(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
装備品又は荷物を着脱可能に固定する為に胴体内の荷室の内面に常に設けられている着脱可能固定構造と前記荷室の内側を水平方向において前記胴体の外側に開放する荷室開口とを含んでおり、前記胴体が前記荷室開口を閉鎖する閉位置と前記荷室開口を開放する開位置との間で移動可能な扉を備えていて、前記扉が前記胴体の側面に沿い水平方向において前記閉位置と前記開位置との間でスライドするスライド扉である、水平垂直飛行可能航空機において使用される水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置であって:
前記水平垂直飛行可能航空機の前記荷室の内面に対し前記着脱可能固定構造により着脱可能に固定されて前記荷室内に搭載される着脱可能コンテナと;
外部使用機材が着脱可能に取り付けられる一端部を含んでおり、前記着脱可能コンテナに取り付けられていて、前記外部使用機材とともに前記一端部を前記荷室内に引き込んだ引き込み位置と前記水平垂直飛行可能航空機の前記荷室開口を介し前記水平方向において前記胴体の外側に露出させた露出位置との間で移動させることが出来る移動構造ユニットと;
前記着脱可能コンテナに取り付けられていて、前記移動構造ユニットを選択的に駆動し、前記移動構造ユニットの前記一端部を前記引き込み位置と前記露出位置との間で選択的に移動させる駆動ユニットと;
前記着脱可能コンテナに固定され、前記駆動ユニットによる前記移動構造ユニットの前記一端部の前記引き込み位置から前記露出位置への移動に伴い前記扉を前記閉位置から前記開位置へと移動させるとともに前記一端部の前記露出位置から前記引き込み位置への移動に伴い前記扉を前記開位置から前記閉位置へと移動させる扉開閉駆動ユニットと;
を備えていることを特徴とする水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[第1実施形態]
図1及び
図2を参照しながら、この発明の第1実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10が取り付けられた水平垂直飛行可能航空機の一例であるヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室CRの着脱可能固定構造14を説明する。
【0024】
しかしながら、この発明の概念に従えば、水平垂直飛行可能航空機はプロペラシャフトを水平方向と垂直方向との間で移動させることにより水平方向と垂直方向とに飛行可能である航空機であっても良い。
【0025】
このヘリコプター12は特殊な用途の為の構造を備えていない、いわゆる汎用ヘリコプターである。このヘリコプター12の胴体は、荷室CRが設けられている主部12aと、主部12aの前方に位置しており操縦室が設けられている前部12bと、主部12aの後方に位置しており水平尾翼HS及び尾部ローターTRが後端部に設けられている後部12cと、を含む。胴体の主部12aの屋根には図示されていない主エンジン及び主エンジンにより回転され前記操縦室から操縦される図示されていない主ローターが設けられている。
図1においては、胴体の主部12aの屋根は荷室CRを示す為に切り欠かれている。
【0026】
胴体の主部12aの水平方向の両側面には荷室CRの内側を胴体の外側に開放する1対の荷室開口COが設けられている。前記胴体はさらに、1対の荷室開口COの夫々を閉鎖する閉位置と1対の荷室開口COの夫々を開口する開位置との間で移動可能な1対の扉12dを備えている。
【0027】
この実施形態において胴体の主部12aは1対の荷室開口COを備えているが、この発明の概念に従えば胴体の主部12aの外壁において荷室CRの内側を水平方向において胴体の外側に開放する少なくとも1つの荷室開口があれば良い。この場合には荷室開口は、荷室CRの内側を水平方向の一側面又は他側面又は後面の少なくとも1つに開口する。扉12dも少なくとも1つの荷室開口に対応して少なくとも1つあれば良い。
【0028】
1対の扉12dの夫々は胴体の主部12aに対し、主部12aの両側面に沿い閉位置と開位置との間で胴体の前後方向にスライド可能に取り付けられている。しかしながら、この発明の概念に従えば、扉12dは閉位置から上下方向に分割して開位置へと移動可能であっても良い。
【0029】
着脱可能固定構造14は、胴体の荷室CRの内面に装備品又は荷物を容易に着脱可能に固定する為に常に設けられている。この実施形態では着脱可能固定構造14は、前記内面の複数の所定位置に形成されている固定孔14a及び固定孔14aに着脱可能に固定される固定部材14b、この実施形態では固定ボルト、を含み、前記内面の一部である床面FLの固定孔14a及び固定部材14bを使用する。この発明の概念に従えば、固定部材14bは前述した固定ボルト以外にスクリューや通常の水平垂直飛行可能航空機において座席の脚を固定する為に使用されている金具であることが出来る。
【0030】
この実施形態の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10は、ヘリコプター12の1対の扉12dの少なくとも一方を開位置に移動させている間にヘリコプター12の荷室CRに対し搭載及び荷室CRからの取り下ろし可能な着脱可能コンテナ20を備える。荷室CR内の所定位置に搭載したときに着脱可能コンテナ20はヘリコプター12の着脱可能固定構造14により前記所定位置に着脱可能に固定されることが出来る。この実施形態の着脱可能コンテナ20は、ヘリコプター12の荷室CRに容易に搭載可能な外形寸法を有した枠体を含み、荷室CR内の所定位置に搭載したときに荷室CRの床面FLの複数の固定孔14aの少なくとも幾つかに対応する固定孔20aが形成されている床部材20bが前記枠体の下枠に固定されている。
【0031】
着脱可能コンテナ20は、ヘリコプター12の荷室CR内の所定位置に搭載されて床部材20bの幾つかの固定孔20aを荷室CRの床面FLの幾つかの対応する固定孔14aに合致させた後に
図2中に示されている如く固定部材14bを固定孔20aに挿通させ対応する固定孔14aに固定させることにより荷室CR内の所定位置に固定されることが出来る。また、荷室CRの床面FLの幾つかの対応する固定孔14a及び床部材20bの幾つかの固定孔20aから固定部材14bを取り外すことにより着脱可能コンテナ20は、ヘリコプター12の荷室CR内の所定位置から荷室CRの外側に移動させることができる。
【0032】
この発明の概念に従えば、第1実施形態の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10において使用される着脱可能コンテナ20は、ヘリコプター12の荷室CRに容易に搭載可能な外形寸法を有し、荷室CR内の所定位置に搭載したときに荷室CRの床面FLの複数の固定孔14aの少なくとも幾つかに対応する固定孔20aが形成されている床部材20bのみで構成されていることができる。
【0033】
この発明の概念に従えば、荷室CRの壁面に複数の固定孔14aが形成されていて、着脱可能コンテナ20に荷室CRの壁面の複数の固定孔14aのすくなとも1つに対応する固定孔20aが形成されていれば、固定部材14bを使用することにより、着脱可能コンテナ20を壁面に着脱可能に固定することが出来る。
【0034】
さらにこの発明の概念に従えば、荷室CRの天井に複数の固定孔14aが形成されていて、着脱可能コンテナ20に荷室CRの天井の複数の固定孔14aのすくなとも1つに対応する固定孔20aが形成されていれば、固定部材14bを使用することにより、着脱可能コンテナ20を天井に着脱可能に固定することが出来る。
【0035】
[第2実施形態]
図3及び
図4の(A)を参照しながら、この発明の第2実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10´が取り付けられた水平垂直飛行可能航空機の一例であるヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室CRの着脱可能固定構造14´を説明する。
【0036】
このヘリコプター12の構造は、着脱可能固定構造14´以外は、
図1及び
