額と、入金先のユーザの電話番号と、入金方法とを取得することにより、電子マネーの口座への入金を受け付ける。そして、契約者管理サーバは、入金方法が所定の銀行への入金を示す場合に、自身が記憶している銀行の口座に基づいて所定の銀行の口座への入金処理を行う。また、契約者管理サーバは、入金方法が電子マネー用の口座への入金を示す場合に、ユーザ情報記憶部121を参照して、ユーザIDを特定し、特定したユーザIDと、電子マネー用の口座への入金額とを含む入金依頼情報を電子マネー管理サーバに送信することにより、電子マネー管理サーバに入金依頼を行う。