図2を参照しながら前述した第1実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10が取り付けられた水平垂直飛行可能航空機の一例であるヘリコプター12の構造と同じであり、着脱可能固定構造14´以外の構造には、
図1及び
図2を参照しながら前述したヘリコプター12の構造と対応する構造に同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0037】
着脱可能固定構造14´は、胴体の荷室CRの内面に装備品又は荷物を容易に着脱可能に固定する為に常に設けられている。この実施形態では着脱可能固定構造14´は、前記内面の一部である床面FLの複数の所定位置に固定されている複数の固定レール14´Rを備えている。複数の固定レール14´Rの夫々は胴体の長手方向、即ち胴体の縦軸に沿った方向、に延びており、荷室CRの床面FLに固定されている複数の固定レール14´Rを使用する。複数の固定レール14´Rの夫々には、夫々の内部で上記長手方向に延びている係合穴EGが形成されていて、夫々の係合穴EGは上記長手方向の両端に開口している。夫々の係合穴は夫々の固定レール14´Rの上面に開口したスリットSLを備えている。スリットSLもまた固定レール14´Rと同じく上記長手方向に延びていて上記長手方向の両端に開口している。
【0038】
着脱可能固定構造14´は、複数の固定レール14´Rの少なくとも幾つかの係合穴EG及びスリットSLに挿入された複数の逆T字形状の固定部材14´Sを備える。固定部材14´Sは係合穴EGに沿い前記幅方向に移動可能であるが、係合穴EGの天井及び底に係合することにより係合穴EGから上方及び下方には移動することが出来ない。固定部材14´Sにおいて係合穴EG及びスリットSLに挿入されている上方突出部分14´Uは外周面にねじ溝が形成されていて雄ねじとなっている。固定部材14´Sは頭付きボルトであることが出来る。
【0039】
この実施形態の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10´は、ヘリコプター12の1対の扉12dの少なくとも一方を開位置に移動させている間にヘリコプター12の荷室CRに対し搭載及び荷室CRからの取り下ろし可能な着脱可能コンテナ20´を備える。荷室CRの所定位置に搭載したときに着脱可能コンテナ20´はヘリコプター12の着脱可能固定構造14´により前記所定位置に着脱可能に固定されることが出来る。この実施形態の着脱可能コンテナ20´は、ヘリコプター12の荷室CRに容易に搭載可能な外形寸法を有した枠体を含み、荷室CR内の所定位置に搭載したときに荷室CRの床面FLの複数の固定レール14´Rの少なくとも幾つかに対応する固定孔20´aが形成されている床部材20´bが前記枠体の下枠に固定されている。
【0040】
この実施形態の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10´の着脱可能コンテナ20´は床部材20´bの構成のみが、
図1及び
図2の第1実施形態の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10の着脱可能コンテナ20の床部材20bと構成が異なり、その他の構成は着脱可能コンテナ20と同じである。
【0041】
着脱可能コンテナ20´は、ヘリコプター12の荷室CR内の所定位置に搭載されて床部材20´bの幾つかの固定孔20´aに荷室CRの床面FLの幾つかの対応する固定レール14´Rの複数の固定部材14´Sの上方突出部分14´Uを挿入させた後に、上方突出部分14´Uに着脱可能なもう1つの固定部材、この実施形態ではナット、を固定させることにより、
図4中に示されている如く荷室CR内の所定位置に固定されることが出来る。また、荷室CRの床面FLの幾つかの対応する固定レール14´Rの複数の固定部材14´Sの上方突出部分14´Uから着脱可能なもう1つの固定部材、この実施形態ではナット、を取り外し、床部材20´bの幾つかの固定孔20´aを対応する固定レール14´Rの複数の固定部材14´Sの上方突出部分14´Uから抜き出すことにより着脱可能コンテナ20´は、ヘリコプター12の荷室CR内の所定位置から荷室CRの外側に移動させることができる。
【0042】
この発明の概念に従えば、第2実施形態の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10´において使用される着脱可能コンテナ20´もまた、ヘリコプター12の荷室CRに容易に搭載可能な外形寸法を有し、荷室CR内の所定位置に搭載したときに荷室CRの床面FLの対応する固定レール14´Rの複数の固定部材14´Sの上方突出部分14´Uの少なくとも幾つかに対応する固定孔20′aが形成されている床部材20´bのみで構成されていることができる。
【0043】
この発明の概念に従えば、固定レール14´Rは、胴体の幅方向、即ち胴体の縦軸及び垂直軸と直交するに沿った方向、に延びていても良い。
【0044】
図4の(B)には、
図3及び
図4の(A)中に示されている固定レール14´R及び固定部材14´Sの変形例が分解した状態で概略的に示されている。この変形例の固定レール14´RMのスリットSLMには、その延出方向に沿って所定間隔で相互に同じ形状の拡幅部が形成されている。固定レール14´RMの内部には、スリットSLMに連通しスリットSLMよりも幅広で長手方向に延出した係合穴EGMが形成されている。固定部材14´Pは、スリットSLMの連続する2つの拡幅部間と同じ長さを有しているとともにスリットSLMと同じ幅を有した中央部と、中央部の長手方向の両端に設けられ拡幅部と対応した拡大部と、中央部において垂直方向の上方に向かうよう支持されているスタッドボルト14´Wと、を含む。
【0045】
図4の(C)には、
図4の(B)の変形例の固定レール14´RMのスリットSLMが組み立てられた状態で概略的に示されている。
着脱可能コンテナ20´が荷室CR内の所定位置に搭載されるときに、所定位置の着脱可能コンテナ20´の床部材20´bの幾つかの固定孔20´aに対応する位置にスタッドボルト14´Wが配置されるよう、固定部材14´Pの両端の2つの拡大部を固定レール14´RMのスリットSLM中の連続する2つの拡幅部に押し込んだ後に固定部材14´Pを係合穴EGM中で長手方向に沿いスリットSLMの連続する2つの拡幅部間の半分の長さだけ移動させる。この結果、
図4の(C)中に示されている如く、固定部材14´Pの両端の2つの拡大部がスリットSLM中の連続する2つの拡幅部間で垂直方向に係合穴EGMに係合し、スタッドボルト14´WがスリットSLM中の連続する2つの拡幅部間に配置される。その後、スタッドボルト14´WにおいてスリットSLMから上方に向かい突出した上方突出部分の根元にリテーナ14´Fが取り付けられることにより、リテーナ14´Fはスタッドボルト14´Wに対応した拡幅部に収容されて固定レール14´RMの上面と面一になる。拡幅部に収容されたリテーナ14´Fは固定レール14´RMの長手方向において拡幅部と係合し上記長手方向に於ける固定部材14´Pの位置を固定する。
【0046】
さらに、ヘリコプター12の荷室CR内の所定位置に搭載された着脱可能コンテナ20´の床部材20´bの幾つかの固定孔20´aに荷室CRの床面FLの幾つかの対応する固定レール14´RMの複数の固定部材14´Pのスタッドボルト14´Wの上方突出部分を挿入させた後に、
図4の(C)中に示されている如く、この上方突出部分に着脱可能なもう1つの固定部材、この実施形態ではナット、を固定させることにより、
図4の(A)中に示されているのと同様に荷室CR内の所定位置に着脱可能コンテナ20´を固定させることが出来る。また、荷室CRの床面FLの幾つかの対応する固定レール14´Rの複数の固定部材14´Pのスタッドボルト14´Wの上方突出部分から着脱可能なもう1つの固定部材、この実施形態ではナット、を取り外し、床部材20´bの幾つかの固定孔20´aを対応する固定レール14´RMの複数の固定部材14´Pのスタッドボルト14´Wの上方突出部分から抜き出すことにより着脱可能コンテナ20´は、ヘリコプター12の荷室CR内の所定位置から荷室CRの外側に移動させることができる。
【0047】
この発明の概念に従えば、荷室CRの壁面に複数の固定レール14´R又は14´RMが固定されていて、着脱可能コンテナ20´に荷室CRの壁面の複数の固定レール14´R又は14´RMの固定部材14´Sの上方突出部分14´U又はスタッドボルト14´Wの上方突出部分のすくなとも1つに対応する固定孔20´aが形成されていれば、固定部材14´S又はスタッドボルト14´Wを使用することにより、着脱可能コンテナ20´を壁面に着脱可能に固定することが出来る。
【0048】
さらにこの発明の概念に従えば、荷室CRの天井に複数の固定レール14´R又は14´RMが固定されていて、着脱可能コンテナ20´に荷室CRの天井の複数の固定レール14´R又は14´RMの固定部材14´Sの上方突出部分14´U又はスタッドボルト14´Wの上方突出部分のすくなとも1つに対応する固定孔20´aが形成されていれば、固定部材14´S又はスタッドボルト14´Wを使用することにより、着脱可能コンテナ20´を天井に着脱可能に固定することが出来る。
【0049】
[第3実施形態]
図5及び
図6を参照しながら、この発明の第3実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10´´が取り付けられた水平垂直飛行可能航空機の一例であるヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室CRの着脱可能固定構造14´´を説明する。
【0050】
このヘリコプター12の構造は、着脱可能固定構造14´´以外は、
図1及び
図2を参照しながら前述した第1実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10が取り付けられた水平垂直飛行可能航空機の一例であるヘリコプター12の構造と同じであり、着脱可能固定構造14´´以外の構造には、
図1及び
図2を参照しながら前述したヘリコプター12の構造と対応する構造に同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0051】
着脱可能固定構造14´´は、胴体の荷室CRの内面に装備品又は荷物を容易に着脱可能に固定する為に常に設けられている。この実施形態では着脱可能固定構造14´´は、前記内面の複数の所定位置に固定されている複数のリング状の固定部材14´´Lを備えている。
【0052】
この実施形態の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10´´は、ヘリコプター12の1対の扉12dの少なくとも一方を開位置に移動させている間にヘリコプター12の荷室CRに対し搭載及び荷室CRからの取り下ろし可能な着脱可能コンテナ20´´を備える。荷室CRの所定位置に搭載したときに着脱可能コンテナ20´´はヘリコプター12の着脱可能固定構造14´´により前記所定位置に着脱可能に固定されることが出来る。この実施形態の着脱可能コンテナ20´´は、ヘリコプター12の荷室CRに容易に搭載可能な外形寸法を有した枠体を含む。
【0053】
この実施形態の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10´´の着脱可能コンテナ20´´は床部材20´´bの構成のみが、
図1及び
図2の第1実施形態の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10の着脱可能コンテナ20の床部材20bの構成及び
図3及び
図4の第2実施形態の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10´の着脱可能コンテナ20´の床部材20´bの構成と異なり、その他の構成は前述した2つの着脱可能コンテナ20及び20´と同じである。
【0054】
着脱可能固定構造14´´は、着脱可能コンテナ20´´がヘリコプター12の荷室CR内の所定位置に搭載された後に荷室CR内の所定位置に搭載された着脱可能コンテナ20´´に掛け止めされるとともに前記内面の複数の固定部材14´´L、この実施形態では荷室CRの内面の一部である床面FLの幾つかの対応する固定部材14´´L、に掛け止めされる掛け止め部材14´´Fを含む。掛け止め部材14´´Fは、固定部材14´´Lに掛け止めされるフックを両端に備えるともに図示されていない長さ調整機構を備える可撓性の帯状又は綱状の延出部材を備える。この場合、延出部材が荷室CR内の所定位置に搭載された着脱可能コンテナ20´´の上面に掛け渡され、長さ調整機構により長さが短くなる調整されることにより着脱可能コンテナ20´´を荷室CR内の所定位置に抑え込む、即ち着脱可能に固定する、ことが出来る。
【0055】
掛け止め部材14´´Fは、固定部材14´´Lに掛け止めされるフックを一端に荷室CR内の所定位置に搭載された着脱可能コンテナ20´´の掛け止め可能構造部に掛け止めされるフックを他端に備えるとともに図示されていない長さ調整機構を備える棒状の延出部材を備えることも出来る。この場合、一端のフックを固定部材14´´Lに掛け止めし他端のフックを着脱可能コンテナ20´´の掛け止め可能構造部に掛け止めした後に長さ調整機構により両端のフック間の距離を短くするよう調節することにより、着脱可能コンテナ20´´を荷室CR内の所定位置に抑え込む、即ち着脱可能に固定する、ことが出来る。
【0056】
また、長さ調整機構により延出部材の長さを長くすることにより又は棒状の延出部材の両端のフック間の長さを長くすることにより、荷室CR内の所定位置に対する着脱可能コンテナ20´′の抑え込みを開放、即ち着脱可能な固定を解除、させることができ、着脱可能コンテナ20は、ヘリコプター12の荷室CR内の所定位置から荷室CRの外側に移動させることができる。
【0057】
この発明の概念に従えば、荷室CRの壁面に複数の固定部材14´´Lが固定されていれば、掛け止め部材14´´Fを使用することにより、着脱可能コンテナ20´を壁面に着脱可能に固定することが出来る。ここにおいて、掛け止め部材14´´Fが、固定部材14´´Lに掛け止めされるフックを両端に備えるともに図示されていない長さ調整機構を備える可撓性の帯状又は綱状の延出部材を備えるのであれば、延出部材が荷室CR内の所定位置に搭載された着脱可能コンテナ20´´の側面に掛け渡される。
【0058】
この発明の概念に従えば、荷室CRの天井に複数の固定部材14´´Lが固定されていれば、掛け止め部材14´´Fを使用することにより、着脱可能コンテナ20´を天井に着脱可能に固定することが出来る。ここにおいて、掛け止め部材14´´Fが、固定部材14´´Lに掛け止めされるフックを両端に備えるともに図示されていない長さ調整機構を備える可撓性の帯状又は綱状の延出部材を備えるのであれば、延出部材が荷室CR内の所定位置に搭載された着脱可能コンテナ20´´の下面に掛け渡される。
【0059】
[第1乃至第3実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10,10´,そして10´´に共通の構成の第1~第6例]
第1乃至第3実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10,10´,そして10´´は、ヘリコプター12の3種の着脱可能固定構造14,14´,14´´によるヘリコプター12の荷室CR中の所定の位置への着脱可能コンテナ20,20´,20´´の着脱可能な固定を行う為の着脱可能コンテナ20,20´,20´´の床部材20b,20´b,20´´bの構成が異なるのみで、それ以外の構成は共通である。従って、説明の煩雑さを避けるために、以下の第1乃至第6例では、第1実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10の着脱可能コンテナ20の場合について説明し、着脱可能固定構造14の図示は省略する。
【0060】
《第1例》
図7及び
図8を参照して、第1乃至第3実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10,10´,そして10´´に共通の構成の第1例について第1実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10の着脱可能コンテナ20の場合について説明する。
【0061】
図7には、
図1のヘリコプター12の胴体の主部12aが屋根を省略されて概略的に拡大して示されており、主部12aの荷室CRの内面の一部である床面FLの所定位置にここでは示されてない着脱可能固定構造14(
図1及び
図2参照)により着脱可能に固定されている着脱可能コンテナ20も示されている。
図7にはさらに、荷室CRの水平方向を向いた荷室開口COを閉鎖した閉位置の扉12dが2点鎖線で、荷室開口COを開放した開位置の扉12dが実線で示されている。
【0062】
着脱可能コンテナ20の所定位置には、外部使用機材30が着脱可能に取り付けられる一端部40を含む移動構造ユニット42と、移動構造ユニット42を選択的に駆動する駆動ユニット44と、が取り付けられている。この例の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10では、着脱可能コンテナ20の床部材20b上において
図7中に矢印Fで示す胴体の主部12aの前方側と矢印Fとは反対方向の後方側に1対の移動構造ユニット42が取り付けられている。1対の移動構造ユニット42は相互に同じ構造を有しており、前記胴体を正面から見た時に水平方向において前記胴体の荷室CR中で左右に対称に配置されていることが好ましい。とはいうものの、この発明の概念に従えば移動構造ユニット42は少なくとも1つあれば良い。
【0063】
外部使用機材30は、前記胴体の外側に露出されて使用される機材であり、例えばホイスト,標本採集器,測定器,観測装置,カメラ,音響機器,照明器具,アンテナ,銃器,ミサイル等の少なくとも1つを含むことが出来が、もちろんこれら以外の機材であっても良い。
【0064】
移動構造ユニット42は、扉12dが開位置に配置されている間に、
図7及び
図8中に実線で示されている如く外部使用機材30とともに一端部40を荷室内CR内に引き込んだ引き込み位置と
図7及び
図8中に2点鎖線で示されている如く荷室開口COを介し水平方向において前記胴体の外側に露出させた露出位置との間で移動させることが出来る。この例の移動構造ユニット42は、
図8中に示されている如く、水平移動型のリンク機構を含む。
【0065】
この例では前方側の移動構造ユニット42は前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の右外側に露出させることが出来、後方側の移動構造ユニット42は前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の左外側に露出させることが出来る。しかしながら、前方側の移動構造ユニット42が前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の左外側に露出させ、後方側の移動構造ユニット42が前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の右外側に露出させるようにすることも出来る。
【0066】
この例では駆動ユニット44は、前方側の移動構造ユニット42と後方側の移動構造ユニット42の夫々に連結された駆動源44aを含み、駆動源44aは例えば電動機,電動機と歯車列との組み合わせ,電動機とレバーとの組み合わせ,流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体等であることが出来る。
【0067】
駆動ユニット44は、前方側の移動構造ユニット42と後方側の移動構造ユニット42との間に駆動源44aの動作を制御する制御ユニット44bを備えている。駆動ユニット44は、電動機の為の電源又は前記流体圧の為の流体圧源(例えばコンプレッサー)を前方側の移動構造ユニット42と後方側の移動構造ユニット42との間に配置していることが出来る。前記電動機又は前記流体源の電動機を、ヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室内に配置されている電源端末に電気的に連結可能に構成することも出来る。
【0068】
図7において引き込み位置の外部使用機材30が実線で、露出位置の外部使用機材30が二点鎖線で示されている。
【0069】
ヘリコプター12の胴体の荷室CRの荷室開口COの為の扉12dの開閉はヘリコプター12の搭乗者により手動で行われて良いが、着脱可能コンテナ20に設けられた扉開閉駆動ユニット46により行うことが好ましい。扉開閉駆動ユニット46は、電動機と歯車列との組み合わせ、電動機とレバーとの組み合わせ,流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体等であることが出来る。扉開閉駆動ユニット46が電動機と歯車列との組み合わせの場合、扉12dには歯車列と噛みあうラックレールを取り付ける必要があるが、この取り付け作業は容易であり、扉12dの本体の本質的な改造とはならない。扉開閉駆動ユニット46が電動機とレバーとの組み合わせ又は流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体の場合、扉12dにはレバーの先端部又はピストンの先端部を連結する必要があるが、この連結作業は容易であり、扉12dの本体の本質的な改造とはならない。
【0070】
制御ユニット44bはヘリコプター12の搭乗者により直接操作又は遠隔操作されるよう構成されている。扉12dの開閉が扉開閉駆動ユニット46により行われる場合、制御ユニット44bは、扉開閉駆動ユニット46の動作に連動して前方側の移動構造ユニット42と後方側の移動構造ユニット42の駆動源44aの動作を制御するよう構成されることが出来る。
【0071】
この例では、制御ユニット44bを使用して扉開閉駆動ユニット46の動作を制御するとともに前方側の移動構造ユニット42と後方側の移動構造ユニット42の駆動源44aの動作を制御して外部使用機材30をヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室CR中に引き込んでいる引き込み位置から前記胴体の主部12aの荷室開口COを介し水平方向において前記胴体の外側に露出させる露出位置へと移動させる場合には、最初に扉開閉駆動ユニット46により扉12dを閉位置から開位置へと移動させた後に、前方側の移動構造ユニット42と後方側の移動構造ユニット42の駆動源44aにより前方側の移動構造ユニット42と後方側の移動構造ユニット42とを駆動して外部使用機材30を引き込み位置から露出位置へと移動させる。
【0072】
外部使用機材30を露出位置から引き込み位置へと移動させる場合には、最初に前方側の移動構造ユニット42と後方側の移動構造ユニット42の駆動源44aにより前方側の移動構造ユニット42と後方側の移動構造ユニット42とを駆動して外部使用機材30を露出位置から引き込み位置へと移動させた後に、扉開閉駆動ユニット46により扉12dを開位置から閉位置へと移動させる。
【0073】
《第2例》
図9及び
図10を参照して、第1乃至第3実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10,10´,そして10´´に共通の構成の第2例について第1実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10の着脱可能コンテナ20の場合について説明する。
【0074】
図9の(A)には
図1のヘリコプター12を前方から見た時の胴体の前部12bの右半分が切り欠かれて概略的に示されており、(B)には
図1のヘリコプター12を上方から見た時の胴体の前部12b及び主部12aの上半分が切り欠かれて概略的に示されている。
【0075】
主部12aの荷室CRの内面の一部である床面FLの所定位置にここでは示されてない着脱可能固定構造14(
図1及び
図2参照)によりここでは示されていない着脱可能コンテナ20(
図1及び
図2参照)が着脱可能に固定されている。
図9の(A)及び(B)にはさらに、荷室CRの水平方向を向いた荷室開口COを閉鎖した閉位置の扉12dが実線で示されている。
【0076】
図10の(A)にも
図1のヘリコプター12を前方から見た時の胴体の前部12bの右半分が切り欠かれて概略的に示されており、(B)にも
図1のヘリコプター12を上方から見た時の胴体の前部12b及び主部12aの上半分が切り欠かれて概略的に示されているが、ここでは荷室CRの水平方向を向いた荷室開口COを開放した開位置の扉12dが実線で示されている。
【0077】
着脱可能コンテナ20の所定位置には、外部使用機材30が着脱可能に取り付けられる一端部50を含む移動構造ユニット52と、移動構造ユニット52を選択的に駆動する駆動ユニット54と、が取り付けられている。この例の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10では、着脱可能コンテナ20の床部材20b上において
図9の(A)中に示されている如く前記胴体を前方から見た時の胴体の主部12aの左側と右側に1対の移動構造ユニット52が取り付けられている。但し、
図9の(A)及び(B)では右側の移動構造ユニット52のみが示されている。1対の移動構造ユニット52は相互に同じ構造を有しており、前記胴体を正面から見た時に水平方向において前記胴体の荷室CR中で左右に対称に配置されていることが好ましい。とはいうものの、この発明の概念に従えば移動構造ユニット52は少なくとも1つあれば良い。
【0078】
外部使用機材30は、
図7及び
図8を参照しながら前述した第1例の場合と同様に、前記胴体の外側に露出されて使用される機材であり、例えばホイスト,標本採集器,測定器,観測装置,カメラ,音響機器,照明器具,アンテナ,銃器,ミサイル等の少なくとも1つを含むことが出来るが、もちろんこれら以外の機材であっても良い。
【0079】
移動構造ユニット52は、扉12dが
図10の(A)及び(B)中に示されている如く開位置に配置されている間に、
図9の(A)及び(B)中に示されている如く外部使用機材30とともに一端部50を荷室CR内に引き込んだ引き込み位置と
図10の(A)及び(B)中に示されている如く荷室開口COを介し水平方向において前記胴体の外側に露出させた露出位置との間で移動させることが出来る。この例の移動構造ユニット52は、
図9の(A)及び
図10の(A)中に示されている如く、リンク機構の一種であるパンタグラフ機構を含む。
【0080】
この例では右側の移動構造ユニット52は前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の右外側に露出させることが出来、左側の移動構造ユニット52は前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の左外側に露出させることが出来る。
【0081】
この例では駆動ユニット54は駆動源54aを含み、駆動源54aは例えば電動機,電動機と歯車列との組み合わせ,電動機とレバーとの組み合わせ,流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体等であることが出来る。
【0082】
駆動ユニット54は、右側の移動構造ユニット52と左側の移動構造ユニット52との間に駆動源54aの動作を制御する制御ユニット54bを備えている。駆動ユニット54は、電動機の為の電源又は前記流体圧の為の流体圧源(例えばコンプレッサー)を右側の移動構造ユニット52と左側の移動構造ユニット52との間に配置していることが出来る。前記電動機又は前記流体源の電動機を、ヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室内に配置されている電源端末に電気的に連結可能に構成することも出来る。
【0083】
図9の(A)及び(B)には引き込み位置の外部使用機材30が、
図10の(A)及び(B)には露出位置の外部使用機材30が示されている。
【0084】
ヘリコプター12の胴体の荷室CRの荷室開口COの為の扉12dの開閉はヘリコプター12の搭乗者により手動で行われて良いが、
図7及び
図8を参照しながら前述した第1例の場合と同様に、ここでは図示されていない着脱可能コンテナ20に設けられた扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)により行うことが好ましい。扉開閉駆動ユニット46は、電動機と歯車列との組み合わせ、電動機とレバーとの組み合わせ,流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体等であることが出来る。扉開閉駆動ユニット46が電動機と歯車列との組み合わせの場合、扉12dには歯車列と噛みあうラックレールを取り付ける必要があるが、この取り付け作業は容易であり、扉12dの本体の本質的な改造とはならない。扉開閉駆動ユニット46が電動機とレバーとの組み合わせ又は流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体の場合、扉12dにはレバーの先端部又はピストンの先端部を連結する必要があるが、この連結作業は容易であり、扉12dの本体の本質的な改造とはならない。
【0085】
制御ユニット54bはヘリコプター12の搭乗者により直接操作又は遠隔操作されるよう構成されている。扉12dの開閉が扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)により行われる場合、制御ユニット54bは、扉開閉駆動ユニット46の動作に連動して右側の移動構造ユニット52と左側の移動構造ユニット52の駆動源54aの動作を制御するよう構成されることが出来る。
【0086】
この例では、制御ユニット54bを使用して扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)の動作を制御するとともに右側の移動構造ユニット52と左側の移動構造ユニット52の駆動源54aの動作を制御して外部使用機材30をヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室CR中に引き込んでいる引き込み位置から前記胴体の主部12aの荷室開口COを介し水平方向において前記胴体の外側に露出させる露出位置へと移動させる場合には、最初に扉開閉駆動ユニット46により扉12dを
図9の(B)に示されている閉位置から
図10の(B)に示されている開位置へと移動させた後に、右側の移動構造ユニット52と左側の移動構造ユニット52の駆動源54aにより右側の移動構造ユニット52と左側の移動構造ユニット52とを駆動して外部使用機材30を
図9の(A)及び(B)に示されている引き込み位置から
図10の(A)及び(B)に示されている露出位置へと移動させる。
【0087】
外部使用機材30を
図10の(A)及び(B)に示されている露出位置から
図9の(A)及び(B)に示されている引き込み位置へと移動させる場合には、最初に右側の移動構造ユニット52と左側の移動構造ユニット52の駆動源54aにより右側の移動構造ユニット52と左側の移動構造ユニット52とを駆動して外部使用機材30を露出位置から引き込み位置へと移動させた後に、扉開閉駆動ユニット46により扉12dを開位置から閉位置へと移動させる。
【0088】
《第3例》
図11及び
図12を参照して、第1乃至第3実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10,10´,そして10´´に共通の構成の第3例について第1実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10の着脱可能コンテナ20の場合について説明する。
【0089】
図11の(A)には
図1のヘリコプター12を前方から見た時の胴体の前部12bの右半分が切り欠かれて概略的に示されており、(B)には
図1のヘリコプター12を上方から見た時の胴体の前部12b及び主部12aの上半分が切り欠かれて概略的に示されている。
【0090】
この例では主部12aの荷室CRの内面の一部である天井CLの所定位置にここでは示されてない着脱可能固定構造14(
図1及び
図2参照)によりここでは示されていない着脱可能コンテナ20(
図1及び
図2参照)が着脱可能に固定されている。
図11の(A)及び(B)にはさらに、荷室CRの水平方向を向いた荷室開口COを閉鎖した閉位置の扉12dが実線で示されている。
【0091】
図12の(A)にも
図1のヘリコプター12を前方から見た時の胴体の前部12bの右半分が切り欠かれて概略的に示されており、(B)にも
図1のヘリコプター12を上方から見た時の胴体の前部12b及び主部12aの上半分が切り欠かれて概略的に示されているが、ここでは荷室CRの水平方向を向いた荷室開口COを開放した開位置の扉12dが実線で示されている。
【0092】
着脱可能コンテナ20の所定位置には、外部使用機材30が着脱可能に取り付けられる一端部60を含む移動構造ユニット62と、移動構造ユニット62を選択的に駆動する駆動ユニット64と、が取り付けられている。この例の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10では、着脱可能コンテナ20の床部材20b(この例では天井部材となる)上において
図11の(A)中に示されている如く前記胴体を前方から見た時の胴体の主部12aの左側と右側に1対の移動構造ユニット62が取り付けられている。但し、
図11の(A)及び(B)では右側の移動構造ユニット62のみが示されている。1対の移動構造ユニット62は相互に同じ構造を有しており、前記胴体を正面から見た時に水平方向において前記胴体の荷室CR中で左右に対称に配置されていることが好ましい。とはいうものの、この発明の概念に従えば移動構造ユニット62は少なくとも1つあれば良い。
【0093】
外部使用機材30は、
図7及び
図8を参照しながら前述した第1例の場合と同様に、前記胴体の外側に露出されて使用される機材であり、例えばホイスト,標本採集器,測定器,観測装置,カメラ,音響機器,照明器具,アンテナ,銃器,ミサイル等の少なくとも1つを含むことが出来るが、もちろんこれら以外の機材であっても良い。
【0094】
移動構造ユニット62は、扉12dが
図12の(A)及び(B)中に示されている如く開位置に配置されている間に、
図11の(A)及び(B)中に示されている如く外部使用機材30とともに一端部60を荷室内CR内に引き込んだ引き込み位置と
図12の(A)及び(B)中に示されている如く荷室開口COを介し水平方向において前記胴体の外側に露出させた露出位置との間で移動させることが出来る。この例の移動構造ユニット62は、
図11の(A)及び
図12の(A)中に示されている如く、いわゆるブランコ型のリンク機構を含む。
【0095】
この例では右側の移動構造ユニット62は前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の右外側に露出させることが出来、左側の移動構造ユニット62は前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の左外側に露出させることが出来る。
【0096】
この例では駆動ユニット64は駆動源64aを含み、駆動源64aは例えば電動機,電動機と歯車列との組み合わせ,電動機とレバーとの組み合わせ,流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体等であることが出来る。
【0097】
駆動ユニット64は、右側の移動構造ユニット62と左側の移動構造ユニット62との間に駆動源64aの動作を制御する制御ユニット64bを備えている。駆動ユニット64は、電動機の為の電源又は前記流体圧の為の流体圧源(例えばコンプレッサー)を右側の移動構造ユニット62と左側の移動構造ユニット62との間に配置していることが出来る。前記電動機又は前記流体源の電動機を、ヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室内に配置されている電源端末に電気的に連結可能に構成することも出来る。
【0098】
図11の(A)及び(B)には引き込み位置の外部使用機材30が、
図12の(A)及び(B)には露出位置の外部使用機材30が示されている。
【0099】
ヘリコプター12の胴体の荷室CRの荷室開口COの為の扉12dの開閉はヘリコプター12の搭乗者により手動で行われて良いが、
図7及び
図8を参照しながら前述した第1例の場合と同様に、ここでは図示されていない着脱可能コンテナ20に設けられた扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)により行うことが好ましい。扉開閉駆動ユニット46は、電動機と歯車列との組み合わせ、電動機とレバーとの組み合わせ,流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体等であることが出来る。扉開閉駆動ユニット46が電動機と歯車列との組み合わせの場合、扉12dには歯車列と噛みあうラックレールを取り付ける必要があるが、この取り付け作業は容易であり、扉12dの本体の本質的な改造とはならない。扉開閉駆動ユニット46が電動機とレバーとの組み合わせ又は流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体の場合、扉12dにはレバーの先端部又はピストンの先端部を連結する必要があるが、この連結作業は容易であり、扉12dの本体の本質的な改造とはならない。
【0100】
制御ユニット64bはヘリコプター12の搭乗者により直接操作又は遠隔操作されるよう構成されている。扉12dの開閉が扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)により行われる場合、制御ユニット64bは、扉開閉駆動ユニット46の動作に連動して右側の移動構造ユニット62と左側の移動構造ユニット62の駆動源64aの動作を制御するよう構成されることが出来る。
【0101】
この例では、制御ユニット64bを使用して扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)の動作を制御するとともに右側の移動構造ユニット62と左側の移動構造ユニット62の駆動源64aの動作を制御して外部使用機材30をヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室CR中に引き込んでいる引き込み位置から前記胴体の主部12aの荷室開口COを介し水平方向において前記胴体の外側に露出させる露出位置へと移動させる場合には、最初に扉開閉駆動ユニット46により扉12dを
図11の(B)に示されている閉位置から
図12の(B)に示されている開位置へと移動させた後に、右側の移動構造ユニット62と左側の移動構造ユニット62の駆動源64aにより右側の移動構造ユニット62と左側の移動構造ユニット62とを駆動して外部使用機材30を
図11の(A)及び(B)に示されている引き込み位置から
図12の(A)及び(B)に示されている露出位置へと移動させる。
【0102】
外部使用機材30を
図12の(A)及び(B)に示されている露出位置から
図11の(A)及び(B)に示されている引き込み位置へと移動させる場合には、最初に右側の移動構造ユニット62と左側の移動構造ユニット62の駆動源64aにより右側の移動構造ユニット62と左側の移動構造ユニット62とを駆動して外部使用機材30を露出位置から引き込み位置へと移動させた後に、扉開閉駆動ユニット46により扉12dを開位置から閉位置へと移動させる。
【0103】
《第4例》
図13及び
図14を参照して、第1乃至第3実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10,10´,そして10´´に共通の構成の第4例について第1実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10の着脱可能コンテナ20の場合について説明する。
【0104】
図13の(A)には
図1のヘリコプター12を前方から見た時の胴体の前部12bの右半分が切り欠かれて概略的に示されており、(B)には
図1のヘリコプター12を上方から見た時の胴体の前部12b及び主部12aの上半分が切り欠かれて概略的に示されている。
【0105】
主部12aの荷室CRの内面の一部である床面FLの所定位置にここでは示されてない着脱可能固定構造14(
図1及び
図2参照)によりここでは示されていない着脱可能コンテナ20(
図1及び
図2参照)が着脱可能に固定されている。
図13(A)及び(B)にはさらに、荷室CRの水平方向を向いた荷室開口COを閉鎖した閉位置の扉12dが実線で示されている。
【0106】
図14の(A)にも
図1のヘリコプター12を前方から見た時の胴体の前部12bの右半分が切り欠かれて概略的に示されており、(B)にも
図1のヘリコプター12を上方から見た時の胴体の前部12b及び主部12aの上半分が切り欠かれて概略的に示されているが、ここでは荷室CRの水平方向を向いた荷室開口COを開放した開位置の扉12dが実線で示されている。
【0107】
着脱可能コンテナ20の所定位置には、外部使用機材30が着脱可能に取り付けられる一端部70を含む移動構造ユニット72と、移動構造ユニット72を選択的に駆動する駆動ユニット74と、が取り付けられている。この例の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10では、着脱可能コンテナ20の床部材20b上において
図13の(A)中に示されている如く前記胴体を前方から見た時の胴体の主部12aの左側と右側に1対の移動構造ユニット72が取り付けられている。但し、
図13の(A)及び(B)では右側の移動構造ユニット72のみが示されている。1対の移動構造ユニット72は相互に同じ構造を有しており、前記胴体を正面から見た時に水平方向において前記胴体の荷室CR中で左右に対称に配置されていることが好ましい。とはいうものの、この発明の概念に従えば移動構造ユニット72は少なくとも1つあれば良い。
【0108】
外部使用機材30は、
図7及び
図8を参照しながら前述した第1例の場合と同様に、前記胴体の外側に露出されて使用される機材であり、例えばホイスト,標本採集器,測定器,観測装置,カメラ,音響機器,照明器具,アンテナ,銃器,ミサイル等の少なくとも1つを含むことが出来るが、もちろんこれら以外の機材であっても良い。
【0109】
移動構造ユニット72は、扉12dが
図14の(A)及び(B)中に示されている如く開位置に配置されている間に、
図13の(A)及び(B)中に示されている如く外部使用機材30とともに一端部70を荷室CR内に引き込んだ引き込み位置と
図14の(A)及び(B)中に示されている如く荷室開口COを介し水平方向において前記胴体の外側に露出させた露出位置との間で移動させることが出来る。この例の移動構造ユニット72は、
図13の(A)及び(B)そして
図14の(A)及び(B)中に示されている如く、伸縮柱構造体を含む。
【0110】
この例では右側の移動構造ユニット72は前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の右外側に露出させることが出来、左側の移動構造ユニット72は前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の左外側に露出させることが出来る。
【0111】
この例では駆動ユニット74は駆動源74aを含み、駆動源74aは例えば電動機,電動機と棒ねじ部材との組み合わせ,電動機とレバーとの組み合わせ,流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体等であることが出来る。
【0112】
駆動ユニット74は、右側の移動構造ユニット72と左側の移動構造ユニット72との間に駆動源74aの動作を制御する制御ユニット74bを備えている。駆動ユニット74は、電動機の為の電源又は前記流体圧の為の流体圧源(例えばコンプレッサー)を右側の移動構造ユニット72と左側の移動構造ユニット72との間に配置していることが出来る。前記電動機又は前記流体源の電動機を、ヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室内に配置されている電源端末に電気的に連結可能に構成することも出来る。
【0113】
図13の(A)及び(B)には引き込み位置の外部使用機材30が、
図14の(A)及び(B)には露出位置の外部使用機材30が示されている。
【0114】
ヘリコプター12の胴体の荷室CRの荷室開口COの為の扉12dの開閉はヘリコプター12の搭乗者により手動で行われて良いが、
図7及び
図8を参照しながら前述した第1例の場合と同様に、ここでは図示されていない着脱可能コンテナ20に設けられた扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)により行うことが好ましい。扉開閉駆動ユニット46は、電動機と歯車列との組み合わせ、電動機とレバーとの組み合わせ,流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体等であることが出来る。扉開閉駆動ユニット46が電動機と歯車列との組み合わせの場合、扉12dには歯車列と噛みあうラックレールを取り付ける必要があるが、この取り付け作業は容易であり、扉12dの本体の本質的な改造とはならない。扉開閉駆動ユニット46が電動機とレバーとの組み合わせ又は流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体の場合、扉12dにはレバーの先端部又はピストンの先端部を連結する必要があるが、この連結作業は容易であり、扉12dの本体の本質的な改造とはならない。
【0115】
制御ユニット74bはヘリコプター12の搭乗者により直接操作又は遠隔操作されるよう構成されている。扉12dの開閉が扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)により行われる場合、制御ユニット74bは、扉開閉駆動ユニット46の動作に連動して右側の移動構造ユニット72と左側の移動構造ユニット72の駆動源74aの動作を制御するよう構成されることが出来る。
【0116】
この例では、制御ユニット74bを使用して扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)の動作を制御するとともに右側の移動構造ユニット72と左側の移動構造ユニット72の駆動源74aの動作を制御して外部使用機材30をヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室CR中に引き込んでいる引き込み位置から前記胴体の主部12aの荷室開口COを介し水平方向において前記胴体の外側に露出させる露出位置へと移動させる場合には、最初に扉開閉駆動ユニット46により扉12dを
図13の(B)に示されている閉位置から
図14の(B)に示されている開位置へと移動させた後に、右側の移動構造ユニット72と左側の移動構造ユニット72の駆動源74aにより右側の移動構造ユニット72と左側の移動構造ユニット72とを駆動して外部使用機材30を
図13の(A)及び(B)に示されている引き込み位置から
図14の(A)及び(B)に示されている露出位置へと移動させる。
【0117】
外部使用機材30を
図14の(A)及び(B)に示されている露出位置から
図13の(A)及び(B)に示されている引き込み位置へと移動させる場合には、最初に右側の移動構造ユニット72と左側の移動構造ユニット72の駆動源74aにより右側の移動構造ユニット72と左側の移動構造ユニット72とを駆動して外部使用機材30を露出位置から引き込み位置へと移動させた後に、扉開閉駆動ユニット46により扉12dを開位置から閉位置へと移動させる。
【0118】
《第5例》
図15及び
図16を参照して、第1乃至第3実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10,10´,そして10´´に共通の構成の第5例について第1実施形態に従った水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10の着脱可能コンテナ20の場合について説明する。
【0119】
図15の(A)には
図1のヘリコプター12を前方から見た時の胴体の前部12bの右半分が切り欠かれて概略的に示されており、(B)には
図1のヘリコプター12を上方から見た時の胴体の前部12b及び主部12aの上半分が切り欠かれて概略的に示されている。
【0120】
主部12aの荷室CRの内面の一部である床面FLの所定位置にここでは示されてない着脱可能固定構造14(
図1及び
図2参照)によりここでは示されていない着脱可能コンテナ20(
図1及び
図2参照)が着脱可能に固定されている。
図15の(A)及び(B)にはさらに、荷室CRの水平方向を向いた荷室開口COを閉鎖した閉位置の扉12dが実線で示されている。
【0121】
図16の(A)にも
図1のヘリコプター12を前方から見た時の胴体の前部12bの右半分が切り欠かれて概略的に示されており、(B)にも
図1のヘリコプター12を上方から見た時の胴体の前部12b及び主部12aの上半分が切り欠かれて概略的に示されているが、ここでは荷室CRの水平方向を向いた荷室開口COを開放した開位置の扉12dが実線で示されている。
【0122】
着脱可能コンテナ20の所定位置には、外部使用機材30が着脱可能に取り付けられる一端部80を含む移動構造ユニット82と、移動構造ユニット82を選択的に駆動する駆動ユニット84と、が取り付けられている。この例の水平垂直飛行可能航空機搭載機材・機外展開及び機内引き込み装置10では、着脱可能コンテナ20の床部材20b上において
図15の(A)中に示されている如く前記胴体を前方から見た時の胴体の主部12aの左側と右側に1対の移動構造ユニット82が取り付けられている。但し、
図15の(A)及び(B)では右側の移動構造ユニット82のみが示されている。1対の移動構造ユニット82は相互に同じ構造を有しており、前記胴体を正面から見た時に水平方向において前記胴体の荷室CR中で左右に対称に配置されていることが好ましい。とはいうものの、この発明の概念に従えば移動構造ユニット82は少なくとも1つあれば良い。
【0123】
外部使用機材30は、
図7及び
図8を参照しながら前述した第1例の場合と同様に、前記胴体の外側に露出されて使用される機材であり、例えばホイスト,標本採集器,測定器,観測装置,カメラ,音響機器,照明器具,アンテナ,銃器,ミサイル等の少なくとも1つを含むことが出来るが、もちろんこれら以外の機材であっても良い。
【0124】
移動構造ユニット82は、扉12dが
図16の(A)及び(B)中に示されている如く開位置に配置されている間に、
図15の(A)及び(B)中に示されている如く外部使用機材30とともに一端部80を荷室CR内に引き込んだ引き込み位置と
図16の(A)及び(B)中に示されている如く荷室開口COを介し水平方向において前記胴体の外側に露出させた露出位置との間で移動させることが出来る。この例の移動構造ユニット72は、
図15の(A)及び(B)そして
図16の(A)及び(B)中に示されている如く、一端部80を水平回動可能にする回動構造体を含む。回転構造体は、着脱可能コンテナ20の床部材20bに上方を向いて延び出した中心軸CSを含む。中心軸CSは床部材20bに対し下端部が固定又は上下方向中心線の周りで回動可能に支持されている。そして、中心軸CSには一端部80を伴った水平回動レバーHLが組み合わされている。中心軸CSが床部材20bに対し下端部が固定されている場合には、水平回動レバーHLは中心軸CSを中心に水平方向に回動可能に中心軸CSに対し取り付けられている。中心軸CSが床部材20bに対し下端部が上下方向中心線の周りで回動可能に支持されている場合には、水平回動レバーHLは中心軸CSを中心に水平方向に回動可能に中心軸CSに固定されている。
【0125】
この例では右側の移動構造ユニット82は前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の右外側に露出させることが出来、左側の移動構造ユニット82は前記胴体を正面から見た時に外部使用機材30を前記胴体の左外側に露出させることが出来る。
【0126】
この例では駆動ユニット84は駆動源84aを含み、駆動源84aは例えば電動機,電動機と歯車列との組み合わせ,電動機とレバーとの組み合わせ,流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体等であることが出来る。
【0127】
駆動ユニット84は、右側の移動構造ユニット82と左側の移動構造ユニット82との間に駆動源84aの動作を制御する制御ユニット84bを備えている。駆動ユニット84は、電動機の為の電源又は前記流体圧の為の流体圧源(例えばコンプレッサー)を右側の移動構造ユニット82と左側の移動構造ユニット82との間に配置していることが出来る。前記電動機又は前記流体源の電動機を、ヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室内に配置されている電源端末に電気的に連結可能に構成することも出来る。
【0128】
図15の(A)及び(B)には引き込み位置の外部使用機材30が、
図16の(A)及び(B)には露出位置の外部使用機材30が示されている。
【0129】
ヘリコプター12の胴体の荷室CRの荷室開口COの為の扉12dの開閉はヘリコプター12の搭乗者により手動で行われて良いが、
図7及び
図8を参照しながら前述した第1例の場合と同様に、ここでは図示されていない着脱可能コンテナ20に設けられた扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)により行うことが好ましい。扉開閉駆動ユニット46は、電動機と歯車列との組み合わせ、電動機とレバーとの組み合わせ,流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体等であることが出来る。扉開閉駆動ユニット46が電動機と歯車列との組み合わせの場合、扉12dには歯車列と噛みあうラックレールを取り付ける必要があるが、この取り付け作業は容易であり、扉12dの本体の本質的な改造とはならない。扉開閉駆動ユニット46が電動機とレバーとの組み合わせ又は流体圧を利用したピストン−シリンダー組み立て体の場合、扉12dにはレバーの先端部又はピストンの先端部を連結する必要があるが、この連結作業は容易であり、扉12dの本体の本質的な改造とはならない。
【0130】
制御ユニット84bはヘリコプター12の搭乗者により直接操作又は遠隔操作されるよう構成されている。扉12dの開閉が扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)により行われる場合、制御ユニット84bは、扉開閉駆動ユニット46の動作に連動して右側の移動構造ユニット82と左側の移動構造ユニット82の駆動源84aの動作を制御するよう構成されることが出来る。
【0131】
この例では、制御ユニット84bを使用して扉開閉駆動ユニット46(
図7及び
図8を参照)の動作を制御するとともに右側の移動構造ユニット82と左側の移動構造ユニット82の駆動源84aの動作を制御して外部使用機材30をヘリコプター12の胴体の主部12aの荷室CR中に引き込んでいる引き込み位置から前記胴体の主部12aの荷室開口COを介し水平方向において前記胴体の外側に露出させる露出位置へと移動させる場合には、最初に扉開閉駆動ユニット46により扉12dを
図15の(B)に示されている閉位置から
図16の(B)に示されている開位置へと移動させた後に、右側の移動構造ユニット82と左側の移動構造ユニット82の駆動源84aにより右側の移動構造ユニット82と左側の移動構造ユニット82とを駆動して外部使用機材30を
図15の(A)及び(B)に示されている引き込み位置から
図16の(A)及び(B)に示されている露出位置へと移動させる。
【0132】
外部使用機材30を
図16の(A)及び(B)に示されている露出位置から
図15の(A)及び(B)に示されている引き込み位置へと移動させる場合には、最初に右側の移動構造ユニット82と左側の移動構造ユニット82の駆動源84aにより右側の移動構造ユニット82と左側の移動構造ユニット82とを駆動して外部使用機材30を露出位置から引き込み位置へと移動させた後に、扉開閉駆動ユニット46により扉12dを開位置から閉位置へと移動させる。
【0133】
《第1乃至第5例の変形例》
なお、前述した第1乃至第5例の移動構造ユニット42,52,62,72,そして82の一端部40,50,60,70,そして80には外部使用機材30を直接着脱可能に取り付けることが出来るし、所定の又は任意の方向に回転可能な取り付け部材を介して外部使用機材30を着脱可能に取り付けることが出来る。そしてさらに、この取り付け部材を第1乃至第5例の制御ユニット44b,54b,64b,72b,そして82bにより所望の方向を向くように制御できるよう構成することも出来る。このようであれば、露出位置に配置された外部使用機材30を所望の方向に向けることが可能になる。